(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や個人消費は緩やかな回復基調が続いているものの、中国経済の減速や米国新政権による政策転換などの影響により、景気の先行きが依然として不透明な状況で推移しております。
ホーム・オフィス・デリバリー業界(宅配水製造・販売事業)においては、平成23年3月の東日本大震災以降の飲料水に対する「安心」・「安全」・「安定供給」を求める意識の高まりを受け、宅配水の認知度は確実に向上いたしました。震災による影響は薄れてきたものの、宅配水の市場規模は依然として緩やかに成長しております。一方で、小口宅配の増加に伴う物流コストの高止まりなどのコスト圧迫要因は年々強まり、ホーム・オフィス・デリバリー業界を取り巻く事業環境には一段の厳しさが見え始めております。
このような状況の下、当社グループは、創業以来、「天然(天然水)」・「生(非加熱殺菌)」・「直(ダイレクトビジネス)」にこだわった良質で安全なナチュラルミネラルウォーターを生産し、安定的により多くのお客様にお届けすることが当社グループの社会的使命であると考えております。この使命を長期的に果たすことにより、宅配水業界において競争力のある地位を確保しつつ企業価値を向上させ、あらゆるステークホルダーから信頼されることを目指しております。その実現のための第一歩として平成28年7月1日付で実施した株式会社エフエルシーとの間の経営統合により、同社の擁する強力な営業体制を軸とする当社グループ全体の販売体制の再編と集約化を行い、当社の創業時からの強みである製販一体型体制のより一層の強化を図ってまいりました。これにより、当連結会計年度も引き続き重点項目の1つに位置付けている顧客基盤の強化に向けた、営業活動の規模等の拡大や既存顧客の満足度の向上のための各種キャンペーン等の施策の効果が大きく現れ、平成29年3月期末の保有契約件数(※1,2)は当初計画された数値を大幅に上回る結果を収めております。
その結果、平成29年3月末現在の保有契約件数は、次のとおりとなりました。
保有契約件数 472,830件(前連結会計年度末224,793件 当連結会計年度増加数248,037件)
(※1)当連結会計年度より、前連結会計年度に使用していた用語のうち「保有顧客数」につきましては、「保有契約件数」に変更しております。
(※2)当連結会計年度より、保有契約件数の集計にあたっては4か月以上宅配水のご購入の実績がない場合は除外しております。前連結会計年度末の保有契約件数及び前連結会計年度末からの増減数は、この新しい保有契約件数の計算方法を適用して算出しております。
また、当連結会計年度のナチュラルミネラルウォーター出荷実績は10,854千本(前連結会計年度8,071千本、当連結会計年度増加数2,783千本)となりました。
他方で、プリフォームの自社生産によるPET容器の完全内製化が出荷本数の増加に伴って製造原価低減効果が高まっていることに加え、この販売体制の集約化により一定のコスト低減効果が生じているものの、顧客基盤の強化に向けた営業活動の拡大等により販売促進費等は大幅に増加いたしました。また、当連結会計年度におきましては、販売規模の拡大に伴い、ナチュラルミネラルウォーターの製造等を担う当社連結子会社の法人税等の負担額の増加が当社グループの利益の押下げ要因となっております。
以上により、当連結会計年度の業績につきましては、売上高19,947百万円(前連結会計年度比52.8%増)、売上総利益15,463百万円(連結会計年度比61.7%増)、営業損失569百万円(前連結会計年度は35百万円の営業利益)、経常損失704百万円(前連結会計年度は23百万円の経常損失)及び親会社株主に帰属する当期純損失1,217百万円(前連結会計年度は5百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は4,233百万円と前連結会計年度末(1,249百万円)に比べ2,984百万円増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、150百万円と前連結会計年度(1,475百万円)に比べ1,325百万円の減少となりました。この主な要因は、資金の支出を伴わない減価償却費2,295百万円による資金の増加があったものの、税金等調整前当期純損失△736百万円、たな卸資産の増加△733百万円、売上債権の増加△393百万円、前払費用の増加△609百万円、長期前払費用の増加△397百万円による資金の流出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により調達した資金は、188百万円と前連結会計年度(使用資金1,608百万円)に比べ1,797百万円の増加となりました。その主な要因は、株式会社エフエルシーの株式の取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入644百万円、ウォーターサーバー購入等有形固定資産の取得による支出△235百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、2,631百万円と前連結会計年度(使用資金632百万円)に比べ3,264百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出2,182百万円があったものの、長期及び短期借入金の増加3,452百万円、新株式の発行による収入2,301百万円によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
(金額:千円)
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セグメントの名称 |
生産高 |
前年同期比(%) |
|
ホーム・オフィス・デリバリー事業 |
2,004,011 |
107.1 |
|
合計 |
2,004,011 |
107.1 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは、受注から販売までの期間が短期間のため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(金額:千円)
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セグメントの名称 |
販売高 |
前年同期比(%) |
|
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ホーム・オフィス・デリバリー事業 |
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(1)ナチュラルミネラルウォーター販売 |
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直接販売・取次店 |
14,031,347 |
166.7 |
|
|
代理店・特約店・OEM |
2,203,089 |
99.4 |
|
|
小計 |
16,234,437 |
152.7 |
|
|
(2)ウォーターサーバー販売 |
618,985 |
38.9 |
|
|
(3)その他 |
1,175,421 |
141.0 |
|
|
合計 |
18,028,843 |
138.1 |
|
|
その他 |
1,918,900 |
― |
|
|
総合計 |
19,947,744 |
152.8 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
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プレミアムウォーター株式会社 |
3,206,320 |
24.6 |
― |
― |
なお、当連結会計年度については、当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
当社グループは、製販一体型経営の優位性をいかし、「家に井戸をもとう」というコンセプトのもとに、宅配水事業者として顧客数において業界首位となることを目指しております。その目指すべき将来の姿は、持続的な成長とM&Aによって実現することを前提としております。実現に向けて次の課題に重点的に取り組んでまいります。
(1)マーケットシェアの拡大
ホーム・オフィス・デリバリー事業分野においては、宅配水に対する顧客の需要は底堅いものの、同業他社との競争は厳しさを増しております。そのなかで当社グループのマーケットシェアを拡大するためには、当社グループの独自性を発揮し、他社との優位を確保することが必要となります。そのためには、単に宅配水を利用いただくにとどまらず、宅配水の利用を起点にした水との親和性の高い付帯商材の提案や会員限定サービスの提供を通じて、顧客満足度の更なる向上を目指してまいります。
また、顧客データベースの充実化とその運用の精度を高めることによって、既存顧客の維持や満足度の向上に資する販売体制の構築に取り組んでまいります。
更に、これからもより多くの方に当社グループの宅配水を利用いただくため、当社グループの提携先となるパートナー企業の開拓をより一層強化するとともに既存事業との事業とのシナジーが見込める企業を対象としたM&A等により販売チャネルを拡大してまいります。
(2)物流体制の改革
現在、小口配送の増加や人材不足等の諸要因により主要運送会社の運送費がより一層増加する可能性があります。かかる事業環境のなかで当社グループが宅配水サービスを顧客に継続的かつ安定的に提供するため、当社グループの抱える物流体制の更なる自動化・効率化を含む見直しや多様な配送方法を構築してまいります。
(3)人材育成と優秀な人材の確保
当社グループが抱える経営課題を迅速かつ適切に対処するためには、優秀な人材の確保と人材能力開発が必須となります。また、既存顧客の維持や顧客満足度の向上にあたっては、顧客に対応する従業員の質の向上が求められてまいります。
これからは、新卒者を中心とした採用活動の強化に加え、顧客サポートや商品知識の習得等のための教育研修体制の強化、事業戦略等に関する能力の底上げ、経営人材の育成を推進してまいります。
(4)コーポレート・ガバナンスの充実化
当社グループは、コーポレート・ガバナンスの充実は、企業価値を継続的に高め、株主、取引先、顧客、従業員等のステークホルダーの信頼を得るためには必要不可欠であると考えております。コーポレートガバナンス・コードに基づき、取締役の経営責任を強く意識し、企業経営における透明性の確保、意思決定過程の明確化や不正の防止に努め、ステークホルダーとの良好な関係を築いてまいります。
以上の取組みに加え、当社グループの安定的かつ持続的な成長を担保するため、リスクマネジメントの強化に注力してまいります。その一環として、危機災害に備えた製造・物流拠点の分散化、情報セキュリティの強化、コンプライアンスに関する社内体制の整備を推し進めてまいります。
以下に於いて、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業展開その他に関して、リスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。
(1)水源に関するリスク(自社水源)
① 当社グループの製品であるナチュラルミネラルウォーターの生産拠点は、富士吉田工場のほか、島根県浜田市と熊本県阿蘇郡南阿蘇村があります。富士吉田工場の毀損や水源の枯渇、天災等により工場の操業が長期にわたり停止した場合であっても、代替拠点にて生産・出荷する等の措置が可能となりました。しかしながら、富士吉田工場は当社グループの重要な生産拠点として位置付けていることから、このような事態が発生した場合には当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループの製品である12ℓ入りナチュラルミネラルウォーターの品質につきましては、飲用水における水質の評価基準の一例として、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の含有量(水道水の上限で10mg/ℓ)につき当社グループ提供の「CLYTIA 富士山のお水」の場合0.08mg/ℓと極めて良質な状態を維持しており、また、保健所の指示に基づき定期的な水質検査を実施し、水質の維持管理にも努めております。
営業許可については、富士吉田工場での生産活動において必要不可欠であり、現時点では許可の取消や営業停止事由(食品衛生法第55条・第56条)に該当するような事実は存在しておりません。しかしながら、富士吉田工場が同法55条に定める禁止条件や規定に違反しているとみなされた場合、同法第56条に定める基準に違反しているとみなされた場合、食品衛生管理者が不在となった場合、天災・人災等の影響によりその水質が食品衛生法に適合しないほど大幅に変化した場合には営業許可の取消しや一定期間の営業停止処分を受けることがあり、その場合には当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、営業許可の概要は次のとおりであります。
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許認可等の取得者名 |
取得年月・許認可等の |
許認可等の内容 |
|
プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場) |
平成25年7月 |
富士吉田工場の営業許可 |
③ 当社グループの水源については、株式会社地球科学研究所によって60年以上前に富士山に降雨した水が浸透し、濾過されて地下水となって採取されていると推定されており、過去60年間において富士山の降水状況は安定的であることから、地下水の水量についても安定的に推移するものと当社グループは想定しておりますが、地層等の大幅な変化などによって水脈の流れに大幅な変化が発生した場合、水脈が枯渇し水の採取が不可能となる可能性があります。
④ 当社グループの所有・使用している井戸は、富士吉田市の定める富士吉田市地下水保全条例第3条及び同条例附則第2項に基づき、富士吉田市より開発許可を受け1日966tの揚水が許可されております。現時点では許可の取消事由(同条例第13条)に該当するような事実は存在しておりません。しかしながら、富士吉田市に井戸が許可の基準(同条例第4条)に適合していないとみなされ、かつ、是正勧告に従わない等の重大な不法行為が発生した場合、取水許可が取り消され生産活動ができなくなるため、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、開発許可の概要は次のとおりであります。
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許認可等の取得者名 |
取得年月・許認可等の |
許認可等の内容 |
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1号井戸 |
富士ウォーター株式会社 |
平成19年3月 |
井戸の設置にあたり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定 |
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2号井戸 |
プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場) |
平成23年2月 |
井戸の設置許可及び井戸の設置に当たり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定 |
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3号井戸 |
プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場) |
平成23年2月 |
井戸の設置許可及び井戸の設置に当たり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定 |
(注)平成22年9月に、富士吉田市との間で地下水採取量を966t/日に変更した協定を締結しております。
(2)工場に関するリスク(自社工場)
① 当社グループの富士吉田工場は、FSSC22000に基づく運用を行い、品質管理等を厳正に行う体制を整えており、また工場設備につきましてもスペアパーツの保有等損傷発生時に対する対策も行っておりますが、工場又は井戸が罹災することで重大な被害が発生した場合、操業の停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループの富士吉田工場では、厳密な品質管理の下、12ℓ入りナチュラルミネラルウォーターを製品として生産・出荷しております。現在は2本の生産ラインが稼働しており月間約115万本の生産が可能でありますが、2ラインとも何等かの不具合が発生した場合や天災等の事由により長期間電力供給が途絶した場合には、操業停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループの富士吉田工場の揚水装置及び製造ラインは全て電力によって稼動しており、現状安定した電力供給を受けておりますが、天災等の事由により長期間電力供給が途絶した場合、操業の停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 当社グループの富士吉田工場では、水の充填までの工程において外気に接触することなく、充填工程はクラス1000相当(FED-STD-209 米国連邦規格で制定されたクリーンルームの清浄度の単位)のクリーンルームで人の手を介することなく行われており、送水パイプにつきましても毎日の操業前に洗浄が行われております。また、水の殺菌工程のフィルターにつきましても定期的に交換を行っておりますが、殺菌工程のフィルター4基が同時に機能不全に陥るなどの重大な事故が発生した場合、水に異物が混入する等の事象が発生し操業に影響が出る可能性があります。
(3)OEM供給元に関するリスク
当社グループの主力製品のうち島根県浜田市、熊本県阿蘇郡南阿蘇村を主水源とした製品は、OEM契約に基づきナチュラルミネラルウォーターのOEM供給を受けております。OEM供給元とはOEM契約を締結するにあたり、当社グループの基準と同レベルの水質検査や生産体制の確認、企業調査等を実施し、現在も良好な取引関係を築いておりますが、OEM供給元の水質や工場設備等に重大な問題が発生した場合、業績不振や予期せぬ契約の打切りが行われた場合には、生産体制や当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4)製品に関するリスク
① 当社グループの製品は、1日に10数回に及ぶ自主的な検査と定期的な放射線物質の検査を実施しており、厳格な品質管理を行っておりますが、生産途中あるいは輸送中における毒物混入や放射能被ばくなどが発生した場合、当社グループの製品に重大な瑕疵が発生する可能性があります。
② 当社グループの製品ボトルは、一般的に安全性が高いとされるPETボトルを使用しておりますが、将来の研究においてその有害性が検証された場合、当社グループの製品ボトルの素材変更が必要となるため、当社グループ製品の製造に重大な影響が発生する可能性があります。
③ 当社グループは、定期配送による販売を行っております。当社グループは味と鮮度にこだわったナチュラルミネラルウォーターを販売するために製品の劣化を最小限に止める、という経営方針により、製品の出庫期限は原則1ヶ月以内とし、それに合わせた生産体制をとっております。しかしながら、何らかの要因で工場の生産に支障が生じ製品在庫がなくなった時には、定期配送を行うことができず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)製造コストが上昇した場合のリスク
当社グループが提供する製品は、安心・安全な天然水でありますが、これは水質がよく、水量の豊富な水源に依存しております。従って、天災や災害などにより、水質が飲用に適さなくなった場合、あるいは一定の水量が確保できなくなった場合には、中長期にわたって製品供給が不可能になることや、代替水源は確保しているものの新たな水源の確保や工場の建設、設備投資が必要になり、製造コストが大きく上昇する可能性があります。
また、当社グループの製品は、特殊な構造・機能をもったボトルにボトリングして販売しておりますが、当該ボトルの原材料である石油価格の高騰により、原価高の要因となる可能性があります。当社グループが今後これらの不測の事態や市場環境の変化に対応できず、コスト増を生産の合理化や販売価格への転嫁で補えなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)ウォーターサーバーに関するリスク
① 当社グループのウォーターサーバーは電気用品安全法に基づくPSE検査及び食品衛生法にも適合した商品であり、また、製造にあたっても厳格な検査を行っておりますが、製造工程に重大な欠陥があった場合や将来の法改正によって不適合となった場合、リコールが発生し、当社グループの財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループのウォーターサーバーは、現在海外3社のメーカーに製造を委託しております。なんらかの事由によりメーカーとの契約が解除された場合や、天災や不慮の事故等によりウォーターサーバー製造工場の操業が困難になった場合、代替するメーカーの選定を行う間、ウォーターサーバーの納入が受けられなくなる可能性があります。
③ 当社グループのウォーターサーバーの決済は、中国製のものは米ドル建、韓国製のものはウォン建で行っております。将来の為替レートが大幅に円安となった場合、当社グループのウォーターサーバー購入代金が上昇し当社グループの財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(7)物流に関するリスク
① 当社グループの製品である12ℓ入りナチュラルミネラルウォーター及び商品であるウォーターサーバーにつきましては、宅配事業者に委託して当社グループ顧客宅に配送しておりますが、宅配業者の同時操業停止の事象により配送ができなくなった場合、代替する事業者を選定するまでの間当社グループの製品・商品の配送が困難になる可能性があります。
② 当社グループの製品である12ℓ入りナチュラルミネラルウォーター及び商品であるウォーターサーバーの配送ルートが、天災や不慮の事故等により長期に渡り不通となった場合、再開・正常化するまでの間、当社グループの製品・商品の配送が困難になる可能性があります。
③ 当社グループの商品であるウォーターサーバーは海外にて製造しており、天災や国内の騒乱、戦争等の事象により輸送ができなくなった場合、顧客に対しウォーターサーバーの納入ができなくなる可能性があります。
④ 物流コストの上昇傾向が続く中で、生産の合理化や販売価格への転嫁で補えなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)水の販売に関するリスク
① 当社グループでは、顧客基盤の拡大・維持を図るため、徹底的なマーケティングを行い、顧客ニーズのリアルタイムな把握及びアフターサービスの充実、商品ラインナップの多様化など競合他社との差別化に取組んでおります。従来からの主たる販売手法であるデモンストレーション販売に加えてテレマーケティングや法人営業も新たな営業手法として取り入れておりますが、事業計画通りに新規顧客獲得が進まない、また、既存顧客の解約率が事業計画以上に高く推移した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループによるデモンストレーション販売において、販売会場提供元である取引先とは良好な取引関係を保ち、販売スタッフや営業代行会社への研修においてもルール・マナーの遵守を徹底しておりますが、競合他社による独占的な会場占有や販売スタッフのルール・マナー違反が恒常的に行われる等の事由により、デモンストレーション会場の提供が受けられなくなった場合、販売の機会が減少するため当社グループの業績及び財政状態に影響が発生する可能性があります。
③ 当社グループは、顧客の勧誘に際して、特定商取引に関する法律の適用を受けております。当社グループでは、デモンストレーション販売や訪問販売等による契約の勧誘においては、事実を誤認させるような行為や押し売りにより困惑させるような行為を一切禁止しております。また、契約に際しては書面交付を義務付け、その内容の説明を適切に行うとともに、顧客本人が十分納得していただいた場合のみ契約を締結しております。
当社グループでは、販売に関する一連のルール・手続きを定め、社員・営業代行会社に対して、定期的にコンプライアンス研修を開催し、ルールの徹底を図っております。さらに、代理店等に対しても、本法の趣旨を十分理解させるとともに、定期的に指導しております。
このように、当社グループでは、本法に抵触するような事実が発生しないように万全の体制を構築しておりますが、万一本法に抵触する、又はそのように誤認される行為があった場合には、行政機関による指導や業務停止命令の対象となる可能性があります。また、将来において、本法が改正又は新たな法令等が制定され、当社グループが適切に対応できない場合には、事業の業務遂行に支障をきたす可能性があります。したがって、このような状況が起こった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 多くの宅配水製造・販売事業者の業務運営において重大な法令違反や犯罪行為が行われる等業界全体に対する世論の不信感が発生した場合、当社グループの販売に対する風評被害が発生し当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(9)ITへの依存に関するリスク
① 当社グループは当社業務に合わせて開発された基幹販売管理システムを使用し、受注・出荷・請求・在庫管理を一括して行っておりますが、システム改修等の際の不具合の発生やシステムダウンなどが発生した場合、当社グループの業務遂行に重大な影響が発生する可能性があります。
② 当社グループのシステムはインターネット・データセンターに格納されており、その安全性は検証済でありますが、天災のほかサイバーテロ等の事由によりデータセンターが機能不全に陥った場合、あるいはインターネット自体に問題が生じ通信に重大な影響が発生した場合、当社グループの業務遂行に重大な影響が発生する可能性があります。
(10)親会社との関係に関するリスク
株式会社光通信(東証第一部 証券コード9435)グループは、当連結会計年度末日において、当社の発行済株式総数の76.2%(間接保有分を含む)を保有している親会社であり、当社は株式会社光通信を中核とする企業グループ(以下「光通信グループ」といいます)に属しております。
当社グループは、光通信グループの中において宅配水の製造・販売という異色の事業を行っており、独立した経営体制をとっておりますが、将来光通信グループの経営方針に変更が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。
(11)個人情報保護に関するリスク
当社グループは、当社グループの直接販売顧客のみならず、代理店やOEM先の顧客についてもその住所、氏名等の個人情報を保有しております。当社グループは当社グループの規程に基づき、その情報管理は徹底しておりますが、顧客情報の紛失、サイバー攻撃等不測の事態が発生し、保険適用額を超えたコストが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響が発生する可能性があります。
(12)知的財産所有権に関するリスク
当社グループはPETボトルに関する特許(特許第5253085号)及びウォーターサーバーに関する特許(特許第4681083号)を取得しており、当社グループのPETボトル及びウォーターサーバーは外気の入りにくい構造を構築しておりますが、これらの特許が侵害された場合やさらに優れた発明がなされた場合、当社グループの差別化要因の一部が損なわれることになり、顧客獲得に関して影響を及ぼす可能性があります。
また、ウォーターサーバー等の開発に際し、当社グループはあらかじめ他社の知的財産所有権侵害の可能性の有無を調査しておりますが、商品化・販売開始以降に侵害が発覚した場合には、商品販売中止のほか、損害賠償請求訴訟が提起され損賠賠償金の支払いが生じる可能性もあり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。
(13)自然災害、事故等に関するリスク
当社グループの主要な事業拠点は、富士吉田工場、西桂工場、ロジスティクス及びお客様サービスセンターの所在する山梨県と本社所在地である東京都であります。当該地区において大地震、台風、大雪、噴火等の自然災害及び事故、火災等により、業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合には、事業活動に支障をきたす可能性があり、当社グループの業績及び財政状態にに重大な影響を与える可能性があります。
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相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
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コスモライフ株式会社 |
日本 |
飲料ディスペンサ用カートリッジの特許技術に関する通常実施権の使用許諾契約 |
自 |
平成18年10月17日 |
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至 |
平成19年10月16日 |
※自動更新 |
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富士ウォーター株式会社 |
日本 |
原水の供給を受けることに関する取引基本契約 |
自 |
平成20年11月1日 |
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|
至 |
平成21年10月31日 |
※自動更新 |
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四国化工機株式会社 |
日本 |
ウォーターサーバー用飲料用ボトルの製造委託契約 |
自 |
平成22年9月2日 |
|
|
至 |
平成23年9月1日 |
※自動更新 |
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宁波澳成电器制造有限公司 |
中国 |
ウォーターサーバーの製造委託契約 |
自 |
平成24年2月9日 |
|
|
至 |
平成25年2月8日 |
※自動更新 |
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プレミアムウォーター株式会社 |
日本 |
製品をOEMで供給することに関する基本契約 |
自 |
平成24年4月25日 |
|
|
至 |
平成26年4月24日 |
※自動更新 |
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株式会社ケイ・エフ・ジー |
日本 |
製品のOEM取引に関する基本契約 |
自 至 |
平成26年11月1日 平成29年10月31日 |
※自動更新 |
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ハイコムウォーター株式会社 |
日本 |
製品のOEM取引に関する基本契約 |
自 至 |
平成26年12月1日 平成31年11月30日 |
※自動更新 |
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株式会社エフエルシー |
日本 |
経営統合に関する基本合意 |
|
(締結日) 平成28年4月15日 |
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株式会社エフエルシー |
日本 |
平成28年7月1日を効力発生日とする株式交換契約 |
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(締結日) 平成28年4月15日 |
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株式会社ウォーターダイレクト |
日本 |
平成28年7月1日を効力発生日とする吸収分割契約 |
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(締結日) 平成28年4月18日 |
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株式会社アイケアジャパン |
日本 |
製品のOEM提供に関する基本契約 |
自 至 |
平成28年12月27日 平成40年3月31日 |
※自動更新 |
当社グループの研究開発は、より安心で安全な水を顧客に提供するために、当社独自の設計であるウォーターサーバーについて、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおり、研究開発体制としては、生産・開発本部における技術部及び品質保証部において推進されております。
当連結会計年度においては、省スペース・省電力、ボトル下置きタイプの次世代ウォーターサーバー等を主要課題にして研究開発を行いました。その結果、当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は125,165千円となっております。
なお、当社グループは、ナチュラルミネラルウォーターを宅配するホーム・オフィス・デリバリー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は9,550百万円と前連結会計年度末(3,729百万円)に比べ5,821百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加3,084百万円、売掛金の増加1,160百万円、商品及ぶ製品の増加795百万円及び前払費用の増加632百万円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は7,926百万円と前連結会計年度末(4,113百万円)に比べ3,813百万円の増加となりました。その主な要因は、賃貸用資産の増加2,656百万円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は7,280百万円と前連結会計年度末(3,407百万円)に比べ3,873百万円の増加となりました。その主な要因は、未払金の増加1,379百万円及び割賦未払金の増加1,170百万円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は8,907百万円と前連結会計年度末(2,101百万円)に比べ6,806百万円の増加となりました。その主な要因は、長期割賦未払金の増加2,851百万円、社債の増加2,788百万円及び長期借入金の増加1,291百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,289百万円と前連結会計年度末(2,333百万円)に比べ1,044百万円の減少となりました。その主な要因につきましては、新株発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,154百万円増加する一方、株式交換による利益剰余金の減少2,134百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失1,217百万円の計上となったためであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度において、当社グループは株式会社エフエルシーとの経営統合により、同社の擁する強力な営業体制を軸とする当社グループ全体の販売体制の再編と集約化を行い、当社の創業時からの強みである製販一体型体制のより一層の強化を図ってまいりました。これにより、当連結会計年度も引き続き重点施策の1つとして位置付けている顧客基盤の強化に向けて、営業活動の規模の拡大や、既存顧客の満足度向上のための各種キャンペーンを実施するなど販売強化に努めた結果、新規契約者数は順調に推移し、平成29年度3月期末の保有契約件数は当初計画された数値を大幅に上回る結果を収めました。それに伴い、ナチュラルミネラルウォーターの出荷本数が順調に増加したことによって、売上高は19,947百万円となりました。また、プリフォームの生産によるPET容器の完全内製化が、出荷本数の増加に伴い製造原価低減効果を高めたことで、売上総利益は15,463百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、販売体制の集約化による一定のコスト低減効果が生じているものの、顧客基盤の強化に向けた営業活動の拡大に伴う先行費用の増加等の影響により16,033百万円となりました。主なものとして、販売手数料が3,177百万円、販売促進費が1,689百万円、商品製品配送料が3,844百万円、減価償却費が2,105百万円発生いたしました。この結果、営業損失は569百万円となりました。
営業外損益においては、収益では54百万円、主な費用では支払利息85百万円、社債利息42百万円、支払手数料29百万円、持分法による投資損失19百万円を計上した結果、経常損失は704百万円となりました。
特別損益においては、固定資産除却損16百万円、減損損失15百万円を計上した結果、税金等調整前当期純損失は736百万円となりました。さらに、当連結会計年度におきましては、販売規模の拡大に伴い、ナチュラルミネラルウォーターの製造等を担う当社連結子会社の法人税等の負担額の増加が当社グループの損失を拡大させており、親会社株主に帰属する当期純損失は1,217百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営戦略の現状と見通し
わが国経済においては、経済政策等の効果を背景に、企業の収益力の改善にも支えられ、景気は緩やかな回復基調が継続するものと見込んでおり、ホーム・オフィス・デリバリー業界においても、引き続き緩やかな成長基調にあるものと見込まれます。
今後の見通しにつきましては、経営統合の効率化などの効力をいかし、顧客基盤を強固なものとすべく新規顧客獲得の更なる強化を図ってまいります。先行的に獲得費用が発生いたしますが、より多くの顧客に長期間継続して利用してもらうことにより安定的な収益を確保する体制作りを進めてまいります。また、出荷本数の増加を見越して生産能力の増強を目的とする生産関連の設備投資やシステム投資を実施してまいります。
これらの経営努力による次期の当社グループ業績は、売上高26,000百万円(当連結会計年度比30.3%増)、営業損失850百万円(当連結会計年度569百万円損失)、経常損失1,100百万円(当連結会計年度704百万円損失)、親会社株主に帰属する当期純損失1,110百万円(当連結会計年度1,217百万円損失)を見込んでおります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。