当社グループは、『ユーザーの趣味や余暇の充実と豊かなコミュニケーション社会の創造へ貢献する』ことを目指しております。この経営の基本方針に基づき、当社グループは企業価値並びに株主価値の最大化を図ってまいります。
当社グループは、『売上高』と『経常利益』を重要な経営指標として位置付け、中長期的な事業成長と経営基盤の安定化を目指しております。
当社グループは、前連結会計年度まで8期連続となる営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、当連結会計年度においても、営業損失801,755千円、経常損失740,306千円、親会社株主に帰属する当期純損失780,445千円となりました。
このような状況により、当社グループには、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しているものと認識しております。当社グループは、当該事象等を解消するために、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク](6)継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載した対応策の実施により、売上を拡大し、収益を確保することにより事業基盤並びに財務基盤の安定化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
また、当社グループが安定的な収益基盤のもと継続して成長できるよう以下の重要課題に取り組んでおります。
① 収益基盤の確保
当社の主たる事業領域であるオンラインゲーム市場では、開発費用の高騰や開発期間の長期化の影響を受けてユーザー認知度の高い大型IPタイトルや潤沢な開発資金を有する海外タイトルへの寡占化が進んでおり、ゲームメーカー間の競争は激化しております。
そのなかで当社が安定的に事業継続するためには、まずは収益基盤の確保が経営上重要な課題であると認識しております。そのため当社は、既存のタイトルの選択と集中を強力に推し進め、主力タイトルに経営資源を重点的に配分しつつ、今後は確実に収益が確保できる開発受託・業務受託を積み上げることで安定的な収益基盤を確保してまいります。
② 新技術・新サービスへの対応
業界ではバーチャル・リアリティ(VR:「仮想現実」)やブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用したゲーム・サービスの開発が進んでおります。当社グループとしてもその技術を活用し、ユーザーに対して新たなエクスペリエンスを提供することが必要だと認識し、積極的に提携や投資をおこない技術・ノウハウの獲得を進めるとともに、今後の収益の柱とすべく自社においても研究開発を進めております。
③ セキュリティ体制の維持・強化
当社グループが運営するサービスは、インターネット上で提供していることから、システムが安定的に稼働すること、及び万が一トラブル発生した際には迅速かつ的確に対応できることが重要であると認識しております。そのため、システム管理やシステム基盤の強化等に継続的に取り組んでおります。また、他社との共同開発や受託開発を進めるには、情報セキュリティ体制が確保されていることが不可欠だと考えており、認証取得しているISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)による管理運用体制を引き続き維持強化してまいります。
④ 優秀な人材の確保と育成
当社グループが市場の環境変化に迅速に対応し、継続的に成長するためには、高い専門性を有する優秀な人材を確保することが重要な課題であると認識しております。
そのためフレキシブルな勤務形態、職場環境の改善、福利厚生の充実により働きやすい労働環境を創出するとともに、積極的に採用活動をおこない人材の確保に注力しております。また、社内研修等を強化するとともに、社員が個々に有する優れた知見・ノウハウを可視化・共有化することで、社員の成長を促していくことが重要だと考えております。
⑤ グループ経営体制及び内部管理体制の強化
当社グループが外部環境の変化に対応しつつ持続的な成長を達成するためには、業務効率の改善を図りつつも、内部管理体制の維持・強化が必要であると考えております。そのために、グループ各社の経営陣の監督の下、業務フローの共通化やコンプライアンスの遵守の徹底等により内部管理体制を強化するとともに、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に沿った各種施策に取り組むことによりグループ経営体制を強化してまいります。
⑥ 自然災害・感染症等への対応
昨今の状況に鑑み、地震や台風等の自然災害の発生や新型コロナウイルス感染症の流行等が経済活動への大きな脅威になると認識しております。このため当社グループは、社内の危機管理体制の見直しをおこない、迅速かつ適切な対応により、従業員並びに業務への影響を最小限に抑える体制づくりを進めていくことが重要だと考えております。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。また文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業環境に関するリスク
① 市場動向について
ソーシャルゲーム市場は、スマートフォンやタブレット端末等の高機能なモバイル端末の普及により、国内だけではなく海外においても、今後の堅調な成長が見込まれており、その結果「App Store」や「Google Play」といった世界共通のプラットフォーム上でコンテンツが利用可能な状況となりました。当社グループは、スマートフォンに対応したソーシャルゲームを開発・運営できる体制を整え、対応してまいりますが、予期せぬ法的規制や、データ通信料の定額制廃止等、通信事業者の動向等により、市場の成長が鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新について
当社グループが提供又は開発・運営を受託するソーシャルゲームは、主にスマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末向けのものであることから、モバイル端末の技術革新に伴う高機能化に強い影響を受けております。このため、当社グループは高性能端末の普及に対応すべく開発・運営体制の整備、強化を進めておりますが、こうしたモバイル端末業界の動向への対応が遅れた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ プラットフォーム運営事業者の動向について
当社グループが提供又は開発・運営を受託するソーシャルゲームは、主にGoogle Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケット上において提供しております。そのため、当社グループは、各運営事業者の定める規約を順守するとともに、各タイトルの提供に際しては、各運営事業者に対して回収代行手数料やシステム利用料等の各種手数料を支払っております。しかしながら、各アプリマーケットの各種手数料の料率の変更等、各運営事業者の事業戦略の転換並びに各運営事業者の動向によっては、各タイトルの採算性が変化することにより、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合他社の動向について
ソーシャルゲームに関するものを含むモバイルゲーム市場においては、現時点で競合他社が多数存在しているほか、スマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及により、PCやゲーム専用端末向けの事業者との競合、Google Inc.やApple Inc.が運営する各アプリマーケット上における世界規模での競合が予想されます。このような状況の中で、当社グループは、これまで培ってきたゲーム開発及び運営のノウハウを生かして、ユーザーのニーズに合わせるとともに、他社のモバイルゲームと差別化したタイトルを継続して提供してまいります。しかしながら、競合他社との競争が激化し、他社との比較で優位性を保てなくなった場合には、当社グループの提供するソーシャルゲームの利用や開発・運営受託案件の減少や縮小等により、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ ユーザーの嗜好について
ソーシャルゲームは、基本料金を無料とし、アイテム等に対して課金するアイテム課金制の仕組みを採用することが主流であり、当社グループは、アイテム課金制のソーシャルゲームを主に開発・提供しております。しかしながら、ユーザーの嗜好が変化し、アイテム課金制のソーシャルゲームに対するニーズが低下した場合、想定していた課金アイテムの販売による収益が得られない可能性があり、この結果、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業運営に関するリスク
① タイトルの継続的な提供について
ソーシャルゲームは、サービス開始から数ヶ月~1年程度でピークアウトする傾向が一般的であり、安定的な収益を上げるためには多数のユーザーを獲得できるタイトルを継続的に提供し続ける必要があります。当社グループは、IPを利用した新規タイトル案件の獲得を進めるとともに、他社タイトルの開発・運営案件を獲得することにより、継続して複数のタイトルを開発・運営する体制を構築しております。しかしながら、新規タイトルの開発遅延や他社IPが利用できなくなること等により、多数のユーザーを獲得できるタイトルを継続的に提供できなかった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 協業先との関係について
当社グループは、主にGoogle Inc.やApple Inc.等が運営する各アプリマーケット上において、高い知名度のIPを保有する他社との協業により当該IPを利用したソーシャルゲームを提供するとともに、多数のユーザー獲得が見込まれる他社タイトル等の開発・運営を受託しております。当社グループは、協業先である各IP保有会社及び開発・運営の委託元会社との友好的な関係を維持するように努め、事業展開を進めてまいりますが、将来において何らかの要因により、各社の方針又は事業戦略に変化が生じ、各サービスが継続して提供できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 開発費の負担について
ソーシャルゲームは、スマートフォンやタブレット端末等の高機能端末の普及により、グラフィックや音声等の各種コンテンツのリッチ化が一層進んだことから開発期間が長期化するとともに、並行して開発人材の人件費も高騰傾向にあるため、開発費が一層増加傾向にあります。当社グループは、開発工数の見積りや開発中の工数管理を精緻に行うことにより、開発スケジュールの遅延を抑制するとともに、当社グループによる提供タイトルにおいてもその開発費の一部を協業先が負担する等の契約を締結することにより、開発費の増加の抑制に努めておりますが、新規タイトルの開発遅延や協業先との契約内容変更等により、当社グループが負担する開発費が想定を上回る等の状況が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 広告宣伝費の負担について
ソーシャルゲームは、競合他社との競争激化に伴い、新規タイトルのユーザー獲得のための多額の広告宣伝費が必要となるケースが増加しております。そのような中で、当社グループは、IP保有会社が広告宣伝費を負担する等、当社グループの負担を抑制する方針で契約を締結しております。しかしながら、各種環境の変化や、協業先との協議の結果によっては、当社が負担する広告宣伝費が増加する可能性があり、その場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 非開示のタイトルについて
当社グループは、多数のユーザー獲得が可能な他社IP利用タイトルを提供しておりますが、IP保有先との契約により、当社グループが開発及び運営を行っていることを開示できない場合があります。このため、開示している情報だけでは、当社グループの今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
⑥ 外貨建債権債務の為替変動リスクについて
当社グループの一部タイトルは、海外事業者との協業により運営しておりますが、当社が当該協業先に対して保有する外貨建の債権債務が、為替変動による影響を受ける場合があります。このため、当社グループは、海外情勢及び為替変動を取り巻く状況等を注視し、各種リスクヘッジを行うことで為替変動の影響を軽減すべく努めておりますが、為替変動の規模が当社の想定を上回った場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 新規事業について
当社グループは、既存事業で培ったノウハウ等の活用を念頭に、今後成長の見込まれる新たな分野や新興市場等への展開を順次検討し、推進しておりますが、そのために、新たな人材の確保やシステム投資及び広告宣伝等のための追加的な支出の発生や、当該市場等における規模や需要の急激な変化による影響等、当社グループが今まで想定していない新たなリスクが存在する可能性があります。このため、新たな事業展開が当社グループの想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 組織運営・ガバナンス体制に関するリスク
① 人材の確保、育成について
当社グループが、今後更なる業容拡大を図るためには、優秀な人材の育成、維持が重要な課題であります。そのため、ゲーム支援事業の一環としてゲーム業界における人材を対象とした企業の垣根を超えたセミナーや勉強会を開催する他、社内における福利厚生の充実等の施策を行い、人材の育成、維持に積極的に努めております。しかしながら、当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合、又は社内の重要な人材が外部に流出してしまった場合には、人材確保が計画どおりに進まず、事業規模に応じた適正な人材配置が困難となることから、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 内部管理体制について
当社グループは、内部関係者の不正行為等が発生しないように、法令及び企業倫理に沿った各種規程を制定するとともに、監査等委員会の設置や内部監査の実施等、内部統制の充実を図っております。しかしながら、このような対応にも関わらず法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生した場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ システム障害について
当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しており、過剰アクセスによるサーバーダウンや通信ネットワーク機器の故障及び自然災害や火災・事故等によるシステム障害を回避すべく、サーバーの負荷分散や稼働状況の監視等の未然防止・回避策を実施しております。しかしながら、こうした対応にもかかわらず大規模なシステム障害が起こり、サービス提供に障害が生じた場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 取引先等の信用リスクについて
当社グループは、ゲーム事業だけではなくゲーム支援事業やゲーミフィケーション事業も展開しており、加えて総合エンターテインメント事業者との合弁事業を行う等、様々な事業者と様々な取引を行っております。新規取引を開始する際の与信管理を徹底することにより、債権回収リスクを低減するよう努めておりますが、取引先事業者の収益及び財政状態の急激な悪化によっては、売上債権の回収が遅延したり、回収不能になる可能性があり、この結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) コンプライアンス・紛争等に関するリスク
① ソーシャルゲーム内の課金システムに対する法的規制等について
ソーシャルゲームにおける一部の課金方法がユーザーの過度の射幸心を煽るとして、特定の課金方法に対しては不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反するとの見解が消費者庁より示され、2012年7月1日から「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準が施行されております。これを受け、当社グループは業界団体が公表する「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」に従って取り組んでおります。また、当社グループのネイティブアプリについては、「資金決済に関する法律」を始めとする各種法規制が適用されております。
当社グループは、各種法規制や業界の自主規制を順守し、業界の健全性、発展性を損なうことのないよう努めてまいりますが、今後、社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定、各種ガイドラインの解釈の変更や新たなガイドラインの制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② リアル・マネー・トレードについて
当社グループのソーシャルゲームのタイトルには、ユーザー同士がゲーム内で獲得したアイテムを交換できる機能を設けております。このような機能を導入しているソーシャルゲームは数多くありますが、一部のユーザーがゲーム内アイテム等をオークションサイト等において現実の通貨で売買するというリアル・マネー・トレード(以下、「RMT」という。)を行う場合があり、悪意のあるユーザーが不正にゲーム内アイテム等を入手し、RMTによって多額の金銭を得るという不正行為等が行われることが、社会的な問題となっております。当社グループでは、利用規約でRMTの禁止を明記するとともに、違反者に対してはゲームの利用停止や強制退会等の厳正な対応を講じる方針であることを明確にしております。しかしながら、当社グループに関連するRMTが大規模に発生、又は拡大した場合には、当社グループのサービスの信頼性が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報管理について
当社グループは、タイトル開発及び運営をはじめとして幅広く事業を展開する過程で、当社グループで秘密として管理すべき事業活動に有用な技術上又は営業上の情報資産(いわゆる営業秘密を含む。)を創出・更新し、また、協業先等との守秘義務契約に基づき当該協業先等の保有する営業秘密等を知りうる場合があります。コンピュータウィルスへの感染や不正アクセスの発生等により、これらの営業秘密等の漏洩又は改竄等が発生した場合、当社グループの競争優位性の衰耗もしくは喪失、又は協業先等からの損害賠償請求等の提訴若しくは当社グループの信用失墜等の事態を招き、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社グループでは、当社代表取締役が情報セキュリティ統括管理責任者(CISO)となり、情報セキュリティ方針及び情報セキュリティ対策標準等を含む各種社内規則等を制定・遵守し、かつ当社にてISMS(「Information Security Management System」の頭文字を取った略称であり、JIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013)への適合性を評価・認証する。)の認証を取得・更新の上、CISOを委員長とした情報セキュリティ委員会を定期的に運営することにより、オフィスワーク・リモートワーク問わず情報の適切な管理を徹底するとともに、従業員への教育及び研修等を通じて情報管理意識の向上に努めております。
④ 知的財産権の管理について
当社グループは、事業を展開するうえで必要となる技術、ライセンス、ビジネスモデル及び各種商標等の知的財産について、経営資源としての必要性に応じて権利化のための出願又は営業秘密としての秘匿を行い、かつ、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、社内及び顧問弁護士への委託等による事前調査を行っております。しかしながら、当社グループが保有する知的財産権等について、第三者により侵害等がなされ、当社グループの競争優位性が衰耗又は喪失する可能性があり、また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当社又は当社への開発・運営委託元が当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の提訴を受け、これらに対する対価の支払い等やこれらに起因する当社グループの信用失墜が発生する可能性があります。こうした場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 訴訟などに関するリスクについて
当社グループは、他社が保有するIPを利用したタイトルの開発及び運営や、外部の開発会社を利用した開発及び運営を行うとともに、他社タイトルの開発・運営を受託するなど、他社との協業を積極的に進めておりますが、予期せぬトラブル等の発生により、訴訟に発展する可能性があります。また、当社グループは法令順守を推進することにより、役員、従業員の法令違反等の低減努力を実施しておりますが、当社グループ及び役員、従業員の法令違反の有無にかかわらず、予期せぬトラブル、訴訟等が発生する可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び業績並びに社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(5) その他のリスク
① 自然災害・感染症の拡大・事故等について
当社グループのサービス展開地域において大地震、台風等の自然災害、新型コロナウイルス感染症等の伝染病の拡大又は事故・火災等により、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が生じ、物的損害又は人的損害が発生した場合には、開発業務の停止又はサービス業務の一時停止など事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 経済状況の変動に関するリスク
当社グループは、日本国内において事業活動を行っており、その売上収益は、日本国内における需要、景気、物価の変動、産業・業界の動向に影響を受けます。また、当社グループは、中国をはじめとする海外諸国に所在する事業者との協業を行っており、これらの国々において戦争、内乱、紛争、暴動、テロ等が発生した場合には、当該国及びその周辺地域に所在する協業先との活動の継続が困難となるだけでなく、当該地域からの各種リソース又はサービス等の調達安定性を脅かし製造経費等を圧迫する可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 固定資産の減損等について
当社グループは、継続して企業価値を向上させるために、IT関連の設備投資や研究開発投資に加えて、外部企業の買収や事業譲受等のM&Aも重要な手段の一つして考えております。これらの投資活動については、事前に必要性や収益性を十分に検証した上で決定しておりますが、想定通りに事業展開できない場合には、固定資産の減損に係る会計基準に基づき、投資活動により発生したのれん及びその他の固定資産の減損を認識する必要が生じるなどのリスク等が存在しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、前連結会計年度まで8期連続となる営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失となり、当連結会計年度においても、営業損失801,755千円、経常損失740,306千円、親会社株主に帰属する当期純損失780,445千円を計上しており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が当連結会計年度においても存在しております。当社グループは、当該事象または状況を解消するために以下の対応策を講じております。
1.事業構造の改善
① 運営タイトルの選択と集中
当社グループで運営する既存タイトルについて更に見直しを進め、ユーザー課金額の減少により採算性が低下し、コスト削減等の改善施策をおこなっても収益性の回復が見込めないと判断したタイトルについては、早期にサービスの終了を進めてまいります。
なお、運営終了により生じたゲーム開発・運営人員は新規の開発受託、運営受託にシフトさせるほか、ゲーム支援事業を通じて他社のゲーム開発・運営現場へ派遣するなど人材リソースの効率的な活用を図ってまいります。
② 他社ゲームタイトル等の開発受託及び運営受託の強化
当社グループがこれまで行ってきたゲームタイトル開発と運営で培ったノウハウを生かして、他社ゲームタイトルの開発受託、運営受託により、安定した売上及び利益の確保を進めてまいります。
また、バーチャルリアリティやブロックチェーンといった新たな技術を取り入れたゲームの開発受託やゲーム事業で培った知見やノウハウを活用して消費者向けの新しいサービスや企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の開発受託を進めてまいります。
③ 経費の削減
2022年7月にオフィスを移転縮小し、オフィス賃料の引き下げをおこないましたが、引き続き支払手数料や業務委託費などの全社的な管理コストの見直しや、サーバー費用、外注製作費、業務委託費などの製造経費の見直しにより、コスト削減を継続して進めてまいります。
④ 事業の集約化
中核事業にあたらない子会社や相応の先行投資が必要な子会社については、事業売却もしくはMBOによるグループからのスピンアウトを検討し、実行してまいります。
2.事業資金の確保・維持
今後の事業活動資金の安定的な確保・維持のため、グループ各社にて間接・直接を問わず幅広に資金調達の可能性について検討を進めてまいります。
なお、有価証券届出書に記載のとおり、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債、第7回新株予約権及び第8回新株予約権の発行による資金調達を進めております。
当連結会計年度における国内経済は、不安定な国際情勢に起因する各種物資の価格及び供給への影響や、急速に進む円安による物価への影響など、引き続き不透明な状況が続いております。また、新型コロナウイルス感染症の流行長期化に伴う影響につきましても、十分な注意を払う必要があります。
当社グループの事業領域である国内ゲームアプリ市場規模は、2021年には前年比24.7%増の1兆6,414億円、アプリゲームユーザーは4,231万人に拡大しており(出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通ゲーム白書2022」)、引き続き成長しているものと思われます。
このような事業環境の下、当社グループはエンターテインメント&ソリューション企業としてオンラインゲーム等の新規企画開発及び運営を行うゲーム事業と、それに付随してゲーム会社向けに人材サービス等を提供するゲーム支援事業を展開してまいりました。
ゲーム事業では、新規タイトルのリリースや移管がなかった一方で2タイトルのサービスを終了したことから、当連結会計年度末では当社が提供しているタイトル数は9タイトル(自社パブリッシングタイトル6、運営受託タイトル3)となりました。一方で、スマホ画面共有型ゲーム配信プラットフォーム「Mirrativ」向けのライブゲーミングタイトルの開発や、合同会社DMM.comとの合弁事業によるオンラインクレーンゲームの開発などの新たな領域のゲーム開発を進め、ブロックチェーンの仕組みを利用した新たなコンセプトのサッカーゲームの開発も引き続き進めてまいりました。
収益面では、タイトル数の減少と運営中のタイトルのユーザー課金額の減少を受けて売上高が減少し、それに伴いサーバー費やプラットフォーム手数料等も減少しましたが、その一方で新規開発にかかる人件費や外注費、業務委託費等が増加しました。
ゲーム支援事業では、子会社の株式会社STANDに本事業を集約し、事業体制の整備を進めてまいりました。国内ゲーム会社の底堅い人材ニーズを踏まえ売上が増加しましたが、案件獲得のための営業人員の採用や業界内での認知度を図るための各種イベントの開催等による先行投資を実施したことにより、費用が増加しました。
なお、当連結会計年度において関係会社に対する長期貸付金の評価の結果、債権の貸倒れの損失に備えるため、持分法による投資損失73,605千円を営業外費用として計上するとともに、特別損失として減損損失17,971千円及び投資有価証券評価損15,599千円を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,004,310千円(前期7,291,312千円)、営業損失は801,755千円(前期は554,839千円の営業損失)、経常損失は740,306千円(前期は348,579千円の経常損失)親会社株主に帰属する当期純損失は780,445千円(前期は388,785千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、経営成績については、対前期増減額及び対前期増減率は記載しておりません。詳細については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
なお、当社グループはエンターテインメント&ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度における総資産は1,969,630千円となり、前連結会年度末に比べ953,326千円減少いたしました。流動資産は1,604,558千円(前連結会計年度末比814,860千円の減少)となりました。これは主に現金及び預金の減少734,325千円及び売掛金の減少58,523千円があったことによるものです。
固定資産は365,072千円(前連結会計年度末比138,466千円の減少)となりました。これは主に関係会社長期貸付金の減少73,605千円及び差入保証金の減少37,966千円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は1,037,832千円となり、前連結会計年度末に比べ186,481千円減少いたしました。流動負債は958,315千円(前連結会計年度末比146,968千円の減少)となりました。これは主に未払金の減少89,131千円があったことによるものであります。固定負債は79,516千円(前連結会計年度末比39,513千円の減少)となりました。これは主に長期借入金が39,996千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は931,797千円となり、前連結会計年度末に比べ766,844千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上780,445千円があったことによるものであります。なお、2022年1月に行われた減資により、資本金990,000千円が減少した一方で資本剰余金が同額増加しております。
② キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて664,325千円減少し、663,871千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は710,617千円(前連結会計年度は63,843千円の使用)となりました。主な増加要因は、持分法による投資損失の増加73,605千円があったことであり、主な減少要因は税金等調整前当期純損失772,878千円の計上及び未払金の減少88,441千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果得られた資金は94,237千円(前連結会計年度は317,404千円の使用)となりました。主な増加要因は敷金及び保証金の回収による収入91,465千円及び定期預金の払戻による収入70,000千円があったことであり、主な減少要因は敷金及び保証金の差入による支出47,753千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は53,996千円(前連結会計年度は126,667千円の獲得)となりました。増加要因は連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入1,000千円があったことであり、減少要因は長期借入金の返済による支出54,996千円があったことによるものであります。
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループはエンターテインメント&ソリュ-ション事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
(注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、上記の各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、前年同期比は記載しておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性がありますので、ご留意ください。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,969,630千円(前連結会計年度末比953,326千円減)となりました。
流動資産は1,604,558千円(前連結会計年度末比814,860千円減)となりました。主な減少要因は、「現金及び預金」が734,325千円減少、「売掛金」が58,523千円減少したことによるものであります。
固定資産は365,072千円(前連結会計年度末比138,466千円減)となりました。主な減少要因は「関係会社長期貸付金」が73,605千円及び「差入保証金」が37,966千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,037,832千円(前連結会計年度末比186,481千円減)となりました。
流動負債は958,315千円(前連結会計年度末比146,968千円減)となりました。主な減少要因は「未払金」が89,131千円減少したことによるものであります。
固定負債は79,516千円(前連結会計年度末比39,513千円減)となりました。主な減少要因は「長期借入金」が39,996千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は931,797千円(前連結会計年度末比766,844千円減)となりました。主な減少要因は、「親会社株主に帰属する当期純損失」による「利益剰余金」が780,445千円減少したことによるものであります。
企業の安定性を示す自己資本比率は、当連結会計年度末は47.1%であります。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、6,004,310千円(前連結会計年度7,291,312千円)となりました。売上高の分析につきましては、「(1)業績等の概況①業績」をご参照ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、5,776,281千円(前連結会計年度6,803,633千円)となりました。主な減少要因は、運営タイトル収入の減少に伴うプラットフォーム手数料等の「支払手数料」の減少によるものであります。この結果、売上総利益は228,029千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,029,785千円(前連結会計年度1,042,518千円)となりました。主な減少要因は、広告宣伝費の減少によるものであります。
(営業外損益及び経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、158,854千円(前連結会計年度247,597千円)となりました。主な内容は、協業パートナーからの共同運営タイトルに対する「広告協力金収入」134,137千円及び「雑収入」21,539千円であります。当連結会計年度の営業外費用は、97,406千円(前連結会計年度41,337千円)となりました。主な内容は、「持分法による投資損失」73,605千円であります。この結果、当連結会計年度の経常損失は740,306千円(前連結会計年度348,579千円)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の特別損失は、33,571千円となりました。内容は、「建物」の「減損損失」17,971千円及び「投資有価証券評価損」15,599千円であります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は780,445千円(前連結会計年度388,785千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)業績等の概要②キャッシュ・フローの概況」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
1.XPEC Entertainment Inc.との業務資本提携契約
当社は、2016年4月25日開催の取締役会において、XPEC Entertainment Inc.(以下、「XPEC社」といいます。)との間で業務資本提携契約を決議し、XPEC社を割当先とした第1回無担保転換社債型新株予約付社債を発行するとともに、XPEC社の既存株主であるEminent Global Limited(以下、「EGL社」といいます。)との間で、本業務資本提携契約に関連して行う当社によるEGL社が保有するXPEC社の株式の相対取得による取得を行うことによる株式譲渡契約を決議いたしました。
(注)当社は、XPEC社の上場廃止並びに前董事長である許金龍氏が台湾の証券取引法違反等の疑いで起訴されたこと等を踏まえ、業務資本提携契約の解消と、XPEC社が保有する当社株式及び転換社債型新株予約権付社債の取扱に関する協議をXPEC社との間で進めるとともに、本件に関する対応方針及び当社が被った損失を回復させるための法的手段について、台湾及び日本の法律専門家と検討を重ねておりました。そのような状況下において、2018年2月2日付の一審判決で許氏を含む関係者に対して有罪判決が下されたことを踏まえ、同年7月2日付にて台湾においてXPEC社並びに許氏に対する損害賠償請求訴訟の提起を行いました。また、本訴訟の提起に先立ち、本訴訟における当社の請求債権を保全するために、XPEC社が保有する当社株式を含む振替社債等(当社株式510,698株)について、仮差押命令の申立てを東京地方裁判所に対して行い、同年6月29日付にて本仮差押決定がなされました。
2.第三者割当による第2回無担保転換社債型新株予約権付社債、第7回新株予約権及び第8回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
該当事項はありません。