文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、健全な企業活動を通じて社会に貢献していくことが私たちの使命であると考えております。
「お得意先・地域社会・社員の協業のもと、新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて、
豊かな暮らしの実現に貢献します。」
私たちは
(2) 長期的課題への対応
①当社グループとして果たすべき責務と貢献
当社グループは、サステナビリティについて2021年に『サステナビリティビジョン2050 Life with Green Technology~「環境技術でひらく、持続可能で豊かな暮らし」を実現する企業グループへ~』を策定し、当社グループにおけるマテリアリティ(重要課題)を定め、2030年設定目標に向け施策を遂行してまいります。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応として、2021年12月にTCFD提言への賛同を表明し、気候変動に関するリスクと収益機会が当社の事業活動、経営戦略、財務計画に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、適宜評価し、開示を行う準備を進めております。


②当社グループ企業としての持続的成長に向けて(VISION2030)
当社グループは、持続可能な経営や安定的成長に向けた基盤づくりとして、2021年7月に「VISION2030(2031年5月期)」を公表しております。
1つ目は、
サステナブルで豊かな暮らしに貢献
~環境に配慮した、安心で快適な社会の実現へ~
についてです。
「環境にやさしく」、「安心な社会へ」、「暮らしを快適に」を軸とし、各事業活動を通じて魅力ある価値を創造してまいります。

各事業の具体的な方向性は以下のとおりであります。
a.建材事業について
今後、国内市場縮小が見込まれるため、市場競争力を高め、安定的な利益体質の構築を進めてまいります。
具体的には、市場変化に合わせた効率的な事業運営と、建材の中でも強い領域へ注力し、市場地位の維持向上を図ります。ビル・住宅部門においては、堅調な推移が予測される改装・リフォーム市場への対応強化に取り組み、引き続き収益改善に努めます。エクステリア部門においては、事業ブランドコンセプト「ワンダーエクステリア」に基づいて、お客様に“わくわく”していただける商品提案や様々な施策を推進するなど、更なる拡販に向けて取り組んでまいります。また、既存事業の近接領域の開拓も進めてまいります。
b.マテリアル事業・国際事業について
マテリアル事業では、国際事業と連携し、国内・海外を含め輸送分野を中心としたグローバルシナジーを創出し、将来の中核事業の1つとして事業領域の拡大に努めてまいります。
具体的には、国際事業の取扱製品は海外でのマテリアル領域が主体であり、国内でのマテリアル領域と一体的な事業運営を図り、特に輸送分野における自動車のアルミ化・EV化需要の拡大に対して、自動車メーカーなどグローバルプレイヤー向けに部品・材料を供給できる体制を強化してまいります。
国際事業では、収益貢献する事業への変革を進め、欧州・タイ・中国の生産拠点を生かし、輸送分野における自動車のアルミ化・EV化需要の取り込みを中心に、事業成長を目指してまいります。
c.商業施設事業について
業界内での高いポジションを生かし、事業領域拡大を行ってまいります。
具体的には、小売業が新規出店から改装にシフトしていることや、人手不足を背景とした省人・省力化需要が高まっており、これらの変化から生まれる需要の獲得を進めるとともに、小売店舗への総合提案化やサービス領域の拡大により市場拡張を図り、更なる事業成長を目指してまいります。
d.新規事業について
植物工場事業においては、2017年4月より大和ハウス工業株式会社様と共同開発を進めてきた植物工場システム「agri-cube ID(アグリキューブ・アイディー)」を2019年10月1日より販売しております。当社は栽培技術・栽培サポートの提供を行っております。今後も企業様の新規事業創出提案、遊休不動産活用提案、自治体・農業生産法人の新たな農業事業創出提案などを行ってまいります。
植物工場市場は将来の成長が期待されていることから、引き続き事業拡大に向けた製品開発や弊社独自の営業活動も進めてまいります。
さらに、「高齢化」や「インフラ整備」などの社会的課題に対応する新規事業開拓や、既存事業の近接領域の拡大を進めてまいります。
2つ目は、
多角化した経営
~バランスの取れた事業ポートフォリオへ~
についてです。
建材事業を主力としてきた当社グループにとって、国内建設市場の長期的な縮小は大きな課題であり、将来的な事業環境変化に対応するためには、建材事業は引き続き中核事業として収益力向上を図るとともに、新たな成長分野を創出していく必要があります。当環境の中、2015年3月に、国際事業のM&Aにより、国内外のマテリアル事業を強化し、商業施設事業では、事業承継による規模拡大を図ってまいりました。今後もさらに領域拡大を進め、建材事業に偏らない事業構成により、市場の変化に柔軟に対応できる経営基盤を構築し、持続可能な企業を目指してまいります。
事業ポートフォリオについて、2031年5月期には、建材事業の売上が全体の50%になりますが、当社の中核であることに変わりはありません。国内外のマテリアル事業で30%、商業施設事業は15%へ、そして、新規事業を含む領域拡大を5%に高めていくことを目指してまいります。

今後の中長期的な市場見通しと当社が目指すべき事業構造を見据え、2022年5月期~2024年5月期の中期経営計画を引き続き推進してまいります。
基本方針『収益面での健全経営を確立し、安定的に成長する企業グループへ』を掲げ、以下の3つの重点施策により、市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。
1. 国際事業の改革完遂
2. 「強みへのフォーカス」と「効率化の追求」により、変化する国内市場へ対応
3. 長期成長への仕込み「サステナビリティ取り組み強化」・「新たな強みの創出」・「領域拡大」
各施策の具体的内容と進捗状況並びに経営指標は次のとおりであります。
<施策状況>
1. 国際事業の改革完遂
2.「強みへのフォーカス」と「効率化の追求」により、変化する国内市場へ対応
3. 長期成長への仕込み「サステナビリティ取り組み強化」・「新たな強みの創出」・「領域拡大」
<経営指標>
(注) 2024年5月期(第79期)目標は、2021年7月公表時のVISION2030及び中期経営計画の経営指標の数値であ
ります。
中期経営計画2年目となる2023年5月期は、ワクチン普及や行動制限の緩和により、コロナ禍からの正常化に向けた動きが進む一方で、資源価格上昇の影響拡大に加え、ロシアのウクライナ侵攻や中国のゼロコロナ政策の混乱などを受けて海外経済の減速が見込まれ、依然として先行き不透明な状況が続きますが、中期経営計画2024年5月期目標達成に向け、全社員一丸となって取り組んでまいります。
(3) コーポレートガバナンスの強化
当社グループは、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードに対応しました。主な改訂への対応は、「取締役会の機能発揮」、「企業の中核人材の多様性の確保」、「サステナビリティを巡る課題への取組み」であります。なお、当社は、2022年4月4日付で、東京証券取引所市場第一部から新市場区分「プライム市場」に移行いたしました。今後もコーポレートガバナンスの更なる充実を図るとともに、ステークホルダーからの信頼と期待に応えるべく、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
当社グループは、ビル建材製品、住宅建材製品、エクステリア製品の開発・製造・販売、アルミニウム及びその他金属の鋳造・押出・加工・販売、店舗用什器、看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンスを主な事業としております。当社グループの製品は多岐にわたり、その多くは国内における建設業、小売業をはじめとした各種産業に使用されており、一部は海外で製造、販売されております。このため、当社グループの経営成績は主に、日本国内及び海外の景気動向、為替動向、資材価格市況、建設会社の建設工事受注高や住宅着工戸数の変動、国内鉱工業生産、民間消費動向等の影響を受ける可能性があります。
このような状況に対処するため、当社は事業セグメントとして「建材」「マテリアル」「商業施設」「国際」と幅広く事業展開することで、特定の経済環境変化により一部の事業が影響を受けてもその他の事業活動で補うことにより、リスクを最小限に抑えるような事業構造を目指しております。
②金利の変動
当社グループは、金融機関等からの借入金など有利子負債を有しております。金利が上昇した場合、支払利息が増加する等、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
金利上昇のリスクを抑えるため、金利スワップ等のヘッジ取引等により金利の固定化を行い、リスク低減に努めております。
当社グループは、重要な取引先、関係会社の株式を中心に、長期投資目的の株式を保有しております。株式市況の低迷等により保有株式の価格変動が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
そのような状況に対処するため、保有株式の有効性評価を定期的に行い、取締役会にて保有の適否を判断しており、不要と判断された株式は速やかな処分を行うこととしております。
為替変動は、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債、売上高等の円貨換算額が当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
米ドル、ユーロ、タイバーツ及び人民元等の主要通貨の変動の影響を最小限に抑えるため、金融機関等と為替予約等のヘッジ取引を行っております。
当社グループが使用する原材料・資材等にはアルミニウム地金・鋼材等の市況により価格が変動するものが含まれており、これらは国内外の景気動向や為替変動などの影響を受けております。原材料・資材等の価格が高騰した場合、調達コスト増加の影響を最小限に抑えるためコストダウンや販売価格への転嫁等を実施しておりますが、その影響をすべて吸収できる保証はなく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、主原材料であるアルミニウム地金についてはデリバティブ取引の導入や、安定調達と価格変動のリスク分散を目的に長期購入契約を行い、市況や為替変動による調達コストの上昇を最小限に抑えるよう努めております。また、部品の共通化や複数購買化を進め、原価の抑制に努めるとともに、吸収できない市況価格の変動については、競合他社の動向を踏まえ、適切な売価への反映を行っております。
当社グループは、積極的に研究開発を行い、市場のニーズに合わせた新技術・新製品をスピーディーに提供し、成長性及び収益性の維持・向上に努めておりますが、競合企業による新製品の投入や価格競争により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、市場分析を踏まえ、価格競争に巻き込まれにくい差別化製品及び高付加価値製品の開発に取り組んでおります。
当社グループは、海外に販売拠点、生産拠点を有しております。進出各国における自然災害、政治的不安、伝染病、戦争、テロリズムその他の社会的混乱、物価上昇、ストライキ等の経済的混乱が発生した場合、海外における生産・販売活動の変動、事業活動の停止や復旧対応により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
そのような状況に対処するため、政治情勢、財政情勢、政策変更等について、情報収集を実施し、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。
当社グループは、JISその他国内外の品質基準及び社内の品質基準に則って各種製品を製造しておりますが、重大な製造物責任賠償やリコールが発生した場合、多額の支払や費用発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、開発及び設計の各段階で、品質確認のための試験やユーザー視点での確認会を実施し、指摘された問題を解決しなければ次工程に進めることができないルールの設定と運用により、重大な製造物責任賠償やリコールにつながる可能性の抑制を行っております。
当社グループは、事業の許認可や独占禁止、為替、租税、知的財産、環境、労働関連等、多くの法規制を受けております。将来のこれら法規制の改正、新規規制に伴うコスト増加等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、法令遵守に努めておりますが、法令遵守違反が発生した場合は、公的制裁や社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、担当部署が中心となり、適宜外部の専門家(例えば弁護士)を活用しながら、専門部署がサポートすることで法を遵守しております。法改正に関する動向については、専門部署が情報収集を行い、経営層及び各事業会社へ情報共有しております。
また、法令遵守違反への対応として「コンプライアンス基本方針」を定め、従業員一人一人の意識の向上を図るとともに、グループ内で発生したコンプライアンス事案はコンプライアンス委員会で情報集約、対応することで内部統制の強化を行っております。
当社グループは、産業廃棄物の処理に関する法律及び大気、水質、騒音、振動、土壌汚染等の環境諸法令遵守を徹底しております。しかしながら、人為的ミス等による環境汚染により社会的信用が失墜した場合や、関係法令等の変更によって新規設備の投資によるコスト増加が発生する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、世界的問題として取り組みが進められている、気候変動や温室効果ガス削減への対応が必要になっております。
このような状況に対処するため、気候変動対策や環境保全活動をはじめとしたサステナビリティ活動に関する方針の審議・策定を行う代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ政策委員会」と、具体的施策を策定し推進する「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。その中で環境保全に関する方針や方向性の策定を行い、方針に基づく様々な課題(エネルギー転換等による温室効果ガス対策、資源循環リサイクル、環境配慮設計、化学物質管理)に取り組んでおります。2021年12月に賛同した「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言に基づく取り組みにおいては、当社グループに及ぼすリスクと機会を特定し、事業活動、経営戦略、財務計画に与える影響について分析・評価を進めております。
また、主要な自社工場においては、環境管理や監視体制の強化、産業廃棄物管理の徹底のため、ISO14001の認証を取得して問題発生の抑制に努めております。
当社グループは、業務に関連して多数の企業情報を保有するとともに、多数の個人情報を保有しております。これらの企業情報及び個人情報については、万全の管理に努めておりますが、予期せぬ事態により情報が漏洩した場合には、損害賠償の発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、グループ全体のセキュリティリスクの把握や対策を推進する「情報セキュリティ委員会」を設置し、学習管理システムを用いたセルフチェック、研修動画の視聴、ウイルスメール対応訓練などにより従業員のセキュリティ意識を向上させるとともに、社外持ち出しPCへの暗号化ソフト導入、不審メール等の検知システム導入、アクセス時やアプリ利用に使用するIDの定期的な検証(利用者と権限)など仕組みの面でセキュリティ対策を強化する方策を講じることで、社内情報流出など問題発生の抑制に努めております。
地震・水害等の自然災害、火災・停電等の事故災害、感染症の拡大等によって、当社グループの生産・販売・物流拠点及び設備の破損や社員の感染による操業停止に陥る可能性があります。災害や感染症等による影響を最小限に抑える対策を講じておりますが、被害を受けた場合は、復旧対応や事業活動の停止により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、災害への対応については、非常時の初期対応や報告経路、対策本部の設置と役割を定め、災害発生の際には適切な対応ができるよう仕組みを構築しております。また、災害防止や被害を最小限に抑えるために、設備の定期点検や防災訓練の実施、生産・販売・物流拠点に応じた事業継続計画(BCP)を作成し、被災時の速やかな事業の復旧が行えるよう備えております。感染症への対応については、各拠点と連携し、社員の感染予防対策の実施及び感染状況に関する情報収集と対策実施が行えるよう備えております。
なお、新型コロナウイルス感染症への対応については、対策本部を設置し、各拠点の状況を注視しながら、感染予防対策の徹底、感染発生時の対応などを行うとともに、社内会議のオンライン化やテレワークの推進など勤務体制に関する積極的な対応を行っております。お客様への対応についても、Web会議や電話折衝を中心に、感染リスクを低減した接客を心掛けております。
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、貸倒見積高を算定し貸倒引当金として計上しておりますが、売掛・手形等の債権が回収不能となり貸倒れが当該前提等を大幅に上回った場合には、貸倒引当金の計上が不十分となる可能性があります。また経済状況の悪化や取引先等の信用不安等による前提条件等の見直しにより、貸倒引当金の積み増しを行う可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、取引先の信用力チェックや与信枠の設定に関して規程やマニュアルを整備するとともに、信用力についての調査と評価を実施し、経営改善状況やリスク低減策等のモニタリングを行っております。
当社グループは、事業用の不動産やのれんをはじめとする様々な固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待しているキャッシュ・フローを生みださない状況になるなど、その収益性の低下により減損損失が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、減損の兆候等について定期的に取締役会に報告し、業績悪化の兆候を把握した際には適時に対策が打てるような体制を構築しております。
当社グループの退職給付費用は、退職給付債務の算出に使用する割引率が低下した場合や、年金資産の運用環境の悪化により前提条件と実績に乖離が生じた場合に、数理計算上の差異が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、年金資産の運用は安全性を考慮した投資配分に努めるとともに、定期的なモニタリングを行っております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。
当社グループが海外への事業展開を含め持続的に成長するためには人材確保が不可欠であり、雇用制度の充実や能力開発制度等を通じて雇用確保と人材育成に努めておりますが、雇用競争の激化や退職率の上昇などにより有能な人材の獲得や流出防止が困難な場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、4月の定期採用に加えて通年のキャリア採用推進を行っております。また、高齢者や女性労働力の確保等ダイバーシティの推進を行うとともに、通信教育受講の奨励や社内e-ラーニングの提供等自己啓発支援を行い、人材育成に努めております。また、仕事と生活の両立を目指した長時間労働削減(ワークライフバランス推進)や生産性向上への取り組み(従業員教育、自己啓発支援、従業員満足度調査)を行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。当連結会計年度に係る各金額については、当該会計基準等を適用した後の金額となっており、対前期増減率は記載しておりません。
当連結会計年度における世界経済は、米国や欧州においては新型コロナウイルス感染症の拡大防止策により、総じて回復基調となりましたが、ゼロコロナ政策下の中国では、経済活動鈍化の動きが見られました。また、世界的な半導体不足による生産制約の長期化懸念やエネルギー及び資源価格の急激な高騰に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の地政学的リスク顕在化や為替の急変動など、先行き不透明な状況が続いております。わが国の経済は、新型コロナウイルス感染者数の増加と減少に合わせて経済活動の制限と緩和が繰り返される中で、緩慢ながらも持ち直しの動きは続いておりますが、昨今の世界情勢の影響など、依然として厳しい事業環境となっております。
このような環境のもと、当社グループは、基本方針を『収益面での健全経営を確立し、安定的に成長する企業グループへ』とする2022年5月期から2024年5月期までの中期経営計画をスタートさせました。長期的に目指す姿として『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』『多角化した経営』を掲げた「VISION2030」の実現に向けた重要な第1段階と位置づけ、各施策に取り組んでおります。
中期経営計画では、『収益面での健全経営を確立する』という点では、国際事業の黒字化に向けた施策を着実に遂行しております。長期的に目指す姿の取り組みとして、『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』という点では、2021年10月に「サステナビリティビジョン2050」を策定し、当社グループにおけるマテリアリティ(重要課題)を定め、2030年目標を設定いたしました。また、2021年12月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同を表明しております。さらに、『多角化した経営』という点では、植物工場の「建設」から「栽培・サポート」までワンストップサービスを提供する植物工場システム「agri-cube ID」を開発し、大型植物工場に納入しております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、アルミ地金市況に連動する売上の増加や為替影響により、売上高3,405億53百万円(前連結会計年度は3,011億84百万円)となりました。営業利益37億82百万円(前連結会計年度は営業利益45億68百万円)、経常利益41億98百万円(前連結会計年度は経常利益52億51百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3億95百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益16億83百万円)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。








資産合計は、前連結会計年度末に比べ155億35百万円増加し、2,684億70百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ140億12百万円増加し、1,828億65百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億23百万円増加し、856億5百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.3ポイント減少の30.8%となりました。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ54億43百万円減少の169億26百万円(前連結会計年度比24.3%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ54億42百万円減少の24億5百万円(前連結会計年度比69.4%減)となりました。これは、売上債権の増加額84億48百万円、棚卸資産の増加額78億80百万円があった一方で、仕入債務の増加額123億1百万円、減価償却費80億6百万円の計上があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ15億18百万円減少の75億86百万円(前連結会計年度比16.7%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出75億67百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は、2億74百万円(前連結会計年度は6億63百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出167億4百万円、短期借入金の純減少額11億40百万円、配当金の支払額7億80百万円があった一方で、長期借入れによる収入194億16百万円があったことなどによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首より適用しております。これに伴い、前期比の記載は省略しております。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、実際仕入金額によっております。
2.収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首より適用しております。これに伴い、前期比の記載は省略しております。
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首より適用しております。これに伴い、受注残高の前期比の記載は省
略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首より適用しております。これに伴い、前期比の記載は省略しており
ます。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度の売上高は、3,405億53百万円(前連結会計年度は3,011億84百万円)と増収となりましたが、営業利益は37億82百万円(前連結会計年度は営業利益45億68百万円)、経常利益は41億98百万円(前連結会計年度は経常利益52億51百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億95百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益16億83百万円)となりました。
営業利益は、前連結会計年度と比べ7億85百万円減少の37億82百万円となりました。営業利益のセグメント毎の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
経常利益は、前連結会計年度と比べ10億52百万円減少の41億98百万円となりました。
税金等調整前当期純利益は、29億5百万円となりました。これは、減損損失12億70百万円などを特別損失に計上したことによります。
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度と比べ3億17百万円減少の22億60百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は2億49百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3億95百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ155億35百万円増加し、2,684億70百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
受取手形、売掛金及び契約資産が89億72百万円、原材料及び貯蔵品等の棚卸資産が74億82百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ148億13百万円増加の1,416億98百万円となりました。
固定資産
有形固定資産が6億1百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ7億22百万円増加の1,267億72百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ140億12百万円増加し、1,828億65百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
支払手形及び買掛金が93億50百万円、電子記録債務が34億8百万円、1年内返済予定の長期借入金が19億24百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ145億49百万円増加の1,218億26百万円となりました。
固定負債
長期借入金が10億29百万円増加したものの、退職給付に係る負債が12億37百万円、繰延税金負債が5億13百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ5億37百万円減少の610億39百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ15億23百万円増加し、856億5百万円となりました。これは、繰延ヘッジ損益が6億1百万円、利益剰余金が3億93百万円、その他有価証券評価差額金が2億25百万円、それぞれ減少したものの、為替換算調整勘定が13億66百万円、退職給付に係る調整累計額が11億22百万円、それぞれ増加したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.8%(前連結会計年度末は32.1%)となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び、新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、国際事業の改革完遂、変化する国内市場への対応、更には領域拡大に向けた投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額205億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における借入金は、前連結会計年度末に比べ12億83百万円増加の703億4百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は169億26百万円となりました。
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)長期的課題への対応 ③中期経営計画とその進捗 <経営指標>」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは、2030年までの長期的に目指す姿としてVISION2030を定め、『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』『多角化した経営』を掲げ、中期経営計画の基本方針のもと、「変化する国内市場への対応」「長期成長への仕込み」に向けた研究開発に取り組みました。
その結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(建材事業)
建材事業では、環境配慮とユニバーサルデザインを基本に、「性能」「機能」「ロングライフ」の三つの要素を使う人の立場に配慮して盛り込み、安心・安全で快適な空間と生活に寄与することを目指した商品開発を実施しております。
ビル建材分野では、個別防火認定品の仕様拡充(透明ガラス、遮音T-3等)を図るとともに、大規模開発や複合再開発プロジェクトなどによる高層建築物への対応として「MTG-70R高性能」を開発しました。また外装ルーバーにおいて風騒音の発生メカニズムを追求し、ルーバー前後方からの風騒音発生を抑制する「タワースクリーン TSRシリーズ」を追加。さらに今後ZEH対応などの省エネ需要の高まりへの対応に向け、リフォーム用高断熱サッシ(アルミ樹脂)の開発を進めております。
住宅建材分野では「シンプルな外観に映える 心揺さぶるアートドア」をコンセプトに玄関ドア「ファノーバ」のバリエーション拡充を行いました。シンプルな中にアクセントを添えるデザインやカラーを新たにラインナップ、ハンドルのどこを持っても開閉操作が可能な「ロングバー」を追加しました。また今後成長が期待されるリフォーム分野の強化として「ノバリス サッシ」を開発。従来品に比べ約3割施工時間を削減可能です。
エクステリア分野では、自然災害に備えた耐風圧強度の高い商品へのニーズの高まり対応として、形材フェンス・高強度カーポートをリファイン「シャトレナⅡ」・「G1-R」を開発しました。また敷地対応力やデザイン性の高さを評価いただいております「U.スタイル アゼスト」に連続格子で構成される高意匠屋根「セレクトラインタイプ」を追加。「家での生活」をより快適にする空間を提供します。公共向け商品として開発した通路シェルター「ファイブフォート」は、アルミ構造の通路シェルターとして業界初となる柱間隔5,000mmを実現。柱の基礎工事軽減だけでなく、駐車場最低幅2,500mmに綺麗に納まります。
研究開発費総額は
(マテリアル事業)
アルミニウム関連事業では、自動車をはじめとした輸送機器及び一般機械を主たるターゲットとし、中強度から高強度に至る6000系合金のラインナップの拡充を図るべく、合金開発を継続的に推進しております。一方で、カーボンニュートラルの実現を見据えて、サステナブルな材料循環を目指したリサイクル技術の開発にも注力し、ユーザーやサプライチェーンとの連携も構築しながら取り組みを加速しております。
鍛造用小径ビレット事業では、当社が開発し自動車のサスペンション部材としてご採用いただきました高強度合金の量産を計画通り開始しております。
マグネシウム関連事業では、NEDO委託研究事業「革新的新構造材料等研究開発」プロジェクトにおいて、開発した難燃性マグネシウム合金の早期実用化に向けた用途開発を推進しております。今回、開発した難燃性マグネシウム合金展伸部材による新幹線車両用の客室床板(中間車1両、全長約9m、幅約3mの範囲の客室床板、世界最大級のサイズ)の作製に貢献し、東日本旅客鉄道株式会社の次世代新幹線試験車両「ALFA-X」に適用した性能試験を完遂することができました。その結果、従来のアルミニウム合金製床板と比較して、遮音性を維持しながら約23%(約50kg)の軽量化を達成できることを実証しております。
研究開発費総額は
(商業施設事業)
商業施設事業では、環境配慮と市場環境の変化に対応した商品開発を推進しており、特に店舗の無人化や労働人口減少に対応した「省人化・省力化」及び環境に配慮した「省エネ化・省資源化」をテーマとした商品開発に注力しております。「省人化・省力化」では、無人店舗に対応した陳列什器のユニット化や商品陳列作業を軽減するスライド棚板のバリエーションの拡充を行いました。「省エネ化・省資源化」では、サイン基幹商品である「アドフレーム」の蛍光灯からLEDへの全面リニューアルによる省電力化を行いました。さらに店舗における感染拡大予防として、SIAA認証「抗ウイルスラクトレー」の商品化を行いました。
また、当社の主要顧客であるコンビニエンスストア、ドラッグストア等では、決済の多様化に伴いカウンター、セルフレジ什器の新たな需要の取り込みに向け積極的に商品提案を行い、受注領域の拡大を図っております。
研究開発費総額は
(国際事業)
欧州・タイ・中国に展開した押出事業においては、自動車・産業機械・鉄道・航空・建材を主要分野とし、各分野で顧客との密接なプロジェクトにより、顧客が将来に向け求める技術及び製品の開発、市場調査等を実施しております。
研究開発費総額は