当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
① 資産
当第1四半期連結会計期間末における総資産の残高は、前連結会計年度末比10.0%増の3,951,997千円となりました。これは主に、売掛金が381,955千円減少したものの、現金及び預金が625,037千円、投資その他の資産に含まれる投資有価証券が106,224千円増加したことによるものであります。
② 負債
当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末比2.4%増の2,156,095千円となりまし
た。これは主に、転換社債型新株予約権付社債が140,000千円増加したことによるものであります。
③ 純資産
当第1四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末比20.7%増の1,795,902千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失を244,857千円計上したものの、資本金が230,000千円、資本剰余金が230,000千円、その他有価証券評価差額金が80,311千円増加したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況
当社は、新たな事業ステージを指すGTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」を目標に掲げ、これまでの事業活動で得てきたバイオ技術に関するノウハウ及び知見を最大限活用し、従来より手掛けてきた希少疾患、難病に加えて、小児疾患を重点的なターゲットと定め、これらの疾患に悩む患者様、そのご家族や介護者の方を含めた包括的なケアを目指して、新薬のみならず新たな医療の開発・提供に取り組んでおります。具体的には、バイオ後続品事業で安定的な収益基盤を確立させつつ、バイオ新薬事業及び再生医療における細胞治療分野を軸とした新規バイオ事業で成長性を追求しております。
当第1四半期連結累計期間における各事業の進捗状況は以下のとおりであります。
① バイオ後続品事業
富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の原薬販売及び2019年11月27日より販売開始された㈱三和化学研究所と共同開発を行っていたダルベポエチンアルファバイオ後続品の売上高に応じたロイヤリティによる売上収益を安定的に計上しております。その他、開発中のパイプラインについても着実に開発活動を推進しております。
② バイオ新薬事業
次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、2020年1月にがん細胞内侵入能力を有する抗体を用いた抗がん剤の開発を目的として札幌医科大学との共同研究契約、同じくがん細胞殺傷効果を有する新たな抗体の取得を目的としてMabGenesis㈱との共同研究契約をそれぞれ締結し、その他の開発中のパイプラインと合わせて研究開発活動を継続しております。
③ 新規バイオ事業
当社は、GTS3.0の実現に向けた再生医療事業の研究開発において、重要な研究ソースとなる歯髄幹細胞及び心臓内幹細胞を活用したプロジェクトの推進、アカデミア及び企業との共同研究または提携を推進しております。
歯髄幹細胞については、歯髄幹細胞の疾患に対する適性を見極め、骨及び神経疾患といった分野で新たな治療法を提供できる可能性を複数のアカデミア及び企業に評価いただき、前連結会計年度において昭和大学と骨関連疾患、岐阜薬科大学と眼関連疾患、東京都医学総合研究所・名古屋大学医学部附属病院・東京医科歯科大学と脳性麻痺、大分大学と末梢神経麻痺、名古屋大学と脊髄損傷に関する共同研究契約、及びORTHOREBIRTH㈱と口唇口蓋裂の治療法創出に向けた共同研究開発契約、持田製薬㈱との腸管神経節細胞僅少症等の消化器領域における希少疾患・難病に対する再生医療等製品の共同事業化契約を締結し、それぞれ研究開発活動を推進しております。
心臓内幹細胞については、これまで資本提携関係にあった㈱日本再生医療を前連結会計年度において完全子会社化することで、小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発品(開発番号JRM-001)を当社のパイプラインに加え、当社の事業化ノウハウ、技術及び開発資金を投じ、開発活動を加速させております。
また、再生医療分野での事業を進展させていくための重要なステップとして、当社及び㈱日本再生医療の開発経験、ノウハウなどを活用することにより、㈱ニコンとの業務提携に基づき開発中であった、歯髄幹細胞を再生医療等製品として製品化するための基となるマスターセルバンク(MCB)製造法を改良し、2020年3月にMCB製造法を確立しました。その後、臨床試験の開始に向けてパートナー企業等との連携を強化していくために、MCBの製造及びワーキングセルバンク確立と安定供給体制の構築を進めております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は121,294千円(前年同四半期比57.3%減)、営業損失は237,757千円(前年同四半期は営業損失209,663千円)、経常損失は244,341千円(前年同四半期は経常損失211,711千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は244,857千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失6,147,343千円)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う当第1四半期連結累計期間における業績への影響はありませんでした。また、当社グループの売上高の大半を占めるフィルグラスチムBSの販売につきましては、受注状況に合わせて納品スケジュールを定めており、その納品のタイミングは年度によって異なります。このため、当第1四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期比減となっておりますが、当連結会計年度の業績予想に影響はありません。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、138,411千円であります。また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
①バイオ新薬事業における抗ヒトα9インテグリン抗体(開発番号:GND-001)の開発について、共同研究先である科研製薬㈱と本抗体の事業性について再評価を実施し協議を行った結果、本抗体の医療用医薬品用途に向けた実用化には更なる研究開発が必要との判断に至り、ライセンス契約を解約することで合意いたしました。
②バイオシミラー事業におけるアダリムマブバイオ後続品(開発番号:GBS-005)の中国における開発について、共同事業化先である長春長生生物科技有限責任公司は、2018年7月に同社の狂犬病ワクチン製造事業における不祥事に関する処分を受けて会社を清算いたしましたので、今般、当社は、同社との共同事業化契約に基づき正式に提携関係を解消いたしました。
(7) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
2019年10月及び2020年4月に第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債並びに新株予約権(行使価額修正条項付)を発行し、加えて2019年12月にみずほ銀行より借入れを実行し、未行使である新株予約権を除いて総額約18億円規模の資金を調達いたしました。今後は、フィルグラスチムバイオ後続品の販売による売掛債権の回収や当該新株予約権行使による増資で必要十分な資金調達がされることが見込まれるものの、依然として間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につなげてまいります。さらには、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も想定し、資金調達も含め、手許流動性の維持・向上に努めてまいります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。