第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします」という経営理念のもと、専門的な知識を持たない生活者が、専門的な知識・経験を持つ供給者から一方的に情報を提供されている不利益を解消するため、私たちはこの情報格差を埋める役割を担う住生活エージェントとして、高度な知見をもとに公正な立場で商品やサービスを今後も開発・提供してまいります。

これを実現するためには、株主はもとより、お客様、お取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な関係を築き、企業倫理とコンプライアンス遵守を徹底するとともに、企業活動を律する枠組みであるコーポレート・ガバナンスを一層強化し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、企業価値を高めるために、成長性・収益性の指標として、売上高伸び率と売上高営業利益率を重視しております。また、株主に対する利益還元を経営の重要課題と認識し、将来の事業拡大と経営体質の強化に向けた成長投資に必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を実施してまいります。更に、健全なキャッシュ・フローの向上と財務体質の向上に努めてまいります。

 

(3)会社の対処すべき課題

① 地盤事業の受注強化

少子高齢化により新築住宅着工件数の減少が予想されるなか、今後も安定した収益確保と成長のためには、競合他社との差別化による優位性を持つサービス商品の提供と販売強化による受注件数拡大が課題となっております。

優位性の確保のためには、2008年設立時より蓄積されたビッグデータ、地域別統計的手法、AI手法を融合させたSWS予測システムの構築と、地盤安心マップデータのさらなる充実、地盤調査手法・解析技術の向上による地盤評価技術の高度化の確立、平時はもとより有事の際に地震有責も可能にする補償サービスの開発が重要だと考え、技術力・開発力のさらなる向上に取り組んでまいります。

販売強化においては、既存顧客のCS向上による受注数の確保と新規顧客の開拓が必要だと考え、フランチャイジーとの協働による各エリアにおけるきめの細かい顧客対応と、当社の差別化されたサービス商品の積極的なアピールを行い、受注件数の増加に取り組んでまいります。

 

② 地盤適合耐震住宅の普及

首都直下型地震、南海トラフ地震など発生確率が高まるなかにおいて、安心して住める住宅づくりには、従来の地盤調査(SWS調査)に加え、水害や土砂災害等の情報がわかる「地盤安心マップ」による事前調査、地震発生時の地盤の揺れやすさを測る「地震eye」による微動探査調査の3つの調査と地盤特性を考慮した建築計画(構造計算、倒壊シミュレーション、耐震対策)の実施が重要だと考え、この考えに沿った「地盤適合耐震住宅」を当社グループは提供しております。また、安心して住み続けられる家を世の中の標準とするため、地盤適合耐震住宅(新築)、地盤適合耐震リフォーム(改修)、ジバングー不動産(住み替え)の商品構成の拡充も図っております。

地震大国の我が国において、安心して住み続けられる住宅の提供は、当社グループの経営理念である「生活者の不利益解消」の実現と同時に、当社グループの企業価値向上につながるものであり、「地盤適合耐震住宅」の普及と拡大が重要な課題となっております。

当社グループが新たに進出した住宅事業・リフォーム事業において、当社グループ自らが、「地盤適合耐震住宅」による安心して住み続けられる住宅の提供を行い、成功事例とし、この事例を基にフランチャイズシステムによる全国展開による普及と拡大に取り組んでまいります。

 

 

③ 人材の育成と定着

当社グループは、地盤業界において技術力と開発力で他社との差別化を図り事業拡大に取り組んでおり、また、経営体制を強化するためにも、人材の育成と定着が重要な課題となっております。

技術力・開発力をもった人材育成のために、外部専門家を顧問とし定期的な技術定例会の実施、有資格社員に対する手当支給、資格取得費用の補助を実施しております。社員定着においては、働き方改革として、テレワーク、フレックスタイム制度の実施、働きやすい職場環境整備としてカフェスペースの設置、社員の健康を意識した経営に取り組むための健康経営宣言を行いました。今後も社員が安心して長く働き、会社とともに成長できるように取り組んでまいります。

 

④ コーポレート・ガバナンス機能の強化とコンプライアンス遵守

当社グループが持続的に成長し、ステークホルダーに信頼される企業となるためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化とコンプライアンス遵守の実効性を確保することが最重要であると認識しております。当社は第10期における内部統制報告書において、開示すべき重要な不備があり、再発防止のため、業務プロセスの再構築、人事評価項目におけるコンプライアンス事項対応の強化、コンプライアンス指導の徹底、コンプライアンス遵守体制の見直しを行ってまいりました。当社は、引き続き、コーポレート・ガバナンス機能の強化とコンプライアンス遵守を課題と捉え、内部統制システムが適切に運用できる体制整備、役職員のコンプライアンス遵守意識の向上に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 当社グループの事業に関するリスク

① 特定事業への依存によるリスク

当社グループは地盤解析サービスを核として事業を展開しております。今後は新たな柱となる事業を育成し、収益力の分散を図ることも検討しておりますが、事業環境の激変、競争の激化、新規参入企業による類似するサービスの出現等により、地盤解析サービスが縮小し、その変化への対応が適切でない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構との関係上のリスク

当社グループは、一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構を当社と連名での地盤品質証明書の発行主体とし、保険契約上の連名被保険者とする提携関係を結ぶことにより、事故対応等の総合的なリスクマネジメント体制を構築しております。当社グループは一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構の一般社団法人法に定める社員であり、当面関係性に変化が生じる可能性は低いものの、何らかの原因により、提携先との関係が変化するようなことがあれば、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合によるリスク

地盤調査の実質全戸義務化は、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」が施行された2009年10月以降のことであり、地盤調査・改良工事、地盤保証業界はまだまだ玉石混交の状態にあります。その中で当社グループの成長は、既存の競合企業との競争激化を生み出すことになりますが、「地盤セカンドオピニオン」を持つ当社グループの優位性が保てなくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

  

④ 個人情報管理によるリスク

当社グループはサービス提供にあたり、顧客、施主等の個人に関連する情報を取得しております。これらの情報の取り扱いには、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩を防ぐため、セキュリティ環境の強化、従業員に対する個人情報の取り扱いに対する教育等、十分な対策を行うと同時に、個人情報として管理すべき情報の範囲についても厳密な判断が必要であると考えております。しかし、今後何らかの理由により個人情報が漏洩した場合には、損害賠償や信用力の失墜により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 地盤解析サービスの瑕疵によるリスク

当社グループは、地盤調査データから、国土交通省令をはじめとする関係法令並びに日本建築学会等の各種団体が示す指針及び住宅瑕疵担保責任保険法人による設計施工基準に基づき、地盤解析を実施し、適正な住宅基礎仕様を判定しております。しかしながら、確認した地盤調査データについて、現在の調査技術においても予見できない原因や過失による地盤解析ミス等により不同沈下等が多数発生した場合には、当社グループの信用失墜や保険料率高騰等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑥ 損害保険会社との契約について

当社グループはあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との間で損害保険契約を締結しております。当該保険契約は、当社グループが地盤解析を行い地盤品質証明書を発行した戸建住宅において、不同沈下等による地盤事故が発生した場合、引渡日より10年間もしくは20年間、最大5,000万円の地盤修復工事費用等を補填するものであります。しかし、将来においても同等の条件での保険加入が継続できるか、あるいは賠償請求を受けた場合に十分に地盤補修費用が補填されるかについては保証できません。また現状、当該保険契約はあいおいニッセイ同和損害保険株式会社のみとの契約となっております。

今後は事業の拡大に伴い契約社数を拡大する等、リスクの分散をしていきたいと考えておりますが、当社グループ及び損害保険会社を取り巻く環境の変化等により当該保険契約の継続が困難となった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 補償リスクの自家保有

当社グループは、地震を起因として発生した地盤変動による不同沈下等による地盤事故が発生した場合、引渡日より10年間、最大500万円の地盤修復工事費用等を補填する地盤品質証明書を発行しており、これに関わる損害保険契約を元引受保険会社と締結しております。連結ベースで効率的にリスクを自家保有するため再保険会社である当社100%子会社のJibannet Reinsurance Inc.(米国ハワイ州)が元引受保険会社より出再を受けております。また、当社100%子会社のJibannet Reinsurance Inc.(米国ハワイ州)のリスクを軽減するためにPeak Reinsurance Co.,Ltd.及びTaiping Reinsurance Co.,Ltd.に出再しております。自家保有コストを最小化するため、地盤事故を発生させない地盤解析技術の向上に努めておりますが、地盤事故が発生した場合、キャプティブスキームが変更となった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 債権の未回収リスク

当社グループの売上債権の総資産に占める割合は当連結会計年度末で17.2%となっております。取引先の資金繰り状況等により売掛債権の延滞が発生し貸倒引当金の積み増しを行うこととなった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 不動産市況等の影響について

当社グループの事業は、個人の所有する不動産に関連する事業であることから、不動産市況、住宅関連税制、住宅ローン金利水準等による購買者の需要動向並びに建築資材等の原材料の価格動向等に影響を受けております。

 

(2) 事業環境等に関するリスク

① 事業環境に関するリスク

当社グループが提供するサービスは、地盤業界(広くは住宅業界)に属しておりますが、我が国の人口・世帯数は減少局面に入っており、今後も新築住宅着工件数は緩やかに減少していくものと考えられます。そのため、国内の新築住宅着工件数の減少による競争激化や地盤関連市場の縮小は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 地盤解析業務に係わる法的規制

地盤解析業務というサービスは法的に規定されたものではなく、将来、何かしらの理由により、地盤解析業務というサービス自体に法的な規制が設けられた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 戸建住宅等の地盤解析基準(地耐力に応じた基礎仕様)が明確なものとなった場合のリスク

当社グループの地盤解析基準は、国土交通省令を始めとする関係法令並びに日本建築学会等の各種団体が示す指針及び住宅瑕疵担保責任保険法人による設計施工基準に基づいておりますが、将来、何かしらの理由により、戸建住宅等の地盤解析基準が明確なものとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」及び「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(住宅瑕疵担保履行法)に関するリスク

当社グループは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」及び「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」に基づいて、地盤解析事業を行っておりますが、将来、何かしらの理由により、法律の条文や解釈の変更があり、当社グループの地盤品質証明の意義が薄れた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 住宅関連サービスに係わる法的規制

住宅関連サービスは、特定建設業者として建設業法第3条第1項に基づく東京都知事の許可(許可番号 東京都知事許可(特-30)第149067号)を受け建築工事業、屋根工事業、大工工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、内装仕上工事業、鋼構築物工事業を行うと共に、建築士法第23条第1項に基づく東京都知事の登録(地盤ネット株式会社一級建築士事務所 登録番号 東京都知事登録 第62658号)を受けて一級建築士事務所の運営をしております。また、宅地建物取引業法に基づく国土交通省からの宅地建物取引業免許(東京都知事(1)第102861号)を受けております。

 

⑥ 許認可等の期限について

a.特定建設業許可の有効期限は、2018年7月20日から2023年7月19日までとなっております。

b.一級建築士事務所登録の有効期限は、2018年9月1日から2023年8月31日までとなっております。

c.宅地建物取引業免許の有効期限は、2018年12月22日から2023年12月21日までとなっております。

 

⑦ 許認可等の取消事由について

a.特定建設業許可の取消事由は、建設業法第29条に定められております。

b.一級建築士事務所登録の取消事由は、建築士法第26条に定められております。

c.宅地建物取引業免許の取消事由は、宅地建物取引業法第66条に定められております。

 

⑧ 許認可等に係る事業活動への影響について

住宅関連サービスの事業継続には前述のとおり、特定建設業許可・一級建築士事務所登録・宅地建物取引業免許が必要でありますが、現時点において、当社グループはこれらの許認可等の取消又は更新欠落の事由に該当する事実はないものと認識しております。しかしながら、将来、何かしらの理由により許認可等の取消等があった場合には、住宅関連サービスの事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(3) 組織体制に関するリスク

① 特定人物への依存について

当社の代表取締役である山本強は、住宅地盤に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、重要な取引先との交渉、利益計画の策定・推進等、会社運営の全てにおいて重要な役割を果たしております。

当社グループは、今後優秀な営業人材や地盤の専門家の採用・育成等、山本強に過度に依存しない経営体制の整備を進めてまいりますが、何かしらの事情により、山本強が当社から離職した場合、または十分な業務執行が困難となった場合には、当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 少人数での組織運営上のリスク

当社グループは、少人数の組織体制を志向しております。事業の拡大と合わせ、今後、積極的に優秀な人材、特に経験豊富な営業人材及び地盤解析能力の高い人材を確保していき、組織体制をより安定させることに努めてまいりますが、計画通りに人材の確保が出来ない場合や、事業の中核をなす従業員に不測の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について

当社では、取締役、監査役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

なお、当連結会計年度末日現在における新株予約権による潜在株式数は、54,506株であり、発行済株式総数の0.236%に相当しております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、輸出や生産の一部に弱さもみられるものの、企業収益が高水準で維持する中で雇用所得環境が改善し、全体として緩やかに景気回復が続いております。しかしながら個人消費は緩やかな持ち直しにとどまっており、依然として力強さを欠くとともに、海外経済の減速や通商政策に対する懸念などから先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの事業領域にかかわる住宅市場は、政府の各種住宅取得支援策や低水準の住宅ローン金利等が継続されているほか、雇用所得環境の改善もあり、底堅い状況で推移いたしました。

このような状況の中、当社グループは住生活エージェントとして、“生活者の不利益解消”という使命のもと、お客様の視点に立ったサービスを提供すべく事業推進しております。また、2018年10月より、地盤を正しく知ることで、頻発化・甚大化する自然災害から住宅を守ることを目的とした、1.不同沈下事故ゼロ 2.豪雨事故ゼロ 3.震災事故ゼロの「3ZERO(スリーゼロ)計画」を始動いたしました。

商品・サービスの面において、地盤の特性を知ることからはじまる「地盤適合耐震住宅」の普及のため、7月にジャパンホーム株式会社から住宅設計・販売・施工事業を譲受け、10月には株式会社エンラージからリフォーム事業を譲受けました。

「地盤適合耐震住宅」は、地盤に関する情報をプロ向けに集約した「地盤安心マップPRO」により災害リスクの事前調査を行い、全自動地盤調査機「iGP」による地盤の強度調査と「地震eye」による地盤の揺れやすさ調査によるトリプル調査をした上で、構造計算と耐震解析ソフト「wallstat」を活用し耐震設計(高耐力壁+制震ダンパー)のトリプル設計を行います。また、地盤の不同沈下を長期にわたり補償する「地盤ロングライフ補償制度」、震度5強までの地震液状化補償「地震eye補償」、震度6強以上の震災時支援サービス「地盤ネット倶楽部」によるトリプル補償を実施する商品・サービスです。

当社グループは、地盤の調査から、設計、補償までをワンストップで実施する徹底した安全対策により、安心して住み続けられる、地震に強い家づくりを追及しております。さらに12月には宅地建物取引業の免許を取得し、土地選びから住宅づくりまで一貫したサービスを提供できることとなりました。

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

(資産の部)

当連結会計年度末の資産合計は1,782,766千円となり、前連結会計年度末に比べ73,707千円増加いたしました。流動資産は1,505,485千円となり、前連結会計年度末に比べ12,836千円増加いたしました。これは主に債権回収に注力したことにより現金及び預金が31,084千円増加、受取手形及び売掛金が120,297千円減少したことによるものであります。また、地盤解析サービスにおける未受領の保険金が65,741千円発生したことにより、未収入金が81,525千円増加しております。固定資産は277,281千円となり、前連結会計年度末に比べ60,871千円増加いたしました。これは主に住宅関連事業を譲り受けたことにより、のれんが74,139千円増加したことによるものであります。

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は323,553千円となり、前連結会計年度末に比べ63,419千円増加いたしました。流動負債は307,603千円となり、前連結会計年度末に比べ63,955千円増加いたしました。これは主に地盤調査原価の見直しによる原価圧縮により買掛金が12,202千円減少、住宅関連事業を譲り受けたことにより工事未払金21,424千円、未成工事受入金68,407千円が新たに発生したことによるものであります。固定負債は15,949千円となり、前連結会計年度末に比べ536千円減少いたしました。

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産合計は1,459,213千円となり、前連結会計年度末に比べ10,287千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上17,210千円、新株予約権の減少5,924千円によるものであります。

 

b.経営成績

当連結会計年度における経営成績は、売上高2,455,269千円(前年同期比8.2%減)、営業利益35,606千円(前年同期比55.2%減)、経常利益34,612千円(前年同期比53.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益17,210千円(前年同期比74.6%減)となりました。

 

当社グループは、地盤解析を主な事業とする単一セグメントで事業活動を営んでおります。サービス別の売上高は以下のとおりです。 

サービス

  前連結会計年度
(自  2017年4月1日
 至  2018年3月31日)

 当連結会計年度
(自  2018年4月1日
 至  2019年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

地盤解析サービス

1,152,048

△6.7

997,469

△13.4

地盤調査サービス

770,762

△2.4

629,071

△18.4

部分転圧工事サービス等

750,476

10.3

537,514

△28.4

住宅関連サービス

291,212

合計

2,673,288

△1.2

2,455,269

△8.2

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31,084千円増加し、742,408千円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は162,297千円(前年同期146,100千円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益36,724千円、減価償却費55,468千円、売上債権の減少120,158千円、未収入金の増加82,242千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は128,586千円(前年同期41,617千円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出15,380千円、貸付けによる支出9,100千円、事業譲受による支出99,890千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は1,840千円(前年同期173,524千円の使用)となりました。これは主に配当金支払217千円とリース債務の返済による支出1,622千円によるものであります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産および負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

売上高は、第2四半期より開始した住宅関連サービスで291,212千円計上したものの、主要サービスである地盤解析サービス、地盤調査サービスの受注案件数が、営業人員数の不足などにより低調に推移したため、2,455,269千円(前年同期比 8.2%減)となりました。また、不適切な会計処理が発生した事実に鑑みて、部分転圧工事サービス等に含まれる地盤調査機器販売及びフランチャイズ加盟において、顧客選定基準、与信基準等をより厳格化して販売先顧客を絞ったことも、売上高減少の要因となっております。

収益面では、積極的な経費削減活動に努めた結果、前年同期に比べ販売費及び一般管理費は164,400千円減少しました。しかしながら、売上高の減少に伴い売上総利益も減少したため、営業利益は、35,606千円(前年同期比 55.2%減)となりました。経常利益は、助成金収入4,468千円が営業外収益として計上されたものの、訴訟関連費用5,775千円の計上があり、34,612千円(前年同期比 53.5%減)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、17,210千円(前年同期比 74.6%減)となりました。

 

当連結会計年度の予算と実績の比較は、以下のとおりであります。

 

 当連結会計年度
(自  2018年4月1日
 至  2019年3月31日)

予算(千円)

実績(千円)

差異(千円)

売上高

2,459,000

2,455,269

△3,730

営業利益

24,000

35,606

+11,606

経常利益

20,135

34,612

+14,477

親会社株主に帰属する当期純利益

14,313

17,210

+2,897

 

 

b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フローの状況)

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資金需要)

当社グループの運転資金需要は営業活動に伴う費用であり、この資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金を源泉としております。当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目的とした投資資金需要が生じた場合は、内部資金に加え、金融機関からの借入を中心に機動性と長期安定性を重視した資金調達を実施することとしております。なお、金融機関には十分な借入枠を有しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 保険契約

① 当社の連結子会社である地盤ネット株式会社は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と生産物賠償責任保険(PL保険)契約を締結し、地盤品質証明を行った建物が不同沈下した場合の賠償金の支払いに備えております。

 

契約先

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

被保険者

地盤ネット株式会社、一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構、対象業務の発注者

有効期間

建物の引渡しから10年間もしくは20年間

支払限度額

1事故:5,000万円 / 年間:10億円

免責金額

なし(縮小填補割合:なし)

 

 

② 当社の連結子会社である地盤ネット株式会社は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と生産物賠償責任保険追加特約を締結し、地盤品質証明を行った建物が地盤を起因とする液状化を含む地盤変動等により不同沈下した場合の賠償金の支払いに備えております。

 

契約先

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

被保険者

地盤ネット株式会社、一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構、対象業務の発注者

有効期間

建物の引渡しから10年間

支払限度額

1事故:500万円 / 年間:3億円

免責金額

なし(縮小填補割合:なし)

 

 

③ 当社の連結子会社であるJibannet Reinsurance Inc.は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と上記②の生産物賠償責任保険追加特約について再保険契約を締結し、当該追加特約に基づいてあいおいニッセイ同和損害保険株式会社が負担した保険金に応じた再保険を引き受けております。

 

契約先

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

保険者

Jibannet Reinsurance Inc.

有効期間

2019年2月28日から2020年2月28日まで

支払限度額

3億円

 

 

④ 当社の連結子会社であるJibannet Reinsurance Inc.は、上記③の再保険契約について、Peak Reinsurance Co.,Ltd.及びTaiping Reinsurance Co.,Ltd.と再保険契約を締結しております。

 

契約先

Peak Reinsurance Co.,Ltd.及びTaiping Reinsurance Co.,Ltd.

被保険者

Jibannet Reinsurance Inc.

有効期間

2018年12月15日から2019年12月14日まで

支払限度額

3億円

免責金額

1,000万円

 

 

(2) 地盤品質証明書発行に関する覚書

当社の連結子会社である地盤ネット株式会社は、一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構を当社と連名での地盤品質証明書の発行主体とし、保険契約上の連名被保険者とする覚書を締結し、事故対応等の総合的なリスクマネジメント体制を構築しております。

 

契約先

一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構

契約締結日

2012年6月15日

契約内容

①当社グループと一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構は地盤品質証明書を連名で発行する。

②当社グループと一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構は、当社が加入する生産物賠償責任保険(PL保険)において連名で被保険者となる。

③当社グループが何らかの理由により損害賠償義務の履行ができなくなった場合、生産物賠償責任保険(PL保険)の契約者を一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構に変更し、地盤品質証明書の発行先に対する損害賠償金の支払いを含む諸手続を行う。

 

 

(3) 連結子会社の吸収合併

当社は、2018年5月14日開催の取締役会において、2018年10月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である地盤ネット株式会社、地盤ネット総合研究所株式会社について、地盤ネット株式会社を存続会社、地盤ネット総合研究所株式会社を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2018年10月1日付けで合併を完了しております。

詳細につきましては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(4)連結子会社による事業譲受

当社の連結子会社である地盤ネット株式会社は、2018年5月30日にジャパンホーム株式会社と事業譲渡契約を締結し、2018年7月20日に事業を譲り受けました。

詳細につきましては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。