(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の改善と国内消費環境の持ち直しによる緩やかな回復基調が続きましたが、一方で中国経済を中心とした新興国の景気の減速、アメリカ金融政策の正常化、原油価格の下落などの世界経済の影響により、為替相場や株式市場が大きく変動する先行き不透明な状況でもあったことから個人消費は伸び悩みました。
当社が置かれておりますEコマース市場は、社会基盤におけるネットワーク環境の改善、スマートフォン、タブレットPC等の新しいデバイスの普及、多種多様なプラットフォームの台頭がみられ、すべての世代の生活へインターネットは浸透してきております。経済産業省の公表による2014年の国内消費者向けECの市場規模は前年から14.6%増加し12.8兆円まで拡大しており、ECの浸透を示す指標であるEC化率も年々上昇し、前年から0.52ポイント増の4.37%となっております。
また、国内における個人取引の中古品市場規模は拡大傾向が続き、その中のインターネットショッピングサイト及びインターネットオークションを利用した取引は、利用者の消費意欲の高まりにより半数以上であると推計されております。
このような経営環境のもと、当社は「お客様に『価値ある大切な中古品』を安心・安全にお取引できるマーケットを創出すること」を方針として、インターネットにおける中古品取引を可能とする仕組みをいち早く構築し事業展開を推進して参りました。
当事業年度におきましては、前事業年度より開発を進めてまいりました新基幹業務システムへの入れ替えを完了し、①統合された新システムを活用することによる業務効率の改善、②顧客情報及び在庫情報の一元管理を可能としたことによる顧客の利便性の向上、③店頭へタブレットPOSを導入することによるスムーズな接客が可能となり、今後の更なる売上高販管費比率の低減に向けた取り組みを行いました。当社ECサイトでは新たなサービスとして、愛好家や当社スタッフがカメラ+レンズ、自転車パーツなど単品では機能しない商品の組み合わせを提案し、共有された商品を閲覧者が一括購入することができる「見積りSNS」を始め、運用後は機能追加によるユーザビリティの向上に努めました。買取・下取におきましては、取引が成立した顧客が次回以降、本人確認書類の提出と住所確認が不要となる、手続きの簡素化を実現した「買取リピーター」を導入いたしました。あわせて、ECサイト上での展開を中心に「ワンプライス買取」対象品の増量や当社オリジナルサービスの「先取交換」などを継続強化することで、売上成長の源泉となる中古品を十分確保し、市場での競争力を高めました。これらにより、ECを中心に大きく伸長したことで、新基幹業務システム入れ替え作業と一部不具合にともなうECサイト及び店舗の休業による売上減少と訪日外国人向けの販売の鈍化がみられましたが、売上高は22,705,331千円(前年同期比18.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、新基幹業務システムの開発及びECサイトで各種機を能追加したことによる取得資産に係る減価償却費とその運用費の発生、販売・買取強化のための販売促進費等と売上拡大にともなう各種手数料の増加、また株式市場変更に係る諸手続きの費用が一時的に発生したことなどもあり、2,897,182千円(同17.7%増)となりました。利益面におきましては、売上拡大のためのセール等により売上総利益率は低下した中で売上総利益を増加させることはできましたが、経費の増加分を補いきれず、営業利益は832,109千円(同6.1%減)、経常利益は821,075千円(同5.6%減)となり、当期純利益では560,372千円(同0.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
[カメラ事業]
「先取交換」、「ワンプライス買取」を継続強化したことで買取額は大幅に増加し、好調な買取に支えられた豊富な品揃えとこれを活用した販売施策を実施しました。あわせて、顧客がより安心して中古品を購入できるように、販売前の入念な点検に加えてカメラ事業独自の中古品の保証期間を6ヶ月から1年に延長しました。また、新たな販売チャネル「Map Camera Yahoo!ショッピング店」の出店、スマートフォン用サイトではパソコン用サイトと同じ商品検索機能を実装することで利便性の向上を図り、売上高は16,572,101千円(前年同期比20.5%増)となりましたが、訪日外国人向け販売の鈍化への対策として講じたセール等による売上総利益率の低下もあったことで、経費の増加分を補う売上総利益の拡大までには至らず、セグメント利益は1,168,542千円(同3.4%減)となりました。
[時計事業]
新品では正規取扱いブランドの拡充、中古品では「ワンプライス買取」の対象ブランドの増量を図り、買取を強化することで、新品中古品ともに幅広いブランドの取り揃えと潤沢な在庫量の押し出し、豊富できめ細かな情報と人気ブランドの保証期間の延長などの各種サービスの充実を図りました。あわせて積極的なWeb広告、雑誌広告での告知を行ったことで、ECサイトへの訪問者数を大きく伸ばしました。これらにより、訪日外国人向けの販売の鈍化はあったものの、売上高は5,301,655千円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益は231,282千円(同6.5%増)となりました。
[筆記具事業]
個性的なオリジナル万年筆や書斎を飾る各種小物類の品揃えの拡充を推し進めること、人気シリーズの商品紹介を積極的に行うことやシリーズ化したオリジナルインクをはじめ、他社を凌ぐインクの品揃えに特化し、専門店としての特色を打ち出すことなどを行いました。中古品においては、買取から商品化までの業務の流れをスムーズにすることで、ECサイト及び店舗での品揃えの充実を図り、売上高は470,844千円(前年同期比29.5%増)、セグメント利益は54,774千円(同155.1%増)となりました。
[自転車事業]
ECサイトや専門雑誌等での告知による買取強化により、中古在庫を定常的に維持することで中古売上が大幅に増加し、全体の売上総利益増加に貢献しました。また商品入荷情報、セール等の新鮮な情報をメールマガジン登録者への配信とECサイトへの掲載でタイムリーに発信しました。事業運営面では販売費を中心に経費の削減に努めましたが、経費を補うまでの売上高は確保できず、売上高は360,730千円(前年同期比0.7%減)、セグメント損失は7,480千円(前年同期は15,494千円の損失)となりました。
なお、当社株式は平成27年12月8日付にて、東京証券取引所マザーズ市場から東京証券取引所市場第一部に市場変更されました。今後は更なる業容の拡大と企業価値の向上のための取り組みに努めて参ります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、506,429千円となり、前事業年度末と比較して14,164千円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、90,117千円(前年同期比42.9%減)となりました。これは、主として税引前当期純利益820,775千円、減価償却費189,427千円、売上債権の増加額409,995千円、たな卸資産の増加額535,508千円、仕入債務の増加額283,779千円、ポイント引当金の増加額49,966千円、法人税等の支払額305,318千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、333,514千円(前年同期比27.2%増)となりました。これは、主として無形固定資産の取得による支出308,647千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得られたキャッシュ・フローは、257,562千円(前年同期比66.2%増)となりました。これは、短期借入金の純増加額250,000千円、長期借入れによる収入900,000千円、長期借入金の返済による支出795,239千円、配当金の支払額83,792千円によるものであります。
(1)生産実績
該当事項はありませんが、代替的な指標として当事業年度の仕入実績を記載しております。
仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
カメラ事業 |
14,059,980 |
123.9 |
|
時計事業 |
4,865,768 |
110.2 |
|
筆記具事業 |
309,858 |
134.5 |
|
自転車事業 |
290,478 |
109.4 |
|
合計 |
19,526,085 |
120.1 |
(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
カメラ事業 |
EC |
10,609,953 |
135.9 |
|
|
店舗 |
5,962,148 |
100.2 |
|
|
セグメント計 |
16,572,101 |
120.5 |
|
時計事業 |
EC |
1,869,772 |
119.1 |
|
|
店舗 |
3,431,883 |
110.3 |
|
|
セグメント計 |
5,301,655 |
113.3 |
|
筆記具事業 |
EC |
312,232 |
139.6 |
|
|
店舗 |
158,612 |
113.3 |
|
|
セグメント計 |
470,844 |
129.5 |
|
自転車事業 |
EC |
240,920 |
88.7 |
|
|
店舗 |
119,809 |
130.4 |
|
|
セグメント計 |
360,730 |
99.3 |
|
合計 |
EC |
13,032,877 |
132.0 |
|
|
店舗 |
9,672,453 |
104.1 |
|
|
セグメント計 |
22,705,331 |
118.5 |
(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が継続的に安定した成長を続けていくためには、当社の強みである各事業における専門性やECに主軸を置いたビジネスモデルを活かし、顧客からの信頼やブランドの認知力を向上させ、安心・安全に取引できる環境を提供することにより、収益基盤を高めていく必要があると認識しております。そのための施策として、以下の事項に取り組んで参ります。
(1)各事業における専門性の向上
当社の営むカメラ事業、時計事業、筆記具事業、自転車事業ではいずれも専門的な知識が求められる「価値ある商品」を取り扱っております。特に、中古品については、価値ある「財庫」品を確保すること、及び「財庫」の価値を見極める商品知識豊富なエキスパートである「人財」が不可欠と認識しております。商品知識豊富なエキスパートについては、それぞれの事業の取扱商品に対して“こだわり”を持って接し、専門性を追求することで育成しております。また、エキスパートが専門知識をより多くの顧客に提供できるように、ECサイト上で様々な情報発信ができる仕組み作りや、組織体制の整備を進めて参ります。
(2)ECサイトの信用力(安心・安全)・利便性の向上
今後、ECサイトでの販売を継続的に拡充するためには、ECサイトでも、対面取引と同様に顧客が安心して利用できるサービスの提供を目指し、一層の信用力(安心・安全)や利便性の向上を図る必要があると認識しております。この点につきましては、EC買取における新サービス(「ワンプライス買取」、「先取交換」、「買取リピーター」)の導入、スマートフォン対応の販売チャネルの追加、新技術導入による商品検索機能の大幅な改善、EC取引上のセキュリティ強化等によるECサイトの継続的なリニューアルを実施して参りました。また、ECサイト上での販売における新たなサービスとして、商品の組み合わせを提案し、一括購入することができる「見積りSNS」を導入した他、より安心して中古品を購入できるように、カメラ事業において中古品の保証期間を6ヶ月から1年に延長いたしました。今後も更なる信用力(安心・安全)と利用者向けサービスの強化を続けることで、売上の向上に努めて参ります。
(3)当社及びブランドの認知度の向上、新規Web会員数、アクセス・ページビュー数の増加
当社は事業ごとに以下の屋号を用いて事業展開をしており、当社及び専門店としての各ブランドの認知度を一層高め、新たな利用者(新規Web会員数)を増やしていくことが課題と認識しております。
|
事業名 |
屋号 |
|
カメラ事業 |
Map Camera |
|
時計事業 |
GMT |
|
筆記事業 |
KINGDOM NOTE |
|
自転車事業 |
CROWN GEARS |
当社はこれらブランドの関連EC情報サイト等への広告、Web上のDSP広告、専門店として魅力ある情報発信の更なる充実、facebook等のソーシャルネットワークの活用、アフィリエイトサービスの利用等を通じて、当社及びブランド認知度の向上、集客のためのプロモーション強化を積極的に行い、来客数及びページビューを増やし、当社ECサイトの新たな利用者を増やしていくことが必要と考えております。
当社の経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)中古品の仕入について
① 中古品の確保について
当社は中古品を中心とした販売を行っているため、一般の顧客から現金で商品を買い取っております。中古仕入に関しては買掛金が発生せずに現金仕入となるため、この代金を借入でまかなう場合に金利の動向の影響を受けます。また、中古品は新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、当社では買取センターの設置、宅配買取の実施により仕入チャネルを多様化することで、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築して参りました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化によって、質量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。
② コピー商品の買取リスクについて
中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題となっております。当社においては、専門的な知識と経験を持った人材を育成することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、お客様に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、誤って仕入れたコピー商品についてはすべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。しかしながら、今後コピー商品を大量に仕入れ店頭への陳列を行った場合には、顧客の利益を損ない、当社の信用を損なう可能性があります。
③ 盗品の買取リスクについて
古物営業法に関する規制により、買い受けた商品が盗品であると発覚した場合、1年以内であればこれを無償で被害者に返還することとされております。当社においては、古物営業法遵守の観点から古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)をPOSデータ(当社売上・買取管理システムにて集積されたデータ)と連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、被害者への無償返還に適切に対応できる体制を整えております。今後も、古物を取り扱う企業として、古物台帳管理の徹底及び盗品買取発覚時の被害者への無償返還に適切に対応して参ります。このため、大量の盗品買取を行った場合には、多額の仕入ロスが発生する可能性があります。
(2)新品の仕入について
台風、水害、地震等の自然災害が発生し、メーカーからの新品商品の供給が不足した場合には、売上が減少することにより当社業績は影響を受ける可能性があります。
(3)商品の価値下落について
当社が取り扱う商品はカメラ・時計・筆記具・自転車を中心とした「価値ある中古品」ですが、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により、その販売動向を大きく左右されるものが存在しております。
(4)当社の営業エリアについて
当社はインターネットを中心に販売・買取を行っておりますが、基本的に1事業につき1店舗の営業店舗を展開しております。また、当社の営業店舗は新宿、渋谷に集中し、EC販売の統括部署も新宿の本社営業部事務所にあるため、大きな災害時にすべてが被害を被り業務が再開できない可能性があります。
(5)業界の状況について
中古品業界においては、最近では幅広い分野において中古品の流通量が増大しており、カメラ・時計・自転車等、当社が取り扱っている商品においても、新規参入が目立ってきております。今後、競合店の増加やインターネットを介した売買の普及等による中古品の買取競争が激しくなった場合には、人気商品の確保が難しくなること、買取価格の相場が変動すること等から、当社業績は影響を受ける可能性があります。なお、当社は新品の販売も行っておりますが、新品の安売りを専門とするディスカウントストアの増加により販売競争が激化していった場合、販売価格の低下等により当社業績は影響を受ける可能性があります。
(6)個人情報の管理について
古物営業法に関する規制により、商品を買い受ける際、個人情報の取得を行いますが、当社ではこれら個人情報を帳簿等に記載又は電磁的方法により記録しております。また、当社では店頭販売の業務等において、顧客の住所、氏名、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社は社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。なお、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より「プライバシーマーク」の付与認定を受け、平成19年9月より、同マークの使用を開始しております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社業績は影響を受ける可能性があります。
(7)システムトラブルについて
当社のECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。
しかしながら、万が一予期せぬ大規模災害や人為的な事故等によるシステムトラブルが発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)古物営業法に関する規制について
当社の取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類。同法の目的並びに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。
A.目的
この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。
B.規制の要旨
(a)古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。
(b)古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならない(第15条)。
(c)売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。
(d)買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。
なお、(a)の規制につきましては、古物営業の許可には有効期限は定められておりません。しかし、古物営業法または古物営業に関する他の法令に違反した場合で、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止及び許可の取消しを行うことができるとされております。
当社は、古物営業法を遵守し古物台帳管理を徹底し適法に対応する等の社内体制を整えておりますので、事業継続に支障を来す要因の発生懸念はありません。また現状において許可の取消し事由に該当するような事象は発生しておりません。しかし、古物営業法に抵触するような不正事件が発生し許可の取消し等が行われた場合には、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9)有利子負債への依存について
当社では、在庫の取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しております。当事業年度末においては総資産5,907百万円に対して有利子負債1,784百万円であり、有利子負債が総資産の30.2%を占めております。今後、金融情勢の変化等により金利水準が変動した場合には、支払利息の増加等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)人材の確保・育成について
当社の継続的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。しかしながら、当社が求める優秀な人材を計画通りに確保できなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
(11)その他の法的規制について
当社ではインターネットを活用した通信販売を行っており、「特定商取引に関する法律」による規制を受けております。なお、税制改正により消費税率が引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、当社業績は影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項については、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、第5[経理の状況]1[財務諸表等](1)財務諸表(重要な会計方針)に記載しております。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、22,705,331千円(前年同期比18.5%増)となりました。内容としましては、買取促進による豊富な中古品と専門店としての幅広い新品の品揃え及びサービスの拡充を図ったこと、また当社ECサイトでの機能追加による利便性の向上を継続して行ってきたことによるものです。
(営業利益)
当事業年度の売上総利益は、売上拡大の為のセール等の実施により売上比率が低下した中で、3,729,292千円(同11.4%増)となりました。一方で販売費及び一般管理費においては、新基幹業務システムの開発及びECサイトで各種機能追加したことによる取得資産に係る減価償却費とその運用費の発生、販売・買取強化の為の販売促進費等と売上拡大にともなう各種手数料の増加、また株式市場変更に係る諸手続きの費用が一時的に発生したことなどもあり、2,897,182千円(同17.7%増)となりました。
この結果、営業利益は、832,109千円(同6.1%減)となりました。
(経常利益)
当事業年度における営業外収益は、取引先からの販売協賛金等の計上により6,904千円(同850.1%増)となりました。営業外費用は、支払利息等の計上により17,938千円(同5.2%増)となりました。
この結果、経常利益は821,075千円(同5.6%減)となり、売上高経常利益率は3.6%(同0.9ポイント減)となりました。
(当期純利益)
当事業年度における特別損失は、設備更新に伴う固定資産除却損により299千円(同92.4%減)となりました。
この結果、当期純利益は560,372千円(同0.6%減)となり、売上高当期純利益率は2.5%(同0.5ポイント減)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]4[事業等のリスク]に記載しております。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況に記載しております。
② 財政状態
当事業年度末の資産につきましては、総資産が5,907,458千円となり、前事業年度末と比較し796,594千円の増加となりました。
流動資産は4,905,622千円となり、前事業年度末と比較して880,697千円の増加となりました。これは主として売掛金が409,995千円増加したこと、商品が535,508千円増加したこと、及びその他の流動資産が65,367千円減少したことによるものであります。
固定資産は1,001,836千円となり、前事業年度末と比較して83,849千円の減少となりました。これは主としてソフトウエアが342,422千円増加したこと、及びソフトウエア仮勘定が419,215千円減少したことによるものであります。
負債につきましては、3,154,032千円となり、前事業年度末と比較して313,420千円の増加となりました。
流動負債は2,585,860千円となり、前事業年度末と比較して325,030千円の増加となりました。これは主として、買掛金が283,779千円増加したこと、短期借入金が250,000千円増加したこと、及びその他の流動負債が233,785千円減少したことによるものであります。
固定負債は568,172千円となり、前事業年度末と比較して11,609千円の減少となりました。これは主として長期借入金が9,197千円減少したことによるものであります。
純資産につきましては、2,753,426千円となり前事業年度末と比較して483,174千円の増加となりました。これは利益剰余金が476,580千円増加したこと、新株予約権が6,594千円増加したことによるものであります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社は「インターネットを利用して価値ある中古品を安心・安全に取引できるマーケット創造し、社会貢献すること」を目標に事業を展開しております。「価値ある中古品」をインターネットで取り扱うことにより、商品の愛好家を中心とした顧客と商品の売買を継続して行うロイヤルカスタマーを生み出すビジネスモデルを構築しております。当社が運営するECサイトでは、顧客が全国から安心・安全にオンライン取引ができる環境を築き上げるとともに、「価値ある中古品」を見極める商品知識豊富なエキスパートを育成することによりサービス価値の最大化に取り組んでおります。
中古品業界については、今後も市場規模の拡大が続く見通しであります。また、国内市場においてはインターネットで「もの」を売買することはすでに日常化しており、今後もEC市場は拡大していく見通しにある中で、「価値ある中古品」のインターネットでの売買は常態化しておらず、今後大きく成長する可能性のあるマーケットであると考えております。
将来的には、日本発の「価値ある中古品」のインターネットビジネスは、アジア市場をはじめとする海外市場においても大きな可能性と重要性を持つものと認識しております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、第2 [事業の状況] 3 [対処すべき課題]に記載のとおりであり、当社は国内においては安定収益を獲得できる事業基盤を確立したうえで、インターネットを通じた中国をはじめとする海外との取引も見据え、事業展開を図って参りたいと考えております。