第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「欲しかった暮らしを、しよう。」というスローガンに基づき、全国でマンション、戸建及びシニア向け住宅の企画・分譲事業を中心に事業を展開しております。

 住宅の企画・販売から入居後の管理・アフターサービスまで製・販・管一体の責任をもったサービスを行うことで、お客様との末永いお付き合いを実現し、全ての人の欲しかった暮らしを叶える企業グループであることを目指しております。

 今後につきましても、お客様の視点に立った考え方を徹底し、最高品質の住宅・サービスを提供し続けることで、お客様に信頼され、選んでいただける企業グループになるとともに、地域社会や日本の住環境の向上に貢献してまいる所存であります。

 

当社グループが掲げるコーポレートスローガンとコーポレートプロミス

 

「コーポレートスローガン」

欲しかった暮らしを、しよう。

 

「コーポレートプロミス」

お客様へ

ただひたすらお客様のことを見つめ、 お一人 お一人の個性を尊重し、そのお客様ごとのライフスタイルを共にデザイン致します。

 

私たちは

創業以来、郊外を中心に大規模・高品質なマンションをとことん価格にこだわって提供してまいりました。
新しい価値観に応え、「暮らしの質」をより豊かにしていく、お客様の「欲しかった暮らし」を共に創り出す企業でありたいと願います。

 

そして新たなステージへ

 住みやすさとは住んだ後の満足感。

 お住まいになった後もお客様と歩み続けます。

 「住まい」に関わるあらゆる分野でお客様のライフスタイルを提案し、共に成長し、貢献していきます。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題等

 当社グループは、不動産開発事業、CCRC事業、戸建・アパート事業、不動産投資事業、不動産関連サービス事業の5つの主力事業を通じて、全ての人の欲しかった暮らしを叶える企業グループを目指してまいります。

 昨今の変化する事業環境、お客様のニーズに機動的に対応出来る組織体制の構築が重要であるという課題認識のもと、各事業会社の専門性を高め、より質の高い商品をお客様に提供することでグループ全体の企業価値を向上させることを目標としております。中長期戦略として「エリア拡大」「ターゲット拡大」「事業範囲の拡大」を3つの挑戦とし、また、戦略キーワードとして「地方」「シニア」「富裕層」を掲げております。

 

◇3つの挑戦

「エリア拡大」

主力事業である分譲マンション開発事業において、創業以来、首都圏郊外を軸に成長をしてまいりましたが、中期経営計画のもと地方都市での事業を強化しております。全国主要都市に支店を開設し、地方中心市街地における再開発事業を核とすることで、現在では供給の約8割が地方都市にシフトしています。

また、海外事業をスタートし、アジア、太平洋地域及び北米エリアにおける不動産開発事業を推進しています。

「ターゲット拡大」

ファミリー向けのマンションを軸に事業展開をしてまいりましたが、2015年7月にシニア向けの分譲マンション開発を行う事業会社を設立し、アクティブシニア向けの分譲マンション及びサービスを展開するCCRC事業を本格的にスタートし、順調に供給戸数を積み上げております。また、全国主要都市において、DINKS世代や単身女性をターゲットにしたコンパクトマンション事業、また、城南城西エリアの好立地を中心とした戸建事業も展開しております。

 

「事業範囲の拡大」

主力事業である住宅供給事業を軸に、住まいに関連する事業の拡大を推進しております。2017年3月期にはスポーツクラブ運営を行う3社をグループ化しております。また、PFI事業を専業として行う事業会社を設立し、PFI事業を受注しております。そして、2019年2月には、ホテル運営事業を行う事業会社を設立し、ホテル運営事業を本格的にスタートいたしました。

また、今後の収益基盤の一つの柱としてストックビジネスを掲げ、賃貸不動産の保有による賃貸収入、リート運用等をはじめとしたAM事業による手数料収入、エネルギー事業による売電収入等のストックビジネスの拡大を強化しております。

 

 

◇新型コロナウイルス感染症の影響及び対処すべき課題

2020年初旬より発生している新型コロナウイルス感染症に対しては、お客さまや従業員の健康と感染予防に配慮した営業・事務体制を構築し、感染拡大防止に努めております。営業面では、一時、営業活動の休止を余儀なくされましたが、現在はマスク着用での応対やアルコール消毒の徹底など、十分な感染防止策を講じたうえで、大多数の事業・拠点において営業活動を再開しております。また従業員に対しては、在宅勤務や時差出勤など柔軟な対応ができるよう環境を整備しております。引き続きお客さまや従業員の安全・安心を最優先に確保したうえで、欲しかった暮らしの創出と社会的責任を果たすべく事業継続に取り組んでまいります。

2020年度(2021年3月期)の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞により、国内外を取り巻く環境は急変しており、株式市場の混乱や雇用不安などから生じる一層の消費者マインドの冷え込みなどから、経済状況の先行きについても不透明感が強まっております。これら外部の要因により、これまで堅調に推移していた不動産業界の市況につきましても、見通しがつきにくい状況となっております。今後の感染症収束時期によってはマイナス影響が拡大する状況が危惧され、当社グループを取り巻く経営環境は厳しくなると予想されます。

 

 

このような状況のなか、2020年3月期においては、主にバランスシートの改善に努めてまいりましたが、2021年3月期においては、中長期にわたって利益を創出できる企業体質への改善を目指してまいります。2020年4月より、グループ内の分譲事業(マンション分譲・戸建分譲)の一層の強化及び効率化を目的とした組織再編を行いました。この結果、「戸建・アパート事業」セグメントを廃止し、戸建住宅の開発においては「不動産開発事業」へ、アパートの開発においては「不動産投資事業」セグメントでの経営管理を行います。各セグメント内での人的資源を中心とした経営資源の有効活用をさらに積極化し、グループ収益の最大化を図ります。

 

当社グループは、今後もコーポレートスローガンである「欲しかった暮らしを、しよう。」を念頭に、変化する事業環境、お客さまのニーズに機動的な対応が出来る組織体制の構築が重要であるという課題認識のもと、各事業会社の専門性を高め、より質の高い商品をお客様に提供することでグループ全体の企業価値の向上を目指すとともに、コーポレート・ガバナンスに関する諸施策を講じ、健全な経営を実現してまいります。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

リスク項目

リスク説明

リスク対策

有利子負債への依存について

 当社グループの主力事業である不動産開発事業に係る事業用地取得費及び建築費の一部は、主に金融機関からの借入金によって調達しているため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、当社グループの経営成績及び財政状態は金利変動により影響を受ける可能性があります。

 日頃から金融機関と緊密な連絡を図り、金利動向や融資姿勢等を理解し迅速に対応するように努めております。

 また機動的な資金確保のため、金融機関並びにその調達方法の多様化を図ると共に、各期毎での借入時期の分散化に取り組む等、安定的な資金調達に努めております。

法的規制について

 当社グループの属する不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、国土利用計画法等により、法的規制を受けております。当社グループ各社は、事業に必要な「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業者の免許や「マンション管理適正化推進法」に基づくマンション管理業者の登録を受けており、法的規制を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 関連法令の改廃情報及び監督官庁からの発信文書の内容をコンプライアンス・リスク管理委員会にて共有、協議し、課題等の早期把握や対応に努めております。また、法令順守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、順守すべき倫理規範等を「フージャースグループ行動規範」として制定し、当社グループにおける行動指針の順守並びに法令違反等の問題発生の予防に努めております。

経済情勢の変動について

 当社グループの主力事業である不動産開発事業は、購入者の需要動向に左右される傾向があります。購入者の需要動向は景気・金利・地価等の動向や住宅税制等に影響を受けやすく、所得見通しの悪化、金利の上昇等があった場合には、購入者の住宅購入意欲の減退につながり、販売期間の長期化や完成在庫の増大など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、事業遂行上必要な販売用不動産及び事業用不動産を保有しております。このため、不動産市況の動向その他の要因により不動産価格が下落した場合には、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、経済情勢の変化は事業用地の購入代金、建築費等の変動要因ともなり、これらが上昇した場合には、当社グループの事業利益が圧迫され、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 定期的に景気動向・不動産市況等のモニタリングを行うとともに、エリア・規模・用途・物件特性に応じたマーケット観の醸成、投資判断力の強化等により、リスクの低減に努めております。

カントリーリスクについて

 当社グループは、日本国内にとどまらず、海外事業も展開しております。為替リスクや対象国の政治・経済・社会情勢の変化、制度や慣習の違いにより、予期せぬ事象が発生する可能性があります。海外で事業を展開するにあたってはリスクを十分検証しておりますが、予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの事業や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 事業を展開している東南アジア、北米の経済・政治・社会的状況に加えて、事業に関連する各国法規制の情報を日々収集し、必要な対応を行っています。特に各国の不動産関連規制や各種関連規制の変更が当社グループに及ぼす影響に注視しております。

 

 

リスク項目

リスク説明

リスク対策

個人情報について

 当社グループは、各事業において、多くの個人情報を取扱っております。個人情報の取扱い及び管理については、個人情報保護規程を定め十分留意しておりますが、不測の事態によりこれが漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、個人情報保護規程を定め、従業員へ周知徹底しております。また、ソフトウエアや機器でのセキュリティ対策、社員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないよう努めております。万が一情報漏えいが発生した場合には、その適切な対応を行うことは勿論のこと、原因解析や影響範囲の調査を行い、適切に再発防止策を講じることができるよう体制を整備しております。

訴訟等の発生について

 当社グループが設計、販売、管理をしているマンション等において、瑕疵などが生じ、損害賠償等による費用が発生した場合や、マンション管理事業やスポーツクラブ運営事業等に関し、訴訟その他の法的手続等の対象となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、瑕疵などによって当社グループの信用が失墜した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 紛争の発生を未然に防ぐよう努めております。弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整備しております。

人材の確保について

 当社グループが中長期的な成長を続けていくには、優秀な人材の活躍が不可欠と考えております。しかしながら、計画通りに人材を確保できない、優秀な人材が社外に流出してしまう、人材育成が進まない等の事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、新卒だけでなく、専門性を持った中途の採用を推進しております。また、多様な働き方の提供、育成プロセスの強化、グローバル人材の確保、適性を重視した配置など社員のモチベーションを高める諸施策により、社員の定着・育成に注力しております。加えて、組織力の向上を図るべく社員意識調査を行い、評価制度・教育体系の整備を進めるなど、働きやすい環境づくりに努めております。

引渡しの遅れについて

 主力である不動産開発事業においては、顧客へのマンション引渡時に売上を計上しております。マンションの引渡は例年3月に集中することが多く、第4四半期における売上高が他四半期と比べ、高くなる傾向があります。従いまして、引渡の時期が当初予定していた時期より遅延した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 引渡時期の平準化を図り、売上計上時期が第4四半期に極力集中しないよう努めております。また、グループ経営会議で、スケジュール等を確認し、当初計画通りに事業を遂行できるよう努めております。

資産について

 当社グループは、販売用不動産を多額に保有しております。経済情勢や不動産市況の悪化等により、当初計画どおりに販売が進まない場合、在庫として滞留する可能性があり、有利子負債の増加や、期末時点の正味売却価額が簿価または取得価額を下回って、評価損を計上する恐れがあります。賃貸用不動産、M&Aによって生じたのれんなど有形・無形問わず様々な資産を多額に保有しています。これらの資産が当初見込んでいた収益を生まず減損損失を認識した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 営業活動においては、過去の実績や経験等を活かして、人材配置や注力物件を検討し、在庫圧縮に努めております。また、不動産の仕入時においては、各地域での需要予測、近隣地域環境、お客様のニーズ等の分析を慎重に行い、物件を精査しております。M&Aを行う際は、事前に十分なデューデリジェンスを行い、対象企業を精査しております。投資実行後も四半期決算毎に業績が当初計画から大きく乖離していないかを確認しております。

天災、感染症について

 地震、津波、洪水、落雷、噴火、戦争、テロなどの天災、人災によって、当社グループが保有する不動産が減失、劣化又は毀損した場合、その価値が影響を受ける可能性があります。また、感染病などの蔓延で社会的混乱が生じた場合、通常の業務遂行が困難になる可能性があります。

 当社グループでは、災害発生時に従業員の安否を確認する仕組みとして、安否確認システムを導入しております。また、過去の災害などにおける危機の経験を活かし、BCP(事業継続計画)を作成し、災害時でも事業継続が図れるよう体制を整備しております。

 

リスク項目

リスク説明

リスク対策

新型コロナウイルスについて

 当社グループにおいて大規模な集団感染が発生した場合、通常の事業活動を継続することが困難になる可能性があります。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国内の景気が大きく低迷した場合、消費者マインドが著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、政府・自治体からの要請の趣旨を踏まえ、また、お客さまや従業員の健康と感染予防に配慮し、企業として積極的に感染拡大防止に努めております。営業面では、一時、対面での営業活動を休止し、オンライン案内等を実施しました。現在は、マスク着用での応対やアルコール消毒の徹底など、十分な感染防止策を講じたうえで大多数の事業・拠点において営業活動を再開し、新型コロナウイルスの影響の極小化を図っております。また、従業員に対して在宅勤務や時差出勤など柔軟な対応ができるよう環境を整備し、事業を継続しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

 

(1)経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、海外における貿易摩擦の深刻化や中国の景気減速に加え、欧州の経済・政治の不透明感など世界経済は不安定な要素があるものの、企業収益や雇用情勢の改善などを背景に、個人消費も持ち直しを見せ緩やかな回復基調で推移しました。一方、2020年に入り、世界的に広がる新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、輸出、生産、消費が弱含みとなったことに加え、内外経済を下振れさせるリスクが増加しており、市場変動の影響を注視する必要が続いています。

 このような中、当社グループの属する不動産業界におきましては、特に地方においてはおおむね好調に推移してきましたが、2020年2月前後からの社会全体の外出自粛の動きの中で、先行きは不透明であり、今後の感染症収束時期によってはマイナス影響が拡大する状況が危惧されております。

 主力の分譲事業においては、オンライン案内等の実施、モデルルームの完全予約制等、感染症拡大防止に十分配慮し営業を再開しております。

 当社グループはこのような環境の下、不動産開発事業においては、地方都市における再開発事業を中核とし、引き続きエリアの拡大に努めており、引渡戸数は1,057戸となりました。CCRC事業では、アクティブシニアをメインターゲットとし、首都圏においてより広範囲で発展的な事業展開を実現しており、シニアマンションにて引渡戸数は206戸となり、運営戸数は966戸となりました。

 さらに、多様化する社会のニーズに応えるべく、ホテル事業、スポーツクラブ事業、PFI事業など、不動産事業と親和性のある事業を中心に、事業領域の拡大にも注力しております。

 なお、バイオマス発電所におけるエネルギー事業において、32億16百万円の減損処理を行い、特別損失を計上いたしました。

 その結果、当連結会計年度におきまして、連結経営成績は、売上高852億31百万円(前期比5.2%減)、営業利益66億92百万円(前期比27.9%減)、経常利益55億13百万円(前期比35.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2億76百万円(前期比91.3%減)を計上いたしました。

 

 

 事業別セグメントごとの業績を示しますと、次のとおりであります。

 

・不動産開発事業

 不動産開発事業は、前連結会計年度に比べ販売戸数は減少したものの、目標販売戸数1,047戸に対し1,057戸の販売となりました。地方分譲マンション事業が、引き続き安定しており、売上高358億98百万円(前期比32.4%減)、営業利益24億89百万円(前期比58.5%減)を計上いたしました。

 今後も、地方での好立地物件を中心に、高い水準での仕入れ、販売体制の一層の強化を行い利益率の向上に向けて取り組んでまいります。

 

・CCRC事業

 CCRC事業は、当連結会計年度においては、運営戸数1,000戸体制へあと一歩にせまる966戸となりました。分譲面では高粗利水準を確保しながら、今期終盤に新型コロナウイルスによる外出自粛の影響等を受けましたが、前期比24.8%増の206戸の引渡となりました。

 その結果、売上高89億47百万円(前期比53.7%増)、営業利益2億59百万円(前期比188.9%増)を計上いたしました。

 今後も、首都圏においてより広範囲で発展的な事業展開を実現してまいります。

 

・戸建・アパート事業

 戸建・アパート事業は、戸建事業において、一時的に増加した在庫の圧縮を優先して進めたこと、アパート事業においては、富裕層向け商品の販売に注力し順調に推移したこと等から、135戸・6棟の引渡を行いました。年明けからの新型コロナウイルス感染拡大に伴う首都圏での外出自粛要請や、雇用情勢への懸念及び株式市況の変化から懸念される消費者心理の冷え込み等を踏まえ、今後の販売予測を保守的に見直した結果、一部棚卸資産の評価損413百万円を計上することとし、売上高120億20百万円(前期比13.1%増)、営業損失1億36百万円(前期は営業利益6億81百万円)を計上いたしました。

 戸建事業は、都心好立地でのプロジェクトを中心に取り組み、「街づくり」を差別化要因に成長をしてまいりました。2020年4月より、グループ内の分譲事業(マンション分譲・戸建分譲)の一層の強化及び効率化を目的とした組織再編を行い、今後も販売体制を強化してまいります。

 アパート事業においては、人気エリアに特化した富裕層向け商品を提供しており、今後も安定的な成長を目指します。

 

・不動産投資事業

 不動産投資事業は、売却好機と捉えて売却棟数を増加したことにより、前期比増収増益の売上高204億15百万円(前期比70.3%増)、営業利益34億96百万円(前期比29.0%増)を計上いたしました。

 取得した収益不動産、区分マンションのバリューアップ及び売却を推進しており、市況の追い風も受けて成長を続けておりますが、今後は、将来を見据えた安定収益の確立のため、地方好立地・高利回りを中心にストック物件の積み上げにも積極的に取り組んでまいります。

 

 ・不動産関連サービス事業

 不動産関連サービス事業は、売上高78億57百万円(前期比5.1%減)、営業利益3億円(前期は営業利益10百万円であり、前期比2億89百万円増)を計上いたしました。

 マンション管理事業は、管理戸数が約17,000戸となり、規模拡大によるコスト圧縮効果が大きく、利益率が改善しております。不動産開発事業との連動で今後も成長を図ってまいります。

 スポーツクラブ事業においては、オペレーショナルアセットのコンテンツとして、開発物件の付加価値を上げるシナジー効果が期待されます。今期、黒字転換となりましたが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の発出後、一定期間全店舗閉鎖いたしました。今後は、お客様と従業員の安全に十分に配慮した上での営業活動を行ってまいります。

 ホテル事業においては、当連結会計年度において、2棟増加の3棟で営業しております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急激に利用客が減少し稼働率が下落致しましたが、比較的小規模での展開となっていることからグループ業績への影響は限定的と判断しております。

 

・その他事業

 その他事業は、長期的な安定収益をもたらすPFI事業が拡大し、売上高90百万円(前期比53.5%増)、営業利益11百万円(前期は営業利益0百万円であり、前期比10百万円増)を計上いたしました。

 

生産、受注及び販売の実績

(1) 売上実績

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

前期比

(%)

セグメントの名称

売上高

(百万円)

売上高

(百万円)

(Ⅰ)不動産開発事業

 

 

 

① 不動産売上高

52,951

35,735

67.5

② その他収入

156

162

104.3

不動産開発事業合計

53,107

35,898

67.6

(Ⅱ)CCRC事業

 

 

 

① 不動産売上高

5,714

8,634

151.1

② その他収入

109

313

287.0

CCRC事業合計

5,823

8,947

153.7

(Ⅲ)戸建・アパート事業

 

 

 

① 不動産売上高

10,537

11,923

113.2

② その他収入

86

97

112.3

戸建・アパート事業合計

10,623

12,020

113.1

(Ⅳ)不動産投資事業

 

 

 

① 不動産売上高

9,385

17,372

185.1

② 賃貸収入

2,372

2,644

111.5

③ その他収入

232

399

171.4

不動産投資事業合計

11,990

20,415

170.3

(Ⅴ)不動産関連サービス事業

 

 

 

① マンション管理収入

1,371

1,664

121.4

② スポーツクラブ運営収入

4,388

4,455

101.5

③ その他収入

2,518

1,737

69.0

不動産関連サービス事業合計

8,278

7,857

94.9

(Ⅵ)その他事業

59

90

153.5

合計

89,882

85,231

94.8

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 販売実績

区分

連結会計年度

(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

期初契約数

期中契約数

期中引渡数

期末契約残

取扱高

取扱高

取扱高

取扱高

 

(前期比)

(前期比)

(前期比)

不動産

開発事業

682戸

-区画

-棟

1,267戸

1区画

-棟

1,389戸

1区画

-棟

560戸

-区画

-棟

26,922

百万円

46,219

百万円

52,951

百万円

20,190

百万円

 

 

(142.1

%)

(244.6

%)

(75.0

%)

CCRC事業

29戸

-区画

-棟

272戸

-区画

-棟

165戸

-区画

-棟

136戸

-区画

-棟

1,034

百万円

10,476

百万円

5,714

百万円

5,797

百万円

 

 

(131.8

%)

(39.3

%)

(560.1

%)

戸建・

アパート事業

12戸

-区画

1棟

137戸

3区画

8棟

134戸

3区画

9棟

15戸

-区画

-棟

844

百万円

10,630

百万円

10,537

百万円

937

百万円

 

 

(119.4

%)

(116.0

%)

(111.0

%)

不動産

投資事業

1戸

-区画

-棟

37戸

-区画

8棟

35戸

-区画

8棟

3戸

-区画

-棟

16

百万円

9,458

百万円

9,385

百万円

89

百万円

 

 

(106.6

%)

(105.4

%)

(532.7

%)

合計

724戸

-区画

1棟

1,713戸

4区画

16棟

1,723戸

4区画

17棟

714戸

-区画

-棟

28,818

百万円

76,783

百万円

78,587

百万円

27,014

百万円

 

 

(131.8

%)

(145.1

%)

(93.7

%)

 

区分

当連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

期初契約数

期中契約数

期中引渡数

期末契約残

取扱高

取扱高

取扱高

取扱高

 

(前期比)

(前期比)

(前期比)

不動産

開発事業

560戸

区画

1,203戸

2区画

1,057戸

2区画

706戸

区画

20,190

百万円

41,208

百万円

35,735

百万円

25,663

百万円

 

 

(89.2

%)

(67.5

%)

(127.1

%)

CCRC事業

136戸

区画

316戸

区画

206戸

区画

246戸

区画

5,797

百万円

12,443

百万円

8,634

百万円

9,606

百万円

 

 

(118.8

%)

(151.1

%)

(165.7

%)

戸建・

アパート事業

15戸

区画

130戸

3区画

6棟

135戸

3区画

6棟

10戸

区画

937

百万円

11,538

百万円

11,923

百万円

551

百万円

 

 

(108.5

%)

(113.2

%)

(58.9

%)

不動産

投資事業

3戸

区画

69戸

1区画

15棟

70戸

1区画

15棟

2戸

区画

89

百万円

17,365

百万円

17,372

百万円

82

百万円

 

 

(183.6

%)

(185.1

%)

(92.5

%)

合計

714戸

区画

1,718戸

6区画

21棟

1,468戸

6区画

21棟

964戸

区画

27,014

百万円

82,555

百万円

73,666

百万円

35,904

百万円

 

 

(107.5

%)

(93.7

%)

(132.9

%)

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 取扱高は、マンション及び戸建住宅等の税抜販売価格の総額であり、共同事業物件におきましては、共同事業比率を考慮した戸数及び取扱高を記載しております。

(2)財政状態の状況

 当連結会計年度末の総資産は、1,438億97百万になり、前連結会計年度末に比べ108億94百万円減少しました。この主な要因は、新型コロナウイルスによる有事対応としての現預金を確保、バランスシート及びキャッシュ・フローのマネジメントを優先し、積極的な在庫圧縮・オフバランス化等を行い、バランスシートの改善に取り組んだことによります。

 負債1,010億70百万になり、前連結会計年度末に比べ97億43百万円減少しております。これは主に借入金残高の圧縮等によるものです。

 純資産は428億27百万となり、前連結会計年度末に比べ11億50百万円減少し、自己資本比率は29.3%、D/Eレシオは198.3%と概ね良好な値となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におきましては、借入金の返済及び社債の償還により支出が増加したものの、販売用不動産の売却が進んだこと、新型コロナウイルスによる有事対応として現預金の保有を増やしたこと等により、現金及び現金同等物が52億35百万円増加し、残高が313億48百万円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動において増加した資金は、161億10百万円(前年同期は33億16百万円の減少)となりました。これは主として、販売用不動産の売却が進んだこと及び仕入債務の減少等によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動において減少した資金は、6億70百万(前年同期は129億87百万円の減少)となりました。これは主として、有形及び無形固定資産の取得及び投資有価証券からの分配による収入等によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動において減少した資金は、101億59百万円(前年同期は121億31百万円の増加)となりました。これは主として、長期借入れの返済及び社債の償還による支出が増加したこと等によるものであります。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用している重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 なお、連結決算日における資産・負債の報告数値、当該連結会計年度における収益・費用に影響を与える見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項 追加情報」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの状況の分析については、「3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業活動における資金需要は、主に各事業における事業用地取得、建築費支払の一部及び優良収益不動産の取得に関するものであります。

 これらの所要資金は、自己資金に加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は856億99百万円、現金及び現金同等物の残高は313億48百万円となり、よってネット有利子負債は543億51百万円となりました。

 

(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 2020年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。

 売上高は計画比67億68百万円減(7.4%減)となりました。また営業利益は18億7百万円減(21.3%減)、経常利益は19億86百万円減(26.5%減)となりました。これは主に、戸建事業における、市況の先行き不透明さを勘案した在庫圧縮の加速及び評価減の計上によるもの、またCCRC事業における販売進捗の対計画比での遅れによるものです。更に、バイオマス発電所におけるエネルギー事業において、32億16百万円の減損処理を行い、特別損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は46億23百万円減(94.3%減)となりました。

 

指標

2020年3月期

(計画)

2020年3月期

(実績)

2020年3月期

(計画比)

売上高

92,000百万円

85,231百万円

△6,768百万円

(△7.4%)

営業利益

8,500百万円

6,692百万円

△1,807百万円

(△21.3%)

経常利益

7,500百万円

5,513百万円

△1,986百万円

(△26.5%)

親会社株主に帰属する当期純利益

4,900百万円

276百万円

△4,623百万円

(△94.3%)

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。