第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響については、今後の推移を注視してまいります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当第3四半期連結累計期間(2020年3月1日~2020年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により世界的に経済活動が大幅に落ち込み、景気が急速に悪化する状況となりました。緊急事態宣言が解除された後においても、新型コロナウイルス感染症の患者数が再び増加し、景気の下振れリスク、個人消費や雇用の悪化リスクなど、依然として景気の先行きは不透明な状況にあります。

このような市場環境のもと、当社グループは、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略をワンストップで総合的にサポートする「FAST COMPANY」として、デジタルサービスを中心に実効性の高いサービスの強化を進め、当社グループが有する既存顧客を中心に積極的に展開しました。

さらに、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略をサポートする新しいサービス分野にも積極的に取り組み、時代の先を見据えたサービスを提供すべく、2020年3月には株式会社インティメート・マージャーとプライバシーテック領域における事業を展開するPriv Tech(プライブテック)株式会社を設立し、個人データ等の利用同意管理プラットフォーム(Consent Management Platform:CMP)「Trust360」を企業向けに提供しております。2020年4月にはこれまで提供してきたデジタルサイネージサービスの知識やノウハウを活かし、東京を中心とした高級ヘアサロン専門のサイネージ・メディア「THE TOKYO SALON VISION COVER」を提供しております。2020年9月にはセールステック分野に参入し、約160万社の企業データベースを元にした営業リスト作成からアポイント獲得、商談進捗管理までを一括でサポートするリード顧客アタック支援クラウド「アタレル」を提供しております。また、ハイパーカジュアルゲームの広告収益観点におけるメディア面としての成長性に着目し、ハイパーカジュアルゲーム分野に参入すべく、ゲームコンテンツを開発するColorful Tails(カラフルテイルズ)株式会社を、医療業界のデジタルトランスフォーメーション化を支援すべく、メディカルマーケティングを得意とする株式会社ビジネスインテリジェンスと合弁でメディカルテクノロジーズ株式会社を設立しました。2020年12月にはライバーマネジメントやライブコマースのサポートを主軸とするライブ配信コミュニケーションのプロデュース事業をはじめ、ライブ配信を軸としたファンコミュニティプロデュース事業等もあわせて提供する株式会社Liver Bank(ライバーバンク)を設立しました。

 

また、近年成長著しいダイレクトマーケティング事業において、緊急事態宣言発令に伴う外出自粛による巣ごもり需要の高まりと新規顧客の獲得効率を踏まえ、第1四半期連結会計期間にて戦略的に多額の広告予算を投下したことで計画以上の新規顧客を獲得することができました。その結果、第2四半期連結会計期間においては、過去最高の売上高および営業利益を達成し、当第3四半期連結会計期間においては、過去最高の営業利益を更新しました。

一方、当社グループが近年M&A等により取得した事業分野のうちHR(Human Resource:人事)事業においては、事業体制の整備と最適化に取り組んでおりましたが、緊急事態宣言発令に伴う経済活動の自粛により、決裁者等との商談件数が減少したことに加え、見込み顧客の財務状況の悪化等の要因により第2四半期連結累計期間までは受注数が想定以上に落ち込んでおりました。当第3四半期連結会計期間においては、受注状況の回復による売上高の増加および拠点閉鎖等による販管費の削減により、赤字幅が縮小しました。

投資活動においても、第2四半期連結会計期間に新型コロナウイルスの影響を受けた一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を計上しましたが、当第3四半期連結会計期間においては、保有資産の効率化および財務体質の強化を図ることを目的に、当社グループの保有株式(7銘柄)の売却により投資有価証券売却益を1,023百万円計上しました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は27,522百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は2,016百万円(前年同期比0.0%減)、経常利益は2,193百万円(前年同期比17.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は75百万円(前年同期は25百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

なお、当社グループがインベストメントベンチャー事業として行うベンチャー企業等への出資活動において、出資先に対してPRおよびIRもあわせたサポートを提供し、その結果として、株式会社サイバーセキュリティクラウドが2020年3月26日に、株式会社Branding Engineerが2020年7月7日に、株式会社ヘッドウォータースが2020年9月29日に、株式会社インバウンドテックが2020年12月18日に、株式会社交換できるくんが2020年12月23日に、いずれも東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たしました。

 

セグメント業績は、次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの構成の見直しを行っており、以下の前年同期比較に関わる数値は、前年同期の数値について今回の見直しを反映させたうえで比較しております。また、第1四半期連結会計期間より、セグメントの名称を「PR事業」より「PR・広告事業」に変更しております。

 

PR・広告事業

PR・広告事業においては、主にコンサルティングを基本とする戦略PRサービスの提供およびタクシーの車内に設置するタブレットを活用したIoTサイネージサービスによる広告販売を提供しております。緊急事態宣言の発令を機に、企業のマーケティング活動が自粛になる上、外出が制限されたことによりタクシーサイネージへの広告出稿が減少するなど、PR・広告事業は新型コロナウイルスの影響を大きく受けましたが、当第3四半期連結会計期間においては、企業のマーケティング活動が戻りつつあり、PRサービスやオンラインを活用したPRイベント、さらにはSNSを活用したライブコマースを支援するなどデジタル領域における新しいサービスを積極的に展開し、グループ全体としての成長を図ったことで、第1四半期および第2四半期連結会計期間に比べ、売上高および営業利益が大きく回復しました。

以上の結果、PR・広告事業全体では、売上高は12,689百万円(前年同期比12.8%減)、営業利益は727百万円(前年同期比62.0%減)となりました。

 

プレスリリース配信事業

株式会社PR TIMESが手掛けるプレスリリース配信事業においては、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」をはじめとした多数のWebサイトにプレスリリースを配信・掲載しており、コロナ禍でも社会インフラとして多くの企業に活用され、2020年11月には利用企業社数が47,000社を突破し、第1四半期および第2四半期連結会計期間に続き、過去最高の売上高および営業利益を達成しました。

以上の結果、プレスリリース配信事業における売上高は2,769百万円(前年同期比27.9%増)、営業利益は1,103百万円(前年同期比110.2%増)となりました。

 

・ビデオリリース配信事業

株式会社NewsTVが手掛けるビデオリリース配信事業は、「広告・マーケティング業界にビデオリリースという商習慣を創る」というビジョンを掲げ、コロナ禍において、顧客ニーズに応えるべく素早くオンライン対応を図るなどして積極的な営業活動を展開したことにより、緊急事態宣言解除後、企業の広告出稿意欲の回復が鈍い中でも、当第3四半期連結会計期間においては、黒字化を実現しました。

以上の結果、ビデオリリース配信事業における売上高は1,052百万円(前年同期比26.9%減)、営業損失は83百万円(前年同期比は270百万円の営業利益)となりました。

 

・ダイレクトマーケティング事業

株式会社ビタブリッドジャパン等が手掛けるダイレクトマーケティング事業においては、コロナ禍による巣ごもり需要の高まりと新規顧客の獲得効率を踏まえ、年度を通して収益および利益の最大化を図るため、戦略的に多額の広告予算を第1四半期連結会計期間に投下したことにより、計画以上の新規顧客を獲得することができた結果、第2四半期連結会計期間に続き、当第3四半期連結会計期間の営業利益は619百万円となり、過去最高を達成しました。

以上の結果、ダイレクトマーケティング事業における売上高は8,760百万円(前年同期比38.9%増)、営業利益は681百万円(前年同期比123.4%増)となりました。

 

・メディア事業

株式会社スマートメディアが手掛けるメディア事業は、検索エンジンの表示順位変更等による外部要因に影響されない事業構造に転換するため、オウンドメディア構築サービス等の強みを有する分野に注力したこと、前連結会計年度に生じたのれんの減損損失により、当連結会計年度からのれんの償却費負担がなくなったことから、前第4四半期連結会計期間から当第3四半期連結会計期間まで連続して黒字化を達成しました。

以上の結果、メディア事業における売上高は613百万円(前年同期比8.2%減)、営業利益は55百万円(前年同期は227百万円の営業損失)となりました。

HR事業

株式会社あしたのチームが手掛けるHR事業は、企業の人事評価制度の導入や運用を支援する人事関連クラウドサービスを提供しており、政府が推進する働き方改革による後押しもあって将来的な成長が期待される分野である上、事業体制の整備と最適化に取り組んでおりましたが、緊急事態宣言発令に伴う経済活動の自粛により、決裁者等との商談件数が減少したことに加え、見込み顧客の財務状況の悪化等の要因により第2四半期連結累計期間までは受注数が想定以上に落ち込んでおりました。当第3四半期連結会計期間においては、受注状況の回復による売上高の増加および拠点閉鎖等による販管費の削減により、赤字幅が縮小しました。

以上の結果、HR事業における売上高は2,083百万円(前年同期比18.9%減)、営業損失は623百万円(前年同期は836百万円の営業損失)となりました。

 

・ファンド事業

株式会社100キャピタルが手掛けるファンド事業は、100キャピタル第1号投資事業有限責任組合で保有している株式において、第2四半期連結会計期間に新型コロナウイルスの影響を受けた一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を計上しましたが、第1四半期連結会計期間および当第3四半期連結会計期間にて保有株式を一部売却したことにより、売却益が売上高および営業利益の増加に寄与しました。

以上の結果、ファンド事業における売上高は311百万円(前年同期比8.3%減)、営業利益は162百万円(前年同期比138.1%増)となりました。

 

② 財政状態の分析

(資産の部)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ8,200百万円増加し、31,806百万円となりました。

 流動資産におきましては、当第3四半期連結会計期間末残高は18,441百万円と前連結会計年度末に比べ2,310百万円の増加となりました。これは、受取手形及び売掛金が488百万円減少した一方で、現金及び預金が2,095百万円増加したことが主な要因となります。

 固定資産におきましては、当第3四半期連結会計期間末残高は13,364百万円と前連結会計年度末に比べ5,890百万円の増加となりました。これは、投資有価証券が6,050百万円増加したことが主な要因となります。

 

(負債の部)

 当第3四半期連結会計期間末における負債は前連結会計年度末に比べ2,796百万円増加し、16,236百万円となりました。

 流動負債におきましては、当第3四半期連結会計期間末残高は9,268百万円と前連結会計年度末に比べ445百万円の減少となりました。これは、短期借入金が637百万円増加した一方で、未払法人税等が780百万円、賞与引当金が103百万円減少したことが主な要因となります。

 固定負債におきましては、当第3四半期連結会計期間末残高は6,968百万円と前連結会計年度末に比べ3,242百万円の増加となりました。これは、繰延税金負債が2,037百万円、長期借入金が1,514百万円増加したことが主な要因となります。

 

(純資産の部)

 純資産におきましては、当第3四半期連結会計期間末残高は15,570百万円と前連結会計年度末に比べ5,403百万円の増加となりました。これは、その他有価証券評価差額金が4,820百万円、非支配株主持分が596百万円増加したことが主な要因となります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループ全体の研究開発活動の金額は、25百万円であります。

 当研究開発活動は、PR・広告事業セグメントに係るものであり、主な内容は新規事業に係る調査活動を行いました。

 

(5)資本の財源と資金の流動性にかかる情報

 当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及びベンチャー投資事業における投資資金となります。運転資金としては、主に人件費及び広告宣伝費等の販売費及び一般管理費の支払となります。これらの資金につきましては、内部資金、金融機関からの借入及び社債により調達しております。当第3四半期連結会計期間末における現金及び預金は9,984百万円、短期借入金は2,138百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)は5,052百万円、社債(1年内償還予定を含む)は644百万円となっております。

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。