文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、GMO-FHが判断したものであります。
GMO-FHは、「金融サービスをもっとリーズナブルに もっと楽しく自由に」の企業理念のもと、金融及びインターネットビジネスにおける技術力を競争力の源泉として、すべての人にとって本当に価値ある金融サービスを提供する「インターネット総合金融グループ」を目指しております。
ITの活用とグループシナジーの発揮によって、金融サービスの可能性を広げ、お客様にとって低コストで、使いやすさ、利便性を追求した圧倒的No.1サービスの提供を通じて豊かな社会の実現に貢献してまいります。
GMO-FHは「強いものをより強くする」の方針のもと、収益の柱である店頭FXのさらなる収益力強化を通じて成長原資を確保するとともに、CFD、暗号資産事業やタイ王国での事業などの成長分野・新規分野に投資することで、事業基盤の強化と収益源の多様化を進め、持続的成長を図ってまいります。
重点的に取り組む各商品・事業とテーマは次のとおりです。課題と施策については、下記「(3) 経営環境及び対処すべき課題」に記載しております。
①収益の柱である店頭FXのさらなる強化
② 成長分野であるCFDの顧客基盤と収益の拡大
③ 暗号資産事業の顧客基盤と収益の拡大
④ 新規事業の開発、海外事業の成長加速
なお、GMO-FHが展開する証券・FX事業、暗号資産事業は、経済情勢や市況環境の影響を強く受けるため、業績予想を行うことが困難な状況にあります。そのため、当社は連結業績予想及び収益計画を開示しておりませんが、経営戦略の進捗状況の参考としていただくため、業績に重要な影響を及ぼす営業指標として、FX取引高、株式委託売買代金、CFD売買代金、暗号資産売買代金、顧客口座数等を月次で開示しております。
国内の金融業界は、近年、人工知能やビッグデータ解析等の情報技術の発展によって新たな金融サービスを提供するフィンテック企業が台頭する中、異業種からの業界参入が相次ぐなど、大きな変革の時を迎えています。また、証券業界やFX業界においては、業界が成熟する中、手数料無料化やスプレッド縮小の動きが加速し、顧客獲得競争が一段と激化しています。
このような事業環境の中、GMO-FHは、次の分野における取り組みを加速させ、外部環境の変化をチャンスに変えて新たな価値を創造し、持続的成長と企業価値の向上を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大がGMO-FHの事業に与える影響については、現時点では僅少と認識しておりますが、今後の市況の変化によっては各商品の取引量が増減するなど影響を受ける可能性があります。
① 組織力の強化
GMO-FHは、金融システムを自ら開発できる高い技術力を武器に、常に最先端のテクノロジーを研究し、最適なテクノロジーを組み合わせることで成長を遂げてまいりました。技術革新が進展し、フィンテック企業の業界参入も相次ぐ中、さらなる成長を実現するためには、最大の強みである技術力を研ぎ澄ますとともに、その技術力を社会に還元する手法を生み出せる、柔軟な思考力を持つ人財の確保・育成が必要であると考えております。
従業員一人ひとりが能力とクリエイティビティを最大限に発揮できる環境を整備するため、体系的な人財育成制度の設計と運用を行うとともに、既存の業務プロセスの見直しによる業務の効率化、ペーパーレス化や業務の自動化などの取り組みを推進し、仕事の質や生産性の向上を図っております。また、個性と多様性、徹底的な議論を大切にすることで、既存の枠組みに囚われない自由な発想やアイデアが生み出されるクリエイティブな組織風土を醸成し、お客様にとって本当に価値のある便利なサービスをスピーディーに、そしてリーズナブルに提供できる組織を目指してまいります。
証券・FX事業を展開するGMOクリック証券株式会社は、個人向け店頭FX取引において、取引高は世界第1位、預り証拠金残高は国内トップレベルを誇り、業界をリードしております。一方、国内マーケットの成長速度が鈍化する中でスプレッド競争が再燃するなど、外部環境は厳しさを増しています。GMO-FHは、このような環境下においても持続的成長を実現するため、ビッグデータ解析や法人向けFX取引を活用することで為替ヘッジ取引の最適化に努め、収益率の向上を図っております。今後も、各施策の着実な遂行と効果検証によって改善を推し進めることで、店頭FXのさらなる収益力向上に努めてまいります。
また、店頭FXに次ぐ新たな収益の柱として、CFDの育成を進めております。当連結会計年度においては、積極的なプロモーション展開の成果により商品認知度が向上し、口座数・預り証拠金残高が堅調に推移したことに加え、売買代金、収益も増加しました。今後も、マーケティングへの投資を強化し、市場・顧客基盤の拡大を図るとともに、他商品とのクロスセル施策を推進することでより一層の成長を目指してまいります。
証券事業は、既存の証券各社が激しい競争を繰り広げる市場でありながら、フィンテック企業の新規参入が相次ぎ、加えて株式委託手数料無料化の波が押し寄せたことで、これまでにない非常に厳しい環境に置かれております。現時点で株式委託手数料を無料化してもGMO-FH全体の収益に与えるインパクトは大きくありませんが、株式委託手数料分の単純な減益となります。証券事業については長期的な視点に立ち、現時点では手数料無料化競争に加わらず、利便性の高いサービスを提供することで顧客基盤を維持するとともに、貸株サービスの強化や他の金融商品もあわせてお取引していただけるようなマーケティングプランの構築と徹底的なコスト削減を進め、収益性の向上を図ってまいります。
暗号資産事業においては、お客様の資産を安全に保全できる堅牢なセキュリティ体制の強化が重要であると認識しております。同事業を展開するGMOコイン株式会社(以下、「GMOコイン」という。)は、GMO-FHがこれまでの金融事業で培ってきた高い技術力を生かし、暗号資産の保管態勢を改善するとともに、金融犯罪の発生等の防止やマネー・ローンダリング、テロ資金供与対策等の高度化に継続して取り組んでおります。
また、国内暗号資産業界において、2020年5月、改正資金決済法や改正金融商品取引法が施行され法整備が大きく進む中、GMOコインは第一種金融商品取引業者の登録を完了いたしました。法改正を受けて、2021年には証拠金取引のレバレッジ規制が強化されますが、GMOコインは、サービス開始当初から最優先事項としている安心・安全な取引環境を提供するとともに、アルトコイン銘柄の追加、法人口座やAPIサービスの強化など商品・サービスの拡充と利便性向上に向けた取り組みを推進することで、国内取引高シェアの拡大とさらなる利益成長を目指してまいります。
GMO-FHは、国内で進展する少子高齢化・人口構成の変化や既存事業の市場成熟化の影響を踏まえて、長期的な視点から新規事業の開発と海外事業展開を加速させることが重要であると考えております。新規事業については、強みであるシステム開発力を生かして、社会的ニーズが高く、今後成長が見込まれる新しい事業領域での取り組みを積極的に進めてまいります。海外事業については、現在、香港・英国を拠点にした店頭FXなどの店頭デリバティブ取引サービスの提供に加えて、タイ王国でインターネット証券取引サービスを提供しております。同国の事業では成長の余地がある信用取引に注力することで信用取引残高シェアを順調に伸ばし好調に推移しております。大口顧客獲得とマスマーケティングの展開により成長を加速させてまいります。
また、今後、新たな地域への進出も検討し、国内事業、これまでの海外事業展開で培った技術・ノウハウをフルに活用し、世界各国のお客様のニーズに応じたサービスを提供することで、事業規模の拡大と収益力の向上を図ってまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重大な影響を与える可能性があると考えられる主なリスク要因は以下のとおりです。なお、下記に記載している将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、GMO-FHが判断しているものであります。
GMOクリック証券株式会社(以下、「GMOクリック証券」といいます。)、株式会社FXプライムbyGMO(以下、「FXプライム」といいます。)及びGMOコイン株式会社(以下、「GMOコイン」といいます。)は金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づき、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けております。これら三社は、監督上の処分並びに監督命令の対象となる事由に該当した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、GMOクリック証券は金融商品取引業の自主規制機関である日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会及び一般社団法人第二種金融商品取引業協会に加入するとともに、東京証券取引所、大阪取引所及び東京金融取引所の取引参加者となっており、FXプライムは一般社団法人金融先物取引業協会、GMOコインは一般社団法人暗号資産取引業協会に加入しているため、これらの協会又は取引所の諸規則にも服しております。
これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、GMO-FHの事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定又は改定等が行われることにより計画どおりに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。現時点においてGMOクリック証券及びGMOコインに法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識しておりますが、FXプライムについては、2020年8月19日に、著しく事実に相違する表示のある広告をする行為があったとして、金融商品取引法第51条の規定に基づき、関東財務局より業務改善命令を受けました。今般の行政処分を厳粛かつ真摯に受け止め、広告審査態勢を整備するとともに経営管理態勢、業務運営態勢及び内部管理態勢の改善に全力で取り組んでまいります。
金融商品取引業者であるGMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持する必要があります。
2020年12月末日現在におけるGMOクリック証券の自己資本規制比率は485.3%、FXプライムの自己資本規制比率は917.7%、GMOコインの自己資本規制比率は212.9%となっています。自己資本規制比率は、固定化されていない自己資本の額、市場リスク相当額、取引先リスク相当額、基礎的リスク相当額の増減により変動しており、今後の自己資本の額や各リスク相当額の増減度合いによっては大きく低下する可能性があり、その場合には、資本性資金の調達を行わない限り、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、GMOクリック証券及びFXプライムは、金融商品取引業に関する内閣府令第123条第1項第21号の4に基づき、2020年1月よりストレステスト(外国為替相場の変動その他の変化があったものとして、当該金融商品取引業者に生ずる最大想定損失額を計算し、経営の健全性に与える影響を分析すること)を毎営業日実施しています。ストレステストの結果、固定化されていない自己資本の額から最大想定損失額を控除して得られる額が負の値となった場合には、リスク量の削減、資本の積増し、又はその他の経営の健全性を確保するための措置を検討・実施することとされており、その措置の内容によっては計画どおりに事業を展開できなくなる可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
金融商品取引業者であるGMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、顧客資産が確実に返還されるよう、顧客から預託を受けた金銭、有価証券について、金融商品取引業者の金銭、有価証券とは区別して管理することが義務付けられております。有価証券関連取引に関しては金融商品取引法第43条の2第1項及び同条第2項の規定に基づく分別管理義務、店頭FX取引及び暗号資産関連デリバティブ取引に関しては金融商品取引法第43条の3第1項の規定に基づく区分管理義務があり、これら三社は顧客からの預り資産について金銭信託による保全を行う等、法令に則った管理を行っております。今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMOコインは暗号資産交換業を営むため、資金決済法第63条の2に基づき、暗号資産交換業者として内閣総理大臣の登録を受け、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、同社は、自主規制機関である一般社団法人暗号資産取引業協会及び一般社団法人日本資金決済業協会に加入しており、これらの協会の諸規則にも服しております。同社はこれらの法令及び諸規則に則り事業運営を行っており、現時点において法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、GMO-FHの事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
同社は、顧客から預託を受けた金銭、暗号資産について、資金決済法第63条の11第1項に基づく分別管理が義務付けられております。同社は顧客からの預り資産を暗号資産交換業者の金銭、暗号資産とは分別して管理し、法令に則った管理を行っておりますが、今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分等を受ける可能性があります。
金融商品販売法は、顧客の保護を図るため、金融商品販売業者等の販売商品のリスクに関する説明義務、説明義務に違反したことにより顧客に生じた損害の賠償責任、並びに金融商品販売業者が行う金融商品の販売等に係る勧誘の適正性確保のための措置について定めております。
また、消費者契約法は、消費者契約において、事業者に情報提供義務を定めており、消費者に誤認や困惑があった場合等、一定の条件下において、消費者が契約の取消を行うことができる旨を定めております。
GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、金融商品販売法並びに消費者契約法を遵守した事業運営を行っているものと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等によりGMO-FHの事業展開、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券は、商品先物取引業を営んでおり、商品先物取引法第190条第1項に基づく許可を受け、商品先物取引法、関連政令、省令等の諸法令に服して事業活動を行っております。また、同社は日本商品先物取引協会に加入しているため、同協会の諸規則にも服しております。商品先物取引業については、商品先物取引法第235条第3項もしくは同法第236条第1項に許可の取消となる要件が定められており、これらに該当した場合には、許可が取消となる可能性があります。
GMOクリック証券は、社内体制の整備等により法令遵守の徹底を図っており、現時点において法令違反等に該当するような事実はないと認識しておりますが、今後これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分が行われることがあり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHは、顧客情報を含む個人情報の改竄、漏洩等の未然防止を事業運営上の重要事項の一つとして認識しており、個人情報保護法及び関係法令に則った社内規程を制定して個人情報保護体制を整備し、従業員の教育並びに業務委託先の監督を徹底するとともに、万全のセキュリティ対策を講じております。しかしながら、万が一、不正アクセスや内部管理体制の瑕疵等により個人情報が漏洩した場合には、社会的信頼が著しく損なわれる他、損害賠償請求等の責任を問われる可能性があり、GMO-FHの経営成績及び事業運営に重大な影響を与える可能性があります。
犯罪収益移転防止法は、犯罪収益の移転とテロリズムに対する資金供与の防止をし、国民生活の安全と経済活動の健全な発展に寄与することを目的としており、金融機関に対し顧客の本人確認及び記録の保存等を義務付けております。
GMOクリック証券、FXプライム及びGMOコインは、同法の定めに基づき本人確認を実施するとともに、本人確認記録及び取引記録を保存しております。しかしながら、これら三社の業務方法が同法に適合しない事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分や刑事罰等を受けることがあり、その場合は、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
暴力団を排除することを目的に、各自治体において暴力団排除条例が施行されております。これらの条例には、事業者が事業に関して締結する契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認められる場合等において、契約の相手方が暴力団関係者でないかを確認するよう努めること、事業者がその行う事業に係る契約を書面により締結する場合には特約条項を書面に定めるよう努めることなどが規定されております。
GMO-FHでは、金融商品取引に係る一般顧客も含め、契約の相手方についての審査を実施し、暴力団等反社会的勢力ではないことの誓約書の提出あるいは契約書面における特約条項の整備等を行っております。
しかしながら、審査体制の不備等により意図せず暴力団等との取引が行われた場合は、重要な契約の解除や補償問題等が発生することがあり、その場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHは、株式の現物取引及び信用取引、FX取引、株価指数先物・オプション取引、店頭CFD取引、貸付型クラウドファンディング取引等の金融商品取引に関するサービス並びに暗号資産の現物取引及び証拠金取引に関するサービスを提供しております。そのため、GMO-FHの収益は、株式市場や外国為替市場、暗号資産市場等の相場環境の影響を受けており、これらの市場において、経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等により投資環境が悪化し、顧客の投資意欲が減退した場合には、GMO-FHにおける金融商品取引、暗号資産取引等の取引高が減少し、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、今後、競合他社との間で手数料等の値下げ競争が激化し、手数料等の値下げを実施した場合、その実施に伴う収益の減少を補うだけの取引量の拡大が達成出来ない場合や収益性の効率化を図れない場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
その他、新たな技術革新や異業種からの新規参入者等の登場により、GMO-FHを取り巻く事業環境は変化します。GMO-FHは、顧客ニーズや技術動向を捉え、価値ある金融サービスの創造に努めておりますが、その対応が遅れた場合には、業界内での競争力の低下を招き、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHが提供する店頭FX取引、店頭CFD取引、暗号資産取引等においては、顧客との間で各社が取引の相手方となって取引を行うため、取引の都度、外国為替や暗号資産等の自己ポジションが発生しますが、これらのポジションについては、各社とも他の顧客との売買で相殺するか、カウンターパーティーとの間でカバー取引を行うことにより、相場変動リスクを回避しております。しかしながら、システムトラブル等により、自己ポジションの適切な解消が行われない場合、あるいは、相場の急激な変動やカウンターパーティーとの間でのシステムトラブルの発生等により、カバー取引が適切に行われない場合には、ポジション状況によっては損失が発生し、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHが提供する株式信用取引、株価指数先物・オプション取引、FX取引、店頭CFD取引及び暗号資産の証拠金取引では、顧客より取引額に対し一定の保証金又は証拠金の差し入れを受けて取引を行っております。こうした顧客に対して信用を供与する取引については、取引開始時の審査及び日常的な口座状況のモニタリングを通じたリスク把握や担保管理等の与信管理を徹底しており、取引開始後、相場変動により顧客の評価損失が拡大し、あるいは代用有価証券の価値が下落し、顧客の保証金又は証拠金が必要額を下回った場合には、顧客に対して追加の保証金又は証拠金の差し入れを求めております。顧客がその支払に応じない場合は、顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消しますが、強制決済による決済損失が保証金又は証拠金を上回る場合には、その不足額を顧客に請求します。しかしながら、顧客がその支払に応じない場合には、その不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、カウンターパーティーとの間で行うカバー取引では、取引額に対して一定の証拠金を差し入れて取引を行っております。保証金又は証拠金を差し入れているカウンターパーティーについて、取引開始時の審査及び事後のモニタリングを行うことで財政状態等の把握に努めておりますが、財政状態の悪化や法的整理などの事態が発生した場合は、カウンターパーティーに対して未決済ポジションの解消と証拠金の返還、未受取金額の支払等を請求します。しかしながら、カウンターパーティーがその支払に応じない場合には、その不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHは、銀行等の借入枠を設定して資金調達手段を確保し、取引先金融機関と良好な関係を構築、維持して安定的な資金の確保に万全を期しておりますが、万が一、GMO-FHの信用状況が悪化した場合や財務制限条項に抵触した場合には、必要な資金の調達・維持が困難になる可能性やGMO-FHの希望する条件での資金調達を適切に行うことができないリスクがあり、GMO-FHの事業運営、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、急激な相場変動等により、資金借入枠を超過する資金需要が発生し、適切な資金調達手段を講じることができなかった場合には、GMO-FHの事業運営、経営成績及び財務状態に重大な影響を与える可能性があります。
GMOクリック証券は、株式市況や株式取引サービスに係る競合他社の手数料競争の状況に鑑み、設立当初より株価指数先物・オプション取引や店頭FX取引等の株式取引以外のサービス提供に積極的に取り組んできた結果、特に店頭FX事業においては、市場規模の拡大に加え、同社の価格戦略が多くの顧客から支持され、収益が大きく拡大し、GMO-FHの収益に占める比率が高くなっております。
GMO-FHでは、店頭FX事業の収益性向上を図るとともに同事業への依存度を下げるため、新たな収益の柱へと育てるべく注力する店頭CFD、暗号資産事業や海外事業への投資を行い収益源の多様化を図っておりますが、今後、外国為替市場の急激な変動や競合各社とのスプレッド競争の激化等、店頭FX事業を取り巻く環境が急激に変化した場合には、GMO-FHの事業展開及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHの取り扱う取引は、そのほとんどがシステムを介して行われているため、システムの安定的な稼働は重要な経営課題であると認識しております。
GMO-FHは、アプリケーションの改善やハードウェア及びネットワークインフラの増強等、システムの継続的なメンテナンスを実施しておりますが、不測の要因によりシステム障害が発生した場合は、顧客の売買機会の喪失による機会損失の発生や社会的信用の低下による顧客の離反、システム障害により顧客に発生した損害に係る賠償請求等により、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、システム障害の程度によっては、GMO-FHの事業継続に支障をきたす可能性があります。
GMO-FHは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報等を入手することがあります。そのため、情報セキュリティの強化は重要な経営課題として認識し、これら情報に関する社内体制の強化と社員教育を展開し、情報システムのハード面・ソフト面を含めて金融事業を営む場合に求められるレベルの適切なセキュリティ対策を講じております。しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、コンピューターウィルスへの感染、その他不測の事態等の発生により、個人情報の漏洩や滅失、暗号資産の盗難、重要データの破壊や改ざん、システム停止等が発生した場合には、GMO-FHに対する信頼の低下、行政処分や損害賠償の請求等により、GMO-FHの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
店頭FX取引においては、「(3) 市場リスクについて」に記載のとおり、相場変動リスクを回避するためにカウンターパーティーとの間でカバー取引を行っております。GMO-FHでは、カバー取引において、プライムブローカレッジサービスを提供する金融機関とプライムブローカレッジ契約を締結しており、カウンターパーティーとのカバー取引の資金決済を個別に行うのではなく、プライムブローカーに集約して資金決済を行っております。これにより、カウンターパーティーとの資金決済リスクの低減を図るとともに、資金決済コスト及び取引先管理等の負担を軽減しております。また、店頭FX取引サービスの安定的な提供のために、複数の金融機関とプライムブローカレッジ契約して十分な取引枠の確保に努めるとともに、特定のプライムブローカーに取引が集中することがないよう管理を徹底しております。しかしながら、取引先金融機関がプライムブローカレッジ業務の規模を縮小又は撤退した場合、または、GMO-FHの信用状況が悪化した場合には、カバー取引を適時適切に行えなくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、店頭FX事業の規模縮小又は事業継続が困難となり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHは、中国(香港)、英国、タイ王国において、主に海外の投資家をターゲットとした店頭FX取引、店頭CFD取引又は株式取引に関するサービスを提供しております。海外での事業活動においては、現地国の法令及び諸規則を遵守し、顧客のニーズを調査した上で、マーケティングを行っております。しかしながら、現地国の法令・諸規則の予期せぬ変更等により当社子会社の事業活動が制限された場合、当社のブランドが浸透せず顧客基盤及び取引規模を拡大できなかった場合、現地国の政治経済情勢の急変等が当社子会社の事業継続や収益性に影響を与えた場合などには、GMO-FHの財政状態や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
GMO-FHは、GMOインターネットグループに属しており、親会社であるGMOインターネット株式会社は、2020年12月31日現在、当社発行済株式の65.57%を所有しております。GMOインターネット株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業等を行っております。GMO-FHは、GMOインターネットグループの事業のうち、インターネット金融事業と暗号資産事業のうち暗号資産交換事業を担う会社として位置付けられております。
当連結会計年度におけるGMO-FHとGMOインターネットグループとの収益に係る取引総額※は1,390百万円、費用に係る取引総額は1,223百万円であります。主要な取引内容は、連結財務諸表の関連当事者取引注記に記載されますが、2020年12月期においては重要な取引が存在していないため記載を省略しております。
※収益に係る取引総額には、暗号資産の売買代金が含まれますが、これらは一般顧客と同じ条件での取引であります。また、連結損益計算書上はトレーディング損益として純額で計上されるため、同取引総額は連結損益計算書上に収益として計上される額とは異なります。
2020年12月31日現在における当社取締役9名のうち、親会社であるGMOインターネット株式会社の役員を兼ねる者は2名であり、氏名、当社における役職、親会社における役職は以下のとおりです。なお、執行役に親会社の役員を兼ねる者はおりません。
2020年12月31日現在、当社取締役である安田昌史は、GMOメディア株式会社取締役、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社取締役、GMOペパボ株式会社取締役、GMOリサーチ株式会社取締役、GMOアドパートナーズ株式会社取締役、GMO TECH株式会社取締役、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しております。当社取締役である金子岳人は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役を兼務しております。
GMO-FHは、非支配株主保護の観点から、親会社等の指示や事前承認によらず、独自に経営の意思決定を行っており、事業を展開するうえで特段の制約はなく、経営の独立性は確保されております。また、GMO-FHの営業取引におけるGMOインターネットグループへの依存度は極めて低く、殆どがGMO-FHと資本関係を有しない一般投資家(個人顧客及び法人顧客)との取引となっております。
当社がGMOインターネットグループとの取引を行う場合については、非支配株主保護の観点から、取引条件の経済的合理性を保つために定期的に契約の見直しを行っております。新規取引につきましても、市場原理に基づき、その他第三者との取引条件との比較などからその取引の是非を慎重に検討し、判断しております。また、当社がGMОインターネット株式会社と共同で出資を行うケースがありますが、この場合においても、当社は出資する意義を慎重に検討し、また、その引受価額においても独立した第三者算定機関が作成する評価書を用いて決定するなどして、独自の判断のもと、決定しております。
GMO-FHは、大規模な自然災害やパンデミック等、あらゆる有事が発生した場合においても重要業務を継続できるよう、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しており、定期的な教育、訓練等を実施しております。また、本社とは別に、自家発電装置を備えたデータセンター内において主要業務を継続できるオフィスを用意しており、不測の事態に備えております。しかしながら、万が一、想定を超える災害等が発生した場合には、GMO-FHのサービス提供等を継続することができない事態が生じる可能性があり、その場合には、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症について)
GMO-FHは、国や地方自治体が示す指針並びにGMOインターネットグループが作成した「パンデミック時における対策発令・対応レベル」、「新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」に従い、新型コロナウイルスの感染予防並びに感染拡大の防止に取り組んでおります。具体的には、2020年1月下旬より、時差出勤や在宅勤務を段階的に導入し、感染拡大の状況に応じた出社人数の制限をはじめ出社時のマスク着用、社会的距離の確保、指先消毒の徹底等の対策を講じることで、従業員の安全の確保と安定した事業活動の両立を図っております。また、不要な押印手続きの撤廃やペーパーレス化等を推進し、業務効率化と生産性向上を図るとともに、在宅勤務下においても従業員同士の対話や議論を重要視し、オンライン会議システムの活用による円滑なコミュニケーションを促進しております。しかしながら、在宅勤務体制が長期化し生産性の低下を招いた場合や従業員が感染し社内において感染が拡大した場合には、競争力の低下やサービス水準の低下、業務の遅延・停止という事態が生じる可能性があり、GMO-FHの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における国内株式市場は、新型コロナウイルス感染拡大による世界的景気悪化への懸念から、2月下旬から3月下旬にかけて日経平均株価は大幅に下落しましたが、各国・地域による積極的な財政・金融政策などへの期待から上昇基調に転じました。6月以降は限定的な値動きとなったものの、11月にはワクチン実用化の実現性の高まりなどを受けて世界的に株価は大きく上昇しました。日経平均株価は、前連結会計年度末の23,656円62銭から16.0%上昇して27,444円17銭で当連結会計年度末の取引を終えました。このような市場環境の中、個人投資家の株式等委託売買代金は前連結会計年度と比較して43.5%増加しました。
外国為替市場においては、年初に1ドル=108円台で推移していたドル円相場は新型コロナウイルス感染拡大への懸念から3月上旬にかけ急速に円高が進み、一時101円台まで下落しましたが、3月下旬には再び111円台まで大きく値を戻しました。その後は、緩やかな円高基調で推移し、当連結会計年度末は1ドル=103円台で取引を終えました。このような相場展開を受けて、国内店頭FXの取引金額は前連結会計年度比で85.0%増と大幅に増加しました。
暗号資産市場では、代表的な暗号資産であるビットコインの価格は3月に急落しましたが、4月以降は安定的に上昇して推移しました。10月中旬以降、その価格上昇率は一段と高まり、12月には2017年12月に記録した史上最高値を更新するなど、ビットコインを中心に複数の暗号資産価格のボラティリティが上昇したことで市場は活況を呈しました。また、5月1日に改正資金決済法、改正金融商品取引法が施行され、暗号資産業界の制度整備が大きく進みました。
このような外部環境の中、GMO-FHは、証券・FX事業において、店頭FXの収益性向上に向けた各施策を着実に進めるとともに、国内シェア拡大に向けたスプレッド縮小施策を展開し、9年連続で年間取引高国内1位を達成しました。店頭FXに次ぐ収益の柱とすべく注力するCFDについては、積極的なプロモーション活動を継続したほか、新たにCFD取引専用のスマホアプリをリリースするなど利便性向上にも取り組み、顧客基盤の拡大を図りました。好調なマーケット環境の後押しも受けて同商品の売買代金・収益はともに大きく伸長しました。
暗号資産事業においては、改正金融商品取引法の施行と同日の5月1日に同事業を展開するGMOコイン株式会社が第一種金融商品取引業者として登録され、暗号資産関連店頭デリバティブ取引サービスの継続提供が可能となりました。サービスの拡充と利便性向上に向けて、複数のアルトコイン銘柄の取扱開始をはじめ、APIサービスの機能・性能改善、法人口座やつみたて暗号資産サービスの提供開始などに取り組み、顧客基盤が順調に拡大しました。
海外事業においては、タイ王国でインターネット証券取引サービスを提供するGMO-Z com Securities (Thailand) Limitedが堅調に推移し、2017年11月の営業開始から3年目で通期黒字化を達成しました。
営業収益は、株式等委託等売買代金の増加等により受入手数料が増加したことに加え、CFD取引、暗号資産取引に係る収益が拡大したことでトレーディング損益が増加し、前連結会計年度比で増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業収益は35,988百万円(前連結会計年度比10.7%増)、純営業収益は33,968百万円(同12.1%増)、営業利益は12,268百万円(同25.7%増)、経常利益は11,806百万円(同21.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,298百万円(同20.2%増)となりました。
当連結会計年度における、主な収益、費用、利益の状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
※「暗号資産取引業における主要な経理処理例示」を採用したことに伴い、従来「営業収益」の「トレーディング
損益」に含めていた暗号資産事業のレバレッジ手数料を当連結会計年度より、「営業収益」の「受入手数料」に
含めて表示しております。上記の前連結会計年度及び当連結会計年度の数値は、当該表示方法の変更後の数値で
あります。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりです。
[参考]営業収益内訳(セグメント別/商品別) (単位:百万円)
証券・FX事業では、主力商品である店頭FXの国内取引高シェアの拡大に向けて、積極的なスプレッド縮小施策を展開しました。この影響を受けて同収益は減少しましたが、国内のグループ取引高は前期比で91.4%増加し、シェアも上昇傾向で推移しました。新たな収益の柱へと育てるべくプロモーション強化施策に取り組んだCFDは、顧客基盤の拡大や株価指数の値動きや原油や金などの商品市況を背景に売買代金が前期比155.5%増加し、同収益も大幅に伸長したことにより、トレーディング損益は増加しました。また、株式等委託等売買代金の増加等により受入手数料が増加した一方、貸株収益の減少に伴い金融収益は減少しました。
これらの結果、当連結会計年度における当セグメントの営業収益は30,260百万円(前期比8.2%増)、営業利益は10,494百万円(同20.3%増)となりました。
暗号資産事業では、複数のアルトコイン銘柄の取扱開始をはじめ、APIサービスの機能・性能改善、法人口座やつみたて暗号資産サービスの提供開始などサービスの拡充と利便性向上に取り組みました。口座数、預かり資産はともに堅調に推移し顧客基盤が拡大しました。また、ビットコインを中心とする暗号資産価格の上昇などによるボラティリティの高まりを受けて取引高が前期比で32.5%増加し、収益性の高いアルトコイン銘柄の取引が伸長したことから収益も増加しました。一方、第4四半期連結会計期間において、取引高シェア拡大に向けた積極的なマーケティング施策を展開したことにより広告宣伝費を中心にコストが増加し、販売費及び一般管理費が増加しました。
これらの結果、当連結会計年度における当セグメントの営業収益は5,164百万円(前期比31.0%増)、営業利益は1,637百万円(同84.0%増)となりました。
② 財政状態の状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における資産合計は725,367百万円(前期末比118,838百万円の増加)となりました。これは主に、預託金の増加64,126百万円、利用者暗号資産の増加26,136百万円、支払差金勘定の増加12,191百万円によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は688,035百万円(前期末比119,311百万円の増加)となりました。これは主に、預り暗号資産の増加26,136百万円、有価証券担保借入金の増加6,720百万円、受入保証金の増加69,667百万円、短期借入金の増加7,794百万円によるものです。
当連結会計年度末における純資産は37,331百万円(前期末比472百万円の減少)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上と配当金の支払いにより利益剰余金が2,851百万円増加したこと、自己株式の取得により2,645百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による支出が5,491百万円、投資活動による支出が2,187百万円、財務活動による収入が6,547百万円となった結果、当連結会計年度末には60,129百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,491百万円のマイナスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上11,631百万円、預り暗号資産の増加による収入26,136百万円、受入保証金の増加による収入69,793百万円があった一方で、預託金の増加による支出64,189百万円、利用者暗号資産の増加による支出26,136百万円、支払差金勘定の増加による支出12,219百万円があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,187百万円のマイナスとなりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,365百万円、無形固定資産の取得による支出586百万円があったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,547百万円のプラスとなりました。これは主に、短期借入金の増加による収入8,455百万円、長期借入れによる収入9,360百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出3,420百万円、自己株式の取得による支出2,688百万円、配当金の支払による支出4,447百万円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
GMO-FHは、証券・FX事業、暗号資産事業を主要な事業としており、「生産、受注及び販売の状況」は該当する情報が存在しないことから、記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるGMO-FHの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。具体的には、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号) 並びに同規則第46条及び第68条の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。
連結財務諸表の作成に際しては、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産の計上等について重要な判断や見積もりを行っておりますが、前提となる条件、仮定等に変化があった場合などにはこれらの見積もりが実際の結果と異なる場合があります。なお、当連結会計年度において新型コロナウイルスの感染拡大に伴うこれらの見積もりへの重要な影響はありません。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
GMO-FHは、「強いものをより強くする」という方針のもと、収益の柱である店頭FXの強化により事業基盤のさらなる拡大を図るとともに、その他国内外の既存事業、新規事業に投資することで持続的成長を図っております。当連結会計年度においては、店頭FXの収益性改善、CFDの育成を中心に暗号資産事業及びタイ王国のさらなる成長に向けて積極的な投資を継続いたしました。好調なマーケット環境の後押しもあり、CFD及び暗号資産事業が大きく伸長し、当連結会計年度の業績は、前連結会計年度と比較して増収増益での着地となりました。また、営業収益及び営業利益については過去最高を更新しました。
証券・FX事業においては、店頭FXの積極的なスプレッド縮小施策が奏功し、国内取引高のグループシェアが上昇しました。スプレッド縮小等の影響を受けて収益性を示す指標である「スプレッド収益率」は低下したものの、証拠金残高は堅調に推移し、顧客基盤は順調に拡大しました。新たな収益の柱とすべく育成に注力するCFDは、これまでのプロモーション活動等の投資が実を結び、業績に大きく貢献するまでの著しい成長を遂げました。
暗号資産事業においては、サービスの拡充と利便性向上の取り組みにより顧客基盤が拡大し、口座数は本格サービス開始約3年半で34万口座を突破しました。暗号資産市場のボラティリティが大きく上昇し、暗号資産取引が注目される好機に積極的なマーケティング施策を展開するとともに、2020年11月から開始した法人口座の増加や新たなアルトコイン銘柄の追加に向けた投資を継続することで、国内取引高シェアNo.1とさらなる利益成長を目指してまいります。
海外事業においては、タイ王国でインターネット証券取引サービスを提供するGMO-Z com Securities (Thailand) Limitedが堅調に推移し、信用取引残高が過去最高を記録するとともに、2017年11月の営業開始から3年目で通期での黒字化を達成いたしました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要及び資金の流動性)
GMO-FHの資金需要の主なものは、信用取引買付代金の顧客への貸付、店頭デリバティブ取引等におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金等、顧客からの預り金や信用取引、FX取引等に係る保証金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差による一時的な立替などが挙げられます。これらの資金需要には、自己資金のほか、金融機関等とのコミットメントライン契約及び当座貸越契約に基づく短期借入金、差入保証金の代替として支払承諾契約に基づく保証状のカウンターパーティーへの差し入れ等にて対応しており、十分な流動性を確保しております。当座貸越契約及びコミットメントライン契約を総額107,289百万円設定しており、当連結会計年度末の借入実行額は79,233百万円であります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う資金調達への重要な影響はありません。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当連結会計年度の研究開発活動につきましては、証券・FX事業において、当社子会社であるGMOクリックグローバルマーケッツ株式会社が金融法人向け外国為替証拠金取引に関わる市場機能及びサービスの提供に伴う業務システムの研究開発を行っており、その研究開発費として18百万円を計上しております。