当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)におけるわが国経済は、訪日外国人旅行者の増加や個人消費の持ち直しなどを背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、急激な為替相場の変動やエネルギー価格の高止まり、人手不足に伴う人件費上昇といった構造的課題も顕在化しており、経済環境の先行きには依然として不透明感が残っています。
このような環境の中、当社では引き続き「原価改善」などによる収益基盤の強化を推進し、経営効率の向上を図ってまいりました。主力のWiMAXサービスにおいては、一部代理店販路における新規獲得の減速等の影響により、WiMAX売上高は前年同期比で減少いたしました。引き続き、累計契約数の回復が重要な課題であると認識しております。
また、WiMAXを補完する新商品の展開として、SIMフリータブレットの販売に加えPHILIPS製のマウスの物販も販売開始致しました。これにより収益の安定化と再成長を目指しております。さらに周辺商品として「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「SIM」などの契約(販売)は前年実績と同水準を維持いたしました。
以上の結果、当中間会計期間の売上高は、4,062,116千円(前年同期比5.1%減)となりました。利益につきましては、営業利益89,761千円(前年同期比58.1%減)、経常利益89,127千円(前年同期比57.6%減)、中間純利益100,153千円(前年同期比52.4%減)となりました。
当社は、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントでありますが、売上高につきましては区分して記載しており、それぞれの事業ごとの取組みは次のとおりであります。
(単位:千円)
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前中間会計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年6月30日) |
当中間会計期間 (自 2025年1月1日 至 2025年6月30日) |
増減額 |
増減率 (%) |
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ワイヤレス・リモートサービス事業 |
4,278,869 |
4,062,116 |
△216,752 |
△5.1 |
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通信事業 |
4,272,214 |
4,020,248 |
△251,965 |
△5.9 |
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デジタルマーケティング事業 |
6,654 |
41,868 |
35,213 |
- |
(ワイヤレス・リモートサービス事業)
当中間会計期間における売上高は4,062,116千円(前年同期比5.1%減)となりました。
・通信事業
通信事業の売上高の約8割を占めるWiMAXについては、ホームルーター普及による市場拡大を機会と捉えた営業活動の強化、代理店との協業深化、及び直販ECサイトにて販売を実施することにより多様化するお客様のニーズに対応する購入窓口の整備を強化します。引き続き販売代理店との提携強化を進め、モバイルルーター及びホームルーターの需要獲得、さらに「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「ピカプロDX」などの周辺サービスの販売拡大やSIMフリータブレット等の新商品開拓を通じて顧客単価の拡大に取り組んでまいります。
この結果、通信事業の当中間会計期間における売上高は4,020,248千円(前年同期比5.9%減)となりました。
・デジタルマーケティング事業
デジタルマーケティング事業は訪日客向けのe-SIMを軸に既存顧客向けデジタル商材のクロスセルや新規顧客向けのEC事業を展開しております。
既存のSIMカードやWi-Fiルータは空港や販売店に出向き入手する必要がありますが、プリペイド型e-SIMはスマートフォンにダウンロードすれば利用可能となり、訪日客にとって利便性が高くWEB販売と好相性となります。
e-SIMは既に海外では普及しており、日本では未だ普及率が低いことから海外顧客に直接販売し先行者利益の確保を目指します。
この結果、デジタルマーケティング事業の当中間会計期間における売上高は41,868千円(前年同期は6,654千円)となりました。
(2)財政状態の分析
当中間会計期間末における資産・負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりです。
(単位:千円)
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前事業年度 (2024年12月31日) |
当中間会計期間 (2025年6月30日) |
増減額 |
増減率 (%) |
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流動資産 |
2,810,215 |
2,631,221 |
△178,993 |
△6.4 |
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固定資産 |
182,006 |
141,744 |
△40,261 |
△22.1 |
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資産合計 |
2,992,221 |
2,772,966 |
△219,255 |
△7.3 |
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流動負債 |
1,665,953 |
1,346,490 |
△319,462 |
△19.2 |
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固定負債 |
10,382 |
10,436 |
53 |
0.5 |
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負債合計 |
1,676,336 |
1,356,926 |
△319,409 |
△19.1 |
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純資産合計 |
1,315,885 |
1,416,039 |
100,153 |
7.6 |
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負債・純資産合計 |
2,992,221 |
2,772,966 |
△219,255 |
△7.3 |
(資産の部)
当中間会計期間末における資産の額は、前事業年度末に比べ219,255千円減少し2,772,966千円となりました。
当中間会計期間末における流動資産の額は、前事業年度末に比べ178,993千円減少し2,631,221千円となりました。これは主に、商品が38,401千円増加した一方で、現金及び預金が169,738千円、売掛金が15,825千円、前払費用が9,547千円減少したためであります。
当中間会計期間末における固定資産の額は、前事業年度末に比べ40,261千円減少し141,744千円となりました。これは主に、繰延税金資産の取崩しにより繰延税金資産が24,258千円、関係会社株式の売却により関係会社株式が8,427千円減少したためであります 。
(負債の部)
当中間会計期間末における負債の額は、前事業年度末に比べ319,409千円減少し1,356,926千円となりました。
当中間会計期間末における流動負債の額は、前事業年度末に比べ319,462千円減少し1,346,490千円となりました。これは主に、買掛金が18,314千円増加した一方で、短期借入金の返済により短期借入金が300,000千円、未払金が41,516千円減少したためであります。
当中間会計期間末における固定負債の額は、前事業年度末に比べ53千円増加し10,436千円となりました。これは、資産除去債務が53千円増加したためであります。
(純資産の部)
当中間会計期間末における純資産の合計は、前事業年度末に比べ100,153千円増加し1,416,039千円となりました。これは、利益剰余金が100,153千円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ169,738千円減少し、1,660,054千円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは90,033千円の収入となりました。これは主に、税引前中間純利益124,915千円、売上債権の減少15,825千円、仕入債務の増加18,314千円、法人税等の還付額15,382千円による資金の増加の一方、棚卸資産の増加38,907千円、未払金の減少41,236千円、関係会社株式売却益35,787千円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは40,227千円の収入となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入44,215千円による資金の増加の一方、有形固定資産の取得による支出3,987千円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは300,000千円の支出となりました。これは、短期借入金の返済による支出300,000千円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当中間会計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(8)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。