文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「金融サービスをもっとリーズナブルに もっと楽しく自由に」の企業理念のもと、金融及びインターネットビジネスにおける技術力を競争力の源泉として、取引コスト含む顧客利便性の高い金融サービスを提供する「インターネット総合金融グループ」を目指しております。
ITの活用とグループシナジーの発揮によって、低コストでより使いやすく、より利便性の高い最先端の取引システムと革新的なサービスを提供するために邁進してまいります。
当社グループは、「強いものをより強くする」の方針のもと、収益の柱である国内店頭FXの取引高シェア、収益基盤の拡大によって業界におけるリーディング・カンパニーとしての地位を確固たるものとし、既存事業、新規事業へ投資することで持続的成長を図っていく方針です。
引き続き、店頭FXの収益力のさらなる向上を図り、国内証券事業及び海外事業を強化するとともに、仮想通貨や銀行など新たなサービス・事業の創出にも積極的に取り組んでまいります。
当社グループは、取引規模に比して、競合他社よりも認知度が低いことを課題として認識しております。今後も低水準の取引コストでのサービス提供や取引ツールの充実等による取引環境のさらなる向上、システムの安定稼働、サポート体制の充実等によりお客様への提供価値を高め、企業としての信頼を高めると同時に、テレビ、ラジオ、雑誌等のマスメディアの活用及び広報機能の強化により、認知度の向上及び企業ブランドの確立に努めてまいります。
当社グループは、FX取引における国内預り証拠金残高は業界トップレベルの規模となっておりますが、株式取引においては取引頻度の高い中上級者層が中心で、一定の株式委託売買代金シェアを得ているものの、競合他社に比して預り資産残高が少ない状況にあります。インターネット総合金融グループとして業界トップの地位を獲得するには、顧客基盤の拡大が必要であり、資産形成層や初心者層の取り込みによる顧客層の裾野拡大が課題であると認識しております。広告・広報を活用したブランディングにより企業認知度向上に努めるとともに資産形成層や初心者層のニーズを的確に捉え、商品・サービスの拡充を図ることで、顧客層の裾野を広げ、顧客基盤の拡大に努めてまいります。
国内のインターネット証券業界、FX業界においては、低水準の手数料及びスプレッドでのサービス提供が一般的となっております。当社グループの中核企業であるGMOクリック証券株式会社は、業界最安値水準での手数料及びスプレッドでサービスを提供しており、競合優位性を有しておりますが、さらなる成長に向けた事業基盤の強化を図るため、ビッグデータを活用した店頭FXの収益性改善の取り組みを推進しております。引き続き、低コスト構造の維持及びさらなる収益性の改善により、価格競争力の確保に努めてまいります。
当社グループは、国内で進展する少子高齢化・人口構成の変化を踏まえて、海外事業の拡大に取り組んでおります。現在、香港、英国を拠点にした店頭FXやCFDなどの店頭デリバティブ取引サービスの提供に加えて、タイ王国でインターネット証券取引サービスを提供しております。世界各国のお客様のニーズに応じたサービスを提供するとともにマーケティングを強化し、事業規模の拡大と収益力の向上を図ってまいります。
当社グループは、中長期的な企業価値の向上と持続的な成長を実現するため、銀行や仮想通貨など新しい事業領域での取り組みを積極的に進めています。2018年7月には、当社が出資するGMOあおぞらネット銀行株式会社が事業を開始しました。銀行・証券の口座連携サービスにより有価証券関連サービスの強化を図るとともに、当社グループが店頭FXで培った技術・ノウハウを仮想通貨事業に活かすことで、さらなる成長を図ってまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重大な影響を与える可能性があると考えられる主なリスク要因は以下のとおりです。なお、下記に記載している将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断しているものであります。
GMOクリック証券株式会社(以下、「GMOクリック証券」といいます。)及び株式会社FXプライムbyGMO(以下、「FXプライム」といいます。)は金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づき、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けております。両社は、監督上の処分並びに監督命令の対象となる事由に該当した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、GMOクリック証券は金融商品取引業の自主規制機関である日本証券業協会及び一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会に加入するとともに、東京証券取引所、大阪取引所及び東京金融取引所の取引参加者となっており、FXプライムは一般社団法人金融先物取引業協会に加入しているため、これらの協会又は取引所の諸規則にも服しております。
両社はこれらの法令及び諸規則に則り事業運営を行っており、現時点において法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、両社並びに当社グループの風評、事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定又は改定等が行われることにより、両社は計画通りに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、両社並びに当社グループの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
金融商品取引業者であるGMOクリック証券及びFXプライムは、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持する必要があります。
2018年12月末日現在におけるGMOクリック証券の自己資本規制比率は448.5%、FXプライムの自己資本規制比率は707.6%となっています。自己資本規制比率は、固定化されていない自己資本の額、市場リスク相当額、取引先リスク相当額又は基礎的リスク相当額の増減により変動しており、今後の自己資本の額や各リスク相当額の増減度合いによっては大きく低下する可能性があり、その場合には、資本性資金の調達を行わない限り、両社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
金融商品取引業者であるGMOクリック証券及びFXプライムは、顧客資産が確実に返還されるよう、顧客から預託を受けた金銭、有価証券について、金融商品取引業者の金銭、有価証券とは区別して管理することが義務付けられております。有価証券関連取引に関しては金融商品取引法第43条の2第1項及び同条第2項の規定に基づく分別管理義務、FX取引に関しては金融商品取引法第43条の3第1項の規定に基づく区分管理義務があり、両社は顧客からの預り資産について金銭信託による保全を行う等、法令に則った管理を行っておりますが、今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があり、その場合は、両社並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMOコイン株式会社(以下、「GMOコイン」といいます。)は仮想通貨交換業を営むため、資金決済法第63条の2に基づき、仮想通貨交換業者として内閣総理大臣の登録を受け、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けておりますが、諸法令等に違反する事実が発生した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があり、同社並びに当社グループの風評、事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、GMOコインは、自主規制機関である一般社団法人日本仮想通貨交換業協会および一般社団法人日本資金決済業協会に加入しており、これらの協会の諸規則にも服しております。
予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定又は改定等が行われることにより、GMOコインは計画通りに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、同社並びに当社グループの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、GMOコインは、顧客から預託を受けた金銭、仮想通貨について、資金決済法第63条の11第1項に基づく分別管理が義務付けられております。同社は顧客からの預り資産について、仮想通貨交換業者の金銭、仮想通貨とは分別して管理し、法令に則った管理を行っておりますが、今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があり、その場合は、同社並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
金融商品販売法は、顧客の保護を図るため、金融商品販売業者等の販売商品のリスクに関する説明義務、説明義務に違反したことにより顧客に生じた損害の賠償責任、並びに金融商品販売業者が行う金融商品の販売等に係る勧誘の適正性確保のための措置について定めております。
また、消費者契約法は、消費者契約において、事業者に情報提供義務を定めており、消費者に誤認や困惑があった場合等、一定の条件下において、消費者が契約の取消を行うことができる旨を定めております。GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、金融商品販売法並びに消費者契約法を遵守した事業運営を行っているものと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等によりこれらの会社並びに当社グループの風評、事業展開、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券は、商品先物取引業を営んでおり、商品先物取引法第190条第1項に基づく許可を受け、商品先物取引法、関連政令、省令等の諸法令に服して事業活動を行っております。商品先物取引業については、商品先物取引法第235条第3項もしくは同法第236条第1項に許可の取消となる要件が定められており、これらに該当した場合には、許可が取消となる可能性があります。
GMOクリック証券は、社内体制の整備等を実施し、法令遵守の徹底を図っており、現時点において法令違反等に該当するような事実はないと認識しておりますが、今後これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分が行われることがあり、その場合は、GMOクリック証券並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループは、顧客情報を含む個人情報の改竄、漏洩等の未然防止を事業運営上の重要事項の一つとして認識しており、個人情報保護法及び関係法令に則り制定された各種社内規程により個人情報保護体制を整備し、従業員並びに業務委託先の教育、監督を徹底するとともに万全のセキュリティ対策を講じております。しかしながら、万が一、不正アクセスや内部管理体制の瑕疵等により個人情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信頼が著しく損なわれる他、損害賠償請求等の責任を問われる可能性があり、当社グループの経営成績及び事業運営に重大な影響を与える可能性があります。
犯罪収益移転防止法は、犯罪収益の移転とテロリズムに対する資金供与の防止をし、国民生活の安全と経済活動の健全な発展に寄与することを目的としており、金融機関に対し顧客の本人確認及び記録の保存等を義務付けております。
GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、同法の定めに基づき本人確認を実施するとともに、本人確認記録及び取引記録を保存しております。しかしながら、これらの会社の業務方法が同法に適合しない事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分や刑事罰等を受けることがあり、その場合は、これらの会社並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
暴力団を排除することを目的に、各自治体において暴力団排除条例が施行されております。これらの条例には、事業者が事業に関して締結する契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認められる場合等において、契約の相手方が暴力団関係者でないかを確認するよう努めること、事業者がその行う事業に係る契約を書面により締結する場合には特約条項を書面に定めるよう努めることなどが規定されております。当社グループでは、金融商品取引に係る一般顧客も含め、契約の相手方についての審査を実施し、暴力団等反社会的勢力ではないことの誓約書の提出あるいは契約書面における特約条項の整備等を行っております。
しかしながら、審査体制の不備等により意図せず暴力団等との取引が行われた場合は、重要な契約の解除や補償問題等が発生することがあり、その場合には、当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループでは、GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社において、株式の現物取引及び信用取引、FX取引、株価指数先物・オプション取引、店頭CFD取引、貸付型クラウドファンディング取引等の金融商品取引を行っており、また、GMOコインでは仮想通貨の現物取引及び証拠金取引を行っているため、当社グループの収益は、株式市場や外国為替市場、仮想通貨市場等の相場環境の影響を受けております。これらの市場において、経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等により投資環境が悪化し、顧客の投資意欲が減退した場合には、当社グループにおける金融商品取引、仮想通貨取引等の取引高が減少し、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、今後、競合他社との間で手数料等の値下げ競争が再燃し、当社グループ各社において手数料等の値下げを実施した場合、その実施に伴う収益の減少を補うだけの取引量の拡大が達成出来ない場合や収益性の効率化を図れない場合には、当社グループ各社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
その他、新たな技術革新や異業種からの新規参入者等の登場により、当社グループを取り巻く事業環境は変化します。当社グループは、顧客ニーズや技術動向を捉え、価値ある金融サービスの創造に努めておりますが、その対応が遅れた場合には、業界内での競争力の低下を招き、当社グループ各社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社の提供する店頭FX取引及び店頭CFD取引、並びにGMOコインの提供する仮想通貨取引等においては、顧客との間で自己が取引の相手方となって取引を行うため、取引の都度、外国為替や仮想通貨等の自己ポジションが発生しますが、これらのポジションについては、各社とも他の顧客との売買で相殺するか、カウンターパーティーとの間でカバー取引を行うことにより、相場変動リスクを回避しております。しかしながら、システムトラブル等により、自己ポジションの適切な解消が行われない場合、あるいは、相場の急激な変動やカウンターパーティーとの間でのシステムトラブルの発生等により、カバー取引が適切に行われない場合には、ポジション状況によっては損失が発生し、これらの会社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券の株式取引における信用取引及び株価指数先物・オプション取引、GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社が提供するFX取引、GMOクリック証券及び海外子会社が提供する店頭CFD取引、並びにGMOコインが提供する仮想通貨の証拠金取引では、顧客より取引額に対し一定の保証金又は証拠金の差し入れを受けて取引を行っております。取引開始後、相場変動により顧客の評価損失が拡大し、あるいは代用有価証券の価値が下落し、顧客の保証金又は証拠金が必要額を下回った場合には、各社は顧客に対して追加の保証金又は証拠金の差し入れを求めます。顧客がその支払に応じない場合は、各社は顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消しますが、強制決済による決済損失が保証金又は証拠金を上回る場合には、その不足額を顧客に請求します。しかしながら、顧客がその支払に応じない場合には、各社はその不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、これら会社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、各社がカウンターパーティーとの間で行うカバー取引では、各社とも取引額に対して一定の証拠金を差し入れて取引を行っております。各社が保証金又は証拠金を差し入れているカウンターパーティーにおいて、財政状態の悪化や法的整理などの事態が発生した場合は、カウンターパーティーに対して未決済ポジションの解消と証拠金の返還、未受取金額の支払等を請求しますが、カウンターパーティーがその支払に応じない場合には、各社はその不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、各社並びに当社グループの事業活動および経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループは、銀行等の借入枠を設定して資金調達手段を確保し、取引先金融機関と良好な関係を構築、維持して安定的な資金の確保に万全を期しておりますが、万が一、当社グループの信用状況が悪化した場合や財務制限条項に抵触した場合には、必要な資金の調達・維持が困難になる可能性や当社グループの希望する条件での資金調達を適切に行うことができないリスクがあり、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、急激な相場変動等により、資金借入枠を超過する資金需要が発生し、当社グループが適切な資金調達手段を講じることができなかった場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財務状態に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券は、株式市況や株式取引サービスに係る競合他社の手数料競争の状況に鑑み、設立当初より株価指数先物・オプション取引やFX取引等の株式取引以外のサービス提供に積極的に取り組んできた結果、特にFX取引事業においては、市場規模の拡大に加え、同社の価格戦略が多くの顧客から支持され、収益が大きく拡大し、当社グループ収益に占める比率が高くなっております。
しかしながら、今後、外国為替市場の急激な変動や競合各社とのスプレッド競争の激化等、店頭FX取引業を取り巻く環境が急激に変化した場合には、GMOクリック証券並びに当社グループの事業展開及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループの取り扱う取引は、そのほとんどがシステムを介して行われているため、システムの安定的な稼働は重要な経営課題であると認識しております。
当社グループ各社は、アプリケーションの改善やハードウェア及びネットワークインフラの増強等、システムの継続的なメンテナンスを実施しておりますが、不測の要因によりシステム障害が発生した場合は、顧客の売買機会の喪失による機会損失の発生や風評低下による顧客の離反、システム障害により顧客に発生した損害に係る賠償請求等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、システム障害の程度によっては、当社グループの事業継続に支障をきたす可能性があります。
当社グループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報等を入手することがあります。そのため、情報セキュリティの強化は重要な経営課題として認識し、当社グループ各社においては、これら情報に関する社内体制の強化と社員教育を展開し、情報システムのハード面・ソフト面を含めて金融事業を営む場合に求められるレベルの適切なセキュリティ対策を講じております。しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、コンピューターウィルスへの感染、その他不測の事態等の発生により、個人情報の漏洩や滅失、仮想通貨の盗難、重要データの破壊や改ざん、システム停止等が発生した場合には、これらの会社に対する信頼の低下、行政処分や損害賠償の請求等により、当社グループの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券では、株式取引、株価指数先物・オプション取引のバックオフィス関連業務について、株式会社野村総合研究所及び株式会社DSB情報システムが提供するシステムを利用しております。当該外部取引先においてシステム障害が発生した場合、もしくは、何かしらの事由によりサービス提供を継続できなくなる事態が生じ、適切かつスピーディーに代替案を講ずることができない場合には、同社の顧客取引に重大な影響を与える可能性があります。このような事態が生じた場合には、顧客から同社に対して損害賠償請求がなされる可能性や同社の社会的信用の失墜による顧客離れ等により、同社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループは、中国(香港)、英国、タイ王国において、主に海外の投資家をターゲットとした店頭FX取引、店頭CFD取引、株式取引に関するサービスを提供しております。海外での事業活動においては、現地国の法令及び諸規則を遵守し、顧客のニーズを調査した上で、マーケティングを行っております。しかしながら、現地国の法令・諸規則の予期せぬ変更等により当社子会社の事業活動が制限された場合、当社のブランドが浸透せず顧客基盤及び取引規模を拡大できなかった場合、現地国の政治経済情勢の急変等が当社子会社の事業継続や収益性に影響を与えた場合などには、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループは、GMOインターネットグループに属しており、親会社であるGMOインターネット株式会社は、2018年12月31日現在、当社発行済株式の61.88%を所有しております。GMOインターネット株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業等を行っております。当社グループは、GMOインターネットグループの事業のうち、インターネット金融事業と仮想通貨事業のうち仮想通貨交換事業を担う会社として位置付けられております。
2018年12月期における当社グループとGMOインターネットグループとの収益に係る取引総額※は4,111百万円、費用に係る取引総額は1,762百万円であります。主要な取引内容は、連結財務諸表の関連当事者取引注記に記載されますが、2018年12月期においては重要な取引が存在していないため記載を省略しております。
※収益に係る取引総額には、仮想通貨の売買代金が含まれますが、これらは一般顧客と同じ条件での取引であり
ます。また、連結損益計算書上はトレーディング損益として純額で計上されるため、同取引総額は連結損益計
算書上に収益として計上される額とは異なります。
2018年12月31日現在における当社取締役9名のうち、親会社であるGMOインターネット株式会社の役員を兼ねるものは2名であり、氏名、当社における役職、親会社における役職は以下のとおりです。なお、執行役に親会社の役員を兼ねるものはいません。
当社取締役である安田昌史氏は、GMOメディア株式会社取締役、GMOクラウド株式会社取締役、GMOペパボ株式会社取締役、GMOリサーチ株式会社取締役、GMOアドパートナーズ株式会社取締役、GMO TECH株式会社取締役、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しております。
また、当社取締役である金子岳人氏は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しております。
当社グループは、非支配株主保護の観点から、親会社等の指示や事前承認によらず、独自に経営の意思決定を行っており、事業を展開するうえで特段の制約はなく、経営の独立性は確保されております。また、当社グループの営業取引におけるGMOインターネットグループへの依存度は極めて低く、殆どが当社グループと資本関係を有しない一般投資家(個人顧客及び法人顧客)との取引となっております。
当社がGMOインターネットグループとの取引を行う場合については、非支配株主保護の観点から、取引条件の経済的合理性を保つために定期的に契約の見直しを行っております。新規取引につきましても、市場原理に基づき、その他第三者との取引条件との比較などからその取引の是非を慎重に検討し、判断しております。また、当社がGMОインターネット株式会社と共同で出資を行うケースがありますが、この場合においても、当社は出資する意義を慎重に検討し、また、その引受価額においても独立した第三者算定機関が作成する評価書を用いて決定するなどして、独自の判断のもと、決定しております。
当社グループは、大規模な自然災害やパンデミック等、あらゆる有事が発生した場合においても重要業務を継続できるよう、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しており、定期的な教育、訓練等を実施しております。また、本社とは別に、自家発電装置を備えたデータセンター内において主要業務を継続できるオフィスを用意しており、不測の事態に備えております。しかしながら、万が一、想定を超える災害等が発生した場合には、当社グループのサービス提供等を継続することができない事態が生じる可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社は、2017年6月25日開催の第6期定時株主総会において「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、第7期(2017年12月期)より決算期(事業年度の末日)を3月31日から12月31日に変更いたしました。
これに伴い、経営成績の状況については、当連結会計年度と前年同一期間(2017年1月1日~2017年12月31日)の参考数値との比較により記載しております。
当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用情勢の改善に加えて、設備投資や個人消費に持ち直しの動きが見られ、緩やかな回復基調が継続しました。
国内株式市場は、好調なスタートを切ったものの、米国金利上昇や米中貿易摩擦への懸念などから値動きの荒い相場展開となりました。日経平均株価は、10月には堅調な米国経済や為替の円安が追い風となり、終値ベースで27年ぶりの高値水準を更新したものの、その後、世界経済の先行きに対する懸念などから下落基調へと転じ、当連結会計年度末には20,014円77銭と前連結会計年度末の22,764円94銭から12%下落して取引を終えました。こうした市況を受けて、個人投資家の株式等委託売買代金は前年同一期間と比較して2%増加しました。
外国為替市場においては、ドル円相場は一時104円台まで下落する場面がありましたが、概ね108円~114円のレンジで推移し、当連結会計年度末は1ドル=109円台で取引を終えました。総じてボラティリティの低い相場展開となったことから、国内店頭FXの取引金額は前年同一期間比7%の減少となりました。
このような環境の下、株式取引に係る委託手数料や金融収益が増加したことに加え、店頭FXやCFD等の店頭デリバティブ取引に係る収益や仮想通貨取引に係る収益も増加したことから、営業収益は前年同一期間比で増収となりました。また、2017年9月のGMOコイン株式会社の連結子会社化に伴い、仮想通貨事業に係る費用等が増加し、販売費及び一般管理費が増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の営業収益は34,787百万円(前年同一期間比27.7%増)、純営業収益は32,877百万円(同32.0%増)、営業利益は11,812百万円(同34.8%増)、経常利益は11,849百万円(同36.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,719百万円(同28.4%増)となりました。
当連結会計年度における、主な収益、費用、利益の状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりです。なお、2017年9月22日に仮想通貨事業を営むGMOコイン株式会社の株式を追加取得し連結子会社化したこと及び同事業の量的重要性が増したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、「仮想通貨事業」を新たに報告セグメントに追加しております。また、従来の「金融商品取引業」は、「証券・FX事業」に名称変更しております。 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントとなります。
[参考]営業収益内訳(セグメント別/商品別) (単位:百万円)
(証券・FX事業)
ビッグデータ解析等の収益率改善施策による店頭FX収益の増加をはじめ店頭デリバティブ取引全般が好調に推移したことに加えて、受入手数料や金融収益などが増加したことにより、当連結会計年度の当セグメントの営業収益は30,033百万円、営業利益は10,905百万円となりました。
仮想通貨事業においては、積極的なプロモーション活動を行ったことから口座開設数は順調に増加しました。収益・利益面においては、2018年1月に仮想通貨市場において多くの仮想通貨の価格が急落したことが影響し、第1四半期連結会計期間は営業損失となったものの、各種施策の実施により2018年2月下旬以降は安定的に推移し、第2四半期連結会計期間以降は営業利益を計上いたしました。この結果、当連結会計年度の当セグメントの営業収益は4,036百万円、営業利益は723百万円となりました。
② 財政状態の状況
当社は、第1四半期連結会計期間より会計方針の変更を行っており、当該会計方針の変更は前連結会計年度についても遡及適用しております。財政状態に関する説明については、当該会計方針の遡及適用後の数値に基づき記載しております。
(単位:百万円)
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は524,733百万円(前期末比30,810百万円の減少)となりました。これは主に、預託金の減少17,151百万円、預り仮想通貨の減少16,051百万円、信用取引資産の減少32,282百万円、有価証券担保貸付金の増加7,558百万円、短期差入保証金の増加10,583百万円、支払差金勘定の増加13,586百万円によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は488,820百万円(前期末比34,927百万円の減少)となりました。これは主に、信用取引負債の減少23,643百万円、預り金の減少11,347百万円、預り仮想通貨の減少16,051百万円、受入保証金の増加14,533百万円などによるものです。
当連結会計年度末における純資産は35,913百万円(前期末比4,116百万円の増加)となりました。これは主に、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加と配当金の支払いによる利益剰余金の減少の結果として3,867百万円増加したこと、非支配株主持分の増加214百万円によるものです。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による収入が3,235百万円、投資活動による支出が2,220百万円、財務活動による収入が2,801百万円となった結果、当連結会計年度末には39,334百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,235百万円のプラスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上12,201百万円、預託金の減少による収入17,075百万円、信用取引資産及び信用取引負債の増減による収入8,595百万円、受入保証金の増加による収入14,651百万円があった一方で、短期差入保証金の増加による支出10,631百万円、支払差金勘定の増加による支出13,607百万円、有価証券担保借入金の減少による支出10,068百万円、預り金の減少による支出11,346百万円、法人税等の支払額2,998百万円があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,220百万円のマイナスとなりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出1,191百万円、投資有価証券の取得による支出1,500百万円があったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,801百万円のプラスとなりました。これは主に、短期借入金の純増加による収入6,662百万円、配当金の支払による支出3,852百万円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、証券・FX事業、仮想通貨事業を主要な事業としており、「生産、受注及び販売の状況」は該当する情報が存在しないことから、記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。具体的には、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号) 並びに同規則第46条及び第68条の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。
なお、連結財務諸表の作成に際しては、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産の計上等について重要な判断や見積もりを行っておりますが、前提となる条件、仮定等に変化があった場合などにはこれらの見積もりが実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「強いものをより強くする」という方針のもと、収益の柱であるFXの強化により事業基盤のさらなる拡大を図るとともに、その他国内外の既存事業、新規事業に投資することで持続的成長を図っております。その取り組みを推進した結果、当連結会計年度の業績は、前年同一期間と比較し大幅な増収増益となり、過去最高を更新する結果となりました。
証券・FX事業では、ビッグデータ解析の活用等によるFX事業の収益性向上の取り組みをさらに推し進めるとともに、証券事業においても信用取引手数料・金利の見直しによる利益率改善を図り、今後の成長に向けた事業基盤の強化に取り組んだ結果、前年同一期間比で増収増益となりました。
仮想通貨事業では、これまでFX事業で培ってきたノウハウ・技術を活用し、顧客基盤拡大、収益安定化に努めた結果、通期での黒字となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7,719百万円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要及び資金の流動性)
当社グループの資金需要の主なものは、信用取引買付代金の顧客への貸付、店頭デリバティブ取引等におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金等、顧客からの預り金や信用取引、FX取引等に係る保証金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差による一時的な立替などが挙げられます。これらの資金需要には、自己資金のほか、金融機関等とのコミットメントライン契約及び当座貸越契約に基づく短期借入金、差入保証金の代替として支払承諾契約に基づく保証状のカウンターパーティーへの差し入れ等にて対応しております。
なお、当座貸越契約及びコミットメントライン契約を総額75,966百万円設定しており、当連結会計年度末の借入実行額は36,162百万円であります。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
該当事項はありません。