当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、当連結会計年度の第2四半期報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産の残高は、前連結会計年度末比2.2%増の3,669,650千円となりました。これは主に、現金及び預金が203,073千円減少したものの、仕掛品が88,604千円、前渡金が168,765千円増加したことによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末比2.4%増の2,156,039千円となりました。これは主に、未払法人税等が34,721千円減少したものの、買掛金が79,916千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末比1.8%増の1,513,611千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失を670,897千円計上したものの、資本金及び資本剰余金がそれぞれ300,000千円、その他有価証券評価差額金が53,541千円、新株予約権が43,576千円増加したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況
当社は、新たな事業ステージを指すGTS3.0「バイオで価値を創造するエンジニアリングカンパニー」を目標に掲げ、これまでの事業活動で得てきたバイオ技術に関するノウハウ及び知見を最大限活用し、従来より手掛けてきた希少疾患、難病に加えて、小児疾患を重点的なターゲットと定め、これらの疾患に悩む患者様、そのご家族や介護者の方を含めた包括的なケアを目指して、新薬のみならず新たな医療の開発・提供に取り組んでおります。具体的には、バイオ後続品事業で安定的な収益基盤を確立させつつ、バイオ新薬事業及び再生医療における細胞治療分野を軸とした新規バイオ事業で成長性を追求しております。
当第3四半期連結累計期間における各事業の進捗状況は以下のとおりであります。
① バイオ後続品事業
富士製薬工業㈱と持田製薬㈱による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の原薬販売及び2019年11月27日より販売が開始された㈱三和化学研究所と共同開発を行っていたダルベポエチンアルファバイオ後続品の売上高に応じたロイヤリティによる収益を安定的に計上しております。加えて、2020年9月18日に千寿製薬㈱と共同で開発している眼科治療領域のバイオ後続品について、同社より国内での医薬品製造販売承認に関する申請が行われ、将来の同社に対する製品供給による収益確保は大きく前進いたしました。その他、開発中のパイプラインについても着実に開発活動を推進しております。
② バイオ新薬事業
次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、2020年1月にがん細胞内侵入能力を有する抗体を用いた抗がん剤の開発を目的として札幌医科大学との共同研究契約、同じくがん細胞殺傷効果を有する新たな抗体の取得を目的としてMabGenesis㈱との共同研究契約をそれぞれ締結し、その他の開発中のパイプラインと合わせて研究開発活動を継続しております。
③ 新規バイオ事業
当社は、GTS3.0の実現に向けた再生医療事業の研究開発において、重要な研究ソースとなる歯髄幹細胞及び心臓内幹細胞を活用したプロジェクトの推進、アカデミア及び企業との共同研究または提携を推進しております。
歯髄幹細胞については、歯髄幹細胞の疾患に対する適性を見極め、骨及び神経疾患といった分野で新たな治療法を提供できる可能性を複数のアカデミア及び企業に評価いただき、それぞれ研究開発活動を推進しております。
心臓内幹細胞については、小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発(開発番号JRM-001)を推進しております。2020年10月に当該開発品の第3相臨床試験において、患者様自身の組織に由来する自家細胞を用いた自家再生医療等製品の実用化で豊富な実績を有する㈱ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングを製造パートナーとして加え、同社の製造技術を活用した当該開発品の安定製造体制の構築によって、自家細胞を活用する本臨床試験の更なる加速が見込めます。
そのほか、再生医療分野での事業を進展させていくための重要なステップとして、歯髄幹細胞を再生医療等製品として製品化するための基となるマスターセルバンク(MCB)の製造及びワーキングセルバンクの確立と安定供給体制の構築を㈱ニコン・セル・イノベーションと進めつつ、一方で東京大学医学部附属病院との連携による歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究を開始いたしました。今後、当該臨床研究を確立する事により安定した乳歯提供体制を確立し、上述のMCBにおいて安定的な歯髄幹細胞製造体制構築を目指します。これにより当社における再生医療等製品の研究・開発活動を加速すると共に、アカデミアや企業との連携による研究・開発パイプラインの強化を進めてまいります。
さらに、2020年2月14日付で㈱同仁グループと再生医療及びヘルスケア領域における事業展開を目的に締結した業務提携契約に基づき、同社との新たな歯髄幹細胞事業の連携体制構築に向けて、2020年7月10日付で当社完全子会社である㈱セルテクノロジーの全株式を同社に譲渡する旨を定めた株式譲渡契約を締結した件に関連して、当該連携体制に㈱セルテクノロジーの共同創業者である篠原奈美子氏が代表を務める㈱リバースを加えることで、上述の事業をさらに成長及び発展させることが可能となり、その事業価値を最大化できるとの判断に至り、各社と合意いたしました。この結果、当社が2020年9月30日で公表しました㈱同仁グループとの株式譲渡延期に関して、その株式譲渡先をより譲渡先として最適である㈱リバースに変更し、2020年11月12日付で当社は㈱リバースと株式譲渡契約を締結し、同日株式譲渡を実行いたしました。当該株式譲渡に伴い、㈱セルテクノロジー及びその完全子会社である㈱レムケアは同社の傘下となりました。
なお、当社は、2020年11月6日付「2021年3月期 第2四半期決算短信 補足説明資料」にて公表した早期黒字化のための中期経営計画について、同計画の公表予定日を2021年2月15日と定め、現在その詳細を精査しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は720,859千円(前年同四半期比1.7%減)、営業損失は647,405千円(前年同四半期は営業損失932,220千円)、経常損失は660,977千円(前年同四半期は経常損失953,957千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は670,897千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失6,892,342千円)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う当第3四半期連結累計期間における業績への影響はありませんでした。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、600,660千円であります。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
① 千寿製薬㈱と共同開発を行っている眼科治療領域のバイオ後続品について、同社より2020年9月18日付で国内での医薬品製造販売承認に関する申請が行われました。
② 再生医療事業における歯髄幹細胞を活用した治療方法の創出への取り組みの基盤を固めるべく、東京大学医学部附属病院との連携による歯髄幹細胞製造の原料となる乳歯を提供頂くための臨床研究を2020年8月より開始いたしました。
③ 同じく8月に北海道大学及び総合せき損センターとの三者で、歯髄幹細胞を活用した難治性骨折の治療法創出に向けた共同研究契約を締結いたしました。
④ 小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発(開発番号JRM-001)について、2020年10月に㈱ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングを当該製品の第3相臨床試験における治験製品製造所として追加登録いたしました。
⑤ ㈱同仁グループと再生医療及びヘルスケア領域における新たな歯髄幹細胞事業の連携体制構築に関して、さらなる体制強化と事業発展を目的に当該連携体制に㈱リバースを加えることを各社と合意し、当初予定していた当社子会社㈱セルテクノロジーの株式譲渡先を㈱同仁グループから、より最適な譲渡先である㈱リバースに変更し、2020年11月12日付で株式譲渡契約を締結、同日譲渡を実行いたしました。
(7) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
2019年10月及び2020年4月に第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債並びに新株予約権(行使価額修正条項付)を発行し、加えて2019年12月に㈱みずほ銀行より借入れを実行し、未行使である新株予約権を除いて総額約18億円規模の資金を調達いたしました。今後は、フィルグラスチムバイオ後続品の販売による売掛債権の回収や当該新株予約権行使による増資で必要十分な資金調達がされることが見込まれるものの、依然として間接金融による資金調達は難しく、直接金融による資金調達が基本になりますが、開発品の優先順位を考慮しつつ財務会計面及び管理会計面からも検討を加えた上で意思決定を行っていくことで、パイプラインの充実と安定的な収益基盤の確立につなげてまいります。さらには、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も想定し、資金調達も含め、手許流動性の維持・向上に努めてまいります。
当第3四半期連結会計期間において、㈱同仁グループとの新たな歯髄幹細胞事業の連携体制構築に向けて、当社の連結子会社である㈱セルテクノロジーの全株式を㈱同仁グループに譲渡する旨を定めた株式譲渡契約を締結することを2020年7月10日開催の当社取締役会で決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしましたが、上述のとおり、さらなる体制強化と事業発展を目的に当該連携体制に㈱リバースを加えることを各社と合意し、当初予定していた当社子会社㈱セルテクノロジーの株式譲渡先を㈱同仁グループから、より最適な譲渡先である㈱リバースに変更し、2020年11月12日付で株式譲渡契約を締結、同日譲渡を実行いたしました。当該株式譲渡に伴い、㈱セルテクノロジー及びその完全子会社である㈱レムケアは㈱リバースの傘下となり、当社の連結の範囲から除外しております。