文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、お客様・お取引先様・従業員による「信頼とふれあいの輪」を基本理念とし、お客様に感動を与えるプレゼント選びの場を提供する「アニバーサリーコンセプトショップ」、及び、お客様が何度でも足を運びたくなる「おもてなしの接客」を事業コンセプトとしております。
(2)経営環境及び経営戦略
人口減少・少子高齢化、お客様ニーズの多様化、他業種による競合の増加等に加えて、消費増税後の節約志向、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う非接触型の生活様式の定着等、当社を取り巻く経営環境は急速に変化しております。
当社はこれまで集客力のある大都市周辺部及び地方都市のSC(ショッピングセンター)を中心に店舗を展開し、対面の接客を重視した販売手法により業容を拡大してまいりましたが、環境及びお客さまニーズの変化にいっそうのスピード感をもって対応することが必要であると認識しております。
このため当社は、これまで成長ドライバーとなってきた多店舗展開を維持しつつ、中長期的な成長へ向けて、利益率が相対的に高い宝飾品・プライベートブランドの販売強化、店舗の販売体制の支援強化、デジタル・IT投資を積極的に進め業務効率の改善と待遇改善による販売員の確保及び育成強化に努めております。また、EC(ネット通販)及びライブ販売等の非接触型販売の拡大を図ってまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 積極的な店舗展開
当社は、将来の成長を見据えた新規店舗の積極的展開が欠かせないと認識しており、商圏人口、地域特性、立地条件、競合企業の動向、採算性等を考慮した結果、大都市周辺部及び地方都市のSCを中心に、主として大型及び中型店舗を出店してまいりました。
今後においても、同様の出店方針に基づき、新規出店を行っていきたいと考えており、SCとの共働に加えて、当社独自に効率的出店の可能性を見極めながら、店舗網の拡大を図ってまいります。
また、今後の多店舗展開を図るうえで、多様な店舗の開発は重要な課題と考えており、これまで、新業態店舗 Le Bonheur Parfait (ル・ボヌール パルフェ)の開発に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルス感染症により外部環境に大きな変化が生じたことから、同新業態店は2021年8月期中をもって全店閉店とすることといたしました。ただし、新業態店の開発については、重要な経営課題と考えており、消費環境・購買動向の変化を見極めつつ、積極的に取り組んでまいります。
② 既存店の活性化
当社は、成長性、安定性を支えるものとして、新店の積極展開と並んで、既存店の活性化が極めて重要であると認識しております。このため、積極的に改装を実施し、既存店の活性化を図ってまいります。資本効率の劣る店舗については、退店も視野に、区画変更・賃貸借条件見直し等を積極的に推進してまいります。
また、店舗活性化策として、デジタル投資を積極的に進め、購買動向の分析及び実店舗とECとの融合を加速してまいります。店舗管理体制につきましても、今後も随時見直しを行い、店舗と本社間のコミュニケーションのいっそうの強化を図るとともに、店舗スタッフのマネージャー、マネージャー候補への登用により、今後の店舗運営を担う幹部社員の育成を図ってまいります。
③ マーチャンダイジング(MD)の強化
当社は、お客様一人ひとりに喜びや感動を提供できる魅力的なショップを目指して、お客様のニーズに合致した商品構成を図ってまいりました。今後さらにその充実を図るために、消費動向の把握や流行の研究等に努め、売れ筋商品の充実のほか新規商品の導入等を図ってまいります。
また、オリジナルブランドとして展開している、 Happy Candle (ハッピー キャンドル)及び H&D (エイチ アンド ディ)につきましては、利益率の向上へ向けて中長期的な重要課題と位置付けており、商品開発・MDの強化とともにブランドイメージの向上に取り組んでまいります。
④ EC(ネット通販)事業等の拡大
当社は、おもてなしの接客、お客様の立場でのご提案を店舗運営の基本コンセプトとしておりますが、昨今のネット通販の急速な拡大を踏まえると、お客様の利便性の向上及び当社の成長機会の拡大のためには、実店舗の信頼性を生かしたEC事業の拡大が必要であると考えております。
今後、当該事業、とりわけ自社ECサイトの拡大に向けて、販売体制の強化、顧客接点の創出・強化、オムニチャネル化の推進、出荷業務のアウトソーシングを含めた業務の効率化及び実店舗のアウトレットとしての機能強化を図ってまいります。
また、ライブ販売等の時代に即した新たな販路の開拓も積極的に進め、投資の拡大を図ってまいります。
⑤ 人材の確保と育成
当社は、事業の拡大を図るためには、計画的な人材の確保と育成が重要な要素であると考えております。労働環境の変化に対応するため、より実効的な採用方法の検討、採用対象の拡大等はもとより、応募動機につながる給与水準の見直し、従業員に対する譲渡制限付株式報酬の付与等の福利厚生施策の拡充等にも取り組んでおります。
また、育成体制の強化を進めるべく、商品知識の充実、接客対応力・アフターサービスの向上等の現場に即した研修の強化と情報の共有化を図るための体制整備を進めてまいります。
⑥ 接客力・提案力の向上
当社は、「一流のおもてなし」と「お客様の立場でのご提案」によって、喜びや感動を提供できるような店づくりを目指しております。このため、お客様への接客力や商品提案力を強化することを重要な課題と位置づけ、現場での実践のほか、各種研修を通してその向上に取り組むほか、デジタル・IT投資を積極的に進め、AIカメラの活用による提案力の強化をはじめ、店舗業務の見直し効率化と店舗スタッフが接客に専念できる環境の整備を図ってまいります。
⑦ 財務上の課題
当社は、宝飾品、時計、バッグ・小物雑貨等のインポートブランド品及びオリジナルブランド商品を販売する小売業を主としております。研究開発等がないことから、各店舗の適切な商品在庫管理と販売費及び一般管理費のコントロールが財務上の重要課題となっております。このため、商品の電子タグによる管理を導入し、在庫管理の業務改善と効率化を図るとともに、商品情報の電子化による顧客利便性の向上を進めてまいります。また、店舗間の物流経費削減と作業軽減を図るため、物流業務の外注化を順次進めております。
(新型コロナウイルス感染症への対応について)
当社は、同感染症の拡大を防ぐため、お客様並びに従業員の安全に十分配慮し、各種ガイドラインに沿った感染拡大防止策を講じております。本社部門においても、従業員出社のシフト見直し、テレワークの推進、遠隔会議システム導入等の対応をとっております。今後においても、状況の変化に適切かつ迅速に対応し、感染拡大防止に取り組んでまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、上記のような、経営上の目標の達成状況を判断するため、事業の規模と展開の成果である売上高とその構成要素となる客数・客単価の推移、収益力を判断するための営業利益を経営指標として重視しており、その向上を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本文における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業内容について
① 季節要因が業績に及ぼす影響について
当社の業績は、年末年始商戦、とりわけクリスマス時期を中心とした12月の年末商戦のウエイトが高くなっているため、第2四半期に偏重しております。従って、年末年始、12月の売上高が景気動向の影響等により減少した場合は、年間の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 輸入商品の仕入確保について
当社の取扱う商品はインポートブランド品が中心であるため、海外ブランドの商品供給政策等によっては、特定のブランド品を仕入れることができないリスクがあります。当社はセレクトショップとして多様なブランドを取り扱っておりますが、流通経路のトラブルや需要と供給のバランスの崩壊により、人気ブランドの商品仕入が極端に制限された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症等の世界的な拡大により、インポートブランド品の生産国・流通経路等における経済活動の停滞が長期化した場合は、商品仕入に支障をきたし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 偽造品・不正商品の混入について
当社はブランド商品を扱っており、偽造品や不正商品が紛れ込んでしまう可能性があります。当社は輸入品市場での偽造品や不正商品の流通防止と排除を目指す日本流通自主管理協会(略称AACD)に加盟しております。同協会は偽造品や不正商品の情報収集を常に行っており、その情報は都度当社に連絡されます。
当社は、新規仕入先についてはAACD加盟企業を原則とし、信頼性の高い企業に限定しております。また、新商品を取り扱う際は本社仕入担当者が商品チェックを行い、既存商品については必要に応じ、AACDからの情報などを参考に本社・店舗でチェックを行う体制により偽造品や不正商品の排除に取り組んでおります。
しかしながら、万一偽造品又は不正商品を仕入し、それを販売してしまった場合、購入者からの賠償請求及び信用力の低下等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社で発生せずとも、同業他社で上記の状況が発生した場合、消費者のブランド商品に対する不安等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 為替や貴金属相場の変動について
当社の取扱う商品は輸入商品が多く、為替相場の影響を受けております。当社では日本企業の商社経由での円建て取引を行い為替相場の直接的な影響を大幅に受けない体制を構築しておりますが、為替の変動状況によっては仕入価格・販売価格に影響が及び、また、これらの価格変動に起因して仕入数量・販売数量が変動することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の扱う宝飾品等は貴金属を主要な原材料としているため、貴金属相場の高騰により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合について
当社が取扱う宝飾品、ブランド時計、ブランドバッグ・小物等は、百貨店やブランドの直営店のほか、当社と同業の輸入品取扱店、EC(ネット通販)事業者等の競合店が日本全国に数多く存在しております。
当社は、これらの競合店とは異なる店舗コンセプト、集客力のある大都市周辺部及び地方都市のSCへの出店を主体にセレクトショップを運営しておりますが、当社の出店エリアに有力な競合店や、類似した店舗コンセプトをもつ競合店が出店した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)店舗展開について
① イオングループのSC等への店舗集中について
当社は、2020年8月31日現在全85店中72店をイオングループの開発運営するSC等の大規模小売店に出店し、うち54店はイオンモール㈱の開発運営するSCに出店しており、店舗が同グループのSC等に集中している状況です。
現時点において同グループのSC等は集客力が高い状況ですが、今後同グループを取り巻く環境の変化や業界再編等により、同グループの業界における地位や集客力が変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、同グループの出退店戦略次第では、当社の出店するSCが閉鎖されることも考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 出店戦略について
当社は、今後もSCへ積極的に出店する方針であります。当社がSCに出店する場合には、SCが新設される場合とSCがテナントを入れ替える場合があります。このうちSCの新規出店は大規模小売店舗立地法の影響によりその余地が減少しておりますが、今後は新設の大型SCだけではなく、既存の中規模までの優良なSCにもリニューアル等のタイミングを捉え積極的に展開する方針であります。しかし、新設SCへの出店及び既存SCへの出店のいずれの場合においても、SC運営会社の店舗展開方針等の事情により、当社の出店計画に沿った提案を受けられない場合には、当該計画に従った出店ができなくなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 差入れた保証金等及び預け入れた売上代金の回収について
当社の店舗は全て賃借物件であり、出店に際して保証金の差入れを行っており、また、SC運営会社との賃貸借契約により、入居している店舗の売上額の一部を一定期間預け入れることとなっております。2020年8月末において、SCに対する敷金及び保証金の残高は617,682千円(総資産に対する比率は5.9%)、また売上預け金(売掛金)の残高は524,217千円(同5.0%)となっております。
そのため、当社が賃貸借契約を締結しているSC運営会社の業績等によっては、上記債権の全部又は一部が回収できなくなる可能性があります。
④ EC事業について
当社は、EC事業として、オンラインストアを運営しておりますが、更なる事業拡大のためにはシステム増強等の大きな追加投資が必要となる場合があります。また、システムトラブル等で長期間サーバーがダウンすることによる取引機会の喪失や信用の毀損が発生した場合は、経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
(3)組織体制について
人材の確保・育成について
当社は、今後も積極的な出店による事業拡大を計画しておりますが、出店を行うためには能力の高い店舗従業員と店長、マネージャー等の人材確保及び育成が必要となります。採用環境の著しい変化に対応するため、採用対象を拡大するとともに、応募動機につながる給与水準の見直し、福利厚生施策を拡充する等諸施策を実施しております。また、採用後の研修の一層の強化にも取り組んでおります。しかしながら、雇用情勢の変化、若年層の減少などにより、事業拡大に見合った人材の確保・育成が困難となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
① 個人情報の管理について
当社は個人情報の漏洩に対しては、個人情報保護法に従った社内管理体制の整備や従業員への「個人情報取扱マニュアル」の周知等により万全を期しておりますが、何らかの要因により個人情報が外部に流出した場合は、当社の社会的信用が低下し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 自然災害等のリスクについて
当社の店舗施設の周辺地域において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生し、店舗施設に物理的に損害が生じる可能性があります。また、当社の販売活動や物流、仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合は、通常の事業活動が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 有利子負債への依存度について
当社は、出店による設備資金及び差入保証金等を主として金融機関からの借入金等によって調達しております。有利子負債比率(総資産に対する有利子負債の比率)は61.5%(2020年8月31日現在)となっており、今後の金利動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、資金調達については、案件ごとに複数の金融機関と交渉し、最適な借入条件で実行しておりますが、急激な環境の変化等により、資金調達が実行できなくなった場合には、新規出店の遅延等により、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
④ 減損会計の適用について
当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、店舗を基本単位としてグルーピングしております。
従って、店舗環境の変化や経済的要因により店舗ごとの収益性が損なわれた場合、固定資産について減損損失を認識する必要があり、当該減損損失の計上により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報システムについて
当社は、売上管理、在庫管理及びその他業務の効率化等を目的として、各部門で情報システムを導入しております。情報システムの管理・保守には万全を期しておりますが、天災やコンピュータウイルス等により、情報システムの運用に重大な支障が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 感染症拡大による店舗運営リスクについて
当社は、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、お客様並びに従業員の安全に十分配慮し、各種ガイドラインに沿った感染拡大防止策を講じており、状況の変化に適切かつ迅速に対応し、感染拡大防止に取り組んでおります。しかしながら、同感染症に限らず、店舗施設の周辺地域において、大規模な感染症の拡大が発生し入店先のSCの休館・営業時間の短縮等により、通常の事業活動が困難となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び販売及び仕入の実績(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、2019年10月の消費増税で個人消費が大きく落ち込みましたが、年明け以降、徐々に持ち直しつつありました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、外出自粛の広がりや、人と人との接触機会を減らす生活様式等の影響を受け、厳しい経営環境となりました。
このような状況下、当社店舗も、2020年2月下旬から一部出店先商業施設が時間短縮営業となり、2020年3月から4月にかけては臨時休業となる店舗が増加し、緊急事態宣言後の2020年4月中旬には全店が営業自粛による臨時休業となりました。その後、2020年5月の緊急事態宣言の解除を受けて、臨時休業中であった当社店舗は、2020年6月1日には全店舗で営業を再開いたしました。
当社は、このような外部環境の変化への対応とともに、期初より、厳選した新規出店と旗艦店を中心とした既存店対策の強化、在庫回転率の向上、オリジナルブランドの販路拡大、時計アフターサービスの強化、EC(ネット通販)事業のさらなる拡大、物流コストの削減等を当事業年度の重点課題として取り組んでまいりました。
店舗展開といたしましては、2019年9月に Le Bonheur Parfait (ル・ボヌール パルフェ)津田沼パルコ店・木曽川店、2019年10月に北谷店・富山ファボーレ店、2019年12月に昭島モリタウン店、2020年3月に新潟南店・堺北花田店の合計7店舗を出店いたしました。また、既存店舗の活性化として、高岡店・津南店の改装を実施いたしました。さらに、茨木店については、2020年3月の新規出店店舗である堺北花田店へ移転を行うこととし、2020年2月をもって閉店といたしました。また、2020年8月に広島祇園店を閉店としたことから、当事業年度末における店舗数は85店舗となりました。
営業施策につきましては、消費増税後の対応として、集客商材の強化を図り、対策強化店舗のレイアウト変更や、新店協賛セール等の販促企画を実施し、在庫管理の徹底、より魅力ある店舗作り、人員配置の見直し、販売員の育成に取り組みました。また、2020年5月中旬以降の営業再開後は、対象ブランドを絞った時計販促の強化、ダイレクトメールによる販促企画等に重点的な取り組みを行い、ネット配信のライブ販売を開始するなど、販売の回
復に努めました。
オリジナルブランドにつきましては、秋冬の新作リリースにあわせたファッション誌への掲載を行うとともに、2019年9月、2019年11月、2020年1月には大手百貨店にて期間限定のポップアップストアを出店し、販路拡大とブランド知名度の向上に努めました。また、卸売り事業の拡大に向けて、2020年1月に東京ビッグサイトで開催された国際宝飾展へ出展いたしました。
時計アフターサービスの強化につきましては、店舗スタッフの時計技能士資格取得を進めており、電池交換・修理等への対応力強化を図っております。
ECにつきましては、引き続き買い上げ率の向上、越境EC、新販売チャネルの確立等に取り組むとともに、発送業務の外注化を進め、業務効率の改善に努めました。また、外出自粛要請後は非接触型販売の強化として、ダイレクトメールやライブ販売と連動した販促企画を実施し、販売の強化に努めました。
物流コストの削減につきましては、社内の物流業務のアウトソーシングを段階的に進めており、通期を通して物流コストの削減に取り組みました。
従業員のモチベーションアップにつながる施策につきましては、前年度までのストック・オプション同様、ほぼ全ての準社員・正社員を対象として譲渡制限付株式を付与いたしました。
また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響及び今後の見通しを勘案して、2018年より展開してきた新業態店舗 Le Bonheur Parfait の5店舗すべてと、その他の不振店2店舗の閉店を決定いたしました。これに伴い特別損失として、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円を計上するとともに、閉店店舗を中心に減損損失 132,263千円を計上いたしました。
これらを含めて、当期の特別損失として、店舗閉鎖損失 3,383千円、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円、減損損失 273,599千円、店舗休業損失(休業要請等により休業した店舗の固定費) 114,952千円等の合計 412,786千円を計上いたしました。
一方、雇用調整助成金 94,438千円を特別利益に計上いたしました。
以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当事業年度末における資産合計は10,419,666千円(前事業年度末比2.7%減)となりました。
当事業年度末における負債合計は8,078,802千円(前事業年度末比0.7%減)となりました。
当事業年度末における純資産合計は2,340,863千円(前事業年度末比9.1%減)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.財政状態の分析」をご参照ください。
(経営成績)
当事業年度の売上高は17,569,283千円(前事業年度比15.3%減)となりました。
当事業年度の営業利益は101,462千円(前事業年度比81.3%減)となりました。
当事業年度の経常利益は81,849千円(前事業年度比84.3%減)となりました。
当事業年度の当期純損失は189,108千円(前事業年度比458,329千円減)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.経営成績の分析」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ694,752千円増加し、3,122,334千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は700,398千円(前事業年度は178,429千円の収入)となりました。これは、主として仕入債務の減少433,221千円、税引前当期純損失236,498千円、法人税等の支払額110,153千円があった一方で、売上債権の減少468,746千円、たな卸資産の減少394,314千円、減損損失273,599千円、減価償却費219,816千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は100,384千円(前事業年度は51,961千円の支出)となりました。これは、主として敷金及び保証金の回収による収入9,266千円があった一方で、敷金及び保証金の差入45,680千円、新規出店及び改装等に伴う有形固定資産の取得38,265千円、定期預金の預入による支出12,009千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は94,739千円(前事業年度は76,121千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済2,137,697千円、短期借入金の減少300,000千円、長期未払金の支払281,965千円、配当金の支払64,261千円があった一方で、長期借入れによる収入2,900,000千円があったこと等によるものです。
③販売及び仕入の実績
当社の事業内容は、インポートブランドを中心とした宝飾品、時計及びバッグ・小物等の販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、商品の品目別に販売及び仕入の実績を記載しております。
イ. 販売実績
a. 品目別販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
当事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
|
|
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
宝飾品 |
3,251,351 |
94.3 |
|
時計 |
4,906,229 |
74.8 |
|
バッグ・小物 |
9,411,701 |
87.4 |
|
合計 |
17,569,283 |
84.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
・宝飾品は、人気商品の販促強化や店頭演出の強化に加え、シーズン商品の販促と店舗への販売インセンティブ強化を推進したものの、上記店舗休業による売上の減少により、売上高 3,251,351千円(前事業年度比 5.6%減)となりました。
・時計は、国産ブランドが好調に推移したほか、重点ブランドを絞った販促企画を強化したものの、増税の影響による高額主力商品の落ち込みが大きく、店舗休業による売上の減少も重なったことで、売上高 4,906,229千円(同 25.1%減)となりました。
・バッグ・小物は、海外ブランドの新規商品導入や値ごろ感のある価格帯の商品強化を図ったものの、高額ブランド商品の販売が不調となる中で、店舗休業による売上の減少が重なったことで、売上高 9,411,701千円(同 12.5%減)となりました。
b. 地域別売上高
当事業年度の地域別売上高は次のとおりであります。
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地域 |
当事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
|
|
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
北海道地区 |
640,853 |
91.8 |
|
東北地区 |
2,147,116 |
85.9 |
|
関東地区 |
5,111,167 |
80.9 |
|
中部地区 |
2,520,611 |
96.1 |
|
関西地区 |
1,946,347 |
82.4 |
|
中国・四国地区 |
1,708,261 |
82.2 |
|
九州・沖縄地区 |
3,171,130 |
82.6 |
|
EC事業 |
323,794 |
93.0 |
|
合計 |
17,569,283 |
84.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
当事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
|
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仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
宝飾品 |
2,095,421 |
93.4 |
|
時計 |
3,735,529 |
67.3 |
|
バッグ・小物 |
7,262,185 |
86.4 |
|
合計 |
13,093,136 |
80.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
a. 流動資産
当事業年度末における流動資産の残高は、8,651,303千円となり、前事業年度末と比較して151,251千円減少しております。これは主として、現金及び預金が694,757千円増加したものの、売掛金が466,902千円減少、商品が378,155千円減少したことが要因であります。
b. 固定資産
当事業年度末における固定資産の残高は、1,768,363千円となり、前事業年度末と比較して148,330千円減少しております。これは主として、繰延税金資産が69,638千円増加、敷金及び保証金が24,131千円増加したものの、建物が189,736千円減少、工具、器具及び備品が87,422千円減少したことが要因であります。
c. 流動負債
当事業年度末における流動負債の残高は、3,532,916千円となり、前事業年度末と比較して655,305千円減少しております。これは主として、1年内返済予定の長期借入金が125,156千円増加、未払消費税等が104,110千円増加したものの、仕入債務(支払手形、買掛金、電子記録債務の合計)が433,221千円減少、短期借入金が300,000千円減少、未払法人税等が81,538千円減少したことが要因であります。
d. 固定負債
当事業年度末における固定負債の残高は、4,545,885千円となり、前事業年度末と比較して590,923千円増加しております。これは主として、長期未払金が47,895千円減少したものの、長期借入金が637,147千円増加したことが要因であります。
e. 純資産
当事業年度末における純資産の残高は、2,340,863千円となり、前事業年度末と比較して235,200千円減少しております。これは主として、利益剰余金が253,436千円減少したことが要因であります。
ロ.経営成績の分析
a. 売上高
売上高は、前事業年度より3,190,767千円減少し、17,569,283千円となりました。
当事業年度は7店舗の新規出店及び2店舗の閉店により、年度末の店舗数は85店舗となりました。2019年10月の消費増税後の対応として、値ごろ感のある価格帯の集客商材の強化を図る等の対策を強化したものの、消費者の購買意欲の減退が12月のクリスマス商戦にまで及んだこと、新型コロナウイルス感染症拡大による、政府の緊急事態宣言発出があり、4月中旬には全店が臨時休業となるなど、外部環境の悪化に大きな影響を受けたことで、売上高の減少につながりました。
b. 売上総利益
売上総利益は、前事業年度より718,430千円減少し、4,097,990千円となり、売上総利益率は、粗利率の低い高額主力ブランドの販売が落ち込んだことで、前事業年度から0.1ポイント増加し23.3%となりました。
c. 営業利益
営業利益は、新型コロナウイルス感染症による休業要請等により休業した店舗の固定費である人件費・地代家賃・減価償却費の合計114,952千円を、店舗休業損失として、特別損失へ計上したこと、及び、販売環境の悪化を受けて販売費及び一般管理費の削減に努めたものの売上総利益の減少が影響したことで、442,985千円減少し、101,462千円となりました。販売費及び一般管理費比率は、売上高の減少が大きかったことに伴い前事業年度より2.2ポイント増加いたしました。
d. 経常利益
経常利益は、営業利益の減少に伴い前事業年度より439,797千円減少し、81,849千円となりました。
e. 特別損益
特別利益は、上記の休業要請等による従業員の雇用調整助成金 94,438千円を計上いたしました。
特別損失は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響及び今後の見通しを勘案して、2018年より展開してきた新業態店舗 Le Bonheur Parfait の5店舗すべてと不振店2店舗の閉店を決定いたしました。これらを含めて、店舗閉鎖損失 3,383千円、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円、減損損失 273,599千円、店舗休業損失(休業要請等により休業した店舗の固定費) 114,952千円等を計上したことで、前事業年度より350,144千円増加し、412,786千円となりました。
f. 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
法人税、住民税及び事業税19,703千円、法人税等調整額△67,094千円となり、合計額は前事業年度より237,173千円減少し、△47,390千円となりました。
g. 当期純損失
当期純損失は、経常利益の減少に伴い △189,108千円となりましたが、前事業年度当期純利益269,221千円に対し 458,329千円減少となりました。
ハ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
新型コロナウイルス感染症の終息時期を正確に予測することは現時点では困難であり、当社を取り巻く環境は不透明な状況が続くものと予想されます。
このような環境において当社は、今後の中長期的な成長へ向けて、宝飾品・プライベートブランドの販売強化、店舗の販売体制の支援強化、デジタル・IT投資を積極的に進め業務効率の改善と販売員の育成強化に努めてまいります。また、EC及びライブ販売等の非接触型販売の拡大を図ってまいります。
店舗展開については、コロナ後の外部環境を踏まえて、不採算店舗の閉店を含めた出店政策の見直しを図り、上記の営業政策とあわせて利益率の改善を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資を目的とした資金需要は、新規出店と既存店改装に関わる設備投資及び今後強化を図る計画であるデジタル・IT投資であります。
当社は事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により対応し、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に備え、複数の金融機関と10億円の当座貸越契約を新たに締結し、手許流動性と資金の確保に努めております。
③重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。詳細については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
この会計上の見積りには、その性質上不確実性があり、実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
イ.固定資産の減損
当社は、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能性額の算定に当たっては、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、事業計画や市場環境の変化により利益計画の見直しが必要となった場合、新たに減損処理が必要となる可能性があります。
ロ.繰延税金資産の回収可能性
当社は、将来の利益計画に基づく課税所得を慎重に見積り、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りとなるため、事業環境の変化により見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される場合があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。