文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社はインターネットを活用した「価値ある新品と中古品」取引の拡大、顧客の利便性向上を企図しております。Eコマース(インターネット取引)における中古売買では「安心、安全な取引」こそが顧客の求める最も重要なことであるとの考えのもと、商材確保に向けた最大限の資源を投入し、最良のコンディションで価値ある中古品を充実した質と量の「財庫」で品揃えしております。そして、その豊富な品揃えを中心とした情報はタイムリーに当社ECサイトで発信され、本物の価値を知る顧客の期待にお応えできるよう努めております。また、豊富な知識と確かな技術を持ったエキスパート「人財」が、絶対の自信をもって仕入れ、細心の注意を払って取扱いを行うことで、当社に対する信頼を持ってお取引していただけるよう日々努めております。
当社は継続的な収益力の維持向上を目指し、長期的には売上高経常利益率8%を目標とし事業展開を行ってまいります。そのために以下の戦略を実行する予定でおります。
買取及び販売時における新機能の発案と実装、専門性の高い豊富な情報を掲載したサイトの運営、商品画像の掲載数増加に加え、商品の立体感や動きが伝わりやすい動画の掲載によりECサイトの充実を図ります。また営業事務関連の管理機能の改善による運用コストの削減を図ることで、当社事業基盤をさらに確実なものとするために継続的な改善を図ってまいります。
今後の取引拡大、物流業務増加に対応するために、業務オペレーションの見直し等を行うことで、常時速やかな取引を維持し、顧客の満足度を高めます。また、バックオフィスでの業務効率改善を図ることで、人員体制の拡大を極力抑制して利益率増加を実現してまいります。
当社の財産であるカメラ、時計、筆記具、自転車といった商材はインターナショナルな価値を持つ品物であり、「価値ある新品と中古品」のインターネットでの売買は今後大きく成長する可能性のあるマーケットであると考えております。既に、カメラと時計では一部エリアの海外顧客との取引を開始していますが、今後はエリアを広げて事業を拡大し、新たな商材の展開についても国内外ともに検討してまいります。
当社を取り巻く環境は、経済動向及び当社取扱いの各商材の市場動向に影響され、常に変化しますが、当社の強みである各事業における専門性やECに主軸を置いた事業を推進することで収益基盤を高めていくために、その収益性が明確に表される売上高経常利益率を重視しております。株主重視の観点からは、株主価値の最大化のための重要な指標としてROE(株主資本利益率)を注視しております。
当社が置かれております経営環境につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況に記載しております。
当社が継続的に安定した成長を続けていくためには、当社の強みである各事業における専門性やECに主軸を置いたビジネスモデルを活かし、顧客からの信頼やブランドの認知力を向上させ、安心・安全に取引できる環境を提供することにより、収益基盤を高めていく必要があると認識しております。そのための施策として、以下の事項に取り組んでまいります。
当社の営むカメラ事業、時計事業、筆記具事業、自転車事業ではいずれも専門的な知識が求められる「価値ある商品」を取り扱っております。特に、中古品については、価値ある「財庫」品を確保すること、及び「財庫」の価値を見極める商品知識豊富なエキスパートである「人財」が不可欠と認識しております。専門性を高めるため、各商材ごとに屋号を別々に展開しています。さらに各商材ごとに1店舗のみ運営している実店舗でのリアルな顧客との接点によるスタッフの専門性の向上、接客のノウハウをECサイトに活かすなど、ECとリアルの相乗効果による質の高いサービスの提供を可能とする仕組み作りや、組織体制の整備を進めてまいります。
今後、ECサイトでの販売を継続的に拡充するためには、ECサイトでも、対面取引と同様に顧客が安心して利用できるサービスの提供を目指し、一層の信用力(安心・安全)や利便性の向上を図る必要があると認識しております。そのために、EC買取における新たな仕組み(「ワンプライス買取」、「先取交換」、「買取リピーター」)の導入、スマートフォン対応の販売チャネルの追加、新技術導入による商品検索機能の大幅な改善、EC取引上のセキュリティ強化等によるECサイトの継続的なリニューアルを実施してまいりました。また、ECサイト継続強化の施策として、EC会員へ向けたログイン後トップページにおいて顧客毎に様々な情報をお届けするOne To Oneアプローチの取り組み、商品掲載画像の増量とコメントの充実、中古商品詳細ページへの動画掲載、商品レビューページ「コミュレビ」の機能向上などに取り組みました。さらに、フォトシェアリングサイト「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」とECサイトを連携し、商品購入後にカメラを楽しんでいただく場を作るとともに、投稿された写真を参考に、撮影に使用された機材を購入していただく新たな循環も構築しております。今後もさらなる信用力(安心・安全)と利用者向けサービスの強化を続けることで、売上の向上に努めてまいります。
当社は事業ごとに以下の屋号を用いて事業展開をしており、当社及び専門店としての各ブランドの認知度を一層高め、新たな利用者(新規Web会員数)を増やしていくことが課題と認識しております。
当社はこれらの各ブランドの関連情報サイトから、専門店としての魅力ある商品関連情報を毎日発信しているほか、fecebook等のソーシャルネットワークを活用して愛好家のためのコミュニティの運営や情報発信、さらには、情報アプリを通じて、当社からの情報に加え、国内外のメディアから発信される取引商材に関連した記事を配信しています。またレディース腕時計専門サイトとして2019年12月にBRILLERをオープンさせ、レディース高級腕時計の魅力がより直感的に伝わるよう商品写真をメインとしたサイトを構築し、様々な情報の発信を通じて、当社及びブランド認知度の向上、集客のためのプロモーション強化を積極的に行い、当社ECサイトの新たな利用者を増やしていくことが必要と考えております。
当社の経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は中古品を中心とした販売を行っているため、一般の顧客から現金で商品を買い取っております。中古仕入に関しては買掛金が発生せずに現金仕入となるため、この代金を借入でまかなう場合に金利の動向の影響を受けます。また、中古品は新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、当社では買取センターの設置、宅配買取の実施により仕入チャネルを多様化することで、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築してまいりました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化によって、質量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。
中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題となっております。当社においては、専門的な知識と経験を持った人材を育成することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、顧客に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、誤って仕入れたコピー商品についてはすべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。しかしながら、今後コピー商品を大量に仕入れ店頭への陳列を行った場合には、顧客の利益を損ない、当社の信用を損なう可能性があります。
古物営業法に関する規制により、買い受けた商品が盗品であると発覚した場合、1年以内であればこれを無償で被害者に返還することとされております。当社においては、古物営業法遵守の観点から古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)をPOSデータ(当社売上・買取管理システムにて集積されたデータ)と連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、被害者への無償返還に適切に対応できる体制を整えております。今後も、古物を取り扱う企業として、古物台帳管理の徹底及び盗品買取発覚時の被害者への無償返還に適切に対応してまいります。このため、大量の盗品買取を行った場合には、多額の仕入ロスが発生する可能性があります。
台風、水害、地震等の自然災害が発生し、メーカーからの新品商品の供給が不足した場合には、売上が減少することにより当社業績は影響を受ける可能性があります。
当社が取り扱う商品はカメラ・時計・筆記具・自転車を中心とした「価値ある中古品」ですが、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により、その販売動向を大きく左右されるものが存在しております。また、予測した需要が実現せず、滞留期間が長くなり、市場価値の下落等により、滞留在庫の評価減による損失が発生する可能性があった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社はインターネットを中心に販売・買取を行っておりますが、基本的に1事業につき1店舗の営業店舗を展開しております。また、当社の営業店舗は新宿、渋谷に集中し、EC販売の統括部署も新宿の本社営業部事務所にあるため、大きな災害時にすべてが被害を被り業務が再開できない可能性があります。
中古品業界においては、最近では幅広い分野において中古品の流通量が増大しており、カメラ・時計・自転車等、当社が取り扱っている商品においても、新規参入が目立ってきております。今後、競合店の増加やインターネットを介した売買の普及等による中古品の買取競争が激しくなった場合には、人気商品の確保が難しくなること、買取価格の相場が変動すること等から、当社業績は影響を受ける可能性があります。なお、当社は新品の販売も行っておりますが、新品の安売りを専門とするディスカウントストアの増加により販売競争が激化していった場合、販売価格の低下等により当社業績は影響を受ける可能性があります。
古物営業法に関する規制により、商品を買い受ける際、個人情報の取得を行いますが、当社ではこれら個人情報を帳簿等に記載又は電磁的方法により記録しております。また、当社では店頭販売の業務等において、顧客の住所、氏名、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社は社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。なお、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より「プライバシーマーク」の付与認定を受け、2007年9月より、同マークの使用を開始しております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社業績は影響を受ける可能性があります。
当社のECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。しかしながら、万が一予期せぬ大規模災害や人為的な事故等によるシステムトラブルが発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類。同法の目的並びに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。
この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。
a.古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。
b.古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならない(第15条)。
c.売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。
d.買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。
なお、(a)の規制につきましては、古物営業の許可には有効期限は定められておりません。しかし、古物営業法または古物営業に関する他の法令に違反した場合で、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止及び許可の取消しを行うことができるとされております。
当社は、古物営業法を遵守し古物台帳管理を徹底し適法に対応する等の社内体制を整えておりますので、事業継続に支障を来す要因の発生懸念はありません。また現状において許可の取消し事由に該当するような事象は発生しておりません。しかし、古物営業法に抵触するような不正事件が発生し許可の取消し等が行われた場合には、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、在庫の取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しております。当事業年度末においては総資産12,008,879千円に対して有利子負債4,425,498千円であり、有利子負債が総資産の36.9%を占めております。今後、金融情勢の変化等により金利水準が変動した場合には、支払利息の増加等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の継続的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。しかしながら、当社が求める優秀な人材を計画通りに確保できなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
当社ではインターネットを活用した通信販売を行っており、「特定商取引に関する法律」による規制を受けております。なお、税制改正により消費税率が引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、当社業績は影響を受ける可能性があります。
今般の新型コロナウイル感染症の拡大よる第二波の発生により、緊急事態宣言等が発令された場合は、政府・地域の法令・要請・指導に従い、顧客、従業員及びその家族の健康と安全確保を最優先に考え、実店舗の臨時休業や時間短縮営業、従業員の労働時間の制限を行うことが想定されます。また、諸外国での新型コロナ感染症の拡大状況から、当社仕入メーカーの製造ライン停止等による商品仕入不足、訪日外国人旅行客の減少によるインバウンド需要の縮小など、当社の事業活動及び業績に影響を及ぶす可能性があります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国経済は、期の半ばまでは雇用・所得環境の改善と各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調で推移しましたが、国外では長期化する米中貿易摩擦や英国のEU離脱及び中東地域の地政学リスクなどによる諸問題、国内では消費増税や気候変動に伴う景況感の一時的な停滞がありました。さらに、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による経済全体の収縮が始まり、先行きは極めて厳しい状況が続くと見込まれています。
当社が置かれていますEコマース市場は、経済産業省の公表による2018年の国内BtoCのEC市場規模は前年から9.0%伸長して18.0兆円となり、EC化率も継続し上昇しながら、その市場規模は拡大しております。そして、その中の中古品市場は、中古ビジネスへの注目から多様な業態が参入したことによるBtoC取引の増加、スマートフォンによる購入環境の進化と取扱品の多様化によるユーザー層の広がりによって、フリマアプリ、インターネットオークションなどを利用したCtoC取引が増加し、市場の拡大を牽引しています。一方で、市場拡大に伴い、模倣品や盗品に関するトラブルが多発し社会的に重要な問題となっていることから、インターネット取引における安心・安全はより一層求められております。
このような経営環境のもと、当社は「顧客に『価値ある新品と中古品』を安心・安全にお取引できるマーケットを創出すること」を方針として、インターネットにおける中古品取引を可能とする仕組みをいち早く構築し事業展開を推進してまいりました。
当事業年度におきましては、前事業年度において課題となった売上総利益率の改善のために、One To Oneマーケティングの活用及びMD機能の強化によって、中古商品の需要と供給を適切な水準に戻すことに注力しました。そして、当社が構築したプラットフォームにおいては、購入前から購入時そして購入後までの循環の輪を大きくすることで収益の拡大を図るステージに移行しました。主力となるカメラ事業においては、“購入前”には商品を選ぶ上で有益な情報が得られる当社スタッフのブログ「THE MAPTIMES」や500機種以上のフォトプレビューサイト「Kasyapa」、“購入時”には欲しい商品が先に届く「先取交換」、リアルな商品イメージが伝わる商品動画(Youtube)や約30カットの商品画像、質の高いユーザーの声や情報を活用した「見積りSNS」と「コミュレビ」、“購入後”にはWeb上で気軽に本格的なフォトコンテストにも参加できる写真共有サイト「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」、その他様々なサービスと仕組みを活用してまいりました。時計事業においては、前事業年度に注力した在庫の量的拡充とレディース商品も含めた戦略的ラインナップをさらに推し進め、時計専門店「GMT」から新たにスマートフォンを中心とし、SNSとの連携を強化したレディース腕時計専門サイト「BRILLER」を開設しました。また、Web会員の新規入会は継続的に確保され、総会員数も順調に増加しており、2月中旬からはコロナウイルス感染拡大による市場低迷の影響を大きく受けたものの、売上高は前事業年度の水準を維持し34,658,950千円(前年同期比0.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、顧客を自社サイトへ誘導することで他社ショッピングサイトの取引きが減少したことによる利用手数料の減少、店舗設備投資の縮小による諸費用の減少等がありました。一方で、ECサイトの機能強化及び運用に係る業務委託手数料や人員補強に伴う諸費用、カメラ事業では市場が一眼レフからミラーレスへの転換期を迎えたことによる需要鈍化に対応するための販売促進策の強化に加え、消費増税後の中小事業者を対象としたキャッシュレス決済ポイント還元政策への対策として、自社サイト及び店舗における自社ポイント施策を強化したこともあり、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.9ポイント上昇し12.9%となり、結果、4,487,191千円(同7.6%増)となりました。ただし、当事業年度のスタート時からの取り組みにより売上総利益率が従前の水準にまで改善したことによって、利益面では営業利益は1,754,784千円(同21.5%増)、経常利益は1,735,657千円(同21.1%増)となり、当期純利益は1,193,962千円(同21.5%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
新品カメラ市場が一眼レフからミラーレスへの転換期を迎えたことで需要の鈍化が続く中、前事業年度から引き続き、ECサイト独自の機能及びサービスを活用したOne To OneアプローチとSNSの活性化及びブログ、フォトプレビューサイトなどで価値ある情報の活用に積極的に取り組んできたことで、自社サイトの売上高は増進し、同時に新規Web会員も順調に確保することができました。一方で、消費税率引き上げ直前の9月は駆け込み需要が高まったものの、その後の反動減の影響及び他社ショッピングサイトの取引きが減少しました。2月中旬からは新型コロナウイルスの感染拡大により、一部メーカーの製造活動の休止によって商品供給の遅延や新製品発売の延期、また、消費者の外出自粛による購買意欲の低下と店舗への来店者数の減少、3月初旬からは店舗営業時間の短縮も実施したこともあり、売上高は23,274,236千円(前年同期比2.1%減)となりました。ただし、売上総利益率の改善に取り組んできたことが奏功し、セグメント利益は2,305,801千円(同22.2%増)となりました。
コアな時計愛好者に向けた希少価値の高い高額商品と幅広い客層に支持されている人気ブランドの商品を確保することによる、積極的な在庫投資と戦略的な商品展開に注力してきたことが売上の拡大に繋がりました。また、新たな販売チャネルとして、世界中の時計愛好家が集まるオンラインマーケットプレイス「Chrono24」に出店し、販売機会の増加と広告効果・認知度向上を図りました。そして、レディース時計の商品ラインナップの拡充とあわせて、女性顧客に時計の魅力がより直感的に伝わるように美しい商品写真を中心とした専門サイト「BRILLER」を開設し、親しみやすいスマートフォンを中心に考えたサイト作りを行いました。消費増税後の反動減や2月中旬からは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によるインバウンド需要の減少がありましたが、期初からの様々な取り組みによって、売上高は10,330,235千円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は555,898千円(同2.2%増)となりました。
ECサイトでは、カメラ事業に続いて顧客が買取と購入を同時に行う際に購入商品を先渡しする当社独自のサービス「先取交換」を開始しました。また、商品検索機能を前面に押し出すことで顧客の利便性を図り、商品画像掲載数の増量と中古商品詳細ページで動画掲載を開始することによって情報の拡充を図りました。従来より注力しておりますオリジナル商品では、主要メーカーの協力による独創的な万年筆とインクの企画・販売に継続して取り組み、あわせて社外で開催された文具のイベントなどにも積極的に出店したことで、売上高は502,865千円(前年同期比2.3%増)となり、セグメント利益は22,729千円(同38.8%増)となりました。
スマホアプリではロードバイクに関する情報の拡充を図ることで、初心者からプロユーザーまでが楽しめる情報ポータルサイトとしての展開を推し進め、完成車やホイール等の高単価商品の販売にも繋がりました。また、インドアトレーニング関連商品やサイクルコンピューターなどの人気の高い商品や新規商材の積極的な販売施策で集客効果を高め、新たな顧客の囲い込みにも取り組みました。あわせて、中古品の品揃え拡充とともに商品化クオリティーに見合った適正な販売価格へ見直しを図ったことで売上総利益率も改善し、売上高は551,613千円(前年同期比14.7%増)、セグメント利益は13,109千円(前年同期は5,217千円の損失)と黒字転換することができました。
(単位:千円)
当事業年度末における現金及び現金同等物は、3,528,508千円となり、前事業年度末と比較して2,125,063千円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,094,731千円(前年同期比58.7%増)となりました。これは、主として税引前当期純利益1,736,202千円、たな卸資産の増加額511,885千円、法人税等の支払額505,335千円、仕入債務の減少額456,430千円、減価償却費213,153千円、売上債権の減少額226,326千円、ポイント引当金の増加額124,842千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、136,591千円(前年同期比67.5%減)となりました。これは、主として無形固定資産の取得による支出142,961千円、差入敷金保証金の差入による支出100,016千円、その他の投資活動112,970千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,166,923千円(前年同期は135,060千円の使用)となりました。これは、主として、財務の健全性・安全性を維持し、機動的な事業活動や新型コロナウイルス感染症拡大による資金需要増加に対応するため、長期借入金を実行し、長期借入れによる収入2,400,000千円となりました。その他、長期借入金の返済による支出424,331千円、短期借入金の純減少額400,000千円、配当金の支払額331,819千円、自己株式の取得による支出76,925千円が増加要因となっております。
該当事項はありませんが、代替的な指標として当事業年度の仕入実績を記載しております。
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1.セグメント間の取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1.セグメント間の取引はありません。
2.総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項については、当事業年度末において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、第5[経理の状況]1[財務諸表等](1)財務諸表(重要な会計方針)に記載しております。
当事業年度末の資産につきましては、総資産が12,008,879千円となり、前事業年度末と比較し2,137,420千円の増加となりました。
流動資産は10,810,757千円となり、前事業年度末と比較して2,153,887千円の増加となりました。これは主として現金及び預金が2,125,063千円増加したことによるものであります。
固定資産は1,198,122千円となり、前事業年度末と比較して16,467千円の減少となりました。これは主として有形固定資産が17,174千円減少したことによるものであります。
負債につきましては、6,304,880千円となり、前事業年度末と比較して1,342,785千円の増加となりました。
流動負債は3,633,841千円となり、前事業年度末と比較して309,511千円の減少となりました。これは主として、買掛金が456,430千円減少したこと、短期借入金が400,000千円減少したこと、一年内返済予定長期借入金が323,372千円増加したこと、未払法人税等が91,436千円増加したこと、ポイント引当金が124,842千円増加したことによるものであります。
固定負債は2,671,039千円となり、前事業年度末と比較して1,652,297千円の増加となりました。これは長期借入金が1,652,297千円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、5,703,999千円となり前事業年度末と比較して794,635千円の増加となりました。これは利益剰余金が862,142千円増加したこと、自己株式が76,925千円増加したことによるものであります。
当事業年度の売上高は、34,658,950千円(前年同期比0.1%増)となりました。内容としましては、カメラ事業を中心に当社ECサイトでのOne To Oneマーケティングの活用と購入前から購入時そして購入後までの循環の輪を大きくする各種サービスと仕組みを構築したことで、収益の拡大のためのプラットフォームが順調に稼働しました。時計事業では人気ブランドの商品確保及び積極的な在庫投資と戦略的な商品展開に注力しました。コロナウィルス感染拡大により、店舗への来店者数の減少、また、顧客と従業員の安全や感染症拡大防止の観点から店舗営業時間の短縮を実施したことによる影響がありましたが、通期では前事業年度と同水準を維持しました。
売上総利益は、One To Oneマーケティングの活用及びMD機能の強化によって、中古商品の需要と供給を適切な水準に戻すことで売上総利益率が改善し、6,241,975千円(同11.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、他社ショッピングサイトの利用手数料の減少、店舗設備投資の縮小による諸費用の減少等がありました。一方で、ECサイトの機能強化及び運用に係る業務委託手数料や人員補強に伴う諸費用、カメラ市場の需要鈍化に対応するための販売促進策の強化、自社サイト及び店舗における自社ポイント施策を強化したこともあり、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.9ポイント上昇し12.9%となったことで、4,487,191千円(同7.6%増)となりました。
この結果、営業利益は1,754,784千円(同21.5%増)となりました。
営業外収益は、受取保険金等の計上により2,114千円(同45.3%増)となりました。営業外費用は、為替差損等の計上により21,241千円(同70.1%増)となりました。
この結果、経常利益は1,735,657千円(同21.1%増)となり、売上高経常利益率は5.0%(同0.9ポイント増)となりました。
特別利益は、新株予約権戻入益の計上により545千円(同144.1%増)となりました。特別損失の計上はありません(前事業年度は6,370千円)。
この結果、当期純利益は1,193,962千円(同21.5%増)となり、売上高当期純利益率は3.4%(同0.6ポイント増)となりました。
売上高経常利益率につきましては、長期的には8%以上を目標としております。ROE(株主資本利益率)につきましては、長期目標として30%以上を目指しております。
売上高経常利益率
前事業年度より0.9ポイント増加し5.0%となりました。その理由は次のとおりです。
・前事業年度は国内カメラ市場の低迷により新品カメラの売上が伸び悩んだ中で、セール実施等により中古買取・販売を強化した結果、売上高総利益率は低調でした。当事業年度においてはOne To Oneマーケティングの活用及びMD機能の強化によって、中古商品の需要と供給を適切な水準に戻すことに注力した結果、売上高総利益率が前事業年度より1.8ポイント改善しました。
・ECサイトの機能強化及び運用に係る業務委託手数料や人員補強に伴う諸費用、また、消費増税後の中小事業者を対象としたキャッシュレス決済ポイント還元政策への対策として、自社サイト及び店舗における自社ポイント施策を強化したことで関連費用が増加しました。一方で、顧客を自社サイトへ誘導することによる他社ショッピングサイトの利用手数料の減少、店舗設備投資の縮小による諸費用の減少等によって、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.9ポイントの上昇に抑えました。
ROE(株主資本利益率)
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主還元策の一環として、自己株式取得を実施し、当期純利益の増加によって、ROE(株主資本利益率)は前事業年度より1.2ポイント増加し22.5%となりました。今後も引き続き目標達成に向け、経営効率の向上に寄与する諸施策を実施いたします。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載しております。
財務・資本政策の基本的な方針
当社の経営者は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性確保、財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、主に銀行等から長期及び短期の借入金を中心とした資金調達を行っております。事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のため、各金融機関とは幅広く良好な関係を構築し、綿密な連携を実施しております。また、売上高経常利益率向上、ROE向上に向けた諸施策に伴う投資については、フリーキャッシュフロー(FCF)を注視しながら、中長期的な視点を持ち、実施しております。2021年3月期も手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュフロー、有利子負債の活用により創出された配分可能な経営資源については、将来の成長に向けた投資や株主還元のさらなる充実等に活用する予定です。
資金需要の主な内容
当社の資金需要は、営業活動に係る資金支出では、事業規模拡大に伴う商品仕入やメンテナンス作業及び配送作業スペース拡充に伴う賃借料、人員増加に伴う人件費、さらにEC販売強化に伴うシステム関連費用などがあります。また、投資活動に係る資金支出は、事業規模拡大に伴う事務所等の拡充による有形固定資産の取得、システム投資による無形固定資産の取得、敷金保証金等の差入などがあります。
資金調達
当社の事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、各金融機関と緊密な連携を図り、機動的な対応を可能にする関係性を構築しております。設備投資額は、営業キャッシュフローの範囲内とすることを原則としておりますが、営業キャッシュフローを超える投資を行う場合は、金融機関等からの借入を実施し、有利子負債を活用しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。