第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間会計期間(2024年1月1日~2024年6月30日)におけるわが国経済は、コロナ禍から経済活動の正常化が進み、訪日外国人旅行者が増加するなど、回復の兆しが見え始めております。一方で、不安定な国際情勢及び資源・エネルギー価格の高騰や物価高・円安の進行によって、先行きは不透明な状態が続いております。

このような中、当社では引き続き「原価改善」などによる収益基盤強化を継続しつつ、当社の主力事業である通信事業においては、WiMAXの解約率の悪化による純減傾向が続いておりますが、引き続き販売チャネルを拡大し、WiMAXを補完する新商品を投入することで新たな再成長を目指してまいります。また、周辺商品の「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「SIM」などの契約(販売)等は前年実績を上回る結果となりました。

以上の結果、当中間会計期間の売上高は、4,278,869千円(前年同期比0.3%増)となりました。利益につきましては、営業利益214,463千円(前年同期比238.7%増)、経常利益210,054千円(前年同期比228.5%増)、中間純利益210,610千円(前年同期比127.8%増)となりました。

 

当社は、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントでありますが、売上高につきましては区分して記載しており、それぞれの事業ごとの取組みは次のとおりであります。

なお、2024年2月14日公表の中期経営計画2026に記載のとおり当事業年度より従来の区分を変更し、ワイヤレス・リモートサービス事業を通信事業とデジタルマーケティング事業の区分としております。

(単位:千円)

 

当中間会計期間

(自 2024年1月1日

至 2024年6月30日)

増減額

増減率

(%)

ワイヤレス・リモートサービス事業

4,278,869

12,579

0.3

通信事業

4,272,214

5,924

0.1

デジタルマーケティング事業

6,654

6,654

 

(ワイヤレス・リモートサービス事業)

当中間会計期間における売上高は4,278,869千円(前年同期比0.3%増)となりました。

 

・通信事業

通信事業の売上高の約8割を占めるWiMAXについては、ホームルーター普及による市場拡大を機会と捉えた営業活動の強化、代理店との協業深化、及び直販ECサイトにて販売を実施することにより多様化するニーズに対応する購入窓口の整備を強化します。引き続き全国各地の販売代理店との提携強化を進め、モバイルルーター及びホームルーターの需要獲得、さらに「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「ピカプロDX」などの周辺サービスの販売拡大や新商品開拓を通じて顧客単価の拡大に取り組んでまいります。

この結果、通信事業の当中間会計期間における売上高は4,272,214千円(前年同期比0.1%増)となりました。

 

・デジタルマーケティング事業

デジタルマーケティング事業はインバウンド向けのe-SIMを軸に既存顧客向けのデジタル商材のクロスセルや新EC事業を展開しております。インバウンド顧客の日本滞在時にスマートフォンでのインターネット接続が可能となるe-SIMを提供する事業になります。

既存のSIMカードやWi-Fiルータは空港や販売店に出向き入手する必要がありますが、プリペイド型e-SIMはスマートフォンにダウンロードすれば利用可能となり、訪日客にとって利便性が高くWEB販売と好相性となります。

 

 

e-SIMは既に海外では普及しており、日本では未だ普及率が低いことから海外顧客に直接販売し先行者利益の確保を目指します。

この結果、当事業年度からの新規事業であるデジタルマーケティング事業の当中間会計期間における売上高は6,654千円となりました。

 

※参考 2023年度までの旧区分による売上高

 

旧区分による売上高

新区分による売上高

ワイヤレス・リモートサービス事業

ワイヤレス・リモートサービス事業

 ・ワイヤレスゲートWi-Fiサービス

4,275,970千円

 ・通信事業

4,272,214千円

 ・リモートライフサポートサービス

2,899千円

 ・デジタルマーケティング事業

6,654千円

合計

4,278,869千円

合計

4,278,869千円

 

(2)財政状態の分析

当中間会計期間末における資産・負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりです。

(単位:千円)

 

前事業年度

(2023年12月31日)

当中間会計期間

(2024年6月30日)

増減額

増減率

(%)

流動資産

2,743,283

2,883,168

139,885

5.1

固定資産

225,285

210,580

△14,705

△6.5

資産合計

2,968,569

3,093,748

125,179

4.2

流動負債

1,942,982

1,863,158

△79,824

△4.1

固定負債

10,275

10,329

53

0.5

負債合計

1,953,258

1,873,487

△79,770

△4.1

純資産合計

1,015,310

1,220,261

204,950

20.2

負債・純資産合計

2,968,569

3,093,748

125,179

4.2

 

(資産の部)

当中間会計期間末における資産の額は、前事業年度末に比べ125,179千円増加し3,093,748千円となりました。

当中間会計期間末における流動資産の額は、前事業年度末に比べ139,885千円増加し2,883,168千円となりました。これは主に、売掛金が7,828千円、商品が9,840千円、前払費用が18,220千円減少した一方で、現金及び預金が181,827千円増加したためであります。

当中間会計期間末における固定資産の額は、前事業年度末に比べ14,705千円減少し210,580千円となりました。これは主に、有形固定資産が4,496千円、繰延税金資産の取崩しにより繰延税金資産が4,629千円、投資事業組合運用損の計上により投資有価証券が5,313千円減少したためであります 。

 

(負債の部)

当中間会計期間末における負債の額は、前事業年度末に比べ79,770千円減少し1,873,487千円となりました。

当中間会計期間末における流動負債の額は、前事業年度末に比べ79,824千円減少し1,863,158千円となりました。これは主に、買掛金が49,249千円、納付により未払法人税等が31,241千円減少したためであります。

当中間会計期間末における固定負債の額は、前事業年度末に比べ53千円増加し10,329千円となりました。これは、資産除去債務が53千円増加したためであります。

 

(純資産の部)

当中間会計期間末における純資産の合計は、前事業年度末に比べ204,950千円増加し1,220,261千円となりました。これは主に、新株予約権の行使により新株予約権が33,593千円減少した一方で、利益剰余金が210,610千円、新株予約権の行使に伴い資本金及び資本剰余金が各々13,966千円増加したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ181,827千円増加し、1,960,915千円となりました。

当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは175,947千円の収入となりました。主な収入要因として、税引前中間純利益215,714千円、棚卸資産の減少9,840千円、売上債権の減少7,828千円、未払金の増加4,558千円、前払費用の減少18,214千円が発生した一方で、仕入債務の減少49,249千円、法人税等の支払額27,775千円が発生したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは5,879千円の収入となりました。主な収入要因として、投資事業組合からの分配による収入6,927千円が発生した一方で、有形固定資産の取得による支出1,047千円が発生したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローの増減はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当中間会計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(8)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。