文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「お客さまと共に新たな価値を創造します」、「ものづくりを究めます」、「限りない変革への挑戦を続けます」を企業理念とし、お客さまの信頼と、技術への情熱を大切に、新たな可能性に挑み続ける企業づくりを目指しております。電力ネットワークをトータルにサポートする企業として、これまでの電力流通システムのモノ売りから、エネルギー利用の高度化・多様化に対応した事業で、「サステナブル社会」に貢献してまいります。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの最大の取引先である電力業界においては、省エネルギーの進展等に伴う国内エネルギー需要の減少傾向が続く中、電力小売全面自由化により分野・地域を超えた競争が激化しており、生産性向上と徹底的なコスト削減が進められています。
その一方で、日本政府がグリーン社会の実現を目指し2050年カーボンニュートラル宣言をしたことにより、再生可能エネルギーを含めた分散型エネルギー関連設備の一層の拡大や、電気自動車向け急速充電器需要の本格的な立ち上がりが期待されます。
このような経営環境の中、当社グループは、2021年4月に「2030VISION & 2023中期経営計画」を策定いたしました。
2030VISION & 2023中期経営計画
①.2030VISION
これまでの電力流通システムのモノ売りから、エネルギー利用の高度化・多様化に対応した事業で、「サステナブル社会」に貢献してまいります。
その実現に向けて、6つの事業分野を開拓して総合エネルギー事業プロバイダーを目指します。
コア事業は事業構造転換により売上高1,000億円規模に発展、新たな事業ポートフォリオにより売上高400~500億円規模の創出を目指します。

(※1)Public Private Partnershipの略称。公民連携により、民間の多種多様なノウハウ・技術を活用して
行政サービスの向上や財政資金の効率的使用などを図る概念。
(※2)Private Finance Initiativeの略称。公共施設の建設や維持管理・運営等を、民間の資金や経営能力・
技術的能力を活用して行う手法。
■ ESG経営
事業活動を通じて、「サステナブル社会」の実現に貢献するためにSDGsを目指した経営に取り組んでまいります。

②.2023中期経営計画
以下の3つの基本方針を基に、2030年に向けた基盤再構築を実施いたします。

セグメント毎の取り組みは以下の通りであります。

2023中期経営計画 基本方針の目標とする経営指標は以下の通りであります。
当社グループでは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減していくため、社長を委員長とし、役員・部門長などで構成される「リスク管理委員会」を設置しております。委員会では全社リスク及び経営上重要なリスクを定め、グループ大での対策の進捗点検及び有効性評価を実施、結果を各種施策に反映しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特定事業への依存について
電力機器の生産販売をコア事業とする当社グループは、東京電力パワーグリッド(株)向けの製品販売比率が47%となっているなど、電力会社向けの製品販売が売上高の過半を占めており、電力会社の設備投資・修繕費の増減と内容が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては電力会社向け以外への売上を拡大するべく、コスト競争力の強化および新市場への展開を進めております。
(2) 原材料の高騰
当社グループでは主力製品の製造に鉄・銅・油・碍子などを使用しておりますが、これら重要資材の価格が上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては市況に応じた在庫の確保や、価格上昇によるコストアップを吸収すべく継続的な原価低減活動、購入先の多様化によってリスクの低減を行っております。
(3) 技術開発
当社グループは、様々な先端技術の開発及び製品化を進めておりますが、計画どおりに開発が進まず、適切な時期に製品の市場投入ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについてはリスク顕在化の未然防止、ならびに極小化に向け、経営による定期的な進捗管理を行っております。
(4) 製品品質
当社グループでは、生産販売する製品について徹底した品質管理の下で製品の製造に努めております。しかしながら、品質問題が発生した場合、不良品の回収や交換、賠償等の損失コストにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては2019年2月に組織の見直しを実施し、グループ大での品質管理体制の強化を行っております。
(5) 保有資産価値の変動
当社グループでは事業用の資産や投資の際に生じるのれんなど、様々な有形・無形資産を保有しております。今後の経営環境変化に伴い、これらの資産の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなった場合には減損損失を計上し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては定期的に将来キャッシュ・フロー及びその基礎となる事業計画の合理性をモニタリングし、兆候の把握とリスク低減に向けた対応を行っております。
(6) 大規模災害
当社グループは、各拠点において防災対策を実施しておりますが、拠点のいずれかが大規模災害により被災し、生産設備の損壊、原材料や部品の調達停止、物流販売機能の麻痺などによる操業停止などが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては各拠点にて耐震対策を実施、また、調達面では調達先の多様化を行っております。
(7)その他
新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループにおける調達体制、生産体制、物流体制、営業体制等、事業活動の継続に影響が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当リスクについては各種感染予防の実施、感染者発生時の対応策の策定、在宅勤務の推進、事業への影響調査と対応等、リスク極小化に向けた諸施策を実施しておりますが、新型コロナウイルス感染症の当社グループ業績への影響につきましては先行きは不透明であり、状況を注視してまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況になりました。先行きについても新型コロナウイルス感染症が社会経済活動へ与える影響は、引き続き不透明な状況にあります。
当社グループの最大の取引先である電力業界においては、省エネルギーの進展等に伴う国内エネルギー需要の減少傾向が続く中、電力小売全面自由化により分野・地域を超えた競争が激化しており、生産性向上と徹底的なコスト削減が進められています。その一方で、日本政府がグリーン社会の実現を目指し2050年カーボンニュートラル宣言をしたことにより、再生可能エネルギーを含めた分散型エネルギー関連設備の一層の拡大や電気自動車向け急速充電器需要の本格的な立ち上がりが期待されます。
このような経営環境の中、当社では、「東光高岳グループ2020中期経営計画」の3つの基本方針「既存事業の収益性向上」、「新たな収益基盤の構築」、「経営基盤の強化」のもと、社員全員が一丸となったカイゼン活動による生産性向上、原価低減、調達改革、自治体のプロポーザル方式案件への積極的な参加、新製品の投入、デジタル化への投資による既存事業の収益性向上、エネルギーマネジメントシステムを中核とする新たな収益事業の構築、製品品質の向上等に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高はプラント物件が増加したものの海外工事の減少により、91,939百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
利益面では、機種構成の変動と原価低減により、営業利益3,382百万円(前年同期比45.7%増)、経常利益3,402百万円(前年同期比51.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,408百万円(前年同期比67.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
電力機器事業は、プラント物件が増加したものの海外工事の売上高減少及び機種構成の変動と原価低減により、売上高52,668百万円(前年同期比1.7%減)、セグメント利益5,937百万円(前年同期比14.8%増)となりました。
計量事業は、スマートメータ―及び変成器の売上高増加により、売上高30,361百万円(前年同期比2.4%増)、セグメント利益1,273百万円(前年同期比8.7%増)となりました。
エネルギーソリューション事業は、EMS関連の売上高減少により、売上高2,456百万円(前年同期比12.1%減)、セグメント損失318百万円(前年同期はセグメント損失293百万円)となりました。
情報・光応用検査機器事業は、メカトロニクス機器の売上高減少により、売上高4,410百万円(前年同期比13.0%減)、セグメント損失21百万円(前年同期はセグメント利益113百万円)となりました。
その他事業は、売上高2,043百万円(前年同期比%10.4減)、セグメント利益688百万円(前年同期比36.5%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、15,122百万円(前年同期は8,741百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
仕入債務の減少2,423百万円があったものの、売上債権の減少3,597百万円及び減価償却費2,895百万円により、7,055百万円の収入(前年同期は1,532百万円の収入)となりました。
有形及び無形固定資産の取得による支出2,047百万円等により、1,906百万円の支出(前年同期は4,636百万円の支出)となりました。
短期借入金の増加2,110百万円、長期借入金の借入2,000百万円、長期借入金の返済2,063百万円、配当金の支払額811百万円等により、1,229百万円の収入(前年同期は141百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格で表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格で表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ422百万円増加し、101,015百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金、電子記録債権が減少したものの、現金及び預金が増加したことによるものです。
(負債の部)
負債は、前連結会計年度末に比べ658百万円減少し、48,487百万円となりました。これは主に借入金が増加したものの、支払手形及び買掛金、退職給付に係る負債が減少したことによるものです。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,081百万円増加し、52,528百万円となりました。これは主に配当金の支払いによる減少があったものの、退職給付に係る調整累計額の増加及びに親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は91,939百万円(前年同期比1.5%減)となり、前連結会計年度に比べて1,401百万円減少いたしました。セグメント別の売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は19,129百万円(前年同期比4.4%増)となりました。売上総利益率は前連結会計年度比1.2%増加し、20.8%となりました。これは主に機種構成の変動と原価低減によるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、売上総利益の増加とカイゼン活動やテレワーク推進等による販売費及び一般管理費の減少により、3,382百万円(前年同期比45.7%増)となりました。
なお、営業利益率は前連結会計年度比1.2%増加し、3.7%となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度における為替差損の計上の反動等により、3,402百万円(前年同期比51.0%増)となりました。
なお、経常利益率は前連結会計年度比1.3%増加し、3.7%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失の増加及び繰延税金資産の取崩しによる税金費用の増加により、1,408百万円(前年同期比67.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
(b) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の資金調達につきましては、経常的な運転資金を金融機関からの借入金にて調達しておりますが、特筆すべき重要な事項はありません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(a) 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、事業別あるいは会社を1つの単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の評価においては、合理的な事業計画に基づいて将来キャッシュ・フローを慎重に見積っておりますが、経営環境や市場環境の変化により収益性が著しく低下した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(b) 投資の減損
当社グループが保有する投資有価証券には、非上場会社の株式が含まれております。非上場会社の株式の評価においては、実質価額と取得価額を比較し、実質価額が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討しております。経営環境や市場環境の変化により、将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。なお、重要な会計上の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
(c) 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得見込額や実行可能なタックス・プランニングを慎重に検討し計上しております。
繰延税金資産の回収可能性の判断においては、合理的な事業計画に基づいて課税所得の発生時期及び金額を見積っておりますが、経営環境や市場環境の変化により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、繰延税金資産を取り崩す可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発は、電力ネットワークをトータルにサポートするNO.1企業を目指し、「お客さまと共に新たな価値を創造します」「ものづくりを究めます」「限りない変革への挑戦を続けます」の企業理念に基づいて、これまで蓄積してきた計測・伝送・制御の技術をベースとして販売部門・研究開発部門の密接な連携のもとに行っており、当連結会計年度の研究開発費の総額は
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
なお、研究開発費の総額には、各セグメントに配分できない研究開発費として、各セグメントに共通的な基盤技術である構造や系統、熱・流体等の数値解析技術、高電圧大電流試験・評価技術、各材料の分析・評価技術等の研究開発費用426百万円が含まれております。
(1) 電力機器事業
① 変圧器関連では、機器の軽量化と過負荷運転に対応可能な配電用変電所向け66kV-20MVA窒素密封形変圧器を開発しました。
② 開閉装置関連では、機器の軽量化と省メンテナンス化などにより既設機器の更新にも最適に対応できる72/84kVタンク形ガス遮断器を開発しました。
③ 保護制御装置関連では、電力インフラ機器の制御のデジタル化と国際標準であるIEC61850に準拠した製品開発を進めています。
当事業に係る研究開発費は
(2) 計量事業
① 電力会社向けスマートメーターでは、継続的に競争力強化に対応できる製品開発を行っています。
② 変成器関連では、海外調達品の適用などで競争力を強化した、6kV屋外用モールド変成器を開発し、販売を開始しました。
当事業に係る研究開発費は
(3) エネルギーソリューション事業
① 自動検針システム関連では、電力量データを収集する方式としてPLC(Power Line Communication)方式を採用しています。新たに無線(LTE-M)通信方式を適用した通信ユニットを開発し、販売を開始しました。
② パワーエレクトロニクス関連では、EV(電気自動車)用急速充電器に通信機能を搭載し遠隔管理機能を付加したモデルを開発しました。また、2台のEVを同時に充電できる大容量急速充電器の開発を進めています。
当事業に係る研究開発費は
(4) 情報・光応用検査機器事業
大手半導体メーカが量産化を決めた次世代パッケージ基板に対応した、従来機種に比べて同等以上の検査精度・速度を有するバンプ検査装置を開発し、販売を開始しました。
当事業に係る研究開発費は
(5) その他の事業
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発/CO2フリーの水素社会構築を目指したP2Gシステム技術開発」に参画し、実証設備として受変電設備(高圧・特高)の設置を行うと共に、開発・構築したP2Gエネルギーマネジメントの管理下で再生可能エネルギーを利用した水素製造を開始しました。製造した水素の輸送・貯蔵、利用まで含めた総合的なバリューチェーンにわたるビジネスシステムの実用化に向けた基盤的技術の確立を目指します。
本研究開発事業の受託を通して再生可能エネルギーの促進に取り組んでおり、当事業に係る研究開発費は