当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
4.事業推進体制に関する事項
(6) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク
当社は、事業展開の手段として、関係会社の設立や売却、合併・分割・買収・提携の手法を用いる可能性があります。そのため、これらにかかる費用等が、一時的に当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該事業が当初の計画通りに進捗しない場合、あるいは事業環境や競合状況の著しい変化により、当初想定していた効果が得られず、例えば投資価値の減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産の残高は、前連結会計年度末比0.5%増の3,611,455千円となりました。これは主に、売掛金が576,630千円減少したものの、現金及び預金が468,991千円、投資有価証券が121,072千円増加したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末比1.9%増の2,144,975千円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債が40,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末比1.4%減の1,466,479千円となりました。これは主に、資本金及び資本剰余金がそれぞれ280,000千円、その他有価証券評価差額金が90,615千円増加したものの、親会社株主に帰属する四半期純損失を696,079千円計上したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況
当社は、新たな事業ステージを指すGTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」を目標に掲げ、これまでの事業活動で得てきたバイオ技術に関するノウハウ及び知見を最大限活用し、従来より手掛けてきた希少疾患、難病に加えて、小児疾患を重点的なターゲットと定め、これらの疾患に悩む患者様、そのご家族や介護者の方を含めた包括的なケアを目指して、新薬のみならず新たな医療の開発・提供に取り組んでおります。具体的には、バイオ後続品事業で安定的な収益基盤を確立させつつ、バイオ新薬事業及び再生医療における細胞治療分野を軸とした新規バイオ事業で成長性を追求しております。
当第2四半期連結累計期間における各事業の進捗状況は以下のとおりであります。
① バイオ後続品事業
富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の原薬販売及び2019年11月27日より販売開始された㈱三和化学研究所と共同開発を行っていたダルベポエチンアルファバイオ後続品の売上高に応じたロイヤリティによる売上収益を安定的に計上しております。加えて、2020年9月18日に千寿製薬㈱と共同で開発している眼科治療領域のバイオ後続品について、同社より国内での医薬品製造販売承認に関する申請が行われ、将来の同社に対する製品供給による収益確保は大きく前進いたしました。その他、開発中のパイプラインについても着実に開発活動を推進しております。
② バイオ新薬事業
次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、2020年1月にがん細胞内侵入能力を有する抗体を用いた抗がん剤の開発を目的として札幌医科大学との共同研究契約、同じくがん細胞殺傷効果を有する新たな抗体の取得を目的としてMabGenesis㈱との共同研究契約をそれぞれ締結し、その他の開発中のパイプラインと合わせて研究開発活動を継続しております。
③ 新規バイオ事業
当社は、GTS3.0の実現に向けた再生医療事業の研究開発において、重要な研究ソースとなる歯髄幹細胞及び心臓内幹細胞を活用したプロジェクトの推進、アカデミア及び企業との共同研究または提携を推進しております。
歯髄幹細胞については、歯髄幹細胞の疾患に対する適性を見極め、骨及び神経疾患といった分野で新たな治療法を提供できる可能性を複数のアカデミア及び企業に評価いただき、それぞれ研究開発活動を推進しております。加えて、2020年8月20日に北海道大学及び総合せき損センターと歯髄幹細胞を活用した難治性骨折の治療法創出に向けた共同研究契約を締結し、引き続き研究開発品目の拡充及び推進を図っております。
心臓内幹細胞については、これまで資本提携関係にあった㈱日本再生医療を前連結会計年度において完全子会社化することで、小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発品(開発番号JRM-001)を当社のパイプラインに加え、当社の事業化ノウハウ、技術及び開発資金を投じ、開発活動を加速させております。
また、再生医療分野での事業を進展させていくための重要なステップとして、当社及び㈱日本再生医療の開発経験、ノウハウなどを活用することにより、㈱ニコンとの業務提携に基づき開発中であった、歯髄幹細胞を再生医療等製品として製品化するための基となるマスターセルバンク(MCB)製造法を改良し、2020年3月にMCB製造法を確立しました。その後、臨床試験の開始に向けてパートナー企業等との連携を強化していくために、MCBの製造及びワーキングセルバンク確立と安定供給体制の構築を進めております。なお、当該案件に関連して、2020年8月より東京大学医学部附属病院との連携による歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究を開始いたしました。本臨床研究は、「ヒト(同種)細胞原料供給に係るガイダンス(初版)」に基づいた歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための国内初の取り組みであります。今後、本臨床研究を確立する事により安定した乳歯提供体制を確立し、上述のMCBにおいて安定的な歯髄幹細胞製造体制構築を目指します。これにより当社における再生医療等製品の研究・開発活動を加速すると共に、アカデミアや企業との連携による研究・開発パイプラインの強化を進めてまいります。
さらに、2020年2月14日付で㈱同仁グループと再生医療及びヘルスケア領域における事業展開を目的に締結した業務提携に基づき、同社との新たな歯髄幹細胞事業体制の構築に向けて、2020年7月10日付で当社完全子会社である㈱セルテクノロジーの全株式を同社に譲渡する旨を定めた株式譲渡契約を締結いたしました。本契約は、㈱セルテクノロジーの歯髄細胞バンク®及び培養上清事業を同仁グループの類似事業と組み合わせ、両社が長年培ってきた事業ノウハウ・ネットワーク等を共有することで、当該事業の成長を加速し、価値の最大化を図ることを目的としており、現在当該株式譲渡の効力発生予定日である2020年12月31日(当初予定日:2020年9月30日)に向けて、両社でその新たな連携体制の整備を進めております。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は174,487千円(前年同四半期比44.4%減)、営業損失は682,725千円(前年同四半期は営業損失611,310千円)、経常損失は693,599千円(前年同四半期は経常損失613,934千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は696,079千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失6,550,155千円)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う当第2四半期連結累計期間における業績への影響はありませんでした。また、当社グループの売上高の大半を占めるフィルグラスチムBSの販売につきましては、受注状況に合わせて納品スケジュールを定めており、その納品のタイミングは年度によって異なります。このため、当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期比減となっておりますが、当連結会計年度の業績予想に影響はありません。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ468,991千円増加し、2,501,566千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は104,638千円となりました。これは主に、売上債権の減少576,630千円があったものの、税金等調整前四半期純損失を695,048千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は5,854千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出3,254千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は579,484千円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入599,710千円があったことによるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、403,208千円であります。また、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
①千寿製薬㈱と共同開発を行っている眼科治療領域のバイオ後続品について、同社より2020年9月18日付で国内での医薬品製造販売承認に関する申請が行われました。
②再生医療事業における歯髄幹細胞を活用した治療方法の創出への取り組みの基盤を固めるべく、東京大学医学部附属病院との連携による歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究を8月より開始いたしました。
③同じく8月に北海道大学及び総合せき損センターとの三者で、歯髄幹細胞を活用した難治性骨折の治療法創出に向けた共同研究契約を締結いたしました。
(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
2019年10月及び2020年4月に第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債並びに新株予約権(行使価額修正条項付)を発行し、加えて2019年12月にみずほ銀行より借入れを実行し、未行使である新株予約権を除いて総額約18億円規模の資金を調達いたしました。今後は、フィルグラスチムバイオ後続品の販売による売掛債権の回収や当該新株予約権行使による増資で必要十分な資金調達がされることが見込まれるものの、依然として間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につなげてまいります。さらには、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も想定し、資金調達も含め、手許流動性の維持・向上に努めてまいります。
当第2四半期連結会計期間において、㈱同仁グループ(以下、「同仁グループ」という。)との新たな歯髄幹細胞事業体制の構築に向けて、当社の連結子会社である㈱セルテクノロジーの全株式を同仁グループに譲渡する旨を定めた株式譲渡契約を締結することを2020年7月10日開催の当社取締役会で決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。これに伴い、当該契約の効力発生予定日である2020年12月31日において、㈱セルテクノロジー及びその完全子会社である㈱レムケアは、当社の連結子会社から除外されることとなります。