(1)業績
当連結会計年度(平成28年10月1日~平成29年9月30日)におけるわが国の経済は、企業業績の改善、雇用情勢の改善がみられ景気は緩やかな回復基調で推移しておりますが、欧州諸国の政治情勢や米国の政策転換の影響などにより、依然として先行きが不透明な状況です。
当社グループの主力事業であるヘルスケア業界は、高齢社会の進展とともに、中高年齢層を中心とした健康維持・増進、美容・アンチエイジング、エイジングケアへの高い意識を背景に、特に通信販売を中心に市場規模を拡大しております。一方、エネルギー・環境業界においても、地球温暖化防止に向けた世界的な取り組みが広がる中、バイオ燃料を始めとする再生可能エネルギーに対する需要が高まっております。このような事業環境のもと、当社グループでは、ヘルスケア製品の販売を積極的に推進するとともに、ユーグレナの食品としての新機能性解明、ユーグレナ等を利用したバイオ燃料の開発、ユーグレナの生産コストの低減に関連する研究開発等を行っております。
当連結会計年度は、主に自社グループ直販製品及びOEM商品の販売が順調に推移した結果、売上高は過去最高の13,886,603千円(前期比25.1%増)となりました。また、事業拡大に伴って販売管理費が増加する中で広告宣伝活動の効率的運用に努めた結果、営業利益は950,937千円(同37.0%増)、経常利益は1,207,235千円(同27.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は785,886千円(同16.7%増)と、全て過去最高益を更新しました。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
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当第1四半期 連結会計期間 |
当第2四半期 連結会計期間 |
当第3四半期 連結会計期間 |
当第4四半期 連結会計期間 |
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売上高 (千円) |
3,273,006 |
3,355,294 |
3,603,410 |
3,654,891 |
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営業利益又は営業損失(△) (千円) |
278,294 |
△1,159 |
143,491 |
530,310 |
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経常利益 (千円) |
302,338 |
143,922 |
168,949 |
592,024 |
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業の直販カテゴリーにおいては、自社のスキンケア化粧品ブランド「one」を中心に積極的な広告宣伝活動を実施した結果、食品・化粧品合計の定期購入顧客数が20万人を突破し、売上高が大幅に増加しました。また、グループ会社間で物流センター等のインフラを共有するなど、販売コストの削減に努めました。
ヘルスケア事業のOEM・原料・海外カテゴリーにおいては、武田コンシューマーヘルスケア株式会社向け取引等を中心に売上が拡大しました。また、中国上海市の上海悠緑那生物科技有限公司において、中国市場における「ユーグレナ」食品市場の創設に向けて主にOEM供給を中心に取引先の拡大に努めました。
ヘルスケア事業の流通カテゴリーにおいては、スーパー・コンビニエンスストア向けにカート缶飲料「飲むミドリムシ」の商品ラインアップ拡充やペットボトル飲料の新商品投入等の施策を実施しました。また、自社の化粧品ブランド「B.C.A.D.」のヘアケア商品取扱店舗が拡大した結果、美容流通における販売も順調に推移いたしました。
ヘルスケア事業のM&Aに関しては、当連結会計年度において、顧客基盤の拡大、広告宣伝・商品開発の連携、物流統合によるコスト削減等を目的として、クロレラ製造販売会社である株式会社クロレラサプライ及び当社OEM取引先であるイースター株式会社(現ヘルスン株式会社)を完全子会社化いたしました。
ヘルスケア事業の研究開発に関しては、ユーグレナの食品としての機能の解明を進めており、ユーグレナの特有の成分であるパラミロンを継続摂取することにより、肝硬変や肝臓がんの発症につながる恐れがある非アルコール性脂肪性肝炎による肝臓の線維化を抑制することを示唆する研究成果や、ユーグレナ含有食品の摂取による便秘改善効果を示唆する研究結果を公表いたしました。
ヘルスケア事業の生産体制に関しては、ユーグレナの生産設備に関する増産工事を完了し、生産体制を160トンに倍増しております。また、ユーグレナ特有の機能性成分であるパラミロンを55%以上含有する「ユーグレナグラシリスEX55」を新たに原料として規格化いたしました。
以上の結果、当連結会計年度は、連結売上高13,876,603千円(前期比25.1%増)、セグメント利益は1,902,485千円(同20.6%増)となりました。
(エネルギー・環境事業)
エネルギー・環境事業においては、経済産業省資源エネルギー庁の「微細藻類燃料生産実証事業費補助金」を活用し、燃料用微細藻類培養プールを多気クリスタルタウン(三重県多気郡多気町)に建設し、さらに先進的な大規模あぜ型微細藻類培養プールを稼働するなど、燃料用微細藻類の大規模・低コスト生産技術の確立を目指す研究開発活動を推進しております。また、燃料の生産に適したユーグレナの育種に関する開発も継続して行っております。
国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化に向けた設備投資も順調に進捗しており、千代田化工建設株式会社との間でバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの設計・調達・建設に関する工事等請負契約を締結し、神奈川県横浜市鶴見区において同プラントの建設を着工いたしました。
以上の結果、主にバイオ燃料開発を目的とした研究開発活動により、連結売上高10,000千円(前期比1.7%増)、セグメント損失は301,426千円(前期はセグメント損失200,138千円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,152,864千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加による支出604,727千円、法人税等の支払いによる支出378,110千円があったものの、税金等調整前当期純利益1,205,535千円、減価償却費349,079千円の計上等により、153,756千円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入2,400,000千円があったものの、有形固定資産の取得による支出3,829,619千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出424,613千円等により2,108,000千円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入1,329,000千円、株式の発行による収入1,116,475千円等により、2,296,109千円の収入となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年10月1日 至 平成29年9月30日) |
前年同期比(%) |
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ヘルスケア事業 (千円) |
4,409,811 |
141.7 |
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エネルギー・環境事業 (千円) |
1,900 |
8.1 |
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合計(千円) |
4,411,711 |
140.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは、機能性食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年10月1日 至 平成29年9月30日) |
前年同期比(%) |
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ヘルスケア事業 (千円) |
13,876,603 |
125.1 |
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エネルギー・環境事業 (千円) |
10,000 |
101.7 |
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合計(千円) |
13,886,603 |
125.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「人と地球を健康にする」という経営理念と「バイオテクノロジーで、昨日の不可能を今日可能にする」という企業ビジョンのもと、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)等の微細藻類の大量培養技術を出発点として、食品、化粧品、飼料、燃料など様々な分野における事業展開と研究開発を行っているバイオテクノロジー企業です。
ユーグレナは、植物と動物の両方の性質を備えたユニークな生物であり、その豊富な栄養素や独自成分であるパラミロンの機能性等を活かして、機能性食品、化粧品、飼料として活用することが可能です。また、ユーグレナは光合成により二酸化炭素を吸収して成長する特徴を有していることから、ユーグレナを低コストで大量に培養する技術を確立することで、ユーグレナに含まれる脂質成分をバイオ燃料原料として利用することも可能となります。当社は、これらのユーグレナの特徴を活かして、ヘルスケア分野やエネルギー・環境分野における事業を推進しております。
また当社は、ユーグレナの事業展開を通じて培った事業基盤と、バイオテクノロジー分野における知見を活かして、「人と地球を健康にする」という経営理念に向けて、ユーグレナ以外の素材や藻類培養以外のテクノロジーを用いた事業展開、ならびに既存事業の周辺領域や新規領域への事業進出も進めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、平成28年11月に、平成32年9月期までに「グループ連結売上高300億円の達成」と「国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化(国産バイオ燃料計画)」の達成を目指す中期経営目標を公表し、この実現に向けて各種施策に取り組んでおります。「グループ連結売上高300億円の達成」に向けては、ユーグレナを利用した機能性食品や化粧品販売を中心とするヘルスケア事業の成長を目指しており、特に高い成長率を遂げている直販カテゴリーにおいて、長期的に売上を見込むことができる定期顧客獲得のため、積極的な広告宣伝の先行投資を継続しております。一方、「国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化(国産バイオ燃料計画)」に向けては、関連分野でのパートナーシップを通じて、バイオ燃料製造実証プラントの建設に着工するなどバイオ燃料製造・供給体制の構築を進めております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、世界で初めて成功したユーグレナの屋外大量培養技術を出発点として、「バイオマスの5F」の考えに則り、5つの「用途」へ展開していく基本戦略を推進してまいりました。「バイオマスの5F」とは、重量単価(例:1kgあたりの値段)が高い順からFood(食料)、Fiber(繊維)、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)、Fuel(燃料)の各分野へ展開することを指しております。ユーグレナに関しては、現在はバイオマスの5Fのうち、一番価格が高いFood(食料)を主として食品及び化粧品の「用途」で事業化しておりますが、今後は培養技術の更なる向上・開発により原料の低コスト化を図り、Feed(飼料)及びFuel(燃料)等の「用途」での事業化を目指してまいります。また、ユーグレナ特有の成分であるパラミロンは、水・油に対する吸水性・吸油性を有する特殊な素材で、洗顔剤やフィルム等への応用も考えられるため、将来的には化粧品以外にも様々な化学工業製品等への利用可能性を模索してまいります。
図 バイオマスの5F
当社は、ユーグレナを「バイオマスの5F」の「用途」分野に沿って事業化することを基本戦略としつつ、その事業化に伴い「ビジネスモデル」の多様化を進めております。具体的には、Food(食料)分野でのユーグレナの「ビジネスモデル」は、原料販売から、OEM供給、流通チャネルでの卸売、直販、そして海外展開へと順次拡大しております。また今後は、飼料・肥料・バイオ燃料へと「用途」を拡大することで、市場規模が巨大なコモディティ領域への参入も進めてまいります。
一方、当社はユーグレナ以外の「素材・技術」についても研究開発や新規開拓を進めており、新たな「素材・技術」に関してもユーグレナと同様に「用途」と「ビジネスモデル」の多様化を進めております。具体的には、ユーグレナのみにとどまらず、クロレラなどの微細藻類のほか、カラハリスイカや緑豆などの植物、そしてクルマエビなどの農水産物といった「素材・技術」を当社事業ポートフォリオに組み込み、OEM供給、流通チャネルでの卸売、直販などの当社がユーグレナの事業化で経験を蓄積してきた「ビジネスモデル」や、養殖や農業といった新しい「ビジネスモデル」を順次導入しております。
以上の通り、当社は、ユーグレナを「バイオマスの5F」に沿って事業化するという基本戦略を軸に、「用途」「素材・技術」「ビジネスモデル」の点で事業領域の多様化を進めることで、中長期的な企業成長と事業拡大を目指してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは「人と地球を健康にする」という経営理念のもと、「バイオテクノロジーで、昨日の不可能を今日可能にする」という企業ビジョンを掲げ、多様なニーズに対する新たな価値の提供を通じて、グローバルな成長を図ってまいります。現状の市場環境において、当社グループとして認識している対処すべき課題については以下のように考えております。
(ヘルスケア事業)
① ヘルスケア事業の中長期的成長の実現について
当社グループは、平成32年9月期までの中期経営目標の一つとして「グループ連結売上高300億円」を掲げており、その達成に向けて直販を中心とするヘルスケア事業の拡大を着実に進めていくことが、今後の当社グループの中長期的成長の実現の課題であると認識しております。
直販に関しては、健康食品や化粧品の新製品を投入するとともに、新規定期購入顧客の獲得のための積極的な広告宣伝活動を展開することで、定期購入顧客数の拡大に取り組んでまいりました。直販に関しては引き続き成長が見込まれることから、定期購入顧客からもたらされる収益を新たな定期購入顧客獲得のための広告宣伝活動に再投資していくことで、定期購入顧客基盤の一層の拡大と売上成長の加速化を目指してまいります。
OEM製品販売に関しては、武田コンシューマーヘルスケア株式会社等の大手取引先に経営資源を集中しながら、安定的な収益基盤の拡大を進めております。流通に関しては、食品・美容の両チャネルにおいて商品ラインアップと販売体制を拡充することで、さらなる売上成長を目指してまいります。
これらの取り組みに加えて、既存原料のもつ機能性の解明を継続して行うこと、東アジアを中心とした海外市場を開拓すること、付加価値のより高い新製品、新素材を継続的に開発すること、ならびに当社グループにおけるシナジーや事業基盤の強化が見込まれる分野でM&Aを積極的に活用すること等により、ヘルスケア事業の中長期的成長の実現を図ってまいります。
② 製品の品質と安全性の確保について
当社グループは、食品供給者として、製品の品質と安全性を確保するため、食品品質管理規程に基づき、品質管理体制の強化に努めております。具体的には、外部委託先への新規取引開始時の審査、定期的な視察を行うことにより製品の品質と安全性の確保に努めております。また、当社ユーグレナ粉末についてはすべての製造ロットの品質検査を行うことにより品質と安全性の確保に努めております。
(エネルギー・環境事業)
① バイオ燃料の製造・供給体制の構築について
当社グループは、平成32年9月期までの中期経営目標の一つとして「国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化」を掲げており、バイオジェット燃料による有償フライトとバイオディーゼル燃料の公道走行の実現に向けて、バイオ燃料の製造・供給体制及びパートナーシップの構築を進めております。平成29年には千代田化工建設株式会社との間でバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの設計・調達・建設に関する工事等請負契約を締結し、神奈川県横浜市鶴見区において実証プラントの建設を着工いたしました。実証プラントの竣工は平成30年10月末、本稼働は平成31年を予定しております。実証プラントの本稼働後は、実証プラントの運営により獲得した知見・データを用いて、商業プラントの建設に向けた検討に着手し、将来的なバイオ燃料製造・供給の商業化を目指してまいります。
② ユーグレナのバイオ燃料原料としての利用可能性
当社は、ユーグレナのバイオ燃料原料としての利用に関する研究開発を進めており、より燃料の生産に適したユーグレナの品種改良、高密度培養、培養コスト削減、脂質抽出に関する技術開発等の課題に対して、各方面の有力な研究機関との共同研究や事業会社とのパートナーシップも活かしながら取り組んでまいります。
平成28年には内閣府が主導する「革新的研究開発推進プログラム」において、油脂含有量の多いユーグレナを作出・選抜する品種改良法の開発に成功し、以降もさらなる研究に取り組んでおります。また、平成29年には、多気クリスタルタウン(三重県多気郡多気町)にバイオ燃料向け微細藻類の研究、培養を行う藻類エネルギー研究所を開設し、先進的な大規模あぜ型微細藻類培養プールを稼働するなど、燃料用微細藻類の大規模・低コスト生産技術の確立を目指す研究開発活動を推進しております。
③ ユーグレナの飼料としての利用可能性(残渣の利用を含む。)
微細藻類から油脂を抽出した後に残る残渣は産業利用しなければ廃棄物となるため、残渣が産業利用できるかどうかは重要な課題です。当社では、当社ユーグレナが食品用途にも利用されていることから、JA全農とのパートナーシップを締結し、さらに発展させる形で当社ユーグレナの飼料としての利用可能性及び油脂を抽出後の残渣の飼料としての利用可能性を研究しております。
ユーグレナの飼料利用に関しての論文はすでに多く発表されており、当社の大量培養技術を活用することで飼料利用としての実現性が高まると考え、その実現に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)ヘルスケア事業
① 特定の外部委託先への依存について
当社グループは、ユーグレナ粉末、クロレラ粉末等を加工した最終製品の製造については、加工委託先に業務委託しております。また、加水分解ユーグレナエキスを配合して製造した化粧品等の加工については日本コルマー株式会社1社に加工委託しております。このようなビジネスモデルを採用することにより、設備や生産のための人員といった固定費やラインの管理・立ち上げ等の費用の負担が少なく、営業活動と研究開発に経営資源を集中でき、外部環境の変化、技術革新等への機敏な対応をとれる等のメリットがあります。しかし、当社グループの業績に影響を及ぼす以下のリスクが考えられます。
A.特定の加工委託先(株式会社三協及びアピ株式会社)への依存について
ユーグレナ粉末を加工した最終製品の加工は、加工委託先である株式会社三協及びアピ株式会社に大きく依存しております。
当社グループでは、加工委託先の分散に努めておりますが、何らかの理由により、同社における取引方針の変更、収益構造の悪化、供給能力の低下、品質問題の発生、事業活動の停止等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
B.特定の加工委託先(日本コルマー株式会社)への依存について
加水分解ユーグレナエキスを配合して製造した化粧品等の加工は、加工委託先である日本コルマー株式会社との間において取引基本契約を締結し、同社1社にすべて加工委託することとしております。何らかの理由により、同社における取引方針の変更、収益構造の悪化、供給能力の低下、品質問題の発生、事業活動の停止等が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
② 製品の品質や安全性について
当社グループは、「人と地球を健康にする」という経営理念の実現に向けて全社一丸となって取り組んでおります。
ヘルスケア事業(食品)におきましては、各製品段階において、以下のとおり検査を実施し、品質と安全性の維持に取り組んでおります。
当社ユーグレナ粉末については、基礎栄養成分、菌類、重金属等に関し八重山殖産株式会社における検査を実施するとともに、基礎栄養成分、菌類等に関し当社による検査(第三者分析機関への委託)を実施しております。また、製品別に検査項目が異なりますが、カプセル重量・長さ・錠剤硬度、菌類等に関し加工委託先における検査を実施しております。
ヘルスケア事業(化粧品)におきましては、当社は薬機法上の製造販売元ではありませんので製造販売責任を負ってはいませんが、安全な当社ユーグレナ粉末を提供すること、製品の規格適合を確認し記録を残すこと等により、品質と安全性の維持に取り組んでおります。
しかしながら、万一、製品の品質や安全性に問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 法的規制について
当社グループは、以下の法的規制の遵守を徹底しておりますが、予期しない法律又は規制の変更及び現行の法的規制における法令の解釈・適用によって新たな対策が必要になった場合には、当社グループの事業運営に支障をきたすことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
A.特定商取引に関する法律
事業者と消費者との間に生じるトラブルを事前に防止することを目的としております。
訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引等、消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、消費者保護の観点から、それぞれ契約に伴う書面の交付、禁止行為、解約事項等を規定しております。例えば、通信販売について、a.広告に記載すべき事項、b.誇大広告の禁止、c.顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為の禁止等を定めます。また訪問販売について、a.事業者の氏名等の明示義務、b.所定の事項を記載した書面の交付義務、c.勧誘の際、または契約締結後、申し込みの撤回(契約の解除)を妨げるために、事実と違うことを告げる行為の禁止等を定めております。
B.不当景品類及び不当表示防止法(景表法)
過大な景品や不当な表示をすることによる顧客の誘因を防止することにより、事業者の公正な競争を確保し、消費者の利益を保護することを目的としております。
a.優良誤認行為(商品・サービスの品質などについて、実際よりも著しく優良又は有利であると見せかけて宣伝する行為等)、b.有利誤認行為(商品・サービスの取引条件について、実際よりも有利であると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に安いわけでもないのに、あたかも著しく安いかのように偽って宣伝する行為等)、c.その他誤認されるおそれのある表示が不当表示として禁止されております。
C.医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性、安全性の確保のために必要な規制を行い、保健衛生の向上を図ることを目的としています。
医薬品には、その品質、有効性、安全性の確保のために承認・許可制度をはじめとした様々な規制があり、許可等がないままに「医薬品」に該当するものを販売等することは禁止されています。医薬品とは、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されること、並びに身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって器械器具でないもの」とされており、医薬品と紛らわしい効能などの表示・広告を行うと薬事法に違反します。
D.健康増進法
国民の健康の増進の総合的な推進に関して基本的な事項を定めるとともに、国民の栄養の改善その他の国民の健康の増進を図るための措置を講じ、もって国民健康の向上を図ることを目的としております。健康状態の改善又は維持の効果に関し、著しく事実に相違する又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない等を定めております。
E.食品衛生法
飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的としております。公衆衛生に危害を及ぼすおそれのある虚偽又は誇大な表示又は広告の禁止等を定めております。
F.農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
JAS規格(日本農林規格)と食品表示(品質表示基準)を定め、一般消費者の商品選択に役立てるため、JASマークや品質表示基準に定める表示を付しております。
G.消費者契約法
事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合について契約の申込み又はその承諾の意思表示を取り消すことができることとするとともに、事業者の損害賠償の責任を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とすることにより、消費者の利益の擁護を図ることを目的としております。
事業者が重要事項について事実と異なることを告げ(不実告知)、消費者が誤認した場合の取り消し、消費者が支払う損害賠償額の予定条項等の無効等を定めております。
④ 個人情報保護について
当社グループではインターネット販売を行う上で顧客情報を取得しているため、顧客情報が蓄積されております。また、当社グループでは一般消費者向け遺伝子検査サービス事業を展開していることから、更に顧客情報を取得、蓄積することとなります。当社グループでは、プライバシーマークを取得し、個人情報保護規程に基づき個人情報取扱いに関し社内教育を徹底しておりますが、万一、個人情報が外部に漏洩した場合には、顧客からの信用失墜による売上高の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合について
当社グループは、ヘルスケア事業(食品)において、ユーグレナという新しい食品を手がけており他の食品等と差別化を図っていく予定ですが、今後他社のユーグレナ食品や新規の競合品が現れた場合、これらの競合品との充分な差別化が図れない場合には、競争激化による販売価格の低下、販売数の減少等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 健康食品に対する顧客の嗜好の変化について
健康食品は消費者の嗜好に影響を受けやすく、そのライフサイクルは比較的短い傾向にあります。当社グループでは今後も既存製品の販売、新製品の開発、製品応用分野の拡大を目指した事業展開を進める方針でありますが、既存製品が計画どおりに販売できなかった場合、新製品の開発が進まない場合や計画どおりに販売できなかった場合または製品応用分野の拡大ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 当社ユーグレナ粉末の生産コストの変動について
当社ユーグレナ粉末は、台風や長雨等の天候不順等の自然環境による不作の影響や、季節による生育状況の違い、雑菌の混入等を考慮し、一定数量の在庫を保有しておりますが、その収穫量の変動が当社グループの予想を大幅に上回る場合には生産コストが変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ システム障害について
当社グループは、特に自社製品の販売においてパソコンやコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに強く依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、サイトへの急激なアクセス増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によりコンピュータシステムがダウンした場合、コンピュータウィルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 広告宣伝費、販売費の先行投資について
当社グループは、自社製品の個人顧客への直接販売の拡大のため、広告宣伝費、販売費を積極的に投資いたします。投資費用に対し、売上高が適切に増加しなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 企業買収について
当社グループは、今後ヘルスケア事業の事業基盤拡大のため、企業買収を行う方針です。企業買収に当たっては、対象企業の財務内容等について詳細な事前審査を行い、リスクを把握したうえで決定することになりますが、事業環境等の変化等により、当初想定した効果が得られない場合には、のれんの減損等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)エネルギー・環境事業
① 研究開発について
当社グループは、ユーグレナを中心とした微細藻類の培養技術を軸に、バイオ燃料、二酸化炭素固定化、環境浄化など、様々な分野の事業開発へ向けた研究開発を行っております。
これらの研究開発におきましては未だ実用段階には至っておりませんが、バイオ燃料開発を中心として、今後研究開発費が増加する可能性があります。
多額の研究開発投資を行ったにもかかわらず、想定どおりに研究開発の結果が得られない場合や、バイオ燃料よりも有利な燃料が普及した場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 設備投資について
藻類由来油脂開発・生産設備への投資は、バイオ燃料の事業化へ向けて必要な設備投資ですが、設備の導入に向けた技術的・物理的な課題や、設備投資後の低コスト化にかかる技術開発課題が存在しているほか、追加の設備投資及び資金調達も必要となります。とりわけ、バイオ燃料製造実証プラントを着工したことは、国産バイオ燃料計画の大きな進捗であるとともに、これらの課題を克服できない場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)共通
① 特定の技術への依存について
当社グループは、微細藻ユーグレナの食品用途屋外大量培養技術をコア技術として事業を展開しておりますが、競業他社が同様の技術や他の安価な技術を開発し当社グループの技術が陳腐化した場合あるいは当社グループの技術改良の対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産権について
当社グループは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権の獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないように取り組んでおります。しかしながら、今後当該事業分野において第三者の権利が成立した場合や認識していない権利がすでに成立している場合、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があります。また、当社グループが所有する商標権が、第三者より侵害された場合には当社グループのブランドイメージが低下する可能性があります。それらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 海外展開について
当社グループは東アジアを中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進していく予定です。海外事業展開には、事業投資に伴う為替リスク、カントリーリスク、出資額又は出資額を超える損失が発生するリスク等を伴う可能性があり、計画通りに事業展開ができない場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ レピュテーションリスクについて
当社グループは、製品の品質・安全性の確保、法令遵守、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、当社グループ及び当社グループを取り巻く環境や競合他社及び競業他社を取り巻く環境において何らかの問題が発生した場合、消費者の評価に悪影響を与え、それにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害、事故、テロ、戦争等について
当社グループが事業を行っている地域では、地震、台風等の自然災害の影響を受ける可能性があります。同様に火災等の事故災害、テロ、戦争等が発生した場合、当社グループの拠点の設備等に大きな被害を受け、その全部又は一部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 配当政策について
当社は創業以来、株主に対する利益配当及び剰余金配当を実施しておりません。また、今後も当面は、企業体質の強化及び研究開発活動の継続的な実施に備えた資金の確保を優先し、配当は行わない方針であります。
株主への利益還元については、当社の重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ利益配当及び剰余金配当を検討する所存であります。
(1) 食品用ユーグレナ原料の優先購入等
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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伊藤忠商事株式会社 |
業務提携に関する覚書 |
ユーグレナ原料及びユーグレナ含有サプリメントの優先購入契約 |
平成20年5月2日から下記「原料取引契約書」の終期まで |
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伊藤忠商事株式会社 |
原料取引契約書 |
食品利用ユーグレナ原料の取引基本契約 |
平成21年3月27日から 平成23年3月26日まで (以後1年毎の自動更新) |
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伊藤忠商事株式会社 |
独占購入に関する覚書 |
食品利用ユーグレナ原料の独占購入・独占販売契約 |
平成21年10月1日から 平成24年9月30日まで(以後3年毎の自動更新) |
(2) 加水分解ユーグレナエキス配合化粧品等に関する製造委託
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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日本コルマー株式会社 |
取引基本契約書 |
化粧品の研究・製造に関する取引基本契約 |
平成20年10月1日から 平成21年9月30日まで (以後1年毎の自動更新) |
(3) 共同研究
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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国立大学法人東京大学 |
共同研究契約書 |
液滴を用いた藻類の単一細胞解析技術の開発における研究 |
平成29年4月1日から 平成30年3月31日まで |
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学校法人近畿大学 |
共同研究開発契約 |
ユーグレナの有効成分に及ぼす培養光波長の影響およびユーグレナ葉緑体形質転換による物質生産に関する基盤研究 |
平成29年4月1日から 平成30年3月31日まで |
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国立研究開発法人理化学研究所 |
共同研究契約書 |
微細藻ユーグレナへの重イオンビーム照射技術による変異体選抜 |
平成25年3月20日から 平成30年3月31日まで |
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いすゞ自動車株式会社 |
共同研究契約書 |
微細藻類ユーグレナを原料としたディーゼル・エンジン向けのバイオ燃料による車輛走行の実現及び普及に向けた共同研究開発 |
平成26年6月14日から 平成30年3月31日まで |
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独立行政法人水産総合研究センター他10法人
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微細藻類による有用物質生産と次世代水産業創出共同研究機関協定書 |
内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」における研究開発課題「未利用藻類の高度利用を基盤とする培養型次世代水産業の創出に向けた研究開発」に関する共同実施 |
平成26年10月3日から 平成31年3月31日まで (注)契約期間は、研究開発の進捗等により変更されることがあります。
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(4)業務提携
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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武田コンシューマーヘルスケア株式会社 |
共同開発契約書 |
ユーグレナを配合する新たな製品の共同開発契約 |
平成29年6月19日から 開発終了時まで |
(5)バイオ燃料精製設備に関する契約
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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Chevron Lummus Global LLC |
Technology License Agreement |
バイオ燃料精製実証設備を建設するために必要なバイオ燃料アイソコンバージョンプロセス技術ライセンスの許諾に関するライセンス契約 |
平成27年5月29日から 平成42年5月28日まで (以後5年毎の自動更新) |
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Chevron Lummus Global LLC |
Services Agreement for Engineering Services |
バイオ燃料精製実証設備を建設するために必要な設備の基本設計に関するエンジニアリング契約 |
平成27年5月29日から 対象設備の稼働日から10年を経過する日まで |
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千代田化工建設株式会社 |
工事等請負契約 |
バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの設計・調達・建設に関する工事等請負契約 |
工事着工日 平成29年6月1日 完成期日 平成30年10月31日 |
(1) 商品開発戦略及び研究課題
当社グループの経営戦略は「バイオマスの5F」という考えに基づきます。その戦略を果たすため、「ユーグレナを中心とした藻類の培養技術の向上」、「ユーグレナを中心とした藻類を活用した製品、技術の開発」、「エネルギー・環境関連技術の開発」の3つを研究課題としております。
(2) 研究体制
当社グループでは、機能性解明を外部との共同研究により実現し、培養技術の向上、新製品開発、環境技術の開発等をグループ内にて研究する体制を構築しております。
① 社内における研究体制
研究開発活動に従事する専門部門として研究開発部を設置し、鶴見区末広地区にあるリーディングベンチャープラザにある中央研究所と沖縄県石垣市の生産技術研究所にて研究を進めて、技術の実証を佐賀県佐賀市と三重県の多気町において行っております。また、奈良先端科学技術大学院大学発のベンチャー企業である株式会社植物ハイテック研究所においては、高等植物や遺伝子関連の技術を中心に研究を進めております。
② 社外との共同研究体制
当社グループ内にて実施している技術開発に加え、社外の大学、企業との連携を進めております。
a.公的研究機関との共同研究体制
大学をはじめとする公的研究機関が得意とする研究分野は公的研究機関に研究を依頼し、その知見を当社が集約し事業化を実施することで、単独では実現できない技術開発を実現しております。
b.企業との共同研究体制
事業化を実現するためにはバイオマスの原料生産や生産された原料の活用方法を独自で開発するだけではなく、実際に商品やサービスを供給するマーケットに近い企業と共同研究を実施することにより、出口を明確にした事業開発を目指しております。
(3) 当連結会計年度における各セグメント別の研究主要課題及び研究成果
当連結会計年度における各セグメント別の研究主要課題及び研究成果は次のとおりであります。なお、研究開発費の総額は431,122千円となっております。
① ユーグレナを中心とした藻類の培養技術の向上(共通)
「生産藻類の低コスト化」及び「培養技術の普遍化」を主な目的として、培養技術の向上を目指しております。藻類を生産することのコストを低下させることにより、既存の製品における原価を低減し、さらにはコストが障壁となっていた新たな製品カテゴリへの参入を実現いたします。また、培養技術の普遍化を果たすことで現在では沖縄の石垣島中心で実施している生産を世界中のあらゆる場所で実現することを目指しております。
② ユーグレナを中心とした藻類を活用した製品、技術の開発(ヘルスケア事業中心)
ユーグレナを中心とした藻類の機能性を解明することにより、顧客へ新しい価値提供を実現することを目指しております。当連結会計年度においては、ユーグレナのロタウイルス増殖抑制効果をみいだし、特許の出願を行いました。また、Webサイト「ユーグレナ ヘルスケア・ラボ」を開設し、ユーグレナついての基礎知識や各種研究結果の掲載などを開始しました。今までに解明された知見と新規の機能性を解明し、高付加価値の新製品開発や現在は製品化されていない領域における利用技術の開発を継続することで、新たな市場参入の実現を目指しております。
③ エネルギー・環境関連技術の開発(エネルギー・環境事業)
当社グループでは、バイオ燃料の研究開発と藻類の培養過程において地球環境に貢献できる技術開発を進めております。
a.バイオ燃料
ユーグレナが体内にて生成される油脂の脂肪酸等は炭素数14をピークとして12~16の脂肪酸を多く含んでおり、特にジェット燃料としての利用可能性を研究しております。光合成を行う藻類は大気中の二酸化炭素を炭素源として増殖するため、藻類由来バイオ燃料は、化石燃料の代替として期待されております。当社では、ユーグレナ株自体の品種改良、培養関連、回収・加工関連の各要素技術の開発を行い、早期の実用化を目指しております。また、当社が開発した世界初の微細藻類ユーグレナから作られたバイオディーゼルを使用したいすゞ自動車株式会社の藤沢工場シャトルバスの定期運行については3年以上の運行を行い、継続的に問題がないことを確認しています。
また、2020年に実用化する計画であるバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントについて、横浜市京浜臨海部の旭硝子株式会社京浜工場内に建設を予定しており、その計画を前期に引き続き進捗させています。
b.二酸化炭素固定化
当社グループは、火力発電所を有する民間企業との共同研究により、高濃度二酸化炭素を含む排出ガスを通気したユーグレナの二酸化炭素固定化能力の評価を行ってきました。また、当連結会計年度においては、経済産業省資源エネルギー庁「平成28年度微細藻類燃料生産実証事業費補助金」(以下本補助金)を活用し、燃料用微細藻類培養プールを多気クリスタルタウン(所在地:三重県多気郡多気町)に建設し、燃料用微細藻類の大規模、低コスト生産技術の確立を目指して実証事業において実証研究を進捗させました。これらの取り組みを通じて、ユーグレナの二酸化炭素固定化技術を確立するとともに、低エネルギーで環境親和性の高い技術開発を継続しております。
c.環境浄化
当社グループは、佐賀市との共同研究等を通じて、水中の成分を取り込むユーグレナ等微細藻類の性質を活用した水を浄化する技術の確立を目指しております。
(4) 研究開発成果の特許化
当社グループは、研究開発活動における成果について、積極的に特許化に取り組んでおります。
現在保有している特許は、当連結会計年度末現在、国内23件、海外17件であり、また現在出願中の特許は国内40件、海外50件であります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は18,858,060千円となり、前連結会計年度末と比較して3,332,055千円の増加となりました。これは主に、新規連結子会社の株式会社クロレラサプライ及びヘルスン株式会社の資産の受入及びのれん544,999千円の計上によるものであります。
負債は、主に生産設備増強およびM&Aを目的とした長期借入金等が増加したこと等により、前連結会計年度末から1,099,516千円増加し、3,202,792千円となりました。
純資産は、主にM&Aに係る株式交換及び第三者割当増資に係る新株式の発行、ならびに事業成長に伴う利益剰余金の増加により、前連結会計年度末から2,232,539千円増加し、15,655,268千円となりました。この結果、自己資本比率は82.9%となりました。
(3) 経営成績の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。
(4) キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」をご参照下さい。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照下さい。
(6) 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。