(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の政権交代による世界経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動等の影響により先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの業界におきましては、株式会社矢野経済研究所の「スマホゲーム市場に関する調査(2016年)」によると、国内スマートフォンゲーム市場は平成29年度には前年度比101.6%の9,600億円に達し、安定成長を続けることが予想されております。また、The Goldman Sachs Group, Inc.の調査によると、VR(仮想現実:VirtualReality)のハードウエア及びソフトウエアの世界市場規模は、平成37年までに590億ドルに達すると予測されております。
当社グループにおきましては、スマートフォン向けの既存ゲームについてはユーザとのエンゲージメントを高めることを意識し、新規ゲームについてはその投入に向けて注力してまいりました。また、VRを具現化するHMD端末(頭部装着型表示端末)向けサービスへの注力も進めており、様々な開発実験を行ってまいりました。
売上の多くを占めるオンライン型ゲームアプリでは、当連結会計年度において、海外向けに「ドラゴンプロジェクト」「東京カジノプロジェクト」、国内向けに「プロ野球バーサス」「PaniPani-パラレルニクスパンドラナイト-」の配信を開始いたしました。また、「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」や「白猫プロジェクト」といった既存ゲームに関しましては、TVCMやオンライン動画プラットフォームにおけるプロモーション、コラボカフェ等のリアルイベントを実施することでユーザのエンゲージメントを高めるサービス運用をしてまいりました。
HMD端末向けサービスでは、PlayStation VR向けに「Fly to KUMA」「STEEL COMBAT」「VR Tennis Online」、Oculus Rift向けに「Dig 4 Destruction」「Fly to KUMA MAKER」「COLOPL VR GARAGE」「TITAN SLAYER」、HTC Vive向けに「TITAN SLAYER」の配信を開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は52,246百万円(前連結会計年度比38.3%減)、営業利益は12,932百万円(同59.4%減)、経常利益は12,901百万円(同58.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,691百万円(同58.0%減)となりました。
なお、当社グループにおける報告セグメントはモバイルサービス事業のみであり、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,147百万円減少し、51,409百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は4,957百万円(前連結会計年度は19,135百万円の収入)となりました。主な収入要因は税金等調整前当期純利益12,551百万円であり、主な支出要因は法人税等の支払額8,571百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は4,545百万円(前連結会計年度は6,501百万円の支出)となりました。主な支出要因は投資有価証券の取得による支出3,218百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は2,018百万円(前連結会計年度は2,452百万円の支出)となりました。主な支出要因は配当金の支払額2,112百万円であります。
(1)生産実績
当社グループの生産実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(2)受注状況
当社グループの受注実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
連結売上高 |
52,246 |
△38.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループにおける報告セグメントはモバイルサービス事業のみであり、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年10月1日 至 平成28年9月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年10月1日 至 平成29年9月30日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Apple Inc. |
41,855 |
49.4 |
27,356 |
52.4 |
|
Google Inc. |
34,526 |
40.7 |
18,467 |
35.4 |
4.相手先は決済代行事業者であり、ユーザからの代金回収を代行しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「Entertainment in Real Life ~エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく
~」という経営理念を掲げ、それを実現するために、「どの時代においても、沢山のユーザに受け入れられる、
新しいエンターテインメントを作り続ける」というビジョンを掲げています。
当ビジョンにおいて、当社グループは「エンターテインメント」を事業の基軸とすることを宣言しています。
そして、「どの時代においても」で企業の柔軟さと持続可能性について、「沢山のユーザに受け入れられる」で
世界規模での地域展開や提供するエンターテインメントの多様さについて、「新しいエンターテインメント」で
発想の斬新さや技術の革新性について、それぞれ謳っています。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率等を経営指標として意識した経営を行ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、業績のブレの少ない、安定した継続成長を実現すべく、多方面にわたるポートフォリオ戦略を推進してまいります。
①コンテンツポートフォリオ戦略
ゲームを複数のジャンル・モチーフへと分散、またゲーム以外の様々なエンターテインメントカテゴリーへとサービスを分散させることで、多様なユーザにリーチし、収益の安定化を図ってまいります。
国内モバイルゲーム市場におきましては、引き続き良質なゲームを提供し続ける事で、業界内におけるアドバンテージの維持を目指しつつ、コア層にも好まれる高度に作りこんだゲームや、若年層のみならず中高年層にも好まれるスポーツゲーム、他社IPを活用したゲームなど、幅広いジャンルで展開し、最適なコンテンツポートフォリオの構築を目指してまいります。
②地域ポートフォリオ戦略
エンターテインメントを「面白い」と感ずる尺度の差異、通信インフラや所得水準の差異など価値観や成長段階等が異なる地域に世界展開することで、多様なユーザにリーチし、収益の安定化を図ってまいります。
海外モバイルゲーム市場におきましては、当社が直接配信する方式、現地パートナー企業への委託配信による方式など、地域毎に最適な方式を選択することで、世界展開を目指しております。海外マーケティングや海外開発体制の強化を図り、ゆくゆくは、地域毎のユーザ特性を勘案した独自のサービスを開発・提供することで、より精緻な地域ポートフォリオの構築を目指してまいります。
③デバイスポートフォリオ戦略
技術の進歩や利用環境の変化を受けて次々と誕生する新しいデバイスやプラットフォームの将来性に注目し、即座に対応してゆくことで、多様なユーザにリーチし、収益の安定化を図ってまいります。
特に将来が大きく期待されているVRを具現化するHMD端末(頭部装着型表示端末)向けサービスへの注力を進めており、様々な開発実験を行っています。スマートフォン市場は引き続き拡大すると見込んでいますが、これまでにない画期的なユーザ体験をもたらすVR市場の拡大を見据え、着々と準備を進めてまいります。
(4)会社の対処すべき課題
①コーポレートブランド価値の向上
当社グループのビジョン実現のためには、ユーザから支持されるサービスを提供し続けることに加え、沢山の方に愛着を持っていただける会社になることが不可欠であると考えております。当社グループはステークホルダーに対する適切な情報開示と、積極的な広報活動及びCSR活動により、当社グループのコーポレートブランド価値の向上を図ってまいります。
②ユーザ数の拡大とユーザエンゲージメントの強化
当社グループが持続的に成長するためには、当社グループ及び当社グループのサービスの知名度を向上させ、新規ユーザを継続的に獲得し、ユーザ数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのためには、効果的な広告宣伝活動等により当社グループの知名度を向上させること、また多種多様なサービスを開発し、より多くのユーザに利用してもらえるような施策を積極的に実施することでユーザ数の拡大に努めてまいります。
また、既存ユーザについてもそのニーズを汲み取り質の高いサービスを提供し続けるとともに、様々な媒体
を活用しユーザと対話することによりエンゲージメントを強化し、より長期的に当社グループのサービスを楽
しんでいただけるよう努めてまいります。
③ポートフォリオの拡大
当社グループは経営戦略として、ユーザの異なる事業を組み合わせたポートフォリオ戦略を実行し常に新しい領域に投資を行うことを掲げています。
どの時代においても、沢山のユーザに受け入れられる、新しいエンターテインメントをつくり続けるというビジョンの実現のため、1本のヒットタイトルのみを提供するのではなく、ユーザの属性等に合わせて、複数のタイトルを提供し、コンテンツ、エリア、デバイスのそれぞれにおいて、適切なリソース配分と分散投資を行うことで、ポートフォリオの拡大に努めてまいります。
④サービスの安全性及び健全性の確保
当社グループが提供する一部のサービスは、ユーザ同士がコミュニケーションをとることが可能であるため、ユーザが安心して当社グループのサービスを利用できるように、サービスの安全性及び健全性を確保する必要があります。当社グループはガイドラインを設け、サービスの安全性及び健全性の確保に努めてまいります。
⑤システムの安定的な稼働
当社グループのアプリ及びプラットフォームはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。
そのため、システムを安定的に稼働させるための人員確保及びサーバ機器拡充に努めてまいります。
⑥海外向けサービスについて
当社グループはスマートフォンの特徴を生かして、今後も当社グループのサービスを海外で積極的に展開していくことを企図しております。
さらなる海外事業の拡大と収益力強化に向け、地域ごとのユーザの嗜好の把握や、地域ごとのユーザ特性を勘案した独自のサービス開発・提供を推進してまいります。
⑦新技術への対応
当社グループが属する業界では技術革新が絶え間なく行われており、近年では、スマートフォンやタブレット型PCの普及率が世界的にも我が国においても上昇し、関連するマーケットも拡大しております。このような事業環境の下で当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識し、継続的に対応を行ってまいります。
⑧内部管理体制の強化
当社グループにおきましては、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後事業拡大に応じたグループ全体の内部管理体制の強化を図ってまいります。
⑨組織の機動性の確保
当社グループの属するエンターテインメント業界は、他の業界に比べて環境変化のスピードが早く、その変化への迅速な対応が不可欠であります。組織の規模拡大による機動性の低下等の弊害を排除するため、適切な人員配置、事業展開に応じた組織体制の整備により、意思決定の機動性確保を図ってまいります。
⑩優秀な人材の確保及び育成
当社グループは今後より一層の事業拡大のため、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。当社グループのビジョンと共鳴する優秀な人材を確保し、持続的な成長を支える人材を育成すべく採用活動及び研修活動を強化してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)戦略と計画
①モバイル関連市場について
当社グループは、スマートフォンの順調な普及に伴って、今後もモバイル関連市場が持続的な成長を続けていくと予想しております。
しかしながら、市場の成長ペースが大きく鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、市場の拡大が進んだ場合であっても、当社グループが同様のペースで順調に成長しない可能性があります。さらに、市場が成熟していないため、今後、大手企業による新規参入により市場シェアの構成が急激に変化することで、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②他社との競合について
当社グループは、位置情報を利用した特色あるサービスの提供やリッチで表現力豊かな本格派ゲームアプリの提供、カスタマーサポートの充実等に取り組み、競争力の向上を図っております。
しかしながら、当社グループと同様にインターネットや携帯電話で位置情報を利用したアプリやスマートフォンに特化したアプリ等のサービスを提供している企業や新規参入企業との競争激化により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③技術革新への対応について
当社グループはインターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化の激しい業界となっております。また、ハード面においては、スマートフォンの普及が順調に進んでおり、新技術に対応した新しいサービスが相次いで展開されております。
このため、当社グループはエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、また、特にスマートフォンに関する技術・知見・ノウハウの取得に注力しております。
しかしながら、係る知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また、技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。さらに、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社グループの技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして競争力の低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④海外向けサービスについて
当社グループは、スマートフォンの特徴を生かして、今後も当社グループのサービスを海外で積極的に展開していくことを企図しております。
しかし、海外においてはユーザの嗜好や法令等が本邦と大きく異なることがあり、当社グループの想定どおりに事業展開できない可能性があります。
⑤投融資にかかるリスク
当社グループは、将来の成長可能性の拡大に寄与すると判断する場合には、M&A等の投融資を実行し、企業規模の拡大に取り組む方針であります。
M&A等の投融資の実施に当たっては、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスク検討をしておりますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、事業展開が計画通りに進まない場合、投下資本の回収が困難になる等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、M&A等により、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、当該事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。
⑥コーポレートブランドの毀損リスク
当社グループは、コーポレートブランド価値の維持及び強化がユーザの信頼確保、ユーザ基盤の拡大、利用の促進に重要であると考え、ステークホルダーに対する適切な情報開示と積極的な広報活動及びCSR活動を行っております。
しかしながら、当社グループに関する否定的な評判・評価が世間に流布される場合等には、当社グループのブランド価値が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)業務運営
①ゲームアプリの企画・開発及び運営について
当社グループは、様々なゲームアプリの企画・開発・運営及びプラットフォームの運営を行っております。当社グループのゲームアプリのダウンロード数、プラットフォームの会員数、入会者数は着実に増加しており、ユーザから一定の評価を得ていると認識しております。しかしながら、当サービスにおいてはユーザの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザニーズの的確な把握やニーズに対応するコンテンツの導入が、何らかの要因により困難となった場合には、ユーザへの訴求力の低下等から当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②システムに関するリスク
当社グループの事業は、携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は深刻な影響を受けます。また、当社グループの運営する各サイトへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループのコンピュータ・システムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、コンピュータ・ウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③Apple Inc. 及び Google Inc.の動向について
現状において、当社グループの売上に関しスマートフォン専用ゲームアプリサービスの比率が高まっていることから、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2プラットフォーマーへの収益依存が大きくなってきております。
しかしながら、これらプラットフォーマーの事業戦略の転換や動向によっては、手数料率の変動等何らかの要因により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④版権が関与するサービスについて
当社グループでは、第三者が権利を保有するキャラクター等の使用料を支払いゲームアプリに導入する場合があります。このようなキャラクター等を利用したアプリの売上が当社グループの想定を大きく下回った場合や他社に比べ有力なキャラクター等の導入ができなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤自然災害、事故等について
当社グループでは、自然災害や事故等に備え、定期的なバックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社グループ所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループ設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)組織・ガバナンス
①人的資源について
当社グループは、自社プラットフォームの運営、また自社コンテンツの開発・提供を行い、急速に事業領域を拡大してまいりましたが、今後のさらなる業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、技術開発、広告マーケティング、管理部門等、当社グループ内の各部門において、一層の人員増強が必要になると考えられます。
しかしながら、事業規模の拡大に応じた当社グループ内における人材育成や外部からの人材登用等が計画どおりに進まない場合や、当社グループの予想を大幅に上回るような社員の流出、有能な人材の流出が生じた場合には、競争力の低下や一層の業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②内部管理体制について
当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらには健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。
当社グループでは内部管理体制の充実に努めておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③情報管理体制について
当社グループは、ユーザのメールアドレスその他重要な情報を取り扱っているため、情報セキュリティ方針を策定し、役職員に対し情報セキュリティに関する教育研修を実施し、また、ISO27001の認証を取得するなど、情報管理体制の強化に積極的に取り組んでおります。しかしながら、何らかの理由で重要な情報が外部に漏洩した場合には、当事者への賠償と当社グループに対する社会的信頼の失墜、さらなる情報管理体制構築のための支出等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④代表者への依存について
当社グループの代表取締役社長である馬場功淳は、当社グループ創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、モバイルコンテンツをはじめとするインターネット及び携帯電話におけるサービスの開発技術及びそれらに関する豊富な経験と知識を有しており、技術的判断、経営方針や事業戦略の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社グループでは、取締役会や経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
しかしながら、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)コンプライアンス
①サービスの安全性及び健全性に関するリスク
当社グループが提供する一部のサービスは、不特定多数の個人会員が、各会員間において独自にコミュニケーションを取ることを前提としております。当社グループは、健全なコミュニティを育成するため、利用規約において社会的問題へと発展する可能性のある不適切な利用の禁止を明示しております。また、当社グループはユーザ等のモニタリングを常時行っており、規約に違反したユーザに対しては、改善の要請や退会等の措置を講じるよう努めております。さらに、適切なサービス利用を促進させるためにコンテンツを利用する上でのマナーや注意事項等をより一層明確に表示し、モニタリング・システム等の強化やサイト・パトロール等のための人員体制の増強など、システム面、人員面双方において監視体制を大幅に強化し、健全性維持の取り組みを継続しております。
しかしながら、急速に会員数が拡大しているコンテンツにおいては、会員によるコンテンツ内の行為を完全に把握することは困難となり、会員の不適切な行為に起因するトラブルが生じた場合に、利用規約の内容にかかわらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、レピュテーション・リスクを伴って当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、事業規模の拡大に伴い、サービスの健全性の維持、向上のために必要な対策を継続して講じていく方針でありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、対応のための費用が想定以上に増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
またオンラインゲーム業界においては、ゲーム内のアイテム等を、オークションサイト等で売買するというリアル・マネー・トレード(RMT)(注)という行為が一部ユーザにより行われております。当社グループのサービスにおいても、ゲームをより楽しいものにするためにゲーム内のアイテムをユーザ同士で交換できる機能を設けておりますが、ごく一部のユーザがオークションサイトに出品しています。当社グループでは、利用規約でRMTの禁止を明確に表記しており、またオークションサイトの適時監視も行い、さらに当社グループの「安全性・健全性に関するガイドライン」で、違反者に対しては強制退会をさせる等厳正な対策を講じる方針であることを明確にしております。
しかしながら、当社グループに関連するRMTが大規模に発生、拡大した場合には、当社グループサービスの信頼性が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)リアル・マネー・トレード(RMT)とは、オンライン上のキャラクター、アイテム、ゲーム内仮想通貨等を、現実の通貨で売買する行為をいいます。
②知的財産権に関するリスク
当社グループは、運営するサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払っております。
しかしながら、今後当社グループが属する事業分野において第三者の権利が成立した場合は、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があり、また当社グループの知的財産が侵害された場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③インターネットに関連する法的規制について
当社グループが運営するサービスにおいて、ユーザの個人情報に関し「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。加えて、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」では、他人のID、パスワードの無断使用の禁止等が定められております。さらに、「特定商取引に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、一定の広告・宣伝メールの送信にあたっては、法定事項の表示義務等を負う場合があります。そのほか、当社グループは、「電気通信事業法」における電気通信事業者として同法の適用を受けております。
また、当社グループが提供する一部のサービスにおいてSNS(注)機能を提供しておりますが、これはユーザ間の健全なコミュニケーションを前提としたサービスであり、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」に定義される「インターネット異性紹介事業」には該当しないものと認識しております。さらには、平成21年4月に施行された「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」では、携帯電話事業者等によるフィルタリング・サービス提供義務等が定められており、当社グループは前項に記載のとおりサービスの健全性維持の取り組み強化を継続して実施しております。また、スマートフォンネイティブゲームの一部サービスにおいて利用されている有料の「仮想通貨」について「資金決済に関する法律」が適用され、当社グループは関東財務局への登録を行い、同法、府令等の関連法令を遵守し業務を行っております。
なお、当社グループは上記各種法的規制等について積極的に対応しておりますが、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは、メールや掲示板などを利用し、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制のサービスです。
④アプリに関連する法的規制等について
当社グループが属するモバイルインターネット業界において、過度な射幸心の誘発等について一部のメディアから問題が提起されております。近年では、「コンプリートガチャ」(注)と呼ばれる課金方法が不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反するとの見解が平成24年7月に消費者庁より示されました。これに関して当社グループは既に対応策を導入しており、当社グループのサービスには大きな影響を与えていないと認識しております。
法令を遵守したサービスを提供することは当然でありますが、今後も変化する可能性がある社会的要請については、サービスを提供する企業として自主的に対処・対応し、業界の健全性・発展性を損なうことのないよう努めていくべきであると考えております。
しかしながら、今後、社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定等、法的規制が行われた場合には、当社グループの事業が著しく制約を受け、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす場合があります。
(注)コンプリートガチャとは、ランダムに入手するアイテムやカードを一定枚数揃えることで稀少なアイテムやカードを入手できるシステムを言います。
(5)その他
①社歴が浅いこと
当社グループは平成20年10月に設立された社歴の浅い会社であり、期間業績比較を行うために充分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
②新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループは、当社グループ役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後におきましても、役員及び従業員に対しするインセンティブとして新株予約権を付与する可能性があります。
これらの新株予約権が権利行使された場合、当社グループ株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
(1)スマートフォン・タブレット端末向けアプリプラットフォーム運営事業者との契約
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相手方の名称 |
相手先の 所在地 |
契約の名称 |
契約期間 |
契約内容 |
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Apple Inc. |
米国 |
Apple Developer Program License Agreement |
1年間 (1年毎の自動更新) |
iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 |
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Google Inc. |
米国 |
Google Play デベロッパー販売/配布契約書 |
定めなし |
Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 |
当社グループは「どの時代においても、沢山のユーザに受け入れられる、新しいエンターテインメントを作り続ける」というビジョンを掲げ、ビジョン実現のために研究開発活動を積極的に行っています。
特に将来が大きく期待されているVR(仮想現実)を具現化するHMD端末(頭部装着型表示端末)向けサービスへの注力を進めており、様々な開発実験を行っています。VR専門のチームも発足させ、これまでにない画期的なユーザ体験をもたらすVR市場の拡大を見据え、市場の成長が当社グループの成長となるよう今から着々と準備をしております。
その他にも、新タイトルの開発と平行し新しいユーザ体験を実現するための新技術の研究等を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,684百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は62,327百万円となり、前連結会計年度末に比べ569百万円増加いたしました。これは主に、その他に含まれる未収消費税や未収法人税等が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は13,417百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,873百万円増加いたしました。これは主に、出資に伴い投資その他の資産が増加したことによるものであります。
以上の結果、総資産は75,744百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,443百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は5,923百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,805百万円減少いたしました。これは主に、法人税等の支払に伴い未払法人税等が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は528百万円となり、前連結会計年度末比べ104百万円増加いたしました。これは主に、資産除去債務が増加したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は6,451百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,700百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、69,293百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,143百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴い利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、52,246百万円(前連結会計年度比38.3%減)となりました。
既存ゲームの「白猫プロジェクト」や「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」等のコンテンツの売上が減少したためによるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、売上高の減少によるPF手数料減少等により、28,449百万円(前連結会計年度比24.0%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、広告宣伝費の減少等により、10,864百万円(前連結会計年度比29.6%減)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は538百万円(前連結会計年度比1,463.1%増)となりました。主な内訳は、為替差益433百万円等であります。
当連結会計年度の営業外費用は568百万円(前連結会計年度比7.8%減)となりました。主な内訳は、投資有価証券評価損516百万円等であります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損失は349百万円(前連結会計年度比31.6%減)となりました。主な内訳は、関係会社株式評価損349百万円であります。
これらの結果を受け、当連結会計年度の営業利益は12,932百万円(前連結会計年度比59.4%減)、経常利益は12,901百万円(前連結会計年度比58.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,691百万円(前連結会計年度比58.0%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の成長速度、他社との競争力、技術革新への対応度合い、コンテンツの健全性の確保、ネットワーク災害、コンプライアンスと内部管理体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは、優秀な人材の採用、新規事業の開拓、魅力あるサービスの開発、有力企業との提携、海外への展開、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営者は、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
そのために、当社グループでは、戦略面及び組織面の課題を整理し、各課題に対し、適切かつ効果的な対応を行ってまいります。