| 平成27年3月期 (千円) | 平成28年3月期 (千円) | 増減率 (%) |
売上高 | 13,285,139 | 15,011,612 | 13.0 |
営業利益 | 1,517,239 | 1,963,951 | 29.4 |
経常利益 | 1,525,799 | 1,958,461 | 28.4 |
親会社株主に帰属する | 539,994 | 361,824 | △33.0 |
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種金融政策等の効果により、企業収益並びに雇用・所得環境は緩やかに回復しつつあるものの、新興国経済の減速や消費者マインドの停滞等もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻くデジタル関連市場においては、スマートフォンやタブレット端末の普及によるデバイスの複雑化並びにインターネット環境の飛躍的な進歩により、コンテンツ及びサービス等の変化に伴うビジネスモデルの多様化が急速に進んでおり、この流れを受け、当社グループの収益機会も増加するものと見込んでおります。
特に、当社グループの主力事業であるデバッグ事業と関連するソフトウェア・コンテンツ市場においては、不具合のない製品開発に対する社会的ニーズが高まっていることから、開発会社では、高品質かつ迅速な製品の開発に経営資源を集中させることを目的として、デバッグ工程をアウトソーシングする傾向が強くなっております。
このため、当社グループでは、正社員登用制度等を活用した中長期的な視点に基づく人材育成や国内拠点及び海外拠点の連携強化を通じ、高度化・多様化する顧客ニーズに柔軟に対応できる体制を構築することで、増加するデバッグ需要のさらなる取り込みに注力し、製品の品質向上を支えるパートナーとして顧客企業からの高い信頼を獲得して参りました。
また、株式会社UBICと共同で、ソフトウェアを対象とした人工知能による不具合検出に関する研究を実施するなど、デバッグサービスの付加価値向上に向けた新たな取り組みも積極的に推進して参りました。
さらに、デバッグ事業の周辺領域であるコンテンツ制作やシステム開発、メディア運営等、事業の垣根を越えた多角的な業容拡大を進める一方、事業の選択と集中により、今後のグループ成長の礎となる強固な経営基盤の構築に努めて参りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、デバッグ事業の伸長がグループ全体の業績を牽引するとともに、メディア事業、クリエイティブ事業及びその他の事業も堅調に推移したことにより15,011,612千円(前期比13.0%増)、営業利益は1,963,951千円(前期比29.4%増)となり、売上高・営業利益ともに過去最高を達成致しました。これに伴い、経常利益は1,958,461千円(前期比28.4%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、のれん等の減損損失を計上したことにより、361,824千円(前期比33.0%減)となりました。
セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
| 平成27年3月期 (千円) | 平成28年3月期 (千円) | 増減率 (%) |
売上高 | 13,285,139 | 15,011,612 | 13.0 |
デバッグ事業 | 9,812,394 | 11,138,089 | 13.5 |
メディア事業 | 504,050 | 512,674 | 1.7 |
クリエイティブ事業 | 1,675,315 | 1,729,228 | 3.2 |
その他 | 1,333,313 | 1,701,861 | 27.6 |
調整額 | △39,933 | △70,242 | - |
営業利益又は営業損失 | 1,517,239 | 1,963,951 | 29.4 |
デバッグ事業 | 2,376,777 | 2,555,519 | 7.5 |
メディア事業 | 32,264 | 35,660 | 10.5 |
クリエイティブ事業 | △496,265 | △224,162 | - |
その他 | 52,348 | 83,379 | 59.3 |
調整額 | △447,885 | △486,445 | - |
なお、各セグメントの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は営業利益ベースとなっております。
① デバッグ事業
当セグメントにおいては、顧客企業が求める不具合のない高品質な製品開発に貢献すべく、製品の品質保持及び品質向上に必要不可欠な最終チェックを行うデバッグ工程のアウトソーシングサービスを提供しております。
デバッグ事業におけるリレーション別の売上高は以下のとおりであります。
| 平成27年3月期 (千円) | 平成28年3月期 (千円) | 増減率 (%) |
コンシューマゲームリレーション | 3,604,978 | 3,449,378 | △4.3 |
デジタルソリューションリレーション | 3,935,393 | 5,676,620 | 44.2 |
アミューズメントリレーション | 2,272,021 | 2,012,090 | △11.4 |
デバッグ事業 合計 | 9,812,394 | 11,138,089 | 13.5 |
(ⅰ) コンシューマゲームリレーション
主に、コンシューマゲームソフト向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場であるコンシューマゲーム市場では、「PlayStation®4」の本体価格引き下げ等により普及が拡大するとともに、「PlayStation®4」専用タイトルの開発が活発化するなど、新しいハードへの移行が見られました。
このような状況のもと、当社グループでは、引き続き積極的な営業活動に注力し、大型タイトル案件の受注拡大を図るとともに、既存顧客との関係強化に取り組むことで、開発の早期段階から品質管理に関する総合的なサービス提供に努めて参りました。
その結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちコンシューマゲームリレーションの売上高は3,449,378千円(前期比4.3%減)となりました。
(ⅱ) デジタルソリューションリレーション
主に、モバイルコンテンツ向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場であるモバイルコンテンツ市場では、多種多様なスマートフォンアプリの充実化が進んでおり、特にネイティブアプリゲームをはじめとするソーシャルゲーム市場を中心に、引き続き市場の成長が見込まれております。
このような状況のもと、ソーシャルゲームの開発においては、大手コンシューマゲームメーカーの本格参入等を背景に、ゲーム性豊かなタイトルの開発が活発化し、1タイトル当たりの開発規模が増加するとともに、ユーザーを拡大することを目的とした機能拡充やアップデートなどゲームのリリース後における継続的な運営が重要視されるため、開発期間が長期化しております。このため、開発会社においては、開発に経営資源を集中することを目的に、デバッグ工程をアウトソーシングする傾向が高まっております。
当社グループでは、これらの事業環境を追い風に、引き続き積極的な営業活動や既存顧客との関係強化に取り組むことで、増加するデバッグニーズの取り込みに注力するとともに、ユーザー視点を活かしたマーケティング支援サービス等付加価値の高いサービスの提供に努めて参りました。
これにより、ソーシャルゲーム市場における競争力のより一層の向上を実現し、ソーシャルゲームを対象とするデバッグサービス等の売上が大幅に伸長致しました。
また、業務システムやECサイト等を対象としたシステム検証分野においては、システム開発等を行うグループ会社である株式会社ネットワーク二一との連携を強化し、大手インターネットバンキングサイトやホームネットワークシステムの検証案件を獲得するなど、着実にその実績を積むとともに、防衛装備庁より「サイバー攻撃対処技術等に関する動向調査」を受注するなど、次なる成長への布石となる活動を行って参りました。さらに、自動車業界向けデバッグサービスにおいては、積極的な営業活動に注力し複数の新規案件を受注するとともに、迅速かつきめ細やかなサービス提供実績が評価され、既存顧客からの追加受注を獲得するなど、新分野における事業成長に向けた取り組みを確実に推進して参りました。
以上の結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちデジタルソリューションリレーションの売上高は、前年を大きく上回る成長を実現し、5,676,620千円(前期比44.2%増)となりました。
(ⅲ) アミューズメントリレーション
主に、パチンコ及びパチスロ向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場である遊技機市場では、平成26年9月にパチスロ型式試験方法が変更されて以降、パチンコにおいてものめり込み防止を目的とした遊技機の基準変更が適用される等、パチンコ・パチスロともに射幸性を抑制するための規制強化が段階的に実施されております。このため、業界を取り巻く環境が大きく変化しており、顧客企業の開発スケジュールも流動的な状態が継続しております。
このような厳しい市場環境のもと、当社グループでは、引き続き顧客企業との関係強化に取り組むとともに、効率的なデバッグ体制を提案することで、受注拡大に努めて参りました。
その結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちアミューズメントリレーションの売上高は2,012,090千円(前期比11.4%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度のデバッグ事業の売上高は11,138,089千円(前期比13.5%増)、セグメント利益は2,555,519千円(前期比7.5%増)となりました。
② メディア事業
当セグメントにおいては、日本最大級の総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」の運営を通じ、サイト上でゲームメーカーをはじめとする顧客企業に広告サービスの提供を行い、プロモーション活動を支援しております。
近年、スマートフォンの普及やSNS・ゲームプレイ動画配信の流行等を背景に、顧客企業における広告手法が多様化していることから、当社グループでは、スマートフォン向けコンテンツを拡充するなど、これらの変化する顧客ニーズに対応したサービスの提供に注力して参りました。
また、ニュースメディアの枠を越えた新しいサービスの創造にも注力しており、その一環として、当社グループと相互補完的な技術及び事業領域を有している松竹ブロードキャスティング株式会社と資本業務提携を行い、両社事業のさらなる拡大及び企業価値向上に向けた取り組みを積極的に推進して参りました。
その結果、当連結会計年度のメディア事業の売上高は512,674千円(前期比1.7%増)、セグメント利益は35,660千円(前期比10.5%増)となりました。
③ クリエイティブ事業
当セグメントでは、ゲーム開発やCG映像制作等のコンテンツ制作におけるクリエイティブ領域全般にわたる制作サポートサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、前連結会計年度にM&Aにより取得した子会社において、事業再建計画を実施するとともに、平成28年1月にクリエイティブ事業を運営している全子会社を経営統合し、当セグメント全体における事業基盤の強化・改善に取り組んだことで、大幅に損失が縮小するなど、着実な成果をあげることができました。
その結果、当連結会計年度のクリエイティブ事業の売上高は1,729,228千円(前期比3.2%増)、セグメント損失は△224,162千円となりました。
④ その他
その他の事業では、コンテンツプログラムから基幹システムまで幅広い開発を行う「システム開発事業」、不具合情報のポータルサイトを運営する「Fuguai.com事業」及びクリエイターの育成支援を行う「デジタルハーツ・クリエイターズ・ネットワーク事業」等の事業を展開しております。
当連結会計年度においては、主にシステム開発事業が堅調に推移した結果、その他の事業の売上高は1,701,861千円(前期比27.6%増)、セグメント利益は83,379千円(前期比59.3%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,197,856千円となり、前連結会計年度における資金3,058,787千円に対し、860,931千円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,080,191千円(前連結会計年度は870,149千円の収入)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純利益1,132,055千円及び減損損失594,678千円並びに減価償却費197,353千円等の資金増加項目が、法人税等の支払額1,187,132千円等の資金減少項目を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は17,005千円(前連結会計年度は568,730千円の支出)となりました。
これは、主として無形固定資産の取得による支出93,768千円及び有形固定資産の取得による支出85,657千円等の資金減少項目が、事業譲渡による収入132,623千円及び投資有価証券の売却による収入30,000千円等の資金増加項目を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は1,913,392千円(前連結会計年度は950,110千円の支出)となりました。
これは、主として短期借入れの返済による支出2,087,689千円及び自己株式の取得による支出1,514,646千円等の資金減少項目が、短期借入れによる収入1,880,000千円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入466,995千円等の資金増加項目を上回ったことによるものであります。
事業の特性上、該当事項はありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高 | 前期比 | 受注残高 | 前期比 |
クリエイティブ事業 | 1,672,977 | 50.8 | 215,447 | △20.5 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの「デバッグ事業」及び「メディア事業」は、受注から役務提供までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分 | 当連結会計年度 | ||
金額(千円) | 前期比(%) | ||
デバッグ | コンシューマゲームリレーション | 3,444,819 | △4.4 |
デジタルソリューションリレーション | 5,664,762 | 44.3 | |
アミューズメントリレーション | 2,007,506 | △11.4 | |
小 計 | 11,117,089 | 13.5 | |
メディア事業 | 512,274 | 2.0 | |
クリエイティブ事業 | 1,728,599 | 3.6 | |
その他 | 1,653,648 | 25.6 | |
合 計 | 15,011,612 | 13.0 | |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
株式会社ディー・エヌ・エー | ― | ― | 1,540,454 | 10.3 |
3.前連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上である相手先がないため記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、収益基盤の強化を図るとともにさらなる成長を実現するため、下記4点を主要な課題として認識し、その対応に取り組んで参ります。
(1) 人材の確保及び育成
当社グループが継続的に企業価値を向上させていくためには、高い専門性を有する優秀な人材の確保及び将来を担う人材の育成が経営上の重要な課題であると認識しております。
特に、当社グループの主力事業であるデバッグ事業においては、高品質なサービスをスピーディかつ継続的に提供できる組織体制を整備するため、多数の臨時従業員であるテスターを常時確保するとともに、人材育成を通じデバッグスキルの向上を図ることが不可欠となっております。
そのため、当社グループでは、株式会社デジタルハーツを中心に、人材確保を目的としたLab.(ラボ)の戦略的な全国展開や、正社員登用制度等を通じて、優秀な人材基盤の構築に継続的に取り組んで参ります。
また、海外子会社においては、株式会社デジタルハーツとの連携を通じ現地のテスターの教育研修活動を実施することで、グローバルなデバッグサービスの運営体制の基盤強化を図って参ります。
(2) サービスの付加価値向上について
当社グループを取り巻くデジタル関連市場においては、スマートフォンをはじめとするデバイスの高機能化に伴い、新たなコンテンツ及びサービスの開発が活発化しているため、それらの市場環境の変化及び顧客ニーズの多様化に柔軟に対応することが経営上の重要な課題であると認識しております。
当社グループでは、デバッグ事業を中心に培ってきた競争優位性及び多様性を原動力としつつ、事業及び地域の垣根を越えたグループ全体のノウハウを結集することで、開発からプロモーションまでの幅広い工程において包括的なサービスを顧客ニーズにあわせて提供するとともに、新サービスの開発にも積極的に取り組むことで、付加価値の高いサービスの提供に取り組んで参ります。
(3) サービスの海外展開について
当社グループは、海外へのサービス展開も長期持続的な成長を遂げていくためには取り組まねばならない経営上の重要な課題であると認識しております。
そのため、当社グループではデバッグ事業を、北米、韓国及びタイの海外子会社を通じて展開し、長期持続的な成長に向けた海外事業基盤の構築に努めて参りました。
今後も、高い収益性と成長性が期待される市場に対してサービスを提供することを基本方針とし、当社グループの事業運営をグローバルに推進致します。
(4) 事業領域の拡大及び新規事業の推進について
当社グループでは、デバッグ事業を収益の軸としつつも多様な収益源による安定的な成長を遂げていくためには、既存の事業領域を拡大するとともに新規事業を推進することが経営上の重要な課題であると認識しております。
そのため、M&A等を活用した多角的な事業規模の拡大や独自性を追求した新規サービスの開発に積極的に取り組んで参りました。今後も、新たな事業領域の開拓や新規事業の創出・発展に注力するとともに、多様な収益源による安定的な事業ポートフォリオの形成を目指して参ります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。
当社グループは、これらリスク要因を認識した上で、その発生自体の回避、あるいは発生した場合の対応に努める方針でありますが、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、予見しがたいリスク要因も存在するため、投資判断については、本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(事業の内容についてのリスク要因)
(1) デバッグ業務のアウトソーシングの動向について
当社グループは、メーカーや開発会社等の顧客企業に対して、ソフトウェアの動作テストを通じて不具合を消費者的視点から検出し、その不具合情報を報告するという、ユーザーデバッグサービスを主に提供しております。
従来、不具合を検出するというデバッグ業務は、主にメーカーや開発会社の自社内において行われておりました。しかしながら、当社グループでは、消費者的視点で行われるユーザーデバッグサービスへの有用性の認識の向上や、自社内におけるデバッグ要員を常時雇用することによるコスト負担の増加等により、近年アウトソーシングが進んでいるものと考え、今後もデバッグ業務のアウトソーシングが進展することを前提とした事業計画を策定しておりますが、その歴史はまだ浅く、将来性を予測するには不透明な部分もあります。
そのため、当社グループの期待どおりにデバッグ業務のアウトソーシングが進展しなかった場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特定市場への依存度について
現在、当社グループの売上及び利益の多くの部分は、コンシューマゲーム、モバイルコンテンツ及びパチンコ・パチスロといった娯楽市場を対象としたユーザーデバッグサービスに依存しており、当社グループではこうした特定の市場への過度な依存を回避するため、娯楽市場以外の市場への進出を企図しております。
しかしながら、当社グループの娯楽市場以外の市場への進出前に、娯楽市場に大規模な減衰が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 市場環境の変化について
当社グループは、ユーザーデバッグサービスにおいて、そのノウハウの蓄積や人材育成等、他社との差別化に努めております。
しかしながら、今後デバッグ業務のアウトソーシングが進むことにより、業界の市場規模が拡大し、新規参入企業が増加する可能性が高まることに伴い、人材流出等による当社グループのノウハウ等が流出し、外部の第三者が当社グループの技術及びノウハウ等を模倣して当社グループと類似するサービスの提供を行う可能性があります。
また、当社グループの関連市場である娯楽市場は技術革新の進歩も早く、それに応じた新製品も相次いで登場することより、顧客ニーズが恒常的に変化する傾向があり、これら進歩し続ける技術等への対応が遅れた場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化し、競争力の低下を招く可能性があります。そのため、このような市場環境の変化やそれに伴う競争の激化が生じ、高い顧客満足度を与えられる水準のサービス提供ができなくなった場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 業績の変動要因について
当社グループのユーザーデバッグサービスは、基本的に顧客企業の開発・制作活動が完了した後に提供しており、顧客企業の開発案件単位で受注する形態であるため、顧客企業の開発・制作計画の大幅な変更または突発的な受注量の増減があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、コンシューマゲームリレーションにおいては顧客企業の年末商戦に向けた開発スケジュールにあわせ、第2四半期及び第3四半期における販売動向が当社グループの通期業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5) サービスの瑕疵等について
当社グループが主に提供するユーザーデバッグサービスは、主として顧客企業から受託する、顧客企業の開発したソフトウェア等の検証業務であります。
当社グループは、一般的にソフトウェア等から不具合を完全に除去することはできず、ユーザーデバッグサービスは不具合の発見を主眼とするもので、製品の品質を保証するものではない旨を、顧客企業に理解してもらうことに努め、これまで顧客企業と良好な関係を築いてきております。しかしながら、何らかの理由により瑕疵担保責任等の責任の追及を受ける可能性は否定できません。この場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、昨今、ユーザーデバッグサービスに付随するコンテンツのローカライズ、映像コンテンツ制作や開発案件等、当社グループで提供しうるサービスが拡大しており、それに伴い一部業務委託先からのサービス提供も受けております。
当社グループは、グループ各社に過大な責任が及ばないよう、当該責任を限定する取引条件になるよう努め、また、顧客企業へ高品質なサービスを提供するため、適切な業務委託先を選定しております。
しかしながら、全ての顧客企業と当該条件で取引することは難しく、当社グループの責任により、顧客企業より損害賠償責任等を追及される可能性は否定できず、また、これら業務委託先との契約が何らかの理由で終了し、またはこれらの業務委託先企業の倒産等の予期せぬ事態が生じた場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 人材の安定確保について
当社グループの提供するユーザーデバッグサービスの実作業は、多数の臨時従業員であるテスターに拠っております。そのため、テスターの確保は非常に重要であり、当社グループは、定期的にテスターを募集・採用し、また、テスターとのコミュニケーションも強化することで、人材の流出を防止するための諸施策を講じております。
しかしながら、何らかの理由で業務上必要とされる十分なテスターを雇用することができなかった場合には、円滑なサービス提供や積極的な受注活動が阻害され、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 機密情報及び個人情報の漏洩の危険について
当社グループは、デバッグ事業、メディア事業、クリエイティブ事業及びその他の事業を行う上で、顧客企業及びその他の関係者より機密情報を預かるため、当該機密情報の外部漏洩のないよう従業員と秘密保持契約を締結するとともに、とりわけ発売前の製品を取り扱うユーザーデバッグ事業においては、指紋認証システムによる入室管理、監視カメラによる24時間365日の監視等、様々な漏洩防止施策を講じ、情報の適正な取扱いと厳格な管理を進めております。
しかしながら、これらの施策にもかかわらず、何らかの理由により機密情報や個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループへの損害賠償責任の追及や社会的信用の喪失等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) システム障害によるサービスの中断や停止について
当社グループは、顧客企業へのサービスの提供や営業活動においてインターネット環境に依存しているため、自然災害、戦争、テロ、事故、その他通信インフラの破損や故障、コンピュータウイルスやハッカーの犯罪行為等により、大規模なシステム障害が生じた場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 他社との業務提携について
当社グループは、既存サービスによる売上の増加やコスト削減が見込まれる場合、また、新サービスを提供すること等により将来的な成長が見込まれると判断した場合には、相互に協力体制を構築できる企業と、積極的に業務提携によるパートナーシップを強化し、取引深耕を図っていく方針であります。
しかしながら、提携先との友好的な協力関係に変化が生じ、または期待したほどの相乗効果を得ることができない等の理由により、業務提携関係を維持することが困難となった場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 新規事業等の業容拡大について
当社グループは、ユーザーデバッグサービスの提供事業を軸として、幅広いビジネス展開を積極的に行っていく方針であります。そのため、進出先の市場動向の調査や参入形態の考慮を十分に行い、事業リスクの軽減を図りながら、国内外において市場のニーズに呼応した新規事業への進出、子会社の設立等を推進しております。
しかしながら、これら事業展開等の状況を正確に予測することは困難であり、当該事業展開に係る投融資額を回収できず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 企業買収による事業拡大について
当社グループは、事業規模の拡大及び多様な収益源の確保を目的として、ユーザーデバッグサービスの提供事業を軸としつつ幅広いビジネス展開を積極的に行う考えであり、そのための有効な手段の一つとして企業買収を活用していく方針であります。企業買収においては、対象となる企業の財務内容、契約関係及び事業の状況等について事前にデューデリジェンスを実施し、可能な限りリスクの低減に努めております。
しかしながら、企業買収後に、事業環境に急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由により当初の計画通りに事業が進展しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 海外における事業展開について
当社グループは引き続き積極的に海外におけるサービス展開の拡大を図っていく方針であります。しかしながら、海外での事業活動においては、予期せぬ法律または規制の変更、大規模な自然災害の発生、政治経済の変化、為替変動、商習慣の相違、雇用制度や労使慣行の相違、不利な影響を及ぼす租税制度の変更等により、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 著作権に関するリスクについて
当社グループは、運営するメディアにおいて多くの記事、図版等のコンテンツを掲載しており、それらのコンテンツが第三者の権利を侵害しないよう厳格な管理を実施しております。
しかしながら、何らかの理由により、それらのコンテンツが第三者の権利を侵害した場合には、当社グループへの損害賠償責任の追及や社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(法的規制について)
(1) 最低賃金法について
当社グループの提供するユーザーデバッグサービスの実作業は、多数の臨時従業員であるテスターに拠っているため、最低賃金法による「各都道府県の地域別または産業別の最低賃金」等の法的規制やその他の要因により、テスターの賃金が高騰した場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 労働者派遣法について
当社グループの事業収益には人材派遣によるものが含まれており、国内においては「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。) に基づき、厚生労働大臣の「労働者派遣事業」の許可を取得し、人材派遣を行っております。
また、平成27年9月30日から改正労働者派遣法が施行されましたが、当社グループが行う派遣事業に急激な変化をもたらすものではないと判断しております。
しかしながら、当社グループは、労働者派遣法を遵守し、派遣事業を運営しておりますが、万一法令に抵触するような事態が生じた場合、または関連法令やその解釈が変更された場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 社会保険について
当社グループの多数の臨時従業員であるテスターのうち、一定の条件を満たしたテスターは、社会保険に加入しておりますが、平成28年10月1日から改正公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の施行により、社会保険加入の適用範囲が拡大され、現在加入義務のないテスターにも加入が義務付けられるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 下請法について
当社グループは、サービスの拡大により、一部の業務を業務委託先に外注しており、当該業務委託先の一部は「下請代金支払遅延等防止法」(以下、「下請法」という。)の適用対象となります。
当社グループは、下請法を遵守しておりますが、万一法令に抵触するような事態が生じた場合、または関連法令やその解釈が変更された場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(その他)
ストック・オプションについて
平成28年3月31日現在、ストック・オプションによる潜在株式数は420,000株であり、発行済株式総数11,945,400株の3.5%に相当しております。当社の株価が行使価額を上回り、かつ、権利行使についての条件が満たされ、これらの新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社グループの経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。
なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は15,011,612千円となり、前連結会計年度に比べ1,726,472千円の増加(前期比13.0%増)となりました。
これはデバッグ事業のデジタルソリューションリレーションが好調であったことに加え、メディア事業、クリエイティブ事業及びその他の事業も堅調に推移したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は10,690,889千円となり、前連結会計年度に比べ1,354,228千円の増加(前期比14.5%増)となりました。また、売上総利益は4,320,722千円となり、前連結会計年度に比べ372,244千円の増加(前期比9.4%増)となりました。
これは売上高が増加したことによるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は2,356,771千円となり、前連結会計年度に比べ74,468千円の減少(前期比3.1%減)となりました。その主な内訳と致しましては、給与手当719,015千円及び役員報酬267,367千円であります。
この結果、営業利益は1,963,951千円となり、前連結会計年度に比べ446,712千円の増加(前期比29.4%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は43,888千円となり、前連結会計年度に比べ22,647千円の減少(前期比34.0%減)となりました。その主な内訳と致しましては、投資事業組合運用益17,872千円であります。また、営業外費用は49,378千円となり、前連結会計年度に比べ8,597千円の減少(前期比14.8%減)となりました。その主な内訳と致しましては、自己株式取得費用14,996千円であります。
この結果、経常利益は1,958,461千円となり、前連結会計年度に比べ432,661千円の増加(前期比28.4%増)となりました。
(税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は1,132,055千円となり、前連結会計年度に比べ393,744千円の減少となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は361,824千円となり、前連結会計年度に比べ178,170千円の減少(前期比33.0%減)となりました。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
流動資産の残高は5,064,709千円となり、前連結会計年度末における流動資産5,756,692千円に対し、691,983千円の減少(前期比12.0%減)となりました。
これは、主として未収還付法人税等が297,096千円増加した一方で、現金及び預金が860,931千円減少したことによるものであります。
固定資産の残高は1,469,139千円となり、前連結会計年度末における固定資産2,516,254千円に対し、1,047,114千円の減少(前期比41.6%減)となりました。
これは、主として無形固定資産が925,565千円減少したことによるものであります。
流動負債の残高は3,374,484千円となり、前連結会計年度末における流動負債3,823,561千円に対し、449,077千円の減少(前期比11.7%減)となりました。
これは、主として短期借入金が303,653千円減少したことによるものであります。
固定負債の残高は69,792千円となり、前連結会計年度末における固定負債280,508千円に対し、210,716千円の減少(前期比75.1%減)となりました。
これは、主として長期借入金が170,392千円減少したことによるものであります。
純資産の残高は3,089,572千円となり、前連結会計年度末における純資産4,168,876千円に対し、1,079,304千円の減少(前期比25.9%減)となりました。
これは、主として関係会社株式の一部売却等により非支配株主持分が198,385千円増加したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が361,824千円増加した一方で、期末配当及び中間配当の実施に伴い利益剰余金が210,392千円減少したことに加え、自己株式を取得したことにより純資産が1,499,649千円減少したことによるものであります。
(4) 経営戦略と今後の見通しについて
当社グループは、引き続き今後も需要の拡大が見込まれるデバッグ事業において、国内外の需要の取り込み及び新分野における潜在的なニーズの開拓に注力することで、地域や領域を越えたデバッグ事業の成長を追求して参ります。
また、デバッグサービスに留まらずプロモーションや開発等の工程におけるサービス提供を通じ、顧客企業の開発等を総合的にサポートするとともに、独自性を活かした新規サービスの開発にも積極的に取り組んで参ります。
さらに、グループシナジーを追求し、当社グループの経営資源を戦略的かつ最大限に活用することで、継続的な成長と収益力の最大化を図って参ります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性の分析
①キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
自己資本比率(%) | 49.5 | 43.1 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 272.9 | 445.0 |
キャッシュ・フロー対有利子 | 214.4 | 126.6 |
インタレスト・カバレッジ・ | 32.9 | 90.7 |
(注) 1.各指標の算出方法は以下のとおりであります。
・自己資本比率:自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.株式時価総額は期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債(リース債務を含む)を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.各指標は連結ベースの財務数値により計算しております。
6.当社は、平成25年10月1日に単独株式移転の方法により設立されたため、平成25年3月期以前の推移については記載しておりません。
②資金需要について
当社グループの運転資金のうち主なものは臨時従業員に係る人件費等であります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。