第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国の経済は、政府と日銀による積極的な経済政策及び金融政策の推進により雇用や所得環境の改善傾向が続く中で、一部に鈍い動きがみられるものの緩やかな回復基調が続いております。ソーシャルゲーム業界を取り巻く環境につきましては、スマートフォン及びタブレット型端末によるインターネット利用が引き続き増加しております(注)。

このような事業環境の下、当社グループは引き続きソーシャルゲームの企画、開発及び運営を行ってまいりました。当連結会計年度におきましては合計6タイトル(日本マーケット向けネイティブゲーム3タイトル、ウェブブラウザゲーム2タイトル、韓国マーケット向けネイティブゲーム1タイトル)をリリースいたしました。一方、SNSプラットフォーム向けのソーシャルゲーム12タイトルにつきましては運営を終了いたしました。この結果、当連結会計年度末における運営タイトル数は、前連結会計年度末より運営している9タイトルをあわせ、合計15タイトル(国内14タイトル、海外1タイトル)となりました。

ベトナム子会社につきましては、当社ソーシャルゲームの開発及び運営だけではなく、他社ウェブサービス等の開発及び運営業務を受けるオフショア開発拠点としての営業活動を進めております。韓国子会社につきましては、当連結会計年度においてネイティブアプリ2タイトルをリリースいたしましたが、引き続きアジアマーケットをターゲットとしたネイティブアプリの開発及び運営を進めております。また、ソーシャルゲーム運用におけるカスタマーサポート業務とテスト業務とをワンストップで提供する新たな運用サービスの確立を目的として、株式会社SHIFTと設立した合弁会社(株式会社SHIFT PLUS)につきましては、当社のカスタマーサポート業務並びにテスト業務を順次移管しております。

運営中のタイトルにつきましては、運営の効率化を進めることより売上減少に見合うコスト削減を実施し、採算性の低下したタイトルについてはサービスを終了することにより採算性を維持してまいりました。しかしながら運営中の主要タイトル及び新規タイトルの売上が当初見込みを大幅に下回るとともに、新規タイトルの開発遅延や開発中止により、開発コストが運営中のタイトルによる利益を上回って推移いたしました。

この結果、当連結会計年度の売上高は2,541,885千円(前年同期比8.1%減)、営業損失は926,250千円(前期は営業損失56,438千円)、経常損失は934,845千円(前期は経常損失82,240千円)、当期純損失は1,016,379千円(前期は当期純損失148,755千円)となりました。

 

なお、当社グループはソーシャルゲーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

(注) 総務省「通信利用動向調査」

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて1,090,106千円減少し、683,687千円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は925,135千円(前連結会計年度は772,694千円の使用)となりました。主な増加要因は減価償却費76,576千円の計上があったことであり、主な減少要因は税金等調整前当期純損失934,576千円の計上、長期前払費用の増加83,611千円、法人税等の支払83,543千円があったことによるものであります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は411,032千円(前連結会計年度は110,698千円の使用)となりました。これは主に、差入保証金の支出233,615千円があったことによるものであります。

 

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は242,419千円(前連結会計年度は1,110,642千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出146,640千円、長期借入金の返済による支出102,082千円があったものの、短期借入れによる収入80,000千円、長期借入れによる収入332,000千円、株式の発行による収入77,000千円があったことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当社グループはソーシャルゲーム事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

前年同期比(%)

ソーシャルゲーム事業(千円)

2,541,885

△8.1

合計(千円)

2,541,885

△8.1

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成25年10月1日

至 平成26年9月30日)

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社バンダイナムコエンターテインメント

1,372,736

49.6

1,583,302

62.3

グリー株式会社

863,159

31.2

376,571

14.8

株式会社スクウェア・エニックス

432,722

15.6

288,560

11.3

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループにおいて、ソーシャルゲーム事業における収益基盤の更なる拡大及び経営の安定化を図っていくうえで、対処すべき課題は以下のとおりであります。

 

(1) ソーシャルゲーム事業

①新規タイトルの開発と既存タイトルの効率的な運営

ソーシャルゲーム市場は今後も堅調に成長していくと考えておりますが、スマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及に伴い、Google Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケットの規模が拡大し、世界規模で競争の激しい業界となっていくと考えております。このような市場環境下において、当社グループが収益を伸ばしていくためには、既存タイトルの企画、開発及び運営により蓄積したノウハウを用いて、ユーザーに訴求するタイトルを新規開発するとともに、運営期間の長い既存タイトルについては効率的な運営を進めることにより、一定の収益を確保していくことが重要であると認識しております。そのために当社グループは、新規タイトルの開発及び既存タイトルの効率的な運営により収益の安定化と拡大を図ってまいります。

 

 

②技術革新への対応

スマートフォンやタブレット等の高機能端末は技術革新のスピードが非常に早く、機能強化が一段と進んでいることから、ユーザーの利用動向に変化が生じる可能性があります。このため、各端末への最適な開発を迅速に行っていくことが重要な課題であると認識し、各種モバイル端末への対応を進めるとともに、技術革新の動向を追うことにより、変化への対応を図ってまいります。

 

③新たな事業・サービスの展開

ソーシャルゲーム市場は今後も堅調に成長していくと考えておりますが、業容を拡大するためには、ソーシャルゲームの企画、開発及び運営で得たノウハウを応用し、新たなサービスの提供を進めていくことが必要であると認識しております。このため、当社グループは市場動向等を踏まえた上で、新たな事業・サービスの展開を積極的に行ってまいります。

 

④ゲームの安全性及び健全性の強化

ソーシャルゲームにおいては、ゲーム内アイテム等をオークションサイト等において現実の通貨で売買するリアル・マネー・トレードや、一部の課金方法がユーザーの過度の射幸心を煽るとして社会的な問題となっております。こうした状況を踏まえ、当社グループはソーシャルゲームの健全性や成長性を損なわないように対応することが重要な課題であると認識しており、各種法的規制や業界団体の自主規制を順守してまいります。

 

⑤システム管理体制の強化

ソーシャルゲームは、インターネットへのアクセスが可能であれば時間や場所を問わず利用することが可能となっております。このため、多数のユーザーが同時にアクセスした場合、システムに一時的に負荷がかかり、ゲームの提供に支障が生じることがあります。当社グループは、システム稼働の安定性を確保することが重要な課題であると認識しており、システム管理やシステム基盤の強化等に継続的に取り組んでまいります。

 

(2) 全社的な課題

①人材の確保

今後の更なる業容拡大を図るためには、優秀な人材を国内外で確保し、育成していくとともに、優秀な人材の外部流出を防止することが重要な課題であると認識しております。しかしながら、優秀な人材は他社とも競合するため、人材の確保が難しい状況が今後も続くと考えております。このために、当社グループは、社内環境の改善を継続的に進めるとともに、企業認知度を向上させる取り組みを進めてまいります。

 

②内部管理体制の強化

今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化を進めていくことにより、事業基盤を確立させることが重要な課題であると認識しております。そのために当社グループは、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制を強化するとともに、業務の効率化を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業内容に関するリスク

①市場動向について

ソーシャルゲーム市場は、スマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及により、国内だけではなく海外においても、今後の堅調な成長が見込まれており、「App Store」や「Google Play」といった世界共通のプラットフォーム上でコンテンツが利用可能な状況となりつつあります。当社グループは、スマートフォンに対応したソーシャルゲームを複数同時に開発・運営できる体制を整えることにより、スマートフォン等の普及に対応してまいります。しかしながら、予期せぬ法的規制や、データ通信料の定額制廃止等、通信事業者の動向等により、市場の成長が鈍化した場合や、スマートフォンの普及に伴いユーザーの利用動向に変化が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②プラットフォーム運営事業者の動向について

当社グループはSNS運営事業者によるプラットフォーム及びGoogle Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケット上においてソーシャルゲームを提供しております。そのため、当社グループは各運営事業者の定める規約を順守するとともに、各運営事業者に対して回収代行手数料やシステム利用料等の各種手数料を支払っております。しかしながら、各種手数料の料率の変更等、各運営事業者の事業戦略の転換並びに各運営事業者の動向によっては、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③ユーザーの嗜好について

ソーシャルゲームは、基本料金を無料とし、アイテム等に対して課金するアイテム課金制の仕組みを採用することが主流であり、当社グループは、アイテム課金制のソーシャルゲームを主に開発・提供しております。しかしながら、ユーザーの嗜好が変化し、アイテム課金制のソーシャルゲームに対するニーズが低下した場合、想定していた課金アイテムの販売による収益が得られない可能性があり、この結果、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

④競合他社の動向について

ソーシャルゲーム事業においては、現時点で競合他社が多数存在しているほか、スマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及により、PCやゲーム専用端末向けの事業者との競合や、Google Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケット上における世界規模での競合が予想されます。このような状況の中で、当社グループは、これまで培ってきたソーシャルゲーム運営のノウハウを生かして、ユーザーのニーズに合わせるとともに、他社のソーシャルゲームと差別化したタイトルを継続して提供してまいります。しかしながら、競合他社との競争が激化し、他社との比較で優位性を保てなくなった場合には、当社グループの提供するソーシャルゲームの利用者数が減少し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑤技術革新について

当社グループが提供するソーシャルゲームはモバイル端末向けのものであり、モバイル業界の技術革新に強い影響を受けております。このため、当社グループは高性能端末の普及が急速に進むモバイル業界の動向を随時調査し、その変化に対応すべく開発・運営体制の整備、強化を進めておりますが、こうしたモバイル業界の動向への対応が遅れた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑥取引依存度の高い主要な取引先について

当社グループはSNS運営事業者によるプラットフォーム及びGoogle Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケット上においてソーシャルゲームを提供しており、自社オリジナルタイトルの他、株式会社バンダイナムコエンターテインメント及び株式会社スクウェア・エニックスが有するIPを用いたタイトルを各プラットフォームで運営しております。この両社並びにグリー株式会社の売上に占める割合は約88%となっておりますが、各社との取引について、タイトルの配信停止等、将来において何らかの要因により各社の事業戦略に変化が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦タイトルの継続的な提供について

ソーシャルゲームは、提供開始から数ヶ月~1年程度でピークアウトする傾向が一般的であることから、安定的な収益を上げるためには多数のユーザーを獲得できるタイトルを継続的に提供し続ける必要があります。一方でスマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及により、開発期間の長期化並びに開発費の高騰が進んでおります。そのような状況を踏まえ、当社グループは収益性の低下したタイトルを順次サービス停止するとともに、新規タイトルの開発の選択と集中を進めることにより、開発リソースを確保するとともに、他社が運営するタイトルの運営移管を受けることにより、継続して複数タイトルを運営する体制を構築しております。しかしながら、開発の遅延や他社IPが利用できなくなること等により、多数のユーザーを獲得できるタイトルを継続的に提供できなかった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑧リアル・マネー・トレードについて

当社グループのソーシャルゲームのタイトルには、ユーザー同士がゲーム内で獲得したアイテムを交換できる機能を設けております。このような機能を導入しているソーシャルゲームは数多くありますが、一部のユーザーがゲーム内アイテム等をオークションサイト等において現実の通貨で売買するというリアル・マネー・トレード(以下、「RMT」という。)を行う場合があり、悪意のあるユーザーが不正にゲーム内アイテム等を入手し、RMTによって多額の金銭を得るという不正行為等が行われることが、社会的な問題となっております。当社グループでは、利用規約でRMTの禁止を明記するとともに、違反者に対してはゲームの利用停止や強制退会等の厳正な対応を講じる方針であることを明確にしております。しかしながら、当社グループに関連するRMTが大規模に発生、又は拡大した場合には、当社グループのサービスの信頼性が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ソーシャルゲーム内の課金システムに対する法的規制等について

ソーシャルゲームにおける一部の課金方法がユーザーの過度の射幸心を煽るとして、特定の課金方法に対しては不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反するとの見解が消費者庁より示され、平成24年7月1日から「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準が施行されております。これを受け、当社グループは業界団体が公表する「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」に従って取り組んでおります。また、当社グループのネイティブアプリについては、「資金決済に関する法律」を始めとする各種法規制が適用されております。

当社グループは、各種法規制や業界の自主規制を順守し、業界の健全性、発展性を損なうことのないよう努めてまいりますが、今後、社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定、各種ガイドラインの解釈の変更や新たなガイドラインの制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑩システム障害について

当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しており、過剰アクセスによるサーバーダウンや通信ネットワーク機器の故障及び自然災害や火災・事故等によるシステム障害を回避すべく、サーバーの負荷分散や稼働状況の監視等の未然防止・回避策を実施しております。しかしながら、こうした対応にもかかわらず大規模なシステム障害が起こり、サービス提供に障害が生じた場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑪海外展開について

当社グループは、海外子会社を設立し、開発人員の採用を積極的に進めるなど、海外市場での事業拡大を積極的に進めてまいりますが、海外展開に際してはその国の法令、制度、政治、経済、商慣習の違い、為替等の様々な潜在的リスクが存在しております。当社グループは、当該リスクを最小限にするために十分な対策を講じてまいりますが、それらのリスクに対処できないこと等により、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑫新たな事業展開について

当社グループは、今後の成長が見込まれる海外市場への展開とともに、将来の収益源となる新たなコンテンツの提供も積極的に行っていくとともに、海外への進出も進めてまいります。そのために、新たな人材の確保、システム投資及び広告宣伝等のための追加的な支出が発生するほか、当社グループが今まで想定していない新たなリスクが存在する可能性があります。このため、新たな事業展開が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬訴訟などに関するリスクについて

当社グループは、他社が保有するIPを利用したタイトルの開発及び運営や、外部の開発会社を利用した開発及び運営を行うとともに、他社タイトルの運営を受託するなど、他社との協業を積極的に進めておりますが、予期せぬトラブル等の発生により、訴訟に発展する可能性があります。また、当社グループは法令遵守を推進することにより、役員、従業員の法令違反等の低減努力を実施しておりますが、当社グループ及び役員、従業員の法令違反の有無にかかわらず、予期せぬトラブル、訴訟等が発生する可能性があります。

その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び業績並びに社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 組織体制に関するリスク

①人材の確保、育成について

当社グループが、今後更なる業容拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び社内人材の育成に加え、人材の外部流出を防止することが重要な課題であります。そのため、人材採用を積極的に行うとともに、各種勉強会の開催や福利厚生の充実等の施策を行っております。しかしながら、当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合、又は社内の重要な人材が外部に流出してしまった場合には、人材確保が計画どおりに進まず、事業規模に応じた適正な人材配置が困難となることから、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②内部管理体制について

当社グループは、内部関係者の不正行為等が発生しないように、法令及び企業倫理に沿った各種規程を制定するとともに、監査役会の設置や内部監査の実施等、内部統制の充実を図っております。しかしながら、このような対応にも関わらず法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生した場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③社歴が浅いことについて

当社グループは平成22年5月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報が得られておりません。また、当社グループは多数のユーザー獲得が可能な他社IP利用タイトルを提供しておりますが、IP保有先との契約により、当社が開発及び運営を行っていることを開示していないタイトルがあり、当該タイトルの売上に占める割合は約34%となっております。このため、過年度の経営成績並びに開示しているタイトルの情報だけでは、当社グループの今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

(3) その他のリスク

①知的財産権の管理について

当社グループは、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、社内及び顧問弁護士への委託等による事前調査を行っております。しかしながら、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払い等が発生する可能性があります。また、当社グループが保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があり、当社グループが保有する権利の権利化が出来ない場合もあります。こうした場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②自然災害、事故等について

当社グループのサービス提供地域において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、開発業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合には、事業活動に支障をきたす可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③配当政策について

当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務基盤を強固にするとともに競争力を確保し、積極的に事業拡大を図っていくことが重要な経営課題であると認識しており、毎期の業績に応じて適切な利益還元を行っていくことを基本方針としております。しかしながら、本リスク情報に記載のない事項を含め、事業環境の変化、キャッシュ・フローの状況等により、当社グループの業績が悪化した場合には、継続的に配当を行えない可能性があります。

 

④新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、役職員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。本書提出日現在のストック・オプションによる潜在株式数は564,000株であり、発行済株式総数8,989,400株の6.3%に相当します。

⑤財務制限条項について

当社グループの借入金残高のうち、一部の借入契約(当連結会計年度末残高186,480千円)には財務制限条項が付されており、これに抵触した場合、借入先の要求に基づき当該借入金を一括返済することがあります。当連結会計年度において多額の純損失を計上した結果、この財務制限条項に抵触しておりますが、当連結会計年度末を基準とする期限の利益を喪失させる請求をしない旨の同意を得ております。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、前連結会計年度におきまして営業損失56,438千円、経常損失82,240千円、当期純損失148,755千円、当連結会計年度においては営業損失926,250千円、経常損失934,845千円、当期純損失1,016,379千円となりました。営業キャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度は772,694千円の支出、当連結会計年度は925,135千円の支出となり、2期連続でマイナスの営業キャッシュ・フローを計上いたしました。このような状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象等が存在しておりますが、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (8) 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性がありますので、ご留意ください。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は2,459,873千円となり、前連結会計年度末に比べ865,568千円減少いたしました。流動資産の残高は1,692,733千円(前連結会計年度末比985,798千円の減少)となりました。これは主に、現金及び預金の減少1,090,106千円、繰延税金資産の増加136,384千円等によるものであります。固定資産は767,139千円(前連結会計年度末比120,230千円の増加)となりました。これは主に、のれんの増加39,722千円、長期前払費用の増加83,724千円、差入保証金の増加183,251千円、繰延税金資産の減少214,357千円によるものであります。

 

 

(負債)

当連結会計年度末における負債は538,276千円となり、前連結会計年度末に比べ69,507千円増加いたしました。流動負債の残高は350,161千円(前連結会計年度末比9,159千円の減少)となりました。これは主に、新規借入れによる1年内返済予定の長期借入金の増加152,600千円があった一方、買掛金の減少60,893千円、短期借入金の返済による減少66,640千円があったことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は1,921,596千円となり、前連結会計年度末に比べ935,075千円減少いたしました。これは主に、資本金及び資本準備金の増加がそれぞれ38,500千円あった一方、当期純損失の計上1,016,379千円があったことによるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は2,541,885千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

 

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は、労務費、グラフィック制作等の外注加工費やサーバー等の賃借料により2,510,777千円となり、前連結会計年度末に比べ456,468千円増加いたしました。この結果、売上総利益は31,107千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は957,358千円となり、前連結会計年度末に比べ189,441千円増加いたしました。この結果、営業損失は926,250千円となりました。

 

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外収益は1,986千円(前連結会計年度末に比べ8,070千円減少)、営業外費用は10,580千円(前連結会計年度末に比べ25,279千円減少)となりました。営業外収益の内訳は受取利息458千円、その他1,527千円、営業外費用の主な内訳は為替差損5,599千円、支払利息2,378千円、持分法による投資損失2,307千円であります。この結果、経常損失は934,845千円となりました。

 

(特別損益及び当期純損失)

当連結会計年度における特別利益は新株予約権戻入益268千円であります。

また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)81,802千円を計上した結果、当連結会計年度の当期純損失は1,016,379千円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては「1 事業等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、技術革新、人材の確保・育成等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは優秀な人材の採用、ユーザーのニーズに合ったタイトルの提供等を積極的に行っていくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針

当社グループの経営陣は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、当社グループが今後の業容拡大を遂げるためには、厳しい環境の下で、様々な課題に対処して行くことが必要であると認識しております。

そのためには、収益力のある新規タイトルの継続的な提供、ゲームの安全性及び健全性の強化、システム管理体制の強化を図るだけではなく、ソーシャルゲーム事業以外のコンテンツ提供を行ってまいります。

 

(7) 経営戦略の現状と見通し

当社グループは、各SNS運営事業者が各社のソーシャルゲームプラットフォームをオープン化した時期に創業しており、以来ソーシャルゲーム事業に注力することにより、ソーシャルゲーム市場の拡大に寄与してまいりました。当社グループは今後も、ソーシャルゲーム事業に引き続き注力してまいりますが、ソーシャルゲームの運営で得たノウハウに基づき、新たな事業の展開を検討してまいります。

 

(8) 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等

当社グループには、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が当連結会計年度末において存在しておりますが、当連結会計年度末日における現金及び預金残高は683,687千円であり、当面の十分な手元資金を確保しております。また、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を早期に解消又は改善するため、以下の対応策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、連結財務諸表への注記は記載しておりません。

 ①運営タイトルの選択と集中による売上の維持拡大と開発コストの削減

当社グループが運営するタイトルのうち、今後も主力と位置付けたタイトルに対して優先的に開発・運営人員を再配置することにより、売上の維持拡大を図ってまいります。また、採算性の低下したタイトルにつきましては順次サービス運営を終了するとともに、当該タイトルの担当者を他社タイトルの運営移管業務等に再配置して、売上の積み上げを行ってまいります。開発業務など外部への外注費については、サービス運営を終了したタイトルの担当者を再配置し、内製化を進めることにより削減を引き続き進めてまいります。また、デバッグ並びにユーザーサポート業務については合弁会社である株式会社SHIFT PLUSへ業務移管することにより、対象業務の人件費削減を進めてまいります。

 ②開発中タイトルのスケジュールどおりのリリースと開発費用の早期回収

当社グループは、開発費用について発生時費用処理としていることから、開発費用が収益に対し常に先行するとともに、ウェブブラウザゲームからネイティブアプリに開発がシフトしたことにより、開発期間も伸長しております。タイトルのリリースの遅れが収益悪化の大きな要因となることから、今後は開発タイトルをより絞り込むとともに、開発工数の見積り並びに開発中の工数管理をより精緻に行うことにより、リリースの遅延を最大限抑制してまいります。また、開発したタイトルについて、海外配信権を現地パブリッシャーに譲渡する等により、開発費用の早期回収を進めてまいります。

 ③海外子会社の収益向上

海外子会社の2社(ベトナム・韓国)は設立後間もない状況であり、グループ収益への貢献がない状況でありますが、ベトナム子会社においては開発業務の受託を進めることによりグループ外売上を引き続き増加させていくとともに、韓国子会社においては引き続きアジアマーケットを見据えたネイティブアプリの開発及び運営を進めて行くことにより、グループ収益へ貢献するための施策を進めてまいります。

 ④経費の削減

開発部門につきましては業務委託費用の削減、人員削減によるコスト削減を進めており、間接部門につきま
しても本社オフィスの拠点集約や人員の削減並びに配置見直し等による人件費削減を進めております。各種経
費につきましては、今後も継続的に見直しを行い、削減を進めてまいります。