本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループではイオン液体を利用した独自の経皮製剤技術ILTSⓇ(Ionic Liquid Transdermal System)及びNCTS(Nano-sized Colloid Transdermal System)を用いて、低分子から高分子に至る様々な有効成分の経皮吸収性を飛躍的に向上させることにより、新しい付加価値を持った医薬品を開発することを事業の中核に据え、当社グループの最重要パイプラインの一つである消炎鎮痛貼付剤ETOREATⓇ(エトドラクテープ剤)を始めとして、MRX-1OXT:中枢性鎮痛貼付剤(オキシコドンテープ剤)、MRX-5LBT:帯状疱疹後の神経疼痛治療薬(リドカインテープ剤)、MRX-4TZT:痙性麻痺治療薬(チザニジンテープ剤)、MRX-5DML:アルツハイマー治療薬(ドネペジル・メマンチン含有貼付剤)の5つのパイプラインについて製品化に向けた開発を推し進めるとともに、後続パイプラインの研究開発及び提携候補先との契約交渉を行うなど、事業の拡大を図ってきました。ETOREATⓇについては、米国の規制当局であるFDA(アメリカ食品医薬品局:Food and Drug Administration)との承認申請に必要な追加臨床試験に関する協議により、急性疼痛の一種として合意したDOMS(Delayed Onset Muscle Soreness、遅発性筋肉痛)に関する病態モデルでの臨床試験を実施してまいりましたが、主要評価項目である累積痛みスコアにおいて、ETOREATⓇ投与群と対照薬(プラセボ)投与群の間で統計学的な有意差は示されませんでした。今後、臨床試験データの詳細な分析を行うとともに、提携先等とも協議の上、今後の方針を決定する予定です。MRX-1OXTについては、米国において臨床試験を実施するための非臨床試験を平成27年11月より開始し、米国における治験薬製造について平成27年12月に委託契約を締結したThe Tapemark Company(本社:米国ミネソタ州)に対して製造技術移転を進めており、平成29年に第Ⅰ相臨床試験を開始する予定です。MRX-5LBTについては、平成28年5月に第Ⅰ相臨床試験の結果が判明し、米国においてピーク時年商約1,200億円であったリドカインパップ剤LidodermⓇと比較して皮下組織により早くより多くのリドカインを浸透させることを示唆する結果を得ました。当社では、ILTSⓇ技術の優位性を示す結果を得ることができたと考えています。今後、早期の新薬承認申請(New Drug Application)を目指してさらに開発に注力してまいります。MRX-4TZTについては、平成28年10月に米国において第Ⅰ相臨床試験を開始いたしました。筋弛緩薬の米国市場規模は2014年度において12億ドルといわれており、現在、筋弛緩薬の経皮製剤が存在しない中、経皮製剤化することにより経口剤と比較して、有効血中濃度の持続性、眠気や肝障害等の副作用の低減等の利点が期待されます。早期のPOC(Proof of Concept)取得を目指して、当社グループにおいて臨床開発を進めてまいります。MRX-5DMLについても、平成29年中の臨床試験開始を目指して、非臨床試験を実施していく計画です。また、当社の上市製品である褥瘡・皮膚潰瘍治療剤「ヨードコート軟膏」等の製品を提携先の製薬会社を通じて販売してきました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は22百万円(前年同四半期は35百万円)、研究開発費用とその他経費を合わせた販売費及び一般管理費は1,065百万円(前年同四半期は683百万円)を計上しました。営業損失は1,050百万円(前年同四半期は658百万円)、営業外収益に受取研究開発負担金15百万円、受取賃貸料3百万円、持分法適用関連会社で研究開発投資が先行しているものの当第3四半期会計期間において収益を計上することができたことから持分法の調整計算によって生じた持分法による投資利益14百万円、在外子会社の財務諸表項目の換算により生じた為替差益11百万円等、営業外費用に第1回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第11回、第12回新株予約権の発行にかかる弁護士費用等の営業外支払手数料9百万円、第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)の権利行使による新株発行に係る登録免許税等の株式交付費3百万円等により経常損失は1,019百万円(前年同四半期は645百万円)、特別利益として経済産業省の「平成26年度戦略的基盤技術高度化支援事業」から21百万円、公益財団法人かがわ産業支援財団の「平成26年度かがわ中小企業応援ファンド事業」から4百万円の助成金収入により親会社株主に帰属する四半期純損失は996百万円(前年同四半期は531百万円)となりました。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度に比べて386百万円増加し、3,364百万円となりました。これは米国における臨床試験費用の増加等により親会社株主に帰属する四半期純損失996百万円を計上することとなったものの、第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)の権利行使による払込み731百万円、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行による払込み631百万円等により現金及び預金が143百万円、投資有価証券が316百万円増加したこと等によるものであります。
流動資産は2,309百万円となりました。主な内容は、現金及び預金2,206百万円等であります。固定資産は1,054百万円で、主な内容は投資有価証券733百万円、建物及び構築物169百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べて367百万円増加し、572百万円となりました。これは主に第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行及び転換請求により固定負債として転換社債型新株予約権付社債が394百万円となったこと等によるものであります。
流動負債は91百万円となりました。主な内容は未払金65百万円、未払法人税等17百万円等であります。固定負債は480百万円となりました。主な内容は転換社債型新株予約権付社債394百万円、持分法適用に伴う負債64百万円等であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて19百万円増加し、2,791百万円となりました。これは主に第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)の権利行使及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換請求により資本金、資本剰余金がそれぞれ486百万円増加し、親会社株主に帰属する四半期純損失996百万円により利益剰余金のマイナスが996百万円拡大したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の91.8%から80.8%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は850百万円であります。