第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間及び本四半期報告書提出日までの間に新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) ㈱セルテクノロジーとの株式交換契約に関するリスク

当社は、将来の成長ドライバーである再生医療事業を幅広く展開させることを目的に、㈱セルテクノロジーを株式交換により完全子会社化することを平成31年1月17日開催の当社取締役会において決議いたしましたが、当該契約は平成31年3月12日開催予定の当社臨時株主総会で承認されることが前提であり、これが否決された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 企業買収等に関するリスク

当社は、事業展開の手段として、企業買収等を実施することがあります。しかしながら、対象企業に対するデューデリジェンスの不備又は事業環境や競合状況の著しい変化等により、当初想定していた相乗効果が得られない可能性があります。その場合、対象企業における投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の状況

① 流動資産

 当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は、前事業年度末比4.9%減の2,561,532千円となりました。これは主に、前渡金が56,018千円増加したものの、現金及び預金が182,953千円減少したことによるものであります。現金及び預金の減少並びに前渡金の増加については、バイオ後続品に係る開発費の支払いが主な要因であります。

 

② 固定資産

 当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は、前事業年度末比0.6%減の330,852千円となりました。なお、固定資産について、特筆すべき増減はありません。

 

③ 流動負債

 当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は、前事業年度末比36.3%減の257,918千円となりました。これは主に、流動負債のその他に含まれる未払金が159,797千円減少したことによるものであります。

 

④ 固定負債

 当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は、前事業年度末比18.2%増の19,074千円となりました。これは主に、退職給付引当金が3,570千円増加したことによるものであります。

 

⑤ 純資産

 当第3四半期会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末比0.4%増の2,615,393千円となりました。これは主に、四半期純損失を524,321千円計上したものの、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ264,696千円増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績の状況

当社のバイオ後続品事業は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の販売が順調に推移しており、経営の安定感は継続しております。これに続く品目として、㈱三和化学研究所と共同開発を行っているダルベポエチンアルファバイオ後続品について、平成30年9月に国内における医薬品製造販売承認申請を行いました。また、千寿製薬㈱との眼科治療領域におけるバイオ後続品につきましても、平成31年1月にOcumension Therapeuticsと中国及び台湾における当該品目の独占的ライセンス契約を締結するなど、着実に事業を前進させております

一方、バイオ新薬事業では、次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、新規メカニズムに基づく新生血管形成を阻害する抗RAMP2抗体を創出することに成功し、眼疾患の治療並びにがん領域における抗腫瘍効果を期待できる医薬品候補として、平成29年9月に当該抗体に関する特許を出願し、平成30年9月には国際特許出願を行いました。今後は、知的財産権の確保を図りながら当該医薬品候補抗体の研究開発を進め、製薬企業へのライセンスアウトを目指していきます

さらに、バイオ新薬並びにバイオ後続品事業に関連して、高産生細胞株構築に関する基盤技術確立のための共同研究契約を㈱chromocenter、SOLA Biosciences社、㈱ジーピーシー研究所とそれぞれ締結しました。当該共同研究をとおして、各社の所有する技術と当社の技術を融合させ、今後の開発品目の原薬製造の効率化及び製造コストの低減を図り、将来的な競争優位性を確保することを目指していきます

当社のバイオ新規事業にあたる再生医療分野においては、平成28年10月に当社と同じノーリツ鋼機グループの一員である㈱日本再生医療と資本業務提携を行い、同社が開発中の心臓内幹細胞を用いた再生医療等製品の事業化を目指し、グループ全体で再生医療分野の事業拡大に取り組んでおります。さらに、平成30年4月にはナノキャリア㈱とノーリツ鋼機㈱と当社との間で資本業務提携契約を締結し、それぞれが所有する技術・知見等を組み合わせて革新的な技術・医薬品を創出するべく、3社協働体制下にて創薬活動をスタートさせました

また、平成31年1月には、歯髄幹細胞を利用して新しい医療技術や再生医療等製品の開発を行っている㈱セルテクノロジーを株式交換により完全子会社化することを決議いたしました。同社の所有する歯髄幹細胞の製造技術を活用して、当社の再生医療事業における細胞治療プラットフォームを確立することで、新たな製品及び治療法の開発等、様々な事業展開を図ってまいります

このほか、「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」として患者様、そのご家族や介護者の方を含めた包括的なケアを目指してIT、医療サービス、診断や医療機器などにもアプローチしながら新たな治療法の提供に努めてまいります

これらの結果、売上高は618,800千円(前年同期比20.4%減)、営業損失は466,852千円(前年同期は515,698千円の営業損失)、経常損失は477,854千円(前年同期は512,955千円の経常損失)、四半期純損失は524,321千円(前年同期は513,823千円の四半期純損失)となりました

なお、当社の売上高の大半を占めるフィルグラスチムBSの販売につきましては、受注状況に合わせて納品スケジュールを定めており、その納品のタイミングは年度によって異なります。このため、当第3四半期累計期間における売上高は前年同期比減となっておりますが、当事業年度の業績予想に影響はございません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、524,932千円であります。

 また、当第3四半期累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。

① ナノキャリア㈱とノーリツ鋼機㈱と当社との間で資本業務提携契約を締結し、それぞれが所有する技術・知見等を組み合わせて革新的な技術・医薬品を創出するべく、3社協働体制下にて創薬活動をスタートさせ、具体的な開発品目の検討に入っております。

② ㈱三和化学研究所と共同開発を行っているダルベポエチンアルファバイオ後続品について、平成30年9月に国内における医薬品製造販売承認申請を行いました

③ 長春長生生物科技有限責任公司(中国)とのアダリムマブバイオ後続品の共同事業化に関する提携につきましては、同社の本業である狂犬病ワクチン製造事業において法律法規違反行為が見つかったことに起因して、当社は同提携を解消する方針であることを公表いたしました

④ 順天堂大学との免疫寛容誘導を活用した新たな免疫抑制治療法の共同研究開発につきましては、当該研究開発を加速化させるために新たに設立された㈱JUNTEN BIOへこれまでの研究成果を譲渡することに合意し、今後の研究開発における地位を同社へ承継いたしました

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 大和証券㈱を割当先として平成30年6月19日付で発行した行使価額修正条項付第6回新株予約権の行使をとおして、バイオ後続品事業、バイオ新薬及び新規バイオ事業の研究開発資金を調達しながら、当社の財務基盤の強化と将来の成長事業の拡充に努めております

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成31年1月17日開催の取締役会において、当社を完全親会社とし、㈱セルテクノロジーを完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付で株式交換契約を締結いたしました。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。