文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、健全な企業活動を通じて社会に貢献していくことが私たちの使命であると考えております。
「お得意先・地域社会・社員の協業のもと、新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて、
豊かな暮らしの実現に貢献します。」
私たちは

・お客様満足を第一とし、“常にお客様の立場・視点で考え行動”しよう
・お客様の意見に耳を傾け、“期待や問題点をしっかり把握”しよう
・お客様の満足実現に向け、“創意・工夫で改善、提案”しよう
・お客様の“満足こそが仕事の成果”であると心がけよう
・お客様の満足を、“共にわかち合えることに感謝”しよう
当社グループでは、株主及びその他ステークホルダー、そして社会からの信頼を築き共に発展していくことを経営の基本方針としており、VISION2030に向けて、4つの事業を中心に自社の強みや財務・非財務の資本を投入し、価値創造プロセスを循環させ続けることで、当社グループの更なる企業価値を高めてまいります。

各事業の強みは次のとおりであります。
※植物工場事業など当社グループ全体のリソースを活用した新たなビジネス創出と展開
私たちの使命は、商品・サービスをはじめ、様々な企業活動を通じて、人々が暮らす快適な空間と満足される生活づくりに貢献していくことであり、人と社会にやさしい環境商品やサービスを提供することで、豊かな暮らしの実現を目指してまいります。

お客様の心で考える価値創造環境技術で新たなビジネスフィールドへ
多様なニーズに最新技術でお応えするビル建材と省エネ・バリアフリー・高耐久を考慮した住宅建材、そして最新のデザインと高い品質を追求したエクステリア建材の提供を通じて豊かな暮らしの実現に貢献いたします。
ビル建材
住宅建材
エクステリア建材

『素材をカタチにする』素材の無限の可能性を追求し、快適な環境づくりに貢献

人に快適な商業空間を創造するスペースクリエーター


グローバルサプライヤーとして高付加価値製品を追求

持続的な成長に向けて新しいビジネスモデルを構築
三協立山グループ全体のリソースを活用した新たなビジネス創出や、異業種とのアライアンスによる新市場・新分野の開拓を行っております。
植物工場事業

アルミ製常設足場

①VISION2030 ~当社グループ企業としての持続的成長に向けて~
当社グループは、持続可能な経営や安定的成長に向けた基盤づくりとして、2021年7月に「VISION2030(2031年5月期)」を公表しております。
1つ目は、
サステナブルで豊かな暮らしに貢献
~環境に配慮した、安心で快適な社会の実現へ~
についてです。
「環境にやさしく」、「安心な社会へ」、「暮らしを快適に」を軸とし、各事業活動を通じて魅力ある価値を創造してまいります。

各事業の具体的な方向性は以下のとおりであります。
a.建材事業について
今後、国内市場縮小が見込まれるため、市場競争力を高め、安定的な利益体質の構築を進めてまいります。
具体的には、市場変化に合わせた効率的な事業運営と、建材の中でも強い領域へ注力し、市場地位の維持向上を図ります。ビル・住宅部門においては、堅調な推移が予測される改装・リフォーム市場への対応強化に取り組み、引き続き収益改善に努めます。エクステリア部門においては、事業ブランドコンセプト「ワンダーエクステリア」に基づいて、お客様に“わくわく”していただける商品提案や様々な施策を推進するなど、更なる拡販に向けて取り組んでまいります。また、既存事業の近接領域の開拓も進めてまいります。
b.マテリアル事業・国際事業について
マテリアル事業では、国際事業と連携し、国内・海外を含め輸送分野を中心としたグローバルシナジーを創出し、将来の中核事業の1つとして事業領域の拡大に努めてまいります。
具体的には、国際事業の取扱製品は海外でのマテリアル領域が主体であり、国内でのマテリアル領域と一体的な事業運営を図り、特に輸送分野における自動車のアルミ化・EV化需要の拡大に対して、自動車メーカーなどグローバルプレイヤー向けに部品・材料を供給できる体制を強化してまいります。
国際事業では、収益貢献する事業への変革を進め、欧州・タイ・中国の生産拠点を生かし、輸送分野における自動車のアルミ化・EV化需要の取り込みを中心に、事業成長を目指してまいります。
c.商業施設事業について
業界内での高いポジションを生かし、事業領域拡大を行ってまいります。
具体的には、小売業が新規出店から改装にシフトしていることや、人手不足を背景とした省人・省力化需要が高まっており、これらの変化から生まれる需要の獲得を進めるとともに、小売店舗への総合提案化やサービス領域の拡大により市場拡張を図り、更なる事業成長を目指してまいります。
d.新規事業について
植物工場事業においては、2017年4月より大和ハウス工業株式会社様と共同開発を進めてきた植物工場システム「agri-cube ID(アグリキューブ・アイディー)」を2019年10月1日より販売しております。当社は栽培技術・栽培サポートの提供を行っております。今後も企業様の新規事業創出提案、遊休不動産活用提案、自治体・農業生産法人の新たな農業事業創出提案などを行ってまいります。
植物工場市場は将来の成長が期待されていることから、引き続き事業拡大に向けた製品開発や弊社独自の営業活動も進めてまいります。
さらに、「高齢化」や「インフラ整備」などの社会的課題に対応する新規事業開拓や、既存事業の近接領域の拡大を進めてまいります。
2つ目は、
多角化した経営
~バランスの取れた事業ポートフォリオへ~
についてです。
建材事業を主力としてきた当社グループにとって、国内建設市場の長期的な縮小は大きな課題であり、将来的な事業環境変化に対応するためには、建材事業は引き続き中核事業として収益力向上を図るとともに、新たな成長分野を創出していく必要があります。このような事業構造の中で、過去2015年3月には、国際事業のM&Aにより、国内外のマテリアル事業を強化し、商業施設事業では、事業承継による規模拡大を図ってまいりました。今後もさらに領域拡大を進め、建材事業に偏らない事業構成により、市場の変化に柔軟に対応できる経営基盤を構築し、持続可能な企業を目指してまいります。
事業ポートフォリオについて、2031年5月期には、建材事業の売上が全体の50%になりますが、当社の中核であることに変わりはありません。国内外のマテリアル事業で30%、商業施設事業は15%へ、そして、新規事業を含む領域拡大を5%に高めていくことを目指してまいります。

今後の中長期的な市場見通しと当社が目指すべき事業構造を見据え、2022年5月期~2024年5月期の中期経営計画を引き続き推進してまいります。
基本方針『収益面での健全経営を確立し、安定的に成長する企業グループへ』を掲げ、以下の3つの重点施策により、市場構造変化に対応した事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。
1. 国際事業の改革完遂
2. 「強みへのフォーカス」と「効率化の追求」により、変化する国内市場へ対応
3. 長期成長への仕込み「サステナビリティ取り組み強化」・「新たな強みの創出」・「領域拡大」
中期経営計画2年目となる2023年5月期時点での各施策の具体的内容と進捗状況並びに経営指標は次のとおりであります。
<施策状況>
1. 国際事業の改革完遂
2.「強みへのフォーカス」と「効率化の追求」により、変化する国内市場へ対応
3. 長期成長への仕込み「サステナビリティ取り組み強化」・「新たな強みの創出」・「領域拡大」
<経営指標>
(注) 2024年5月期(第79期)目標は、2021年7月公表時のVISION2030及び中期経営計画の経営指標の数値であ
ります。
なお、2023年7月12日付決算短信において、2024年5月期の通期連結業績予想を売上高3,750億円、営業利
益60億円と公表しております。
中期経営計画最終年度となる2024年5月期は、経済活動の正常化が継続する中で、景気は緩やかに持ち直しが続くものと見込んでおります。一方で、エネルギー、諸資材価格や人件費の上昇、物価高による消費マインドの低下は継続するものと見込まれ、依然として先行き不透明な状況が続くと思われます。このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画に掲げた3つの重点施策を着実に実行し、ステークホルダー皆様の期待にお応えできるよう業務を推進してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループが長期的に目指す方向
当社グループは経営理念に対して、従来よりCSRやSDGsに取り組み、環境や社会との調和を図ってまいりました。今、さらにそのことが強く求められる時代背景となっております。2020年10月、政府が2050年温室効果ガス実質ゼロを目指す方針を掲げ、また深刻化する労働力人口減少の中で、多様性を尊重した活躍を推進することなど、サステナビリティの取り組みが求められております。当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、健全な企業活動を通じて社会に貢献していくことが私たちの使命であると考えております。
サステナビリティ推進体制として、業務執行取締役からなるサステナビリティ政策委員会を設置し、気候変動対応など全社的なサステナビリティ政策に関わる意思決定の審議を行っております。審議結果の内、全社方針、中期活動計画などの重要事項については、取締役会に提議しております。また、サステナビリティ政策の実行組織として、サステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティ政策委員会で策定された方針・中期活動計画に基づき、具体的施策を策定し推進する体制としております。各委員会・各部会の運営は、サステナビリティ推進部が事務局となっております。
<サステナビリティ推進体制>

当社グループは、「カーボンニュートラルへの挑戦」「資源の循環」「人財を未来へつなぐ」を掲げ、サステナビリティについて自社の経営理念・これまでの取り組み(強み)から当社グループが長期的に目指す方向として、2021年に『サステナビリティビジョン2050 Life with Green Technology~「環境技術でひらく、持続可能で豊かな暮らし」を実現する企業グループへ~』を策定し、2030年を目標年としたマテリアリティ(重要課題)を定め、施策を遂行しております。

マテリアリティは、サステナビリティ推進委員会に設置した課題別部会において施策の実施、進捗状況の管理を行っております。課題別部会で把握した、発生し得るリスク等については、サステナビリティ推進委員会、サステナビリティ政策委員会へ報告され、重要と判断されたリスクについては、取締役会へ報告しております。特に、気候変動への対応の詳細については、
また、当社グループでは、リスク管理の取り組み全体の方針・方向性及びリスクテーマ共通の仕組みの審議等を内部統制委員会で行っております。マテリアリティに関して特定したリスクについては、発生頻度、影響度から内部統制委員会へ報告すべきテーマを特定し、継続して報告しております。
なお、当社グループのコーポレート・ガバナンス体制図は、
当社グループにおけるマテリアリティを定め、2030年に向け温室効果ガス排出量2017年度比50%削減、循環(リサイクル)アルミ使用促進、女性管理職比率10%を目標設定し施策を遂行してまいります。

※Scope1:自社での燃料の使用に伴う直接排出 Scope2:自社が購入した熱・電力の使用に伴う間接排出
(2) 気候変動への対応(TCFD提言に基づく情報開示)
当社グループは、長期的に目指す方向として2021年に「サステナビリティビジョン2050」を策定し、これに基づく2030年を目標年とするマテリアリティを定めております。また、長期的な経営方針として2021年7月に「VISION2030」を定め、重点戦略の1つに「サステナブルで豊かな暮らしに貢献」を掲げており、事業活動に伴う温室効果ガスの排出量削減や主要原材料であるアルミニウムの循環使用の促進、廃棄物の再資源化を推進しております。2021年12月にTCFD提言に賛同し、気候変動に関するリスクと機会が、事業活動、経営活動、財務計画に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、情報を開示しております。
①ガバナンス
気候変動への対応は当社グループのマテリアリティの1つであり、ガバナンスについては、サステナビリティ推進体制に組み込まれております。
サステナビリティ推進体制について、詳細は
②戦略
気候変動によるリスクと機会の特定にあたり、当社グループ国内3事業のバリューチェーン全体を対象として、TCFDフレームワークに沿って整理し、重要性の評価を行いました。次に国際機関などが公表している外部シナリオをもとに、国内事業について、1.5℃シナリオと4℃シナリオの2つの将来世界観を描き、2050年カーボンニュートラルを見据えた、2030年時点における考慮すべき外部環境変化のシナリオを策定し、リスクと機会を特定いたしました。また、事業収益にもたらす影響の大きさにより、大中小の3段階で分類いたしました。

(注)1. 影響度は3事業合わせて記載しております。
2. 定量化に必要なパラメータ不足により、財務影響は非算出のため影響度は記載しておりません。

(注) 影響度は3事業合わせて記載しております。
<影響度の高いリスクと機会への対応状況>
a.温室効果ガス排出量削減の取り組み
当社グループでは、2030年までに温室効果ガス排出量を2017年度比で当社グループのScope1+2で50%削減することを目指しております。目標達成に向けて、CO2フリー電力の導入や太陽光発電の導入、照明のLED化などの設備更新、バッテリー式フォークリフトの導入などの具体的な削減計画を策定し、実行しております。その中で、日本国内においては、2022年6月から当社の4工場で使用する電力をCO2フリー電力に切り替えることで、年間約3,000トンを削減しております。
b.リサイクルアルミの使用促進の取り組み
当社グループの「サステナビリティビジョン2050」において、資源の循環は重要な取り組みであり、原材料にリサイクルアルミ材を使用する取り組みの強化を進めております。アルミの使用済み製品やお客様の加工工程で発生する加工端材の回収など、お客様やサプライチェーンとの連携した取り組みを進め、安定したリサイクルアルミ材の調達を目指しております。
また、2022年度には、国立大学法人富山大学が有する基礎的研究資源と当社が有する製造技術資源を融合し、単独では困難な研究課題に果敢にチャレンジすることで、カーボンニュートラルへの礎を築くとともに、社会変化に資する研究成果の実現を目指すといった目的でアルミリサイクル及び押出加工革新の共同研究を開始しております。
③リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ推進委員会に設置されたTCFD部会のもと、各カンパニーの事業企画、営業、開発、生産部門などの関係者が参加し、直接操業や上流、下流のバリューチェーンに関連する気候関連リスクと機会について、発生頻度、影響範囲等から分析を行い、対応策等を総合的に評価し、優先度合いを決定しております。このプロセスに基づき特定した重要度の高いリスクと機会については、TCFD部会と各カンパニーの関連部署にて行うワークショップで、対応施策など議論を重ねた上で、年4回定期開催されるサステナビリティ推進委員会及びサステナビリティ政策委員会へ報告しております。両委員会で重要と判断されたリスク及び機会については、取締役会へ報告するほか、TCFD部会を通じて関連部署へフィードバックしております。また、進捗は定期的にサステナビリティ推進委員会、サステナビリティ政策委員会に報告し、取り組みに対するモニタリングを行っております。
④指標と目標
当社グループの2030年度の指標と目標は以下のとおりであります。2022年度実績は、2023年10月以降に当社ホームページで公表する
(3) 人的資本
当社は、「お得意先・地域社会・社員の協業のもと、新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて、豊かな暮らしの実現に貢献します。」を経営理念として掲げております。2021年7月に策定したVISION2030及び中期経営計画では、長期成長への仕込みのための施策として「新たな強みの創出」・「領域拡大」を定め、その実現のための人材育成強化が必要と認識しております。
①戦略
当社は、女性、高齢者、障がい者、外国人、キャリア採用者など多様な人材の雇用拡大とともに職場での活躍に向けて取り組んでおります。サステナビリティ推進委員会に設けた人材活躍部会では、中長期的な方向性と戦略の策定及び推進により、多様な人材が活躍できる風土づくりを目指しております。また、女性の活躍促進や障がい者の雇用促進を含むダイバーシティ推進の専任部署では、具体的な計画策定と施策を実施してまいります。一方で、戦略的人員配置を目指すために、業務の効率化にも取り組んでおり、業務改革の推進と省人・自動化、デジタルを活用した新たな働き方を構築してまいります。
<人材育成方針>
人材育成については、当社グループの持続的な成長を支え、お客様へ喜びと満足を提供するために新しい価値を創造できる人材の育成を目指しており、各種研修のほか通信教育受講の奨励や社内e-ラーニングの提供、公的免許・資格取得に対する報奨金支給等の自己啓発やキャリア形成支援を行っております。今後も、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念に表されるように「自ら成長する意欲」を持った社員に対し、知識・能力・技術レベルに応じた多彩な教育プログラムを通じて、スキルアップ支援を実施してまいります。
a.従業員教育
新入社員の早期戦力化、職場定着を目的にチューター研修をはじめ、入社から3年にわたり、段階的にフォローアップする研修を行っております。また、階層別に必要能力の組み込みを図るべく、各種研修を企画・実施し、事業環境を取り巻く様々な課題を的確に解決できる人材や、次代のビジネスリーダーの育成にも取り組んでおります。
b.選抜教育
選抜教育は、将来の経営者や経営幹部候補者の育成として当社が選抜した優秀な人材に対する教育であり、経営リーダー研修や改革リーダー研修を実施しております。また、女性リーダーの育成を目的とした行政が主催する研修への参加や外部機関での若手リーダー育成研修への参加など、他業種の方との交流を通じて、リーダーとしての資質を磨くことと新たな視点を社内で活用できる人材の育成を行っております。
<社内環境整備方針>
当社は、社員一人ひとりが、お互いの「違い」を尊重し合い、それぞれの「個性」を生かしつつ能力を発揮し、企業に貢献できる環境づくりに取り組んでまいりましたが、更なる雇用環境の整備のための行動計画を定めております。
a.働きやすい職場づくり
経営トップからの全社的取り組みの表明や、職場風土に与える影響が大きくチームづくりの要となる管理職向けの啓発教育を実施しております。2022年度は、各職場の責任者向けに『多様性と人材育成について』をテーマに46回(参加者1,270名)の研修会を行いました。
人的資本の拡充:経営戦略の実現のためには、当社で働く一人ひとりが「強い個人」となるために、社員が自律的にキャリアを構築できる仕組みづくりが不可欠であり、革新管理者研修の受講促進や女性社員の積極的なキャリア選択支援などを行っております。
b.多様性の推進、多様な人材の活躍
当社では、変化の激しい市場環境に対応し、常に迅速に新しい価値を創造するため、女性、外国人、様々な経験を持つキャリア採用者など、多様な人材の採用、起用を積極的かつ継続的に行っております。今後は、それぞれの特性や能力を最大限生かせる職場環境の整備や管理職層の教育などの取り組みを進めてまいります。
・女性社員の活躍
女性を積極的に採用することや働きやすい制度を整える取り組みを続けてきたことで女性社員は増加・定着してまいりました。また2022年度は、「女性活躍の推進」に向け、部長職以上を対象に外部講師による『なぜ今女性活躍なのか?~皆が働きやすくて働き甲斐のある職場にするために~』をテーマに研修会を行いました。
今後は、女性社員の業務領域を広げること、女性社員の経験・スキル向上や職場風土を変える教育などを軸に各カンパニーの特性に応じた施策と全社の共通施策を展開し、戦力となる人材・経営視点を持てる人材を育成することにも注力してまいります。
・キャリア採用者
キャリア採用者は、即戦力となる実務経験者を年間を通して採用しております。仕事と一緒にライフスタイルを考えるUターン、Iターン、Jターンを希望する方にも、全国に拠点を持つ強みを生かして積極的に対応しております。
また、業界未経験・他業種からの人材も積極的に採用し、それまでの知識・経験を生かして新たな価値創造に取り組んでおります。
c.健康と安全
・基本理念
従業員の安全と健康は、企業の存立の基盤をなすものであり、安全衛生の確保は、企業の社会的責任であります。当社グループでは、人間尊重を基本理念とし、「安全第一」と「健康保持増進」を基に全員参加で安全衛生活動と健康経営を展開しております。
・健康経営の推進
2019年10月に健康経営宣言を策定し、健康経営推進体制として、人事担当役員を健康管理推進委員長とした「健康管理推進委員会」を設置し、施策の立案、実行、効果の検証を行っております。

・健康経営の取り組み
当社は、社員の健康を重要な経営基盤と考え、2019年10月に、従業員の心身の健康の保持・増進に取り組む姿勢を示す「健康経営宣言」を策定いたしました。多様な人材の誰もが働きやすい職場環境づくりを目指して、仕事と生活の両立を図るワークライフバランスを推進し、有給休暇の取得率向上や長時間労働の削減、業務効率化に取り組んでおります。
また、健康経営の推進について経営会議で定期的に報告を行っており、取締役、執行役員へ健康に対する意識付けを行うとともに職場環境の改善へ繋げております。
・健康経営優良法人認定の取得
当社は、2023年3月に、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」の取り組みが優良であると認められ、経済産業省及び日本健康会議より「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」の認定を受けております。また、連結子会社のST物流サービス㈱では、同制度にて「健康経営優良法人2023(中小規模法人部門(ブライト500))」の認定を受けております。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
当社グループは、ビル建材製品、住宅建材製品、エクステリア製品の開発・製造・販売、アルミニウム及びその他金属の鋳造・押出・加工・販売、店舗用什器、看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンスを主な事業としております。当社グループの製品は多岐にわたり、その多くは国内における建設業、小売業をはじめとした各種産業に使用されており、一部は海外で製造、販売されております。このため、当社グループの経営成績は主に、日本国内及び海外の景気動向、為替動向、資材価格市況、建設会社の建設工事受注高や住宅着工戸数の変動、国内鉱工業生産、民間消費動向等の影響を受ける可能性があります。
このような状況に対処するため、当社は事業セグメントとして「建材」「マテリアル」「商業施設」「国際」と幅広く事業展開することで、特定の経済環境変化により一部の事業が影響を受けてもその他の事業活動で補うことにより、リスクを最小限に抑えるような事業構造を目指しております。
②金利の変動
当社グループは、金融機関等からの借入金など有利子負債を有しております。金利が上昇した場合、支払利息が増加する等、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
金利上昇のリスクを抑えるため、金利スワップ等のヘッジ取引等により金利の固定化を行い、リスク低減に努めております。
当社グループは、重要な取引先の株式を中心に、長期投資目的の株式を保有しております。株式市況の低迷等により保有株式の価格変動が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
そのような状況に対処するため、保有株式の有効性評価を定期的に行い、取締役会にて保有の適否を判断しており、不要と判断された株式は速やかな処分を行うこととしております。
為替変動は、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債、売上高等の円貨換算額が当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
米ドル、ユーロ、タイバーツ及び人民元等の主要通貨の変動の影響を最小限に抑えるため、金融機関等と為替予約等のヘッジ取引を行っております。
当社グループの生産活動においては、アルミニウム地金や鋼材等の原材料価格、電力や燃料等のエネルギー調達価格、運送コスト等の変動による影響が考えられます。国内外の景気動向や為替変動などで原材料・資材等の価格が高騰した場合、調達コスト増加の影響を最小限に抑えるためコストダウンや販売価格への転嫁等を実施しておりますが、その影響をすべて吸収できる保証はなく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、主原材料であるアルミニウム地金についてはデリバティブ取引の導入や、安定調達と価格変動のリスク分散を目的に長期購入契約を行い、市況や為替変動による調達コストの上昇を最小限に抑えるよう努めております。また、部品の共通化や複数購買化を進め、原価の抑制に努めるとともに、吸収できない市況価格の変動については、競合他社の動向を踏まえ、適切な販売価格への反映を行っております。
当社グループは、積極的に研究開発を行い、市場のニーズに合わせた新技術・新製品をスピーディーに提供し、成長性及び収益性の維持・向上に努めておりますが、競合企業による新製品の投入や価格競争により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、市場分析を踏まえ、価格競争に巻き込まれにくい差別化製品及び高付加価値製品の開発に取り組んでおります。
当社グループは、海外に販売拠点、生産拠点を有しております。進出各国における自然災害、政治的不安、伝染病、戦争、テロリズムその他の社会的混乱、物価上昇、ストライキ等の経済的混乱が発生した場合、海外における生産・販売活動の変動、事業活動の停止や復旧対応により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
そのような状況に対処するため、政治情勢、財政情勢、政策変更等について、情報収集を実施し、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。
当社グループは、JISその他国内外の品質基準及び社内の品質基準に則って各種製品を製造しておりますが、重大な製造物責任賠償やリコールが発生した場合、多額の支払や費用発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、開発及び設計の各段階で、品質確認のための試験やユーザー視点での確認会を実施し、指摘された問題を解決しなければ次工程に進めることができないルールの設定と運用により、重大な製造物責任賠償やリコールにつながる可能性の抑制を行っております。
当社グループは、事業の許認可や独占禁止、為替、租税、知的財産、環境、労働関連等、多くの法規制を受けております。将来のこれら法規制の改正、新規規制に伴うコスト増加等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、法令遵守に努めておりますが、法令遵守違反が発生した場合は、公的制裁や社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、担当部署が中心となり、適宜外部の専門家(例えば弁護士)を活用しながら、専門部署がサポートすることで法を遵守しております。法改正に関する動向については、専門部署が情報収集を行い、経営層及び各事業会社へ情報共有しております。
また、法令遵守違反への対応として「コンプライアンス基本方針」を定め、従業員一人一人の意識の向上を図るとともに、グループ内で発生したコンプライアンス事案はコンプライアンス委員会で情報集約、対応することで内部統制の強化を行っております。
当社グループは、産業廃棄物の処理に関する法律及び大気、水質、騒音、振動、土壌汚染等の環境諸法令遵守を徹底しております。しかしながら、人為的ミス等による環境汚染により社会的信用が失墜した場合や、関係法令等の変更によって新規設備の投資によるコスト増加が発生する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、世界的問題として取り組みが進められている、気候変動や温室効果ガス削減への対応が必要になっております。
このような状況に対処するため、気候変動対策や環境保全活動をはじめとしたサステナビリティ活動に関する方針の審議・策定を行う代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ政策委員会」と、具体的施策を策定し推進する「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。その中で環境保全に関する方針や方向性の策定を行い、方針に基づく様々な課題(エネルギー転換等による温室効果ガス対策、資源循環リサイクル、環境配慮設計、化学物質管理)に取り組んでおります。
「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言に基づき、当社グループに及ぼすリスクと機会の特定、分析、評価を行い、サステナビリティ推進委員会、サステナビリティ政策委員会での審議・承認を経て、事業活動、経営戦略に反映させる取り組みを進めております。進捗は定期的に委員会に報告し、取り組みに対するモニタリングを行っております。
また、主要な自社工場においては、ISO14001の認証を取得し環境管理や監視体制の強化、産業廃棄物管理の徹底に努め、問題発生の防止に取り組んでおります。
当社グループは、業務に関連して多数の企業情報を保有するとともに、多数の個人情報を保有しております。これらの企業情報及び個人情報については、万全の管理に努めておりますが、予期せぬ事態により情報が漏洩した場合には、損害賠償の発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、グループ全体のセキュリティリスクの把握や対策を推進する「情報セキュリティ委員会」を設置し、学習管理システムを用いたセルフチェック、研修動画の視聴、ウイルスメール対応訓練などにより従業員のセキュリティ意識を向上させております。また、社外持ち出しPCへの暗号化ソフト導入、不審メール等の検知システム導入、アクセス時やアプリ利用に使用するIDの定期的な検証(利用者と権限)など仕組みの面でもセキュリティ対策を講じることで、社内情報流出など問題発生の抑制に努めております。
地震・水害等の自然災害、火災・停電等の事故災害、感染症の拡大等によって、当社グループの生産・販売・物流拠点及び設備の破損や社員の感染による操業停止に陥る可能性があります。災害や感染症等による影響を最小限に抑える対策を講じておりますが、被害を受けた場合は、復旧対応や事業活動の停止により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、災害への対応については、非常時の初期対応や報告経路、対策本部の設置と役割を定め、災害発生の際には適切な対応ができるよう仕組みを構築しております。また、災害防止や被害を最小限に抑えるために、設備の定期点検や防災訓練の実施、生産・販売・物流拠点に応じた事業継続計画(BCP)を作成し、被災時の速やかな事業の復旧が行えるよう備えております。感染症への対応については、各拠点と連携し、社員の感染予防対策の実施及び感染状況に関する情報収集と対策実施が行えるよう備えております。
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、貸倒見積高を算定し貸倒引当金として計上しておりますが、売掛・手形等の債権が回収不能となり貸倒れが当該前提等を大幅に上回った場合には、貸倒引当金の計上が不十分となる可能性があります。また経済状況の悪化や取引先等の信用不安等による前提条件等の見直しにより、貸倒引当金の積み増しを行う可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、取引先の信用力チェックや与信枠の設定に関して規程やマニュアルを整備するとともに、信用力についての調査と評価を実施し、経営改善状況やリスク低減策等のモニタリングを行っております。
当社グループは、事業用の不動産やのれんをはじめとする様々な固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待しているキャッシュ・フローを生みださない状況になるなど、その収益性の低下により減損損失が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、減損の兆候等について定期的に取締役会に報告し、業績悪化の兆候を把握した際には適時に対策が打てるような体制を構築しております。
当社グループの退職給付費用は、退職給付債務の算出に使用する割引率が低下した場合や、年金資産の運用環境の悪化により前提条件と実績に乖離が生じた場合に、数理計算上の差異が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、年金資産の運用は安全性を考慮した投資配分に努めるとともに、定期的なモニタリングを行っております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。
当社グループが海外への事業展開を含め持続的に成長するためには人材確保が不可欠であり、雇用制度の充実や能力開発制度等を通じて雇用確保と人材育成に努めておりますが、少子高齢化に伴う労働人口の減少等もあり雇用競争の激化や退職率の上昇により有能な人材の獲得や流出防止が困難な場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況に対処するため、4月の定期採用に加えて通年のキャリア採用推進を行っております。また、高齢者や女性労働力の確保等ダイバーシティの推進を行うとともに、各種研修プログラムの他にも通信教育受講の奨励や社内e-ラーニングの提供など自己啓発支援を行い、人材育成に努めております。また、仕事と生活の両立を目指した長時間労働削減(ワークライフバランス推進)や働きやすい職場環境を整えることで離職防止や生産性向上の取り組みを行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く外部環境は、経済活動の正常化が進み、景気停滞から緩やかに回復しているものの、エネルギーや諸資材価格の上昇、物価高による消費マインドの低下により、先行き不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向け中期経営計画(2022年5月期~2024年5月期)を策定し、『収益面での健全経営を確立し、安定的に成長する企業グループへ』を基本方針として諸施策の展開を進めております。
中期経営計画では、『収益面での健全経営を確立する』という点では、国際事業の黒字化に向けた施策を着実に遂行しております。長期的に目指す姿の取り組みとして、『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』という点では、「サステナビリティビジョン2050」の一環として、2022年8月に国立大学法人富山大学と共同で、アルミリサイクル及び押出加工の革新研究を行うための共同研究講座を先進軽金属材料国際研究機構に設置いたしました。さらに、『多角化した経営』という点では、植物工場の「建設」から「栽培・サポート」までワンストップサービスを提供する植物工場システム「agri-cube ID」を開発し、大型植物工場に納入しております。今後は、企業様の新規事業創出提案、遊休不動産活用提案、自治体・農業生産法人の新たな農業事業創出提案等のご提案を行い、2026年度には年間5棟の植物工場「agri-cube ID」の導入を目指します。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,703億85百万円(前連結会計年度比8.8%増)となりました。営業利益26億69百万円(前連結会計年度比29.4%減)、経常利益34億19百万円(前連結会計年度比18.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16億30百万円(前連結会計年度比312.2%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。








財政状態の状況については、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ35億28百万円増加の204億55百万円(前連結会計年度比20.8%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は、1億71百万円(前連結会計年度は24億5百万円の収入)となりました。これは、減価償却費82億10百万円の計上があった一方で、仕入債務の減少額41億43百万円、棚卸資産の増加額33億38百万円があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ3億17百万円減少の72億69百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出76億12百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ102億79百万円増加の105億54百万円(前連結会計年度は2億74百万円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済による支出186億2百万円があった一方で、長期借入れによる収入188億63百万円、短期借入金の純増加額115億10百万円があったことなどによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、実際仕入金額によっております。
当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度の売上高は、3,703億85百万円(前連結会計年度比8.8%増)と増収となりましたが、営業利益は26億69百万円(前連結会計年度比29.4%減)、経常利益は34億19百万円(前連結会計年度比18.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億30百万円(前連結会計年度比312.2%増)となりました。
営業利益のセグメント毎の分析については、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
経常利益は、34億19百万円となりました。これは、為替差益6億40百万円などを営業外収益に計上したことによります。
税金等調整前当期純利益は、31億4百万円となりました。
税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、13億51百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は1億21百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億30百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ144億61百万円増加し、2,829億32百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動資産
有価証券が14億81百万円減少したものの、商品及び製品等の棚卸資産が44億39百万円、現金及び預金が39億57百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が21億42百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ95億70百万円増加の1,512億68百万円となりました。
固定資産
無形固定資産が4億61百万円減少したものの、退職給付に係る資産が39億62百万円、有形固定資産が14億61百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ48億91百万円増加の1,316億64百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ73億99百万円増加し、1,902億65百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。
流動負債
支払手形及び買掛金が40億76百万円減少したものの、短期借入金が116億57百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ61億81百万円増加の1,280億8百万円となりました。
固定負債
退職給付に係る負債が16億18百万円減少したものの、長期借入金が15億62百万円、リース債務が6億55百万円、繰延税金負債が4億93百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ12億17百万円増加の622億56百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ70億62百万円増加し、926億67百万円となりました。これは、退職給付に係る調整累計額が49億0百万円、利益剰余金が11億36百万円、為替換算調整勘定が10億18百万円、それぞれ増加したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は31.6%(前連結会計年度末は30.8%)となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、国際事業の改革完遂、変化する国内市場への対応、更には領域拡大に向けた投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は基本的に内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。
また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額200億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。
その結果、当連結会計年度末における借入金は、前連結会計年度末に比べ122億47百万円増加の825億51百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は204億55百万円となりました。
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)当社グループの将来戦略 ②中期経営計画とその進捗 <経営指標>」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは、2030年までの長期的に目指す姿としてVISION2030を定め、『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』『多角化した経営』を掲げ、中期経営計画の基本方針のもと、「変化する国内市場への対応」「長期成長への仕込み」に向けた研究開発に取り組みました。
その結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(建材事業)
建材事業では、環境配慮とユニバーサルデザインを基本に、「性能」「機能」「ロングライフ」の三つの要素を使う人の立場に配慮して盛り込み、安心・安全で快適な空間と生活に寄与することを目指した商品開発を実施しております。
ビル建材分野では、2050年カーボンニュートラル達成実現宣言によるリフォーム需要増加に対応すべく、改修用アルミ樹脂複合サッシ「Grows(グラウス)-R」を開発しました。既設枠見込み寸法60、70mmに加え、今後改修対象物件数が増加すると予想される80mm既設枠改装に対応可能です。
また、アルミ手摺に高層・超高層向け「FINEMASTER(ファインマスター)HB」、寒冷地向け「FINEMASTER(ファインマスター)CB」を追加いたしました。FINEMASTER共通の安心・安全に配慮した設計であり、2019年改正となった優良住宅部品(BL部品)の認定を取得しております。
住宅建材分野では、インテリア建材の主力商品である「LiVERNO(リヴェルノ)」シリーズをリニューアルいたしました。新カラーや抗菌・抗ウイルス加工を施したハンドルなどを拡充、簡易施工やメンテナンスが容易な新ソフトクローズ機構を搭載いたしました。
また、玄関キーシステム「e・エントリー」にスマートフォン対応タイプを追加いたしました。専用アプリをインストールしていただくことで、お手持ちのスマートフォンを鍵として利用できるだけでなく、外出先から施錠確認が行えるなど、多くのメリットがあります。
エクステリア建材分野ではオリジナリティを求めるお客様が増えているエクステリア市場の中で、ファサード、カースペース、アプローチ、庭空間などのエクステリア空間を高い自由度と優れたデザイン性でトータルに提案できる「 X.style(クロス. スタイル)」シリーズを開発いたしました。Xはクロスオーバーを意味し、異なる要素が境界を越えて交じり合うことで従来以上の価値をお客様に提供し、お客様の生活の質を高めることができます。
エクステリアは多種多様な空間で形づくられており、プランニングでは商品構成の自由度が重要視されております。「X.style」シリーズは、業界初の高さ違い連結など敷地対応力の高い「カーポート・マルチルーフ」、つなぎ目が出ない美しい連続意匠の「スクリーン」、軒により陽射しや雨の侵入を軽減できる「ガーデンルーム・テラス」といった構成要素を組み合わせ可能としております。また、明かりにも着目し、演色性の高い照明「MIRaRIA(ミラリア)」も開発し、「X.style」と一緒に質の高い空間を提供いたします。
研究開発費総額は
(マテリアル事業)
アルミニウム関連事業では、自動車をはじめとした輸送機器向け部材を主たるターゲットとし、中強度から高強度に至る6000系合金のラインナップの早期かつ効率的な拡充を図るべく、これまでのリアルな実験検証に加えてMI(マテリアルズ・インフォマティクス)を積極的に活用した合金開発を精力的に推進しております。一方で、カーボンニュートラルの実現を見据え、サステナブルな材料循環を目指したリサイクル技術の研究開発をさらに加速すべく、国立大学法人富山大学と連携し共同研究講座を開設いたしました。本研究講座を通じ、高度なアルミニウムリサイクル技術の研究開発はもとより、積極的な人的交流による若い技術者の育成にも注力しております。アルミニウム材料を扱う様々なお客様やサプライチェーンとの連携を強化しながら引き続き取り組みを推進してまいります。
マグネシウム関連事業では、2013年度より参画した国家プロジェクト「革新的新構造材料等研究開発」が当初目標を達成し2022年度末をもって完了いたしました。プロジェクト完了以降においても、開発した新規難燃性マグネシウム合金の早期実用化を図るべく、鉄道事業関連企業等との連携をさらに深めながら具体的な製品開発を推進してまいります。
研究開発費総額は
(商業施設事業)
商業施設事業では、環境配慮と市場環境の変化に対応した商品開発を推進しており、消費行動の変化に伴う決済サービスの多様化ならびに労働人口減少、働き方の変化に対応した商品開発に注力しております。「省人化・省力化」では、無人店舗に対応した陳列什器のユニット化や決済の自動化対応商品の拡充、商品陳列の作業軽減や既存棚を有効活用することで棚板の入れ替えに伴う廃棄物の低減及び製造時のCO2排出量を削減するスライド棚板『スライドチェンジャー』の拡充を行いました。「省エネ化・省資源化」では、サイン基幹商品であるアドフレームに設置環境やデザインニーズに対応した『LED小型壁面サイン』を追加し、ラインナップの拡充を行いました。
また、当社の主力得意先である量販店様に対し、決済サービスの多様化に伴うカウンター、セルフレジ什器や各種催事など販売促進什器の新たな需要の取り込みに向け積極的に商品提案を行い、商品の受注領域の拡大を図っております。
研究開発費総額は
(国際事業)
欧州・タイ・中国に展開した押出事業においては、自動車・産業機械・鉄道・航空・建材を主要分野とし、各分野で顧客との密接なプロジェクトにより、顧客が将来に向け求める技術及び製品の開発、市場調査等を実施しております。
研究開発費総額は