第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「欲しかった暮らしを、しよう。」というスローガンに基づき、全国でマンション、戸建及びシニア向け住宅の企画・分譲事業を中心に事業を展開しております。

 住宅の企画・販売から入居後の管理・アフターサービスまで製・販・管一体の責任をもったサービスを行うことで、お客様との末永いお付き合いを実現し、全ての人の欲しかった暮らしを叶える企業グループであることを目指しております。

 今後につきましても、お客様の視点に立った考え方を徹底し、最高品質の住宅・サービスを提供し続けることで、お客様に信頼され、選んでいただける企業グループになるとともに、地域社会や日本の住環境の向上に貢献してまいる所存であります。

 

当社グループが掲げるコーポレートスローガンとコーポレートプロミス

 

「コーポレートスローガン」

欲しかった暮らしを、しよう。

 

「コーポレートプロミス」

お客様へ

ただひたすらお客様のことを見つめ、 お一人 お一人の個性を尊重し、そのお客様ごとのライフスタイルを共にデザイン致します。

 

私たちは

創業以来、郊外を中心に大規模・高品質なマンションをとことん価格にこだわって提供してまいりました。
新しい価値観に応え、「暮らしの質」をより豊かにしていく、お客様の「欲しかった暮らし」を共に創り出す企業でありたいと願います。

 

そして新たなステージへ

 住みやすさとは住んだ後の満足感。

 お住まいになった後もお客様と歩み続けます。

 「住まい」に関わるあらゆる分野でお客様のライフスタイルを提案し、共に成長し、貢献していきます。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、主力事業である不動産開発事業を中心とし、CCRC事業、不動産投資事業、不動産関連サービス事業、その他事業の計5事業を通じて、全ての人の欲しかった暮らしを叶える企業グループを目指しております。

 また、昨今の変化する事業環境、お客様のニーズに機動的に対応出来る組織体制の構築が重要であるという課題認識のもと、各事業会社の専門性を高め、より質の高い商品をお客様に提供することでグループ全体の企業価値を向上させることを目標としております。

 このような中、創業以来の分譲マンションの強みを活かしながら、全ての事業を「住宅」をテーマに再構築し、安定的かつ持続的な成長の実現を基本戦略とした新たな中期経営計画(対象期間:2022年3月期~2026年3月期、以下「本計画」と言います。)を策定いたしました。本計画においては、前中期経営計画からの戦略キーワードである「地方」「シニア」「富裕層」を大方針として踏襲しつつ、以下の方針を掲げております。

 

分譲事業における安定供給/安定収益体制の確立

・地方及びシニア分譲マンションを核として全ての事業を「住宅」をテーマに再構築

・上記により安定的かつ持続的な成長を実現

・企業価値の源泉として徹底的に資本効率を向上

将来成長への挑戦

・不動産投資事業は、第2の柱として確立

・CCRC事業は、収益化が完了し第3の柱へ

・海外事業は、22/3月期より収益化し10年後の柱へ

 

事業戦略とESG戦略の融合

 

・事業を通じて社会課題解決に貢献

・継続的なガバナンス強化

・不確実性への対応/リスクマネジメント

全てのステークホルダーを意識した

企業価値の継続的向上

・財務基盤の継続的強化

・ROEの継続的向上

・株主還元の強化

 

(3)目標とする経営指標

 本計画においては、最終年度(2026年3月期)の利益計画を、連結経常利益100億円(経常利益率10%以上)、親会社株主に帰属する当期純利益65億円を達成することを目標とするほか、資本・財務方針としてROE15%以上、D/Eレシオ2.0倍程度維持、を掲げております。なお、過度な規模拡大は追わない方針のもと、最終年度(2026年3月期)の連結売上高は920億円程度を計画しております。

 

 

21年3月期

22年3月期

23年3月期

24年3月期

25年3月期

26年3月期

連結経常利益

46億円

50億円

65億円

75億円

85億円

100億円

親会社株主に帰属する

当期純利益

28億円

31億円

42億円

48億円

55億円

65億円

D/Eレシオ

2.3倍

2.0倍水準

ROE

8.1%

10%以上

15%以上

※D/Eレシオ = 有利子負債 ÷ 純資産

※ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 期中(平均)自己資本 × 100

 

(4)事業環境の認識及び対処すべき課題

 足元の経営環境につきましては、2020年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立のため、ワクチン接種や経済対策等の各種政策が実施されること等により、回復基調となることが期待されます。しかしながら、依然先行きは不透明であり、内外経済の下振れリスクや金融市場の変化等を注視する必要があるなど、依然として予断を許さない状況が続くものと考えられます。本計画の事業環境は、従来からの少子高齢化・地方都市の過疎化等の社会課題に加え、新型コロナウイルス感染拡大により加速した人々の価値観や行動の変容等の影響によって、あらゆる事業において変革が求められております。

 このような事業環境の認識の下、当社グループは、長期的かつ重要な機会及び課題を以下のとおり整理しています。

 

◇事業における長期的かつ重要な機会及び課題の概要

外部環境

機会

課題

・少子高齢化、核家族化の進展

・高齢者世帯、単身世帯の増加

・良質な不動産ストックの増加

・ファミリー世帯の減少

・空き家の増加

・価値観の多様化

・新型コロナウイルス感染症拡大

・働き方、住宅需要の多様化

・新たな事業機会の獲得

・事業継続性の懸念

・都市部への人口集中

・地方都市の過疎化

・地方における都市の集約化

・PPP/PFIの需要拡大

・地方財政の悪化

・公共インフラの老朽化

・世界経済の変動、グローバル化

・インバウンド需要の増加

・海外事業機会の拡大

・不確実性の上昇

・自然環境の変化

・環境意識の高まり

・ESG需要の拡大

・環境配慮型商品の需要増加

・気候変動リスクの顕在化

・IT、テクノロジーの進化

・新たな事業機会の獲得

・情報セキュリティの高度化

 

なお、当社は、2021年4月にサステナビリティ推進室を設置し、「豊かなライフスタイル」「地域共創」「環境」を重点テーマとして、グループ一体で、環境保全活動・CSR活動を含むサステナビリティへの取り組みを推進する体制を整備・強化しております。これらの活動は、サステナビリティレポートに取りまとめ、当社ウェブサイトで開示しております。

  https://www.hoosiers.co.jp/ir/lib/rep/sustainability_report_2021.pdf

 

当社グループは、今後もコーポレートスローガンである「欲しかった暮らしを、しよう。」を念頭に、変化する事業環境、お客さまのニーズに機動的な対応が出来る組織体制の構築が重要であるという課題認識のもと、各事業会社の専門性を高め、より質の高い商品をお客様に提供することでグループ全体の企業価値の向上を目指すとともに、コーポレート・ガバナンスに関する諸施策を講じ、健全な経営を実現してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

リスク項目

リスク説明

リスク対策

有利子負債への依存について

 当社グループの主力事業である不動産開発事業に係る事業用地取得費及び建築費、投資用不動産の取得資金等は、主に金融機関からの借入金によって調達しているため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、当社グループの経営成績及び財政状態は金利変動により影響を受ける可能性があります。

 日頃から金融機関と緊密な連絡を図り、金利動向や融資姿勢等を理解し迅速に対応するように努めております。

 また、D/Eレシオ等による総有利子負債及び現預金残高管理に基づき、機動的な資金確保、金融機関並びにその調達方法の多様化、借入返済期日の分散化、金融費用の削減等に努めております。

法的規制について

 当社グループの属する不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、国土利用計画法等により、法的規制を受けております。当社グループ各社は、事業に必要な「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業者の免許や「マンション管理適正化推進法」に基づくマンション管理業者の登録を受けており、法的規制を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 関連法令の改廃情報及び監督官庁からの発信文書の内容をコンプライアンス・リスク管理委員会にて共有、協議し、課題等の早期把握や対応に努めております。また、法令順守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、順守すべき倫理規範等を「フージャースグループ行動指針」として制定し、当社グループにおける行動指針の順守並びに法令違反等の問題発生の予防に努めております。

経済情勢の変動について

 当社グループの主力事業である不動産開発事業は、購入者の需要動向に左右される傾向があります。購入者の需要動向は景気・金利・地価等の動向や住宅税制等に影響を受けやすく、所得見通しの悪化、金利の上昇等があった場合には、購入者の住宅購入意欲の減退につながり、販売期間の長期化や完成在庫の増大など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、事業遂行上必要な販売用不動産及び事業用不動産、投資用不動産等を保有しております。このため、不動産市況の動向その他の要因により不動産価格が下落した場合には、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、経済情勢の変化は事業用地の購入代金、建築費等の変動要因ともなり、これらが上昇した場合には、当社グループの事業利益が圧迫され、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 定期的に景気動向・不動産市況等のモニタリングを行うとともに、エリア・規模・用途・物件特性に応じたマーケット観の醸成、投資判断力の強化等により、リスクの低減に努めております。

カントリーリスクについて

 当社グループは、日本国内にとどまらず、海外事業も展開しております。為替リスクや対象国の政治・経済・社会情勢の変化、制度や慣習の違いにより、予期せぬ事象が発生する可能性があります。海外で事業を展開するにあたっては、合理的な範囲でリスクを検証しておりますが、予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの事業や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 事業を展開している東南アジア、北米の経済・政治・社会的状況に加えて、事業に関連する各国法規制の情報を日々収集し、必要な対応を行っています。特に各国の不動産関連規制や各種関連規制の変更が当社グループに及ぼす影響に注視しております。

 

 

リスク項目

リスク説明

リスク対策

個人情報について

 当社グループは、各事業において、多くの個人情報を取扱っております。個人情報の取扱い及び管理については、個人情報保護規程を定め十分留意しておりますが、不測の事態によりこれが漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、個人情報保護規程を定め、従業員へ周知徹底しております。また、ソフトウエアや機器でのセキュリティ対策、社員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないよう努めております。万が一情報漏えいが発生した場合には、その適切な対応を行うことは勿論のこと、原因解析や影響範囲の調査を行い、適切に再発防止策を講じることができるよう体制を整備しております。

訴訟等の発生について

 当社グループが設計、販売、管理をしているマンション等において、瑕疵などが生じ、損害賠償等による費用が発生した場合や、マンション管理事業やスポーツクラブ運営事業等に関し、訴訟その他の法的手続等の対象となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、瑕疵などによって当社グループの信用が失墜した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 紛争の発生を未然に防ぐよう努めております。弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整備しております。

人材の確保について

 当社グループが中長期的な成長を続けていくには、優秀な人材の活躍が不可欠と考えております。しかしながら、計画通りに人材を確保できない、優秀な人材が社外に流出してしまう、人材育成が進まない等の事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、新卒だけでなく、専門性を持った中途の採用を推進しております。また、多様な働き方の提供、育成プロセスの強化、グローバル人材の確保、適性を重視した配置など社員のモチベーションを高める諸施策により、社員の定着・育成に注力しております。加えて、組織力の向上を図るべく社員意識調査を行い、評価制度・教育体系の整備を進めるなど、働きやすい環境づくりに努めております。

引渡しの遅れについて

 主力である不動産開発事業においては、顧客へのマンション引渡時に売上を計上しております。マンションの引渡は例年3月に集中することが多く、第4四半期における売上高が他四半期と比べ、高くなる傾向があります。従いまして、引渡の時期が当初予定していた時期より遅延した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 引渡時期の平準化を図り、売上計上時期が第4四半期に極力集中しないよう努めております。また、グループ経営会議で、スケジュール等を確認し、当初計画通りに事業を遂行できるよう努めております。

資産について

 当社グループは、販売用不動産、投資用不動産等を多額に保有しております。経済情勢や不動産市況の悪化等により、当初計画どおりに販売が進まない場合、在庫として滞留する可能性があり、有利子負債の増加や、期末時点の正味売却価額が簿価または取得価額を下回って、評価損を計上する恐れがあります。また、賃貸用不動産、M&Aによって生じたのれんなど有形・無形問わず様々な資産を多額に保有しています。これらの資産が当初見込んでいた収益を生まず減損損失を認識した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 営業活動においては、過去の実績や経験等を活かして、人材配置や注力物件を検討し、在庫圧縮に努めております。また、不動産の仕入時においては、各地域での需要予測、近隣地域環境、お客様のニーズ等の分析を慎重に行い、物件を精査しております。M&Aを行う際は、事前に十分なデューデリジェンスを行い、対象企業を精査しております。投資実行後も四半期決算毎に業績が当初計画から大きく乖離していないかを確認しております。

 

 

リスク項目

リスク説明

リスク対策

天災、感染症について

 地震、津波、洪水、落雷、噴火、戦争、テロなどの天災、人災によって、当社グループが保有する不動産が減失、劣化又は毀損した場合、その価値が影響を受ける可能性があります。また、感染病などの蔓延で社会的混乱が生じた場合、通常の業務遂行が困難になる可能性があります。

 

 不動産開発にあたって、各自治体が発行する災害予測であるハザードマップを確認し対策を講じることで、できる限り、不動産の価値下落が生じないように取り組んでおります。また、災害発生時には、従業員の安否を確認する仕組みとして、安否確認システムを導入し、また、過去の災害などにおける危機の経験を活かし、BCP(事業継続計画)を作成すること等で、災害時でも事業継続できる体制を整備しております。

気候変動について

 パリ協定をはじめとして、全世界で温室効果ガス排出量の削減に取り組む中、気候変動によるリスクは、当社グループの事業への影響を及ぼす可能性があります。炭素税などの税制、法規制の厳格化等の政策動向の変化、環境対応に遅れた企業に対する需要低下やレピュテーション悪化、異常気象の激甚化による建物被害や工事期間の延長によるコスト増などが実現した場合は、事業および財政に対して悪影響を及ぼす可能性があります。

 ESG要素の1つである「気候変動」を重要な経営課題の一つと認識し対応に取り組んでおります。気候変動に関するシナリオを分析の上、取締役会による気候変動関連のリスクと機会の認識と、具体的な経営戦略・事業戦略との整合性確認を行うとともに、サステナビリティ推進室およびリスクマネジメント部を中心に、各事業部門と連携のもと、既存不動産の利活用や、開発・保有物件における緑化・省資源・省エネルギー対策、開発過程において廃棄物の適正な管理に関する指針を検討する、CSR調達ガイドラインを定める等、低炭素化社会への事業面での貢献を目指します。

 

リスク項目

リスク説明

リスク対策

新型コロナウイルスについて

 当社グループにおいて大規模な集団感染が発生した場合、通常の事業活動を継続することが困難になる可能性があります。また、主力である不動産開発事業において実需向け住宅ニーズが底堅く推移し、新型コロナウイルスの影響を受けなかったものの、感染拡大に伴い、国内の景気が大きく低迷した場合、消費者マインドが著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、お客さまや従業員、お取引様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様の健康に配慮し、企業として積極的に感染拡大防止に努めております。営業面では、マスク着用での応対やアルコール消毒の徹底など、十分な感染防止策を講じたうえ営業活動を行い、新型コロナウイルスの影響の極小化を図っております。また、従業員に対して在宅勤務や時差出勤など柔軟な対応ができるよう環境を整備し、事業を継続しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

 

(1)経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、2020年4月に最初の緊急事態宣言が出され、経済・社会活動や国民生活は甚大な影響を受けたことから、景気は急速に悪化しました。その後、感染者数もいったん減少し、経済活動の回復も見られましたが、2021年1月に2度目の緊急事態宣言が出された以降も、感染者数は増加傾向にあり、依然として経済状況の先行きは不透明となっております。

 不動産業界におきましては、コロナ禍の影響を受けた商業施設やホテルアセット等においては市況に大きな影響が出た一方で、特に実需向け新築住宅の販売市場においては、リモートワークの普及など人々のライフスタイルの変化が進んだこと、また、特に地方においては、コロナ禍の影響は相対的に小さく新たな住宅需要の増進もあったことから、実需向けの販売実績は堅調に推移いたしました。

 当社グループはこのような環境の下、不動産開発事業においては、地方都市における再開発事業を中核とし、引き続きエリアの拡大に努めております。CCRC事業では、アクティブシニアをメインターゲットとし、首都圏においてより発展的な事業展開を実現しております。不動産投資事業においては、当社の強みとする住宅を中心とした収益物件への継続投資、及び賃貸住宅の開発を強化しております。さらに、ホテル事業、スポーツクラブ事業、PFI事業など、不動産事業と親和性のある周辺事業にも取り組み、人々の暮らしへの新たな付加価値の提供に注力しております。

 

 当連結会計年度におきまして、契約戸数は1,458戸7区画13棟、引渡戸数は1,694戸7区画10棟、当連結会計年度末の管理戸数は18,406戸となっております。その結果、当連結会計年度における業績として、売上高80,222百万円(前期比5.9%減)、営業利益5,435百万円(前期比18.8%減)、経常利益4,616百万円(前期比16.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,878百万円(前期比939.3%増)を計上いたしました。

 

 

 セグメントごとの業績を示しますと、次のとおりであります。

 

・不動産開発事業

 不動産開発事業の業績は、売上高55,315百万円(前期比18.9%増)、営業利益4,671百万円(前期比111.1%増)を計上いたしました。

 当社グループにおける主力事業で連結売上高の過半を占める不動産開発事業では、コロナ禍による住宅への価値観の変化に伴う住宅需要の追い風を受け、また、地方中心市街地の分譲マンションの販売状況が引き続き堅調であり、目標販売戸数1,205戸に対し1,270戸の販売実績となりました。

 また、戸建事業においても、テレワーク需要等ライフスタイルの変化が顕著となり、販売は好調に推移しました。

 今後も、多様化する顧客の居住ニーズと不動産市場の需給バランスを的確にとらえた商品開発に注力し、利益体質の強化と安定的成長の実現に向けて取り組んでまいります。

 

・CCRC事業

 CCRC事業の業績は、売上高11,466百万円(前期比28.1%増)、営業利益351百万円(前期比35.3%増)を計上いたしました。

 緊急事態宣言等による外出自粛の影響を受けるも、販売戸数・運営戸数ともに大幅に増加しました。

 シニア向け分譲マンションの販売では、「所有権型・シニア専用」をテーマに超高齢社会の進展に伴う市場の拡大を見据えて事業を推進し、運営事業では、蓄積された運営ノウハウを活かし規模の拡大に取り組みます。

 

・不動産投資事業

 不動産投資事業の業績は、売上高7,409百万円(前期比66.1%減)、営業利益402百万円(前期比88.9%減)を計上いたしました。

 不動産投資事業では、コロナ禍による先行き不透明な市況を考慮し、販売用不動産の売却を抑制し保有を継続したことにより、売却棟数の多かった前期と比べ減収減益となりました

 開発型物件においては、高収益にて売却を実現し、需要が堅調なコンセプト型賃貸住宅の開発にも着手したことで営業利益を確保いたしました。

 将来の再開発を見据え地方好立地物件の取得に注力し、賃貸住宅・分譲マンションへの転用可能なオフィスでの保有増加を目指します。

 

 ・不動産関連サービス事業

 不動産関連サービス事業の業績は、売上高5,959百万円(前期比24.2%減)、営業損失71百万円(前期は営業利益300百万円であり、前期比371百万円減)を計上いたしました。

 マンション管理事業は、コロナ禍の影響は限定的で、管理戸数が18,406戸と順調に増加し、安定収益を確保しております。

 マンション管理の豊富な実績と不動産開発事業等との事業間連携により、今後も成長を図ってまいります。

 スポーツクラブ・ホテル事業においては、政府の緊急事態宣言等の発令に伴い、一定期間、一部店舗を休業しました。臨時休業期間中に各店舗で発生した固定費及びスポーツ運営事業の不採算店舗に係る固定資産の減損損失を特別損失へ計上しております。

 今後も、お客様と従業員の安全に十分に配慮した上での営業活動、徹底したローコストオペレーションを継続し、収益改善に取り組んでまいります。

 

・その他事業

 その他事業の業績は、売上高72百万円(前期比20.3%減)、営業利益8百万円(前期比26.7%減)を計上いたしました。

 PFI事業において、今期は「原山公園再整備運営事業」をオープンし、5案件が稼働しております。

 事業活動を通じて、地域課題の解決に貢献し、ESG活動を牽引いたします。

 

生産、受注及び販売の実績

(1) 売上実績

 

前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

前期比

(%)

セグメントの名称

売上高

(百万円)

売上高

(百万円)

(Ⅰ)不動産開発事業

 

 

 

① 不動産売上高

46,303

55,085

119.0

② その他収入

205

229

111.9

不動産開発事業合計

46,508

55,315

118.9

(Ⅱ)CCRC事業

 

 

 

① 不動産売上高

8,634

10,722

124.2

② その他収入

313

744

237.5

CCRC事業合計

8,947

11,466

128.1

(Ⅲ)不動産投資事業

 

 

 

① 不動産売上高

18,728

4,441

23.7

② 賃貸収入

2,698

2,437

90.3

③ その他収入

399

530

132.7

不動産投資事業合計

21,826

7,409

33.9

(Ⅳ)不動産関連サービス事業

 

 

 

① マンション管理収入

1,664

1,802

108.3

② スポーツクラブ運営収入

4,455

3,286

73.8

③ その他収入

1,737

870

50.1

不動産関連サービス事業合計

7,857

5,959

75.8

(Ⅴ)その他事業

90

72

79.7

合計

85,231

80,222

94.1

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 販売実績

区分

前連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

期初契約数

期中契約数

期中引渡数

期末契約残

取扱高

取扱高

取扱高

取扱高

 

(前期比)

(前期比)

(前期比)

不動産

開発事業

575戸

区画

1,336戸

5区画

1,192戸

5区画

719戸

区画

21,127

百万円

51,605

百万円

46,303

百万円

26,430

百万円

 

 

(92.8

%)

(74.5

%)

(125.1

%)

CCRC事業

136戸

区画

308戸

区画

206戸

区画

238戸

区画

5,797

百万円

12,221

百万円

8,634

百万円

9,383

百万円

 

 

(116.7

%)

(151.1

%)

(161.9

%)

不動産

投資事業

3戸

区画

69戸

1区画

21棟

70戸

1区画

21棟

2戸

区画

89

百万円

18,721

百万円

18,728

百万円

82

百万円

 

 

(175.2

%)

(174.1

%)

(92.5

%)

合計

714戸

区画

1,713戸

6区画

21棟

1,468戸

6区画

21棟

959戸

区画

27,014

百万円

82,548

百万円

73,666

百万円

35,896

百万円

 

 

(107.5

%)

(93.7

%)

(132.9

%)

 

区分

当連結会計年度

(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

期初契約数

期中契約数

期中引渡数

期末契約残

取扱高

取扱高

取扱高

取扱高

 

(前期比)

(前期比)

(前期比)

不動産

開発事業

719戸

区画

1,180戸

7区画

1,397戸

7区画

502戸

区画

26,430

百万円

48,515

百万円

55,085

百万円

19,860

百万円

 

 

(94.0

%)

(119.0

%)

(75.1

%)

CCRC事業

238戸

区画

249戸

区画

268戸

区画

219戸

区画

9,383

百万円

9,877

百万円

10,722

百万円

8,538

百万円

 

 

(80.8

%)

(124.2

%)

(91.0

%)

不動産

投資事業

2戸

区画

29戸

-区画

13棟

29戸

-区画

10棟

2戸

区画

3棟

82

百万円

6,203

百万円

4,441

百万円

1,844

百万円

 

 

(33.1

%)

(23.7

%)

(-

%)

合計

959戸

区画

1,458戸

7区画

13棟

1,694戸

7区画

10棟

723戸

区画

3棟

35,896

百万円

64,596

百万円

70,249

百万円

30,243

百万円

 

 

(78.3

%)

(95.4

%)

(84.3

%)

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 取扱高は、マンション及び戸建住宅等の税抜販売価格の総額であり、共同事業物件におきましては、出資割合を乗じたのち小数点以下の端数を切り捨てた戸数及び取扱高を記載しております。

3 不動産投資事業における期末契約残の前期比は1,000%を超えているため、記載しておりません。

(2)財政状態の状況

 当連結会計年度におきまして、前述のとおりマンション・戸建住宅の販売が堅調に推移し棚卸資産の在庫が減少いたしました。また、資本政策及び株主還元施策として自己株式の取得・消却、優先株式の発行等を実施したこと等により、資産合計が136,030百万円(前連結会計年度末比5.5%減)、負債合計が99,661百万円(前連結会計年度比1.4%減)純資産合計が36,368百万円(前連結会計年度末比15.1%減)とそれぞれ減少いたしました。自己資本比率は21.2%、D/Eレシオは2.3倍となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におきまして、棚卸資産の減少により収入が増加したものの、自己株式の取得等により、現金及び現金同等物が7,424百万円減少し、その残高が23,923百万円となりました。なお、開発用として資金使途に制約のある預金等5,369百万円を含め、現金及び預金残高は29,293百万円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動において増加した資金は、10,722百万円(前年同期は、16,110百万円の増加)となりました。これは主として、主力事業であるマンション・戸建住宅の販売が堅調であり、棚卸資産が減少したこと等によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動において減少した資金は、3,058百万円(前年同期は、670百万円の減少)となりました。これは主として、有形及び無形固定資産の取得による支出等によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動において減少した資金は、15,077百万円(前年同期は、10,159百万円の減少)となりました。これは主として、資本政策として行った自己株式の取得による支出、子会社による優先株式の発行による収入、長期借入の実施等によるものであります。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用している重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 なお、連結決算日における資産・負債の報告数値、当該連結会計年度における収益・費用に影響を与える見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項 追加情報」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの状況の分析については、「3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業活動における資金需要は、主に各事業における事業用地取得、建築費支払の一部及び投資用不動産の取得に関するものであります。

 これらの所要資金は、自己資金に加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は84,783百万円、現金及び現金同等物の残高は23,923百万円となり、よってネット有利子負債は60,859百万円となりました。

(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 2021年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。

 売上高は計画(2021年1月26日開示の業績予想)比、222百万円増(0.3%増)、営業利益は1,235百万円増(29.4%増)、経常利益は1,116百万円増(31.9%増)となりました。これは主に、主力事業である分譲マンション及び分譲戸建事業における、販売が順調に推移したことに加え、売上原価、販売費及び一般管理費を削減したためです。また、スポーツクラブ運営事業における不採算店舗の固定資産の減損処理により、特別損失を950百万円計上しました。一方、2022年3月期からの連結納税制度の適用が承認されたことに伴い、同制度適用を前提とした会計処理を行った結果、法人税等調整額620百万円減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は478百万円増(19.9%増)となりました。

 

指標

2021年3月期

(計画)

2021年3月期

(実績)

2021年3月期

(計画比)

売上高

80,000百万円

80,222百万円

222百万円

( 0.3%増)

営業利益

4,200百万円

5,435百万円

1,235百万円

(29.4%増)

経常利益

3,500百万円

4,616百万円

1,116百万円

(31.9%増)

親会社株主に帰属する当期純利益

2,400百万円

2,878百万円

478百万円

(19.9%増)

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。