文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社は「人と技術を育て、人と家と森を守る」を経営理念として、シロアリ対策・地震対策などでお客様に安全・安心・快適を提供し、既存住宅の長寿命化を推進することによって、環境問題などの社会課題解決にも貢献します。
(1)経営方針
(お客様満足度の向上)
お客様に喜ばれる最高のサービスと卓越した技術の提供に努めます。
(環境と社会に貢献)
既存住宅の長寿命化を推し進め、環境問題などの社会課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現を目指します。
(誠実な経営の推進)
あらゆるステークホルダーから厚い信頼を得られるよう、コンプライアンスを重視し、誠実を旨とする企業経営を実践します。
(優秀な人材の育成)
経営理念を共有し、社会に貢献できる優秀な人材をより多く育成し、事業全体の質を高めます。
(従業員満足度の向上)
一人ひとりの従業員がイキイキと働ける環境を実現し、やる気を高め、組織力を向上させます。
(持続的な発展の実現)
営業エリアやサービス分野を拡大しつつ、経営効率を高め、中長期的な企業価値の向上を目指します。
(2)業績予想
令和4年3月期の売上高は前期比1,120百万円増加(8.1%増)の14,992百万円を見込んでおります。
営業費用は前期比726百万円増加(5.9%増)して、営業利益は同394百万円増加(24.6%増)の1,996百万円、営業利益率は同1.8ポイント上昇して13.3%と予想しております。
経常利益は前期比313百万円増加(18.4%増)の2,016百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同236百万円増加(22.3%増)の1,300百万円と予想しております。
また、令和4年3月期を初年度とする中期経営計画において、令和6年3月期に売上高164億円、営業利益26億円、親会社株主に帰属する当期純利益17億円を目標としております(当社の中期経営計画は、毎期見直すローリング方式)。
(3)経営環境及び対処すべき課題
このような環境におきまして、当社グループは中長期に安定的・持続的な成長を実現するために、以下の5項目を対処すべき課題と認識して取り組んでおります。
(コンプライアンス強化とお客様満足度の向上)
当社グループは、訪問販売を主軸とした事業を展開していることから、お客様に安心していただけるサービスを提供すること、そのために徹底したコンプライアンス体制を構築することが重要な課題と認識しております。そのため、従業員一人ひとりの教育の充実とコンプライアンス管理の強化に継続的に取り組んでおり、それによる社会的な信用力の高さは、他社と差別化する大きな強みとなっております。こうした強みを一層強化することで、社会からの高い信用と信頼を獲得するとともに、仕事のクオリティを高め、お客様満足度の向上に努めてまいります。
(優秀な人材の確保と従業員満足度の向上)
当社グループは、主要サービスに携わる営業から施工、アフターメンテナンスに至る全業務を自社従業員で行なっておりますので、人材は最も重要な経営資源です。業績の拡大とサービス品質の向上を図るためには、優秀な人材を増強することが重要な課題と認識し、人材の定着と採用強化に取り組んでまいります。人材確保におきましては、新卒採用・中途採用ともに積極的に行ない、優秀な人材を幅広く確保してまいります。また、人材の定着に関しては、従業員が一層働きやすい環境の整備・充実に加え、オンラインによる教育・フォロー体制の強化など、従業員満足度の向上に資する施策を推進してまいります。
(生産性の向上)
当社グループの一層の競争力強化と持続的な成長のためには、人員の増加と同時に、営業効率を高めることにより生産性の向上を図ることが課題となります。そのため、営業員一人ひとりのスキルアップに加えて、効果的な販促施策の実施や提携先企業の拡大などに取り組んでまいります。また、デジタル技術の活用による業務全般に渡るシステム化、省力化を推進してまいります。
(エリア展開の促進)
当社グループは、既存木造住宅を主要サービスの対象としておりますので、業績拡大のためにはその対象先を増加させることが重要となります。そのため、M&A含め多様な手段でエリア展開を一層推進することにより、新規エリアの開拓と既存エリアの更なる深耕に努めてまいります。西日本方面の拡大におきましては、新たに進出した愛媛県の拠点を活用して、その進捗を一層促してまいります。
(新型コロナウイルス感染症への対応)
当社グループは、お客様並びに従業員をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保を最優先に考え、従業員のマスク着用の徹底、不要不急の出張の抑止、会議などにおけるオンラインの活用、訪問したお客様宅の除菌作業の実施など、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための対策を講じております。今後とも、感染対策には十分な注意を払いながら事業活動に取り組むとともに、同感染症の動向と経済活動への影響を注視し、経営環境の変化に臨機応変に対応するよう努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(2)人材確保と育成について
当社グループにとって、「優秀な人材の確保と育成」は経営基盤の維持、拡大の上で不可欠であります。そのため、当社グループでは新卒・中途採用活動や能力・成果主義を基軸とした人事制度、各種社員教育、社員の満足度向上等に積極的に取り組んでおります。また、当社グループの営業活動は訪問販売を主とすることから、コンプライアンスについて徹底した人材育成と質の向上を図っております。しかしながら、今後、労働需給関係の逼迫等により人材獲得競争が激化し、必要とする優秀な人材を確保できない場合には、事業展開が制約され、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)市場について
当社グループの主力商品である白蟻防除施工等のサービスは、全国に26百万戸以上現存する木造戸建住宅を主な販売対象としておりますが、ユーザーが日常生活を営む上で目に付き難いところで被害を及ぼす白蟻の防除を主目的としているため、その需要の多くは潜在化しております。そして、当社グループのユーザーの大半が個人顧客であるため、個人の消費マインド低下、可処分所得の減少等によっても需要が顕在化し難くなる場合があります。したがって、これら個人顧客向けサービスの販売動向は、国内並びに地方における経済状況、景気動向、雇用環境等により大きく変動いたします。これらの諸要因が当社グループにとって有利に作用しない場合、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)業績の季節的変動について
当社グループの業績(特に利益)は、第2四半期連結累計期間に偏重する傾向があります。これは、例年5月をピークとして4月から7月頃まで、白蟻の活動が活発化し、白蟻防除関連の受注件数が増加するためであります。当社グループでは、季節変動の比較的少ない他サービスの受注拡大に注力するなどして業績の平準化に努めておりますが、業績の季節性変動は今後も続くと見込んでおり、該当期間の販売動向が通期業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)異常気象について
白蟻防除施工の対象となる白蟻の活動は、気象状況の影響を受けるという特徴があります。また、当社グループの営業活動は訪問販売を主体としておりますので、屋外での活動を含みます。したがって、気候変動に伴う猛暑、大雪、暴風雨などの天候不順や異常気象により、白蟻の活動や当社グループの営業活動などにマイナス影響があった場合、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)農協等との業務提携について
当社グループは、農協等との間で販売等に関する業務提携を行ない、当該提携先農協等の指定業者として営業活動を行なっております。提携先農協等の管轄エリア内において、これらの提携が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合や、当社グループに不利な契約内容の改定が行なわれた場合には、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)法規制について
当社グループは、商取引、建築、薬品取扱、個人情報保護、金融取引、労務並びに内部統制上、各種法律の規制を受けております。また、当社グループは訪問販売による営業活動を行なっていることから、特定商取引に関する法律の規制を受けております。同法は主に、訪問販売等の特定の販売形態を公正にし、消費者が受けることのある損害の防止を図ることにより、消費者の利益を保護することを目的として制定された法律であります。当社グループは福島県、静岡県に総合研修センターを設置し、集合研修による社員教育並びに実際の業務を通しての職場内教育(OJT)を組み合わせ、高いレベルのコンプライアンス体制の構築に努めております。しかしながら、万が一、当社グループが各種法規制に抵触した場合、または改廃、新たな法令等の制定があった場合には、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報の流出について
当社グループは営業上、技術上の機密情報や、事業活動においてお客様の個人情報やプライバシーに関する情報を保有しております。これらの情報の取り扱いについては、規程に基づく厳重な管理・運用、及びセキュリティ対策を行なっておりますが、万一これらの情報が何らかの理由で外部に流出した場合、損害賠償責任を負う可能性がある上、当社グループの社会的信用を失うことにより、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)業界イメージの低下について
当社グループは、訪問販売による営業活動を行なっております。法規制の強化により一部の業者による悪質な訪問販売は減少しておりますが、昨今でも法令違反による業務停止処分等が報道で取り上げられることがあります。当社グループでは従来より社員教育を充実させ、コンプライアンス体制の強化とサービス品質の向上に取り組むとともに、各種PR等により業界イメージの向上に努めておりますが、悪質リフォーム報道等による業界の信用低下があった場合、当社グループの業績等にも影響が及ぶ可能性があります。
(10)クレームについて
当社グループの事業は、営業形態や取扱商品の性質上、クレームの発生を避けては通ることができない業態であります。このため、全てのお客様から信頼される営業姿勢と法令を遵守した営業活動の徹底はもちろんのこと、提携先農協等との連携体制強化、お客様相談室を中心とした対応・再発予防体制の強化、消費生活センター等との関係強化、公益社団法人日本訪問販売協会からの情報収集により、クレームの減少と早期対応に努めております。しかしながら、重要なクレーム或いは訴訟等が発生した場合、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11)重大事故の発生について
当社グループは、業務上の事故を防止するため、各種業務における安全教育を徹底するとともに、車輛や機材、安全装備などの点検を定期的に実施しております。また、事故が発生した場合の金銭的な損失に備え、各種損害保険にも加入しております。しかしながら、重大な事故を発生させてしまった場合は、補償や対策費用の発生に加え、社会的信用が低下し、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(12)退職給付債務について
当社グループは、一定の受給資格を満たす従業員を対象として、外部積立による退職年金制度を設けております。退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される割引率や長期期待運用収益率に基づいて算定され、未認識数理計算上の差異は発生時の翌連結会計年度から1年で償却しております。今後、割引率及び実際の運用利回りが低下した場合には、想定以上の未認識数理計算上の損失が発生し、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13)減損会計について
将来、保有資産の時価の下落や将来キャッシュ・フローの状況により、減損会計の適用を受けた場合、財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、年度初めから景気は急速に悪化し、企業収益も大幅な減少が続きました。その後、経済活動の段階的な再開等により個人消費は持ち直しの動きが見られ、雇用情勢は一部に底堅い動きがありましたが、感染再拡大によりその収束時期は未だ見通せず、景気は依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの市場におきましては、国策の「既存住宅の長寿命化とメンテナンスを重視する方針」は不変で、莫大な潜在需要規模もそのまま存在するものと見ております。
このような状況下において、当社は成長戦略であるサービス分野の拡充と営業エリアの拡大における一段の進化を図るため、令和2年7月1日付で株式会社ハートフルホームの全株式を取得し、完全子会社化いたしました。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、当社はお客様並びに従業員の安全を最優先に考え、第1四半期に全営業拠点において新規のお客様に対する訪問営業を一定期間自粛いたしました。一方で、当社事業の社会的責任を考慮し、白蟻対策の必要性を訴求するための広告宣伝活動、お客様からの申込対応及び既存のお客様への対応は、感染対策に十分な注意を払いながら取り組んでまいりました。
その後、新規の訪問営業を順次再開し、6月以降には全営業拠点で活動を再開いたしましたが、消費マインドの冷え込みや感染拡大への警戒から営業活動も制限される等、新型コロナウイルス感染症による影響は続き、下半期においても、その影響はやや緩和が見られたものの継続しました。
なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析については記載しておりません。
(1)財政状態
当社は、令和2年11月20日開催の取締役会決議に基づき、期中において自己株式1,384,400株の取得を行っております。これは、期末発行済株式数(自己株式を含む)の11.2%に相当します。
当連結会計年度末における資産は、14,429百万円となりました。
流動資産は8,765百万円となり、主な内訳は、現金及び預金6,675百万円、売掛金1,674百万円であります。固定資産は5,663百万円となりました。
負債は、2,762百万円となりました。流動負債は2,178百万円となり、固定負債は584百万円となりました。
純資産は、11,666百万円となりました。主な内訳は、利益剰余金11,707百万円であります。
この結果、自己資本比率は80.9%となりました。
売上高は13,872百万円、売上総利益は9,709百万円、営業利益は1,602百万円、経常利益は1,703百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,063百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、6,675百万円となりました。
営業活動により増加した資金は929百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,689百万円、主な減少要因は、法人税等の支払額667百万円であります。
投資活動により減少した資金は309百万円となりました。主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出419百万円であります。
財務活動により減少した資金は2,991百万円となりました。主な減少要因は、自己株式の取得による支出2,053百万円、配当金の支払額740百万円であります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
2.キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
4.利払いは、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社の施工は、受注から施工完了まで通常短期間で完了し、各事業年度末における受注残高の金額が僅少なため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、資産・負債及び収益・費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。
当社グループは、全国農業協同組合連合会をはじめとする農協等と業務提携をしております。
当連結会計年度末における契約の状況については次のとおりであります。
契約先
全国農業協同組合連合会
全国農業協同組合連合会県本部
協同会社(全国農業協同組合連合会県本部関係会社)
農業協同組合
生活協同組合
主な契約内容
期間:1ヵ年間若しくは2ヵ年間の自動更新となっております。
内容:1)農協等は、当社が農協等の管轄地域内等において農協等の名称を使用して営業活動を行なうことを許諾する。
2)当社がお客様に対して施工を行ない、農協等は、お客様から施工代金を受領する。
3)お客様が施工代金の支払を遅滞したときは、農協等は当社に対し、同債権の回収業務に対する協力を依頼することができる。
4)農協等は、当社発行の請求書に基づいて施工費用を精算する。
当社グループは、お客様に対する施工代金の割賦業務に関する契約を締結しております。
当連結会計年度末における契約の状況については次のとおりであります。
契約先
㈱オリエントコーポレーション
㈱セディナ
主な契約内容
期間:㈱オリエントコーポレーションについては、特に契約期間の定めはありません。
㈱セディナについては、1ヵ年間の自動更新となっております。
内容:1)当該契約先による信用調査を経て、承認されたお客様に対して施工を行なう。
2)当該契約先はお客様に代わり、施工代金を立替えて当社に支払う。
3)お客様は、当該契約先に、分割等、契約時に取り決めた方法により支払いを行なう。
当社グループにおける研究開発活動につきましては、安全性及び環境負荷の軽減、効果を兼ね備えた施工方法並びに製品・商品の開発を目指しております。そうしたことにより、お客様の多様なニーズに的確に対応したサービスの提供を行ない、業界においてリーダーシップを発揮していくことを、研究開発を行なう上での基本方針としております。
研究開発活動につきましては、技術部が主体となり研究開発テーマごとに各部門と協働して推進する開発体制をとっております。
この結果、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。