第2【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

<経営理念>顧客の成功と利益

情報技術を駆使し、高品質かつ柔軟性・拡張性のあるシステム構築を通して、お客様に最適なソリューション   を提供するトータルなシステムインテグレーションサービスを実現します。

<基本方針>

①品質及びサービスの向上

当社は、提供するシステムを安心してご利用いただくため、国際品質保証規格「ISO9001」、情報セキュリティの認証規格「ISO27001」を取得しております。また、プライバシーマークを取得し、個人情報保護方針を定め適切かつ的確な個人情報保護の管理を実施し、お客様の信用と信頼にお応えしております。当社は、これからも、より高品質なシステム開発とサービス提供の維持向上に取り組んでまいります。

②お客様と共にさらなる成長

当社は1974年の設立以来、「顧客第一主義」をモットーに事業の運営を行ってまいりました。2001年1月に現社名へ商号変更し、2013年3月に東京証券取引所マザーズに上場いたしました。当社は、お客様と共にさらなる成長を続ける為に、お客様のニーズに適応できる体制づくりを行い、これからも迅速な意志決定・業務執行を図ってまいります。

③社会変革への対応及び貢献

社会は常に変化し、その変化の中でIT技術は極めて重要な役割を担っています。社会に貢献し、企業価値を高め、存在意義のある企業をあるべき姿として捉え、これからも、積極的に社会変革に対応した新分野にチャレンジしてまいります。

 

(2) 経営環境

わが国の医療分野のICT化が進展していく中、当社は、医療情報システムに特化し、市場の成長をとらえた事業の推進を図ってまいりました。近年、医療機関の経営は、より一層の効率化と質の高い医療サービスの提供が求められており、医療情報システムの役割も、診療データの記録という一次利用から、医療情報の共有化によるデータの統計・分析など、二次利用(データの利活用)への要求が高まっております。さらに、昨今では、新型コロナウイルス感染症拡大に対応した備えとして、医療分野のデジタル化が喫緊の課題となっており、当社の非接触型の医療情報システムは、デジタル化の基盤となるシステムとして注目が集まっております。また、医療情報の共有化は地域医療連携による質の高い医療の提供につながることから、Web型電子カルテシステムの特徴を活かし、クラウドをベースとした、広域、グループでの医療情報の連携を推進してまいります。加えて、AI等を活用した次世代型システムの開発、システムの標準化・多機能化、ビッグデータの利活用などにも今後取り組んでいき、医療情報システムを通してわが国の医療に貢献してまいります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上の課題

①品質、顧客満足度の向上

当社は、長年蓄積されたノウハウを活かし、医療機関のニーズに応え、また、国の医療政策に適応すべく、システムの開発、機能強化を進めてまいりましたが、顧客ニーズに合致した、さらなる品質の向上を図り、安全性と信頼性のある製品の提供に努めてまいります。また、システム稼働後の保守サービス体制を強化し、顧客ニーズに十分応えられるきめ細かいカスタマーサービスを行い、顧客満足度を高めてまいります。さらには、コロナ禍における医療分野のデジタル化の推進に対応し、システムの標準化・多機能化を進めることにより、医療機関の最善の医療提供体制構築へ貢献してまいります。

 

②営業基盤、導入体制の強化

当社は、全国的な営業展開、特に東日本地域での営業基盤拡大を目指しておりますが、オンラインでの提案など、従来の営業手法を刷新し、病床規模に対応した営業体制の強化、フォーカスエリア・対象とする病院の明確化等、戦略的な営業展開を強化してまいります。また、当社システムの受注から稼働までの導入期間におきましても、顧客への迅速的確な対応を推進するとともに、導入作業の標準化・効率化を図ってまいります。さらには、他社との提携によるアライアンスビジネスを推進することにより、営業、導入両面での体制充実・強化を図ってまいります。

 

③人材の採用、育成

医療情報システムに対するニーズの拡大に伴う導入案件の増加に対応するためには、開発、技術、営業各部門の人材の確保が必要不可欠になります。そのためには、積極的な採用活動による人員の増強とともに、レベルアップのための教育体制の確立が優先して取り組むべき課題となります。また、働き方改革による労働環境の改善を進めつつ、人材の適正配置により、企業体質の強化に努めてまいります。さらに、サービスの多様化やシステムの機能充実へ対応すべく、社員のキャリアマップを作成し、個々に必要な知識の習得、一層のレベルアップを推進し、顧客ニーズに応えられる有用な人材を育成してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 医療分野の変化と動向について

当社のシステム事業の対象である医療分野、特に医療機関につきましては、少子高齢化等に起因する社会保障制度の変化、医療制度の改革により経営環境は厳しさを増しております。

医療機関の対策として、診療業務の効率化により医療の質を高め、患者サービスを向上させることが重要視されております。電子カルテシステムやオーダリングシステムは、医療機関のこのようなニーズに合致したものであり、医療情報システムの市場は今後順調に成長が進むと考えております。しかし、法規制、医療制度改革等の動向によって、市場の成長が進まない場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、市場に関する情報収集を行い、市場に即した営業活動を行う等により、医療分野の変化と動向に迅速な対応ができるよう運営しております

 

(2) 競合状況及び競争政策について

現在、当社が販売する医療情報システムの市場は、大手コンピュータメーカー、医療情報システム会社などがしのぎを削り、厳しい競合状況にあります。病床規模別のセグメントでは、400床以上の病院のみならず399床以下の病院での導入が促進されており、従来の競合状態が変化しつつあります。将来的に、競争環境の変化による製品価格の低下等があった場合は、収益性が低下し、当社の業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社は、長年にわたり蓄積された技術とノウハウ、営業基盤を背景とした顧客満足度向上への取り組み並びに開発から納入サポートまでを自社で一貫してできる強みを生かし、競合他社との差別化を図っております。また、外部仕入れや導入サービス等の製造原価の見直しによる原価低減により価格競争力の向上を行っております。

 

(3) 診療報酬の改定について

高齢化社会の到来とともに、医療費は増大傾向にあります。このような状況のもと、財源の確保、財政の健全化を踏まえ、厚生労働省は医療制度運営の適正化と医療供給面の取り組みに重点を置いた、医療費適正化の方針を打ち出しております。今後、診療報酬のマイナス改定等が行われた場合、当社の主要顧客である医療機関の経営を圧迫することとなり、医療機関の投資意欲が萎縮するような影響を及ぼす可能性があります。その結果として、当社が提供する医療情報システムの導入を中止、延期する医療機関が発生し、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、医療情報システム関連団体や医療機関から情報を収集し、診療報酬改定への迅速な対応を図っております

 

(4) 法的規制について

現時点では、当社の事業を制限する法的規制は存在しないと考えておりますが、2021年1月に厚生労働省が「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を第5.1版に更新しております。

当社の総合医療情報システム「PlusUs」は、製品自身の適合性に加え、システムのインフラストラクチャ(ハードウェア、ミドルウェア、データベース)及び関連システム群との連携により、機能面あるいは運用面での性能保証を求められております。今後も様々な仕様・規格の標準化等の法規制が行われる可能性があり、それに伴いシステムの新規開発あるいは改変作業が発生します。法規制の対応に遅れる、或いは適切に対応できなかった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」の社内教育を行うとともに、医療情報システム関連団体や医療機関から情報を収集し、法規制への迅速な対応を図ります。

 

(5) 知的財産権について

当社は第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、ソフトウェアに関する技術革新の顕著な進展により、当社のソフトウェアが第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に想定、判断できない可能性があります。また、当社の業務分野において認識していない特許などが成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差し止めなどの訴えを起こされる可能性、並びに当該訴えに対する法的手続諸費用が発生する可能性があります。このようなリスクを踏まえ、知的財産に関する社内教育を行うとともに、当社の知的財産権の出願・取得を推進いたします。

 

(6) 人員の確保、育成について

当社では、今後の事業拡大及び技術革新に対応できる優秀な人材を継続的に確保し育成していくことが重要な課題であると認識しております。今後様々な市場ニーズへの対応や、付加価値の高い製品・ITサービスを提供していく上で、急速なIT技術の進歩への対応や、高度な開発技術を有する人材の確保が必要となり、これらの新しいIT技術への対応に遅れが生じる場合や、高度技術を有する人材が計画通りに確保できない場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社では、定期的な新卒採用や積極的な中途採用の受け入れ、必要に応じて専門知識を有する人材の適宜採用に取り組んでおります。また、市場に対し、より付加価値の高い製品やITサービスの提供を行っていくことを目的として、新技術取得に向けた技術者教育を行うとともに、新技術・新分野に対する研究開発活動を推進する等、積極的な技術投資を行っております。

 

(7) 情報システムの障害について

電子カルテシステムをはじめとする医療情報システムは、医療機関の業務を支えるインフラとして重要な役割を果たしております。しかしながら、お客様に提供した情報システムに予期し難い欠陥や不具合が発生した場合、当社の社会的信用は低下し、お客様に対する賠償責任が発生する可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社では、情報システム構築にあたっては、品質管理部門を設け、ISO9001に準拠した開発プロセスの運用により、品質向上等に努めております。

 

(8) コンピュータウィルス等について

ソフトウェアは、常にコンピュータウィルス等の脅威にさらされております。コンピュータウィルス等は、日々、新種が増殖しており、その時点で考え得る万全の対策を行っていたとしても、当社が感染源となり、ユーザーが感染する可能性があります。この場合、ユーザーより損害賠償請求を受け、損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社では、サーバ及び各端末に最新のアンチウィルスソフトウェアを適用させるとともに、外部とのメールのやりとりによる当社への感染防止、また、当社が感染源にならないためのセキュリティシステムを構築するなど、各種対策を講じております。

 

(9) 情報漏洩について

当社の業務遂行上、当社従業員が、個人情報をはじめ顧客医療機関の保有する診療情報や一般企業の保有するさまざまな機密情報を取り扱う機会があり、これらの情報にアクセス可能な環境下にあります。万が一、当社からの情報漏洩が発生した場合には、当社の社会的信用は低下し、お客様に対する賠償責任が発生する可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社では、プライバシーマークの認証を取得し、2021年3月27日付でISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を更新取得(JUSE-IR-418)し、従業員の情報管理教育を強化し、当社内部からの情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じております。

 

 

(10) 自然災害及び感染症蔓延等について

大規模な震災や津波、台風、洪水等の自然災害や感染症が発生した際は、当該事象が発生した地域の医療機関が対策を実施することにより、システムの導入中止や延期が発生することが想定され、また、当社の事業所が存在する場合、閉鎖等事業活動が制限されることにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクを踏まえ、お客様医療機関からの情報の収集体制及び防災に対する適切な管理体制の構築を行うとともに、リスク発生時には対策本部を設置し、迅速な対応ができる体制を整備しております。

特に、新型コロナウイルス感染症の拡大については、収束時期等を正確に予測することは困難な状況ではありますが、現時点では固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りに与える影響は限定的であると考えております。また、当社は、新型コロナウイルス感染症に対する対応マニュアルを作成するとともに、お客様、お取引様、従業員とその家族の安全確保を最優先に考え、検温やマスク着用、手指消毒の徹底、オンライン会議システムの活用等による対応策を講じております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により断続的に社会活動・経済活動が制限を受けており、ワクチンの感染・重症化の予防効果により一部回復の兆しが見えるものの、先行きは依然として不透明な状況となっています。
 当社が事業展開している医療機関におきましても、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症の防止策が医療従事者の大きな負荷となり、経営環境についても病床使用率の低下、医業収益の減少、補助金を活用した収益確保等にみられるように、流動的な状況におかれています。
 そのような環境で、2021年9月に発足したデジタル庁では、準公共分野のデジタル化として、個人の健康に関するデータの活用を可能とする環境の実現が施策として示され、医療情報の医療機関等への共有やレセプト情報の活用、オンライン診療の推進が掲げられています。また、2021年10月からはマイナンバーカード等によるオンライン資格確認の本格運用が開始され、2023年1月には電子処方箋の運用が予定されるなど、医療分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は継続しています。電子カルテシステム等のソリューションやクラウド技術、AI、データ利活用などのテクノロジーは、社会的課題である社会保障費の抑制や医療サービスの地域格差解消、2022年度診療報酬改定の基本方針の重点課題に設定された医師をはじめとした医療従事者の働き方改革の支援等において、一層重要性が高まっております。
 このような状況の下、当社ではWeb型電子カルテシステム「PlusUsカルテ」を中心として、電子カルテシステムの導入ニーズの高い中小規模病院への拡販、複数の医療機関を展開する医療法人へのプライベートクラウド(※1)型システムの導入、既存顧客のリプレイス需要と新規顧客のパブリッククラウド(※2)需要の取り込みに注力するとともに、大手ベンダー等との協業による案件やオンライン資格確認等の医療DX関連のシステムの導入を進めてまいりました。また、開発・技術部門では、顧客のニーズに沿ったシステム機能の充実と信頼性の向上という方針を継続し、システムの機能強化とバージョンアップを促進するとともに、AIを活用した音声認識機能をはじめとした新たなテクノロジーの研究、顧客医療機関に対するサポート体制の強化、顧客満足度の向上に努めてまいりました。
 以上の結果、当事業年度の業績は、売上高4,489,245千円(前期比11.6%増)となり、各種利益は導入件数の増加に伴う保守を含めた売上の伸長により、営業利益589,529千円(前期比32.3%増)、経常利益630,657千円(前期比29.1%増)、当期純利益422,546千円(前期比26.2%増)となり、いずれも過去最高の業績を計上することができました。
 
 (※1)プライベートクラウドとは、医療機関内に構築したクラウド環境で、同一医療法人内の複数施設から専 

    用回線を通じてサーバーにアクセスし、アプリケーションを使用すること
 (※2)パブリッククラウドとは、データセンターを利用したクラウドで、医療機関内にサーバーを設置せずに

    アプリケーションを使用すること

 

なお、財政状態につきましては、後記の「第2  事業の状況  3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容  a.財政状態の分析」をご参照ください。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末より118,563千円減少し、1,824,106千円となりました。

なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動により得られた資金は、284,297千円(前事業年度は429,041千円の収入)となりました。主な要因は、売上債権の増加348,917千円、法人税等の支払額164,683千円などの資金減少があったものの、税引前当期純利益の計上621,982千円、たな卸資産の減少187,324千円などの資金増加によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動により使用した資金は、1,006千円(前事業年度は400,127千円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入881,991千円、投資不動産の賃貸による収入52,688千円などの資金増加があったものの、定期預金の預入による支出942,062千円などの資金減少によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動により使用した資金は、401,854千円(前事業年度は100,121千円の支出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出327,540千円、配当金の支払71,398千円などの資金減少によるものであります。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 

a.生産実績

当事業年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。

事業部門

当事業年度

(自  2021年 1月 1日

至  2021年12月31日)

システム事業

生産高 (千円)

前年同期比 (%)

2,859,806

97.4

 

(注) 1.金額は当期総製造費用によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当事業年度の受注実績を種類別に示すと、次のとおりであります。

種類別

当事業年度

(自  2021年 1月 1日

至  2021年12月31日)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比
(%)

システムソフトウェア

2,134,936

98.2

1,165,964

97.0

ハードウェア

1,104,671

117.0

495,858

114.7

合計

3,239,608

103.9

1,661,823

101.7

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績を種類別に示すと、次のとおりであります。

種類別

当事業年度

(自  2021年 1月 1日

至  2021年12月31日)

販売高 (千円)

前年同期比 (%)

システムソフトウェア

2,170,906

109.6

ハードウェア

1,041,118

123.2

保守サービス等

1,277,220

106.7

合計

4,489,245

111.6

 

(注) 1.当事業年度の保守サービス等には、損益計算書上の売上高区分の「商品売上高」42,776千円が含まれております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、本文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

 当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、流動資産が105,796千円増加し、固定資産が31,569千円減少した結果、74,227千円増加し、5,763,490千円となりました。流動資産の増加は、主に現金及び預金が58,492千円、仕掛品が187,171千円減少したものの、売掛金が318,502千円増加したことによるものです。一方、固定資産の減少は、主に無形固定資産が6,630千円増加したものの、投資その他の資産が32,372千円減少したことによるものです。

(負債)

 当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ、流動負債が45,134千円増加し、固定負債が332,416千円減少した結果、287,282千円減少し、3,142,583千円となりました。流動負債の増加は、主に支払手形が30,268千円、買掛金が39,548千円それぞれ減少したものの、未払法人税等が52,704千円、未払消費税等が70,215千円それぞれ増加したことによるものです。また、固定負債の減少は、主に長期借入金が323,165千円減少したことによるものです。

(純資産)

 当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ、361,509千円増加し2,620,907千円となりました。その主な要因は、譲渡制限付株式報酬としての新株発行により資本金が5,236千円、資本剰余金が5,236千円それぞれ増加したことに加え、当期純利益の計上422,546千円、配当による利益剰余金の減少71,509千円によるものです。なお、自己資本比率は45.5%となりました。

 

b. 経営成績の分析

(売上高)

売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による一部医療機関の入館規制等の影響による導入の遅延も依然としてあったものの、導入件数の増加に伴う保守を含めた売上の伸長の結果、前事業年度に比べ466,044千円増加し4,489,245千円(前期比11.6%増)となりました。種類別の内訳では、システムソフトウェアが9.6%増加の2,170,906千円となり、ハードウェアが23.2%増加の1,041,118千円、保守サービス等が6.7%増加の1,277,220千円となりました。

(売上総利益)

売上総利益は、売上高の増加466,044千円から売上原価の増加258,006千円を差し引き、前事業年度に比べ208,037千円増加し1,451,916千円(前期比16.7%増)となりました。システム売上原価の内訳では、当期製造費用において材料費及び外注費の金額及び構成比が低下したものの、導入案件の増加を見込んだ人員増加により労務費の金額及び構成比が上昇しました。

(営業利益、経常利益)

営業利益は、販売費及び一般管理費が64,229千円増加したものの、売上総利益が208,037千円増加し、前事業年度に比べ143,808千円増加し589,529千円(前期比32.3%増)となりました。さらに営業外損益の41,127千円(益)が加わり、経常利益は、前期比29.1%増加の630,657千円となりました。

(当期純利益)

税引前当期純利益は、特別損失として固定資産売却損8,674千円を計上したものの、経常利益の増加により、前事業年度に比べ132,354千円増加し621,982千円(前期比27.0%増)となりました。当期純利益は、法人税、住民税及び事業税が61,411千円増加したものの、法人税等調整額が16,795千円減少したことにより、26.2%増加の422,546千円となりました。

 

c. 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、詳細につきましては、本書「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について

当社は、経営資源を総合医療情報システムの開発、販売、導入指導に集中させ、その基幹システムであるWeb型電子カルテシステムの市場拡大に取り組んでまいりました。近年、医療機関をとりまく環境は大きく変わろうとしており、より質の高い医療サービス、システムが求められております。中でも、医療分野のICT化は国の掲げる政策であり、ICTの普及による医療の効率化、医療費の削減が喫緊の課題となっております。このような環境下、当社では、ICT化の代表的な指標である医療機関における電子カルテシステムの稼働施設数のアップを推進してまいります。このような導入推進とともに、システムの機能強化、次世代システムの開発に取り組むことが、当社の更なる成長の基盤となる見通しです。

なお、詳細につきましては、本書「第2  事業の状況  1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、本書「第2  事業の状況  3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社の資金需要は、主に運転資金、設備資金需要ですが、今後の事業展開を考慮しますと、研究開発資金需要が増えることが想定されます。運転資金、設備資金については、自己資金で賄うことを原則としておりますが、場合により銀行借入による資金調達も選択肢の一つとしております。また研究開発資金については、有価証券発行による資金調達も視野に入れ、総合的にその調達先を判断する方針であります。

なお、当事業年度につきましては、運転資金の支出はすべて営業キャッシュ・フローにより賄っております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額など開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

なお、当社の採用する重要な会計方針及び新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りの仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)及び(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社は、医療現場における診療業務の効率化と患者サービスの向上を実現するために、電子カルテシステムをはじめとした総合医療情報システムの商品価値、機能向上に向けた最新技術の導入に関する研究開発に取り組んでおります。

当社の研究開発体制は、システム開発部署が担当し、研究内容に応じ社内横断的なプロジェクトチームを編成しております。

当事業年度の主な研究開発活動は、電子カルテシステム等の機能強化に係る開発であり、研究開発費として37,164千円計上しております。