文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、社会に新しい価値を提供し続けるべく、持続的に成長する事業と持続的に成長する人材を輩出し、それらの集合体として持続的に成長する企業としてさらなる発展を目指してまいります。
(2)経営戦略等
企業のマーケティング施策においては、スマートフォンの普及やSNSユーザー数の増加等により、より一層のデジタルシフトが進むと見込んでおります。また生活者の情報接点や購買行動が大きく変化する中で、生活者に適切なタイミングで適切な情報を伝達する手段はより複雑化しています。このような環境を踏まえ、当社はマーケティング事業において市場や生活者インサイトの変化をいち早く捉え、常に最先端かつ最適なコミュニケーションプランとマーケティングソリューションを独自に企画開発し、提供してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は継続的な事業拡大と企業価値向上のため、売上高及び営業利益、経常利益を重要指標としております。
(4)経営環境
マーケティング事業の領域においては、生活者の価値観の多様化・細分化が加速していること、若年のうちからインターネットを使いこなしてきた「デジタルネイティブ」層が今後消費を担うボリュームゾーンとなっていくこと、SNSユーザーの増加にともないSNSの影響力がますます高まっていることを踏まえると、デジタル・SNSを活用したマイクロマーケティングのニーズは今後さらに高まっていくことが予想されます。したがって、デジタル・SNS領域でマイクロマーケティングを提供する当社には追い風といえる市場環境であります。
また、今日のギフト市場規模は約6兆円(大日本印刷株式会社調べ)であり、かつEC市場が年々成長を遂げており、2017年には16.5兆円規模に達している(経済産業省調べ)ことを踏まえると、当社のギフトEC事業にとって好ましい市場動向であると言えます。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社では、以下の事項を主要な課題として認識し、課題に積極的に取り組むことにより今後も持続的な成長を図ってまいります。
① 事業・サービスの強化
Ⅰ マーケティング事業
近年のSNSの急激な普及やEC利用者の増加、生活者の価値観・生活スタイルの多様化・細分化に伴い、企業のマーケティング施策においても従来のマスマーケティングとは異なる新たな手法が強く求められています。このような環境を踏まえると、ターゲットごとにメッセージや手法を変えて特定ターゲットに着実にリーチする、効率的かつ効果的なマーケティング施策を実現する「マイクロマーケティング」のニーズが高まっていくことが見込まれます。そのような企業のマーケティングニーズの変化を捉え、常に独自性のあるマーケティングサービスを提供していくことが重要であると考えております。
Ⅱ ギフトEC事業
大幅な事業拡大に向けて、迅速なシステム開発やロジスティクスの強化、および商品ラインナップの充実化などを進めると同時に、PR活動やマーケティング施策を本格的に開始することによりサービスの認知向上とユーザー数の拡大を図ってまいります。
② 経営基盤の強化
企業価値の最大化のため、コーポレート・ガバナンスを重視し、内部統制の継続的な強化を推進してまいります。また、当社の事業に関連する法規制や社会的要請等にも適切な対応をすべく、コンプライアンス体制の整備及び改善に努めてまいります。加えて、環境変化にいち早く対応するため、最適な組織体制を築き、経営の意思決定及び実行の迅速化を図ってまいります。
本書に記載した当社の事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)事業環境等に関するリスクについて
① 市場動向
当社は、主にWebメディア及びソーシャルメディアを利用したマーケティング・プロモーションを提供する事業を行っております。平成29年のインターネット広告費は1兆5,094億円と前年比15.2%増の二桁成長(株式会社電通調べ)と順調に拡大しており、今後も同市場は堅調に推移すると予想しておりますが、当社の想定通りに市場規模が推移しない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制
当社は、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、著作権法等の規制を受けております。
当社は法令や各種ガイドライン等の遵守を徹底し事業運営を行っておりますが、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ サービスの陳腐化
インターネット業界においては、新たな技術やサービスの開発が活発に行われ、提供されており、常に競合他社より有益な価値を顧客企業に対し提供する必要があります。当社では、顧客企業のニーズに対応するため、常に新たな技術の導入を図り、蓄積したノウハウの活用とあわせてサービス機能の強化及び拡充を進めております。しかしながら何らかの要因により、当社が保有するサービス及びノウハウ等が陳腐化し、変化に対する十分な対応が困難となった場合、あるいは変化する顧客企業のニーズに的確な対応ができなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ システム障害について
当社は、コンピューターシステムの管理に細心の注意を払い、システム障害のトラブルが発生することの無いよう運営にあたっており、万一トラブルが発生した場合においても短時間で復旧できるような体制を整えております。しかしながら、大規模なプログラムの不良が発生した場合や、当該地域において当社の想定を上回る大地震、台風等の自然災害や事故、火災等が発生し、開発業務やシステム設備等に重大な被害が発生した場合及びその他何らかの理由によりシステム障害等が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 広告業界の取引慣行
わが国においては、欧米の広告業界とは異なり、「一業種一社制」ではなく同一業種の複数の広告主と取引するケースが一般的であり、案件の企画・提案内容が評価されることによって同一業種の複数の広告主からの発注を獲得できます。しかし、わが国でこのような慣行が変化し、その変化に当社が適切に対応できない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 訴訟発生リスクについて
当社では、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、会員や取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等との関係
メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等との広範かつ親密なネットワークは当社の重要な経営資源であり、効果的なマーケティングをおこなうための事業インフラであります。当社は、メディア各社、アドテク各社及びインフルエンサー等に対し、有用な情報を継続的に提供すること並びにマーケティングサービスを共創することにより信頼関係を構築しておりますが、他社との競争激化により相対的に信頼関係が低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業の運営体制に関するリスクについて
① 人材の獲得及び育成
当社が今後事業をさらに拡大し、成長を続けていくためには優秀な人材の確保が重要課題となっております。こうした人材の確保が計画どおりに進まなかった場合、育成が計画どおりに進まなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じ当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 情報の漏洩
当社は会員組織を運営しており、取扱う個人情報に関しては、個人情報の保護に関する法律の対象となります。また、業務の性質上顧客企業の機密情報も扱っており、情報の管理には万全を期した体制の強化に努めております。万一これらの情報の漏洩や不正使用等があった場合、損害賠償、社会的信用の失墜及び顧客企業との取引停止等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 知的財産権
当社は、第三者の知的財産権を侵害しないように努めておりますが、かかる知的財産権の侵害が生じてしまう可能性を完全に排除することは困難であり、万一知的財産権を侵害してしまった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 内部統制について
当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大などにより、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 新規事業の展開について
当社では、マーケティング事業及びギフトEC事業における新規サービス、並びにその分析などに用いるデジタルツールの導入を計画しております。サービス及びツールの開発にあたってはシステム開発を行う必要があり、当該開発が人員不足等の原因により遅れた場合や、サービス開始後に想定どおりに進捗しなかった場合は、当社の利益を減少させる可能性があります。また、システム開発等が想定どおりに進捗した場合であっても、安定して収益を生み出すには相当程度の期間を要することがあり、結果的に当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社の取締役、監査役及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しております。平成30年3月31日現在、新株予約権の目的である株式の数は563,900株であり、当社発行済株式総数3,721,800株の15.15%に相当しております。これら新株予約権又は今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
⑦ 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つであると認識しており、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保を確保しつつ、配当を実施していくことを基本方針としておりますが、通期業績、財政状態及びその他の状況の変化によっては、配当政策に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度については、マーケティング事業においてSNSマーケティングやエディトリアル広告、アドテクノロジー関連サービスなどが継続成長したことに加え、当事業年度より開始した広告運用サービスも順調に立ち上がったことにより、売上高は2,165,784千円(前年同期比16.4%増)となりました。増収効果に加え、顧客への提供サービスの見直し・進化による粗利率の上昇、社員の生産性向上による人件費効率の改善、新規事業の選択と集中によるコスト削減を進めた結果、営業利益は346,552千円(前年同期比74.3%増)、経常利益は370,341千円(同86.1%増)、当期純利益は281,867千円(同99.3%増)となりました。
なお、当社はマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,285,408千円となり、前事業年度末に比べ380,140千円減少しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりになります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は192,507千円となり、前事業年度末に比べ36,741千円減少しました。これは主に、税引前当期純利益を計上した一方で、法人税の支払い等が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は413,724千円(前事業年度末は593,091千円の収入)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入が600,000千円ありましたが、有価証券の取得による支出910,036千円及び敷金の差入による支出89,840千円等が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は158,924千円となり、前事業年度末に比べ支出が141,792千円
増加しました。これは主に、自己株式の取得による支出117,841千円、配当金の支払額51,392千円が発生したため
であります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)受注実績
当社では、概ね受注から納品までの期間が短いため記載を省略しております。
(3)販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメントの名称をマーケティング事業として記載しております。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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マーケティング事業 |
2,165,784 |
16.4 |
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合計 |
2,165,784 |
16.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社は、事業運営上必要な流動性を常に確保し、高い財務健全性を担保することを基本方針としており、必要な運転資金については自己資金によることを基本としております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,285,408千円となっており、有利子負債の残高はありません。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)経営成績
経営成績ついては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。当社では売上高及び営業利益、経常利益を重視しております。引き続きこれらの指標について増加するよう取り組んでまいります。
(3)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。また、経営者の問題認識、今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(4)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は2,429,512千円となり、前事業年度末に比べ161,955千円増加しました。これは主に、当期純利益の計上によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は446,458千円となり、前事業年度末に比べ39,284千円増加しました。これは主に、資産除去債務が30,136千円、未払法人税等が19,955千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は1,983,054千円となり、前事業年度末に比べ122,671千円増加しました。これは主に、配当金の支払いにより利益剰余金が51,576千円減少、および自己株式117,841千円の取得をしましたが、当期純利益の計上により利益剰余金が281,867千円増加したことによるものであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。