第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(金融経済環境)

当連結会計年度を振り返りますと、世界経済においては中国景気の減速や米利上げを契機とした新興国からの資金還流、地政学リスクの高まりと言った不安要素を抱える中ではありましたが、日本経済においてはデフレ脱却政策、日本銀行による金融緩和策の継続により、企業業績や雇用情勢を中心に比較的堅調に推移しました。一方で、個人消費については回復の動きが鈍く、足元の金融市場の混乱も重なって、景況感は足踏みの様相も見受けられました。

こうしたなか、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%という物価安定目標達成に向け、1月に「マイナス金利政策」の導入を決定。これを受け、長期金利は年度初0.3%台であったものが、年度末にかけて一時△0.1%台まで低下しました。

為替市場は、年度初1ドル120円台だったものが、年明け以降の金融市場の混乱を受けたリスクオフの動きから、年度末には1ドル112円台まで円高が進みました。

また、平成27年3月末に19,200円台であった日経平均株価は、景気回復への期待感から年度前半には2万円を超えて推移しましたが、年明け以降は金融市場の混乱を受け下落傾向となり、年度末には16,700円台となりました。

 

(事業の経過等)

当社グループは、平成19年9月の営業開始以来、「どこよりも使いやすく、魅力ある商品・サービスを24時間・365日提供するインターネットフルバンキング」の実現に向け、力を注いでまいりました。平成28年3月で創業8年半を迎え、多くのお客さまからご支持をいただいた結果、預金総額は3兆4,464億円となりました。

当社の主力商品である住宅ローンにおいては、三井住友信託銀行の代理店として販売する「ネット専用住宅ローン」、銀行代理業を委託するSBIマネープラザ株式会社及びアルヒ株式会社の主要店舗を通じて販売する当社住宅ローン「Mr.住宅ローンREAL」に加え、平成27年9月からは住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する「フラット35」の取り扱いを開始しました。商品ラインナップの充実を図り、お客さまから高いご支持を賜った結果、平成28年3月にはこれら商品を含めた住宅ローン実行累計額が2兆7,000億円を突破しました。

このほか、SBIカード株式会社の完全子会社化によるクレジットカード事業への本格参入や、平成28年1月にはVisaデビット付キャッシュカードの取り扱いを開始するなど、お客様の様々なニーズにお応えすべく、サービスの向上に努めてまいりました。

金融とITを融合したフィンテック事業領域においては、新サービスの開発推進を図るため、平成27年8月に「FinTech事業企画部」を新設。第1弾として株式会社マネーフォワードとの業務提携契約を締結し、11月には自動家計簿・資産管理サービスアプリ「マネーフォワードfor住信SBIネット銀行」をリリースしたほか、ブロックチェーン技術の利活用に向けた実証実験や、API接続サービスを開始するなど、フィンテック分野におけるイノベーションに向け積極的に取り組んでおります。

また、近年インターネット上での金融犯罪が増加傾向にあることを踏まえ、ご利用のスマートフォンに対応したアプリをダウンロードしていただくことでインターネットバンキングサービスをより安全にご利用いただくことが可能となる、スマートフォンによる認証サービス「スマート認証」のご利用促進にかかる取組みや、振込に関するメールサービスなど各種セキュリティ機能の強化、また不正な預金口座の利用防止に向けた本人確認手続きの強化等、お客さまに安心してお取引いただける環境の整備に注力しております。

こうしたなか、「2015年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」の「銀行業種」において7年連続第1位の評価をいただいたほか、「2015年 オリコン日本顧客満足度(CS)調査 ネット銀行部門」の「ネット銀行総合」において、2年連続(5度目)で第1位の評価をいただきました。

今後も引き続き、お客さまにとっての「レギュラーバンク」を目指して「お客さま中心主義」を事業活動の原点に、インターネットの利便性を最大限活用し魅力ある金融サービスの提供に努めてまいります。

 

 

(業績)

① 当連結会計年度の業績

当連結会計年度の損益の状況につきましては、経常利益が116億円(前連結会計年度比35億円減)、親会社株主に帰属する当期純利益が84億円(同15億円減)となりました。住宅ローンやカードローンを中心とした個人向けローンは、引続き好調に推移し、収益に大きく寄与しました。一方、市場性取引においては、2016年1月の「マイナス金利政策」導入によりポジション調整を行う等、収益をあげるのには困難な環境でした。なお、1株当たり当期純利益は5,579円66銭となりました。

② 資産負債の状況

資産負債の状況につきまして、連結総資産は前連結会計年度比2,204億円減少し3兆9,685億円となりました。このうち貸出金につきましては、住宅ローン等への積極的な取組みにより同2,576億円増加し2兆755億円、有価証券は同4,775億円減少し9,119億円、買入金銭債権は同265億円増加し2,258億円となっております。

一方、負債は、同2,286億円減少し3兆8,938億円となりました。このうち預金につきましては、普通預金や円定期預金等を中心に同1,295億円減少し3兆4,464億円となっております。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益84億円を計上したことや、その他有価証券評価差額金及び繰延ヘッジ損益の変動を要因として、同82億円増加し747億円となりました。

③ セグメントの状況

当社グループは、銀行業以外に一部でクレジットカード業務等の事業を営んでおりますが、それらの事業の全セグメントに占める割合は僅少であり、報告セグメントは銀行業単一となるため、セグメント別の記載を省略しております。

④ キャッシュ・フローの状況

資金の運用・調達や貸出金・預金の増減等の営業活動によるものが4,043億円の支出(前連結会計年度比8,735億円の支出増)、有価証券の取得・処分等の投資活動によるものが4,448億円の収入(同3,889億円の収入増)となり、現金及び現金同等物の期末残高は6,811億円(同404億円の増加)となりました。

 

(1)国内・国際業務部門別収支

当連結会計年度の資金運用収支は273億円、役務取引等収支は22億円、その他業務収支は35億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用収支は252億円、役務取引等収支は19億円、その他業務収支は15億円となりました。一方、国際業務部門では資金運用収支は21億円、役務取引等収支は2億円、その他業務収支は19億円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

21,794

2,436

24,230

当連結会計年度

25,225

2,123

27,348

うち資金運用収益

前連結会計年度

 

31,461

 

4,945

733

35,674

当連結会計年度

 

32,443

 

4,188

498

36,133

うち資金調達費用

前連結会計年度

 

9,667

 

2,509

733

11,443

当連結会計年度

 

7,217

 

2,064

498

8,784

役務取引等収支

前連結会計年度

3,344

317

3,661

当連結会計年度

1,952

285

2,238

うち役務取引等収益

前連結会計年度

13,047

355

13,403

当連結会計年度

13,090

347

13,437

うち役務取引等費用

前連結会計年度

9,703

38

9,741

当連結会計年度

11,137

62

11,199

その他業務収支

前連結会計年度

5,431

1,485

6,916

当連結会計年度

1,544

1,964

3,509

うちその他業務収益

前連結会計年度

6,385

1,582

7,968

当連結会計年度

6,242

1,989

8,232

うちその他業務費用

前連結会計年度

953

97

1,051

当連結会計年度

4,697

24

4,722

(注)1.国内業務部門は円建諸取引、国際業務部門は外貨建諸取引(外貨預金等)であります。

ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。(以下の各表も同様であります。)

2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度41百万円、当連結会計年度31百万円)を控除して表示しております。

3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

(2)国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況

当連結会計年度の資金運用勘定につきましては国内・国際業務部門合計の平均残高が3兆9,997億円、利回りが0.90%となりました。また資金調達勘定につきましては平均残高が3兆9,391億円、利回りが0.22%となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用勘定の平均残高が3兆8,314億円、利回りが0.84%となりました。また資金調達勘定の平均残高が3兆7,700億円、利回りが0.19%となりました。一方、国際業務部門では、資金運用勘定の平均残高が4,803億円、利回りが0.87%となりました。また資金調達勘定の平均残高が4,812億円、利回りが0.42%となりました。

 

① 国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(355,013)

3,126,334

(733)

31,461

1.00

当連結会計年度

(312,043)

3,831,482

(498)

32,443

0.84

うち貸出金

前連結会計年度

1,546,366

21,601

1.40

当連結会計年度

1,932,441

25,906

1.34

うち有価証券

前連結会計年度

1,002,649

7,382

0.73

当連結会計年度

655,259

4,016

0.61

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

39,809

71

0.18

当連結会計年度

21,983

35

0.16

うち買入金銭債権

前連結会計年度

172,360

1,220

0.70

当連結会計年度

213,777

1,411

0.66

資金調達勘定

前連結会計年度

3,519,874

9,667

0.27

当連結会計年度

3,770,018

7,217

0.19

うち預金

前連結会計年度

3,238,588

4,171

0.12

当連結会計年度

3,426,668

3,042

0.08

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

172

0

0.01

当連結会計年度

5,655

0

0.00

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

159,755

159

0.09

当連結会計年度

38,763

38

0.10

うち借用金

前連結会計年度

109,178

109

0.10

当連結会計年度

289,207

288

0.09

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,396百万円、当連結会計年度4,938百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度15,204百万円、当連結会計年度16,315百万円)及び利息(前連結会計年度41百万円、当連結会計年度31百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

 

② 国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

515,807

4,945

0.95

当連結会計年度

480,315

4,188

0.87

うち貸出金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

482,768

4,338

0.89

当連結会計年度

469,071

3,961

0.84

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

15,770

543

3.44

当連結会計年度

3,945

225

5.71

うち買入金銭債権

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

(355,013)

516,667

(733)

2,509

0.48

当連結会計年度

(312,043)

481,216

(498)

2,064

0.42

うち預金

前連結会計年度

159,079

1,670

1.05

当連結会計年度

159,944

1,353

0.84

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

181

1

0.65

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

117

0

0.60

当連結会計年度

3,205

13

0.42

うち借用金

前連結会計年度

257

1

0.51

当連結会計年度

42

0

1.17

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度-百万円、当連結会計年度-百万円)を控除して表示しております。

2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。

 

③ 合計

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

3,287,129

35,674

1.08

当連結会計年度

3,999,754

36,133

0.90

うち貸出金

前連結会計年度

1,546,366

21,601

1.40

当連結会計年度

1,932,441

25,906

1.34

うち有価証券

前連結会計年度

1,485,417

11,720

0.78

当連結会計年度

1,124,331

7,977

0.70

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

55,580

614

1.10

当連結会計年度

25,929

261

1.00

うち買入金銭債権

前連結会計年度

172,360

1,220

0.70

当連結会計年度

213,777

1,411

0.66

資金調達勘定

前連結会計年度

3,681,529

11,443

0.31

当連結会計年度

3,939,192

8,784

0.22

うち預金

前連結会計年度

3,397,667

5,842

0.17

当連結会計年度

3,586,613

4,396

0.12

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

354

1

0.34

当連結会計年度

5,655

0

0.00

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

159,872

159

0.10

当連結会計年度

41,969

52

0.12

うち借用金

前連結会計年度

109,435

110

0.10

当連結会計年度

289,250

288

0.09

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5,396百万円、当連結会計年度4,938百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度15,204百万円、当連結会計年度16,315百万円)及び利息(前連結会計年度41百万円、当連結会計年度31百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

2.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

 

(3)国内・国際業務部門別役務取引の状況

当連結会計年度の役務取引等収益は国内・国際業務部門合計で134億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は130億円となりました。一方、国際業務部門では3億円となっております。また、役務取引等費用は国内・国際業務部門合計で111億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は111億円となりました。一方、国際業務部門では0億円となっております。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

13,047

355

13,403

当連結会計年度

13,090

347

13,437

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

10,505

0

10,505

当連結会計年度

7,917

1

7,918

うち為替業務

前連結会計年度

1,014

29

1,044

当連結会計年度

1,140

36

1,177

うち証券関連業務

前連結会計年度

505

505

当連結会計年度

534

534

うち代理業務

前連結会計年度

405

405

当連結会計年度

2,418

2,418

役務取引等費用

前連結会計年度

9,702

38

9,741

当連結会計年度

11,136

62

11,199

うち為替業務

前連結会計年度

1,423

1,423

当連結会計年度

1,556

1,556

 

(4)国内・国際業務部門別預金残高の状況

○預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

3,416,558

159,441

3,576,000

当連結会計年度

3,285,454

161,007

3,446,461

うち流動性預金

前連結会計年度

2,081,956

2,081,956

当連結会計年度

1,997,595

1,997,595

うち定期性預金

前連結会計年度

1,334,462

1,334,462

当連結会計年度

1,287,673

1,287,673

うちその他

前連結会計年度

138

159,441

159,580

当連結会計年度

185

161,007

161,192

譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

総合計

前連結会計年度

3,416,558

159,441

3,576,000

当連結会計年度

3,285,454

161,007

3,446,461

(注)1.流動性預金とは、普通預金であります。

2.定期性預金とは、定期預金であります。

 

(5)国内・海外別貸出金残高の状況

① 業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額

(百万円)

構成比(%)

金額

(百万円)

構成比(%)

国内

1,817,898

100.00

2,075,585

100.00

金融業

21,881

1.20

17,840

0.86

その他

1,796,016

98.80

2,057,745

99.14

海外

合計

1,817,898

───

2,075,585

───

(注)1.「国内」の「その他」には、住宅ローンが含まれております。

2.特別国際金融取引勘定は該当ありません。

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

 該当事項はありません。

 

(6)国内・国際業務部門別有価証券の状況

○有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

287,681

287,681

当連結会計年度

81,397

81,397

地方債

前連結会計年度

267,377

267,377

当連結会計年度

153,839

153,839

短期社債

前連結会計年度

4,998

4,998

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

304,451

304,451

当連結会計年度

273,563

273,563

株式

前連結会計年度

当連結会計年度

その他の証券

前連結会計年度

18,830

506,162

524,993

当連結会計年度

403,173

403,173

合計

前連結会計年度

883,340

506,162

1,389,502

当連結会計年度

508,800

403,173

911,973

(注)「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。

 

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

 自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

 なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

平成28年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

9.80

2.連結における自己資本の額

908

3.リスク・アセットの額

9,265

4.連結総所要自己資本額

370

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

平成28年3月31日

1.自己資本比率(2/3)

9.80

2.単体における自己資本の額

908

3.リスク・アセットの額

9,266

4.単体総所要自己資本額

370

 

 

 

 

(資産の査定)

(参考)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当社の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

 要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

債権の区分

平成27年3月31日

平成28年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

11

14

危険債権

5

6

要管理債権

6

5

正常債権

18,166

20,797

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社は、平成28年3月で開業8年半を経過しました。この間、インターネットを活用した金融取引の拡大、スマートフォンやタブレットの普及、近年ではフィンテック事業領域における他業種からの参入活発化など、私ども銀行業界においても環境変化が大きく進展しつつあります。当社の経営理念である「金融業における近未来領域の開拓と革新的な事業モデルの追求」「お客さま、株主、職員、社会の発展に貢献する新しい価値の創造」のもと、これからも「お客さま中心主義」を事業活動の基本に置き、更なる利便性の向上と、安定した経営管理・組織運営の実現を目指してまいります。

 

(1) 安定した収益基盤・顧客基盤の確立

当社は、本邦最大の信託銀行「三井住友信託銀行」、ネット証券最大手「SBI証券」と同一の出資グループに属しております。引き続きお客さまのライフステージに沿った商品提供やお客さまの利便性を追求した新サービスの投入により、収益基盤・顧客基盤の構築を進め、より安定した経営基盤の確立を目指してまいります。

主力商品である住宅ローン事業では、商品性の見直しや、お客さまサポート態勢の充実、販売チャネルの拡大により、一層の残高積上げと収益力の向上に取り組みます。また、コンシューマーローン事業では、グループ連携などによる取引先開拓、商品力の訴求等による残高積上げ、収益力の強化をしてまいります。その他、クレジットカード事業を始めとした決済ビジネスの拡充、フィンテック事業領域における新たな取り組み等により、お客さまの利便性向上を図りつつ、安定した手数料収益の積上げに努めてまいります。

 

(2) 経営管理態勢の強化

顧客基盤及び総資産の拡大、業務多様化、ボラタイルな市場環境により、当社が抱える経営管理上のリスクも変化しております。今後の事業展開と合わせ、自律的に管理態勢高度化への対応を実施してまいります。

システム面では、お客さまの利便性のお役に立つことを第一に、将来のビジネスモデル実現に相応しいシステムを継続的に検討するとともに、開発リスクの極小化、障害の未然防止策・発生時の拡大防止策の高度化を進めてまいります。

リスク管理面では、当社の保有資産に即した金利リスク管理・流動性リスク管理態勢の強化、信用リスク管理の高度化をすすめ、バーゼルⅢ等各種規制対応と合わせリスク管理強化を図ってまいります。

コンプライアンス面では、グループ機能活用による代理店の拡充に沿ったリスク管理態勢の構築と、金融機関に対する社会的な役割期待の高まりや、近年インターネット上の金融犯罪・サイバー攻撃等が増加傾向にあることを踏まえたセキュリティ対策の強化、顧客保護対策をより一層進めてまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 以下に当社グループ及び当社の事業等における、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主な事項を記載しておりますが、これらのリスクは必ずしもすべてを網羅したものではありません。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び顕在化した場合の適切な対応に努めてまいります。

 なお、記載事項のうち将来に関するものは、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際に将来発生する結果と異なることがあります。

(1)信用リスク

 当社は、以下のとおり、貸出資産の劣化に対する予防管理やリスク分散に向けた取り組みを進め、信用リスク管理態勢の強化を図っておりますが、それぞれに掲げるようなリスクが生じる可能性があります。

① 個人向け貸出金に伴うリスク

 当社の個人向け貸出金は、主として住宅ローンでありますが、個別の与信額は多額ではなく、不動産担保・団体信用生命保険等によりリスクの分散された貸出金であり、また、貸出にあたっては十分な審査を実施し、自己査定等により与信の事後管理も行っております。

 しかしながら、景気動向、金利動向、不動産価格、雇用情勢等の各種経済条件の変動、債務者の経済状態、大規模な自然災害の発生等により、不良債権や与信関連費用が増加し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 保証会社の信用状況悪化に伴うリスク

 当社では、個人向け貸出金の一部に対して保証会社による保証を受けております。これらの貸出金については、自己査定に基づき、保証会社の保証能力を検証しております。

 しかしながら、景気動向、金利動向等の各種経済条件の変動等により、保証会社の信用状況、保証履行能力が悪化した場合、与信関連費用が増加し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 証券化・流動化商品への投資に伴うリスク

 当社では、住宅ローンやオートローン、リース料債権等を裏付とした証券化・流動化商品への投資を行っております。投資に際しては、金額に上限を設ける等投資の枠組みを設定し、十分な審査を実施しており、また、投資した商品に対しては、裏付債権の状況、格付の動向、市場流動性、時価等について、定期的なモニタリングを実施しております。

 しかしながら、世界的な金融市場の動向、景気動向、金利動向、格付の動向等の各種経済条件の変動、法規制や会計基準の変更、地震等の自然災害の発生等により、当該裏付資産の資産価値が低下した場合や信用力が悪化した場合、あるいは当該証券化・流動化商品の市場流動性や価格が低下した場合には当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 金融機関及び法人向け投資に伴うリスク

 当社は格付機関により投資適格と評価されている債券等への投資を行っております。投資に際しては、金額に上限を設ける等投資の枠組みを設定し、十分な審査を実施しており、また、投資した商品に対しては、時価、発行体の信用状況、格付の動向、市場流動性等について、定期的なモニタリングを実施しております。

 しかしながら、世界的な金融市場の動向、景気動向、金利動向、格付の動向等の各種経済条件の変動等により、債券発行体の信用力が悪化するあるいは債券の市場流動性が低下する等の状況が生じた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 貸倒引当金に伴うリスク

 当社は貸出先の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体に関する前提・見積もりに基づいて貸倒引当金を計上しております。

 しかしながら、景気動向、金利動向等の各種経済条件の変動、貸出先の信用状況の変化、担保価値の下落その他予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しが必要となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、実際の貸倒費用が貸倒引当金計上時点における見積もりと乖離する恐れがあり、その場合も、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)市場リスク

 当社は、債券、証券化・流動化商品、デリバティブ取引を含む市場変動を伴う金融商品等への投資を行っております。また預金・貸出金等の金利更改期日の違いから発生する長短金利ギャップに伴う金利リスクを抱えています。そのため当社では、統計的手法を用いて算出するバリュー・アット・リスクによるリスク限度の設定、損失額についての損失限度の設定、あるいは個別商品への投資上限の設定等、厳格なリスク管理体制を整備し、適切にリスクコントロールを行っております。

 しかしながら、バリュー・アット・リスク等のリスク管理手法は、過去の相場変動等の観測に基づくものであり、将来のリスク量を正確に把握できない可能性があります。

 また、市場での運用は、将来の収益計画を策定し、業務を遂行しておりますが、世界的な金融市場の動向、景気動向、金利動向、証券市場全体の動向、自己資本比率規制の制約等、複数の要因に大きく左右されます。従って、収益計画の作成の際に想定した前提条件の動向により、運用業務の収益が変動し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)資金繰りリスク

 当社は、安定的な資金繰りを確保することを目的として、預金・貸出金等の入出金ギャップから発生する資金繰りの不足に対しては、上限額の設定を行い、事前に把握することで、流動性リスクを適切にコントロールしております。また、預金・貸出金等の動向の調査、及び当社の流動性に影響を与える複数の指標のモニタリング等により、資金繰りの悪化に繋がる兆候の把握に努めています。

 しかしながら、大規模な金融システム不安が発生した場合や、当社グループに対する悪意を持った風評等が発生した場合には、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされたり、市場から必要な資金の調達が困難になる、あるいは想定の範囲をはるかに超える預金が流出し、資金繰りに支障が生じる可能性があります。その結果、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)市場流動性リスク

 当社は、新たに投資を行う際には、金融商品毎にチェックを行い、市場流動性の有無を十分に確認しております。また、市場流動性の低下に伴い、預金側の出金に応じられないことで発生する資金繰りの悪化を防ぐため、資金調達手段が限られる外貨の運用においては、市場流動性の低い金融商品に対して投資の上限額を設定し、市場流動性リスクを適切にコントロールしています。

 しかしながら、大規模な金融不安が発生した場合には、市場流動性の枯渇による大幅な価格の下落を被る可能性があります。また、想定の範囲をはるかに超える預金が流出した場合には、資金繰りに支障が生じる可能性があります。その結果、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)事務リスク

 当社グループは、預金・為替・貸出等の銀行業務における事務処理を行ううえで、事務処理体制の整備、事務処理状況の点検等の事務リスク管理を通じて円滑かつ適正な事務処理を行っており、役職員による事務処理上の過誤や内部不正等の潜在的な事務リスクの顕在化を未然に防止するよう努めております。

 しかしながら、仮にこうした事務リスク管理が奏功せずに事務リスクが顕在化し、役職員による重大な事務過誤や内部不正等が発生した場合には、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)情報セキュリティリスク

 当社グループでは、金融機関として多数のお客さまの情報を保有していること、特に個人のお客さまについては個人情報保護法に基づき厳格な管理が要求されていることに加え、インターネット専業銀行であることをふまえ、システムがサービスの競争力でありサービスそのものであるとの認識をもち、情報セキュリティリスクの低減をビジネスの重要課題と捉え適切な管理体制を整備し、システム障害等の情報セキュリティリスク顕在化防止に取り組んでおります。

 しかしながら、かかる管理体勢の整備にもかかわらず、内部要因・外部要因に起因するシステム障害、サイバーテロ等のシステムへの攻撃、自然災害、コンピュータウィルスへの感染、その他不測の事態等によってお客さま情報の紛失・漏洩や取引等の滅失等の情報セキュリティリスクが顕在化する可能性があります。また、システムはインターネット専業銀行である当社グループのサービスの根幹をなすものであることから、これら情報セキュリティリスクが顕在化した場合には、当社グループに対する行政処分、罰則の適用や、信頼の低下等により、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)コンプライアンスリスク

 当社グループは、銀行法、金融商品取引法、会社法等の各種法令、監督当局や自主規制機関の定める諸規則や内部規程に基づいて業務を行っており、当社グループでは役職員等に対する法令等遵守や、不正行為等の未然防止に向けた体制の整備を行っております。

 しかしながら役職員等が法令諸規則等を遵守せず、又は不正行為等を行った場合には、当社グループに対する行政処分、罰則の適用や、信頼の低下等により、当社グループの業績や、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)人的リスク

 当社グループは、人事諸制度の充実、適材適所の人材配置、研修等を通じた人材育成に努めております。

 しかしながら、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)、ハラスメント等の問題が発生した場合、当社グループの業務遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)イベントリスク

 当社グループは、想定される自然災害及びシステム障害等の有事に備えて、業務運営上、有事の際の対応手順等の要領化、データのバックアップ、定例的な訓練の実施等の適切なイベントリスク管理を行っております。

 しかしながら、仮に想定をはるかに上回る大規模な自然災害やシステム障害等の事態が発生し、結果的にこうしたイベントリスク管理が機能しなかった場合には、業務の停止及びそれに伴う損害賠償、行政処分、罰則の適用や、信頼の低下が生じること等により、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)風評リスク

 当社グループは、当社グループ及び当社株主等に関して事実に即した内容の報道等がなされているかを逐次確認し、適切でない報道等があった場合の対応策を含め、風評リスクの管理態勢を構築しております。

 しかしながら、一般的に報道・風評・風説は、その内容の信憑性の度合いにかかわらず、インターネット等を通じて、短時間に不特定多数の方々に流布されやすいこと、また、インターネット等の匿名性から発信者に対して当社グループが十分に責任を追及できない可能性があることから、こうした誤った報道等が当社グループの信頼低下をもたらし、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)事業戦略におけるリスク

 当社グループは顧客基盤の拡大と収益力強化を目的として様々な事業戦略を展開しております。

 しかしながら、以下の要因が当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

① 当社グループの主要チャネルであるインターネットを利用して銀行取引を行う顧客層が継続的に拡大しない場合、顧客数が伸び悩み、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近年スマートフォンを利用する顧客層が急拡大する等事業環境は急速に変化しており、こうした変化に対応できない場合、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

② インターネット専業の銀行は激しい競合状態にあるほか、店舗を保有する都市銀行や地方銀行等もインターネットバンキングへの取り組みを強化しております。当社グループが競合他社に対し、商品・サービスの質、金利や手数料、システムの信頼性等において競争優位を確保できなかった場合、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、収益の多角化を図るため、決済業務の強化、外貨預金・仕組預金・FX取引等の拡大を図っておりますが、当社グループの収益においては、住宅ローンの融資手数料及び金利収入が大きな割合を占めております。このため、住宅ローン市場の競争激化による貸出金利の低下、住宅ローン市場の縮小や当社グループの住宅ローン商品の競争力の低下等の要因により、当社グループの住宅ローンの取扱いが減少した場合、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 当社グループは、独自の店舗・ATM網を有しておらず、株式会社セブン銀行、株式会社ゆうちょ銀行等とATMの利用にかかる契約を締結し、当社グループ顧客に口座の入出金の機能を提供しております。このため、これら金融機関等との関係が悪化した場合、又はこれらの業務もしくはシステムに支障が生じた場合、当社グループの事業に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 当社グループは、金融業における近未来領域の開拓と、革新的な事業モデルの追求を経営理念に掲げ、商品・サービスの拡充、業務範囲の拡大、他社との提携の推進等に取り組んでおります。これらの施策の展開により、従来経験のない、もしくは予想されなかったリスクあるいは複雑なリスクに晒される可能性があります。

 

(12)自己資本比率が悪化するリスク

 当社は「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)」に基づき自己資本比率を算定しており、国内基準行である当社は4%以上の自己資本比率の維持が求められています。

 しかしながら、本報告書の「事業等のリスク」に記載している各種リスクの顕在化等を主な要因として低下する可能性があり、その場合は資金調達コストの上昇等により、当社グループの業務運営や業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、仮に自己資本比率が基準値の4%を下回った場合、早期是正措置により、金融庁長官から業務の全部又は一部停止等を含む様々な命令を受けることとなり、その結果、当社グループの安定的な業務運営・業績に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)格付にかかるリスク

 当社は格付機関による格付を取得しており、格付機関が当社の格付を引き下げた場合には、資金調達の取引条件の悪化、もしくは取引そのものが制限される可能性があります。また、当社のデリバティブ取引に関して追加担保が要求される、既存の顧客取引が解約される等の事態が発生する可能性もあります。このような場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)外部委託に伴うリスク

 当社グループは、業務を遂行するうえで、様々な業務の外部委託を行っております。外部委託を行うにあたっては、委託先の適格性検証や、委託期間中の継続的な委託先管理、問題発生時の対策策定等、体制整備に努めております。

 しかしながら、委託先において委託業務遂行に支障をきたす事態となった場合や、委託先における事務過誤等が発生した場合、委託先において情報漏えい事故が発生した場合、又は委託先との関係悪化等を理由に契約関係が解消され、当社グループが速やかに代替策を講じることができなかった場合等には、当社グループの業務運営や業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)規制変更に伴うリスク

 当社グループは、事業活動を行う上で、様々な法律、規制、政策、実務慣行、会計制度及び税制等の法令諸規則を遵守して業務を行っております。

 しかしながら、これらの法令諸規則は将来において新設・変更・廃止される可能性があり、その内容によっては、商品・サービスの提供が制限される、新たなリスク管理手法の導入その他の体制整備が必要となる等、当社グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)人材に関するリスク

 当社グループは、高度な専門性を必要とする業務を行っており、有能な人材の確保及び育成に努めております。また、平成28年3月31日現在、専門性のある人材として、その他の関係会社であるSBIホールディングスグループ及び三井住友信託銀行株式会社並びにその子会社及び関連会社(以下、三井住友信託銀行グループ)から多数の出向者を受け入れております。

 しかしながら、SBIホールディングスグループ及び三井住友信託銀行グループからの出向者が引き上げられた場合、必要な人材を確保・育成することができない場合や人材の大量流出が発生した場合には、競争力や効率性の低下等により、当社グループの業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)リスク管理の方針及び手続が有効に機能しないリスク

 当社グループは、リスク管理の方針及び手続を規定し、リスク管理体制を構築しております。

 しかしながら、新しい分野への業務進出や急速な業務展開、外部環境の急激な変化等の要因により、当社グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない可能性があります。また、将来のリスクの顕在化を正確に予測し、対処することには限界があることもあり、結果的に当社グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない場合があります。こうした当社グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない場合には、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)繰延税金資産に関するリスク

 当社グループでは、合理的な見積りに基づき、繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の計算は、様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定と異なる可能性があります。その結果、当社グループの財務状況及び自己資本比率等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)訴訟発生に伴うリスク

 当社グループでは、法令諸規則を遵守し、また、訴訟リスクを十分に認識し、業務遂行にあたっております。

 しかしながら、業務遂行にあたり当社グループの債務不履行、法令等の違反、知的財産権の侵害等を理由に損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があり、その結果によっては、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)出資会社等との関係に伴うリスク

<SBIホールディングスグループ>

 当社は、その他の関係会社であるSBIホールディングス株式会社のグループ企業である株式会社SBI証券を銀行代理業者として、株式会社SBI証券に当社円貨普通預金口座開設等の媒介業務を委託しており、当社グループの顧客獲得における主要経路の一つとなっております。また、当社は株式会社SBI証券の金融商品仲介業者として、当社グループ顧客に対し、同社の取扱う有価証券や投資信託等様々な金融商品及びサービスを提供しております。

 当社への出資比率等の変更等により、当社グループとSBIホールディングスグループの各企業との関係に変化が生じ、株式会社SBI証券との関係が希薄化した場合には、当社との取引関係の見直し等がなされる可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業、業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

<三井住友信託銀行グループ>

 当社は、その他の関係会社である三井住友信託銀行グループの各企業より経営管理面における有形無形の支援を得ております。また、平成24年1月より、住友信託銀行株式会社(現 三井住友信託銀行株式会社)の銀行代理業者となり、現在、インターネット上で受け付けを行う住宅ローンについては、同社商品を提供しております。

 当社への出資比率等の変更等により、当社と三井住友信託銀行株式会社との関係に変化が生じ、関係が希薄化した場合には、同社からの支援や同社との提携関係の見直し等がなされる可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業、業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)株式会社SBI証券との銀行代理契約

 当社は、SBIイー・トレード証券株式会社(現 株式会社SBI証券)との間で、平成19年9月24日よりSBIイー・トレード証券株式会社を当社の銀行代理店とする契約を締結いたしました。同社は、銀行代理店として当社の提供するインターネットバンキングサービスを提供することにより、個人投資家の皆様にこれまで以上に利便性の高い投資環境を提供することが可能となります。また当社は、同社の持つ口座を基盤として当社口座数の早期拡大を目指します。

 

(2)三井住友信託銀行株式会社との銀行代理契約

 当社は、住友信託銀行株式会社(現 三井住友信託銀行株式会社)との間で、平成24年1月11日より当社を住友信託銀行株式会社の銀行代理店とする契約を締結し、「ネット専用住宅ローン」の取扱いを開始いたしました。

 

(3)SBIマネープラザ株式会社及びSBIモーゲージ株式会社(現 アルヒ株式会社)との銀行代理契約

 当社は、SBIマネープラザ株式会社及びSBIモーゲージ株式会社(現 アルヒ株式会社)との間で、両社を当社の銀行代理業者とする契約を締結し、平成27年3月3日より両社の主要店舗において当社の「Mr.住宅ローンREAL」の販売を開始いたしました。

 

(4)SBIカード株式会社の株式取得

 当社は、平成27年4月21日開催の取締役会において、SBIカード株式会社の全株式を取得し、完全子会社とすることを決議し、平成27年10月1日に株式を取得のうえ、同社を連結子会社化しております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

1 経営成績の分析

 当連結会計年度の「資金運用収支」は、貸出金が順調に増加したことを主因として、前連結会計年度比31億円の増益となりました。「役務取引等収支」は、信用保証料が増加したことを主因として、同14億円の減益となりました。「その他業務収支」は、国債等債券売却損が増加したこと等により、同34億円の減益となりました。以上の結果、「業務粗利益」は、同17億円減益の330億円となりました。一方、「営業経費」につきましては、人件費の増加を主因として、同14億円の費用増加となりました。

 

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

業務粗利益

34,809

33,096

△1,712

資金運用収支

24,230

27,348

3,117

役務取引等収支

3,661

2,238

△1,423

その他業務収支

6,916

3,509

△3,407

営業経費

△19,437

△20,883

△1,446

一般貸倒引当金繰入額

△180

△84

96

その他の損益

21

△430

△451

経常利益

15,213

11,698

△3,515

特別損益

△26

569

596

税金等調整前当期純利益

15,186

12,268

△2,918

法人税等合計

△5,187

△3,854

1,333

当期純利益

9,998

8,413

△1,584

親会社株主に帰属する当期純利益

9,998

8,413

△1,584

(注)1.業務粗利益=(資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用))

+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)

2.金額が損失又は減益の項目には△を付しております。

 

2 財政状態の分析

(1)貸出金

 平成28年3月31日現在の貸出金は前年比2,576億円増加の2兆755億円となりました。なお、住宅ローン残高は、同2,211億円増加の1兆7,777億円となっております。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

貸出金残高(末残)

1,817,898

2,075,585

257,686

うち住宅ローン残高

1,556,533

1,777,718

221,184

 

○リスク管理債権の状況

 平成28年3月31日現在のリスク管理債権は前年比4億円増加の27億円となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

破綻先債権

88

80

△8

延滞債権

1,558

2,057

499

3ヵ月以上延滞債権

貸出条件緩和債権

666

576

△90

合計

2,313

2,714

400

 

○金融再生法開示債権の状況

 平成28年3月31日現在の金融再生法開示債権は前年比2,635億円増加の2兆824億円となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

1,139

1,470

331

危険債権

507

677

169

要管理債権

666

576

△90

正常債権

1,816,660

2,079,759

263,098

合計

1,818,974

2,082,483

263,509

 (注) 上記は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」に基づくものであります。

 

(2)有価証券

 平成28年3月31日現在の有価証券は前年比4,775億円減少の9,119億円となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

国債

287,681

81,397

△206,284

地方債

267,377

153,839

△113,537

短期社債

4,998

△4,998

社債

304,451

273,563

△30,888

株式

その他の証券

524,993

403,173

△121,819

合計

1,389,502

911,973

△477,529

 

(3)預金

 平成28年3月31日現在の預金は前年比1,295億円減少の3兆4,464億円となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

流動性預金

2,081,956

1,997,595

△84,361

定期性預金

1,334,462

1,287,673

△46,788

その他の預金

159,580

161,192

1,612

譲渡性預金

合計

3,576,000

3,446,461

△129,538

 (注)1.流動性預金とは普通預金であります。

2.定期性預金とは定期預金であります。

 

(4)純資産の部

 平成28年3月31日現在の純資産の部合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加を主因として、前年比82億円増加の747億円となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

資本金

31,000

31,000

資本剰余金

13,625

13,625

利益剰余金

24,468

32,882

8,413

その他有価証券評価差額金

17,651

8,955

△8,696

繰延ヘッジ損益

△20,233

△11,723

8,509

合計

66,513

74,740

8,226

 

3 連結自己資本比率(国内基準)

 当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては、前連結会計年度は標準的手法、当連結会計年度は基礎的内部格付手法を採用しております。

 平成28年3月31日現在の「連結自己資本比率」は9.80%となりました。

 

平成27年3月31日

平成28年3月31日

増減(億円、%)

(億円、%)(A)

(億円、%)(B)

(B)-(A)

1.連結自己資本比率(2/3)

8.89

9.80

0.90

2.連結における自己資本の額

919

908

△10

3.リスク・アセットの額

10,327

9,265

△1,061

4.連結総所要自己資本額

413

370

△42

 (注) 連結自己資本比率については、銀行法第14条の2の規定に基づく平成18年金融庁告示第19号に定められた算式により算出しております。

 

4 キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末比404億円増加の6,811億円となりました。

 

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

増減(百万円)

(百万円)(A)

(百万円)(B)

(B)-(A)

営業活動によるキャッシュ・フロー

469,258

△404,323

△873,582

投資活動によるキャッシュ・フロー

55,843

444,814

388,971

財務活動によるキャッシュ・フロー

現金及び現金同等物の期末残高

640,689

681,180

40,490

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、預金が減少したことを主因として4,043億円の支出となりました(前連結会計年度は4,692億円の収入)。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に「有価証券の取得による支出」が減少したこと等により、前連結会計年度比3,889億円増加し、4,448億円の収入となりました。