第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 

「人と地球がよろこぶ住まい」

当社グループでは“住まい”と“暮らし”にまつわる困りごとを一緒になって解決しながら、一生のパートナーとして住まい方の変化にも対応しつつ、人々の安全・安心と地球環境保全に努め、社会に貢献する会社を目指しております。その思いをこのフレーズに込めました。

 

経営理念(Vision)

私たちは、住まいづくりのプロとして、お客様のウォンツを満たし、「快適空間の創造」と「退屈しない人生の提案」により、顧客満足のさらなる向上を図る

 

 上記の経営理念を具現化するため、私たちは家を単なる“住むための器”ではなく、“住む方の人生を演じる舞台”ととらえ、あらゆるお客様の住生活の顕在化している要求(ニーズ)だけではなく、ウォンツに対しても“プロとして”の提案を行うと同時に、より高いレベルで、いつまでも満足していただけるよう事業展開を図っております。また、地球環境を守り、人々の住生活の安全・安心をお届けすることで、社会に貢献する会社でありたいと願っております。

 

経営指針(Mission)

「For the best life」~総合「住生活」提案企業~

 

 お客様のライフサイクルやさまざまなライフステージにおける如何なる住まい方に対しても、“お客様だけのオンリーワン”のくらしを実現します。また一度顧客となったお客様に対し、当社の持つネットワーク、顧客管理システムにより“住生活の一生のパートナー”としての役割を果たしてまいります。また、お客様の「For the best life」を実現するために“ソフト・サービス”を含めた「くらし」を提案する企業への進化を加速してまいります。

 

事業コンセプト(Value)

「エコ&セーフティ」~環境・安全・安心~

 

 地球温暖化対策、少子高齢化という日本が直面する課題に対し、これまでの当社の取り組みを活かし、他社に先駆け、一歩先を行く取り組みを実施します。環境面(エコ)では、光熱費とCO2ゼロを実現し、安全・安心(セーフティ)では、創業以来培ってきたどこにも負けない構造の強さと耐久性を進化・発展させてまいります。また住宅の高い品質を従来の“坪単価”ではなく“年単価”という発想でお客様に伝え、より良いものを長く、大切に使っていただくことで、価格メリットも高く、資産価値の高い住宅を創ってまいります。

 

行動規範

 

 サンヨーホームズグループは、「お客様満足の向上」を経営理念とし、「クリーン」「誠実」「顧客指向」に基づいた「行動規範」のもとオリジナルカルチャーを醸成し、人権の尊重、法令遵守の精神の徹底を図り、社会的倫理や良識に従い、より良い社会の構築と、誠実に社会責任を果たすことを目指して、積極的に行動します。

 

1.お客様の信頼

 安全で質の高い技術・サービスの提供により、お客様の信頼と満足を追求し、社会に貢献します。

 

2.法令遵守

 事業活動に関わる関係法令およびその精神を遵守し、誠実で健全に業務を遂行します。

 

3.人権の尊重

 社内外を問わず、すべての人の人権とプライバシーを尊重し、人権侵害を行いません。

 

4.公正な取引

 適正な評価基準により、厳正かつ自由な競争のもと公正な取引を行います。

 

5.安全で快適な職場作り

 相互信頼が図られた安全で健康的な職場環境の維持向上に努めます。

 

6.環境への配慮

 人と地球が喜ぶ住まいづくりを通して、地球環境の保全に積極的に尽力し、持続的な発展が可能な社会の実現を目指します。

 

7.地域社会との共生

 地域住民の声に耳を傾け、密接なコミュニケーションを図り、より良い社会づくりに貢献します。

 

8.反社会的勢力の排除

 社会の秩序や安全を脅かす勢力や団体に対しては、毅然とした態度でこれを排除し、一切の関係を持ちません。

 

9.説明責任の履行

 適切な情報開示とクリーン・誠実・顧客指向を目指す企業経営により、全てのステークホルダーの理解と支持を得て、良好な関係を構築します。

 

サンヨーホームズグループでは、「経営の基本理念(Vision)」「経営指針(Mission)」「事業コンセプト(Value)」そして「行動規範」の4つを合わせて「企業理念」としております。

 

これら企業理念に基づき、ブランドストーリーとして、

『サンヨーホームズは、「住まい」と「暮らし」のお困り事をお客さまと一緒になって解決し、住まい方の変化にも常に身近で寄り添える、一生のパートナーでありたいと考えます。地球環境の保全と人々の安全と安心を守る「エコ&セーフティ」な住まいづくりと、お客さまの暮らしに役立つ様々なご提案、さらに社会のニーズに応える事業を通じて、人生の新しい“よろこび”を創造します。』を掲げ、『人と地球がよろこぶ住まい』を目指しております。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

 次期の住宅業界は、鋼材・資材価格の高騰、原油等の資源価格等の高騰、企業物価指数の高騰、また地価の上昇傾向等、経済状況に対する影響は非常に大きく、また、住宅ローン金利の動向による住宅需給動向への影響等、不透明な状況が想定されます。また、より環境と共生したサスティナブルな社会に変革していくことも、事実であります。

このような中、当社グループは、企業価値の持続的成長を目指し、スローガンである「人と地球がよろこぶ住まい」、事業コンセプトである「エコ&セーフティ」を実践し、お客様に寄り添いながら地球環境の保全に努め、過去からの変革を実行し持続的成長を図ってまいります。

 

(3)経営指標等

短期的には、売上高の先行指標となる、受注高・受注残高の状況を重視しております。中長期的には財務の健全性を高めるとともに資産の効率化を図り、ROE15~20%、自己資本比率35~40%を目標とするとともに、株主の皆様への還元とし配当性向20~30%を目指しております。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、「人と地球がよろこぶ住まい」をキャッチフレーズに、“住まい”と“暮らし”にまつわる困りごとをお客様と一緒になって解決し、一生のパートナーとして住まい方の変化にも対応するとともに、人々の安全・安心と地球環境保全に努め、社会に貢献する会社を目指しております。

 社会・経済情勢の変化に対応しつつ、7つの事業である戸建住宅事業、賃貸・福祉事業、リフォーム事業、リニューアル流通事業、マンション事業、ライフサポート事業及びフロンティア事業を個々に進化させるとともに各事業を融合することによる更なる革新に努めております。

 戸建住宅、賃貸住宅ではZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)(注1)の推進に特に注力しており、戸建住宅においてはZEH水準を上回る断熱性能を当社標準仕様としております。リニューアル流通においては、国土交通省「令和4年度サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)第1回」に採択された「RCCM(リニューアル・サイクル・カーボン・マイナス)住宅」にて、新築を対象とするLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅を更に発展させ、既存住宅を活用することにより建替え(解体・新築)をせず、永く住み続けることによりカーボン・マイナスを図り、サスティナブルな住宅循環を推進しております。リフォームにおいても環境省のグリーンライフポイント推進企業としてエコリフォームによる環境性能の向上を図っております。マンションにおいてもZEH化を推進しZEH-M Oriented物件2棟の着工を行いました。

 これらのように、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の実現に向けて、従来の「スクラップ&ビルド型の構造」からの脱却を図りつつ、CO2削減という環境問題と、空き家増加という社会課題に対応しております。

 

(注1)住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り、年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量が概ねゼロ以下となる住宅

 

(1)ガバナンス及びリスク管理

 当社グループは、2023年1月に取締役会の諮問機関としてサステナビリティ諮問委員会、社内主要部門長・子会社部長等をメンバーとしたサステナビリティ委員会を発足いたしました。

 サステナビリティ諮問委員会については、社内取締役2名及び社外取締役3名にて構成し、委員長には社外取締役を選任しております。同委員会は、サスティナビリティに関する答申を行うと同時にサスティナビリティ委員会の活動状況等を監督してまいります。

 サステナビリティ委員会は、業務執行側である経営会議の下部組織として、基本方針案の作成や個別課題に対する計画、目標設定ならびにその進捗管理、それらの情報開示に関する事項等を実施してまいります。

 

(2)戦略

 当社グループは、事業コンセプトとして「エコ&セーフティ」~環境・安全・安心~を掲げ、人々の安全・安心と地球環境保全に努め、社会に貢献する会社を目指しております。

 これらの中でも特に地球環境問題を最重要ととらえ、ZEHに対応した戸建住宅、賃貸住宅、リニューアル住宅、マンションを普及、促進させることに取り組んでおります。なお、人材の育成、社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。

 

人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針

 

 多様性確保については、当社グループでは社内に異なる経験・技能・属性が存在することにより多様な視点や価値観が生まれることは、会社の持続的な成長を確保する上での強みとなるとの認識に立ち、社内における女性活躍、様々な職歴のキャリア採用等の施策を通じて多様性の確保を推進しています。管理職登用については、能力、実績等を評価し、性別・国籍等にとらわれず評価しております。しかし、現時点では女性の管理職比率は十分でないと認識しております。外国人については、当社の事業領域が国内の建築、不動産が中心であり管理職登用の実績はございませんが、正社員や技能実習生として採用は行っております。今後についても、中核人材の登用等における多様性の確保に向けて、人材育成の強化、働き方改革、健康経営の推進等、様々な施策を推進してまいります。

 社内環境整備に関する方針については、人口減少や働く価値観の変化等、社会環境の変化と同様に労働環境においても大きく変化している状況のなか、社員が高いモチベーションで、多様な働き方を実現し、結果として高い生産性を確保できる取り組みを推進してまいります。現在実施中のものとしては、新卒採用・中途採用の強化、定年再雇用制度、育児休業、育児時短勤務、介護休業、時短勤務、地域限定勤務制度、若手社員教育等であります。中途採用者においては、2022年度までもコーポレート部門、事業部門ともに数名の採用を継続し、2023年度以降は事業部門を中心に採用を強化しております。外国人の管理職への登用は、海外事業の拡大等事業上の必要性に合わせ積極的に採用及び管理職への登用を進めていきます。外国人技能実習生については、今後も継続し実施してまいります。

 

 

(3)指標及び目標

 上記「(2)戦略」に記載の通り、ZEHの普及、促進に取り組んでおり、新築販売のZEH比率を重要な指標としております。

 

2022年3月期実績

2023年3月期実績

 

目標

戸建住宅(注)1.

93%

 100%

 

90%

集合住宅(注)2.

84%

90%

 

(注)1.一般社団法人環境共創イニシアチブへの届出数値。

2.ZEH対応不可のガレージハウスを除きます。

 

 また、新築マンションについても、当期において2棟95戸の販売を開始しております。

 今後についても、ZEHマンションの販売を更に推進してまいります。

 

 上記「(2)戦略」で記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

 

女性管理職比率

女性採用比率

2021年度(実績)

2%

15%

2022年度(実績)

3%

14%

2025年度(目標)

5%

25%

2030年度(目標)

8%

35%

 

 

 

3【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関して、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えるリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響について合理的に予見することが困難な場合、その可能性の程度や時期・経営成績等の状況に与える影響の内容についての記述は行っておりません。なお、当社はリスク管理を統括する組織としてリスク管理委員会を設置し、リスク管理規程等のリスク管理の諸規程を定め、発生の回避及び発生した場合には適切かつ迅速な対応に努めてまいります。

以下の事項は当社グループが事業を継続する上で、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではありません。

 

(1)事業環境変化に関するリスク

 当社グループの事業は、事業に係る市場の動向のほか、原材料・資材価格、地価の変動、金利・住宅税制や消費税増税の動向、雇用状況等の影響を受ける事業であり、外部的要因の不確実性から当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)不動産、固定資産価値の下落に関するリスク

 当社は、四大都市圏において、用地の取得、開発、販売までを行うマンション事業を展開しており、国内の不動産市況が悪化した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、時価及び賃貸価格の下落が生じた場合、当社が保有する不動産の取得価額を評価減する必要が生じる可能性があります。

 不動産のほか、当社グループが所有する固定資産についても、減損のリスクがあり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)原材料価格、資材価格及び労務費の高騰に関するリスク

 当社グループにおいて、住宅を構成する主要部材である鉄鋼、木材等の急激な高騰等の局面では、原材料、資材等の仕入価格が上昇、また労働人口の減少等による労務費の上昇が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)有利子負債残高に関するリスク

 当社グループは、マンション事業の積極的な展開を実施することによる、棚卸資産の増強に対する資金として、金融機関からの借入金等による資金調達を行った結果、当連結会計年度末の有利子負債残高(リース債務除く)は21,742百万円と総資産の43.6%を占めております。

 借入金等による資金調達に当たっては、金利上昇リスクを勘案して短期・長期の借入金にて対応していますが、支払金利の上昇による資金調達コストの増加は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)土壌汚染に関するリスク

 土地の所有者等は、「土地汚染対策法」により、法令の規定によって特定有害物質による土壌汚染の状況の調査、報告及び汚染の除去等の措置を命ぜられることがあります。

 当社グループでは、事業用地の取得に当たり、予め履歴調査、汚染調査を実施しており、汚染が確認された場合には、当該用地の取得中止または専門業者による汚染の除去等を実施しております。しかし、上記の調査による土壌汚染の状況について、事前に全てを認識できないことや、土壌汚染が発見されても売主がその瑕疵担保責任を負担できないことがあります。そのため、取得した用地に土壌汚染が発見された場合、当初の事業スケジュールの変更や追加費用の発生、資産除去債務の追加計上等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6)業績の季節変動に関するリスク

 戸建請負は、工事進行に合わせ履行義務を充足するにつれて、一定期間にわたり収益を認識しており、また分譲マンションは、一定期間にわたり収益を認識せず、顧客への引渡時点において収益を計上しております。完成引渡については、顧客の希望に対応して8~9月及び2~3月に引渡しすることが多いため、売上の計上時期が第2・第4四半期に集中する傾向があります。

  なお、2021年3月期及び2022年3月期の各四半期の当社グループ連結業績は以下のとおりです。

(単位:千円)

 

 第26期連結会計年度

(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

 売上高

7,278,789

19,568,583

9,896,788

14,379,246

51,123,408

 営業利益又は営業損失(△)

△1,065,978

1,394,453

△428,141

648,449

548,782

 経常利益又は経常損失(△)

△1,067,526

1,407,136

△451,626

657,615

545,599

 親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△)

△754,862

974,040

△321,405

419,533

326,306

                                                                          (単位:千円)

 

 第27期連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

 売上高

6,899,060

9,923,635

9,446,597

14,701,332

40,970,625

 営業利益又は営業損失(△)

△997,047

102,751

△312,196

1,056,506

△149,986

 経常利益又は経常損失(△)

△993,866

87,155

△330,700

1,046,102

△191,308

 親会社株主に帰属する四半期純利益又は親会社株主に帰属する四半期(当期)純損失(△)

△696,621

50,395

△244,057

644,621

△245,661

 

(7)品質保証等に関するリスク

 当社グループにおいて、住宅事業における品質管理は工業化住宅性能認定やISO9001認証に基づき万全を期していますが、想定されない瑕疵担保責任等が発生した場合には、多額の補修費用や当社グループの評価を大きく毀損することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)自然災害等に関するリスク

 地震や台風等の大規模な自然災害が発生した場合、当社グループにおいて、被災した自社保有設備の修理に加え、建物の点検や応急措置等の初期活動や支援活動等により、多額の費用が発生し、また被災設備の復旧に相当の期間を要することで、生産活動に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(9)法的規制等に関するリスク

 当社グループは、主要な許認可として、建設業許可、宅地建物取引業者免許及び建築士事務所登録を受けて事業活動を行っているほか、環境・リサイクル関連の法規制や消費者生活用製品安全法改正に伴う製品事故情報の報告義務規制の適用を受けております。また、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の施行による保険または供託金の制度が課せられております。

 これらの規制を遵守するためにコーポレート・ガバナンス及びコンプライアンス推進体制を強化しておりますが、今後、これらの法令の改廃や新たな法的規制が設けられた場合、若しくは万一法令違反が生じた場合には、事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、現時点において、当社グループは以下の免許取消条項に抵触しておりません。

(許認可の状況)

許認可の名称

会社名

許認可番号/有効期間

規制法令

免許取消条項

建設業許可

 

サンヨーホームズ㈱

国土交通大臣許可(特-3)第19226号

2026年8月5日(5年毎の更新)

建設業法

建設業法第29条に定められている条項に抵触した場合

 

サンヨーリフォーム㈱

国土交通大臣許可(特-3)第26529号

2027年1月29日(5年毎の更新)

 

 

サンヨーホームズコミュニティ㈱

サンヨーアーキテック㈱

大阪府知事許可(特-30)第149913号

2028年6月3日(5年毎の更新)

大阪府知事許可(般-2)第155416号

2026年2月26日(5年毎の更新)

 

宅地建物取引業者

免許

サンヨーホームズ㈱

国土交通大臣免許(5)第6105号

2025年12月19日(5年毎の更新)

宅地建物

取引業法

宅地建物取引業法第66条、第67条に定められている条項に抵触した場合

 

サンヨーリフォーム㈱

国土交通大臣免許(1)第009472号

2023年12月4日(5年毎の更新)

 

 

サンヨーホームズコミュニティ㈱

大阪府知事免許(1)第57517号

2024年3月6日(5年毎の更新)

 

建築士事務所登録

サンヨーホームズ㈱

大阪府知事登録(ニ)第18657号他

2025年9月19日(5年毎の更新)

建築士法

建築士法第26条に定められている条項に抵触した場合

 

サンヨーリフォーム㈱

大阪府知事登録(ホ)第20219号

2028年5月20日(5年毎の更新)

 

 

サンヨーホームズコミュニティ㈱

サンヨーアーキテック㈱

大阪府知事登録(ハ)第23994号

2027年5月24日(5年毎の更新)

大阪府知事登録(イ)第26033号

2026年2月19日(5年毎の更新)

 

マンション管理業

者登録

サンヨーホームズコミュニティ㈱

国土交通大臣許可(3)第063480号

2023年12月11日(5年毎の更新)

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

マンションの管理の適正化の推進に関する法律第33条に定められている条項に抵触した場合

 

(10)個人情報保護に関するリスク

 当社グループは、事業の特性上、大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には、全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11)マンション事業の建築に関するリスク

 当社グループは、コンプライアンス体制の整備及びその運用等により訴訟及びクレーム等の発生の回避に努めており、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。

 しかしながら、マンション分譲事業等において、当社グループが建築に際して近隣住民からのクレーム等に起因する訴訟、その他の請求が発生したことがあり、今後においても発生する可能性があり、これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(12)感染症・疫病等の蔓延に関するリスク

 疫病等が蔓延し、パンデミックが発生し、サプライチェーンの寸断や行政措置等の内容により工事の中断や大幅な遅延が発生し、また営業活動等に影響を及ぼすような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(13)人材確保に関するリスク

 当社グループは、住宅事業、マンション事業を中心とした事業を展開しております。対顧客については個人が中心となります。

 社会情勢の変化の一つである、少子高齢化による労働力人口の減少の中、既存・新規事業等を拡大していくためには、優秀な人材の確保とともに、建設技能労働者が欠かせません。今後も当社グループにおいては、業務のIT化、自動化や業務内容の見直し等により効率化を進めると同時に、積極的に新卒、中途採用を行っていく方針です。また、建設技能労働者についても、当社カーペンタースクールにおいて新卒者や外国人技能実習生等を受け入れ、養成を行っております。しかし、更なる労働力人口の減少や建設業界における人材不足等により十分に人材が確保出来ない場合や人材の流出が深刻化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、2022年7月及び10月に新型コロナウイルス変異株の再流行があったものの、社会活動と経済活動の両立が図られ、緩やかな回復基調でありました。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、急激な円安の進行、資源エネルギー価格の高騰、それらによる金利の上昇傾向、企業物価の上昇等、景気の先行きは、引き続不透明な状況が続いております。

住宅業界におきましても、金融緩和政策による低金利の住宅ローンは継続しておりますが、国際的な金利の上昇や為替相場の急激な円安等により、金利についても上昇傾向であります。また、木材価格については一部下落傾向にありますが、鋼材価格の上昇は継続しております。また、地価ついても上昇傾向にあり、先行き不透明な状況にあります。

このような状況の中、当社グループは、「人と地球がよろこぶ住まい」をスローガンとし「エコ&セーフティ」な住まいづくりを経営の根幹とした事業を展開し、企業価値の向上をめざしております。2022年10月には「RCCM(リニューアルサイクル・カーボン・マイナス)住宅」提案が、国土交通省「令和4年度サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)第1回」に採択されました。当提案は新築を対象とするLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅を更に発展させ、既存住宅を活用することにより建替え(解体・新築)をせず、永く住み続けることによりカーボン・マイナスを図る取組みであります。ただ、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス流行初年度にマンション用地取得を控えたことにより、当連結会計年度がマンションの新規竣工物件の端境期となり(新規竣工は2棟)、在庫物件の販売に傾注したもののマンション事業にて大幅な減収となりました。また住宅事業にては原材料アップに伴う販売価格転嫁が遅れ、原価率のアップを招きました。

この結果、当連結会計年度の経営成績については、住宅事業については前年比増収となりましたが、マンション事業の大幅減少により、売上高40,970百万円(前年同期比19.9%減)、営業損失149百万円(前年同期比698百万円の悪化)、経常損失191百万円(前年同期比736百万円の悪化)、法人税、住民税及び事業税103百万円、法人税等調整額(益)130百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失245百万円(前年同期比571百万円の悪化)となりました。

 

(セグメント別の概況)

事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。

 

戸建住宅におきましては、2022年4月からはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準を上回る基準を標準化しております。戸建住宅のZEH比率については99%(前年同期93%)となりました。引き続き100%を目指してまいります。また2023年2月には、ecology(環境保全)とeconomy(経済性)を両立し、特に必要なものだけに価値を見出す傾向のミレニアル世代を主ターゲットとしたプラン設計、「ダブル・エコ・デザイン」の導入を開始しました。

 

賃貸・福祉住宅におきましては、2021年4月より脱炭素社会の実現に向けて集合住宅のZEHを標準化し普及に努めてまいりました。当連結会計年度のZEH比率については、ZEH対応不可のガレージハウスを除き90%(前年同期84%)となりました。

 

リフォームにおきましては、環境省の「グリーンライフ・ポイント」推進企業として採択され、エコリフォームによる環境配慮行動に対して独自ポイント制度を行っております。この様な取り組みにより、既存住宅の環境性能向上を推進することによる受注拡大を図っております。

 

リニューアル流通(既存住宅流通)におきましては、社会問題化する空き家問題の解決やスクラップ&ビルドからの脱却を目指しサスティナブルな住宅循環を実現するため、「リニューアルサイクル・カーボン・マイナス住宅」の提案を積極的に行っております。

 

フロンティア事業におきましては、子会社のサンヨーアーキテック株式会社が太陽光や蓄電池等のエコ・エネルギー設備と鉄骨構造躯体の販売や施工等を担っております。

 

この結果、当連結会計年度の住宅事業の業績につきましては、売上高23,032百万円(前年同期比15.9%増)、営業損失5百万円(前年同期比660百万円の改善)となりました。

 

マンション事業におきましては、上述の通り、当連結会計年度の新規竣工は2棟となり、売上高、営業利益は大幅な対前年比減少となりました。なお、次年度においては新規竣工物件7棟を予定しております。

マンションにおいても、2024年2月竣工予定の「サンメゾンなかもず駅前」(大阪府堺市・68戸)のZEH-M Oriented(ゼッチ・マンション・オリエンテッド)を皮切りに、ZEH化を進めてまいります。

この結果、当連結会計年度のマンション事業の業績は、売上高13,761百万円(前年同期比49.6%減)、営業利益598百万円(前年同期比70.0%減)となりました。

 

ライフサポート事業におきましては、マンション管理、介護・保育施設運営等を担っており、保育事業は、30園(運営受託1園含む)を運営しております。また、2022年7月には、サンキッズゾーン春日井駅前として、学童保育を開業いたしました。

「寄り添いロボット」については、医療・介護施設等へ導入しており、リース販売等も含め、更なる改善・改良に努めてまいります。

 

この結果、当連結会計年度のその他事業の業績は、売上高4,176百万円(前年同期比5.3%増)、営業損失80百万円(前年同期比74百万円の悪化)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは2,555百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは117百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは1,776百万円の増加となり、前連結会計年度末に比べ4,214百万円増加し、当連結会計年度末には12,052百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2,555百万円の増加(前年同期は4,179百万円の増加)となりました。その主な内訳は、仕入債務の増加1,926百万円、棚卸資産の減少662百万円、売上債権の減少610百万円、未成工事受入金の減少747百万円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは117百万円の減少(前年同期は462百万円の増加)となりました。その主な内訳は、有形固定資産取得による支出107百万円等であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは1,776百万円の増加(前年同期は3,988百万円の減少)となりました。その内訳は、長・短期借入金2,168百万円の借入(純額)、配当金の支払いによる支出291百万円、社債の償還による支出100百万円であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

  a.生産実績

 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

  b.受注実績

 当連結会計年度における実績状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

住宅事業

22,064,068

97.5

12,577,109

92.8

マンション事業

17,501,039

72.1

9,913,773

160.6

その他

4,176,700

105.3

合計

43,741,808

86.0

22,490,883

114.1

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。

 

 地域別受注高については、次のとおりであります。

                                         (単位:千円)

関東地方

中部地方

近畿地方

九州地方

合計

7,724,464

4,655,918

25,144,553

6,216,871

43,741,808

 

  c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

住宅事業

23,032,674

115.9

マンション事業

13,761,251

50.4

その他

4,176,700

105.3

合計

40,970,625

80.1

(注)セグメント間取引については相殺消去しております。

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態、経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度における売上高については、前連結会計年度と比較して10,152百万円減少の40,970百万円となりました。主として、マンション事業における売上高が前連結会計年度と比較して13,527百万円減少となったことによるものです。一方、住宅事業における売上高は前連結会計年度と比較して3,162百万円の増加となりました。

 営業利益については、前連結会計年度と比較して698百万円減少の△149百万円となりました。マンション事業における営業利益が売上高の減少にともない前連結会計年度と比較して1,397百万円減少となりました。住宅事業における営業利益は前連結会計年度と比較して660百万円の改善し、販売費及び一般管理費の削減等に努めましたが、営業赤字となりました。

 経常利益については、前連結会計年度と比較して736百万円減少の△191百万円となりました。主として、前連結会計年度と比較して違約金収入及び補助金収入の減少等によるものです。

 親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度と比較し571百万円減少の△245百万円となりました。特別損失は減損損失の増加等により増加となりましたが、主として、営業利益、経常利益の減少によるものです。

 

 当連結会計年度末の財政状態については、総資産額は49,913百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,026百万円の減少となりました。主な要因は、現金及び預金4,214百万円、仕掛販売用不動産5,772百万円、有形固定資産662百万円の増加、販売用不動産7,139百万円の減少等によるものです。

 負債総額は35,396百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,557百万円の増加となりました。主な要因は、長・短期借入金2,168百万円、支払手形・工事未払金等1,926百万円の増加、未成工事受入金747百万円の減少等によるものです。

 純資産総額は14,517百万円となり、前連結会計年度末と比較し530百万円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金537百万円の減少等によるもので、この結果により自己資本比率は29.1%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、マンション事業における開発土地及び建築資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、会計上の見積り及び判断を行っております。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 当該事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 2022年度は、3つの大きな成果が実る年でありました。まず一つ目は「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2022」において、戸建住宅商品「life style KURASI'TE(ECOハイグレードモデル)」が「特別優秀賞」8年連続の受賞。二つ目が政府の2030年ZEH義務化に向けた目標を前倒し、当社の新築戸建て住宅のZEH化率がついに100%(注)1を達成。そして三つ目は「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2023」において、非日常(防災)と日常を両立する「リニューアルサイクル・カーボンマイナス住宅(注)2」(以降RCCM住宅)が、最優秀賞を受賞いたしました。

 

 当社グループは、経営理念及び指針に基づき「人と地球がよろこぶ住まい」をブランドに掲げ、社会課題を解決すべく、お客様が持つお困り事を解決し、暮らし満足の向上と、地球環境に配慮した高性能・高品質・高付加価値な住宅の供給を目指しており、その実現のため、暮らし提案力・デザイン力・工業化技術力に基づく品質の向上及びコスト削減を目的に研究開発活動を行っております。その中で、2009年より暮らし提案システム「life style KURASI'TE」を導入し、さまざまな暮らし方に応じて、より満足を得る“生活を演じる舞台”を提案することを基本とし、それぞれのご家族が、どのようなライフスタイルを送りたいのかを把握することで、お客様の希望を反映した住まいを提案することが当社の使命であると考えております。

 今回、一般財団法人日本地域開発センターが主催する優れた省エネルギー住宅を表彰する制度「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2022」にて、「life style KURASI'TE(ECOハイグレードモデル)」が「特別優秀賞」を受賞した提案は、当社施工エリア(温暖地)でありながら、北海道並みの断熱性能と、政府が掲げる省エネルギー基準の一次エネルギー消費量を3割以上削減する性能にしたことで、夏涼しく冬暖かい、かつ高騰する電気代に対して電力消費を抑える住まいを実現するものです。これは、軽量鉄骨住宅においてトップクラス(注)3の性能となります。さらに、断熱性・省エネ性だけでなく、近年頻発する大地震や災害への備えとして、地震に強さを発揮する鉄骨耐震構造と地震の揺れを抑えるオリジナル制震装置や停電時に家に電力供給できる仕組みに加え、在宅勤務の増加など暮らしの多様化にも対応できるリビングの大空間提案まで、トータルで提案したことが受賞につながりました。

 

 また当社は、事業コンセプトである「エコ&セーフティ」を主軸に置いた独自の技術開発をベースに、長寿命で環境性能に優れ、安心・安全で、快適に暮らして頂ける住宅を供給することが社会課題の解決に繋がると考えております。そこで長期優良住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)(注)4を普及、促進させ、質の高い築古建築が価値を持つ日本となることを目標として、独自技術の研究開発に取り組んでおります。

 国策でもある2030年ZEH義務化に向けた目標を背景に、2016年度から外皮平均熱貫流率 (以下「UA値」という)がZEH基準であるUA値0.6(当社販売エリア)よりも高い性能値であるUA値0.5(モデル プラン)として市場導入し、さらに2022年度からはUA値を0.46にまで引き上げ、鉄骨構造でありながらハイスペックな高断熱住宅として販売しております。政府による2020年10月の「2050年カーボンニュートラル宣言」を受け、尚一層のZEH対応住宅の促進を図り、その結果2022年度においては新築戸建住宅のZEH化率100%を達成しました。この数値は、業界でも特筆するべきものであり、徹底した企業姿勢の表れだと自負するところであります。

 ZEH化率100%を達成化した今後の展開として、PPA(Power Purchase Agreement(電力販売契約))等の太陽光の第三者所有スキームを構築し、太陽光設置初期費用を抑えることで、建物性能を高めたいお客様にとって近年の物価上昇にも伴う予算超過への解決策になると考えております。さらに、賃貸集合住宅においては、住まいへの不満として温熱環境に対してストレスを感じる、自宅で仕事をすることで使用電力が増えたという声もあり、断熱・気密性能に優れた快適な住環境が求められていることから、高い断熱性能や省エネ設備に加えて太陽光発電の導入により、集合住宅のZEHに定義される仕様を満たす提案を標準化いたしました。これにより、国が掲げるカーボンニュートラルの観点から、住宅を通じたCO2の排出削減の普及を進めるだけでなく、冬は暖かく夏は涼しい年中快適な室内空間の実現や、省エネ設備等による光熱費の削減、災害による大規模停電が発生した際にも太陽光発電が非常用電源として利用できるなど、オーナー様にも入居者様にも喜ばれる土地活用を提案しております。

 

 近年、少子高齢化の影響により「空き家」問題が顕在化しています。また同時に省エネルギーやZEHへの取り組みも求められています。更に、新築では居住時のCo2排出ゼロ(ZEH)から一歩進めた、建設時や解体時を含めたLCCM(ライフサイクル・カーボン・マイナス)が今後の主流となると言われています。残念ながら「空き家」を含む既存住宅には、ここまで厳しい基準は制度化されていません。

 「空き家」は、そのまま解体すればCO2を排出するだけです。そこで当社は、「空き家」をリニューアルにより再活用することで、建設時のCO2排出量を減らし、更に居住時の排出量をマイナスとすることで、トータルのCO2排出をゼロにする「RCCM住宅」を業界で初めて提案し、2022年度 国土交通省「サステナブル先導事業(省CO2型)」に採択されました。審査段階においては、当社のこれまでの先導事業での実績(業界初となる蓄電池や太陽熱連携ヒートポンプ給湯器、HEMS等への取り組み)と「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」での連続受賞、ZEHへの積極的な取組みが高く評価され、当社はチャレンジに値する企業であると評価を頂きました。

 当社が提案する「RCCM住宅」は、CO2の排出を抑えると同時に、断熱・気密性に優れた快適空間であるからこそ、子どもや高齢者を優しく、高性能な換気システムは、コロナ禍でもクリーンな空気環境を創出し、アレルギーやヒートショックなどから家族を守ります。更に自然災害などでライフラインが止まってもエネルギー(電気)やトイレなど生活用水の利用が可能な仕組みを取り入れています。これら、非日常(防災)と日常の提案内容が評価され、一般社団法人レジリエンス ジャパン推進協議会が制定する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2022」の、「最優秀賞」を受賞いたしました。

 本提案を通じて当社では、これからの既存住宅、住まいに求められる住宅性能のフラッグシップモデルとして業界が進むべき方向性を示し、地域社会を通じた強靭化を図り、永く住み継げる住宅循環(流通)として取り組んでまいります。

 

 研究開発の方針については、これまで当社が持つ7つの事業領域を展開する中で、蓄積された経験、ノウハウを活かした新しい取り組みに挑戦してまいります。具体的には、戸建の新築、マンション、リフォーム、賃貸福祉、リニューアル流通等のハードに関わるところだけではなく、介護事業や保育事業の運営、ロボット開発等を通して学んだソフトに関する課題に対し、病院や大学等の研究機関、高齢者や子ども、医師やセラピスト、介護職員や保育職員との触れ合いや意見交換をしながら得た資産を活かし、本年度は “人を見つめることで、生まれる技術”をテーマに取り組んでいく所存です。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は101百万円であり、主として住宅事業に関する研究開発活動でありますが、マンション事業に展開可能なものについては展開しており、セグメントに分類することはができません。

 

 

  主要課題としては、以下のとおりであります。

 

 1.エコロジー

 (1)創エネルギー

①太陽光発電と連動した蓄電池や太陽熱利用等、自然エネルギー自給住宅の開発

②災害時に人を守る仕組みの構築、システム連携

 (2)省エネルギー

①高断熱・高気密技術の導入によるZEH・LCCM住宅・RCCM住宅の開発

②HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を用いた遠隔見守りサービス

 

 2.セーフティ

  (1)安全

   ①30年後・60年後と強さが変わらない鉄骨軸組工法を活用しながら、地震だけではなく、津波や台風などによる水害から、子どもや高齢者を守る技術開発

   ②ライフサイクル変化に対応できる住み替え、リニューアル流通の仕組みの提案

  (2)安心

   ①快適な温熱環境、防犯など住まいの基礎技術と地域連携の開発

   ②見守り・健康介護・ヘルスケアなどライフサポートの提案

 

 3.くらし提案

   ①ライフスタイルの変化に応じた住まい方・住替え提案

    ・住まう方の主観的価値を訴求する暮らし方提案

    ・コミュニティ賃貸住宅の提案

   ②シニア市場への対応

    ・ロボットを活用した見守り住宅(戸建、福祉施設、サービス付高齢者向住宅)

    ・既存住宅へのリニューアル、買取、賃貸などセット提案による価値の提案

   ③健康住宅の提案

    ・病院、大学との共同研究

    ・病院周辺の空き家を活用した見守り住宅

    ・保育園、介護施設と連携した健康促進

   ④AI/IoTへの対応

    ・センサーによる見えないものの見える化の研究

    ・センサー技術を活用した暮らしの提案

    ・センサーデータによる更なる快適な暮らしへの活用研究

 

(注)1.一般社団法人環境共創イニシアチブへの届出数値。

2.新築のLCCM住宅の考え方を、リニューアル後の既存住宅に展開するのがRCCM(リニューアルサイクル・カーボンマイナス)住宅。建替え(解体+新築)をせず、既存住宅を活かすことでCO2の排出量を削減した永く住み継げる循環型住宅。

3.当社独自の調査による。

4.住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り、年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量が概ねゼロ以下となる住宅。