第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間(2016年1月1日~9月30日)の世界経済は、一部に弱さが見られたものの、全体として緩やかに回復しました。わが国経済においては、緩やかな回復基調が続きましたが、一部、個人消費や企業収益等に弱さも見られました。

 

 このような状況の中、当社グループは、“ナチュラル&ヘルシー”“ユニーク&プレミアム”をキーワードに商品を提案し、お客様の生活に豊かさをお届けするという考えのもと、ブランド強化や新規需要の創造に注力したほか、各社の知見を活かしたコスト革新による収益力強化や、グループ全体での品質の向上に取り組みました。また、将来の持続的な成長に向け、各エリアにおける事業基盤の強化にも注力しました。

 

 国内セグメントでは、「サントリー天然水」や「BOSS」を中心とした重点ブランドの強化に加え、「ブラッドオランジーナ」等の新しい価値を持つ商品の投入や、「伊右衛門 特茶」等の高付加価値商品の強化を通じ、新たな需要の創造に取り組みました。

 国際セグメントでは、各エリアにおいて重点ブランドの一層の強化やコスト削減等を実施しました。欧州では、引き続き「Orangina」「Oasis」「Schweppes」「Lucozade」「Ribena」等の主力ブランドへの注力に加え、欧州全体でのブランドポートフォリオの拡充を進めると共に業務用チャネルへの取組みを継続しました。また、アジアにおいては、販売体制や生産体制等、事業基盤の更なる強化に注力しました。

 

 これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1兆658億円(前年同期比4.4%増)、営業利益は744億円(前年同期比6.5%増)、経常利益は722億円(前年同期比17.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は364億円(前年同期比5.7%減)となりました。なお、平成28年熊本地震による特別損失36億円を計上しています。今後、損失に対する保険金を受け取る見込みですが、具体的な金額については現時点で未確定です。

 

 セグメント別の業績は次のとおりです。

 

[国内セグメント]

 日本では、重点ブランドの強化に加え、特定保健用食品等の高付加価値商品への注力を通じ、新規需要の創造に取り組みました。その結果、前年同期を上回る販売数量を達成しました。

 「サントリー天然水」は、“清冽でおいしい水”“ナチュラル&ヘルシー”をブランド独自の価値として訴求しました。なかでも、「サントリー ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」が好調に推移し、ブランド全体の販売数量が大きく伸長しました。

 「BOSS」は、引き続き、主力商品である185g缶の「プレミアムボス」「レインボーマウンテンブレンド」「贅沢微糖」「無糖ブラック」「カフェオレ」に注力したことに加え、伸長著しいボトル缶の「プレミアムボス ブラック」「プレミアムボス 微糖」が大幅に販売数量を伸ばし、ブランド全体の伸びを牽引しました。9月には、多様化するお客様の嗜好に対応するべく、「プレミアムボス」ブランドから、185g缶の新商品「プレミアムボス リミテッド」及びボトル缶の新商品「プレミアムボス ザ・マイルド」「プレミアムボス ザ・ラテ<砂糖不使用>」を発売し、商品ラインナップを拡充しました。

 「伊右衛門」は、四季の変化に合わせて味わいを変えるという提案を継続し、ブランド強化に注力したほか、特定保健用食品「特茶」が大幅に販売数量を伸ばし、ブランド全体の販売数量は堅調に推移しました。

 

 健康志向の高まりを背景に注目を集める特定保健用食品は、当社が市場拡大を牽引し、確固たる地位を築いています。引き続き、「伊右衛門 特茶」「サントリー 黒烏龍茶」「サントリー 胡麻麦茶」等の積極的なマーケティングに取り組んだほか、8月には「伊右衛門 特茶」ブランドから「特茶 カフェインゼロ」を発売し、カフェインゼロという新たな付加価値により、これまで以上に多くのお客様からの支持を獲得しました。その結果、特定保健用食品合計の販売数量は、前年同期を大きく上回りました。

 

 収益性向上に向けた取組みにも注力しています。3月に発売した「プレミアムボス ザ・ラテ」「ブラッドオランジーナ」等の新しい価値を持つ商品の投入や特定保健用食品等の高付加価値商品、500mlペットボトル等の小容量商品の販売を強化したことにより、商品構成は改善し、利益増に繋がりました。また、引き続き、包材費や製造経費等の低減に取り組み、生産コストは前年同期を下回りました。販売促進費・広告宣伝費は前年同期を上回りましたが、売上高に対しては、効率的な費用投入を継続しました。

 

 また、お客様と直接接点を持つ自動販売機事業、ファウンテン事業及びウォーター事業等において、更に高い付加価値をお客様に提供するため、サントリービバレッジソリューション㈱が4月に事業を開始しました。小売チャネルに特化して事業を行うサントリーフーズ㈱と共に、それぞれの顧客対応力・販売力の強化に取り組みました。

 

 これらの結果、国内セグメントの売上高及びセグメント利益は、次のとおりとなりました。

 

  国内セグメント売上高 6,781億円(前年同期比14.3%増)

  国内セグメント利益      432億円(前年同期比27.1%増)

 

[国際セグメント]

 欧州では、「Orangina」「Oasis」「Schweppes」「Lucozade」「Ribena」等の主力ブランドを中心に積極的なマーケティング活動を展開しました。フランスでは、事業環境が厳しい中、「Orangina」の販売数量はほぼ前年並みとなったものの、「Oasis」の販売数量は前年同期を下回りました。英国では、ゼロカロリーの「Lucozade Zero」を5月に発売する等、ブランドの活性化に取り組んだ「Lucozade」の販売数量が堅調に推移しました。また、「Ribena」の販売数量はほぼ前年並みとなりました。スペインでは、昨年開始したPepsiCo, Inc.との協業を更に推進し、業務用の販売が引き続き好調に推移しました。また、英国で昨年12月に取扱いを開始したスプリングウォーターの「Highland Spring」に続き、フランスで低糖のプレミアムアイスティー「May Tea」を5月に発売する等、健康志向が強まる欧州でのブランドポートフォリオを強化しました。

 なお、9月30日付で、アフリカ事業の強化のため、GlaxoSmithKline Consumer Nigeria Plcより、ナイジェリアにおける「Lucozade」「Ribena」の2ブランドの製造・販売に関する事業基盤を譲り受けました。

 アジアでは、各国において事業基盤の強化や主力ブランドを中心としたマーケティング活動に取り組みました。健康食品事業では、主力市場のタイにおいて「BRAND’S Essence of Chicken」等の販売が堅調に推移しました。飲料事業では、ベトナムにおいて、飲料市場減速の動きが見られたものの、4月に緑茶飲料の「TEA+ MATCHA」を発売する等、サントリーブランドのマーケティング強化に取り組み、ペプシコブランドと共に、販売は前年同期を大きく上回りました。インドネシアでは、営業体制及びマーケティング戦略の再構築に取り組みました。

 オセアニアでは、主力のエナジードリンク「V」ブランドから、天然素材を主成分とした「V Pure」を5月に発売したほか、緑茶の抗酸化成分を配合した水分補給飲料「OVI」で積極的なマーケティング活動を行い、販売拡大に取り組みました。

 米州では、ノースカロライナ州を中心にペプシコブランドの更なる販売強化に加え、営業及び物流の事業効率の改善を進めました。また、「OVI」の販売を1月に開始しました。

 

 各エリアにおける売上拡大の活動に加え、グループ会社間で研究開発技術やコスト改善のためのノウハウを共有し、品質の更なる向上及び収益力強化に取り組みました。

 

 これらの結果、国際セグメントの売上高及びセグメント利益は、次のとおりとなりました。

 

  国際セグメント売上高  3,877億円(前年同期比9.3%減)

  国際セグメント利益     528億円(前年同期比7.4%減)

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金等が増加したものの、のれん及び商標権等が在外子会社の為替換算による影響で減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,291億円減少して1兆3,553億円となりました。

 また、負債は、支払手形及び買掛金の増加等があったものの、有利子負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ571億円減少して8,004億円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加等があったものの、配当金支払による利益剰余金の減少、為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ720億円減少して5,549億円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、68億円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)主要な設備

 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設等の計画は次のとおりです。

会社名

事業所名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資予定

金額

(百万円)

資金調達方法

着手及び完了予定年月

完成後の増加能力

着手

完了

サントリー食品

インターナショナル㈱

九州熊本工場

熊本県

上益城郡

嘉島町

国内

食品製造

設備

3,800

自己資金

2016年9月

2017年5月

(注)3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

   2.九州熊本工場は当社が清涼飲料の製造を委託しているサントリービール㈱の事業所です。

   3.平成28年熊本地震により被災した工場設備の復旧に伴うものです。