当第1四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
(事業概要)
当社は、主にインターネット上で一般消費者向けに自社オリジナルブランドの健康美容商品等を販売する「Eコマース事業」を展開しております。また、新規で獲得した顧客が定期会員に切り替わり、その後も継続的に商品を購入していただくことで安定成長する定期購入型のビジネスモデルを採用しており、定期顧客による売上高が全体の約7割を占めております。
Eコマース事業においては、採算性を度外視して広告投資を拡大することで一時的に売上高を伸ばせる側面がありますが、財務基盤を強化しつつ持続的な成長を図るため、当社では売上高以上に利益を重要な指標としております。
採算性の高い効率的な広告投資を実現するため、受注1件当たりに要する広告宣伝費の指標であるCPO(注1)と、顧客が将来もたらす売上高の予測額であるLTV(注2)との関連性を計算のうえ、受注1件当たりに使用可能な広告宣伝費の上限として上限CPOを設定しております。当社の場合、これまでの膨大なデータを基にLTVを正確に算出するスキルを有しており、かつ投資した広告宣伝費を短期間で若しくは一定期間内に高い利益率で回収できるよう、商品ごとに上限CPOを設けております。「目標CPO」ではなくあくまでも「上限CPO」であるため、出稿基準が明確となり、出稿された広告は上限CPOを超えると採算性が低いと判断され瞬時に広告出稿が停止されます。これにより、採算性の高い広告のみが残る仕組みとなっております。
次に、当社では常時5,000本程度の広告を出稿しており、それらを広告媒体・広告原稿・キーワードに加え、時間帯・曜日・年代等様々な分類に細分化したうえで、CPOをデイリーで算出し管理しております。このような詳細かつタイムリーなCPO管理は、広告代理店等への外部委託では対応できないため、当社では「広告宣伝費を抑えたうえで効率的に新規獲得すること」を目的に独自で開発した「広告最適化のための分析・運用システム(以下、「自社広告システム」)」を用いて自社で管理しております。
また、売上原価や広告宣伝費だけではなく、人件費等の間接費をABC(注3)により集計したうえで、商品ごとに当社独自の5段階利益を用いて管理しております。これにより、「売上高は伸びているものの利益が出ていない商品」「売上高の伸び以上に利益が出ている商品」を可視化できることはもちろん、利益率が下がった際にどの商品のどの段階に問題が生じているのかを適時に判断できる仕組みを構築しております。
以上のように、自社広告システムや当社独自の指標を用いて徹底的に利益管理を行うことで、高い利益率を実現しております。
(新規獲得件数)
当第1四半期累計期間における新規顧客の獲得状況につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済全体への影響の懸念によって消費マインドが冷え込んだことにより、2020年3月度及び4月度の新規獲得件数は当初計画をやや下回る結果となりました。一方で、2020年5月度においては消費マインドが回復傾向にあることや、後述の上限CPO引き上げ施策等により、新規獲得件数が当初計画を上回り、2019年10月の消費増税前の水準に戻りました。今後も継続的にクリエイティブ部門をはじめとする集客部門の強化に努めるとともに、当第1四半期会計期間末後は、従来リソースが不足しており手を付けられていなかった大手メディアへの広告出稿や動画広告の活用等にも取り組んでおり、引き続き新規獲得件数の拡大を目指してまいります。
(広告投資効率)
当第1四半期累計期間において、広告投資効率の指標の1つであるROAS(注4)が、前事業年度と比較して悪化しております。直近数事業年度における新規獲得能力の向上は、裏を返せば「従来よりも『購入意欲が低い消費者』を獲得できるようになった」ということであり、購入意欲が低い消費者の獲得は購入意欲の高い消費者の獲得に比べ、難易度が上がるため、1件当たりの新規獲得コストは高くなる傾向にあります。さらに、売れ筋商品の単価や施策の特性等もROASを変動させる要因となるため、一定のROAS悪化は想定の範囲内ではありますが、当第1四半期累計期間においては「上限CPO引き上げ施策の失敗」もROASを悪化させる要因となりました。
一般的に上限CPOを引き上げると広告出稿量が増え、新規獲得件数は増加します。当社の場合、インターネット上の広告経由(広告宣伝費を要する注文)での新規獲得が大半を占めておりますが、なかには検索エンジン経由やモール経由等の「広告宣伝費を要さない注文」も一定数存在します。過去の動向から「広告宣伝費を要さない注文」は、商品認知度の向上すなわち広告出稿量の増加に比例して増加するものと分析し、当第1四半期累計期間よりこれらを加味し新しい係数を組み込んだうえで上限CPOを算出いたしました。これにより上限CPOが引き上がったものの、結果的には広告出稿量と「広告宣伝費を要さない注文」の相関関係は薄く、上限CPOの設定が高すぎる状態のまま広告出稿を行っておりました。加えて、前事業年度において生じた課題である「クリエイティブ部門の強化」に取り組んでいる最中であり、集客体制における根本的な実力不足のため、上限CPOを引き上げたにもかかわらず上げ幅に見合うほどの新規獲得件数増加を図れなかったことも影響しております。
これらにより、特に2020年5月度については「上限CPOを引き上げたことで新規獲得件数は回復傾向にあるが、ROASが大きく悪化している」状態であったため、当第1四半期会計期間末後に上限CPOを再度見直し、前事業年度までの算出方法に戻しております。
(定期顧客へのアプローチ)
当社はこれまで、新規顧客を獲得し定期顧客数を増加させることで業績を拡大してまいりましたが、当第1四半期累計期間においては既存の定期顧客へのアプローチも本格的に実施いたしました。
具体的には、クロスセル(注5)やアップセル(注6)を推進しており、これらの施策によりLTVが向上する等の一定の成果が出ております。
また、定期顧客の継続率を高めるための取り組みにも注力しております。「効果を実感できない」「使い切る前に次の商品が届くため在庫過多になっている」といった解約理由のなかには、使用量や使用頻度等の使用方法を誤っているケースが一定数存在します。このような正しい使用方法でないためにご満足いただけていなかったケースについても細やかに対応できるよう、開発者としての専門知識をベースに社内専門スタッフの知識向上や電話対応のサービス向上を図りました。この応対品質向上の取り組みを通して、顧客満足度及び定期顧客の継続率向上に努めております。
(その他施策)
当第1四半期累計期間においては、数事業年度前まで当社の新規獲得方法の柱であったアフィリエイト(注7)の活用に再び注力すべく、専門チームによるアフィリエイト事業者へのアプローチに取り組んでおります。今後は取り扱う商品数や広告稼働媒体を拡大させ、アフィリエイトの強みや特徴を活かし新規獲得件数の増加を図ってまいります。そのほか、一部地域ではありますが地上波でのテレビ広告や女性誌をはじめとする雑誌広告等、当社が従来手掛けてきたウェブ広告以外の手法による広告配信にも取り組んでおり、インターネットでは商品を購入しない顧客に対してもアプローチを行っております。今後も売上高及び利益の拡大に向け、様々な施策を打ち出してまいります。
(海外事業展開)
前事業年度において着実に売上高を拡大した台湾支社につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による消費マインドの冷え込みにより、売上高の成長が鈍化しておりますが、台湾支社の売上高が全体に占める割合は低く、当社全体の業績に与える影響は軽微であります。
なお、当第1四半期累計期間においては、台湾出身の専任担当者を複数名採用し教育にあたる等、今後の台湾支社の拡大に向けた体制整備に着手しており、さらに台湾以外のアジア圏への進出につきましても準備を進めております。今後も海外事業の拡大に向けてさらに注力してまいります。
(商品関連)
当第1四半期累計期間における新商品の展開につきましては、下記のとおりです。
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商品名 |
発売日 |
商品概要 |
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CHEEK PORE PATCH チークポアパッチ |
2020年3月31日 |
チークポアゾーン(頬の毛穴密集地帯)の悩みに焦点を当て、毛穴引き締め成分等を配合したマイクロニードル化粧品。「刺す化粧品」シリーズの第4弾。 ターゲット:加齢による毛穴目立ちにお悩みの40代~60代の女性 価 格:約1ヵ月分 定価4,422円(税別) |
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PEEL SHOT ピールショット |
2020年5月26日 |
男性の肌質に特化したシミ対策ピーリングジェル。一般化粧品では使用できない「シミ対策」「美白」等の直接的な効能表現ができる医薬部外品(薬用化粧品)。 ターゲット:シミでお悩みの40代以降の中高年男性 価 格:約1ヵ月分 定価4,422円(税別) |
また、既存商品につきましては、国際品評会「モンドセレクション2020」におきまして、13商品が最高金賞をはじめとする各賞を受賞いたしました。
(社外からの評価及びメディア掲載実績)
当第1四半期累計期間における社外からの評価及びメディアへの掲載実績につきましては、下記のとおりです。
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2020年3月24日 |
日本経済新聞全国版の「従業員1人あたりの営業利益の5年間平均が高い中堅上場企業(NEXT1000)」において4位にランクイン。 |
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2020年5月12日 |
成長意欲の高い若手ビジネスパーソンをターゲットとしたウェブメディア「新R25」において、「不況を乗り越える達人。」として掲載。 |
(コーポレートガバナンス体制)
専務取締役管理部長清水重厚氏が、前事業年度における定時株主総会終結の時をもって退任いたしました。
それに伴い、経営体制の強化を図るために取締役を増員することとし、同定時株主総会において取締役3名(うち、社外取締役1名)を選任いたしました。
(知的財産権保護)
当社は、「競合・模倣対策室」を中心に、当社及び他社の知的財産権を尊重することや、公正な競争環境において事業活動を推進することに努めております。
その一環として、株式会社はぐくみプラス(以下、「はぐくみプラス社」)による品質誤認表示の差止めを求め、東京地方裁判所にはぐくみプラス社に対する仮処分命令の申立てを行いました。本件は、はぐくみプラス社が当社商品『カイテキオリゴ』の競合品であるはぐくみプラス社商品「はぐくみオリゴ」に関するSNS広告において「身体の中から免疫力アップでコロナウイルス対策」等と表示する行為が品質誤認表示に該当し、これによって当社の営業上の利益が侵害され、又は侵害されるおそれがあるとして、不正競争防止法に基づいて、同表示行為の差止めを求めたものです。
なお、本件につきましては、当第1四半期会計期間末後の2020年6月4日、当社の主張がほぼ全面的に受け入れられ、裁判上の和解が成立いたしました。
今後も、「競合・模倣対策室」を中心として、当社の知的財産権の侵害、又は公正な競争環境を害する行為に対しては、法的措置を含む適切な対応を行ってまいります。
(課題への取り組み)
当社は、2021年2月期を足元の課題解決とともに中長期的成長を睨んだ内部組織体制立て直しの1年と位置付けており、特に前事業年度において生じた課題の解消、「クリエイティブ部門の強化」及び「商品開発部門の強化」に注力しております。
「クリエイティブ部門の強化」につきましては、前事業年度において採用した高いスキルと豊富な経験を有している経験者による教育体制を構築するとともに、引き続き経験者の採用強化に努めております。特に短期間で業績への貢献が期待でき即戦力となる経験者を採用するため、当社代表取締役社長木下勝寿が積極的に「WEBマーケティング」をテーマとしたSNSでの情報発信や講演、セミナーを行い、業界内における当社の認知度向上を図っております。その結果、実績や経営経験を有す等ハイレベルな人材の応募が増えており、今後の経験者採用に手応えを感じております。
また「商品開発部門の強化」につきましても、大手化粧品メーカー出身者等の採用を強化するとともに、開発商品ジャンルの拡大、さらに商品開発の判断基準となる市場調査の方法を見直す等、「1商品で50億円~100億円規模の売上高を目指せるマスマーケット商品」を開発すべく努めております。
当第1四半期累計期間の後半において、新規獲得件数が回復傾向にありますが、これは上限CPOを引き上げたことによるものであり、根本的な課題が解消されたものではありません。こうした課題の解消はすぐに成果として現れるものではないと認識しており、今後も継続して取り組むことで中長期的なさらなる成長を目指してまいります。
以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は2,268,420千円(前年同期比5.0%減)となりました。営業利益は561,299千円(前年同期比1.4%増)、経常利益は560,620千円(前年同期比1.3%増)、四半期純利益は389,123千円(前年同期比1.0%増)となりました。
(注1)CPO
Cost Per Orderの略で、受注1件当たりに要する広告宣伝費の金額。
(注2)LTV
Life Time Valueの略で、顧客がもたらす生涯売上高の金額。
(注3)ABC
Activity Based Costingの略で、活動基準原価計算。間接費を、稼働時間等の基準に基づいて各商品のコストとしてできるだけ正確に配賦することによって、販売活動等のコストを正確に把握する原価計算手法。
(注4)ROAS
Return On Advertising Spendの略で、広告出稿に対してどれだけ売上があったか成果を計る広告投資効率の指標。100万円を広告宣伝費に使用し、90万円の売上を上げた場合のROASは0.90。1以下の場合、初回購入時の収支はマイナスだが、定期購入の場合は、継続的に購入されることで収支がプラスになる。
(注5)クロスセル
現在購入している商品だけではなく、別の商品も購入してもらうためのセールス手法。LTVの向上のほか、顧客にとっては決済手数料や配送コストの節減メリットがある。
(注6)アップセル
現在購入している商品よりも単価の高い商品を購入してもらう、若しくは現在加入している定期コースよりも受け取る商品個数が多い定期コースに移行してもらうためのセールス手法。LTVの向上のほか、顧客にとっては定期コースの割引率が高くなるメリットがある。
(注7)アフィリエイト
ウェブ広告手法の一つであり、媒体主(アフィリエイター)が運営するブログやウェブサイト等の媒体に、広告主の商品やサービスについての広告を掲載し、閲覧者がそのリンクを経由して商品を購入した場合に広告主が媒体主に手数料(報酬)を支払う仕組み。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期会計期間末における資産合計は5,439,431千円となり、前事業年度末に比べ462,719千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が448,567千円、売掛金が62,809千円、投資その他の資産が40,978千円減少した一方で、たな卸資産が89,550千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債合計は1,008,681千円となり、前事業年度末に比べ546,115千円減少いたしました。これは主に買掛金が22,604千円、未払法人税等が553,701千円、未払消費税等が15,823千円、株主優待引当金が46,574千円減少した一方で、未払金が98,958千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は4,430,750千円となり、前事業年度末に比べ83,396千円増加いたしました。これは四半期純利益の計上により利益剰余金が389,123千円増加した一方で、剰余金の配当により利益剰余金が305,726千円減少したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ448,567千円減少し、3,639,816千円となりました。
当第1四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期累計期間において営業活動の結果減少した資金は、149,368千円(前年同期は260,939千円の増加)となりました。この主な要因は、税引前四半期純利益560,587千円、売上債権の減少62,809千円、未払金の増加84,375千円が生じた一方で、株主優待引当金の減少46,574千円、たな卸資産の増加89,550千円、仕入債務の減少22,604千円、法人税等の支払額660,932千円が生じたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期累計期間において投資活動の結果減少した資金は、11,748千円(前年同期は66,043千円の減少)となりました。この要因は、有形固定資産の取得による支出9,239千円、無形固定資産の取得による支出2,508千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期累計期間において財務活動の結果減少した資金は、286,013千円(前年同期は291,275千円の減少)となりました。この要因は、配当金の支払額286,013千円が生じたことによるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第1四半期累計期間において、資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。