第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、平成29年5月に発表した中期経営計画の実現に向けて、宅配水事業の製造から販売に至る各過程に関して集中的に経営資源を投下してまいりました。そして、今後は、この保有契約件数を引き続き重要な経営指標として設定しつつ、適切な財務基盤の構築と経営資源の有効活用へのバランスに配慮した平成30年5月公表に係る修正後の中期経営計画(以下「新中期経営計画」といいます。)のもとで、継続的な収益の積み上げを実現してまいります。

そのために当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。

    (1)安定的な商品配送網の構築

現在、人員不足等を背景として主要配送業者による商品の配送数量等の各種制限や運賃値上げの要請を受けております。当社グループの収益基盤が損なわれることなくお客様に対する安定的な配送を実現するため、主要運送業者との協業関係を維持しつつ、商品の提供方法の効率化や地域別に独自の配送網を構築することを推進してまいります。

  (2)マーケットシェアの拡大

宅配水分野における当社グループの保有契約件数を順調に積み上げておりますが、新中期経営計画で掲げるとおりに保有契約件数を積み上げることとお客様一人当たりの収益を向上させることが当社グループの安定的かつ持続的な成長のために必要不可欠であると考えております。これに対応するべく、主に以下の点に取り組んでまいります。

 ア.パートナー企業の開拓や販売チャネルの拡大、営業人員の増強により当社グループの潜在的なお客様へのアプローチの拡大

イ.お客様対応の質の向上や、強力な営業を支える従業員や取次店(パートナー)に対する営業活動時のコンプライアンスをはじめとする各種教育を徹底することを通じた当社グループとお客様との間のサービス契約の維持(解約抑止)

ウ.「お客様の身の回りの生活を豊かにする」ことをコンセプトに宅配水サービスの提供を起点にした多様性のある商品・サービスの提供とその内容の充実化

  (3)基幹システムの刷新

今後予想される保有契約件数の増加ペースに対応しつつ効率的に業務を運営するためには当社グループの顧客管理システムなどの基幹システムの大幅な刷新が必要となります。中期的に基幹システムの刷新を図ることで当社グループの業務運営の更なる効率化を目指してまいります。

  (4)内部管理体制等の充実化

各種研修等を通じたコンプライアンス遵守の意識の更なる浸透、各種分野におけるリスクマネジメントの徹底、顧客本位の業務運営を実現するための方針を定めたうえで、これらの実践に努めることで企業価値の向上に向けた内部管理体制の一層の強化に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業展開その他に関して、リスク要因となる可能性のある主な事項について記載しております。

 

(1)水源に関するリスク(自社水源)

① 当社グループの製品であるナチュラルミネラルウォーターの生産拠点は、富士吉田工場のほか、島根県浜田市と熊本県阿蘇郡南阿蘇村があります。富士吉田工場の毀損や水源の枯渇、天災等により工場の操業が長期にわたり停止した場合であっても、代替拠点にて生産・出荷する等の措置が可能となりました。しかしながら、富士吉田工場は当社グループの重要な生産拠点として位置付けていることから、このような事態が発生した場合には当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループの製品であるナチュラルミネラルウォーターの品質につきましては、飲用水における水質の評価基準の一例として、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の含有量(水道水の上限で10mg/ℓ)について、当社グループ提供のナチュラルミネラルウォーターの場合0.08mg/ℓと極めて良質な状態を維持しており、また、保健所の指示に基づき定期的な水質検査を実施し、水質の維持管理にも努めております。
 営業許可については、富士吉田工場での生産活動において必要不可欠であり、現時点では許可の取消や営業停止事由(食品衛生法第55条・第56条)に該当するような事実は存在しておりません。しかしながら、富士吉田工場が同法55条に定める禁止条件や規定に違反しているとみなされた場合、同法第56条に定める基準に違反しているとみなされた場合、食品衛生管理者が不在となった場合、天災・人災等の影響によりその水質が食品衛生法に適合しないほど大幅に変化した場合には営業許可の取消しや一定期間の営業停止処分を受けることがあり、その場合には当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 なお、営業許可の概要は次のとおりであります。

許認可等の取得者名

取得年月・許認可等の
名称及び所管官庁等

許認可等の内容
及び有効期限

プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場)

平成25年7月
営業許可
厚生労働省・消費者庁

富士吉田工場の営業許可
山梨県指令    
富東福 第3936号
有効期間
平成25年7月18日から
平成31年11月30日まで
(以降、5年ごとの更新)

 

 

③ 当社グループの水源については、株式会社地球科学研究所によって60年以上前に富士山に降雨した水が浸透し、濾過されて地下水となって採取されていると推定されており、過去60年間において富士山の降水状況は安定的であることから、地下水の水量についても安定的に推移するものと当社グループは想定しておりますが、地層等の大幅な変化などによって水脈の流れに大幅な変化が発生した場合、水脈が枯渇し水の採取が不可能となる可能性があります。

④ 当社グループの所有・使用している井戸は、富士吉田市の定める富士吉田市地下水保全条例第3条及び同条例附則第2項に基づき、富士吉田市より井戸設置許可を受け1日966tの揚水が許可されております。現時点では許可の取消事由(同条例第13条)に該当するような事実は存在しておりません。しかしながら、富士吉田市に井戸が許可の基準(同条例第4条)に適合していないとみなされ、かつ、是正勧告に従わない等の重大な不法行為が発生した場合、取水許可が取り消され生産活動ができなくなるため、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

   なお、井戸設置許可の概要は次のとおりであります。

 

許認可等の取得者名

取得年月・許認可等の
名称及び所管官庁等

許認可等の内容
及び有効期限

1号井戸

富士ウォーター株式会社

平成19年3月
地下水の利用に関する協定
富士吉田市
 

井戸の設置にあたり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定
(地下水採取量 630t/日)(注)
有効期限 なし

2号井戸

プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場)

平成23年2月
井戸設置許可並びに地下水の利用に関する協定
富士吉田市
 

井戸の設置許可及び井戸の設置に当たり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定
(地下水採取量 966t/日)
有効期限 なし

4号井戸

プレミアムウォーター株式会社(富士吉田工場)

平成29年7月
井戸設置許可並びに地下水の利用に関する協定
富士吉田市
 

井戸の設置許可及び井戸の設置に当たり地下水の有効かつ適正な利用を図るための協定
(地下水採取量 966t/日)
有効期限 なし

 

      (注)1.平成22年9月に、富士吉田市との間で地下水採取量を966t/日に変更した協定を締結しております。

         2.3号井戸については平成29年9月に廃止しております。

 

 

(2)工場に関するリスク(自社工場)

① 当社グループの富士吉田工場は、FSSC22000に基づく運用を行い、品質管理等を厳正に行う体制を整えており、また工場設備につきましてもスペアパーツの保有等損傷発生時に対する対策も行っておりますが、工場又は井戸が罹災することで重大な被害が発生した場合、操業の停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制に重要な影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループの富士吉田工場では、厳密な品質管理の下、ナチュラルミネラルウォーターを製品として生産・出荷しております。現在は2本の生産ラインが稼働しており月間約115万本の生産が可能でありますが、2ラインとも何等かの不具合が発生した場合や天災等の事由により長期間電力供給が途絶した場合には、操業停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループの富士吉田工場の揚水装置及び製造ラインは全て電力によって稼動しており、現状安定した電力供給を受けておりますが、天災等の事由により長期間電力供給が途絶した場合、操業の停止を余儀なくされ、当社グループの生産体制に重要な影響を及ぼす可能性があります。 

④ 当社グループの富士吉田工場では、水の充填までの工程において外気に接触することなく、充填工程はクラス1000相当(FED-STD-209 米国連邦規格で制定されたクリーンルームの清浄度の単位)のクリーンルームで人の手を介することなく行われており、送水パイプにつきましても毎日の操業前に洗浄が行われております。また、水の殺菌工程のフィルターにつきましても定期的に交換を行っておりますが、殺菌工程のフィルター4基が同時に機能不全に陥るなどの重大な事故が発生した場合、水に異物が混入する等の事象が発生し操業に影響が出る可能性があります。

(3)OEM供給元に関するリスク

  当社グループの主力製品のうち島根県浜田市、熊本県阿蘇郡南阿蘇村を主水源とした製品は、OEM契約に基づきナチュラルミネラルウォーターのOEM供給を受けております。OEM供給元とはOEM契約を締結するにあたり、当社グループの基準と同レベルの水質検査や生産体制の確認、企業調査等を実施し、現在も良好な取引関係を築いておりますが、OEM供給元の水質や工場設備等に重大な問題が発生した場合、業績不振や予期せぬ契約の打切りが行われた場合には、生産体制や当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 (4)製品に関するリスク

① 当社グループの製品は、1日に10数回に及ぶ自主的な検査と定期的な放射線物質の検査を実施しており、厳格な品質管理を行っておりますが、生産途中あるいは輸送中における毒物混入や放射能被ばくなどが発生した場合、当社グループの製品に重大な瑕疵が発生する可能性があります。

 

② 当社グループの製品ボトルは、一般的に安全性が高いとされるPETボトルを使用しておりますが、将来の研究においてその有害性が検証された場合、当社グループの製品ボトルの素材変更が必要となるため、当社グループ製品の製造に重大な影響が発生する可能性があります。 

③ 当社グループは、定期配送による販売を行っております。当社グループは味と鮮度にこだわったナチュラルミネラルウォーターを販売するために製品の劣化を最小限に止める、という経営方針により、製品の出庫期限は原則1ヶ月以内とし、それに合わせた生産体制をとっております。しかしながら、何らかの要因で工場の生産に支障が生じ製品在庫がなくなった時には、定期配送を行うことができず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)製造コストが上昇した場合のリスク

  当社グループが提供する製品は、安心・安全な天然水でありますが、これは水質がよく、水量の豊富な水源に依存しております。従って、天災や災害などにより、水質が飲用に適さなくなった場合、あるいは一定の水量が確保できなくなった場合には、中長期にわたって製品供給が不可能になることや、代替水源は確保しているものの新たな水源の確保や工場の建設、設備投資が必要になり、製造コストが大きく上昇する可能性があります。

  また、当社グループの製品は、特殊な構造・機能をもったボトルにボトリングして販売しておりますが、当該ボトルの原材料である石油価格の高騰により、原価高の要因となる可能性があります。当社グループが今後これらの不測の事態や市場環境の変化に対応できず、コスト増を生産の合理化や販売価格への転嫁で補えなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)ウォーターサーバーに関するリスク

① 当社グループのウォーターサーバーは電気用品安全法に基づくPSE検査及び食品衛生法にも適合した商品であり、また、製造にあたっても厳格な検査を行っておりますが、製造工程に重大な欠陥があった場合や将来の法改正によって不適合となった場合、リコールが発生し、当社グループの財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループのウォーターサーバーは、現在海外3社のメーカーに製造を委託しております。なんらかの事由によりメーカーとの契約が解除された場合や、天災や不慮の事故等によりウォーターサーバー製造工場の操業が困難になった場合、代替するメーカーの選定を行う間、ウォーターサーバーの納入が受けられなくなる可能性があります。

③ 当社グループのウォーターサーバーの決済は、中国製のものは米ドル建、韓国製のものはウォン建で行っております。将来の為替レートが大幅に円安となった場合、当社グループのウォーターサーバー購入代金が上昇し当社グループの財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(7)物流に関するリスク

① 当社グループの製品であるナチュラルミネラルウォーター及び商品であるウォーターサーバーにつきましては、宅配事業者に委託して当社グループ顧客宅に配送しておりますが、宅配業者の同時操業停止の事象により配送ができなくなった場合、代替する事業者を選定するまでの間当社グループの製品・商品の配送が困難になる可能性があります。

② 当社グループの製品であるナチュラルミネラルウォーター及び商品であるウォーターサーバーの配送ルートが、天災や不慮の事故等により長期に渡り不通となった場合、再開・正常化するまでの間、当社グループの製品・商品の配送が困難になる可能性があります。

③ 当社グループの商品であるウォーターサーバーは海外にて製造しており、天災や国内の騒乱、戦争等の事象により輸送ができなくなった場合、顧客に対しウォーターサーバーの納入ができなくなる可能性があります。

④ 物流コストの上昇傾向が続く中で、生産の合理化や販売価格への転嫁で補えなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8)水の販売に関するリスク

① 当社グループでは、顧客基盤の拡大・維持を図るため、徹底的なマーケティングを行い、顧客ニーズのリアルタイムな把握及びアフターサービスの充実、商品ラインナップの多様化など競合他社との差別化に取組んでおります。従来からの主たる販売手法であるデモンストレーション販売に加えてテレマーケティングや法人営業も新たな営業手法として取り入れておりますが、事業計画通りに新規顧客獲得が進まない、また、既存顧客の解約率が事業計画以上に高く推移した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当社グループによるデモンストレーション販売において、販売会場提供元である取引先とは良好な取引関係を保ち、販売スタッフや営業代行会社への研修においてもルール・マナーの遵守を徹底しておりますが、競合他社による独占的な会場占有や販売スタッフのルール・マナー違反が恒常的に行われる等の事由により、デモンストレーション会場の提供が受けられなくなった場合、販売の機会が減少するため当社グループの業績及び財政状態に影響が発生する可能性があります。

③ 当社グループは、顧客の勧誘に際して、特定商取引に関する法律の適用を受けております。当社グループでは、デモンストレーション販売や訪問販売等による契約の勧誘においては、事実を誤認させるような行為や押し売りにより困惑させるような行為を一切禁止しております。また、契約に際しては書面交付を義務付け、その内容の説明を適切に行うとともに、顧客本人が十分納得していただいた場合のみ契約を締結しております。

  当社グループでは、販売に関する一連のルール・手続きを定め、社員・営業代行会社に対して、定期的にコンプライアンス研修を開催し、ルールの徹底を図っております。さらに、代理店等に対しても、本法の趣旨を十分理解させるとともに、定期的に指導しております。

  このように、当社グループでは、本法に抵触するような事実が発生しないように万全の体制を構築しておりますが、万一本法に抵触する、又はそのように誤認される行為があった場合には、行政機関による指導や業務停止命令の対象となる可能性があります。また、将来において、本法が改正又は新たな法令等が制定され、当社グループが適切に対応できない場合には、事業の業務遂行に支障をきたす可能性があります。したがって、このような状況が起こった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 多くの宅配水製造・販売事業者の業務運営において重大な法令違反や犯罪行為が行われる等業界全体に対する世論の不信感が発生した場合、当社グループの販売に対する風評被害が発生し当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(9)ITへの依存に関するリスク

① 当社グループは当社業務に合わせて開発された基幹販売管理システムを使用し、受注・出荷・請求・在庫管理を一括して行っておりますが、システム改修等の際の不具合の発生やシステムダウンなどが発生した場合、当社グループの業務遂行に重大な影響が発生する可能性があります。

② 当社グループのシステムはインターネット・データセンターに格納されており、その安全性は検証済でありますが、天災のほかサイバーテロ等の事由によりデータセンターが機能不全に陥った場合、あるいはインターネット自体に問題が生じ通信に重大な影響が発生した場合、当社グループの業務遂行に重大な影響が発生する可能性があります。

(10)親会社との関係に関するリスク

  株式会社光通信(東証第一部 証券コード9435)グループは、当連結会計年度末日において、当社の発行済株式総数の76.0%(間接保有分を含む)を保有している親会社であり、当社は株式会社光通信を中核とする企業グループ(以下「光通信グループ」といいます)に属しております。
 当社グループは、光通信グループの中において宅配水の製造・販売という異色の事業を行っており、独立した経営体制をとっておりますが、将来光通信グループの経営方針に変更が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。

(11)個人情報保護に関するリスク

  当社グループは、当社グループの直接販売顧客のみならず、代理店やOEM先の顧客についてもその住所、氏名等の個人情報を保有しております。当社グループは当社グループの規程に基づき、その情報管理は徹底しておりますが、顧客情報の紛失、サイバー攻撃等不測の事態が発生し、保険適用額を超えたコストが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響が発生する可能性があります。

 

 (12)知的財産所有権に関するリスク

  当社グループはPETボトルに関する特許(特許第5253085号)及びウォーターサーバーに関する特許(特許第4681083号)を取得しており、当社グループのPETボトル及びウォーターサーバーは外気の入りにくい構造を構築しておりますが、これらの特許が侵害された場合やさらに優れた発明がなされた場合、当社グループの差別化要因の一部が損なわれることになり、顧客獲得に関して影響を及ぼす可能性があります。
 また、ウォーターサーバー等の開発に際し、当社グループはあらかじめ他社の知的財産所有権侵害の可能性の有無を調査しておりますが、商品化・販売開始以降に侵害が発覚した場合には、商品販売中止のほか、損害賠償請求訴訟が提起され損賠賠償金の支払いが生じる可能性もあり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。

 (13)自然災害、事故等に関するリスク

  当社グループの主要な事業拠点は、富士吉田工場、西桂工場、ロジスティクス及びお客様サービスセンターの所在する山梨県と本社所在地である東京都であります。当該地区において大地震、台風、大雪、噴火等の自然災害及び事故、火災等により、業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合には、事業活動に支障をきたす可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況は以下のとおりであります。

 

① 財政状況及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、海外経済の不確実性や金融市場の変動の影響に留意する必要があるものの、企業業績の回復や雇用環境の改善を背景に、設備投資の緩やかな増加及び雇用や所得の改善に伴う個人消費の持ち直しの動きが続きました。その一方で、依然として地政学的リスクなどの不確実性が伴う状況も継続しております。

当社グループの主力事業である宅配水事業の分野においては、平成23年3月の東日本大震災以降の飲料水に対する「安心」・「安全」・「安定供給」を求める意識の高まりを背景に、各家庭への宅配水の普及が着実に広まっております。しかしながら、人員不足等を背景とする物流網における各種料金の値上げや商品の配送制限など当社グループを取り巻く事業環境はより一層厳しいものとなっております。

このような状況のもとで、当社グループは、安心・安全でおいしい日本の高品質な天然水を全国のお客様にお届けすることを起点にお客様の生活を豊かにし、お客様・株主様をはじめとするあらゆる関係者の満足度の向上を図ることを通じて企業価値を高めることを経営理念としております。この企業価値の向上にあたっては、今後の事業環境の変化に耐えられるように主力の宅配水事業で収益基盤の確保と強化を図ることが最善との考え方のもと、宅配水サービスの保有契約件数を重要な経営指標として設定したうえで、平成29年5月に発表した中期経営計画の実現に向けて、製造設備の増強や営業人員の拡大など、宅配水分野の製造から販売までの各過程に集中的に経営資源を投下してまいりました。これにより、平成30年3月期末においては、以下のとおり、この中期経営計画に沿って保有契約件数(平成30年3月期末目標:累計650,000件)を積み上げることができました。

 

 当期末保有契約件数 650,676件(前連結会計年度末472,830件 当連結会計年度増加数177,846件

(※)保有契約件数の集計にあたっては4か月以上宅配水のご購入の実績がない場合は除外しております。また、当社グループがOEM提供先等のお客様に対して直接に商品をお届けする場合には、このOEM提供先の保有契約件数も算定の対象に入れております。

 

他方で、宅配水ボトルの内製化をはじめとする製造体制の強化により一定のコスト削減効果が出ているものの、順調に保有契約件数を積み上げたことに伴う販売促進費等の全体的な増加に加え、人件費の上昇等や主要運送会社の運賃値上げが当社グループの利益の主な押下げ要因となっております。

 

以上により、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高27,716百万円(前連結会計年度比38.9%増)、営業損失1,179百万円(前連結会計年度は569百万円の営業損失)、経常損失1,559百万円(前連結会計年度は704百万円の経常損失)及び親会社株主に帰属する当期純損失1,493百万円(前連結会計年度は1,217百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

また、財政状態については以下のとおりとなります。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は12,279百万円と前連結会計年度末(9,550百万円)に比べ2,728百万円の増加となりました。その主な増加要因としては、現金及び預金の増加1,221百万円、売掛金の増加953百万円及び前払費用の増加707百万円であります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は11,565百万円と前連結会計年度末(7,926百万円)に比べ3,638百万円の増加となりました。その主な増加要因としては、賃貸用資産の増加2,234百万円び長期前払費用の増加770百万円であります

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は10,123百万円と前連結会計年度末(7,280百万円)に比べ2,843百万円の増加となりました。その主な増加要因としては、短期借入金の増加933百万円、1年内返済の長期借入金の増加802百万円、未払金の増加881百万円及び割賦未払金の増加706百万円であります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は10,906百万円と前連結会計年度末(8,907百万円)に比べ1,999百万円の増加となりました。その主な増減要因は社債の償還2,811百万円があったものの、長期借入金の増加1,373百万円、リース債務の増加529百万円及び長期割賦未払金の増加2,864百万円があったためであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は2,814百万円(前連結会計年度末比1,524百万円の増加)となりました。主な増減要因につきましては、A種優先株式の発行及び新株予約権の行使による株式発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,519百万円増加する一方、親会社株主に帰属する当期純損失1,493百万円の計上となったためであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は5,055百万円と前連結会計年度末(4,233百万円)に比べ821百万円増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、531百万円と前連結会計年度(150百万円)に比べ381百万円の増加となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失1,579百万円であったものの、資金の支出を伴わない減価償却費3,429百万円による資金の増加があり、売上債権の増加1,095百万円、未払金の増加937百万円、前払費用の増加710百万円、長期前払費用の増加769百万円による資金の流出があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、1,531百万円と前連結会計年度(資金調達188百万円)に比べ1,719百万円の減少となりました。その主な要因は、定期預金の預入による支出500百万円、有形固定資産の取得による支出640百万円及び無形固定資産の取得による支出335百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、1,825百万円と前連結会計年度(2,631百万円)に比べ805百万円の減少となりました。その主な要因は、長期及び短期借入金の増加4,733百万円、長期借入金の返済による支出△1,624百万円及び割賦債務の返済による支出1,676百万円によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。

(金額:千円)

セグメントの名称

生産高

前年同期比(%)

ホーム・オフィス・デリバリー事業

2,551,323

127.3

合計

2,551,323

127.3

 

 (注)1.金額は製造原価によっております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 

 

b. 受注状況

当社グループは、受注から販売までの期間が短期間のため、記載を省略しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

(金額:千円)

セグメントの名称

販売高

前年同期比(%)

 

ホーム・オフィス・デリバリー事業

 

(1)ナチュラルミネラルウォーター販売

 

 

 

   直接販売・取次店

22,091,699

157.4

 

   代理店・特約店・OEM

593,643

26.9

 

小計

22,685,343

139.7

 

(2)ウォーターサーバー販売

236,069

38.1

 

(3)その他

2,013,646

171.3

 

合計

24,935,058

138.3

 

その他

2,781,898

145.0

 

総合計

27,716,957

138.9

 

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 2.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、経営統合を起点とするグループ会社の再編を経て実現した営業体制の強化と効率化を背景に、主要事業となる宅配水事業における収益基盤の一層の強化を図るために顧客獲得を推し進めた結果、当連結会計年度末における新規契約件数及び保有契約件数は当初計画を上回る成果を見せました。

しかしながら、宅配水ボトルの内製化をはじめとする製造体制の強化により一定のコスト削減効果が出ているものの、順調に保有契約件数を積み上げたことに伴う販売促進費等の全体的な増加に加え、人件費の上昇等や主要運送会社の運賃値上げが当社グループの利益の主な押下げ要因となった結果、当連結会計年度における売上高は27,716百万円となる一方、営業損失は△1,179百万円となりました。

営業外損益においては、収益では10百万円、主な費用では支払利息185百万円、社債利息27百万円、支払手数料74百万円及び持分法による投資損失81百万円を計上した結果、経常損失は△1,559百万円となりました。

特別損益においては、新株予約権戻入益1百万円、減損損失14百万円及び固定資産除却損7百万円を計上した結果、税金等調整前当期純損失は△1,579百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税87百万円、法人税等調整額△174百万円を計上したことにより当期純損失△1,493百万円となりました。

  

 

4【経営上の重要な契約等】

 

相手方の名称

国名

契約の内容

契約期間

コスモライフ株式会社

日本

飲料ディスペンサ用カートリッジの特許技術に関する通常実施権の使用許諾契約

平成18年10月17日

平成19年10月16日

 

※自動更新

 

四国化工機株式会社

日本

ウォーターサーバー用飲料用ボトルの製造委託契約

平成22年9月2日

 

平成23年9月1日

※自動更新

宁波澳成电器制造有限公司

中国

ウォーターサーバーの製造委託契約

平成24年2月9日

 

平成25年2月8日

※自動更新

株式会社ケイボウトレーディング

日本

ウォーターサーバーの仕入に関する契約

平成19年10月29日

 

平成20年10月28日

※自動更新

株式会社ケイ・エフ・ジー

日本

製品のOEM取引に関する基本契約

平成26年11月1日

平成29年10月31日

 

※自動更新

ハイコムウォーター株式会社

日本

製品のOEM取引に関する基本契約

平成26年12月1日

平成31年11月30日

 

※自動更新

株式会社アイケアジャパン

日本

製品のOEM提供に関する基本契約

平成28年12月27日

平成40年3月31日

 

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エア・ウォーター株式会社

日本

宅配水事業に関する包括的な業務提携契約

平成30年3月30日

 

平成33年3月29日

※自動更新

 

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、より安心で安全な水を顧客に提供するために、当社独自の設計であるウォーターサーバーについて、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。また、宅配水ボトルの内製化によるコスト削減のために、PET容器について、製造技術の開発や資材品質の改良に力を入れており、研究開発体制としては、連結子会社プレミアムウォーター株式会社の生産・開発本部における技術部及び品質保証部において推進されております。

当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は75,672千円となっております。これはナチュラルミネラルウォーターを宅配するホーム・オフィス・デリバリー事業に係るものであります。