文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、当社グループの原点かつ究極的に目指す姿である「事業創造」を経営理念として掲げております。リサーチ事業及びITソリューション事業周辺の新しいサービスメニューの開発・提供や、その他の全く新しいビジネスモデルの創造を行ってまいります。
そのため、社員一人一人には3つの価値観の共有を徹底し行動してまいります。
①ポジティブネス 制約にとらわれず可能性を信じる。
②イマジネーション 何が求められているかを真剣に想像する。
③リーダーシップ 率先してやり抜く。
そして、顧客、株主、従業員、社会などあらゆるステークホルダーから常に信頼される経営を行い、持続的な成長をし続けることによって、広く社会に貢献する事業やサービスを創造する企業グループを目指します。
当社グループでは、持続的な企業価値向上が株主に対する責任であり、経営に委託された資本を最も効率よく活用すべく、適正資本構成を維持したうえでのROEを最重要経営指標として位置付けておりますが、現在は成長段階であり、株主の成長期待に応えるべく、売上高成長率、経常利益率をも意識した経営に取り組んでまいります。
当社グループは、2014年11月14日に公表した「中期経営計画」に基づき、事業領域と事業エリアの積極的な拡大を進め、アジアNo.1へ向けた土台作りを推進してまいりました。その中で、2017年12月期において、「Kadence 社における株式譲渡契約に基づく株式取得対価の追加支払いによるのれん償却費、減損損失の計上」及び「リサーチ事業の連結子会社におけるのれんの減損損失の計上」等の特殊要因が発生したことに加えて、国内リサーチ事業における足元の成長力回復が必要な状況となっておりました。グループとして継続的な成長を実現出来る組織体制・事業構造にしていくために、2019年において、海外リサーチ事業の各エリアにおける不採算拠点の整理・統合を進めるとともに、人員配置についても見直しを行いました。その上で、将来的な収益見通しを変更したことにより、2019年12月期第2四半期におきまして、Kadence社にかかるのれんの減損損失を計上し、連結決算において親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。
その上で、グループ全体としては、新たな成長を目指す体制構築を進めており、当社の成長を牽引しているITソリューション事業、その他の事業への投資を実施するとともに、主力の国内リサーチ事業についても、デジタルマーケティング領域、ビッグデータ領域における取り組みに注力することで、一般事業会社、広告代理店等を中心として受注が拡大するとともに、メディカル・ヘルスケア領域においても堅調に推移した結果、期初に想定していた連結営業利益、経常利益の業績予想につきましては達成することが出来ました。
次期以降につきましては、「デジタルトランスフォーメーション」をキーワードに、これまで成長を牽引してきたITソリューション事業を含むデジタルマーケティング領域において、さらに積極的に投資を行うとともに、主力である国内リサーチ事業において、業務の効率化・生産性向上のためにシステム投資・BPO(Business Process Outsourcing)・BPR(Business Process Re-engineering)を推進しながら、既存顧客への深耕、新規顧客開拓を進め、さらなる成長を目指してまいります。海外リサーチ事業についても、一定の収益確保を目指すとともに、Kadenceグループ全体として成長可能な事業構造・組織体制を構築していくことにより、グループ全体として、各事業の着実な業容拡大による売上高の拡大、付加価値の向上、生産性の高い事業構造構築を進めてまいります。
次期の連結会計年度の見通しにつきましては、売上高19,570百万円(当期比5.3%増)、営業利益1,360百万円(同7.3%増)、経常利益1,330百万円(同15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益820百万円(当連結会計年度は477百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)を見込んでおります。
当社グループは、顧客、株主、従業員、社会などあらゆるステークホルダーとの良好な関係を維持するとともに、更なる成長に繋げるため、以下の施策を実行してまいります。
(人材の確保、育成)
当社グループの手がけるリサーチ事業・ITソリューション事業は、技術及び業界基準の急速な変化に左右される状況にあり、それに伴いユーザーニーズが変化、多様化することが予想され、適時適切に対応する必要があります。また、当社グループの事業については大きな参入障壁がないことから、類似する事業を提供している事業者の事業規模の拡大が進み、今後も激しい競争下におかれるものと考えております。
当社グループがかかる課題を解決し、今後も更なる成長を遂げるためには、営業力、企画力、構想力、開発力、統計知識など様々な能力を有する優秀な人材を確保し、育成していくことが急務であると考えております。
人材採用については、優秀な即戦力を確保するため、新卒採用、中途採用を積極的に行ってまいります。また、海外への進出にあたり、ビジネス開発や各エリアにおける事業開発・管理統括を担う人材の採用も進めております。
さらに人材育成については、スキルアップのための全社員に対するマーケティングに関する研修の実施や、各部門において必要な専門的な研修を引き続き実施していくとともに、人事評価制度や給与制度を当社グループの組織規模に合せて適宜見直しすることで、社員のモチベーションの向上を図ってまいります。
また、執行役員制度を導入し、責任と権限を委譲しながら次世代の経営層の育成を行っていくとともに、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を確保することを目的として、経営トップの後継者計画についても、取締役会を中心としながら、グループ全体として適切に計画を立案し、実行してまいります。
当社グループが継続的な成長を実現させるためには、海外の拠点、子会社を含むグループ全体におけるコーポレートガバナンス機能、内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。
当社のコーポレートガバナンスについては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ることにより適切に実施しておりますが、各ステークホルダーに対して経営体制における適切性、健全性を確保しつつ、外部環境等の変化に適切に対応するため、意思決定の機動性確保や事業展開に応じた組織体制の整備を進めることにより、グループ全体として内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
以下において、当社グループの手がけるリサーチ事業、ITソリューション事業等の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、以下に記載しております。
a.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動
① システム開発について
当社グループは、システムに関わる投資を定期的に行っております。システム開発にかかわる他社の知的財産の侵害につきましては、事前調査の徹底、オープンソースの利用徹底など十分注意を払っており、業績に影響を与えるリスクはきわめて低いと考えておりますが、システム開発の遅延・トラブル等が発生した場合、開発コストが増大するなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② のれんの減損について
当社グループが実施しているM&A等においては、将来にわたり安定的な収益力を確保できることを十分に検討し買収しておりますが、将来、計画通りに収益を確保出来ない場合には、のれんに係る減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び業績等に影響を与える可能性があります。
③ 為替レートの変動リスクについて
当社グループの海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されるため、連結財務諸表作成時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が当社グループの財政状態及び業績等に影響を与える可能性があります。また今後、外貨建ての取引が増加し、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ 自然災害、感染症等の発生について
当社グループは、自然災害や突発的な事故または重篤な感染症が流行した場合には、本社、各グループ会社等の拠点の事業活動に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。また、国内・海外において渡航制限、行動制限が発生した場合には、営業活動、案件実査の実施等が困難な状況になること等により、業績に影響を与える可能性があります。
b.特定の取引先・製品・技術等への依存
⑤ サービスの陳腐化について
当社グループの手がける各事業は、商業活動に関連する技術及び業界基準の急速な変化に左右される状況にあります。また、それに伴いユーザーニーズが変化、多様化することが予想されます。これらの状況変化に対し、当社グループが適時適切に対応できなくなった場合、当社グループの業界における競争力が低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 競合について
当社グループの手がける各事業においては、当社グループと類似する事業を提供している事業者の事業拡大や参入が相次いでいる一方、リサーチ事業においては調査案件の大型化や価格競争に対応するため、M&Aを含めた事業者の統合が進行しています。かかる状況は、当社グループの事業につき、大きな参入障壁がないことが一因となっており、今後も激しい競争下におかれるものと予想されます。当社グループの目論見どおり業績が推移しない場合、かつ効率的に対応できない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑦ システム障害について
当社グループの事業はインターネットを利用しているため、自然災害、事故、不正アクセス等によって通信ネットワークの切断、サーバー等ネットワーク機器に作動不能等のシステム障害が発生する可能性があります。その場合、当社グループの営業は不可能となります。これらの障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、当社グループのサーバーの作動不能や欠陥等に起因する取引の停止等については、当社グループのシステム自体への信頼性の低下を招きかねず、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 登録モニターの活用について
リサーチ事業において、関連会社である㈱リサーチパネルの登録モニターを主に利用しており、現時点におきましては、当社は当該登録モニターを独占的に利用しております。㈱リサーチパネル及びその親会社である㈱CARTA HOLDINGS(旧:㈱VOYAGE GROUP)とは、事業及び資本提携を通じて信頼関係を築いておりますが、何らかの事情により、㈱リサーチパネルの登録モニターの利用が困難な状態に陥った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.特有の法的規制・取引慣行・経営方針
⑨ 人材確保について
当社グループの人材採用にあたっては、各業務分野における専門能力、及び組織マネジメントの観点から、良好な対人関係を構築する能力を極めて重視しております。また、育成・評価制度の充実により、社員の能力向上とモチベーションの向上を重要施策として掲げております。経済環境好転に伴う人材獲得競争の激化や人材育成が順調に進まない等の理由により、当社グループの事業の成長が阻害される可能性があります。
⑩ 海外展開におけるリスクについて
当社グループは2012年12月期の中国(上海)進出以降、積極的に海外市場における事業の拡大をはかっております。海外展開におきましては、各地域特性によるビジネスリスクに加え、知的財産権に関するリスク、為替リスクなど多岐にわたり存在します。これらのリスクを最小限にすべく充分な検証を行うとともに、組織体制を整え、対策を講じたうえで海外展開を進めておりますが、各国における政治的要因、経済的要因及び社会環境における予測し得ない事態が発生した場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 個人情報の流出の可能性及び影響について
当社グループの手がけるリサーチ事業においては、アンケート回答者の個人情報を取得することがあります。個人情報の適切な取得・管理・運用を行うため、㈱クロス・マーケティング、㈱リサーチ・アンド・ディベロプメント、㈱リサーチパネル及び㈱メディリードは(財)日本情報処理開発協会が運営するプライバシーマーク制度の認定事業者となっております。
⑫ 配当政策について
当社グループは、株主に対する利益還元を経営上の重要な課題のひとつとして認識しております。事業投資やキャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案しながら、配当による株主への利益還元に努めることを基本方針としております。
しかしながら、本リスク情報に記載のない事項を含め、事業環境の変化、キャッシュ・フローの状況等により、当社の業績が悪化した場合には、継続的に配当を行えない可能性があります。
d.重要な訴訟事件等の発生
⑬ 訴訟等に関するリスクについて
当社グループの手がけるITソリューション事業においては、顧客からウェブサイトやモバイルサイトの制作を受託し、契約内容に従い定められた期日までにサービスを完了し納品する事業を行っております。
しかしながら、開発や制作の遅れによる納期の遅延や、納品後の瑕疵が生じた場合には、費用が増大する可能性や当社グループの責めに帰する場合には違約金等損害賠償が発生する可能性があり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
e.役員・大株主・関係会社等に関する重要事項
⑭ 事業拡大における重要な関係会社の異動について
当社グループは、継続的な成長を目指すに当たり、主に海外への事業展開をM&Aや新規子会社設立等により推進しております。M&A等における資金調達については、自己資金または金融機関からの借入金等を利用しており、借入金の残高が増加する可能性があります。また、M&A等により重要な関係会社の異動があった場合、当社グループの財政状態及び業績等に影響を与える可能性があります。
f.その他
該当事項はありません。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に、景気は緩やかな回復基調が続いております。また、個人消費におきましては、2019年10月の消費税率引き上げによる影響は軽減税率などの実施などにより限定的だったものの、世界経済における米中貿易摩擦や欧州経済の不安定感等の影響により、先行きは不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、持続的な成長を実現するため、事業領域の継続的な拡大、主力事業である国内リサーチ事業の成長、さらには新規事業等への積極的な投資、海外子会社の再編、グループシナジー追求等、様々な取り組みを進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は18,580百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は1,267百万円(同32.7%増)、経常利益は1,150百万円(同36.9%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は477百万円(前年同期は507百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
売上高につきましては、国内・海外の事業会社ともに、新規顧客開拓及び既存顧客の深耕を進め、各種マーケティングリサーチサービスの提供を行いました。国内の事業会社は主力である株式会社クロス・マーケティングを中心に営業体制の強化やデジタルマーケティング・ビッグデータ領域などを含む新サービスの開発・提供により、一般事業会社及び広告代理店等を中心に受注が増加いたしました。また、メディカル・ヘルスケアリサーチを展開する株式会社メディリードも新サービスの開発・展開に加え、積極的な営業活動により受注が拡大し、売上高も拡大いたしました。海外の事業会社は、堅調に推移している拠点はあるものの、香港等、拠点個別の状況に応じて再編成を実施いたしました。また、2019年第3四半期まで売上計上が遅れていた大型案件の一部が計上できたことにより、前年同期を上回る結果となりました。
セグメント利益(営業利益)につきましても、売上高の増加にともない、前年同期を上回る結果となりました。その結果、当連結会計年度におけるリサーチ事業の売上高は14,952百万円(前年同期比2.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2,249百万円(同15.7%増)となりました。
ITソリューション事業につきましては、積極的な営業展開による新規顧客開拓に加え、金融業界を中心に既存顧客から継続的に受注を獲得しており、各事業会社が前年同期と比較して増収となっております。受託案件においては、開発リソース・品質の管理を徹底し、粗利率の確保に努めました。また2018年11月に株式取得したサポ タント株式会社を連結開始したことにより売上高は増加いたしましたが、サポタント社に掛かるのれん償却を開始したため、セグメント利益は前期同期と比較して微減となりました。
その結果、当連結会計年度におけるITソリューション事業の売上高は3,526百万円(前年同期比26.5%増)、セグメント利益(営業利益)は274百万円(同6.2%減)となりました。
その他の事業は、「プロモーション事業」を行っている株式会社ディーアンドエムを中心にデジタルマーケティング、プロモーションサービスの販売・提供をしております。同事業においては、リサーチ事業とのグループ内連携を強化する等、営業組織体制の強化や、運用型案件の積極的な案件獲得により売上高・セグメント利益ともに伸長いたしました。
その結果、当連結会計年度におけるその他の事業の売上高は762百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益(営業利益)は106百万円(同80.2%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,714百万円(前連結会計年度末比109百万円増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、637百万円(前連結会計年度比398百万円減)となりました。主な要因は、法人税等の支払額604百万円の減少要因があった一方で、減損損失の計上1,086百万円、のれん償却額152百万円の計上による増加要因があったことによります。
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、302百万円(前連結会計年度は、351百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出163百万円、無形固定資産の取得による支出203百万円の減少要因があったことによります。
当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、222百万円(前連結会計年度は、99百万円の減少)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出626百万円、配当金の支払額118百万円の減少要因があった一方で、短期借入金の純増減額519百万円の増加要因があったことによります。
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループの財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末における資産及び負債、連結会計年度における収益及び費用に影響を及ぼすような仮定や見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。
当連結会計年度の経営成績として、売上高は18,580百万円(前年同期比6.2%増)、経常利益は1,150百万円(経常利益率6.2%、前年同期比36.9%増)となりました。当社グループでは、成長段階であることを鑑みて、売上高成長率、経常利益率を意識した経営に取り組んでおります。
2019年12月期における業績予想公表時(2019年2月14日時点)の売上高は20,000百万円(前年同期比14.3%増)を想定しており、達成率としては92.9%にとどまりました。事業セグメント別の達成率を見ると、国内リサーチ事業:99.1%、海外リサーチ事業:81.0%、ITソリューション事業:99.3%、 その他の事業:73.0%となりました。
国内リサーチ事業、ITソリューション事業は概ね想定通り堅調に売上高を伸ばしましたが、海外リサーチ事業については、各国の個別状況により、当初想定していた売上高を計上出来なかった拠点が複数発生したこと、大型案件の売上計上が想定よりも後ろ倒しになったこと等により、想定を大きく下回る結果となりました。当該事業においては、既に不採算拠点、今後の継続的な成長が困難な拠点について、組織再編等を実施することにより、組織体制の見直しを実施しており、事業全体として継続的な成長、収益化を目指すべく様々な取り組みに着手しております。その他の事業については、業績予想公表時点において、前年同期比55.1%増と高いハードルを設けていたことから、未達成となっておりますが、結果として売上高742百万円(前年同期比13.0%増)と2ケタ成長を達成するとともに、リサーチ事業との連携も進んでいることから、今後も継続的な成長が実現可能であると認識しております。
結果として、連結売上高18,580百万円(前年同期比6.2%増)については、海外リサーチ事業の状況変化等により想定を下回ったものの、主力事業を中心に安定した売り上げ成長を実現していることから、今後の継続的な成長に向けて進んでいると判断しております。
2019年12月期における業績予想公表時(2019年2月14日時点)の経常利益は1,109百万円(予想時点の経常利益率5.5%、前年同期比32.0%増)を想定しており、結果として1,150百万円となったことから達成率としては103.7%となりました。業績予想公表時との差異については、マイナス面として海外リサーチ事業の売上の達成率が81.0%になったことにより、海外リサーチ事業において当初想定していた収益が見込めない状況となりました。しかしながら、主力である国内リサーチ事業において、売上高が堅調に推移するとともに、デジタルマーケティング・ビッグデータ領域における新サービス開発・提供による案件受注の増加等により、想定してた収益を超える水準であったことなどから、連結業績として経常利益率6.2%(前年同期比 1.4pt増)と堅調な業績を残すことが出来たと考えております。
当連結会計年度末の財政状態は、資産については、流動資産が7,780百万円(前連結会計年度末比650百万円増)となりました。主な項目としては、現金及び預金2,714百万円、受取手形及び売掛金3,617百万円となっております。固定資産は2,147百万円(同1,152百万円減)となりました。減少の主な要因はのれん・固定資産の減損損失として1,086百万円を計上したことによるものです。残高の主な項目は、のれん287百万円、敷金602百万円、ソフトウェア244百万円となっております。その結果、総資産は9,927百万円(同502百万円減)となりました。
負債については、流動負債が4,773百万円(同475百万円増)となりました。主な項目としては、買掛金1,562百万円、短期借入金838百万円、1年内返済予定の長期借入金494百万円となっております。固定負債は1,734百万円(同498百万円減)となりました。主な項目としては、長期借入金1,488百万円となっております。その結果、負債は6,507百万円(同22百万円減)となりました。
純資産は3,420百万円(同480百万円減)となりました。主な項目としては利益剰余金が2,302百万円となっております。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、特に注視すべき要因としては、のれんの減損損失があると認識しております。2019年12月期おきましては、第2四半期において、海外リサーチ事業において大型案件の計上遅れ、組織体制の変化、足元の業績動向により、当初想定していた収益が見込めなくなったことから、Kadence社にかかるのれんを減損損失として計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました(業績予想公表時(2019年2月14日時点)の当期純利益は570百万円(前年同期比12.5%増)を想定しておりました)。結果として、2019年12月末時点ののれん残高は287百万円となっており、今後連結業績に与える影響・リスクは低下していると認識しております。
当連結会計年度においては、一時的な運転資金の増加、海外リサーチ事業における資金需要に対応するため、短期借入金500百万円を調達いたしました。金融機関からの調達環境も安定しており、好条件での調達も実施できているため、資金需要が増加した場合にも機動的に対応出来ると考えております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,714百万円(前年同期比109百万円増)であり、有利子負債は主に金融機関からの借入金であります。なお、流動比率は163.0%であります。グループ全体として、一定の流動性は確保しており、現時点において懸念される点は無いと認識しております。
当連結会計年度においては、売上高の拡大に伴う経常利益の増加により、安定した営業キャッシュ・フローを計上しております。一時的な運転資金の増加、海外リサーチ事業における資金需要に対応するため短期借入金500百万円を調達しておりますが、2014年12月期におけるKadence社の株式取得に掛かる長期借入金の返済を継続して実施しております。その結果、現金及び現金同等物期末残高が増加いたしました。2020年12月期については、現段階の計画において、大規模な資本的支出の予定は無く、今後の資金需要については、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達を実施いたします。
その他については、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等は、以下のとおりであります。
当社グループは、多様化・高度化する顧客の要望に迅速に対応するため、新サービスの市場投入や業務効率の改善などの研究開発活動を行っております。
当社グループの研究開発活動の内容は、主にリサーチ事業に係わる新サービスの開発、自社使用のシステム開発及び改良であります。
当連結会計年度におきましては、販売用システムの技術調査等の研究開発活動を行い、当連結会計年度における研究開発費は20百万円となっております。