第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はございません。

なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(継続企業の前提に関する重要事象等について)

当中間連結会計期間においては、引き続き日本国内の外食需要の回復やインバウンド市場の需要拡大による客数増加が見られたことで、売上高が回復いたしました。引き続き消費環境の変化に対応するため、4店舗の新規出店と4店舗の業態変更によるブランドの再構築を図った結果、一時費用の増加が見られたものの、当中間連結会計期間の連結営業利益及び親会社株主に帰属する中間純利益は黒字となりました。

一方で、円安によるエネルギー価格の高騰や人材不足、中国経済の回復の遅れによる海外事業への影響など、当社を取り巻く環境は不安定な状況が続いておりますが、貸出コミットメント契約の設定により必要資金を確保していることや、取引先金融機関との連携による支援の継続によって、当面の資金状況は安定して推移する見通しであることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)  財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国の経済環境は、高い賃上げ率による所得環境の改善が行われている一方、緩やかに回復傾向にあった個人消費は伸び悩んでいる状況が続いております。また、円安や物価高の影響により先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、行動制限緩和による外食機会の増加や訪日外客数増加に伴い、来店客数は順調に回復しておりますが、物価高騰により実質消費を抑制している傾向となっております。また、原材料費・光熱費の高騰や継続的な人材不足など、依然として事業を取り巻く環境は厳しいものとなっております。

このような環境の中、当社グループにおきましては消費環境の変化に対応し、強みである一次産業との深い繋がりを生かしたブランド作りに取り組んでおります。「食のあるべき姿を追求する」というグループ共通のミッションのもと、当社は「食」の未来を拡げていくべく、「FOOD CREATIVE FIRM」を標榜し、飲食業界の一翼を担っていきたいと考えています。この「FOOD CREATIVE FIRM」とは、「食のあるべき姿を追求する」という理念を掲げる当社のもと、共感・共鳴してくれる仲間が集合し、自由な発想と手法で同じ理念の達成を目指していく集団と定義しており、当社流の人的資本経営体制を構築する事で、ブランド各々が食文化・飲食人・生産地の「あるべき未来」に想像を膨らませ、ブランド責任者が常に目の前のお客様と向き合い、施策を打ち出し、1店舗1店舗丁寧に魅力あるお店を創っていくことで、その可能性を最大化し、食産業における「ALL-WIN」の達成に努めております。

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は10,139百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は15百万円(前中間連結会計期間は営業損失450百万円)、経常利益は29百万円(前中間連結会計期間は経常損失394百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は7百万円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純損失411百万円)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

① 生産流通事業

生産流通事業では、「生販直結モデル」の一部として、地鶏の生産事業及び、鮮魚・青果物などの流通事業を行っております。当社グループでは宮崎県、鹿児島県、北海道で地鶏の生産を行っておりますが、円安の進行やエネルギー価格の高騰により、飼料価格が高騰し、地鶏の生産コストも上昇しております。しかしながら、当社独自の「生販直結モデル」によって、中間流通を持たないことから、原材料価格の高騰をタイムリーに販売価格に反映させるなど、このような環境下においても安定した事業展開を可能にしております。

直近では、販売事業の売上高が増加したことにより、地鶏の生産量や野菜の流通量は徐々に増加しており、加えて、地鶏のグループ外への販売も堅調に推移しております。

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は781百万円(前年同期比25.3%増)、セグメント利益は66百万円(前中間連結会計期間はセグメント損失21百万円)となりました。

② 販売事業

販売事業では、「生販直結モデル」の一部として、主に外食店舗を運営しております。

日本国内では外食需要の回復やインバウンド増加による客数増加が見られたことで、国内飲食事業においては、売上高が大きく回復いたしました。コロナ禍でも堅調に推移をしていた中高級業態の「すき焼しゃぶしゃぶつかだ」をKITTE大阪に、「くしあげ 串亭」を東京ソラマチに出店した事に加えて、新宿駅直結の新宿EATo LUMINE、東京駅直結のヤエチカに立ち寿司業態の「立鮨すし横」を出店しております。また、消費環境の変化に対応するため、「塚田農場」を「炭火焼鳥 塚田農場」「北海道 塚田農場」にそれぞれ2店舗ずつ業態変更し、ブランドの再構築を図っております。

海外飲食事業については、飲食需要の落ち込みの影響を受けている国が多い中、特に香港が物価上昇や経済環境の不確実性に加えて、消費者の行動様式が変化した事により、香港内での個人消費が大きく減退しております。一方で、4店舗を出店しているインドネシアは好調を維持しており、堅調に推移をしております。

中食事業においては、過去最高益となった前期から、引き続き宅配事業と駅ナカ事業を中心に売上高が好調に推移しております。また、「絶品!塚だまタルタル若鶏のチキン南蛮弁当」が第1回日本ロケ弁大賞を受賞するなど、塚田農場ブランドの認知拡大に寄与しております。

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は9,760百万円(前年同期比0.1%減)、セグメント損失は50百万円(前中間連結会計期間はセグメント損失428百万円)となりました。

 

当中間連結会計期間における総資産は、前連結会計年度に比べ883百万円減少し、7,392百万円となりました。これは主に借入金の返済や税金等の支払いにより現金及び預金が1,067百万円減少したことによります。

負債につきましては、前連結会計年度に比べ730百万円減少し、負債合計は7,379百万円となりました。これは主に借入金の返済や税金等の支払いによるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度に比べ153百万円減少し、純資産合計は13百万円となりました。これは主に為替変動(円高)に伴う為替換算調整勘定69百万円によるものと、優先株配当93百万円によるものです。

 

(2)  キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より1,067百万円減少し、579百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動により減少した資金は318百万円となりました。これは主に税金等調整前中間純利益29百万円があった一方で、未払金の減少△160百万円及び未払消費税等の減少△270百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動により使用した資金は87百万円となりました。これは主に店舗改装による有形固定資産の取得による支出△96百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動により減少した資金は656百万円となりました。これは主に短期借入金の返済による支出△2,786百万円及び長期借入金の返済による支出△2,325百万円、短期借入れによる収入4,632百万円によるものであります。

 

(3)  優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

(1) シンジケートローン契約締結について

当社は、資金繰りの安定化と計画的な有利子負債の削減を目的として、株式会社りそな銀行をアレンジャーとする総額18.7億円のシンジケートローン契約、また新型コロナウイルス感染症に伴う業績悪化からの回復途上にあるため、手元資金を厚くすることを目的として、同行をアレンジャーとする総額11.6億円のシンジケートローン契約を締結し、それぞれ2024年9月26日に実行しました。

 

(2) コミットメント契約締結について

当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しております。この契 約に基づく当中間連結会計期間末の借入未実行残高は次のとおりであります。

 

 

前中間連結会計期間

(自  2023年4月1日

  至  2023年9月30日)

当中間連結会計期間

(自  2024年4月1日

  至  2024年9月30日)

貸出コミットメントの総額

2,000,000

千円

2,000,000

千円

借入実行残高

千円

千円

 差引額

2,000,000

千円

2,000,000

千円