第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社は、1948年の創業以来、「我等、人間の使命である進化と向上を企業経営を通じて具現し、社会に貢献する」という経営信条、及び「一、誠意を込めつくして対応しよう 一、創意に満ちあふれた商品にしよう 一、熱意を燃し続けて成果をみよう」という経営指針を実現するために、小さくても志を持ち、こだわりを持って、独自のものを創造していくという「ヨコタDNA」に基づく特許製品のポンプ・バルブ等の用水機器及びそれを支える特殊素材の開発、製造、販売を行っております。

 

(2) 長期経営方針、中期経営戦略及び経営環境

当社は経営の基本方針に基づき、次のとおり長期経営方針及び中期経営戦略を定めております。

  ① 長期経営方針

「経営信条」

 我等、人間の使命である進化と向上を企業経営を通じて具現し、社会に貢献する

 

「経営指針」

 一、誠意を込めつくして対応しよう

 一、創意に満ちあふれた商品にしよう

 一、熱意を燃し続けて成果をみよう

 

「経営方針」

 技術立社。体力をつけ、小なりといえども洗練された会社になる。

 (1) 魅力ある商品

     差別化された商品の開発

 (2) 健全な収支

     差別化商品による高い収益性と資金管理、与信リスク管理による財務的自立

 (3) 成果に報いる仕組み

     少数精鋭による、合理的な仕事の体系と公正な評価・報酬制度

 

  ② 中期経営戦略

変わりゆく社会の中で、顧客志向を通じて培われた独自技術に磨きをかけ、

ニッチ市場での相対的優位性を更に高める

 

 

当社の属する業務用ポンプ・バルブ業界は、社会インフラの土台ともいえる業界であり、多方面の分野で使用されております。

当社は、ポンプやバルブといった個々の製品を単に製造する企業ではございません。水にまつわる様々な問題に対し、ハード・ソフトを含めたソリューションを提供することが当社のビジネスの本質です。このビジネスで最も大切なことは独自性であり、当社はニッチ市場に特化することによって同業他社との差別化を図り、高い収益力を維持することが可能と考えております。

当社を支える主力製品はいずれも、自社開発の新技術を使って水にまつわる様々な問題の解決を図った結果、生まれてきたものです。今後も当社は、この独自のスタイルにこだわり続け、時代を超えて永続する企業を目指してまいります。

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、経常利益、自己資本利益率であり、2024年3月期の目標値は、売上高1,800,000千円、経常利益257,000千円、自己資本利益率6.9%であります。当該目標値については、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社は、水を中心とした流体に関する様々なご要望を当社独自の技術・ノウハウによって具現化する水ソリューション企業であります。

当社は、高付加価値製品を提供し続けるために、「熱意を燃し続けて成果をみよう」という経営指針に基づいて、お客様の様々なご要望に対処してまいります。

なお、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

 

① 競争優位の源泉となるコア技術の開発力強化

当社は、1948年の創業以来、「創意に満ちあふれた商品にしよう」という経営指針に基づいて、お客様の様々なご要望を具現化した製品を開発してまいりました。

今後の更なる発展のためには、競争優位の源泉となるコア技術の開発力を強化する必要がありますので、優秀な人材の確保と育成に努めてまいります。

 

 ② マーケティング機能強化

当社は、お客様との接点を持ち続けることが重要であると考え、ホームページ、広告宣伝、WEB展示会等によるわかりやすい情報の発信に注力してまいりました。

今後の更なる発展のためには、お客様との関係を密にし、水や流体に関する様々なご要望を傾聴する必要がありますので、「誠意を込めつくして対応しよう」という経営指針に基づいて、マーケティング機能をさらに強化してまいります。

 

 ③ コストの削減

当社は、合理的な範囲での省力化及び省人化、並びに業務の改善合理化を推進し、安定した利益の確保を図ってまいりました。

今後の更なる発展のためには、IT(情報技術)を活用する必要がありますので、基幹業務システムの更新や新しい生産設備の導入など、合理的なコストの削減を行ってまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) ガバナンス、リスク管理

当社は、時代を超えて永続する企業を目指しております。永続企業には、持続可能な社会との共存・共栄が求められるとの考え方に基づいて、サステナビリティ(SDGs、ESG、CSRを含む)に関する取組みを強化してまいります。

サステナビリティに関する取組みについては、取締役会がリスクや機会を含む意思決定及び監督の責任を持ち、代表取締役社長が主導の上、各部門の責任者がサステナビリティに関する業務執行を担っております。

(2) 戦略

当社は、人材の多様性を確保することでサステナビリティに関する取組みを強化していく方針です。

当社の管理職(課長相当職以上)への登用は、当社の幹部候補者としての資質・能力・経験等を将来的に有する可能性を重視して行っております。このため、女性・外国人・中途採用者といった属性に関係なく、将来の幹部候補者としての可能性が高いと考えられる人材を管理職へ登用しております。

このような多様性の確保についての考え方に基づき、当社の事業はニッチ市場を対象としているため、各部門の管理職を含めた構成員には、特定分野における専門性を高めることを求めております。一般的に専門性は時の経過に応じて高まっていくため、当社は長期間の勤務を期待して人材を採用しております。

一方、長期勤務で専門性を高めることは、価値観や考え方の硬直化をもたらし、当社の企業理念である「進化と向上」を阻害しかねません。このため当社の人材育成は、特定分野における専門性を高めると同時に、イノベーションの源泉となる価値観や考え方の多様性も同時に高めることを基本的な方針としております。

また、多様性を確保するための社内環境とは、合理的な範囲で働き方の多様性を尊重することであると当社は考えております。各部門の構成員が業務に集中し、能力を発揮するためには、穏やかな心を保持することが重要です。このため当社は、働き方に関する各種制度を積極的に導入し、社内環境の向上を図っていく方針です。具体的な実施状況として、テレワークの導入、休暇を取得しやすい雰囲気の醸成、育児休業・介護休業など各種休暇制度の導入、ハラスメント相談窓口の設置などであります。

(3) 指標及び目標

当社では、将来の幹部候補者としての可能性を重視し、全ての社員に平等な管理職への登用の機会を設けておりますが、属性毎の多様性の指標及び目標につきましては、男女別管理職比率15%以上としております。

 

男女別管理職比率

2023年3月31日現在

属性

管理職数(名)

従業員数(名)

管理職比率(%)

男性

20

74

27.0

女性

1

11

9.1

合計

21

85

24.7

 

(注)1 従業員数は就業人員数であります。

 2 従業員数には、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)を含んでおります。

 3 臨時従業員には、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含んでおります。

 4 管理職比率は、管理職数を従業員数で除して算定しております。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 製品需要の減少

関連するリスク・・・事業規模の縮小、資金繰りの悪化

リスクの内容

リスクに対する対応策

 当社は、発電所、製鉄・非鉄金属・半導体・電子機器・産業機械・食品・化学・薬品などの各種工場、農業用灌漑施設、上下水道施設、水族館など多方面の需要分野を対象に事業活動を行っております。

 今後、産業構造が変化し、ポンプ及びバルブの製品需要が減少した場合は、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・変化した産業構造でのニッチ市場集積

・マーケティング分析の徹底

・新たな需要分野の開拓

・WEB展示会の開催、ホームページの改良など

 広告宣伝の強化

 

 

(2) 研究開発体制の弱化

関連するリスク・・・製品の優位性の喪失、知的財産権の侵害

リスクの内容

リスクに対する対応策

 当社は、水を中心とした流体に関するさまざまな問題を、自社独自の技術・ノウハウによって解決する「水ソリューション企業」として、顧客からの要望に対応するため、継続的な研究開発を行っております。

 今後、研究開発のための経営資源(人材、資金など)が確保できず、研究開発体制が弱化した場合は、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・継続的な研究開発者の育成と採用

・アウトソーシングの併用

・一定金額以上の研究開発予算の確保

・独立したグループ(技術開発グループ)の設置

・製、販、管が一体で「ソリューション」を実現

 

 

(3) 組織的対応力の低下

関連するリスク・・・内部統制の無効化、コンプライアンス違反の発生

リスクの内容

リスクに対する対応策

 当社は、小規模な組織で運営されており、各部門には規模に応じた人員を配置しております。

 今後、業務が急激に拡大し、人材の採用及び育成の充実が図れず、組織的対応力が低下した場合は、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 特に当社の生産している製品は、納期が年度末の3月に集中しており、製造部門と販売部門の負荷が増加するため、不測の事態が生じた場合は出荷遅延等により、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・不要不急な業務の見直し

・部門間の連携強化

・リモート営業の活用

・製品納期の平準化

・基幹業務システムの再構築

 

 

 

(4) 品質管理体制の弱化

関連するリスク・・・ブランドイメージの悪化、特定仕入先への依存、法令改正への対応不足

リスクの内容

リスクに対する対応策

 当社は、社内生産体制に関してはもちろんのこと、主たる外注加工先に対しても品質保持の協力要請をしながら、総合的な品質管理体制と継続的な改良・改善体制の運用を行っております。

 今後、生産技術の継承不足など様々な要因によって品質管理体制が弱化した場合は、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・最適設備の積極導入

・強い工場への変革(QCD改善)

・技術継承のための作業標準の作成

・鋳物の健全化技術の確立

・新規外注先の開拓

・生産物賠償責任保険(PL保険)への加入

 

 

(5) 自然災害等の発生

関連するリスク・・・製造拠点の集中、情報システムへのサイバー攻撃、感染症拡大への対応不足

リスクの内容

リスクに対する対応策

 当社は、従業員の生命・安全に最大限の配慮を払って業務を行っております。

 今後、台風、豪雨、疫病、テロ、事故その他の自然災害等が発生し、事業活動が停止した場合は、当社の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・資産への適切な付保

・安全衛生委員会の開催(毎月1回)

・リモート営業の活用

・基幹業務システムの再構築

・事業継続計画(BCP)の策定

・安否確認訓練の実施

・現行災害対応体制の確認と評価、改善

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当事業年度におけるわが国の経済は、日銀が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、資源価格やエネルギー価格の高騰が景況感を下押しし、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業製造業ではプラス1となり前回12月調査から6ポイントの悪化となっております。

このような状況のもと、当社は相対的優位性のある既存領域を確保しつつ、技術開発力を高め、既存製品の改良や性能向上による差別化により新たな需要分野への展開・進出を図り、適正な人員配置と組織改革による生産性の向上とコスト削減に注力することにより採算重視の経営に努めてまいりました。

以上の結果、当事業年度の受注は、1,904,049千円前期比9.6%増)となりました。売上高につきましては、1,777,301千円同2.9%増)となりました。また、営業損益は、売上高の増加などで売上総利益が増加したことに加えて、人件費の減少などで販売費及び一般管理費が減少したため、252,217千円同7.5%増)の営業利益となりました。経常損益は、営業利益の増加などによって、254,270千円同8.2%増)の経常利益となりました。この結果、当事業年度の当期純利益は、168,395千円同3.3%増)となりました。

当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、経常利益、自己資本利益率であります。2023年3月期の目標値は、売上高1,750,000千円、経常利益247,000千円、自己資本利益率6.9%、これに対して実績値は、売上高1,777,301千円、経常利益254,270千円、自己資本利益率6.8%でした。

当社が事業活動を行う主な市場は、日本国内の発電所・工場の給排水設備、プラント内排水設備、公共の上下水道設備等の水処理関連設備、食品、鉄・非鉄、電子機器等各種製造関連設備の非常に広範な需要分野にわたっており、幅広い需要分野から継続的に受注を獲得していますので、売上高及び経常利益につきましては、目標達成となりました。しかし、自己資本利益率につきましては、税効果会計適用後の法人税等の負担率が上昇したことが主な要因となり、目標未達となりました。

 

当社は、ポンプ及びバルブの製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

単一セグメント内の製品別の受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

[ポンプ製品]

受注は、官公需の受注、電力関連企業からの受注が減少したものの、食品関連企業、鉄・非鉄関連企業、機械・電子関連企業、海外企業からの受注が増加したことなどにより、904,607千円前期比6.2%増)となりました。売上高につきましては、官公需の売上が減少したものの、機械・電子関連企業、電力関連企業、海外企業への売上が増加したことなどにより、846,585千円同3.9%増)となりました。

[バルブ製品]

受注は、官公需の受注、機械・電子関連企業からの受注が増加したことなどにより、291,877千円前期比5.0%増)となりました。売上高につきましては、官公需の売上が減少したことなどにより、257,821千円同16.4%減)となりました。

[部品・サービス]

受注は、電力関連企業からの受注が減少したものの、官公需の受注、機械・電子関連企業、一般製造関連企業からの受注が増加したことなどにより、707,563千円前期比16.6%増)となりました。売上高につきましては、官公需の売上が減少したものの、電力関連企業、機械・電子関連企業、一般製造関連企業への売上が増加したことなどにより、672,895千円同11.4%増)となりました。

 

 

単一セグメント内の生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

① 生産実績

当事業年度における生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。 

区分

生産高(千円)

前期比

ポンプ製品

588,083

+7.3%

バルブ製品

134,409

△14.2%

部品・サービス

292,093

+26.8%

合計

1,014,585

+8.5%

 

(注) 金額は、製造原価によっております。

 

② 受注実績

当事業年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。 

区分

受注高(千円)

前期比

受注残高(千円)

前期比

ポンプ製品

904,607

+6.2%

373,514

+18.2%

バルブ製品

291,877

+5.0%

107,074

+46.3%

部品・サービス

707,563

+16.6%

152,293

+27.2%

合計

1,904,049

+9.6%

632,881

+24.3%

 

 

③ 販売実績

当事業年度における販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。 

区分

販売高(千円)

前期比

ポンプ製品

846,585

+3.9%

バルブ製品

257,821

△16.4%

部品・サービス

672,895

+11.4%

合計

1,777,301

+2.9%

 

 

 

(2) 財政状態

当事業年度末の資産は、前事業年度末と比較して190,081千円増加し、3,056,418千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少29,563千円、売掛金の増加61,950千円、原材料及び貯蔵品の増加56,168千円、工具、器具及び備品(純額)の増加14,038千円、ソフトウエア仮勘定の増加51,257千円、繰延税金資産の増加11,335千円によるものであります。

負債につきましては、前事業年度末と比較して102,239千円増加し、520,873千円となりました。これは主に、未払金の増加35,800千円、未払法人税等の増加48,311千円によるものであります。

また、純資産は、前事業年度末と比較して87,842千円増加し、2,535,544千円となりました。これは主に、当期純利益の計上168,395千円、剰余金の配当80,553千円によるものであります。

当事業年度末における自己資本比率は83.0%であり、有利子負債の残高はありません。今後も引き続き、財務基盤の充実を図り、無借金経営を継続してまいります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比較して29,563千円減少し、1,436,182千円となりました。

当事業年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動による資金の増加は、149,934千円(前期は178,721千円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上254,270千円、減価償却費の計上48,018千円、売上債権の増加66,322千円、棚卸資産の増加67,190千円、未払金の増加18,122千円、法人税等の支払49,350千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動による資金の減少は、98,934千円(前期は53,177千円の減少)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出250,000千円、定期預金の払戻による収入250,000千円、有形固定資産の取得による支出57,500千円、無形固定資産の取得による支出41,357千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動による資金の減少は、80,563千円(前期は80,517千円の減少)となりました。これは、配当金の支払80,563千円によるものであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社は、営業活動で得られたキャッシュ・フローを財源として、設備投資などの投資活動、配当金の支払などの財務活動を行うことを基本としております。また、当社の主な資金需要は、製品製造に必要な運転資金と設備資金、営業や管理に必要な活動資金、株主還元のための資金であり、これらについて営業活動で得られたキャッシュ・フローが不足する場合は、手許資金で賄うことによって流動性を確保しております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、当社は、決算日における資産及び負債の報告数値並びに報告期間における収益及び費用の報告数値について、会計上の見積りを必要とする事象及びその見積りに影響を及ぼす要因を把握し、把握した要因に関して適切な仮定を設定し、その仮定に基づいて適切な情報収集を行うことにより見積り金額を計算しております。

当社では、各種引当金に関する見積りや判断に関して継続的に評価を行っております。具体的内容につきましては、「第5  経理の状況  1  財務諸表等」の「重要な会計方針」に記載のとおりであります。

なお、見積り及び判断に関しては、過去の実績や状況に応じて合理的であると考えられる様々な要因に基づき実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、見積り金額と相違する場合があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社の研究開発活動は、技術部の技術開発グループが中心となって行っており、顧客ニーズに対応する製品を提供するため、特許技術や独自のノウハウを応用した付加価値の高い製品の開発に取り組んでおります。

 

当事業年度における主な活動は次のとおりです。

 

(1) 脱泡・脱気装置の性能改良のための試作・研究

脱泡・脱気装置は、これまでに食品分野や洗剤・塗料等の化成品などの分野でご使用をいただいておりますが、より高いレベルの脱泡・脱気性能をもった装置にするための試作・研究を引き続き推進しております。また、腐食性液、摩耗性液、高粘性液といった特殊な液質にも対応できるような研究も並行して進めております。

更に、市場でのデモ機によるテスト等を通じて把握したニーズ及び分析結果等を製品改良につなげるため、営業部門と連携の上、各種テスト機材及び研究開発力等のノウハウを活用して製品改良に資するデータの蓄積を行うなど研究を進めております。

 

(2) 改良型自吸式ポンプの試作・研究

当社のコア技術である自吸ポンプの用途拡大のために、食品分野などのサニタリー仕様にも対応できる高い洗浄性と高い自吸性能を備えた改良型自吸式ポンプ及び大口径の自吸式ポンプについて、試作・研究を推進しており、高性能化のための改良を続けております。

 

(3) 超自吸ポンプの性能改良のための試作・研究

下水処理は、国民生活を支え、更に環境保全のためにも極めて重要なインフラであり、下水処理場では、高粘度泥状流体となる汚水や、砂利、泥を含む雨水等、過酷な性状の流体を深い地下の水槽から吸い上げる必要があります。

当社の無閉塞ノンクロッグ羽根を採用した超自吸ポンプは、これらの使用条件を満足しており、これまでに多くの下水処理場でご使用いただいておりますが、更に多様なニーズに対応し、我が国の下水処理事業に貢献するため、製品改良と並行して試作・研究を進めております。

 

(4) パイプライン低圧化システムの構築

パイプラインに当社の無水撃逆止弁や減圧弁を設置しラインの低圧化を図ることで、施設の大幅な規模縮小とコストダウンが可能となります。これを実証するために大学等の研究機関とともに実際のパイプラインを使ったテストを実施してきました。当社ではそのテストに基づき、効果予測の技法を確立するための研究を進めております。

 

なお、当事業年度における研究開発費の総額は、11,584千円であります。