(1)業績
当事業年度における我が国経済は、政府の経済政策や金融緩和策により、企業収益は回復傾向にあり、緩やかな景気回復基調は今後も継続されるものと期待されます。
当社の事業領域である、ソーシャルアプリ事業を取り巻く環境につきましては、国内ブラウザゲーム市場については成長率の鈍化は見られるものの、ネイティブアプリケーション(注)を中心に国内ソーシャルゲーム市場は今後も拡大していく見通しであります。
このような事業環境の中、当社では当事業年度においては、既存タイトルに関しては運営体制の強化を行い引き続き売上収益に貢献しておりますが、新規注力ネイティブアプリケーションタイトルについて品質向上のためリリース時期の延期を行ったこと等による厳しい状況での推移を踏まえ、海外拠点の整理・縮小等を行い、それに伴う特別損失の計上、繰延税金資産の取崩しを行いました。更にコストの圧縮施策を進めるとともに、新規タイトルのマーケットでの競合状況、ゲームの機能面検証をより精緻に行うとともに、収益性の観点からもプロダクトポートフォリオの見直し、翌事業年度に向けての成長基盤の再構築を推進してまいりました。
足元の状況としては、平成28年1月に仲間との連携が熱い、みんなで×つなげるバトルRPG「12オーディンズ」のリリースを行いました。ジョブシステムと多彩な装備やスキルを駆使した戦略性とともに、ド派手なエフェクトと3Dで表現される爽快なリアルタイムバトルが楽しめる仕様となっており、今後の収益寄与が期待されます。
この結果、当事業年度の業績は、売上高は5,482百万円(前事業年度比15.0%の減少)、営業損失は964百万円(前事業年度は営業利益149百万円)、経常損失は1,004百万円(前事業年度は経常利益151百万円)、当期純損失は1,447百万円(前事業年度は当期純利益22百万円)となっております。
(注)ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピューターの機種やOS上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトウェアのことをいいます。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末と比べ、382百万円減少し、946百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により使用した資金は、837百万円(前事業年度は594百万円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,179百万円があった一方で、法人税等の還付額148百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は、41百万円(前事業年度は386百万円の使用)となりました。これは主に、関係会社貸付けによる支出30百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、496百万円(前事業年度は148百万円の使用)となりました。これは主に、借入による収入300百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入190百万円によるものであります。
(1)生産実績
当社は、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
(2)受注状況
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。
(3)販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
|
事業の名称 |
当事業年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ソーシャルアプリ事業(千円) |
5,482,714 |
85.0 |
|
合計(千円) |
5,482,714 |
85.0 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日) |
当事業年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
グリー株式会社 |
2,370,469 |
36.7 |
1,987,098 |
36.2 |
|
株式会社ディー・エヌ・エー |
983,170 |
15.2 |
902,710 |
16.5 |
|
株式会社ミクシィ |
828,293 |
12.8 |
625,916 |
11.4 |
|
株式会社NTTドコモ |
693,338 |
10.7 |
459,775 |
8.4 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が属するソーシャルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しております。
このような状況の下、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入し、多様化するユーザーの嗜好に応える組織体制を整える必要があると考えております。また、今後の規模拡大に伴いコーポレート・ガバナンスの強化も重要な課題として認識しております。
以上を踏まえ、当社としましては、以下のとおり具体的な課題に取り組んでまいります。
(1)ネイティブアプリケーションのリリース
ソーシャルゲーム市場は、ネイティブアプリケーションを中心に今後も世界規模で拡大していく見通しであります。当社が成長するためには、既存タイトルの企画、開発、運営により蓄積されたノウハウを新規にリリースするネイティブタイトルに活かすとともに、新規ネイティブタイトルを継続的、安定的に提供し続けることが重要であると認識しております。
一方で、ネイティブアプリケーションは、開発費、広告費が高騰しておりますが、開発タイトル数を絞り良質なタイトルを開発するとともに、有力IP(注)タイトルリリース等を行い、収益性の高いソーシャルゲームを開発し、提供することで、収益基盤の拡大と安定化を図っていく方針であります。
また、海外配信につきましても、現地パブリッシャーとの連携、強化により収益の最大化を図ってまります。
(注)版権や知的財産権を持つコンテンツのことをいいます。
(2)ブラウザタイトルの収益維持
当社は、「ぼくのレストランⅡ」「ガルショ☆」など女性ユーザーが多くライフタイムバリュー(注)が高いブラウザタイトルを運営しております。一般的にタイトルリリースから時間が経過すると、収益は縮小する傾向となりますが、当社としましては、新イベントの導入、テーマやアートのクオリティ担保等によりブラウザタイトルの運営力を引き続き強化するとともに、コラボレーション強化による施策等により、収益性を維持していく方針であります。
(注)既存ユーザーの離脱率の低さのことをいいます。
(3)優秀な人材の確保
当社は、市場の拡大、新規参入企業の増加、ユーザーの嗜好の多様化に迅速に対応していくため、ユーザーの嗜好性を分析、把握し、サービスの恒常的な改善を行うことができる優秀な人材の確保、育成が必要と考えております。
当社としましては、収益性を考慮した人員の最適化、また、社内研修の強化、福利厚生の充実を図っていくとともに、志望者を惹きつけるようなオリジナリティのあるヒットタイトルを継続的にリリースしていくことで優秀な人材の採用強化につなげたいと考えております。
(4)内部管理体制の強化
当社が、急速な事業環境の変化に適応しつつ、持続的な成長を維持していくためには、内部管理体制の強化も重
要であると考えております。当社としましては、内部統制の実効性を高めコーポレート・ガバナンスを充実してい
くことにより、リスク管理の徹底とともに業務の効率化を図っていく所存であります。
(5)サイトの安全性及び健全性の確保
当社が提供するコンテンツは、不特定多数のユーザーが登録をしていることから、ユーザーが安心して当社のサービスを利用できるように、サービスの安全性及びサイト内の健全性を確保することが、信頼性の向上につながると考えております。当社は個人情報保護や知的財産保護のためのガイドラインを設け、サイトの安全性・健全性の確保に努めており、今後も継続していく方針であります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業内容に関するリスクについて
①ソーシャルゲーム市場について
当社の事業領域であるソーシャルゲーム市場は、当面は世界的に市場拡大が続いていくものと見込んでおります。しかし、予期せぬ法的規制や通信事業者の動向により、市場全体の成長が大きく鈍化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
②プラットフォーム運営事業者の動向
当社のソーシャルアプリ事業は、大手プラットフォーム事業者を中心とした複数のSNSプラットフォームや「AppStore」「GooglePlay」上において、それぞれ各社のサービス規約に従いサービスを提供しており、当該プラットフォーム事業者に対して、回収代行手数料、システム利用料等の支払いを行っております。システム利用料等の料率の変更や事業戦略の転換並びに今後のプラットフォーム事業者の動向によっては、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③技術革新について
当社の事業領域であるソーシャルゲーム市場は、インターネット環境やネットワーク技術等に密接に関連しており顧客ニーズの変化や新しいサービスの導入などにあわせて、通信技術やデバイス等の技術革新の速度が極めて速いという特徴があります。当社はそうした技術革新に対応できる体制づくりに努めており、当面の課題としてスマートフォン対応を進め、スマートフォンにおける収益の拡大を図っていく所存でありますが、今後において技術革新のスピードに適時に対応出来ない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ソーシャルゲームに関する法的規制等について
近年の「コンプリートガチャ」(注1)問題や、一部の悪質なユーザーがRMT(リアル・マネー・トレード)(注2)によってアイテム等の譲渡を行うことでゲームの安全性・健全性が害されるという問題も発生しております。当社も消費者庁の施行した法的規制及び業界内の各種ガイドラインを順守し、迅速に対応する方針としております。しかしながら、現行の法令及び各種ガイドラインの変更が行われた場合、または変更に対応するための費用発生により、当社の事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。
(注)1.コンプリートガチャとは、ランダムに入手するアイテム等を一定数揃えることで希少なアイテムやカード
を入手できるシステムを言います。
2.RMT(リアル・マネー・トレード)とは、オンラインゲーム上のキャラクター、アイテム、ゲーム内仮想
通貨等を現実の通貨で売買する行為を言います。
⑤ソーシャルアプリ事業のビジネスモデルについて
当社のソーシャルアプリにおいては、アプリ内でのアイテム課金による収益が主たる収入となっており、ユーザーに継続してアイテム課金を利用してもらえるよう、ユーザーの嗜好にあった課金アイテムの提供を行っています。しかし、ユーザーの課金アイテムの利用が継続して促進されない状況になった場合、想定していた課金アイテムの販売による収益が得られない可能性があります。この結果、当社の事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。
⑥制作・開発コストの増加について
当社では、新規のタイトル及び既存タイトルを含め、大量のアイテム、キャラクター(イラスト)制作が発生します。限られた期間内に一定の質・量を維持するために、社内での制作に加え、制作を社外に委託しております。また、定常化した特定の制作委託先に依存することの無いよう、複数の制作委託先への分散化に努めています。しかし、ソーシャルアプリ業界においては、新規参入企業の増加に伴い、制作委託先の確保が困難になる場合や、委託費用が上昇することが想定されます。この結果、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑦取引依存度の高い主要な取引先について
当社は、プラットフォーム事業者であるグリー株式会社(以下「同社」という)を通じてサービスの提供を行っており、当社の最近2事業年度における総売上高に占める同社に対する売上高の割合は下記の通り高い水準にあります。引き続き、同社とは、現状の関係を維持していくことを確認してはおりますが、将来において何らかの要因により、同社の事業戦略等に変化が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日) |
当事業年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
グリー株式会社 |
2,370,469 |
36.7 |
1,987,098 |
36.2 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.取引条件については、市場価格等を勘案した一般的取引条件にて、独立第三者間取引と同様に決定してお
ります。
⑧競合の動向について
当社のソーシャルアプリ事業については、現時点で競合他社が多数存在しているほか、新規参入事業者も非常に多く見受けられます。また、ユーザーがソーシャルゲームを利用する環境は、スマートフォン等の高機能情報端末に急速に移行しつつあり、高機能な端末を利用することで、よりユーザーを惹きつける本格的なゲームの機能や表現が実現できるため、現在の競合に加え、パソコンや専用端末におけるゲームメーカーとの競合も予想されます。
当社としましては、これまで培ってきたソーシャルアプリ運営のノウハウを生かして、ユーザーのニーズに合致した独自性の強いタイトルの投入を継続していく所存ではありますが、競争環境の更なる激化等、競合の状況によっては、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑨ブラウザタイトルへの依存について
「ぼくのレストランⅡ」「ガルショ☆」など女性ユーザーが多くライフタイムバリュー(注)が高いブラウザタイトルを運営しておりますが、現時点では、依然としてブラウザタイトルの売上高の割合が高くなっております。今後ユーザーの嗜好性の変化等により、ブラウザゲーム市場が縮小した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(注)既存ユーザーの離脱率の低さのことをいいます。
⑩システム障害について
当社の事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しており、自然災害や事故などにより通信ネットワークが遮断された場合には、サービスを提供することが不可能な場合があります。また、アクセスの一時的な増加による負荷増大によって、当社のサーバーが停止し、サービス提供に支障が出る場合があります。
更には、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によって、当社のシステムに重大な影響が出る場合があります。当社としましては、定期的なシステムのバックアップを実施するとともに、外部のデータセンターを利用することでセキュリティ強化や安定的なシステム運用が出来るような体制の構築に努めておりますが、前述のような状況が発生した場合には、当社への損害賠償等により直接的な損害が生じる可能性のほか、当社及び当社システムへの信頼の低下により、間接的に当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑪個人情報の管理
当社は、当社が運営するソーシャルアプリの利用者の個人情報を取得する場合があります。当社では、セキュリティポリシーを定めるとともに、社内教育を通じて関連ルールを周知徹底し、「個人情報の保護に関する法律」の遵守に努めております。また技術的対応として、専用サーバーに保管しアクセス制限を設けるなど、システムの強化等に努め、個人情報の厳格な管理を行っております。しかしながら、このような対策にも関わらず個人情報の漏えい等の事態が発生した場合には、当社に対する信用の失墜、損害賠償の請求等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫サイトの健全性、安全性の維持
当社がネイティブアプリケーションのタイトル展開を行う「AppStore」「GooglePlay」においては、不特定多数の個人会員が各会員間においてコミュニケーションが取れる掲示板を当社が設置し、監視・管理を行う必要があります。当社としましては、健全なコミュニティを育成するべく、ユーザーに対して利用規約で不適切な利用の禁止を明示しております。また、常時適切なモニタリングを行い、規約違反に対しては厳重に対処していく所存でおります。しかしながら、会員によるアプリケーション内の行為を完全に把握することは困難であることから、会員の不適切な利用に起因するトラブル等が生じた場合には、利用規約の内容にかかわらず当社が法的責任を問われる可能性があるほか、当社及び当社アプリケーションへの信頼の低下により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(2)事業運営・組織体制に関するリスク
①特定人物への依存
当社創業者であり、現在ソーシャルアプリ事業を統括する、安徳孝平、公文善之の両名は当社の事業推進に極めて重要な役割を果たしております。当社としましては、両氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、何らかの理由により両氏が業務執行できない事態となった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
②社歴が浅いことについて
当社は平成21年2月に設立された社歴の浅い会社であります。現在まで、収益及び利益について成長を継続しておりますが、ソーシャルゲーム業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象が含まれざるを得ない状況にあります。また、そのような中で過年度の財政状態及び経営成績からでは今後の業績を予測するには不十分な面があります。
③人材の採用と育成について
当社が、今後更なる業容拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保・育成が重要な課題となります。現在も採用による人材の獲得に加え、入社後の社内における研修、各種勉強会の開催、福利厚生の充実など、社員の育成及び人材の流出に対応した各種施策を推進しております。しかし、新規の採用や社内における人材の育成が計画通りに進まず、適正な人員配置が困難になった場合は、増強を要する部門に業務委託契約による委託先や派遣社員を投入することが必要な場合も想定されます。これにより、一時的な業務委託費等の発生、必要な能力を有した人材の適所への配置の困難、社内に知見等のノウハウが蓄積されないことなどが当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④知的財産権の管理
当社は、自社で提供しているサービスに関して、第三者が保有する知的財産権を利用する場合には、当該第三者の使用許諾を得ており、今後も第三者が保有する知的財産権を利用する場合は、同様に使用許諾を得る方針であります。また、当社役職員・従業員による知的財産権の持ち出しがリスクとして考えられますが、社内の管理体制を強化し、社員教育の強化を図っております。現時点で、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟を提起または通知されている事実はなく、一切他者の知的財産権を侵害していないという認識ではありますが、万一、当社の認識外で、第三者の知的財産を侵害した場合には、損害賠償請求や使用差止請求を受け、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は取締役及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストック・オプションを発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与するストック・オプションの行使が行われた場合、発行済株式数が増加し、1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。平成27年12月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は1,127,980株であり、発行済株式総数7,187,880株の15.7%に相当しております。
⑥配当政策について
当社は、株主に対する利益還元について経営の最重要課題の一つとして位置づけており、剰余金の配当については総配分性向を重視しつつ、より高い水準に引き上げることを目指しております。
当社は、今後も事業展開に備えた内部留保の充実に努め、成長を継続させることで企業価値を高めてまいりますが、あわせて、当社株式を保有する株主の皆様に対する利益還元として、総配分性向20%を目途とした業績に応じた株主配当を継続的に実施させていただく予定といたしました。しかしながら、配当政策が業績に連動しているため、業績が悪化した場合、これにともなって配当が減少する可能性があります。
⑦提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況
当社は、当事業年度において一部タイトルの売上高が不振であったことから、重要な営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローも生じるとともに、コミットメントライン契約に付されている財務制限条項に抵触いたしております。
以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を推進するため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
|
相手方の名称 |
契約の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
グリー株式会社 |
GREE Platform参加契約書 |
GREE Platformへの参加に関する契約 |
平成22年6月22日から 平成23年6月21日まで (注1) |
|
グリー株式会社 |
業務提携契約書 |
アプリ提供に関して収益拡大を目的としたグリー株式会社との業務提携契約 |
平成25年4月23日から 平成26年4月22日まで (注2) |
(注)1.期間満了の1ヶ月前までに当社または相手方のいずれからも延長拒絶の申し出がない限り、1年毎に自動
更新。
2.期間満了の3ヶ月前までに当社または相手方のいずれからも延長拒絶の申し出がない限り、1年毎に自動
更新。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
①資産
当事業年度末の資産につきましては、前事業年度末に比べて1,202百万円減少し、2,253百万円となりました。
これは主に、現金及び預金の減少(前事業年度末比382百万円の減少)、売掛金の減少(前事業年度末比181百万円の減少)、繰延税金資産の取崩しによる減少(前事業年度末比258百万円の減少)、関係会社長期貸付金の減少(前事業年度末比84百万円の減少)によるものであります。
②負債
当事業年度末の負債につきましては、前事業年度末に比べて44百万円増加し、634百万円となりました。
これは主に、短期借入金の増加(前事業年度末比298百万円の増加)があった一方で、未払金の減少(前事業年度末比153百万円の減少)、未払消費税等の減少(前事業年度末比46百万円の減少)によるものであります。
③純資産
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べて1,246百万円減少し、1,619百万円となりました。
これは主に、当期純損失の計上による利益剰余金の減少によるものであります。
(3)経営成績の分析
当事業年度の業績は、売上高5,482百万円(前事業年度比15.0%の減少)となりました。売上原価は5,440百万円
(前事業年度比6.8%の増加)、販売費及び一般管理費は1,006百万円(前事業年度比16.9%の減少)となり、この
結果、営業損失は964百万円(前事業年度は営業利益149百万円)、経常損失は1,004百万円(前事業年度は経常利益151百万円)、当期純損失は1,447百万円(前事業年度は当期純利益22百万円)となりました。
①売上高
ソーシャルアプリ事業において、「ぼくのレストランⅡ」「ガルショ☆」「ドラゴンタクティクス」等の既存タイトルに関しては運営体制の強化を行い堅調に推移いたしましたが、新規注力ネイティブアプリケーションタイトルの品質向上のためのリリース時期の延期等により売上高は5,482百万円となりました。
②売上原価、売上総利益
売上原価は5,440百万円となりました。これは主に新規採用に伴う労務費1,223百万円、ソーシャルアプリの制作に伴う外注費1,530百万円及びプラットフォーム事業者等への支払手数料1,961百万円となり、この結果、売上総利益は41百万円となりました。
③販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は1,006百万円となりました。これは主に、給料手当及び賞与131百万円、支払手数料407百万円、広告宣伝費77百万円となり、この結果、営業損失は964百万円となりました。
④営業外収益、営業外費用及び経常利益
営業外収益は2百万円、営業外費用は42百万円となりました。営業外費用は主に貸倒引当金繰入30百万円となり、この結果、経常損失は1,004百万円となりました。
⑤特別損失及び当期純利益
特別損失は174百万円となりました。これは主に、海外拠点の整理・縮小等に伴う事業整理損155百万円となり、この結果、税引前当期純損失は1,179百万円となり、法人税等調整額の計上により、当期純損失は1,447百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社では、創業以来ソーシャルアプリの企画、開発及び運営を一貫して行うことに重点をおき、質の高いサービスをユーザーに提供することで収益基盤を拡大してまいりました。
また、当社の主要な事業領域である、国内ソーシャルゲーム事業については、ブラウザゲーム市場については成長率の鈍化がみられるものの、ネイティブゲーム市場の成長が補い、今後も拡大していく見通しであります。
今後も継続して質の高いサービスの提供を行っていくとともに、新規事業につきましても市場のトレンドを鑑みながら進めていく所存であります。
(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策
当社は、「4 事業等のリスク(2)事業運営・組織体制に関するリスク⑦提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、①海外拠点の整理・縮小等の構造改革によるコスト削減、②プロダクトポートフォリオの見直し及び品質管理による収益力の強化、③資金調達や資金繰りの安定化に努めてまいります。これらの改善策を状況に応じて適切に推進していくことにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。