(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府・日銀による財政政策や金融緩和政策の継続により、企業の設備投資に持ち直しが見られるなど緩やかな回復基調でありましたが、中国等の新興国経済の減速や原油価格の下落等の影響により、年初以降は急速な円高・株安が進み、今後の世界経済の動向に注意を払う状況となりました。
住宅業界におきましては、住宅取得資金贈与の非課税枠拡大、「フラット35S」の金利優遇幅の拡大、省エネ住宅ポイント制度といった政府による住宅取得支援策が講じられた効果により、新設住宅着工件数は前期比4.6%増の92万戸と持ち直しました。
このような状況のなか、当社グループは「人と地球がよろこぶ住まい」をキャッチフレーズに、社会情勢や経済状況の変化に対応した“住まい”と“暮らし”に関連するお客様の“お困りごと”を解決する取り組みを推進するとともに、お客様の安全・安心と地球環境の保全に努め、社会に貢献する会社となる事を目標としております。
当連結会計年度におきましては、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減の一巡と持続的な住宅ローン低金利政策が後押しとなったことや、日本初の多世代共生型マンション「サンフォーリーフタウン桜ノ宮(大阪市都島区・ファミリー向け183戸、シニア向け104戸、託児所・リハビリステーション)」などの大型物件に注力し、受注高は51,947百万円(前年同期比4.4%増)、受注残高は23,037百万円(前年同期比22.5%増)となりました。しかし、売上高については、第4四半期にて住宅事業の分譲物件の販売の低迷と、マンション事業の企画コンサル物件の契約が次期となったために、売上高が大幅に減少する結果となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、特別損失として固定資産の減損損失166百万円の計上もあり、売上高47,720百万円(前年同期比9.6%減)となり、利益面では、営業損失55百万円(前年同期は営業利益1,500百万円)、経常損失76百万円(前年同期は経常利益1,410百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失297百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益729百万円)となりました。
(セグメント別の概況)
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
①住宅事業
戸建住宅におきましては、地球環境に配慮した長寿命で安全・安心な長期優良住宅の開発と提案に取り組んでおり、平成27年4月に単世帯で家事や子育てを行う家族向けの「life style KURASI'TE HUG(ハグ)」、親世帯と同居し家事や子育てを行う家族向けの「life style KURASI'TE 育み」を同時発売し、また同年7月には、旧耐震基準の住宅からの建替えや住み替えを検討される方をターゲットにした「life style KURASI'TE superior(スペリオ)」を発売しました。
賃貸福祉住宅におきましては、相続税の改正により不動産の有効活用を検討される土地オーナー様向け友の会「土地活用倶楽部」の組織化、金融機関との連携強化を通し、土地オーナー様と事業者とのビジネスマッチングを推進することで、賃貸住宅及び介護・福祉施設に対する積極的な提案のもと、受注高と受注残高が増加となりました。
住宅リフォーム・既存住宅流通におきましては、今後著しい増加が見込まれる中古住宅の流通市場活性化策を見据え、住宅の建物・耐震診断から、リフォーム、アフターサービスまでを提供する「住まいのドック」、さらに、住宅流通までを提供するサービス「サン住まいリング」を推進し、既存住宅を買取り後に付加価値を高めて再販することを含めて「リニューアル流通事業」にも取り組みました。
しかしながら、当連結会計年度の住宅事業の業績は、分譲物件の販売不振と大型受注による工期の長期化により、売上高は23,088百万円(前年同期比13.7%減)、営業損失は246百万円(前年同期は営業利益662百万円)となりました。
②マンション事業
マンション事業におきましては、大型複合施設「サンフォーリーフタウン」の販売を推進し、このうち平成28年9月竣工の「サンフォーリーフタウン桜ノ宮」についてはファミリー向け分譲マンションが全戸、シニア向け分譲マンションは約80%が契約となりました。また、建築基準が厳しい京都市中心部で販売した「サンメゾン京都二条月光町ゲート(京都市中京区・49戸)」が竣工完売し、人口増加が著しい福岡市にて「サンメゾン次郎丸エルド(福岡市早良区・48戸)」と「サンメゾン九大学研都市エルド(福岡市西区・116戸)」の販売を開始しました。
このほか、企業社宅や賃貸マンションを買取り、リノベーション後に販売する事業にも取り組んでおります。リノベーション住宅推進協議会が定める適合基準「R3住宅適合」を受けた「サンリーノ逆瀬川野上(兵庫県宝塚市・89戸)」の販売、賃貸から分譲へとリノベーションを行った「サンリーノ市谷砂土原町(東京都新宿区・7戸)」の完売ほか、交通の利便性が高く優良な住宅地のリノベーション物件として、横浜市内で「グレイスネスト綱島(横浜市港北区・22戸)」と「サンリーノ青葉台(横浜市青葉区・17戸)」の販売を開始しました。
しかしながら、当連結会計年度のマンション事業の業績は、企画コンサル物件にて契約時期が次期となったために、売上高は24,244百万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は1,110百万円(前年同期比39.0%減)となりました。
③その他
生活支援サービス等が中心となっている、その他の当連結会計年度の売上高は388百万円(前年同期比6.5%減)、営業利益8百万円(前年同期は営業損失44百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローは9,306百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローは804百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは9,903百万円の増加となり、前連結会計年度末に比べ208百万円減少し、当連結会計年度末には4,491百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは9,306百万円の減少(前年同期は4,775百万円の減少)となりました。その主な内訳は税金等調整前当期純損失222百万円、たな卸資産の増加9,493百万円、未払費用の減少262百万円による一方、仕入債務の増加402百万円、前受金の増加457百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは804百万円の減少(前年同期は579百万円の増加)となりました。その主な内訳は、定期預金600百万円の純増加による支出、有形固定資産の取得による支出114百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは9,903百万円の増加(前年同期は580百万円の増加)となりました。その主な内訳は、長短期借入金10,093百万円の借入(純額)、配当金の支払189百万円等であります。
(1)生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
住宅事業 |
23,260,453 |
88.7 |
11,083,751 |
101.6 |
|
マンション事業 |
28,298,656 |
122.3 |
11,953,506 |
151.3 |
|
その他 |
388,257 |
93.6 |
- |
- |
|
合計 |
51,947,367 |
104.4 |
23,037,257 |
122.5 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
地域別受注高については、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
関東地方 |
中部地方 |
近畿地方 |
九州地方 |
合計 |
|
11,094,123 |
9,204,990 |
24,893,535 |
6,754,717 |
51,947,367 |
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
|
住宅事業 |
23,088,210 |
86.3 |
|
マンション事業 |
24,244,003 |
94.6 |
|
その他 |
388,257 |
93.6 |
|
合計 |
47,720,472 |
90.4 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
地域別販売高については、次のとおりであります。
|
(単位:千円) |
|
関東地方 |
中部地方 |
近畿地方 |
九州地方 |
合計 |
|
14,797,313 |
9,909,925 |
16,227,040 |
6,786,191 |
47,720,472 |
今後の我が国の住宅市場は、生産年齢人口の減少により新築住宅市場が漸減となることが予想される半面、老朽化・空き家化した住宅は増加の傾向であることから、人口減少社会においてこれらの課題の解決に取り組むことが不可避な状況となっております。
こうした環境のなか、当社グループは昨年11月に平成30年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、「人口数・世帯数の減少」「少子高齢化」「家族形態の多様化」「都市構造の変化」等の問題を内包する社会・経済環境に即した、事業ポートフォリオの再構築に取り組み、これまでの地域毎の体制に事業ポートフォリオを組み込んだ地域と事業の双方の推進体制に改め、お客様のニーズを的確に捉えた事業運営を図ってまいります。また、昨年4月に導入した「チームマネジメントシステム」の整備と強化を継続し、小集団チーム編成による業務効率の向上、現場とスタッフの意思疎通のスピード化を図り、市場の変化に対応した戦略・戦術を実行してまいります。
また、今後高い成長性と住宅需要が見込まれるベトナムにて現地有力企業と合弁会社を設立し、当社の“総合「住生活」提案企業”としてのノウハウを活かした分譲マンションの開発に着手しました。今後も新たな市場の創出に取り組んでまいります。
当社グループの事業等に関して、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境変化に関するリスク
当社グループの事業は、事業に係る市場の動向のほか、原材料・資材価格、地価の変動、金利・住宅税制や消費税増税の動向、雇用状況等の影響を受ける事業であり、外部的要因の不確実性から当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)不動産、固定資産価値の下落に関するリスク
当社は、四大都市圏において、マンション用地の取得、開発、販売等のマンション事業を行っており、国内の不動産市況が悪化した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、時価及び賃貸価格の下落が生じた場合、当社が保有する不動産の取得価額を評価減する必要が生じる可能性があります。
不動産のほか、当社グループが所有する固定資産についても、減損のリスクがあり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)原材料価格、資材価格の高騰に関するリスク
当社グループにおいて、住宅を構成する主要部材である鉄鋼、木材等の急激な高騰等の局面では、原材料及び資材等の仕入価格が上昇し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)有利子負債残高に関するリスク
当社グループは、マンション事業の積極的な展開により、不動産開発等におけるたな卸資産の増加に伴う資金需要に対して、金融機関からの借入金による資金調達を行った結果、当連結会計年度末の有利子負債残高(リース債務除く)は23,710百万円と総資産の45.8%を占めております。
借入金による資金調達に当たっては、金利上昇リスクを勘案して短期・長期の借入金にて対応していますが、支払金利の上昇による資金調達コストの増加は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)土壌汚染に関するリスク
土地の所有者等は、「土地汚染対策法」により、法令の規定によって特定有害物質による土壌汚染の状況の調査、報告及び汚染の除去等の措置を命ぜられることがあります。
当社グループでは、事業用地の取得に当たり、予め履歴調査、汚染調査を実施しており、汚染が確認された場合には、当該用地の取得中止または専門業者による汚染の除去等を実施しております。しかし、上記の調査による土壌汚染の状況について、事前に全てを認識できないことや、土壌汚染が発見されても売主がその瑕疵担保責任を負担できないことがあります。そのため、取得した用地に土壌汚染が発見された場合、当初の事業スケジュールの変更や追加費用の発生、資産除去債務の追加計上等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)業績の季節変動に関するリスク
戸建請負は工事進行基準により、また分譲マンションは、顧客への引渡基準により売上を計上しております。完成引渡については、顧客の希望に対応して8~9月及び2~3月に引渡しすることが多いため、売上の計上時期が第2・第4四半期に集中する傾向があります。
なお、平成27年3月期及び平成28年3月期の各四半期の当社連結業績は以下のとおりです。
(単位:千円)
|
|
第19期連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
||||
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
売上高 |
8,458,324 |
12,226,144 |
7,519,671 |
24,600,023 |
52,804,164 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△510,500 |
639,067 |
△848,039 |
2,220,190 |
1,500,716 |
|
経常利益又は経常損失(△) |
△544,597 |
629,703 |
△859,597 |
2,185,203 |
1,410,712 |
|
親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△) |
△362,723 |
392,269 |
△570,028 |
1,270,409 |
729,747 |
(単位:千円)
|
|
第20期連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||||
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
売上高 |
5,806,152 |
13,849,608 |
9,608,207 |
18,456,502 |
47,720,472 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△1,164,713 |
397,025 |
△607,160 |
1,319,699 |
△55,149 |
|
経常利益又は経常損失(△) |
△1,176,939 |
376,774 |
△623,766 |
1,347,763 |
△76,167 |
|
親会社株主に帰属する四半期 純利益又は親会社株主に帰属する四半期(当期)純損失(△) |
△811,913 |
246,008 |
△426,572 |
694,553 |
△297,923 |
(7)品質保証等に関するリスク
当社グループにおいて、住宅事業における品質管理は工業化住宅性能認定やISO9001認証に基づき万全を期していますが、想定されない瑕疵担保責任等が発生した場合には、多額の補修費用や当社グループの評価を大きく毀損することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)自然災害等に関するリスク
地震や台風等の大規模な自然災害が発生した場合、当社グループにおいて、被災した自社保有設備の修理に加え、建物の点検や応急措置等の初期活動や支援活動等により、多額の費用が発生し、また被災設備の復旧に相当の期間を要することで、生産活動に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)法的規制等に関するリスク
当社グループは、主要な許認可として、建設業許可、宅地建物取引業者免許及び建築士事務所登録を受けて事業活動を行っているほか、環境・リサイクル関連の法規制や消費者生活用製品安全法改正に伴う製品事故情報の報告義務規制の適用を受けております。また、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の施行による保険または供託金の制度が課せられております。
これらの規制を遵守するためにコーポレート・ガバナンス及びコンプライアンス推進体制を強化しておりますが、今後、これらの法令の改廃や新たな法的規制が設けられた場合、若しくは万一法令違反が生じた場合には、事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、現時点において、当社グループは以下の免許取消条項に抵触しておりません。
(許認可の状況)
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許認可の名称 |
会社名 |
許認可番号/有効期間 |
規制法令 |
免許取消条項 |
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建設業許可 (特定建設業許可) |
サンヨーホームズ㈱ |
国土交通大臣許可(特-23)第19226号 平成28年8月5日(5年毎の更新) 国土交通大臣許可(特-25)第19226号 平成30年6月9日(5年毎の更新) |
建設業法 |
建設業法第29条に定められている条項に抵触した場合 |
|
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サンヨーリフォーム㈱ |
大阪府知事許可(特-22)第116905号 平成32年7月15日(5年毎の更新) |
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建設業許可 (一般建設業許可) |
サンヨーリフォーム㈱ |
大阪府知事許可(般-23)第116905号 平成32年7月5日(5年毎の更新) |
建設業法 |
建設業法第29条に定められている条項に抵触した場合 |
|
宅地建物取引業者免許 |
サンヨーホームズ㈱ |
国土交通大臣免許(4)第6105号 平成32年12月19日(5年毎の更新) |
宅地建物取引業法 |
宅地建物取引業法第66条、第67条に定められている条項に抵触した場合 |
|
建築士事務所登録 |
サンヨーホームズ㈱ |
大阪府知事登録(ニ)第18657号他 平成32年9月19日(5年毎の更新) |
建築士法 |
建築士法第26条に定められている条項に抵触した場合 |
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|
サンヨーリフォーム㈱ |
大阪府知事登録(ハ)第20219号 平成30年5月20日(5年毎の更新) |
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サンヨーホームズコミュニティ㈱ |
大阪府知事登録(イ)第23994号 平成29年5月24日(5年毎の更新) |
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マンション管理業者登録 |
サンヨーホームズコミュニティ㈱ |
国土交通大臣許可(2)第063480号 平成30年12月11日(5年毎の更新) |
マンションの管理の適正化の推進に関する法律 |
マンションの管理の適正化の推進に関する法律第33条に定められている条項に抵触した場合 |
(10)個人情報保護に関するリスク
当社グループは、事業の特性上、大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には、全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)マンション事業の建築に関するリスク
当社グループは、コンプライアンス体制の整備及びその運用等により訴訟及びクレーム等の発生の回避に努めており、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、マンション分譲事業等において、当社グループが建築に際して近隣住民からのクレーム等に起因する訴訟、その他の請求が発生したことがあり、今後においても発生する可能性があり、これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当該事項はありません。
当社グループは、経営理念及び経営指針に基づき、お客様が持つお困り事を解決し、暮らし満足の向上と、地球環境に配慮した高性能・高品質・高付加価値な住宅の供給を目指しております。その実現のため、暮らし提案力・デザイン力・工業化技術力に基づく品質の向上及びコスト削減を目的に研究開発活動を行っております。
事業コンセプトである「エコ&セーフティ」を主軸に置いた独自の技術開発をベースに、長寿命な住宅を供給することが重要な使命であり、そのためには永きに渡り美しい建築物にすることが必要であると考えております。長期優良住宅を普及、促進させ、質の高い築古建築が価値を持つ日本となることを目標として、独自技術の研究開発に取り組んでおります。
平成27年度には、「育む」をテーマに一次取得者層(初めて住宅を取得される人)が親と住まう事を考える「二世帯住宅」を市場導入しました。購買力が低い一次取得層が、親世帯と同居することで家事や子育てをおこなう「二世帯で子育て」をテーマに子世帯にも親世帯にもメリットがある住まいの提案となっております。
平成28年4月には、国策でもある2020年までに新築戸建住宅の半分をエネルギー消費ゼロ住宅にするという発表を背景に、ゼロエネルギーハウス基準である外皮平均熱貫流率(Ua値)0.6よりも高い性能値であるUa値0.5(モデルプラン)として市場導入しました。高いスペックの理由は光熱費効果だけでなく、家全体の温熱環境改善やPM2.5・アレルゲン排除機能搭載など総合的な提案により、快適で健康的な暮らしを実現できる住まいを提供する事を目的としています。
研究開発部門は、多様化した住宅市場が潜在化してきていることに対応するために、顧客層(一次取得者層、建替層等)に応じた「暮らしの提案」をビジュアル化する「life style KURASI'TE」を企画提案することで、顧客に「気づき」と「購買意欲」を高めるだけでなく、お客様満足を満たし、経営理念である「快適空間の創造」と「退屈しない人生の提案」の実現を図っております。
研究開発の方針については、市場環境の変化や住生活へのニーズ・ウォンツの変化に対応すべく、適時見直しを行っております。研究体制としては商品開発部を中心とし、商品の企画・立案を行い、住宅の基本部位である柱・梁・床等の建築構造、基本性能については生産本部開発部が担当、そして設備機器や内装など住まいアイテムについては生産本部技術部が担当し、法律改正や市場変化に対応しやすい体制としています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は150,714千円であり、主として住宅事業に関する研究開発活動でありますが、マンション事業に展開可能なものについては展開しており、セグメントに分類することができません。
主要課題としては、以下のとおりであります。
1.エコロジー
(1)創エネルギー
①太陽光発電と連動した蓄電池や太陽熱利用等、自然エネルギー自給住宅の開発
②不安定な太陽光発電から安定的自然エネルギー(地中熱等)の研究
(2)省エネルギー
①高断熱・高気密技術の導入によるゼロエネルギーの開発
②HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を用いた先進住宅の開発
2.セーフティ
(1)安全
①30年後・60年後と強さが変わらない鉄骨軸組工法による高耐震、制震住宅の開発
②ライフサイクル変化に対応できる長寿命住宅の開発
(2)安心
①快適な温熱環境、音環境、防犯など住まいの基礎技術の開発
②見守り・健康介護・ヘルスケアなどライフサポートの提案
3.くらし提案
①ライフサイクルの変化に応じた住まい方提案
②シニア市場への対応
・高齢者居住商品(福祉施設、サービス付高齢者向住宅)
・長期優良住宅リフォーム対応
③健康住宅の提案
・バリアフリー、ユニバーサルデザインの研究
・アンチエイジング提案
・健康素材の研究
文中における将来に関する事項は、連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、重要な会計方針等に基づき、資産・負債の評価及び収益・費用の認識に影響を与える見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断に関しましては、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
(2)経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度における売上高は、第4四半期にて住宅事業の分譲物件の販売の低迷と、マンション事業の企画コンサル物件の契約が次期となったために、売上高が大幅に減少する結果となり、前連結会計年度と比較して5,083百万円減少の47,720百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
住宅事業における売上高は、分譲物件の販売不振と大型受注による工期の長期化により、前連結会計年度と比較して3,673百万円減少の23,088百万円(前年同期比13.7%減)となりました。
マンション事業における売上高は、企画コンサル物件にて契約時期が次期となったために、前連結会計年度と比較して1,383百万円減少の24,244百万円(前年同期比5.4%減)となりました。
② 営業利益
当連結会計年度における営業利益については、売上原価率の上昇等があり経費削減に努めましたが、売上高の減少等により△55百万円(前年同期は1,500百万円)となりました。住宅事業における営業利益は△246百万円(前年同期は662百万円)と前連結会計年度と比較して909百万円の減少、マンション事業における営業利益は1,110百万円(前年同期比39.0%減)と前連結会計年度と比較して710百万円の減少となりました。
③ 経常利益
当連結会計年度における経常利益については、営業外収益は前連結会計年比14百万円の増加とほぼ前年同様でありましたが、営業外費用については、支払手数料34百万円の減少等により前連結会計年度比54百万円の減少(前年同期比25.5%減)となりましたが、営業利益の減少により、前連結会計年度と比較し1,486百万円減少し△76百万円(前年同期は1,410百万円)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度に比較して減損損失166百万円の計上等により特別損失が81百万円増加し、経常利益の減少等により税金等調整前当期純利益は△222百万円(前年同期は1,328百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は△297百万円(前年同期は729百万円)となりました。
(3)財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末の総資産額は、51,753百万円となり、前連結会計年度末と比較し9,838百万円の増加となりました。主な要因は、販売用不動産2,754百万円、不動産事業支出金6,806百万円の増加等によるものです。
② 負債
負債総額は36,569百万円となり、前連結会計年度末と比較し10,285百万円の増加となりました。主な要因は、長短借入金合計10,093百万円、前受金457百万円の増加、未払費用259百万円、未払法人税等259百万円の減少等によるものです。
③ 純資産
純資産総額は、15,183百万円となり、前連結会計年度末と比較し446百万円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金487百万円の減少等によるもので、この結果により自己資本比率は29.3%となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社の属する建設不動産業界においては、消費増税後の影響や建築コストの高騰など懸念材料もあり、先行き不透明な状況が予想されます。中長期的に見ると新築住宅市場は漸減傾向となり、ストック重視の環境が進み、市場の変化への対応が必要となります。
このような市場認識のもと、『私たちは住まいづくりのプロとしてお客さまのウォンツを満たし、「快適空間の創造」と「退屈しない人生の提案」により顧客満足の更なる向上をはかる。』を経営の基本理念とし、以下を実践・展開してまいります。
①お客様が必要とするオンリーワンカンパニーへ
住まいに関わる事業領域として、「マンション」「戸建住宅」「賃貸福祉」「住宅リフォーム」に加え、今後の我が国の社会情勢や人口動態等から拡大が予測される「リニューアル流通」「ライフサポート」「フロンティア事業(エコエネルギー、OEM、海外事業)」を通して、社会から必要とされるオンリーワンカンパニーを目指します。
②「For the best life」の実践
お客様のライフサイクルやさまざまなライフステージにおけるいかなる住まい方に対しても、お客様の最高の暮らし「For the best life」を実現するため、ソフト・サービスを含めた住まいと暮らしを提案する“総合「住生活」提案企業”への進化を加速してまいります。
③「ECO & SAFETY」の技術開発の継続推進
エコ技術としての創エネルギー・蓄エネルギー・省エネルギーに加え、パッシブエコによる快適な暮らしを実現する新たな取組みを推進いたします。今後は、国も推進するゼロエネルギーハウス(ZEH)を標準といたします。また、セーフティ技術として地震などの自然災害に強い当社差別化技術、HEMSを利用した見守りサービスの開発を推進いたします。