文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、2020年9月期に15周年を迎えたことを契機に、当社グループのありたい姿として「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、サステナビリティを軸とした事業を展開し、持続的な成長を図っております。
当社は、植物と動物の両方の性質を備えたユニークな生物であるユーグレナを「バイオマスの5F」の「用途」分野に沿って事業化することを基本戦略としつつ、その事業化に伴い「ビジネスモデル」や「素材・技術」の多様化を進めてまいりました。「バイオマスの5F」とは、重量単価(例:1kgあたりの値段)が高い順からFood(食料)、Fiber(繊維)、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)、Fuel(燃料)の各分野へ展開することを指しております。ユーグレナは、その豊富な栄養素や独自成分であるパラミロンの機能性等を活かして、機能性食品、化粧品、飼料として活用することが可能です。また、ユーグレナは光合成により二酸化炭素を吸収して成長する特徴を有しており、ユーグレナを低コストで大量に培養する技術を確立することで、ユーグレナに含まれる脂質成分をバイオ燃料原料として利用することも可能となります。
現在は「バイオマスの5F」のうち、最も価格が高いFood(食料)を主として食品及び化粧品の「用途」で事業化しており、「ビジネスモデル」は、原料販売から、OEM供給、流通チャネルでの卸売、直販、そして海外展開へと順次拡大しております。また今後は、培養技術の更なる向上・開発により原料の低コスト化を図り、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)及びFuel(燃料)等の「用途」での事業化を目指してまいります。このように当社グループは、ユーグレナ等の微細藻類の大量培養技術を出発点として、食品、化粧品、飼料、肥料、バイオ燃料等の様々な分野における事業展開と研究開発を行っております。
図 バイオマスの5F
また当社グループは、ユーグレナの事業展開を通じて培った事業基盤と知見を活かして、「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」という当社グループのありたい姿の実現に向けて、サステナビリティを軸に、ユーグレナ以外の素材や藻類培養以外のテクノロジーを用いた事業展開、並びに既存事業の周辺領域や新規領域への事業進出を進めております。今後も事業成長を通じた社会問題の縮小を目指して、成長投資、パートナーシップ、M&Aも広く活用しながら、多角的に事業を展開してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
当社グループのヘルスケア事業については、2019年より戦略的に取り組んできたブランドポートフォリオの拡充、デジタルマーケティングの強化、流通やECモール等のマルチチャネル展開の拡大等による収益の拡大や、M&Aの推進等により、持続的な成長を目指しております。市場平均を上回る売上高の成長率と業界平均以上の利益率を両立させることを中期的な経営指標とし、現在直面している課題の解決を成長機会に転じることで、サステナブルな成長の実現を目指してまいります。
バイオ燃料事業については、需給ギャップや政策インセンティブ等を背景として、バイオ燃料市場の飛躍的な拡大が見込まれていることから、この巨大な成長市場に速やかに参入し、気候変動問題の解決に貢献するべく、バイオ燃料製造・供給の商業化を着実に進めていく方針です。具体的には、2025年にバイオ燃料製造商業プラントを完成させることで商業生産体制の確立を目指すとともに、ユーグレナの大規模培養技術に関する研究開発を着実に進展させることで、バイオ燃料燃料用原料や飼料・肥料用原料としてのユーグレナの利活用も目指してまいります。
これまで、2020年3月に本格稼働した実証プラントで製造した次世代バイオディーゼル燃料及びバイオジェット燃料の供給先拡大を進めており、導入先は「陸・海・空」の全領域に広がっております。特に「空」の領域では、2021年6月に当社製造バイオジェット燃料による初フライトを達成し、2022年9月には国産SAFとしては初となる成田空港の給油ハイドラントシステムへの導入や国際線フライトを実現しております。今後は、バイオ燃料製造・供給の商業化に向けて、2022年12月に発表したPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.と3社共同で検討中のマレーシアにおけるバイオ燃料製造プラント建設・運転に向けたプロジェクト等を通じて、2025年の商業プラント完成を目指します。
当社グループは2023年12月期において、「1.(3)対処すべき課題」に記載する各種施策の実施によって更なる成長を目指し、売上高は過去最高となる45,000百万円を見込んでおります。また、2021年9月期から新たに経営者が目標とする経営指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは一般に公正妥当と認められた会計基準に基づく営業利益に、当社グループにとって経常的に発生する収益や非現金支出を反映させた、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標であり、2023年12月期の調整後EBITDAは1,800百万円を見込んでおります。
(3)対処すべき課題
当社グループは、当社グループのありたい姿として「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、サステナビリティを軸とした事業を展開し、持続的な成長を図っております。現状の市場環境及び事業進捗において、当社グループとして認識している対処すべき課題については以下のように考えております。
(ヘルスケア事業)
当社グループは、ヘルスケア事業の中長期的な成長に向けて、ブランド群の育成、デジタル化、マルチチャネル化という3つの基本戦略を推進しております。当社グループが対処すべき課題は以下のとおりと認識しており、これらの課題の解決を成長機会に転じることで、市場平均を上回る売上成長と安定した利益率を両立したサステナブルな成長の実現を目指してまいります。
①成長ブランドの創出
当社グループは、微細藻類ユーグレナを活用した健康食品ブランド「からだにユーグレナ」や化粧品ブランド「one」に加えて、キューサイ、エポラ、MEJ、LIGUNA等の各グループ会社が展開する商品ブランドから構成される、多様なブランドポートフォリオを有しております。競争が激しくトレンド変化も早いヘルスケア市場において、単一のブランドのみを成長させ続けることは容易ではなく、様々な年代の顧客ニーズに応えられる多様なブランド群を育成し、広告宣伝費等の投資配分を機動的にコントロールすることで、短期的な市場トレンドに左右されない分散型ポートフォリオの構築を目指しております。
2022年12月期においては、投資拡大ブランドの売上成長と投資抑制ブランドの売上減少が拮抗した結果、ポートフォリオ全体の売上は概ね横ばいで推移しました。ポートフォリオ全体の安定的な売上成長の実現には、成長ブランドの創出が不可欠であり、新ブランドの立ち上げや既存ブランドのリニューアル、商品ラインアップの拡充等を継続して進めてまいります。2022年12月期以降、「からだにユーグレナ」ブランドからユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1,3-グルカンとして)を機能性関与成分とした機能性表示食品を発売したほか、当社では「CONC」「lavita ORGANICS」「NEcCO」、グループ会社では「epo」「FUSARI」「THE KALE」「QetA」など、様々な新ブランドの立ち上げやブランドリニューアルを実施しております。今後も「サステナビリティ」「ウェルエイジング」「先進的市場創出」の3領域を主ターゲットとしてブランド群の新陳代謝を継続しながら、ポートフォリオ全体の成長を牽引する新たな投資ブランドの開発や育成に取り組んでいきます。
②顧客ロイヤルティの向上
定期購入顧客からの継続的な売上を中心とした直販チャネルなど、ヘルスケア事業の持続的な売上成長には、企業や商品に対する顧客のロイヤルティ(信頼・愛着)の向上に継続的に取り組むことが重要です。顧客ロイヤルティが向上し、顧客のファン化が進むことで、定期購入継続率の改善やクロスセルによる顧客単価の増加が進んでLTVが向上し、採算ラインの改善により広告投資の拡大が可能となることで顧客数が持続的に増加する、という好循環が生まれることが期待されます。当社グループは、顧客ロイヤルティの対象として、商品ブランド群の拡充と育成に取り組むとともに、独自のポジショニングを活かしたコーポレート・ブランドの確立と浸透に取り組んでおります。当社は、バイオ燃料事業やバングラデシュにおけるソーシャル・ビジネス等の企業活動をヘルスケア事業の顧客に知っていただき、また、そうした企業活動に共感する株主等の一般個人の方にヘルスケア事業の顧客となっていただくことで、「サステナビリティ」を軸としたコーポレート・ブランドに対する顧客ロイヤルティの醸成を進めております。また、キューサイも「ウェルエイジング」を軸としたコーポレート・ブランディングを強化しており、当社グループ内で様々なニーズや価値観を持つ顧客層へのアプローチを目指しております。
2022年12月期においては、当社グループ全体で、顧客ロイヤルティの対象となる商品ブランド群の拡充に向けて、既存ブランドのリニューアルや新ブランドの立ち上げを進めるとともに、ブランディング強化に向けたPR企画など様々な施策を実施いたしました。また、顧客接点となる販促物、ECサイト、メール等のデザインや内容を刷新することで、顧客体験(ユーザー・エクスペリエンス)の向上に取り組んだほか、顧客コミュニティづくり等も実施しました。今後も様々な施策を継続的に実施しながら顧客ロイヤルティの向上に取り組み、顧客のファン化によるLTVの最大化を目指していきます。
③チャネル販売力の強化
育成したブランド群を着実に売上へと導くためには、各チャネルの販売機能を多面的に強化する必要があります。
直販チャネルにおいては、広告運用力の強化に向けて、広告運用の内製化推進によりPDCAのスピードアップを図るとともに、2022年12月期にインターネットマーケティングに強みを持つマーケティング支援企業である株式会社はこ(以下、「はこ社」という。)を連結子会社化しました。また、SNSツールの活用やECサイトのリニューアル等によるデジタル顧客接点の強化や、データ活用やオフラインマーケティングの強化も進めており、これらの取り組みを通じて広告効率の改善とLTVの向上を目指していきます。
流通チャネルにおいては、2022年12月期に「からだにユーグレナ」から新発売した機能性表示食品や、当社及びグループ会社の新ブランド商品を、直販チャネルに加えて当社の流通チャネルでも同時に展開することで、直販・流通間の相乗効果やグループ内シナジーの創出に取り組んできました。今後は、流通取引先との連携強化、リアル顧客接点の強化や取扱いブランドの拡充を進めることで、配荷店舗数増加と店頭売上の向上に取り組んでいきます。
OEMチャネルにおいては、取引先に対する提案力の強化に向けて、ミドリ麹、カラハリスイカ、ユーグレナ化粧品等のユーグレナ食品以外の素材によるアプローチ先の拡大を図るとともに、機能性エビデンスの拡充や新素材・独自原料の開発を加速化していきます。
④コストシナジーの創出
ヘルスケア事業は、当社及びキューサイ、エポラ、MEJ、LIGUNA等のグループ会社で構成されております。各社とも直販を中心に事業を展開しており、事業運営やバックオフィスなど共通する業務領域において、グループ内での連携強化、ノウハウ共有、機能集約等を図ることで、コストシナジーの創出に取り組んでまいります。また、キューサイ及びエポラは健康食品の加工製造工場を、はこ社はマーケティング支援機能を有していることから、各領域におけるグループ外部への発注をグループ内部に集約することによるコストシナジーの創出も進めてまいります。
(バイオ燃料事業及びその他事業)
気候変動問題への対応策としてバイオ燃料に対する期待がグローバルに高まっており、国際的な規制強化や政策インセンティブも後押しして、今後飛躍的な市場拡大が見込まれております。当社グループは、バイオ燃料事業及びその他事業において、将来的な商業化を見据えたバイオジェット・ディーゼル燃料の製造・供給体制の構築と微細藻類ユーグレナのバイオ燃料用・飼料用原料としての利用可能性に関する研究開発を推進しております。バイオ燃料及びその他事業に関して当社グループが対処すべき課題は以下のとおりと認識しており、これらの課題を早急に解決することで、中長期的に新たな事業の柱として確立することを目指してまいります。
①バイオジェット・ディーゼル燃料の供給先の拡大
当社グループは、2020年3月に本格稼働を開始した神奈川県横浜市鶴見区の実証プラントにおいて、バイオジェット・ディーゼル燃料の製造、供給を続けております。2020年3月に完成した次世代バイオディーゼル燃料については、供給先がバス、鉄道、物流トラック、船舶など幅広い業種に拡大しております。また、2021年3月に完成したバイオジェット燃料については、2021年6月に国土交通省飛行検査機及び民間航空機でのフライトを実施し、2022年9月には成田国際空港における国産バイオジェット燃料(SAF)初となるハイドラント施設経由での給油及び国際線フライトを実現しました。将来的なバイオ燃料製造・供給の商業化に向けて、今後も実証プラントの稼働を継続しながら、「陸・海・空」の全ての領域においてバイオジェット・ディーゼル燃料の供給先の更なる拡大に取り組んでいきます。
②バイオジェット・ディーゼル燃料製造商業プラントの製造・供給体制の構築
当社グループは、2022年12月に、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.(以下、当社を含む3社を「本合弁パートナー」といいます。)と共同で、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本商業プラント」といいます。)の建設及び運転するプロジェクト(以下「本プロジェクト」といいます。)を検討しており、本商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めていることを発表しました。本プロジェクトの実現には、商業プラントの建設及び稼働開始に要する一連の建設関連資金の調達、バイオジェット・ディーゼル燃料の原料調達先や製品販売先の確保、プラントの設計・建設、プラント運転に要する人員・用役の確保等、様々な課題に取り組む必要があります。今後、本合弁パートナー間で連携しながら、技術的・経済的な実現可能性評価を推進し、2023年中に3社間で最終投資決定を行い、本商業プラントを2025年中に完成させることを目指していきます。
③バイオマス資源のバイオ燃料・飼料・肥料用原料としての利活用に関する研究開発
当社グループは、ユーグレナを中心とした微細藻類等やバイオマス系廃棄物等のバイオマス資源の、バイオ燃料・飼料・肥料用原料としての利用可能性に関する研究開発や実証を進めており、将来的な商業生産・活用の実現を目指しております。微細藻類の商業生産の実現には、生産コストの更なる削減、大規模生産技術の確立、大規模生産の候補地調査と現地データ収集、品種改良や用途に関する研究等、様々な課題に取り組む必要があります。微細藻類の大規模培養実証に関しては、当初予定していたインドネシアにおける実証計画がコロナ禍等の影響で準備が難航したため、国内を中心とした実証計画に変更して推進しておりますが、中長期的には引き続き海外における大規模培養実証・商業化を目指してまいります。また、微細藻類以外のバイオマス資源に関しても、当社グループ内外で生産や調達の可能性を検討するとともに、バイオ燃料・飼料・肥料用原料への転用に向けた研究開発を進めていきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ヘルスケア事業
① 特定の外部委託先への依存について
当社グループは、ユーグレナ粉末、クロレラ粉末等を加工した最終製品(食品)の製造については、自社グループ会社工場で製造するとともに、一部を加工委託先に業務委託しております。また、化粧品等の加工については、主に日本コルマー株式会社に加工委託しております。このようなビジネスモデルを採用することにより、設備や生産のための人員といった固定費やラインの管理・立ち上げ等の費用の負担が少なく、営業活動と研究開発に経営資源を集中でき、外部環境の変化、技術革新等への機敏な対応をとれる等のメリットがあります。しかしながら、何らかの理由により、加工委託先における取引方針の変更、収益構造の悪化、供給能力の低下、品質問題の発生、事業活動の停止等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 製品の品質や安全性について
当社グループは、当社グループのありたい姿として「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、全社一丸となって取り組んでおります。
ヘルスケア事業(食品)におきましては、各製品段階において、以下のとおり検査を実施し、品質と安全性の維持に取り組んでおります。
ユーグレナ粉末等については、基礎栄養成分、菌類、重金属等に関し当社子会社である八重山殖産株式会社における検査を実施するとともに、基礎栄養成分、菌類等に関し当社による検査(第三者分析機関への委託)を実施しております。また、最終製品については、製品別に検査項目が異なりますが、カプセル重量・長さ・錠剤硬度、菌類等に関して、自社グループ会社工場又は加工委託先における検査を実施しております。
ヘルスケア事業(化粧品)におきましては、当社グループは現在販売している製品については薬機法上の製造販売元ではありませんので製造販売責任を負ってはおりませんが、安全なユーグレナ粉末を提供すること、製品の規格適合を確認し記録を残すこと等により、品質と安全性の維持に取り組んでおります。
しかしながら、万一、製品の品質や安全性に問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 法的規制について
当社グループは、以下に掲げるもののほか、適用法令の遵守を徹底しておりますが、予期しない法律又は規制の変更及び現行の法的規制における法令の解釈・適用によって新たな対策が必要になった場合には、当社グループの事業運営に支障をきたすことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
A.特定商取引に関する法律
事業者と消費者との間に生じるトラブルを事前に防止することを目的としております。
訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引等、消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、消費者保護の観点から、それぞれ契約に伴う書面の交付、禁止行為、解約事項等を規定しております。例えば、通信販売について、a.広告に記載すべき事項、b.誇大広告の禁止、c.顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為の禁止等を定めます。また訪問販売について、a.事業者の氏名等の明示義務、b.所定の事項を記載した書面の交付義務、c.勧誘の際、又は契約締結後、申込みの撤回(契約の解除)を妨げるために、事実と違うことを告げる行為の禁止等を定めております。
B.不当景品類及び不当表示防止法(景表法)
過大な景品や不当な表示をすることによる顧客の誘因を防止することにより、事業者の公正な競争を確保し、消費者の利益を保護することを目的としております。
a.優良誤認行為(商品・サービスの品質などについて、実際よりも著しく優良又は有利であると見せかけて宣伝する行為等)、b.有利誤認行為(商品・サービスの取引条件について、実際よりも有利であると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に安いわけでもないのに、あたかも著しく安いかのように偽って宣伝する行為等)、c.その他誤認されるおそれのある表示が不当表示として禁止されております。
C.医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性、安全性の確保のために必要な規制を行い、保健衛生の向上を図ることを目的としております。
医薬品には、その品質、有効性、安全性の確保のために承認・許可制度をはじめとした様々な規制があり、許可等がないままに「医薬品」に該当するものを販売等することは禁止されております。医薬品とは、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されること、並びに身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって器械器具でないもの」とされており、医薬品と紛らわしい効能などの表示・広告を行うと薬機法に違反します。
D.健康増進法
国民の健康の増進の総合的な推進に関して基本的な事項を定めるとともに、国民の栄養の改善その他の国民の健康の増進を図るための措置を講じ、もって国民健康の向上を図ることを目的としております。健康状態の改善又は維持の効果に関し、著しく事実に相違する又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない等を定めております。
E.食品衛生法
飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的としております。公衆衛生に危害を及ぼすおそれのある虚偽又は誇大な表示又は広告の禁止等を定めております。
F.農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
JAS規格(日本農林規格)と食品表示(品質表示基準)を定め、一般消費者の商品選択に役立てるため、JASマークや品質表示基準に定める表示を付しております。
G.消費者契約法
事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合について契約の申込み又はその承諾の意思表示を取り消すことができることとするとともに、事業者の損害賠償の責任を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とすることにより、消費者の利益の擁護を図ることを目的としております。
事業者が重要事項について事実と異なることを告げ(不実告知)、消費者が誤認した場合の取り消し、消費者が支払う損害賠償額の予定条項等の無効等を定めております。
④ 個人情報保護について
当社グループではインターネット販売を行う上で顧客情報を取得しているため、顧客情報が蓄積されております。また、当社グループでは一般消費者向け遺伝子検査サービス事業を展開していることから、更に顧客情報を取得、蓄積することとなります。当社グループでは、プライバシーマークを取得し、公益社団法人日本通信販売協会が定める「個人情報保護ガイドライン」及び個人情報保護規程に基づき個人情報取扱いに関し社内教育を徹底しておりますが、万一、個人情報が外部に漏洩した場合には、顧客からの信用失墜による売上高の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合について
当社グループは、ヘルスケア事業(食品)において、ユーグレナという新しい食品を手がけており他の食品等と差別化を図っていく予定ですが、今後他社のユーグレナ食品や新規の競合品が現れ、これらの競合品との充分な差別化が図れない場合には、競争激化による販売価格の低下、販売数の減少等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 健康食品に対する顧客の嗜好の変化について
健康食品は消費者の嗜好に影響を受けやすく、そのライフサイクルは比較的短い傾向にあります。当社グループでは今後も既存製品の販売、新製品の開発、製品応用分野の拡大を目指した事業展開を進める方針でありますが、既存製品が計画どおりに販売できなかった場合、新製品の開発が進まない場合や計画どおりに販売できなかった場合、又は製品応用分野の拡大ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ システム障害について
当社グループは、特に自社製品の販売においてパソコンやコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに強く依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、サイトへの急激なアクセス増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によりコンピュータシステムがダウンした場合、コンピュータウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 広告宣伝費、販売促進費の先行投資について
当社グループは、自社製品の個人顧客への直接販売の拡大のため、広告宣伝費、販売促進費を積極的に投下しております。投下費用に対し、売上高が適切に増加しなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)バイオ燃料事業及びその他事業
① 研究開発について
当社グループは、ユーグレナを中心とした微細藻類の培養技術を軸に、バイオ燃料、飼料、肥料など、様々な分野での事業展開へ向けた研究開発及び実証を行っております。
これらの研究開発におきましては未だ実用段階には至っておりませんが、バイオ燃料開発を中心として、今後研究開発費が増加する可能性があります。
多額の研究開発投資を行ったにもかかわらず、想定どおりに研究開発の結果が得られない場合や、バイオ燃料よりも有利なエネルギーが普及した場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② バイオ燃料製造・供給の商業化に向けた投資について
当社グループは、バイオ燃料製造・供給の商業化に向けて、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.と共同で、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本商業プラント」といいます。)の建設及び運転するプロジェクト(以下「本プロジェクト」といいます。)を検討しており、本商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めております。本プロジェクトでは、本商業プラントを2025年中に完成することを目指しておりますが、今後、本プロジェクトを具体化する過程で計画の見直しを余儀なくされた場合や、当社グループの本プロジェクトへの参画に要する資金の調達が難航した場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの操業について
実証プラント稼働は、火災、爆発等の重大な事故や地震、台風などの自然災害による操業停止、設備破損、第三者への損害等が発生するリスクがあります。このような重大な事故が生じ、その原因が当社グループの責任と判断された場合は、損害賠償責任の負担等が発生し、多大な損害を被るほか、復旧までの期間において操業を停止する必要があり、機会損失等が生じる可能性があります。当社グループは、可能かつ妥当な範囲において、事故、災害等に関する保険を付しておりますが、それによっても全ての損害を填補し得ない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 法的規制について
当社グループは、バイオ燃料事業及びその他事業の推進にあたり、バイオ燃料の製造・販売に関する法令のほか、適用法令の遵守を徹底しておりますが、予期しない法律又は規制の変更及び現行の法的規制における法令の解釈・適用によって新たな対策が必要になった場合には、当社グループの事業運営に支障をきたすことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 原料や製品の市場動向について
バイオ燃料、飼料、肥料はいわゆるコモディティ商材であり、自社製造又は外部から調達した原料を加工・製造し、最終製品を顧客向けに販売する過程において、原料及び最終製品の価格や売買数量が市場動向の影響を大きく受ける傾向にあります。当社グループは、原料の調達先や最終製品の販売先を多様化するとともに、最終製品の価格や需給の動向を見極めながら原料調達を行うことで、価格や需給の変動リスクの抑制を図る方針でありますが、原料及び最終製品の価格、需給やそれらに影響を及ぼす法規制、地政学的動向、為替、天候等の様々な要因が急激に変動した場合、並びに当社グループがこれらの変動リスクを適切にコントロールできなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)共通
① 特定の技術への依存について
当社グループは、微細藻類ユーグレナの食品用途屋外大量培養技術をコア技術として事業を展開しておりますが、競合他社が同様の技術や他の安価な技術を開発し当社グループの技術が陳腐化した場合あるいは当社グループの技術改良の対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産権について
当社グループは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権の獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないように取り組んでおります。しかしながら、今後当該事業分野において第三者の権利が成立した場合や認識していない権利がすでに成立している場合、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があります。また、当社グループが所有する商標権が、第三者より侵害された場合には当社グループのブランドイメージが低下する可能性があります。それらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 海外展開について
当社グループはアジアを中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進していく方針です。海外事業展開には、事業投資に伴う為替リスク、カントリーリスク、出資額又は出資額を超える損失が発生するリスク等を伴う可能性があり、計画どおりに事業展開ができない場合には、当社グループの事業戦略及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ レピュテーションリスクについて
当社グループは、製品の品質・安全性の確保、法令遵守、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、当社グループ及び当社グループを取り巻く環境や競合他社及び競合他社を取り巻く環境において何らかの問題が発生した場合、消費者の評価に悪影響を与え、それにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害、事故、テロ、戦争等について
当社グループが事業を行っている地域では、地震、台風等の自然災害の影響を受ける可能性があります。同様に火災等の事故災害、テロ、戦争等が発生した場合、当社グループ又は投資先の拠点の設備等に大きな被害を受け、その全部又は一部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 配当政策について
当社は創業以来、株主に対する利益配当及び剰余金配当を実施しておりません。また、今後も当面は、企業体質の強化及び研究開発活動の継続的な実施に備えた資金の確保を優先し、配当は行わない方針であります。
株主への利益還元については、当社の重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ利益配当及び剰余金配当を検討する所存であります。
⑦ 株式関連報酬による株式価値希薄化について
当社は、当社グループの役職員等に対するインセンティブ制度として、譲渡制限付株式報酬、事後交付型株式報酬、従業員株式報酬、ストック・オプション(新株予約権)といった株式関連報酬制度を導入しており、今後も継続的な活用を検討していく方針です。当社の既発行のストック・オプション(新株予約権)が権利行使された場合、業績条件成就に伴い事後交付型株式報酬制度に基づく新株が発行された場合、従業員株式報酬制度に基づく新株が発行された場合、並びに、株式報酬やストック・オプション(新株予約権)が今後新規に付与され、それらに伴い新株が発行された場合又はストック・オプション(新株予約権)が権利行使された場合には、既存株主の株式価値が希薄化する可能性があります。
⑧ 新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症については、未だ収束の兆しが見えない状況にあります。当社グループにおいては、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への大きな影響はなく、現時点で顕在化している重大なリスクはありませんが、感染拡大の状況に応じて、引き続きテレワークやオフピーク通勤、出張の制限などの感染症対策を継続して実施してまいります。
⑨ 企業買収について
当社グループは、各事業の事業基盤拡大のため、企業買収を行っております。企業買収にあたっては、対象企業の財務内容等について詳細な事前審査を行い、リスクを把握したうえで決定しておりますが、事業環境等の変化等により、当初想定した効果が得られない場合には、のれんの減損損失の計上等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社は、2021年8月26日開催の臨時株主総会における定款一部変更の決議により、決算期(事業年度の末日)を毎年9月30日から12月31日に変更いたしました。その経過措置として、前連結会計年度は2020年10月1日から2021年12月31日までの15ヶ月間となっております。このため、対前期増減については記載しておりません。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの変異株の感染拡大が依然続いているものの、政府の対策により経済活動は徐々に正常化へ向かいつつあります。一方、米国における利上げ再開をはじめとする各国金融施策の変更、ウクライナ情勢を巡る地政学的リスク、原材料価格や資源価格の高騰などを背景に、金融市場・為替相場が不安定化するとともに、世界的なインフレ拡大や景気後退に対する懸念が広がっており、世界経済の先行きと我が国経済への影響についても不透明感が高まっております。
このような事業環境のもと、当社のヘルスケア事業においては、2019年より戦略的に取り組んできたブランドポートフォリオの拡充、デジタルマーケティングの強化、流通やECモール等のマルチチャネル展開の拡大等により直販及び流通チャネルの収益が拡大するとともに、キューサイ株式会社(以下「キューサイ」)等の前連結会計年度以降に新規連結した子会社からの収益貢献により、売上高は44,392百万円となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営にシフトする観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額、として算出しております。上述のヘルスケア事業における既存事業の成長軌道への回帰やキューサイ等の連結子会社化による収益基盤の拡大に加えて、バイオ燃料事業を中心に788百万円の助成金収入を計上した結果、当連結会計年度の調整後EBITDAは2,648百万円となりました。
一方、キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップ(注)に伴い棚卸資産に計上した含み益のうち、1,864百万円を売上原価として費用化したことを主因として、営業損失は3,455百万円となりました。また、助成金収入並びに連結子会社における投資有価証券売却益や保険解約返戻金の計上に伴い、経常損失は2,489百万円となり、連結子会社における株式会社キューサイ分析研究所株式の譲渡に伴う株式売却益の計上、当社の有形固定資産の減損処理に伴い、親会社株主に帰属する当期純損失は2,672百万円となりました。なお、棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は、当連結会計年度で完了しております。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
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|
当第1四半期 連結会計期間 |
当第2四半期 連結会計期間 |
当第3四半期 連結会計期間 |
当第4四半期 連結会計期間 |
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売上高 (百万円) |
10,822 |
10,761 |
10,752 |
12,056 |
|
調整後EBITDA(百万円) |
1,554 |
665 |
267 |
160 |
|
営業損益 (百万円) |
△727 |
△695 |
△875 |
△1,158 |
|
経常損益 (百万円) |
81 |
△679 |
△543 |
△1,348 |
(注)棚卸資産のステップアップは、連結時点の棚卸資産を、正味売却価額(売価から見積追加製造原価と見積販売直接経費を控除した金額)に評価替する会計処理となります。2021年6月30日をみなし取得日として連結子会社化したキューサイにおいて、連結子会社化時における棚卸資産のステップアップにより6,707百万円の含み益を棚卸資産に計上しており、商品販売による棚卸資産の払出しに伴って当該含み益が売上原価として費用化されます。前連結会計年度においては、当該含み益のうち4,842百万円を売上原価として費用化しました。ステップアップにより計上した含み益の費用化は当社のキャッシュ・フローへの影響を伴うものでないことから、キャッシュ・フロー創出力を示す指標である調整後EBITDAの算出にあたり、当該影響額を足し戻す調整を行っております。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりです。
セグメント別の状況については、以下のとおりです。当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(ヘルスケア事業)
当連結会計年度は、グループ全体で新たに複数のブランドをローンチするとともに、既存ブランドについても商品ラインアップの拡充を進めながら、ブランド群の育成、デジタル化、マルチチャネル化という基本戦略を着実に推進しました。前連結会計年度を通じて拡大した直販を中心とした売上基盤に加えて、キューサイ等の前連結会計年度以降に新規連結した子会社からの収益貢献により、売上高が前年同期比で大幅に拡大し、セグメント売上高は41,617百万円となりました。直販売上高については、広告投資の環境がヘルスケア通販業界全般で悪化したことを踏まえ、広告投資を抑制的に運用したため減少基調が続きましたが、広告クリエイティブや広告手法の見直しにより投資効率を改善し、機動的に配分をコントロールしながら広告投資を拡大した結果、年度末にかけて増加に転じました。流通売上高については、年度を通じて概ね横ばいで推移したものの、新ブランド・新商品の投入や販路開拓を積極的に進めた結果、年度末にかけて増加に転じました。OEM・原料・海外については、ヘルスケア通販業界全般で広告投資環境が悪化した影響等で、年度を通じて減少基調が続きましたが、年度末にかけて増加に転じました。その他については、2022年7月1日に連結子会社化した株式会社はこの収益貢献により、年度後半に増加に転じました。翌連結会計期間は、足元の事業環境や事業進捗を踏まえ、広告投資配分を機動的にコントロールしながら、成長ブランドの創出、顧客ロイヤルティの向上、チャネル販売力の強化、コストシナジーの創出に注力することで、売上高成長と利益率を両立するサステナブルな成長を目指していきます。
セグメント損益においては、上述のキューサイの連結子会社化に伴う棚卸資産のステップアップにより計上した含み益のうち1,864百万円を売上原価として費用化するとともに、キューサイの連結子会社化に伴う取得原価の配分にあたり識別した無形固定資産及びのれん等の償却費1,826百万円を計上しました。以上の結果、セグメント損失は638百万円となりました。翌連結会計年度以降は、投資効率を重視した広告投資を継続するとともに、グループ内で機能集約をはじめとするコストの最適化、事業連携等を進めることでこれまで以上のグループシナジーの創出に取り組んでまいります。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラントにおけるバイオ燃料の実証製造を継続するとともに、当社が製造・供給するバイオ燃料(ブランド名「サステオ」)の導入先の開拓や、バイオジェット・ディーゼル燃料商業プラント(以下「商業プラント」)の建設に向けた取り組みを推進しています。
実証製造については、当社バイオ燃料の導入先は当連結会計年度に「陸・海・空」の全領域を網羅しながら累計70企業・団体を超え、新たに鉄道、ジェット機、ヘリコプター、大型フェリーなどへの導入を実現したほか、東京都とバイオ燃料導入促進事業に係る協定を締結しました。また、ガソリンスタンドにおける次世代バイオディーゼル燃料の一般向け継続販売、成田国際空港における国産バイオジェット燃料(SAF)初となるハイドラント施設経由での給油及び国際線フライト、並びに本邦政府専用機としては初となるSAF使用を実現するなど、導入先の裾野や導入形態が更に拡大、多様化しました。
商業プラントの建設については、2022年12月に、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.と共同で、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本商業プラント」といいます。)の建設及び運転するプロジェクトを検討しており、本商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めていることを発表しました。本商業プラントの原料処理能力は年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力は最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる見通しで、2023年中に3社間で最終投資決定を行い、2025年中に完成することを目指しております。
研究開発活動については、2020年10月に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」に、当社が進めているバイオジェット燃料製造の実証事業及び燃料用微細藻類の海外培養実証に関する研究開発が採択され、当連結会計年度において助成金収入を計上しました。微細藻類ユーグレナの大規模培養実証に関しては、当初予定していたインドネシアにおける実証計画がコロナ禍等の影響で準備が難航したため、国内を中心とした実証計画に変更して推進しており、将来的に海外における大規模培養実証・商業化を目指していきます。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高262百万円、セグメント損失は789百万円となりました。
(その他事業)
当連結会計年度は、2021年12月31日をみなし取得日として連結子会社化した大協肥糧株式会社が、連結業績へ収益貢献しました。また、バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,512百万円、セグメント損失は325百万円となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は57,275百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,732百万円の減少となりました。これは主に、商品及び製品が1,760百万円、無形固定資産が1,881百万円それぞれ減少したことによるものです。
負債は37,921百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,496百万円減少となりました。これは主に、短期借入金が421百万円増加した一方で、長期借入金が3,101百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末から1,235百万円減少し、19,353百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.0%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から6百万円減少し、9,814百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失2,407百万円が計上されておりますが、減価償却費2,345百万円及びのれん償却額830百万円、棚卸資産の減少1,855百万円を計上したことにより、924百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入696百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入462百万円等により1,233百万円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出3,843百万円、長期借入れによる収入594百万円等により2,993百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ヘルスケア事業 (百万円) |
5,835 |
- |
|
バイオ燃料事業 (百万円) |
7 |
- |
|
その他事業 (百万円) |
244 |
- |
|
合計(百万円) |
6,087 |
- |
(注)前連結会計年度は決算期変更に伴い15ヶ月の変則決算のため、前年同期比は記載しておりません。
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ヘルスケア事業 (百万円) |
41,617 |
- |
|
バイオ燃料事業 (百万円) |
262 |
- |
|
その他事業 (百万円) |
2,512 |
- |
|
合計(百万円) |
44,392 |
- |
(注)前連結会計年度は決算期変更に伴い15ヶ月の変則決算のため、前年同期比は記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。なお、2021年6月30日をみなし取得日としてキューサイを連結子会社化した結果、前連結会計年度第4四半期よりヘルスケア事業の売上高及び調整後EBITDAが大幅に増加しております。
前連結会計年度(自 2020年10月1日 至 2021年12月31日)
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
第5四半期 |
通期合計 |
|
売上高 (百万円) |
3,910 |
3,826 |
4,376 |
11,178 |
11,128 |
34,420 |
|
ヘルスケア事業 |
3,781 |
3,662 |
4,194 |
11,080 |
11,027 |
33,745 |
|
直販 |
2,856 |
2,811 |
3,322 |
9,252 |
9,278 |
27,521 |
|
流通 |
367 |
265 |
433 |
1,154 |
1,126 |
3,347 |
|
OEM・原料・海外 |
540 |
571 |
421 |
480 |
394 |
2,408 |
|
その他 |
16 |
14 |
17 |
193 |
227 |
469 |
|
バイオ燃料事業(注1) |
2 |
3 |
4 |
24 |
13 |
47 |
|
その他事業(注1) |
127 |
160 |
177 |
73 |
87 |
627 |
|
調整後EBITDA (百万円) |
△129 |
345 |
△86 |
896 |
343 |
1,368 |
|
ヘルスケア事業 |
304 |
650 |
446 |
1,591 |
1,151 |
4,143 |
|
バイオ燃料事業 |
△126 |
90 |
△196 |
△351 |
△326 |
△910 |
|
その他事業 |
△26 |
△59 |
△53 |
△36 |
△110 |
△285 |
|
調整額 |
△281 |
△336 |
△283 |
△307 |
△370 |
△1,578 |
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期合計 |
|
売上高 (百万円) |
10,822 |
10,761 |
10,752 |
12,056 |
44,392 |
|
ヘルスケア事業 |
10,124 |
10,103 |
10,107 |
11,282 |
41,617 |
|
直販 |
8,695 |
8,624 |
8,376 |
8,583 |
34,280 |
|
流通 |
860 |
1,022 |
944 |
1,311 |
4,138 |
|
OEM・原料・海外 |
365 |
264 |
228 |
454 |
1,312 |
|
その他 |
202 |
191 |
557 |
932 |
1,884 |
|
バイオ燃料事業(注1) |
21 |
41 |
104 |
93 |
262 |
|
その他事業(注1) |
676 |
616 |
539 |
680 |
2,512 |
|
調整後EBITDA (百万円) |
1,554 |
665 |
267 |
160 |
2,648 |
|
ヘルスケア事業 |
1,412 |
1,257 |
826 |
808 |
4,305 |
|
バイオ燃料事業 |
448 |
△187 |
△119 |
△203 |
△62 |
|
その他事業 |
26 |
△36 |
△29 |
△64 |
△103 |
|
調整額(注2) |
△332 |
△367 |
△410 |
△380 |
△1,490 |
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
またバイオ燃料事業を含めた当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2021年12月期は12,951百万円(売上原価率37.6%)のところ、2022年12月期は13,396百万円(売上原価率30.1%)となりました。キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップに伴い棚卸資産に計上した含み益のうち売上原価として費用化した金額が、2021年12月期は4,842百万円のところ、2022年12月期は1,864百万円と大幅に減少したため、売上原価率は改善しました。
販売費については、2021年12月期は17,465百万円(対売上高比率50.7%)のところ、2022年12月期は21,779百万円(対売上高比率49.0%)となりました。諸環境を踏まえて広告投資を機動的に運用した結果、ヘルスケア事業におけるキューサイの連結子会社化以降の広告宣伝費は概ね横ばいトレンドとなりました。
人件費については、2021年12月期は4,400百万円のところ、2022年12月期は5,009百万円となりました。2021年12月期中に連結子会社化したキューサイの人件費が年間を通して加算されたほか、事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
管理費については、2021年12月期は4,416百万円のところ、2022年12月期は6,183百万円となりました。前期中に連結子会社化したキューサイの管理費が年間を通して加算されたほか、事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
研究開発費については、2021年12月期は1,752百万円のところ、2022年12月期は1,480百万円となりました。実証プラントにおけるコストの見直しを行った結果、減少トレンドとなりました。
営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2022年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に機能性食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における実証プラントの運営や商業化実現に向けた取り組みに関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度末の総資産は57,275百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,732百万円の減少となりました。これは主に、商品及び製品が1,760百万円、無形固定資産が1,881百万円それぞれ減少したことによるものです。
負債は37,921百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,496百万円減少となりました。これは主に、短期借入金が421百万円増加した一方で、長期借入金が3,101百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末から1,235百万円減少し、19,353百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.0%となりました。
(1) 食品用ユーグレナ原料の優先購入等
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
伊藤忠商事株式会社 |
業務提携に関する覚書 |
ユーグレナ原料及びユーグレナ含有サプリメントの優先購入契約 |
2008年5月2日から下記「原料取引契約書」の終期まで |
|
伊藤忠商事株式会社 |
原料取引契約書 |
食品利用ユーグレナ原料の取引基本契約 |
2009年3月27日から 2011年3月26日まで (以後1年毎の自動更新) |
|
伊藤忠商事株式会社 |
独占購入に関する覚書 |
食品利用ユーグレナ原料の独占購入・独占販売契約 |
2009年10月1日から 2012年9月30日まで(以後3年毎の自動更新) |
(2) 加水分解ユーグレナエキス配合化粧品等に関する製造委託
|
契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
日本コルマー株式会社 |
取引基本契約書 |
化粧品の研究・製造に関する取引基本契約 |
2008年10月1日から 2009年9月30日まで (以後1年毎の自動更新) |
(3) 共同研究
|
契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
いすゞ自動車株式会社 |
共同研究契約書 |
微細藻類ユーグレナを原料としたディーゼル・エンジン向けのバイオ燃料による車輛走行の実現及び普及に向けた共同研究開発 |
2014年6月14日から 2026年3月31日まで |
|
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 株式会社デンソー 伊藤忠商事株式会社 三菱ケミカル株式会社 |
業務委託契約書 |
バイオジェット燃料生産技術開発事業/微細藻類基盤技術開発/微細藻バイオマスのカスケード利用に基づくバイオジェット燃料次世代事業モデルの実証研究 |
2020年8月27日から 2023年3月31日まで |
(4)業務提携
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
アリナミン製薬株式会社(旧武田コンシューマーヘルスケア株式会社) |
共同開発契約書 |
ユーグレナを配合する新たな製品の共同開発契約 |
2017年6月19日から 開発終了時まで |
|
国際連合世界食糧計画(WFP) |
事業提携に関する契約 |
緑豆栽培でのバングラデシュ農家の生計向上支援とロヒンギャ難民への食糧支援 |
2022年3月2日から 2023年12月31日まで |
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株式会社丸井グループ |
資本業務提携契約書 |
当社普通株式の割当て及び業務提携の推進 |
2023年1月19日から 2024年1月18日まで (以後1年毎の自動更新) |
|
ロート製薬株式会社 |
資本業務提携契約書 |
当社普通株式の割当て及び業務提携の推進 |
2023年1月19日から 2024年1月18日まで (以後1年毎の自動更新) |
(5)バイオ燃料精製設備に関する契約
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
Chevron Lummus Global LLC |
Technology License Agreement |
バイオ燃料精製実証設備を建設するために必要なバイオ燃料アイソコンバージョンプロセス技術ライセンスの許諾に関するライセンス契約 |
2015年5月29日から 2030年5月28日まで (以後5年毎の自動更新) |
|
Chevron Lummus Global LLC |
Services Agreement for Engineering Services |
バイオ燃料精製実証設備を建設するために必要な設備の基本設計に関するエンジニアリング契約 |
2015年5月29日から 対象設備の稼働日から10年を経過する日まで |
(6)株主間契約及び担保設定に関する協定
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契約先 |
契約名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅥ号 APCP VI, L.P. CJIP (AP) VI, L.P. 投資事業有限責任組合AP VI-QG AP Reiwa F6-A, L.P. 投資事業有限責任組合AP令和F6-B1 東京センチュリー株式会社 |
株主間契約書 |
株式会社Q-Partners及びその子会社の運営、株式会社Q-Partnersの株式の取扱い等に関する合意 |
2021年1月26日から、株式会社Q-Partnersの株式を保有する契約当事者が1者以下になったとき等まで |
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株式会社Q-Partners 株式会社みずほ銀行 |
担保権設定に関する協定書(ユーグレナ保有借入人株式等) |
株式会社Q-Partnersが2021年1月27日付で株式会社みずほ銀行との間で締結した金銭消費貸借契約に伴う株式会社Q-Partners債務に係る、当社保有の株式会社Q-Partners株式への担保権の設定 |
2021年1月27日から被担保債務の完済時まで |
(7)当社は、2022年5月27日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、株式会社はこを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付で株式交換契約を締結しました。なお、本株式交換は2022年7月1日付で予定通り実施いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
(8)当社の連結子会社であるキューサイ株式会社(以下「キューサイ」といいます)は、取締役会においてキューサイとキューサイの子会社である株式会社キューサイファーム島根が保有する当社の連結子会社である株式会社キューサイ分析研究所の株式を譲渡することを2022年7月28日に決議し、2022年8月1日に株式譲渡契約を締結しました。なお、本株式譲渡は2022年8月31日付で予定通り実施いたしました。
(1) 研究開発戦略及び研究課題
当社グループの研究開発活動は、付加価値の高い順に、Food(食品)、Fiber(繊維、化成品)、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)、Fuel(燃料)と段階的に事業を展開していく「バイオマスの5F」の基本戦略のもと、「ユーグレナ等の藻類及び光合成生物の生産技術の向上」、「ユーグレナ等の藻類及び光合成生物を活用した製品、技術の開発」、「エネルギー・環境関連技術の開発」の3つを研究課題としております。
また、「選択と集中」の観点から、多様な研究開発テーマを、既存あるいは今後事業化の目途が立っている事業へ貢献するテーマ(事業貢献型)と、研究者の自由な発想を活かして将来の事業シーズを創出するテーマ(未来型)の2種類に仕分けており、両利きの経営を支えつつ、長期的な当社事業領域の変化や拡大にも対応できる研究開発活動を推進しております。
(2) 研究体制
当社グループは、外部との共同研究も活用しながら、ユーグレナ等の藻類及び光合成生物に関する機能性解明や生産技術の向上に向けた研究開発活動、並びに新規素材や新技術の開発等を推進する体制を構築しております。
① グループ内における研究体制
当連結会計年度において、研究開発の体制刷新を行い、これまで事業部に散逸していた研究開発関連部門を集約し、各研究所の役割を整理した上で、2つの科学研究所と3つの技術研究所から構成される合計5つの研究所と、研究開発企画を実施するR&D企画室を発足しました。科学研究所は基礎的な研究を、技術研究所は社会実装を目的に開発研究を行います。
従来の研究開発拠点は以下のように整理しております。
神奈川県横浜市鶴見区:先端科学研究所並びにヒト科学研究所
沖縄県石垣市:生産技術研究所
佐賀県佐賀市:資源サーキュラー技術研究所
三重県多気郡多気町:藻類エネルギー技術研究所
② 外部との共同研究体制
当社グループ内で実施している研究開発・技術開発に加えて、大学をはじめとする公的研究機関や、企業との連携を進めることで、オープンイノベーションによる社会実装の加速を目指しております。
a.公的研究機関との共同研究体制
大学をはじめとする公的研究機関が得意とする研究領域において、公的研究機関との間で研究委託または共同研究を実施し、その知見を当社グループが活用することで、単独では実現できない研究開発・技術開発を実現しております。
b.企業との共同研究体制
研究開発・技術開発成果の事業化を加速化するために、バイオマスの生産や生産された素材・原料の活用方法を独自で研究開発するだけではなく、実際に商品やサービスを供給するマーケットに近い企業との間で共同研究を実施しております。
(3) 研究主要課題及び研究成果
研究主要課題及び研究成果は次のとおりであります。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は
① ユーグレナ等の藻類及び光合成生物の生産技術の向上(全事業共通)
「藻類生産の低コスト化」及び「生産技術の普遍化」を主な目的として、生産技術の継続的な向上に取り組んでおります。「藻類生産の低コスト化」に関しては、既存製品の製造原価を低減するとともに、コストが障壁となっていた新たな製品カテゴリーへの参入を可能とすることを目指しております。「生産技術の普遍化」に関しては、ヘルスケア事業向けのユーグレナ粉末やクロレラ粉末等の生産を、現在の生産拠点である沖縄県の石垣島だけでなく、世界中のあらゆる場所で生産を可能とすることを目指しております。当連結会計年度は、原料費高騰に耐えうるコスト削減策を見出すとともに、食品用ユーグレナの味やにおいを改善する培養方法の安定化に成功いたしました。また、社外との共同研究により、新規の高効率なユーグレナ品種改良技術を2件確立いたしました。
② ユーグレナ等の藻類及び光合成生物を活用した製品、技術の開発(ヘルスケア事業中心)
ユーグレナ等の藻類及び光合成生物の機能性を解明することで、顧客に対する新たな価値提供を可能とすることを目指しております。当連結会計年度は、ヒト臨床試験を通じて、ユーグレナの継続摂取により、免疫の維持や調整を介して感冒症状(かぜ様症状)の発生及び諸症状の重症化が抑制される効果を確認しました。今後も、これまでに解明された知見を活かすとともに、新規の機能性を解明することで、高付加価値の新製品開発や現在は製品化されていない領域における利用技術の開発を推進してまいります。
③ エネルギー・環境関連技術の開発(バイオ燃料事業・その他事業)
当社グループでは、バイオ燃料の研究開発を進めるとともに、藻類生産等を通じて地球環境に貢献できる技術開発を進めております。
a.バイオ燃料
光合成生物は大気中の二酸化炭素を吸収して増殖するため、光合成生物由来のバイオ燃料はカーボンニュートラルな代替燃料として期待されております。ユーグレナは、体内にて生成される油脂が炭素数14をピークとして12~16の脂肪酸を多く含んでいることから、バイオジェット燃料に適した油脂生産が可能と期待されています。当連結会計年度においては、ユーグレナ由来油脂を原料の一部として製造したバイオジェット燃料を使用したフライトを継続実施するとともに、次世代バイオディーゼル燃料の供給先も着実に拡大いたしました。また、2020年10月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にて採択された「バイオジェット燃料製造の実証事業及び燃料用微細藻類の海外培養実証に関する研究開発」は、インドネシアにおいて準備を進めてきたユーグレナの大規模培養実証が、コロナ禍や現地パートナー事情により難航したため、一旦は国内を中心とした研究計画に変更しており、修正された計画が着実に進捗しております。今後も、ユーグレナ等の品種改良、培養・回収・加工関連の各要素技術の開発を継続し、独自性の高いバイオ燃料原料としての大規模商業生産の早期実現を目指します。
b.環境浄化・資源循環
当社グループは、バイオ燃料の研究開発を進める中で、微細藻類生産のための原料として、多様な未利用資源の利活用を目指しております。例えば、発電所の排ガスに含まれる二酸化炭素、排水場等で不可避的に発生する窒素やリン、食品廃棄物等が該当します。また、未利用資源の収集・加工・活用技術に関する研究開発を通じて、資源を循環利用する技術の確立も目指しております。当連結会計年度においては、新設されたサステナブルアグリテック事業部と連携し、飼料・肥料といった事業領域における技術シーズを早期に社会実装すべく準備を進めております。
(4) 研究開発成果の特許化
当社グループは、研究開発活動における成果について、積極的に特許化に取り組んでおります。
主要なグループ会社において保有している特許は、当連結会計年度末現在、国内68件、海外37件であり、また現在出願中の特許は国内46件、海外27件(特許協力条約による出願は含まない)であります。