第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第100期

第101期

第102期

第103期

第104期

決算年月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

平成29年3月

平成30年3月

売上高

(千円)

15,701,731

16,324,857

16,981,062

16,300,354

16,083,456

経常利益

(千円)

581,153

602,945

663,049

397,494

331,930

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

412,356

469,812

292,625

483,745

1,219,238

包括利益

(千円)

595,943

891,882

224,675

613,355

895,025

純資産額

(千円)

6,134,211

6,999,482

7,092,369

7,479,150

6,474,180

総資産額

(千円)

17,391,171

18,195,428

17,227,820

18,813,168

16,816,135

1株当たり純資産額

(円)

474.14

539.64

554.18

598.33

481.71

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

40.54

46.19

28.77

47.66

122.24

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

47.59

自己資本比率

(%)

27.7

30.2

32.7

31.7

28.6

自己資本利益率

(%)

8.76

9.11

5.26

8.34

株価収益率

(倍)

8.9

7.4

22.3

12.6

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

1,674,409

989,500

1,066,615

326,007

1,945,511

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

1,536,236

989,403

191,708

910,285

1,578,205

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

203,817

499,486

903,092

798,377

649,121

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

1,124,653

664,776

622,857

832,795

582,404

従業員数

(人)

640

669

655

668

660

(外、平均臨時雇用者数)

26

26

30

34

31

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.第102期以前の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第104期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの1株当たり当期純損失のため記載しておりません。

3.第104期の自己資本利益率と株価収益率については、親会社に帰属する当期純損失が計上されているため記載しておりません。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第100期

第101期

第102期

第103期

第104期

決算年月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

平成29年3月

平成30年3月

売上高

(千円)

12,595,917

13,129,019

13,274,377

12,956,481

12,861,021

経常利益

(千円)

9,300

534,045

445,235

153,349

295,096

当期純利益又は

当期純損失(△)

(千円)

3,654

366,168

269,447

510,111

1,229,104

資本金

(千円)

1,385,137

1,385,137

1,385,137

1,385,137

1,385,137

発行済株式総数

(千株)

10,172

10,172

10,172

10,172

10,172

純資産額

(千円)

4,444,313

4,945,684

5,122,218

5,423,291

4,129,519

総資産額

(千円)

13,716,729

13,788,056

13,610,584

14,963,193

13,046,198

1株当たり純資産額

(円)

436.97

486.26

503.62

542.72

411.75

1株当たり配当額

(円)

5.00

7.00

8.00

8.00

7.00

(うち1株当たり

中間配当額)

( 

( 

( 3.50

( 3.50

( 3.50

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

0.36

36.00

26.49

50.26

123.23

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

50.19

自己資本比率

(%)

32.4

35.9

37.6

36.2

31.5

自己資本利益率

(%)

7.80

5.35

9.68

株価収益率

(倍)

9.5

24.2

12.0

配当性向

(%)

19.4

30.2

15.9

従業員数

(人)

407

409

407

420

430

(外、平均臨時雇用者数)

(21)

(23)

(28)

(34)

(31)

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.第100期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第101期及び第102期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第104期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの1株当たり当期純損失のため記載しておりません。

3.第100期及び第104期の自己資本利益率、株価収益率及び配当性向については、当期純損失が計上されているため記載しておりません。

 

2【沿革】

年月

事項

大正5年2月

阿波製紙株式会社を設立

昭和18年5月

株式会社平和製紙所(徳島県)、三和製紙所(香川県)と合併、徳島合同製紙株式会社を設立

昭和23年3月

徳島合同製紙株式会社から阿波製紙株式会社に商号変更

昭和24年10月

三光工業株式会社(大阪府)の徳島工場を本社工場内に新設、特殊紙の生産販売を開始

昭和31年4月

和紙製造からの事業転換を図るため三光工業株式会社を吸収合併

昭和31年11月

関西地区の販売強化のため大阪営業所を設置

昭和36年4月

自動車エンジン用濾紙の販売を開始

昭和40年10月

関東地区の販売強化のため東京営業所を設置

昭和54年11月

樹脂含浸加工部門を分離独立し、日米加工株式会社を設立

昭和57年10月

リード工業株式会社(後にリード株式会社に改称)を設立、合成繊維紙などの開発に着手

昭和58年4月

分離膜支持体の販売を開始

昭和59年7月

クラッチ板用摩擦材の販売を開始

昭和62年1月

中部地区の販路拡大を図るため名古屋営業所を設置

昭和63年5月

研究開発活動強化のため徳島工場内に研究所を新設

昭和63年12月

James River Corporation(米国)と業務提携、バージニア州にてエンジン用濾紙の委託生産開始

平成元年2月

東京営業所を東京支店に昇格

平成元年11月

生産能力拡大のため阿南工場を新設、同工場にて建材用ガラス繊維紙の生産開始

平成6年2月

アジア市場に向けて、タイ国にThai United Awa Paper Co.,Ltd.(現連結子会社)を設立

平成7年7月

名古屋営業所を大阪営業所に統合

平成8年1月

Thai United Awa Paper Co.,Ltd.が営業開始

平成11年5月

ISO9001を国内全事業所が認証取得

平成12年11月

Hankuk Carbon Co.,Ltd.(韓国)と技術支援契約を締結、ガラス繊維紙の委託生産開始

平成14年4月

大阪営業所を本社営業部に統合

平成15年4月

中国市場への進出のため、中国に阿波製紙(上海)有限公司(現連結子会社)を設立

平成16年2月

河南舞陽申鑫特種紙業有限公司(中国・河南省)と技術許諾契約を締結、エンジン用濾紙の委託

生産開始

平成16年10月

東京濾紙株式会社の生産するエンジン用濾材に関する事業を譲受

平成17年10月

ISO14001を国内全事業所が認証取得

平成18年1月

阿波製紙(上海)有限公司が営業開始

平成19年4月

日米加工株式会社及びリード株式会社を吸収合併

平成21年11月

平成22年12月

Finetex EnE,Inc.(韓国)とナノファイバーコート加工に関する契約を締結

廃水処理用MBR(Membrane Bio Reactor)用浸漬膜及びユニットM-fineの販売を開始

平成24年10月

平成25年4月

 

平成25年5月

平成26年9月

東京証券取引所市場第二部に株式を上場

河南舞陽申鑫特種紙業有限公司(中国・河南省)より事業を譲受した安徽鳳陽国豊生態科技材料有限公司(中国・安徽省)と技術許諾契約を締結

河北阿木森濾紙有限公司(中国・河北省)と生産委託契約を締結、エンジン用濾紙の委託生産開始

炭素複合材CARMIX(熱伝導用)の販売を開始

平成26年12月

平成28年10月

平成29年2月

 

平成29年2月

平成29年3月

FSC森林認証(COC認証)を取得

東京証券取引所市場第一部に指定

安徽鳳陽国豊生態科技材料有限公司(中国・安徽省)との合弁で、中国に滁州市国豊阿波濾材有限公司(持分法適用関連会社)を設立

連結子会社、阿波製紙(上海)有限公司の解散決定

フューチャーベンチャーキャピタル株式会社と共同で、イノベーション創出投資事業有限責任組合(コーポレートベンチャーキャピタル)を設立

 

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(阿波製紙株式会社)、連結子会社2社(Thai United Awa Paper Co.,Ltd.及び阿波製紙(上海)有限公司)、持分法適用関連会社1社(滁州市国豊阿波濾材有限公司)、非連結子会社で持分法非適用会社1社(イノベーション創出投資事業有限責任組合)により構成されており、機能紙(※1)・不織布の開発、製造・販売を主たる業務としております。

 当社は大正5年に機械抄き和紙メーカーとして創業し、時代ニーズに合わせた製品の開発、製造・販売を行うことで機能紙・不織布メーカーへと成長を続けてまいりました。さらには、パートナー企業と共同開発を行い、顧客のニーズにマッチした製品の開発や他業種との交流により新たな原材料・製造のノウハウの蓄積を図ってまいりました。

 当社グループの特徴としましては、自動車関連業界において、エンジン用濾材やクラッチ板用摩擦材といった、自動車の動力部分に欠かすことの出来ない製品を長年にわたり製造・販売しております。また、水処理関連業界において、海水淡水化や超純水製造といった高度な水処理に欠かすことの出来ない分離膜支持体の製造・販売を行っております。その他、食品用、電気・電子部品用などの各種産業用途向け機能材の製造・販売を行っております。

 

 (※1)機能紙………書く、拭く、包む以外に、化学繊維、合成繊維、無機繊維、金属繊維、鉱物繊維など、多種多様な原料に、当社の培ったコア技術を加え、電気絶縁、導電、遮光、耐熱、防音、濾過、分離、吸着などの働きを持たせた紙をいいます。

 

 当社グループの主な事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 なお、当社グループは、機能材料の製造・販売を事業内容としており、単一の事業活動を行っておりますので、品目別に記載しております。

 

(1)自動車関連資材………主要な製品はエンジン用濾材、クラッチ板用摩擦材、鉛蓄電池用セパレータ原紙などであります。

 

エンジン用濾材………当社及び子会社のThai United Awa Paper Co.,Ltd.が製造・販売をしており、子会社の阿波製紙(上海)有限公司は仕上・販売をしております。また、持分法適用関連会社の滁州市国豊阿波濾材有限公司においては、製造・販売を行う予定としております。

エンジン用濾材とは、主に自動車のエンジン周りに使用されております。その用途としては、吸気用、潤滑油用、燃料用があります。

エンジンの燃焼には大量の空気が必要になりますが、空気中にはエンジンに有害なダスト(ゴミ、他車から排出されるススなど)が含まれており、エンジンの不調やエンジン各部を傷めてしまうことがあります。そこで、これらを防止するために吸気用濾材が使用されています。

また、潤滑油は使用することで、カーボン粒子などで汚れていきます。このような不純物除去を行うために潤滑油用濾材が使用されています。燃料用濾材は、燃料タンクに入ったゴミを濾過し、水分を分離することで、エンジンの燃焼を適正に保つ役割を担っています。

エンジン用濾材は、これらの働きを通じてエンジンに清浄な空気、燃料を供給及び潤滑油の性能を維持し、自動車の燃費向上や排気ガスの浄化などに貢献しております。

 

クラッチ板用摩擦材…当社が製造・販売しております。

主にオートマチック自動車のクラッチ板用摩擦材として使用され、自動車のトランスミッション(変速機)に組み込まれます。

クラッチの機能としては、薄い何枚ものクラッチディスクを摩擦させることによりエンジンの動きをトランスミッションに伝え車輪を回し、発進・停止・変速を行います。クラッチ板用摩擦材は、クラッチディスクの表面に張り付けられており、優れた摩擦性能により変速時のショックを吸収し、スムーズなギアチェンジを可能にします。また、トランスミッション内は非常に高温になるため、耐熱性に優れた材料が使用されております。

鉛蓄電池用

セパレータ原紙………当社が製造・販売するほか、子会社のThai United Awa Paper Co.,Ltd.が製造・販売しております。

          鉛蓄電池は主に自動車用として使用されており、正と負の鉛極板、セパレータ、電解液で構成されており、電解液のイオン移動により充放電を行います。

          当社の製品は鉛蓄電池に入っているプラスとマイナスの極板同士がショートしないように、極板の間に入れるセパレータに使用されております。

 

(2)水処理関連資材………主要な製品は分離膜用資材であり、当社が製造・販売を行っております。

分離膜とは、純度の高い水を製造する際に使用され、一定の大きさ以下の分子又はイオンのみを透過させる膜をいいます。海水などの濃度の高い液体に圧力を掛けることで、分離膜を通し水分子だけを透過させ、純度の高い水を製造しています。しかし、大量の水を短時間で製造するためには高圧力が必要になり、分離膜だけでは圧力に対する強度が弱いため、分離膜支持体上に膜を塗工し複合膜を作っております。当社の分離膜支持体は、親水性・耐水性・均一性に優れており、分離膜の働きを最大限サポートしております。

分離膜支持体を使用したモジュール(分離膜とその支持体及び流路材を一体化し圧力容器に加工成型した水処理用部品)の主な用途としては、浄水器用、海水淡水化用、半導体洗浄用などであります。

また、廃水処理分野ではMBR(※2)用浸漬膜ユニットの製造・販売を行っております。水資源問題が世界的に深刻化する昨今、水のリサイクル利用などに活用され、水資源の保全と有効利用に貢献が期待される商品です。

 

(※2)MBR………………………… Membrane Bio Reactor(膜分離活性汚泥法)の略称であります。膜分離活性汚泥法とは、活性汚泥槽に膜を沈めて直接濾過水を引き抜く方法で、標準活性汚泥法に比べて、水質良好・管理費削減・設置面積削減などの利点があります。

 

(3)一般産業用資材………主要な製品群は食品用資材、電気・電子部品用資材などであります。

食品用資材は、主に加工食品の鮮度保持用に使用される脱酸素剤の包材として使用され、当社が製造・販売しております。

電気・電子部品用資材は、主に電子機器などの放熱部材として効果が期待されており、当社が製造・販売しております。

その他、主に耐熱プレス用の工程紙として使用される耐熱クッション材などがあります。

 

[事業系統図]

0101010_001.png

(注)イノベーション創出投資事業有限責任組合は、投資ファンドであるため、事業系統図には記載しておりません。

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

Thai United Awa Paper Co.,Ltd.

(注)1.2.3.

タイ国

サムットプラカーン県

341,250

千バーツ

エンジン用濾材、鉛蓄電池用セパレータ原紙などの製造及び販売

48.7

当社製品の製造及び販売

役員の兼任 2名

(連結子会社)

阿波製紙(上海)

有限公司

(注)2.4.5.

中華人民共和国上海市

25,000

千米ドル

エンジン用濾材の仕上及び販売

97.6

当社製品の仕上及び販売

役員の兼任 5名

(持分法適用関連会社)

滁州市国豊阿波濾材有限公司

中華人民共和国安徽省

16,000

千人民元

エンジン用濾材の製造及び販売

25.0

当社製品の製造及び販売

(注)1.持分は100分の50以下ですが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。

2.特定子会社に該当しております。

3.Thai United Awa Paper Co.,Ltd.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

(1)売上高

3,704百万円

 

 

(2)経常利益

177百万円

 

 

(3)当期純利益

169百万円

 

 

(4)純資産額

3,212百万円

 

 

(5)総資産額

4,891百万円

 

4.債務超過会社であり、債務超過額が36百万円であります。なお、当該債務超過額については、当社の財務諸表上は引当金を計上済みであり、また、連結財務諸表上においても利益剰余金等に反映されていることから、今後の当社の財務諸表及び連結財務諸表に影響を与えるものではありません。

5.平成29年2月9日開催の当社取締役会において、連結子会社である阿波製紙(上海)有限公司の解散を決議しております。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

平成30年3月31日現在

 

セグメントの名称

従業員数(人)

全社共通

660(31)

(注)1.従業員数は就業人員(グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(再雇用者、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.当社及び連結子会社は、単一事業分野において営業を行っており、単一事業分野で組織されているため従業員数は全社共通としております。

 

(2)提出会社の状況

平成30年3月31日現在

 

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

430(31)

38.7

16.2

4,881,994

(注)1.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(再雇用者、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社における事業セグメントは、単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

(3)労働組合の状況

 当社の労働組合は、阿波製紙労働組合と称し、上部団体に加盟しておりません。また、平成30年3月31日現在の組合員数は252名であります。なお、労使関係は、円満に推移しており、特記すべき事項はありません。