第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におきまして、契約戸数は1,210戸4区画5棟、引渡戸数は1,079戸5区画5棟、当連結会計年度末時点の管理戸数は12,582戸となっております。その結果、連結経営成績は、売上高35,943,281千円(前期比10.2%減)、営業利益3,184,335千円(前期比33.4%減)、経常利益2,811,664千円(前期比37.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,835,586千円(前期比40.4%減)を計上いたしました。

 

当社は、近年において多様化するニーズに対応し、市況に左右されない安定的な事業基盤を構築することに努めて参りました。これにともない当社における経営管理手法を変更し、報告セグメントにつきましては、当期より、従来の「不動産販売事業」を

① ファミリー及びシングル向けの新築及び中古分譲マンションを取り扱う「不動産開発事業」 

② 戸建・アパートを取り扱う「戸建・アパート事業」

③ 中長期保有による賃貸及びリノベーションによるバリューアップを行う「不動産投資事業」

④ アクティブシニアをターゲットにした分譲マンション及びその附帯サービスを取り扱う 「シニア事業」

に区分しております。

また、従来の分譲マンションの管理サービスを中心とした「不動産管理事業」を「不動産関連サービス事業」とし、上記のいずれにも属さない事業を「その他」の区分に一括しております。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しておりますが、以下の業績については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組替えることが実務上困難であることから、平成27年3月期の対前期増減率は記載しておりません。

セグメントごとの業績を示しますと、次のとおりであります。

 

(Ⅰ)不動産開発事業  

当連結会計年度におきまして、売上高21,708,290千円、営業利益1,551,874千円を計上いたしました。

  ① 不動産売上高

 「デュオヒルズ仙台ザ・マークス」「石巻テラス」「デュオヒルズ円山ファースト」などマンション657戸の引渡等により、売上高20,791,784千円を計上いたしました。

  ② 販売手数料収入

 「ウエリスつくば研究学園レジデンス」「ウエリス津田沼」など179戸の引渡により、売上高427,109千円を計上いたしました。

    ③ 賃貸収入

 たな卸資産の一時賃貸等により、売上高402,743千円を計上いたしました。

  ④ その他収入

 ローン取扱手数料、業務受託収入を合わせまして、売上高86,652千円を計上いたしました。

 

(Ⅱ) 戸建・アパート事業

当連結会計年度におきまして、売上高7,635,413千円、営業利益433,036千円を計上いたしました。

  ① 不動産売上高

 「デュオアベニュー三郷中央」「デュオアベニュー市川妙典」など戸建住宅183戸、アパート2棟の引渡により、売上高7,614,890千円を計上いたしました。

② その他収入

 ローン取扱手数料の他、賃貸収入等を合わせまして、売上高20,523千円を計上いたしました。

 

 

(Ⅲ) 不動産投資事業

当連結会計年度におきまして、売上高4,192,128千円、営業利益975,901千円を計上いたしました。

① 不動産売上高

 たな卸資産の売却等により、売上高3,285,353千円を計上いたしました。

② 賃貸収入

 保有収益物件の賃貸により、売上高669,024千円を計上いたしました。

③ その他収入

 ビジネスホテル、商業施設の運営等により、売上高237,749千円を計上いたしました。

 

(Ⅳ)不動産関連サービス事業

当連結会計年度におきまして、売上高1,457,359千円、営業損失31,603千円を計上いたしました。

① マンション管理収入

 マンション管理において、「デュオヒルズ仙台ザ・マークス」「石巻テラス」「デュオヒルズ円山ファースト」等の管理受託を新たに開始し、売上高1,108,910千円を計上いたしました。

② その他収入

 保険代理事業、生活サービス事業及び工事受託事業を中心に、売上高348,449千円を計上いたしました。

 

(Ⅴ)シニア事業

当連結会計年度におきまして、売上高941,742千円、営業利益243,464千円を計上いたしました。

① 不動産売上高

 シニア向け分譲マンション「デュオセーヌつくばみらい」の引渡により、売上高919,293千円を計上いたしました。

② その他収入

 デイサービスの運営等により、売上高22,449千円を計上いたしました。

 

(Ⅵ)その他

PFI事業により、売上高8,347千円、営業損失13,528千円を計上いたしました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におきまして、たな卸資産の取得等に伴う営業活動によるキャッシュ・フローの減少及び有形固定資産の取得等に伴う投資活動によるキャッシュ・フローの減少が、借入れ等の財務活動によるキャッシュ・フローの増加を下回ったことにより、現金及び現金同等物が1,755,882千円減少し、その残高が13,803,689千円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動において減少した資金は、5,695,862千円(前年同期は3,268,208千円の減少)となりました。これは主として、事業用不動産の仕入によるたな卸資産の増加によるものであります。  

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動において減少した資金は、4,497,358千円(前年同期は1,231,011千円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動において増加した資金は、8,437,338千円(前年同期は7,686,456千円の増加)となりました。これは主として、事業用不動産仕入のための借入れによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

以下の実績につきましては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組替えることが実務上困難であることから、平成27年3月期の数値は記載しておりません。

(1) 売上実績 

 

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

 至 平成28年3月31日)

セグメントの名称

引渡戸数

売上高
(千円)

(Ⅰ)不動産開発事業

 

 

  ① 不動産売上高

657戸4区画

20,791,784

  ② 販売手数料収入

179戸

427,109

  ③ 賃貸収入

 

402,743

  ④ その他収入

 

86,652

不動産開発事業合計

 

21,708,290

(Ⅱ)戸建・アパート事業

 

 

  ① 不動産売上高

183戸2棟

7,614,890

  ② その他収入

 

20,523

戸建・アパート事業合計

 

7,635,413

(Ⅲ)不動産投資事業

 

 

  ① 不動産売上高

30戸1区画3棟

3,285,353

  ② 賃貸収入

 

669,024

  ③ その他収入

 

237,749

不動産投資事業合計

 

4,192,128

(Ⅳ)不動産関連サービス事業

 

 

  ① マンション管理収入

 

1,108,910

  ② その他収入

 

348,449

不動産関連サービス事業合計

 

1,457,359

(Ⅴ)シニア事業

 

 

  ① 不動産売上高

30戸

919,293

  ② その他収入

 

22,449

シニア事業合計

 

941,742

(Ⅵ)その他

 

8,347

合計

 

35,943,281

 

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 販売実績

区分

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

期初契約残

戸数

区画

取扱高

期中契約数

戸数

区画

取扱高

期中引渡数

戸数

区画

取扱高

期末契約残

戸数

区画

取扱高

不動産開発事業

603

1

17,828,089

区画

千円

883

3

28,384,242

区画

千円

836

4

21,218,893

区画

千円

650

24,993,437

区画

千円

戸建・
アパート事業

10

357,411

区画

千円

187

2

7,685,618

区画

千円

183

2

7,614,890

区画

千円

14

428,139

区画

千円

不動産投資事業

5

144,947

区画

千円

26

1

3

3,178,262

区画

千円

30

1

3

3,285,353

区画

千円

1

37,856

区画

千円

シニア事業

11

338,364

区画

千円

114

4,404,553

区画

千円

30

919,293

区画

千円

95

3,823,624

区画

千円

合計

629

1

18,668,811

区画

千円

1,210

4

5

43,652,676

区画

千円

1,079

5

5

33,038,430

区画

千円

760

29,283,057

区画

千円

 

 

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 2 取扱高は、マンション及び戸建住宅等の税抜販売価格(販売代理物件においては販売代理手数料)の総額であり、共同事業物件におきましては、共同事業比率を考慮した戸数及び取扱高を記載しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 経営方針

当社グループは、「欲しかった暮らしを、しよう。」というスローガンに基づき、全国でマンション、戸建及びシニア向け住宅の企画・分譲事業を展開しております。 

そして、企画・販売から入居後の管理・アフターサービスまで製・販・管一体の責任をもったサービスを行うことで、お客様との末永いお付き合いを実現し、全ての人の欲しかった暮らしを叶える企業グループであることを目指しております。

今後につきましても、お客様の視点に立った考え方を徹底し、最高品質の住宅・サービスを提供し続けることで、お客様に信頼され、選んでいただける企業グループになるとともに、地域社会や日本の住環境の向上に貢献してまいる所存であります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、以下の通り事業ポートフォリオを構築することで、安定的に成長を継続していくことを経営方針としております。

① 自社分譲事業における投資対象の分散

当社グループの主力事業である首都圏でのファミリー向け新築マンション分譲事業に加え、不動産市況の変化による業績への影響を低減し、安定的・継続的な成長を図るため、シニア向け分譲マンション事業・地方都市での再開発事業、投資金額が少なく回収期間の短い新築戸建及びリノベーションを含む中古マンション事業等に注力し、将来の主力事業の構築・拡大に努めてまいります。

 

② 不動産投資事業への本格参入

当社グループが培ってきた建築ノウハウを活かし、首都圏や主要中核都市エリアでの、不動産再生を中心とした不動産投資事業に本格的に取り組んでまいります。将来的な事業軸とすべく、平成28年4月1日付で社名変更及び本店所在地変更を行った株式会社フージャースアセットマネジメントを中心に事業を担います。

 

③ 不動産関連サービス事業

入居後の管理・アフターサービス等の不動産管理に加え、当社グループによる分譲事業の価値をさらに高めるためのコミュニティ支援等の不動産関連サービス事業に取り組み、グループ全体の価値向上に努めてまいります。

 

コーポレート・ガバナンスや投資に対するリスク管理の徹底により、リスクマネジメント体制を強化していくことで、着実に上記戦略を実行してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の変動について

当社グループの主力事業である不動産開発事業においては、マンション及び戸建住宅等の売買契約成立時ではなく、顧客への引渡時に売上が計上されるため、その引渡時期により経営成績に偏りが生じております。

また、天災その他予期し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡時期が期末を越えて遅延した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 有利子負債への依存について

当社グループの主力事業である不動産開発事業に係る事業用地取得費及び建築費の一部は、主に金融機関からの借入金によって調達しているため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、当社グループの経営成績及び財政状態は金利変動により影響を受ける可能性があります。

 

(3) 供給エリアについて

当社グループは、首都圏・東北地方をはじめ全国各地で住宅供給を行っており、当社グループの供給エリアにおいて、大地震をはじめ、暴風雨、洪水等の自然災害、戦争、テロ、火災等の人災が発生した場合には、建築工期や販売活動の遅延から、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制について

当社グループの属する不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、国土利用計画法等により、法的規制を受けております。当社グループ各社は、事業に必要な「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業者の免許や「マンション管理適正化推進法」に基づくマンション管理業者の登録を受けており、法的規制を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 経済情勢の変動について

当社グループの主力事業である不動産開発事業は、購入者の需要動向に左右される傾向があります。購入者の需要動向は景気・金利・地価等の動向や住宅税制等に影響を受けやすく、所得見通しの悪化、金利の上昇等があった場合には、購入者の住宅購入意欲の減退につながり、販売期間の長期化や完成在庫の増大など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、事業遂行上必要な販売用不動産及び事業用不動産を保有しております。このため、不動産市況の動向その他の要因により不動産価格が下落した場合には、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、経済情勢の変化は事業用地の購入代金、建築費等の変動要因ともなり、これらが上昇した場合には、当社グループの事業利益が圧迫され、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 個人情報について

当社グループは、マンション等の販売や管理を行うにあたり、多くの個人情報を取扱っております。個人情報の取扱い及び管理については、個人情報保護規程を定め十分留意しておりますが、不測の事態によりこれが漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)株式会社コーケンコミュニティーの株式取得

当社の連結子会社である株式会社フージャースリビングサービスは、平成27年5月21日開催の取締役会において、神奈川県内を中心としたマンション管理事業を主たる事業として展開する「株式会社コーケンコミュニティー」の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、平成27年8月5日付で株式譲渡に関する契約を締結いたしました。なお、当該契約に基づき、平成27年8月24日に同社の全株式を取得し、完全子会社化いたしました。詳細は、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)杉商株式会社の株式取得

当社の連結子会社である株式会社フージャースコーポレーションは、平成27年9月17日開催の取締役会において、愛知県名古屋市内を中心に不動産賃貸事業を主たる事業として展開する「杉商株式会社」の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、平成27年9月30日付で株式譲渡に関する契約を締結いたしました。なお、当該契約に基づき、平成27年10月19日に同社の全株式を取得し、完全子会社化いたしました。詳細は、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における資産・負債の報告数値、当該連結会計年度における収益・費用に影響を与える見積りは、繰延税金資産・貸倒引当金・未払費用等であり、継続して評価を行っております。

なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末においては、主に保有していたたな卸資産を販売するとともに、新たな事業用地の仕入れを行ったことから、資産合計74,585,681千円(前年同期比19.1%増)、負債合計が52,694,137千円(前年同期比28.2%増)、純資産合計が21,891,543千円(前年同期比1.7%増)となりました。
 自己資本比率については、当連結会計年度末において29.3%となっております。

 

(3) 経営成績の分析

詳細につきましては、「第2 事業の状況、 1 業績等の概要、(1)業績」をご参照ください。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

詳細につきましては、「第2 事業の状況、 1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5) 翌期の見通し

当連結会計年度におけるわが国経済は、日本政府による各種経済政策及び日銀による金融緩和策による下支えはあるものの、原油安によるオイルマネーの影響や中国をはじめとしたアジア新興国の経済減速により先行き不透明な状況となっております。
 当社グループが主力事業を展開するファミリー向け分譲マンション市場においては、建築費の高止まり等により従前の利益率を確保することは困難な状況にあり、供給戸数の減少も見られましたが、全国主要都市のコンパクトシティ化を視野に入れた駅前再開発等による底堅い需要は継続するものと予測されます。一方、少子高齢化、DINKS及び未婚シングル層の増加、シェアリングエコノミー等の社会情勢の変化は歯止めがかからず、これらを前提として事業構造を変革していく必要があると捉えております。
 このような環境のもと、当社グループでは、地方中核都市をターゲットとしたエリア拡大、ファミリー1次取得者以外の顧客をターゲットとした商品の拡大(シニア向けマンション、コンパクトマンション、リゾートマンション等)、及びストックビジネスの拡大(不動産賃貸・管理事業等)により、グループの安定した収益基盤の構築を図ってまいります。