第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「いいモノを世の中に広め、人々を幸せに」を経営理念としてかかげ、顧客である企業等のメディアを活用した生活者とのコミュニケーション戦略をサポートする事業を展開しています。従来より当社グループが手掛けるPRサービスの分野にとどまらず、技術の進化とともに刻々と変化するメディア環境にもいち早く対応しながら、顧客のコミュニケーション戦略において必要となる実効性の高いサービスを総合的に提供することで、顧客にとっての最適なコミュニケーション環境の構築をサポートすることを目指しております。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、顧客である企業等によるメディアを介したコミュニケーション戦略を幅広くサポートするためのサービスの拡充や体制の強化を継続的に推し進めることで成長を実現させてまいりました。

従来のPRサービス分野にとどまらず、目まぐるしく変化を続けるメディア環境や技術の進化にも対応しながら実効性の高いサービスを積極的に取り込み、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのコミュニケーション戦略において必要となる幅広いサービスをタイムリーかつ高いコスト効率によりワンストップで提供する「FAST COMPANY」としてのサービスの拡充と体制の強化に取り組んでおります。

特に最近では急速に技術進歩をしながら成長を続けるインターネット広告やメディア分野の取り組みも強化し、最新のアドテクノロジーを活用した情報拡散手法や効果的な情報伝達手段としての動画の活用など、最新かつ最適なサービスを充実させ実績を積み上げております。また、事業への出資を伴う活動にも取り組み、当社グループの事業強化と新たな成長分野の開発を進めております。

今後も市場の動向や技術の進歩も踏まえながら将来にわたってより安定的かつ効率的な収益を確保できるサービスの開発に取り組み、顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートできる事業強化を継続的に進めることで、業界における競合優位性を強化し企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

(3) 経営環境

 当社グループがターゲットとしている広告市場は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が緩和したことで、2021年(1~12月)の日本の総広告費が6兆7,998億円と大きく回復し、二桁成長となりました。その中でも、インターネット広告費が2兆7,052億円と成長を続け、マスコミ四媒体広告費を超える結果となり、今後もさらなる拡大が期待されます。なかでも、ビデオ(動画)の分野においては、5Gの商用化により通信速度が向上し、従来よりもリッチなコンテンツで伝えることが可能となり、ビデオ(動画)を活用したマーケティング施策が増加したことで、ビデオ(動画)広告は前年比132.8%の5,128億円となり、初めて5,000億円を突破し、今後もさらなる市場の拡大が予想されます(出所:株式会社電通)。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、将来にわたってグループの成長を継続させ企業価値の向上を実現するために、以下の課題に積極的に対処してまいります。

 

① 顧客のトータルコミュニケーションをサポートする事業体制の強化

当社グループは、顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートするための体制を整え、従来のPRサービスの枠組にとらわれない広範な事業に取り組み成長を実現してまいりましたが、将来にわたって当社グループの成長を継続させるためには、従来にも増して目まぐるしく進化を続けるメディア環境やインターネット等の技術の進化にもいち早く対応できるための事業基盤の強化を継続的に進めるとともに、事業の拡大に応じたグループ運営体制の強化を着実に実行していくことが必須であると考えております。

継続的に時機を逃さずに顧客が求めるサービスの拡充を進めるとともに、それらの新しい事業分野を当社グループのサービスラインとして効率的に取り込み、顧客に対して最適なパッケージサービスとして提供するための、グループとしての運営体制の強化に取り組んでまいります。

② コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループは、会社の永続的な発展のために、経営の透明性、効率性及び健全性を確保するとともに経営責任の明確化を進めているところです。当社グループは国内のみならず海外においてもグループ会社が増加し、新しいサービス分野も含めその事業領域を急速に広げながら成長を継続しております。特に最近においては、新しいサービス分野を中心にM&Aや事業譲受なども行いながら積極的に事業体制の強化を進めており、それらの新しい事業リソースを当社グループの経営管理体制に効率的に統合するとともに、その運営においても、新しい事業分野や事業地域で法令やルールを遵守するための体制の整備が重要であると認識しております。

その実現のために、事業規模の拡大に対応した効率的な経営管理体制の整備を進め、法令及び社内諸規程を遵守した業務執行の定着を推進するとともに、内部監査を継続的に実施し、会社業務の適正な運営ならびに財産の保全を図り、さらにその実効性を高めていくための経営効率化に取り組んでまいります。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、現時点においても成長途上であると認識しており、営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大を目指していることから、営業基盤の指標として『営業利益』を重視しておりますが、当社グループが取り組むベンチャー企業等への投資活動に関連して『経常利益』もあわせて重要な経営指標と位置づけております。

なお、2023年2月期第1四半期より、投資を事業化し、投資にかかる会計処理について主たる事業として変更するため、2023年2月期以降は『営業利益』をより重視してまいります。投資の事業化に係る会計処理の変更内容などの詳細につきましては、連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業環境に係るリスク

①景気の変動

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

企業の広告宣伝・広報関連予算は企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあり、景況感が悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

市場動向によるため顕在化する可能性は高く、また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループのPR・広告事業においては、様々な産業セクターへ営業活動を行うことにより、特定産業の景況の影響を受けるリスクの分散をはかっています。

また、ダイレクトマーケティング事業などPR・広告事業以外の事業を展開しており、企業の広告宣伝・広報関連予算減少のリスク低減に努めています。

 

②災害・事故等に関わるリスク

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

企業の広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

ダイレクトマーケティング事業などPR・広告事業以外の事業を展開しており、企業の広告宣伝・広報関連予算減少のリスク低減に努めています。

また、従業員の安否確認システムの導入、リモート対応ができるようなシステム環境を整備する等、事業継続への影響を最小限に抑える体制構築に努めています。

 

③新型コロナウイルス感染症に関わるリスク

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、終息に向かわず、拡大が長期間にわたり続いた場合、世界規模でマクロ経済が悪化し、広告宣伝・広報関連市場に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

提出日現在においても、新型コロナウイルスの感染は終息しておりません。新型コロナウイルスの感染拡大が沈静化するまでの期間を予測することは難しい状況にあります。

[リスクへの対応策]

当社グループでは、各種イベントをオンライン開催に切り替えるなど、積極的な対応を行い、事業への影響を抑えるよう努めています。

また、当社グループの従業員及びその家族の健康に配慮し、マスク着用、アルコール消毒、在宅勤務の拡大やテレビ会議の活用等の感染防止策を講じています。

 

(2)事業戦略に係るリスク

①海外展開

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループはアジア・ASEAN地域を中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進しております。海外事業展開には、常に為替リスク、カントリーリスク等があり、損失の発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

アジア・ASEAN地域は新型コロナウイルスに対する防疫措置などにより顕在化する可能性は高いと想定されます。翌期においても発生する可能性があると考えられます。

[リスクへの対応策]

海外市場の動向を慎重に見極め、リスクコントロールを徹底することにより、当該リスクの低減に努めています。

 

②新規事業

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループは、企業価値の向上と事業領域の拡大を目的に、M&A・事業提携、新規事業や新規市場の開拓を積極的に推進する方針です。しかしながら、財務状況の悪化、予測と異なる状況による事業計画との著しい乖離等により、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループでは、市場状況・事業環境のタイムリーで的確な把握と、事業計画の進捗把握と改善に注力し、適時適切な撤退判断等、当該リスクの低減に努めています。

 

③インベストメントベンチャー活動

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループは、2023年2月期より投資活動を事業化し、優良ベンチャー企業への投資活動にも取り組んでおります。ベンチャー企業に対して、当社グループの中核事業である戦略PRやIRサービスを提供するのとあわせて、出資を行うことにより資本面での支援もあわせて行い、投資先の総合的な企業成長の支援をするものです。当年度は5社の投資先が株式上場を果たしており、おおむね順調に推移しておりますが、投資先である未公開企業は、その将来性における不確定要素により業績が悪化し、投資が回収できず、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループでは出資額に応じて定めた適切な意思決定機関で、事業予測や投資の回収可能性等のリスクを総合的かつ慎重に検討し、投資の実施判断を行い、当該リスクの低減に努めています。

 

(3)事業運営に係るリスク

①人材確保

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループの成長力および競争力は、優秀な人材の獲得と維持に依存します。今後、優秀な人材の獲得が困難となる場合又は現在在職する人材の社外流出が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕材化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、人材採用及び人材育成を重要な経営課題と位置づけております。当社グループでは、離職抑制及び多様性のある人材確保のため、公正で柔軟な人事制度導入とともに、多様な働き方への対応など労務環境のさらなる改善を推進しており、当該リスクの低減に努めています。

 

②メディアとの関係及び新たなメディアの成長

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループのPR事業領域においては、マスメディアおよびデジタルメディア各社に対し有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディアの意思決定者と継続的かつ良好な関係を維持することが、顧客へ提供するサービスの品質・効果における重要な要素となります。誤った情報の提供等の理由によりメディアとの信頼関係を失った場合、またインターネット環境の整備及びスマートフォン等の新しいデバイスの普及による新興メディアの考査が十分に機能しなかったこと等によるレピュテ―ションリスクが発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループでは、社内研修等を通じてメディアに対し有用かつ正しい情報を提供できるように人材の育成に努めており、当該リスクの低減に努めています。

 

③法規制

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループの事業は様々な法規制の影響を受けております。特にダイレクトマーケティング事業領域においては、「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」等の各種法令や、監督官庁の指針、ガイドライン等による規制を受けております。これらの法令の制定や改正、新たなガイドライン等により規制が強化された場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、各規制に従って業務を遂行しております。法律の改定状況をモニタリングし、社内研修による周知等、法令違反を防止する社内管理体制を構築し、当該リスクの低減に努めています。

 

④知的財産権

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループが事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起されるなどして、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内教育の実施や顧問弁護士による調査・チェックを実施し、リスクの低減に努めています。

 

⑤情報管理

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループは事業を推進していく中で、クライアントの機密情報や個人情報を扱う機会があります。不測の事態によりこれらの情報が流出した場合には、当社グループの業績及び社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

情報管理については必要な措置を講じており、その一環として2013年1月にISO27001の認証を取得するなど、各種情報の取り扱いの重要性については、社内研修等を通じて啓蒙活動を実施しています。

 

⑥内部管理

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が間に合わない状況が発生した場合、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化を進めており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用し、リスクの低減に努めています。

 

 

 

⑦企業活動におけるレピュテ―ションリスク

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループの事業活動やイメージについて批判的な評価や誤った情報が拡散した場合等、様々な要素によって当社グループのブランド価値や信用が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕在化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループでは、社内で連携し適切な情報発信ができる体制となっております。また、当社では日頃から、これら風評の早期発見及び影響の極小化に努め、当該リスクの低減に努めています。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の業績の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況
 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進展に伴う新規感染者数の

減少や各種政策の効果等により、持ち直しの動きがみられたものの、新たな変異株の感染拡大が懸念され、依然と

して先行きは不透明な状況が続いております。

広告業界においては、株式会社電通が2022年2月に発表した「2021年日本の広告費」によると、2021年(1~12

月)の日本の総広告費は6兆7,998億円(前年比10.4%増)と新型コロナウイルス感染症拡大の影響が緩和したこと

で、広告市場は大きく回復し、二桁成長となりました。その中でも、インターネット広告費が2兆7,052億円(同

21.4%増)と成長を続け、マスコミ四媒体広告費を超える結果となりました。

 このような市場環境のもと、当社グループは、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略

をワンストップで総合的にサポートする「FAST COMPANY」として、デジタルサービスを中心に実効性の高いサービ

スの強化を進め、当社グループが有する既存顧客を中心に積極的に展開しました。

さらに、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略をサポートする新しいサービス分野に

も積極的に取り組み、時代の先を見据えたサービスを提供すべく、2021年3月には、ディーエムソリューションズ

株式会社と合弁でパフォーマンスマーケティング事業を展開するPerformance Technologies株式会社を設立し、潜

在ニーズの掘り起こしから新規顧客獲得までを一気通貫で行う市場創造型のデジタルマーケティングを提供してお

ります。2021年4月には、サイバーセキュリティ事業を展開する株式会社サイバーセキュリティバンクにて、従業

員のセキュリティ意識向上を図るためのトレーニングサービス「情報漏えい防ぐくん」の提供を開始しておりま

す。2021年5月には、広告業界のEコマースサイトをコンセプトに掲げた、モノを広める時に必要な手法を成功事

例から選べる新サービス「ヒロメル」の提供を開始しております。2021年9月には、タクシーサイネージ事業を展

開する株式会社ニューステクノロジーにて、喫煙所ブランド「THE TOBACCO」を運営するマーケティング会社の株

式会社コソドと共同で、新たに東京都内のオフィスビルと連携した喫煙所サイネージメディア「THE SMOKING ROOM

VISION BREAK」の提供を開始しております。2021年11月には、採用/就職活動の入口を動画で完結することによ

り、スピーディなマッチングを実現する採用プラットフォーム「JOBTV for新卒」のβ版提供を開始しておりま

す。2022年3月には、九州支社を開設し、九州エリアの企業へのPRサポートを強化しております。また、ライバ

ーマネジメント事業を展開する株式会社Liver Bankにて、SNS同時配信やデータ分析が簡単に行えるライブコマー

スツール「自社でライブコマースできるくん」の提供を開始しております。2022年4月には、インフルエンサーマ

ーケティング事業を展開する株式会社Starbankにて、月額利用契約でタレントの肖像素材が利用できるサブスクリ

プションサービス「TALENT BANK」の提供を開始しております。

 

また、当社グループが近年M&A等により取得した事業分野のうち株式会社あしたのチームが手掛けるHR事業につ

いては、事業体制の整備と最適化に取り組んだ効果が着実に表れ、第2四半期連結会計期間から継続して黒字化を

達成し、通期においても事業取得後初の黒字化として営業利益236百万円を確保し、当社グループの業績に大きく

貢献する要因となりました。

一方、投資活動においては、保有資産の効率化および財務体質の強化を図ることを目的に、当社グループの保有

株式を売却したことにより投資有価証券売却益を642百万円計上しましたが、新型コロナウイルスの影響を受けた

一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を745百万円計上しました。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は47,351百万円(前年同期比27.0%増)、営業利益は5,248百万円(前年同

期比126.8%増)、経常利益は5,201百万円(前年同期比85.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,071百万

円(前年同期比325.4%増)となりました。

 

なお、当社グループがインベストメントベンチャー事業として行うベンチャー企業等への出資活動において、出

資先に対してPRおよびIRもあわせたサポートを提供し、その結果として、株式会社Waqooが2021年6月29日に、

BCC株式会社が2021年7月6日に、株式会社リベロおよび株式会社ROBOT PAYMENTが2021年9月28日に、株式会社ラ

ストワンマイルが2021年11月24日に、株式会社メンタルヘルステクノロジーズが2022年3月28日に、セカンドサイ

トアナリティカ株式会社が2022年4月4日に、いずれも東京証券取引所グロース市場への上場を果たしました。
 

セグメント業績は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、持分法適用会社でありました株式会社サイバーセキュリティバンクは、従来「HR事業」としておりましたが、報告セグメントの見直しを行い、「PR・広告事業」に変更しております。

 

・PR・広告事業

 PR・広告事業においては、主にコンサルティングを基本とする戦略PRサービスの提供およびタクシーの車内

に設置するタブレットを活用したIoTサイネージサービスによる広告販売などを提供しております。断続的な緊急

事態宣言の発令により、企業のマーケティング活動が一部制限されるなど影響が出ておりましたが、前連結会計年

度から取り組んだオンラインを活用したPRイベントやSNSを活用したライブコマース支援などデジタル領域にお

ける新しいサービスを積極的に展開したこと等により、海外事業が新型コロナウイルスの影響を受け業績が落ち込

む中でも、国内事業が業績を力強く牽引し、過去最高の売上高を更新しました。

 以上の結果、PR・広告事業における売上高は25,965百万円(前年同期比46.3%増)、営業利益は2,125百万円

(同83.3%増)となりました。

 

・プレスリリース配信事業

 株式会社PR TIMESが手掛けるプレスリリース配信事業においては、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」を

はじめとした多数のWebサイトにプレスリリースを配信・掲載しており、コロナ禍でも社会インフラとして

多くの企業に活用され、2022年2月には利用企業社数が65,000社を突破し、年度を通し売上高、営業利益ともに

高い成長を遂げました。

 以上の結果、プレスリリース配信事業における売上高は4,854百万円(前年同期比28.9%増)、営業利益は1,834

百万円(同40.9%増)となりました。

 

・ビデオリリース配信事業

 株式会社NewsTVが手掛けるビデオリリース配信事業は、前連結会計年度から取り組んでいた動画を活用して企業

のマーケティング課題を解決するコンサルティング型営業への転換の効果が表れ、新型コロナウイルスの影響を大

きく受ける中でも、第2四半期連結会計期間まで営業黒字を確保しておりましたが、断続的な緊急事態宣言の発令

により、営業活動が大きく制限され、見込み顧客の獲得件数が伸びなかったことから、第3四半期連結会計期間以

降は営業赤字となりました。その状況下の中でも今後の成長を見据え、2022年1月には、コロナ禍におけるコミュ

ニケーション手法の変化による課題に対応するため、顧客の営業活動をDX化する支援サービス「Sales Video Analytics」の提供を開始し、新規事業の創出に取り組みました。

 以上の結果、ビデオリリース配信事業における売上高は1,361百万円(前年同期比1.7%増)、営業損失は72百万

円(前年同期は157百万円の営業損失)となりました。

 

・ダイレクトマーケティング事業

 株式会社ビタブリッドジャパン等が手掛けるダイレクトマーケティング事業は、第3四半期連結会計期間に広告

宣伝費を積極的に投下した効果が表れ、当第4四半期連結会計期間は新規獲得顧客数が増加し、四半期連結会計期

間における過去最高の売上高を更新し、通期においても過去最高の売上高および営業利益を更新しました。

 以上の結果、ダイレクトマーケティング事業における売上高は12,326百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益

は774百万円(同8.1%増)となりました。

 

・メディア事業

 株式会社スマートメディアが手掛けるメディア事業は、オウンドメディア構築サービスの販売が順調に推移しま

したが、今後の成長を見据えSaaS型CMSの機能拡充を図る先行投資を実施したことにより、営業赤字となりまし

た。

 以上の結果、メディア事業における売上高は907百万円(前年同期比5.1%増)、営業損失は22百万円(前年同期

は103百万円の営業利益)となりました。

 

・HR事業

 株式会社あしたのチームが手掛けるHR事業は、前連結会計年度に生じた会計処理問題の再発防止策として、「ク

ラウドシステムの無期限使用権」の販売を終了したことにより、前連結会計年度と比べ、売上高は減少しました

が、断続的に緊急事態宣言が発令される中でも、SaaS型商材の販売が順調に推移していることに加え、前連結会計

年度から取り組んでいる事業体制の整備と最適化の効果が表れ、第2四半期連結会計期間から継続して黒字化を達

成し、通期においても営業黒字となりました。

 以上の結果、HR事業における売上高は2,513百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益は236百万円(前年同期は905百万円の営業損失)となりました。

 

・ファンド事業

 株式会社100キャピタルが手掛けるファンド事業は、100キャピタル第1号投資事業有限責任組合で保有している

株式において、新型コロナウイルスの影響を受けた一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を計上しましたが、

保有株式を一部売却したことにより、売却益が営業利益の増加に寄与しました。

以上の結果、ファンド事業における売上高は467百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は376百万円(前年同

期比267.3%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は13,522百万円と、前連結会計年度末に比較して2,670百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は4,672百万円となりました(前連結会計年度比119.5%増)。これは主に、税金等調

整前当期純利益の計上5,116百万円、減価償却費の計上566百万円、投資有価証券評価損の計上745百万円、仕入債

務の増加額745百万円による増加、及び投資有価証券売却益の計上618百万円、売上債権の増加額1,301百万円、法

人税等の支払額1,794百万円による減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は1,002百万円となりました(前連結会計年度は644百万円の収入)。これは主に、敷

金及び保証金の回収による収入235百万円、投資有価証券の売却による収入770百万円、及び有形固定資産の取得に

よる支出591百万円、敷金及び保証金の差入による支出305百万円、関係会社株式の取得による支出404百万円、投

資有価証券の取得による支出535百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は1,060百万円となりました(前連結会計年度は209百万円の収入)。これは主に、長期借入れによる収入860百万円、及び短期借入金の純減額645百万円、長期借入金の返済による支出848百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループの主たる業務は、PR・広告事業であるため、生産に該当する事項はありません。

 

b.受注実績

当社グループの主たる業務であるPR・広告事業は、提供するサービスの性格上、受注の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

前年同期比(%)

PR・広告事業(百万円)

25,763

147.4%

プレスリリース配信事業(百万円)

4,695

129.9%

ビデオリリース配信事業(百万円)

1,054

96.5%

ダイレクトマーケティング事業

(百万円)

12,201

107.7%

メディア事業(百万円)

660

110.2%

HR事業(百万円)

2,513

93.8%

ファンド事業(百万円)

462

96.8%

合 計(百万円)

47,351

127.0%

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,518百万円増加し、31,575百万円となりました。

流動資産におきましては、当連結会計年度末残高は22,241百万円と前連結会計年度末に比べ3,831百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が2,662百万円、受取手形及び売掛金が1,394百万円増加したことが主な要因となります。

固定資産におきましては、当連結会計年度末残高は9,333百万円と前連結会計年度末に比べ2,313百万円の減少となりました。これは、投資有価証券が2,650百万円減少したことが主な要因となります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ194百万円増加し、15,397百万円となりました。

流動負債におきましては、当連結会計年度末残高は10,820百万円と前連結会計年度末に比べ1,889百万円の増加となりました。これは、短期借入金が638百万円減少した一方で、買掛金が788百万円、1年内返済予定の長期借入金が759百万円増加したことが主な要因となります。

固定負債におきましては、当連結会計年度末残高は4,576百万円と前連結会計年度末に比べ1,695百万円の減少となりました。これは、長期借入金が728百万円、繰延税金負債が812百万円減少したことが主な要因となります。

 

b.経営成績の分析

(営業利益の状況)

営業利益の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の業績の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

(経常利益の状況)

営業利益が前連結会計年度に比べ2,934百万円増加した一方で、投資有価証券売却益を642百万円、投資有価証券評価損を745百万円計上しております。

これらを主な要因として、経常利益は前連結会計年度に比べ2,403百万円増加の5,201百万円(前連結会計年度比85.9%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益の状況)

法人税等合計を1,914百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を1,130百万円計上しております。

これを主な要因として、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,071百万円(前連結会計年度比325.4%増)となりました。

 

当社グループは、現時点においても成長途上であると認識しており、営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大を目指していることから、営業基盤の指標として営業利益を重視しておりますが、当社グループが取り組むインベストメントベンチャー事業に関連して経常利益もあわせて重要な経営指標と位置づけております。

当連結会計年度における営業利益は前連結会計年度に比べ2,934百万円増加し5,248百万円(前連結会計年度比126.8%増)、また、経常利益は前連結会計年度に比べ2,403百万円増加し5,201百万円(同85.9%増)となりました。

なお、2023年2月期第1四半期より、投資を事業化し、投資にかかる会計処理について主たる事業として変更するため、2023年2月期以降は『営業利益』をより重視し、指標の達成に向けて取り組んでまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の業績の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及びベンチャー投資事業における投資資金となります。運転資金としては、主に人件費及び広告宣伝費等の販売費及び一般管理費の支払となります。これらの資金につきましては、内部資金、金融機関から借入及び社債により調達しております。当連結会計年度における現金及び預金は13,522百万円、短期借入金は335百万円、長期借入金(一年内返済予定を含む)は4,885百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しておりますこの連結財務諸表を作成するにあたって資産負債収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますがこれらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載しておりますまた新型コロナウイルス感染症の影響につきましては注記事項(追加情報)に記載されているとおりです。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、2021年10月29日開催の取締役会において、連結子会社である株式会社PR TIMES株式の一部売却を行うことを決定し、2021年11月9日付で立会外分売の方法により売却いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載の通りであります。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度において、当社グループ全体の研究開発活動の金額は、21百万円であります。

当研究開発活動は、PR・広告事業セグメントに係るものであり、主な内容は新規事業に係る調査活動を行いました。