第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当社グループは、「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」というミッションを掲げ、「あらゆる商品に関する正確でフェアな情報を提供する企業として、世界における唯一無二の存在となる」というビジョンのもとに、ネットオークション・ショッピングの比較検索サイト「オークファン」をはじめとした情報提供事業を展開しております。
 当連結会計年度における我が国の経済状況は、政府による景気対策を背景に緩やかな景気回復基調が続きましたが、世界経済の減速懸念による原油価格の下落や株価の変動など、依然として先行き不透明な状況が続きました。

一方、当社グループの事業に関連する国内電子商取引市場規模は、消費者向け(BtoC-EC)が平成27年度に13.8兆円(前年比7.6%増)、企業間電子商取引(狭義BtoB-EC)が平成27年度に203兆円(前年比3.5%増)と堅調に増加しました(※)。また、上記の市場のみならず、フリーマーケットアプリ、ハンドメイドマーケットなど、消費者間EC市場(CtoC)の成長も著しく、今後もますます当社グループの関連するEC市場の拡大が予想されます。

創業当時より当社グループの中核事業であるオークション等相場比較メディア『オークファン』につきましては、「ユーザ数の拡大」と「収益基盤の強化」を重点施策として取り組んでまいりました。

「ユーザ数の拡大」は、前期に引き続き、プロモーション強化施策、SEO対策、Eマーケットプレース各社とのアライアンス強化などのユーザ数増加施策を実施いたしました。また、スマートフォンユーザのユーザ数の拡大に向けて、従前のプロモーション強化施策に加え、スマートフォンアプリを開発・提供いたしました。

 「収益基盤の強化」は、オークションの売り手ユーザ向けには、教育サービスの拡張や商品仕入サービスの拡大、オークションの買い手ユーザ向けには、有料課金サービスの多様化・単価見直しなどを実施し、サービス課金収入の売上増加に努めてまいりました。

また、平成27年度第4四半期より卸企業様向けECサイト『NETSEA(ネッシー)』を運営する株式会社NETSEAを、平成28年度第3四半期よりメーカー・卸企業様を対象とした返品・余剰品などの流動化サービスを提供する株式会社リバリューを連結子会社に加え、BtoB市場への本格的な参入を果たしました。

加えて両社の相乗効果を高めるために、本年9月30日付で株式会社 NETSEAを存続会社として合併致しました(新社名:株式会社SynaBiz(シナビズ))。

 新たに加わったこれらの事業を、当社グループが持つ創業来の膨大な商品データ、商品仕入・販売へ強い関心を持つユーザと連携させることで、流通額の拡大を推し進めております。

 

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,725,527千円(前年同期比88.0%増)、営業利益は320,638千円(前年同期比127.8%増)、経常利益は332,153千円(前年同期比133.0%増)となりましたが、関係会社株式売却益等により特別利益は272,620千円、段階取得に係る差損等により特別損失は60,357千円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は308,842千円(前年同期比69.5%増)となりました。

 

 なお、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、当連結会計年度より、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

※ 出所:平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ22,368千円増加し、1,424,936千円となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は765,660千円(前連結会計年度は営業活動の結果得られた資金は135,597千円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益544,416千円、減価償却費255,777千円があったこと等を反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は248,771千円(前連結会計年度は投資活動の結果使用した資金は1,721,829千円)となりました。これは主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出78,667千円、投資有価証券の取得による支出130,369千円があったこと等を反映したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は503,453千円(前連結会計年度は財務活動の結果得られた資金は1,843,677千円)となりました。これは主に、長期借入金の返済が423,120千円あったこと等を反映したものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループの事業セグメントは、インターネットメディア事業の単一セグメントであるため、売上区分別に記載しております。

 

(1)生産実績

 当社グループの主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

(2)受注状況

 当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の売上区分別の販売実績は、次のとおりであります。

売上区分別の名称

当連結会計年度

(自  平成27年10月1日

至  平成28年9月30日)

前年同期比(%)

メディア(千円)

1,173,724

116.2

マーケットプレイス(千円)

922,054

679.0

ソリューション(千円)

629,747

207.1

合計(千円)

2,725,527

188.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度より売上区分を変更しております。なお、前連結会計年度はそれぞれメディア1,009,707千円、マーケットプレイス135,788千円、ソリューション304,017千円であります。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

当連結会計年度

(自 平成27年10月1日

至 平成28年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

GMOペイメントゲートウェイ株式会社(注)2

401,700

27.7

544,567

20.0

バリューコマース株式会社

232,530

16.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.回収代行契約を締結しており、上記金額は一般顧客に対する回収代行依頼金額を記載しております。

3.当連結会計年度においてバリューコマース株式会社は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループでは、「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」というミッションに則り、「グローバルな循環型消費社会の先駆者であり続ける」ことをビジョンとして掲げています。膨大な商品データを収集・蓄積・解析することで、商品の価値を予測し、価値に基づいた適切なマーケットに商品が供給される流れを作る、この循環型消費社会の実現を、当社グループで追求していきます。

 

 当社グループが対処すべき課題は、次のとおりであります。

 

① 収益基盤の更なる強化・多様化

 当社グループは、オークション等相場比較メディア『オークファン』を創業以来の基盤事業として展開し、広告収益の拡大から始まり、有料会員化施策により、収益基盤を構築してまいりました。

 一方、当社グループに関連するEC市場の変化のスピードは激しく、従前のネットオークションだけでなく、フリーマーケットアプリやハンドメイドマーケットなど、新たな売買の場が次々と現れております。これに呼応し、これらの場を利用するユーザの属性も従前とは大きく異なっており、当社グループにおいても、今後の更なる収益基盤の強化のために、サイトの機能性向上及びデータの拡充、新規サービスの立ち上げなどを通じて、利用者の拡大・利便性向上を図ってまいります。

 同時に、株式会社SynaBizの運営する『NETSEA』、『リバリューBtoBモール』を通じて得たノウハウを活用し、付加価値サービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を図ってまいります。

 

② BtoBビジネスの収益モデル構築

 当社グループでは、『オークファン』の保有する膨大なデータと、商品売買に高い関心を持つ60万人以上のユーザを核とした事業展開を行っております。『NETSEA』、『リバリューBtoBモール』などのBtoBマーケットプレイス事業を活用した商品仕入・販売に加え、複数サイト出品同期サービス『タテンポガイド』や、クラウドソーシングを活用した営業支援を行う株式会社スマートソーシングなど、当社グループの資産を一層活用し、一気通貫のソリューションメニューを整備・強化してまいります。これらを通じて、当社グループからユーザへ提供する付加価値の向上及び、新規コンテンツやサービスの拡充を通して、新しい収益モデルを構築していく方針であります。

 

③ システム技術・情報セキュリティの継続的な強化

 当社グループの事業は、インターネット上でのサイト運営を中心としており、サービス提供に係るシステムを安全・安定に稼働させることが重要な課題であると認識しております。そのため、利用者数増加に伴う負荷分散や利用者満足度の向上を目的とした新規サービス・機能の開発等に備え、設備の先行投資を継続的に行ってまいります。

 また、平成28年度第3四半期には、『NETSEA』に対する外部からの不正アクセスにより個人情報の流出事故が発生いたしました。

 今後は、二度とこのようなことがないよう、当社グループ全体の定期的なシステム監査・セキュリティチェック体制を再度見直し、システムの安定性の確保に取り組んでまいります。

 

④ 多様な売買データの整備・拡充

 当社グループが保有するネットオークション・ネットショッピングを中心とする約10年分の売買データは、分析・加工を経て当社グループユーザに利用されております。これらのデータは個人・法人を問わず、利用者の増加とともに、その利用方法も多岐にわたってきております。当社ではこれらのユーザニーズの多様化に応えられる分析ノウハウ・加工技術を加速度的に向上させるため、専門部署においてこれらのデータの整備を積極的に進めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示をしております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

 なお、文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)インターネット関連市場に関するリスクについて

① インターネット及びインターネットオークション市場の動向

 当社グループは、インターネットメディア事業を主たる事業領域としていることから、インターネットの更なる普及が成長のための基本的な条件と考えております。

 日本国内におけるインターネット利用人口は毎年増加してきておりますが、インターネットの歴史は浅く、その将来性には不透明な部分があります。急激な普及に伴う弊害の発生や利用に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因等によって、インターネットの利用者数やインターネット市場規模が順調に成長しない場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社はヤフー株式会社等が運営するインターネットオークション市場の商品及び価格情報の提供をユーザー向けに行っており、課金による収入を主たる事業としております。したがって、インターネットオークション市場運営者の動向により当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新について

  インターネット業界は、技術革新や顧客ニーズの変化のサイクルが極めて早いことを特徴としており、新たなテクノロジーを基盤としたサービスの新規参入が相次いで行われております。当社グループは、このような急速に変化する環境に柔軟に対応すべく、オープンソースを含む先端的なテクノロジーの知見やノウハウの蓄積、更には高度な技能を習得した優秀な技術者の採用を積極的に推進していく方針であります。

 しかしながら、先端的なテクノロジーに関する知見やノウハウの蓄積、技術者の獲得に困難が生じる等、技術革新に関する適切な対応が遅れ、当社グループの技術的優位性やサービス競争力の低下を招いた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業内容及び当社サービスに関するリスクについて

① 特定のサービスへの依存について

 当社グループは、「オークファン」のサイト運営をしており、主たる収益はメディア収入であります。平成28年9月期における売上高(2,725,527千円)に占めるメディア収入の売上高比率は43.1%(1,173,724千円)であり、メディア収入への依存度が高い状況にあります。今後、新たな法的規制の導入や予期せぬ事象の発生等により、サイトの利便性の低下による利用者数の減少や、サイト運営が困難となった場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② サイト機能の充実について

  当社グループは、利用者のニーズに対応するため、「オークファン」「NETSEA」におけるサイト機能の拡充を進めております。

 しかしながら、今後、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの的確な把握が困難となり、十分な機能の拡充ができず利用者に対する訴求力が低下した場合には、「オークファン」「NETSEA」の利用者数の減少により、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 検索エンジンへの対応について

 当社グループが運営するサイト「オークファン」「NETSEA」の利用者の多くは、特定の検索エンジンからの集客であり、今後につきましても、検索エンジンからの集客を強化すべくSEO(検索エンジン最適化)施策を実施していく予定であります。

 しかしながら、検索結果を表示する検索エンジンのアルゴリズムが大幅に変更される等、これまでのSEO施策が有効に機能しなかった場合、追加的なSEO施策費用等の発生や「オークファン」「NETSEA」への集客数が減少し、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 課金サービス利用料金における決済について

当社グループの課金サービスについては、その利用料金の回収を回収代行業者に委託しております。当社は特定の回収代行業者に依存しているわけではありませんが、特にGMOペイメントゲートウェイ株式会社への委託が大きく、売上に占める割合も高くなっているため、今後取引条件等に変更があった場合、委託先のシステムトラブルにより決済に支障が生じた場合、委託先の経営状況や財政状態が悪化した場合、その他何らかの理由により委託先との取引関係が継続できない場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 「オークファン」で提供する商品及び価格情報について

「オークファン」において利用者に提供している価格等の商品及び価格情報は、各Eマーケットプレイスから公開されている商品及び価格情報を整理統合し、統計学的補正を施したものです。当社では、各Eマーケットプレイスとは良好な関係を築いており本書提出日現在当社との関係において問題はないと認識しておりますが、今後、各Eマーケットプレイスの戦略方針の変更等何らかの理由により商品及び価格情報の取得が困難になる場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 競合について

  当社グループは、インターネットメディア事業を主たる事業領域としておりますが、当該分野においては、大手企業を含む多くの企業が事業展開していることもあり、競合が現れる可能性があります。今後、十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)システムに関するリスクについて

① システム障害・通信トラブルについて

 当社グループのインターネットメディア事業では、サーバーを経由して「オークファン」「NETSEA」利用者にサイト機能やサービスを提供しております。また、サーバー運用に際しては、国内大手データセンターへホスティングを中心とした業務を外部に委託しております。

 しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウィルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因によりサーバー及びシステムが正常に稼働できなくなった場合、あるいは当社グループが過去に蓄積してきた商品及び価格情報が消失した場合、当社グループのサービスが停止する可能性があります。

当社グループでは上記のような場合に備え、当社内においても商品及び価格情報を保存しており、当社及びデータセンターで保存することで対策を図っております。

  当社グループでは上記のような対策を行っておりますが、それにもかかわらず何らかのシステム障害・通信トラブルにより当社グループのサービスが停止した場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 事業拡大に伴う設備投資について

 当社グループは、今後の利用者数及びアクセス数の拡大に備え、継続的なサーバー等のシステムインフラへの設備投資が必要であると認識しております。設備投資によりシステムインフラを増加したものの、想定していた利用者数及びアクセス数を下回った場合には、稼働率の低下となり、減価償却費等の費用の増加を吸収できず、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法的規制及び知的財産等に関するリスクについて

① 法的規制について

 当社グループは、インターネット上の事業展開において各種法的規制等を受けており、その主な内容は以下のとおりであります。

 

a.特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)

 同法における特定電気通信役務提供者として、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において他人の権利の侵害があった場合には、権利を侵害された者に対する損害賠償義務及び権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。

 

b.不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)

  同法におけるアクセス管理者として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。

 

c.特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)

 営利団体等が、個人(送信に同意した者等を除く。)に対し、広告・宣伝の手段として電子メールを送信する場合に、一定の事項を表示する義務等が課されております。当社グループは、会員向けメールマガジン等の配信においては、その送信につき事前に同意した会員等に対してのみ配信する方針を取っております。

 

d.特定商取引に関する法律

 当社グループの事業に関わる法的規制として、消費者保護に関して「特定商取引に関する法律」があり、規制を受けております。

 

e.青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境等に関する法律(青少年ネット規制法)

 同法における関係事業者の責務として、青少年有害情報の閲覧をする機会をできるだけ少なくするための措置を講ずるとともに、青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得に資するための措置を講ずるよう努めることが課せられております。

 

 上記以外にも、一般消費者を対象とした「消費者契約法」の適用を受ける他、「オークファンスクール」、「オークファンゼミ」、その他有料会員の募集及び広告の取扱いに際して「不当景品類及び不当表示防止法」の適用を受けております。

近年、インターネット上のトラブル等への対応として、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されている状況にあり、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等による規制や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 個人情報の取り扱いについて

 当社グループは、事業運営に際して、当社グループのサービスを利用する会員にIDの登録を依頼しており、当社グループのデータベースサーバーには、個人情報がデータとして蓄積されております。

 これらの情報については、当社グループにおいて守秘義務があります。このため当社においては個人情報の保護の徹底を図るべく、平成23年9月にはプライバシーマークを取得し、個人情報に関する個人情報管理基本規程を作成し、当社が取得・保有する個人情報の取扱方法、個人情報データベースへのアクセス制限及びアクセスログの管理について定めるなど、個人情報の漏出を防止するための方策を実施しております。具体的には、当社が知り得た情報については、当社のシステム部門である技術統括部を中心に、データへアクセスできる人数の制限等の漏洩防止策が講じられております。

しかしながら、当社が実施している上記方策にもかかわらず、当社からの個人情報の漏出を永久かつ完全に防止できるという保証はありません。

 今後、当社グループの保有する個人情報データベースへの不正侵入や人為的ミス等を原因として、当社グループが保有する個人情報が万が一社外に漏出した場合には、当社グループの風評の低下による当社グループを経由した売買件数及び会員数の減少、当該個人からの損害賠償請求等を招く可能性があり、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 当社グループにおける知的財産権について

 当社グループは、知的財産権の保護をコンプライアンスの観点から重要な課題であると認識しております。

 当社では管理部門である経営管理部並びに技術統括部により、知的財産権の管理体制を強化しておりますが、当社グループの知的財産権が侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用が発生する等、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの属する市場がさらに成長し、ITの進展とあいまって、事業活動が複雑多様化するにつれ、競合も進み、知的財産権をめぐる紛争件数が増加する可能性があります。このような場合、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害したことによる損害賠償請求や差止請求、又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)事業運営体制に係わるリスクについて

① 小規模組織であることについて

 当社グループは小規模組織であり、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制となっております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成

 当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であります。新入社員及び中途入社社員に対する研修の実施をはじめ、リーダー層となる中堅社員への幹部教育を通じ、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたし、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 社歴が浅いことについて

 当社は平成19年6月に設立され、未だ業歴が浅く成長途上にあります。したがって過去の財務情報だけでは今後の事業及び業績を予測するうえで十分な判断を提供しているとは言えない可能性があります。

 

④ 特定人物への依存について

 当社代表取締役である武永修一は、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社グループといたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)その他

① 資金使途について

 当社の公募増資による調達資金の使途については、主にデータ・ユーザー数増加のためのサーバー機器等の増設、サイト機能向上のためのソフトウェア開発、人員増加に伴う本社事務所の移転・増床等における設備資金投資及び既存事業の拡大にかかる人材採用費等に充当する計画となっております。しかしながら、インターネット関連業界その他事業環境の変化に対応するために、調達資金が計画どおり使用されない可能性があります。また、計画どおりに使用された場合でも、想定どおりの効果を得られず、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 配当政策について

 当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は本書提出日現在成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来平成28年9月期まで無配当としてまいりました。

 現在は、内部留保の充実に努めておりますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社グループは、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。

これらの新株予約権が行使された場合には、当社グループの1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

 なお、本書提出日現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、2,067,400株であり、発行済株式総数9,895,000株の20.9%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(株式譲渡契約)

(1)グランドデザイン株式会社の株式譲渡契約

 当社は、平成27年11月9日開催の取締役会において、連結子会社であるグランドデザイン株式会社の一部株式をトランス・コスモス株式会社に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 この株式譲渡契約に基づき、平成27年11月11日に株式譲渡を実行しております。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)エターメント株式会社の株式譲渡契約

 当社は、平成27年11月9日開催の取締役会において、エターメント株式会社の一部株式を取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)株式会社リバリューの株式譲渡契約

 当社は、平成28年1月20日開催の取締役会において、株式会社ドリームインキュベータより株式会社リバリューの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(4)株式会社スマートソーシングの株式譲渡契約

 当社は、平成28年4月11日開催の取締役会において、株式会社スマートソーシングの発行済株式の65%を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(合併契約)

(1)株式会社スマートソーシングとエターメント株式会社の合併契約の締結

 当社は、平成28年5月24日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社スマートソーシング及びエターメント株式会社が合併することを決議し、平成28年6月27日に合併契約を締結いたしました。効力発生日は、平成28年7月1日であります。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)株式会社NETSEAと株式会社リバリューの合併契約の締結

 当社は、平成28年7月20日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社NETSEA及び株式会社リバリューが合併することを決議し、平成28年8月26日に合併契約を締結いたしました。効力発生日は、平成28年9月30日であります。なお、存続会社である株式会社NETSEAは、平成28年9月30日付けで株式会社SynaBizに商号変更を行っております。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)株式会社マイニングブラウニーの合併契約の締結

 当社は、平成28年8月26日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社マイニングブラウニーと合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。効力発生日は、平成28年9月30日であります。

 詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度の研究開発活動は、主にデータレイク、データマネジメントプラットフォーム(DMP)の開発研究段階にて行われております。

 当連結会計年度における研究開発活動に関わる費用の総額は、6,463千円であります。

 なお、当社グループは、単一セグメントであるためセグメント情報に関連付けて記載しておりません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 なお、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、当連結会計年度より、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

①資産の部

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、2,137,164千円(前連結会計年度末は1,965,806千円)となりました。主な内訳といたしましては、現金及び預金1,465,936千円、受取手形及び売掛金304,922千円であります。

(固定資産)
 当連結会計年度末における固定資産は、2,323,248千円(前連結会計年度末は2,298,277千円)となりました。主な内訳といたしましては、のれん879,050千円、投資有価証券390,306千円であります。

(繰延資産)
 当連結会計年度末における繰延資産は、4,657千円(前連結会計年度末は5,899千円)となりました。内訳といたしましては、社債発行費4,657千円であります。

② 負債の部

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、1,224,153千円(前連結会計年度末は763,349千円)となりました。主な内訳といたしましては、1年内返済予定の長期借入金409,700千円、1年内償還予定の社債125,000千円であります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債は、961,288千円(前連結会計年度末は1,363,803千円)となりました。内訳といたしましては、長期借入金585,568千円、社債375,000千円であります。

③ 純資産の部

 当連結会計年度末における純資産は、2,279,629千円(前連結会計年度末は2,142,830千円)となりました。主な内訳といたしましては、資本金676,452千円、利益剰余金957,826千円であります。

(3)経営成績の分析

① 売上高

 当連結会計年度における売上高は、2,725,527千円(前年同期比88.0%増)となりました。

 これは主にユーザー数の拡大、収益基盤の確立・強化に取り組んだ結果、メディア売上が1,173,724千円と増加したこと、連結子会社の増加に伴いマーケットプレイス売上が922,054千円と増加したこと、ソリューション売上が629,747千円とそれぞれ増加したことによります。

② 売上原価

 当連結会計年度における売上原価は、売上高の増加に伴い899,604千円(前年同期比149.0%増)となりました。

③ 販売費及び一般管理費・営業利益

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,505,284千円(前年同期比58.9%増)となりました。

 これは主に事業規模拡大に伴い、人件費が増加したことによります。

 この結果、営業利益は320,638千円(前年同期比127.8%増)となりました。

④ 営業外収益・営業外費用・経常利益

 当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券売却益が60,164千円となったこと等により、68,887千円(前年同期比85.3%増)となりました。

 当連結会計年度における営業外費用は、投資有価証券評価損が20,390千円となったこと等により、57,372千円(前年同期比62.0%増)となりました。

 この結果、経常利益は332,153千円(前年同期比133.0%増)となりました。

⑤ 特別利益・特別損失・税金等調整前当期純利益

 当連結会計年度における特別利益は、関係会社株式売却益が174,772千円となったこと等により、272,620千円(前年同期比77.8%増)となりました。

 当連結会計年度における特別損失は、段階取得に係る差損が47,659千円となったこと等により、60,357千円(前年同期比58.3%減)となりました。

 この結果、税金等調整前当期純利益は544,416千円(前年同期比260.3%増)となりました。

⑥ 法人税、住民税及び事業税・法人税等調整額・当期純利益・非支配株主に帰属する当期純損失・親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の法人税等合計は239,635千円、当期純利益は304,781千円、非支配株主に帰属する当期純損失4,061千円となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は308,842千円(前年同期比69.5%増)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。

 

(6)経営戦略の現状と見通し

 当社グループの事業に関連するEC市場規模については、消費者向け(BtoC-EC)および企業間(狭義BtoB-EC)市場規模においても好調な拡大が見込まれるものと思われます。

 当社グループは、平成26年12月3日に公表しました通り、中期経営計画「NEWパラダイム2017」を掲げ、平成29年9月期通期業績において、売上高3,000百万円、経常利益800百万円の目標に向けて挑戦してまいりました。そして、平成27年11月26日に公表しましたとおり、現在次期中期経営計画「DASH2019〜助走から跳躍へ〜」を策定中であります。これらの継続的かつ飛躍的な事業成長の実現のため、平成27年9月期を初年度とする3期間においては、積極的、かつ重点的な投資計画を推進しております。当社グループの成長モデルとして、メディア、マーケットプレイス、ソリューションの3領域及び核となるデータ領域において、売上・KPI目標を定め、各々を伸ばしてまいります。

 具体的には、メディア領域では基盤であるメディア『オークファン』のUV(ユニーク・ビジター)及び会員数がKPIであります。今後も引き続きプロモーション強化施策、SEO対策、Eマーケットプレイス各社とのアライアンス強化などによるユーザの拡大、運営ノウハウの提供により更なる成長を図ります。

 マーケットプレイス領域及びソリューション領域では流通額がKPIであります。今後も引き続きサプライヤー成長コンサルティング、海外バイヤーとの連携による新市場の開拓、物流業務の提供及びグループ間シナジーの強化により、更なる成長を図ります。

 データ領域では取得件数とジャンルがKPIであります。今後も引き続きクローリング/スクレイピング技術、データマイニング技術、機械学習などを活かした分析ツールの提供により、更なる成長を図ります。

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、ミッションとして「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」を掲げ、「あらゆる商品に関する正確でフェアな情報を提供する企業として、世界における唯一無二の存在となる」というビジョンのもとに、事業を展開しております。新品/中古、国内/海外、リアル/WEB、法人/個人の境界を超えた全ての購買商品データを取り込み、あらゆるHOW MUCHに応えるビックデータカンパニーになることで、当社グループの情報サービス利用者及び顧客の満足度向上を図り、企業価値・株主価値の向上を目指しております。