(1)業績
平成28年の国内の広告費は6兆2,880億円と前年比1.9%増となり、その中でもインターネット広告費は1兆
3,100億円と前年比13.0%増の二桁成長と順調に拡大しております(株式会社電通調べ)。また、インターネッ
ト利用者数の増加やスマートフォン普及率の上昇などに伴い、今後さらに広告のデジタルシフトが加速していく
ものと見込まれております。
このような状況のもと、当社は、自社メディアの活用とアドテク連携により効果的な情報拡散を図る「メディ
アマーケティング」、SNSのインフルエンサーを活用する「SNSマーケティング」、SNSを使って厳選されたギフ
トを贈るECサービス・Webメディア「ソーシャルギフト(Anny)」を主として事業を展開してまいりました。
メディアマーケティングにおいては、タイアップ広告が順調に成長するとともに、アドテクノロジーを活用し
たニュース配信サービス「mitayo.」の売上高が急速に増加しております。また、SNSマーケティングにおいて
は、Instagram関連サービスの売上高が継続的に増加しております。さらにソーシャルギフト(Anny)において
は、ユーザー数、取り扱いブランド数及び決済数が増加しており、ギフトECサービスとして継続して成長してお
ります。
これらの結果、当事業年度の売上高は1,860,373千円(前年同期比24.4%増)、営業利益は198,845千円(同
603.0%増)、経常利益は199,045千円(同973.5%増)、当期純利益は141,446千円(同190.7%増)となりまし
た。
なお、当社はマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,665,549千円となり、前事業年度末に
比べ805,209千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりになります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、229,249千円となり、前事業年度末に比べ291,142千円増加
しました。これは主に、税引前当期純利益203,761千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果得られた資金は593,091千円となり、前事業年度末に比べ755,203千円増加し
ました。これは主に、投資有価証券の譲渡による収入583,237千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は17,131千円となり、前事業年度末に比べ4,947千円増加しま
した。これは主に、新株式の払込による収入8,416千円がありましたが、配当金の支払額25,548千円が発生したた
めであります。
(1)生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)受注状況
当社では、概ね受注から納品までの期間が短いため記載を省略しております。
(3)販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメントの名称をマーケティング事業として記載しております。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
マーケティング事業 |
1,860,373 |
24.4 |
|
合計 |
1,860,373 |
24.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は創業当初より、女性に特化したマーケティング会社として、ターゲットインサイトや消費行動・トレンドの分析ノウハウを培うとともに、強い発信力を持つインフルエンサーのネットワークを独自に構築してまいりました。現在ではデジタル領域における企業のプロモーション・PR支援事業を主とし、このマーケティングノウハウとインフルエンサーネットワークを活かしたプランニング及びコンテンツ制作をおこなっています。また、他社メディアとの連携やアドテクノロジーとの融合等により、統合的なデジタルマーケティングサービスを提供しています。
今後はさらにテクノロジーとの融合を加速させ、当社が提供するマーケティングサービスの効果の可視化と最大化に取組むことで、より複雑化する企業のマーケティング課題を解決してまいります。
(2)経営戦略等
マーケティング事業においては、現在の主軸であるSNSマーケティング・PRサービス・エディトリアル広告に加え、アフィリエイト広告・トレーディングデスク・アドテクノロジーといった新たなサービス領域を第4の柱に成長させるべく注力いたします。また、最先端のテクノロジーを有する企業との連携により、新たなデジタルマーケティングサービスを開発してまいります。
ソーシャルギフト(Anny)については、商品ラインナップの充実化、UI・UXの継続的な改善、決済手段の多様化などを図り、今後、大幅な事業拡大及び収益化を目指してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は継続的な事業拡大と企業価値向上のため、売上高及び営業利益を重要指標としております。
(4)経営環境
平成28年の国内の広告費は6兆2,880億円と前年比1.9%増となり、その中でもインターネット広告費は1兆3,100億円と前年比13.0%増の二桁成長と順調に拡大しております(株式会社電通調べ)。また、インターネット利用者数の増加やスマートフォン普及率の上昇などに伴い、今後さらに広告のデジタルシフトが加速していくものと見込まれております。したがって、デジタルマーケティングを提供する当社には追い風といえる市場環境であります。
また、ソーシャルギフトの国内市場規模は2020年には1,100億円に到達すると予測されており(株式会社矢野研究所調べ)、当社のソーシャルギフト(Anny)にとって好ましい市場動向であると考えております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
SNSやスマートフォンの急速な普及により、消費者の情報接点や消費行動が目まぐるしく変化していることに伴い、企業のマーケティング課題はより複雑化しております。そのような環境下においてマーケティング市場を切り開き、社会に新しい価値を提供すべく、当社は以下の領域において各課題に積極的に取り組んでまいります。
① マーケティング事業
当社の強みである企画力・コンテンツ制作力に、アドテクノロジーを掛け合わせたサービスを開発することで、マーケティング事業のさらなる成長を図ります。また、独自のインフルエンサーネットワークをさらに強化し、インフルエンサーを活用したサービスの発展に努めてまいります。
② ソーシャルギフト(Anny)
SNSを使って厳選されたギフトを贈るECサービス・Webメディア「Anny magazine」においてさらなる認知拡大とユーザー獲得を図るとともに、UI・UXの継続的な改善と商品ラインナップの強化により、引き続きEC収益力の強化に努めてまいります。
本書に記載した当社の事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)事業環境等に関するリスクについて
① 市場動向、競合
当社は、主にWebメディア及びソーシャルメディアを利用したマーケティング・プロモーションを提供する事業を行っております。平成28年のインターネット広告費は1兆3,100億円と前年比13.0%増の二桁成長(株式会社電通調べ)と順調に拡大しており、今後も同市場は堅調に推移すると予想しておりますが、当社の想定通りに市場規模が推移しない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制
当社は、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、著作権法等の規制を受けております。
当社は法令や各種ガイドライン等の遵守を徹底し事業運営を行っておりますが、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ サービスの陳腐化
インターネット業界においては、新たな技術やサービスの開発が活発に行われ、提供されており、常に競合他社より有益な価値を顧客企業に対し提供する必要があります。当社では、顧客企業のニーズに対応するため、常に新たな技術の導入を図り、蓄積したノウハウの活用とあわせてサービス機能の強化及び拡充を進めております。しかしながら何らかの要因により、当社が保有するサービス及びノウハウ等が陳腐化し、変化に対する十分な対応が困難となった場合、あるいは変化する顧客企業のニーズに的確な対応ができなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 情報の漏洩
当社は会員組織を運営しており、取扱う個人情報に関しては、個人情報の保護に関する法律の対象となります。また、業務の性質上顧客企業の機密情報も扱っており、情報の管理には万全を期した体制の強化に努めております。万一これらの情報の漏洩や不正使用等があった場合、損害賠償、社会的信用の失墜及び顧客企業との取引停止等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権
当社は、第三者の知的財産権を侵害しないように努めておりますが、かかる知的財産権の侵害が生じてしまう可能性を完全に排除することは困難であり、万一知的財産権を侵害してしまった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ システム障害について
当社は、コンピューターシステムの管理に細心の注意を払い、システム障害のトラブルが発生することの無いよう運営にあたっており、万一トラブルが発生した場合においても短時間で復旧できるような体制を整えております。しかしながら、大規模なプログラムの不良が発生した場合や、当該地域において当社の想定を上回る大地震、台風等の自然災害や事故、火災等が発生し、開発業務やシステム設備等に重大な被害が発生した場合及びその他何らかの理由によりシステム障害等が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等との関係
メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等との広範かつ親密なネットワークは当社の重要な経営資源であり、効果的なマーケティングをおこなうための事業インフラであります。当社は、メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等に対し、有用な情報を継続的に提供すること並びにマーケティングサービスを共創することにより信頼関係を構築しておりますが、他社との競争激化により相対的に信頼関係が低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 広告業界の取引慣行
わが国においては、欧米の広告業界とは異なり、「一業種一社制」ではなく同一業種の複数の広告主と取引するケースが一般的であり、案件の企画・提案内容が評価されることによって同一業種の複数の広告主からの発注を獲得できます。しかし、わが国でこのような慣行が変化し、その変化に当社が適切に対応できない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 訴訟発生リスクについて
当社では、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、会員や取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 新規事業の展開について
当社では、メディアマーケティング、SNSマーケティングの領域における新規サービス導入を計画しております。サービス開発にあたってはシステム開発を行う必要があり、当該開発が人員不足等の原因により対応が遅れた場合や、サービス開始後に想定どおりに進捗しなかった場合は、当社の利益を減少させる可能性があります。また、システム開発等が想定どおりに進捗した場合であっても、安定して収益を生み出すには相当程度の期間を要することがあり、結果的に当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業の運営体制に関するリスクについて
① 人材の獲得及び育成
当社が今後事業をさらに拡大し、成長を続けていくためには優秀な人材の確保が重要課題となっております。こうした人材の確保が計画どおりに進まなかった場合、育成が計画どおりに進まなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じ当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社の取締役、監査役、従業員、及び社外協力者に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しております。平成29年3月31日現在、新株予約権の目的である株式の数は461,200株であり、当社発行済株式総数3,684,000株の12.52%に相当しております。これら新株予約権又は今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
③ 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つであると認識しており、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保を確保しつつ、配当を実施していくことを基本方針としておりますが、通期業績、財政状態及びその他の状況の変化によっては、配当政策に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成28年3月17日付の取締役会において、レッドホースウェルネス株式会社の株式を売却することを決議し、平成28年4月4日付で株式譲渡契約を締結し、平成28年4月28日に売却が完了いたしました。これにより、投資有価証券売却益10,000千円を特別利益に計上いたしました。
該当事項はありません。
以下の記載における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産の部)
当事業年度末における総資産は2,267,556千円となり、前事業年度末に比べ298,082千円増加しました。これは主
に、当期純利益の計上によるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債は407,173千円となり、前事業年度末に比べ173,780千円増加しました。これは主に、
未払消費税等が29,093千円、未払法人税等が74,298千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産は1,860,383千円となり、前事業年度末に比べ124,302千円増加しました。これは主に、当
期純利益の計上141,446千円によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は1,860,373千円となり、前事業年度と比べ365,441千円増加しました。これは主に、タイアップ広告、アドテクノロジーを活用したニュース配信サービス「mitayo.」、Instagram関連サービスの売上高が好調に推移したことによるものであります。
(売上原価・売上総利益)
当事業年度における売上原価は1,004,145千円となり、前事業年度と比べ305,322千円増加しました。これは主に、売上高の増加に伴うものでありますが、売上総利益は前事業年度と比べ60,119千円増加し、856,227千円となりました。
(販売費及び一般管理費・営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は657,382千円となり、前事業年度と比べ110,439千円減少しました。経営の効率化が順調に進捗したことにより、営業利益は前事業年度と比べ170,558千円増加し、198,845千円となりました。
(営業外損益・経常利益)
当事業年度の営業外収益は2,945千円となり前事業年度と比べ15,570千円減少しました。また、営業外費用は2,744千円となり前事業年度と比べ25,516千円減少しました。その結果、経常利益は前事業年度と比べ180,504千円増加し、199,045千円となりました。
(特別損益・当期純利益)
当事業年度の特別利益は36,344千円となりました。これは主に、固定資産売却益26,344千円によるものであります。また、特別損失は31,629千円となりました。これは主に、関係会社株式評価損17,500千円によるものであります。その結果、当期純利益は前事業年度と比べ92,791千円増加し、141,446千円となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
「1.業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(5)戦略的現状と見通し
「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。