当社は、当連結会計年度よりIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しており、以下の業績及びキャッシュ・フローの状況につきましては、IFRSに準拠した連結財務諸表に基づいて記載しております。また、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられたものの、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより、全体としては緩やかな回復基調となりました。
当不動産業界におきましては、フラット35Sの金利優遇幅拡大や住宅資金に係る贈与税非課税制度の拡充等の各種政策により、住宅投資に持ち直しの動きがみられました。
このような状況のもと、当社グループは「誰もがあたり前に家を買える社会」の実現を目指し、徹底した原価管理と品質の向上に努め、高品質の住宅を低価格で供給することに注力してまいりました。
また、「第1次中期経営計画」の2年目を迎え、基本戦略のひとつであるコア事業の競争力をさらに強化すべく、当社グループの戸建分譲住宅を一括検索できる日本最大級の分譲住宅情報サイト「すまいーだ」を公開するとともに、これら戸建分譲住宅の品質基準を住宅性能表示制度に基づく基準へ一本化し、長期優良住宅の躯体性能基準(一次エネルギー消費量項目を除く)を満たすレベルまで品質が確保されるよう、性能面の向上に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上収益は1兆1,360億11百万円(前期比4.5%減)、営業利益は946億61百万円(前期比43.3%増)、税引前利益は915億67百万円(前期比46.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は649億14百万円(前期比67.1%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
件数 |
売上収益(百万円) |
前期比(%) |
|
一建設グループ(注)4 |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
9,827 |
243,591 |
△16.5 |
|
マンション分譲事業 |
896 |
37,574 |
△42.8 |
|
請負工事事業 |
3,135 |
58,099 |
0.3 |
|
その他 |
- |
1,494 |
△12.3 |
|
小計 |
13,858 |
340,758 |
△18.3 |
|
飯田産業グループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
6,367 |
203,810 |
11.9 |
|
マンション分譲事業 |
136 |
4,639 |
△22.0 |
|
請負工事事業 |
110 |
1,249 |
△4.9 |
|
その他 |
- |
5,056 |
24.0 |
|
小計 |
6,613 |
214,756 |
11.0 |
|
東栄住宅グループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,569 |
115,120 |
△13.6 |
|
マンション分譲事業 |
- |
- |
- |
|
請負工事事業 |
252 |
6,054 |
21.5 |
|
その他 |
- |
996 |
29.9 |
|
小計 |
3,821 |
122,170 |
△12.1 |
|
タクトホームグループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,599 |
97,140 |
△2.7 |
|
マンション分譲事業(注)5 |
1 |
3,405 |
△7.3 |
|
請負工事事業 |
86 |
1,430 |
107.2 |
|
その他 |
- |
718 |
31.0 |
|
小計 |
3,686 |
102,694 |
△1.9 |
|
セグメントの名称 |
件数 |
売上収益(百万円) |
前期比(%) |
|
アーネストワン |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
10,620 |
240,976 |
8.5 |
|
マンション分譲事業 |
631 |
19,517 |
32.2 |
|
請負工事事業 |
233 |
2,777 |
2.9 |
|
その他 |
- |
379 |
8.9 |
|
小計 |
11,484 |
263,650 |
9.9 |
|
アイディホーム |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,725 |
88,939 |
△5.7 |
|
マンション分譲事業 |
- |
- |
- |
|
請負工事事業 |
12 |
138 |
65.0 |
|
その他 |
- |
452 |
△0.2 |
|
小計 |
3,737 |
89,530 |
△5.6 |
|
その他(注)6 |
|
|
|
|
(区分)その他 |
- |
2,450 |
329.2 |
|
(区分計)戸建分譲事業 |
37,707 |
989,578 |
△3.3 |
|
マンション分譲事業 |
1,664 |
65,136 |
△27.7 |
|
請負工事事業 |
3,828 |
69,749 |
3.0 |
|
その他 |
- |
11,547 |
36.3 |
|
総合計 |
43,199 |
1,136,011 |
△4.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.戸建分譲事業には、戸建住宅のほか、建築条件付戸建住宅及び宅地等が含まれます。マンション分譲事業
には、分譲マンションのほか、マンション用地等が含まれます。請負工事事業には、注文住宅のほか、リ
フォームやオプション工事等が含まれます。
4.一建設グループの住宅情報館㈱における戸建住宅、建築条件付戸建住宅及び宅地等については、同セグメントの請負工事事業に含めて記載しております。
5.タクトホームグループにおけるマンション分譲事業の件数は、オフィスビルの一棟販売を1件として記載しております。
6.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ファーストウッドと当社の事業に係るものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は2,297億51百万円となり、前連結会計年度末比で468億69百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は639億57百万円(前連結会計年度は1,247億55百万円の獲得)となりました。
これは主に、税引前利益915億67百万円、法人所得税の支払額284億85百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は81億49百万円(前連結会計年度は52億11百万円の使用)となりました。
これは主に、固定資産の取得による支出62億83百万円、貸付による支出24億60百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は91億16百万円(前連結会計年度は609億9百万円の使用)となりました。
これは主に、借入金の減少281億47百万円、社債の発行による収入300億94百万円及び配当金の支払額109億53百万円があったことによるものであります。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(第7章及び第8章を除く、以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表、及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2015年3月31日) |
当連結会計年度 (2016年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
679,273 |
738,561 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
43,577 |
56,445 |
|
無形固定資産 |
188,952 |
179,151 |
|
投資その他の資産 |
15,673 |
18,004 |
|
固定資産合計 |
248,202 |
253,602 |
|
繰延資産 |
- |
45 |
|
資産合計 |
927,476 |
992,209 |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
361,774 |
348,332 |
|
固定負債 |
37,119 |
70,616 |
|
負債合計 |
398,893 |
418,949 |
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
528,079 |
571,915 |
|
その他の包括利益累計額 |
△66 |
△73 |
|
新株予約権 |
- |
780 |
|
非支配株主持分 |
569 |
637 |
|
純資産合計 |
528,582 |
573,260 |
|
負債純資産合計 |
927,476 |
992,209 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
|
売上高 |
1,188,125 |
1,136,011 |
|
売上原価 |
1,031,000 |
949,420 |
|
売上総利益 |
157,125 |
186,591 |
|
販売費及び一般管理費 |
101,711 |
101,696 |
|
営業利益 |
55,414 |
84,895 |
|
営業外収益 |
1,261 |
1,248 |
|
営業外費用 |
4,462 |
3,864 |
|
経常利益 |
52,213 |
82,280 |
|
特別利益 |
- |
810 |
|
特別損失 |
199 |
1,864 |
|
税金等調整前当期純利益 |
52,013 |
81,226 |
|
法人税等 |
23,344 |
26,295 |
|
当期純利益 |
28,668 |
54,930 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
77 |
80 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
28,590 |
54,850 |
要約連結包括利益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
|
当期純利益 |
28,668 |
54,930 |
|
その他の包括利益合計 |
△95 |
△6 |
|
包括利益 |
28,572 |
54,923 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
28,495 |
54,843 |
|
非支配株主に係る包括利益 |
77 |
80 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の 包括利益累計額 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
509,440 |
29 |
492 |
509,961 |
|
会社方針の変更による累積的影響額 |
145 |
- |
- |
145 |
|
当期変動額合計 |
18,493 |
△95 |
77 |
18,475 |
|
当期末残高 |
528,079 |
△66 |
569 |
528,582 |
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の 包括利益累計額 |
新株予約権 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
528,079 |
△66 |
- |
569 |
528,582 |
|
当期変動額合計 |
43,836 |
△6 |
780 |
67 |
44,677 |
|
当期末残高 |
571,915 |
△73 |
780 |
637 |
573,260 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
124,568 |
63,957 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△5,420 |
△8,149 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△61,322 |
△9,116 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
4 |
177 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
57,829 |
46,869 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
124,197 |
182,027 |
|
連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額 |
- |
854 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
182,027 |
229,751 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
(企業結合に関する会計基準等の適用)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を当連結会計年度から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。加えて、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組替えを行っております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
これによる損益に与える影響はありません。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(のれんの償却停止)
当社グループは、のれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。
この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が10,151百万円減少しております。
なお、前連結会計年度における差異に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表、連結財務諸表注記 39.初度適用」をご参照ください。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
件数 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
一建設グループ(注)4 |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
8,894 |
216,816 |
△25.0 |
|
マンション分譲事業 |
819 |
34,979 |
△49.0 |
|
請負工事事業 |
3,101 |
52,630 |
△0.3 |
|
小計 |
12,814 |
304,427 |
△25.9 |
|
飯田産業グループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
5,870 |
188,609 |
△9.3 |
|
マンション分譲事業 |
265 |
8,878 |
63.8 |
|
請負工事事業(注文住宅) |
108 |
1,231 |
△6.8 |
|
小計 |
6,243 |
198,719 |
△7.4 |
|
東栄住宅グループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,054 |
101,359 |
△31.8 |
|
マンション分譲事業 |
- |
- |
- |
|
請負工事事業(注文住宅) |
254 |
4,375 |
27.1 |
|
小計 |
3,308 |
105,735 |
△30.5 |
|
タクトホームグループ |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,209 |
92,160 |
△20.0 |
|
マンション分譲事業 |
- |
- |
△100.0 |
|
請負工事事業(注文住宅) |
96 |
1,382 |
97.7 |
|
小計 |
3,305 |
93,542 |
△20.6 |
|
アーネストワン |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
10,262 |
235,319 |
4.3 |
|
マンション分譲事業 |
729 |
23,053 |
49.7 |
|
請負工事事業(注文住宅) |
231 |
2,690 |
0.2 |
|
小計 |
11,222 |
261,064 |
7.1 |
|
アイディホーム |
|
|
|
|
(区分)戸建分譲事業 |
3,619 |
88,548 |
△16.8 |
|
マンション分譲事業 |
- |
- |
- |
|
請負工事事業(注文住宅) |
11 |
126 |
51.0 |
|
小計 |
3,630 |
88,675 |
△16.7 |
|
(区分計)戸建分譲事業 |
34,908 |
922,815 |
△15.6 |
|
マンション分譲事業 |
1,813 |
66,912 |
△26.7 |
|
請負工事事業 |
3,801 |
62,436 |
2.3 |
|
総合計 |
40,522 |
1,052,164 |
△15.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
2.金額は、販売価額によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.戸建分譲事業には、戸建住宅のほか、建築条件付戸建住宅及び宅地等が含まれますが、一建設グループの住宅情報館㈱における戸建住宅、建築条件付戸建住宅及び宅地等については、同セグメントの請負工事事業に含めて記載しております。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期末比(%) |
|
一建設グループ 請負工事事業(注文住宅) |
39,253 |
6.5 |
27,433 |
30.2 |
|
飯田産業グループ 請負工事事業(注文住宅) |
1,661 |
35.4 |
716 |
134.9 |
|
東栄住宅グループ 請負工事事業(注文住宅) |
4,269 |
△4.7 |
2,646 |
△11.5 |
|
タクトホームグループ 請負工事事業(注文住宅) |
1,658 |
232.5 |
570 |
208.1 |
|
アーネストワン 請負工事事業(注文住宅) |
3,187 |
32.4 |
1,225 |
57.3 |
|
アイディホーム 請負工事事業(注文住宅) |
239 |
67.7 |
101 |
71.5 |
|
合計 |
50,271 |
10.2 |
32,694 |
28.8 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
2.金額は、請負金額によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績につきましては、前述の「1.業績等の概要(1)業績」をご参照ください。
当社グループの主要な事業である不動産事業は、人口・世帯数の減少による中長期的な住宅市場の縮小、他業界からの戸建分譲市場への新規参入による競争激化、中古住宅・リフォームによるストック市場の拡大等、今後も厳しい事業環境が続くものと予想されます。
これらの環境変化を踏まえ、2014年度から2016年度を当社グループが総合不動産住宅メーカーへと成長を遂げていくための基盤整備を図る期間として位置付け、「第1次中期経営計画」を策定いたしました。この中期経営計画では、当社グループのコア事業の競争力強化と事業ポートフォリオの拡大を大きな柱として掲げており、長期ビジョンの実現に向け各種施策に取り組んでおります。
(1) コア事業の競争力強化
・戸建分譲事業
物件情報の共有システム構築による仕入価格の抑制、資材購入におけるスケールメリット等、経営統合によるシナジー効果の発現に努め、また、効率的に全国営業網を展開しながら全国でのシェアをさらに高め、事業基盤の拡大を目指します。
・マンション分譲事業、請負工事(注文住宅)事業
マンション分譲事業については、土地仕入価格の高騰や工事原価の高騰などといった市場環境を注視し、採算性を考えながら臨機応変に対処していきます。
請負工事(注文住宅)事業については、これまでグループ各社が積み上げてきたノウハウ、経営(顧客)資源、不動産業界における情報ネットワーク、並びにグループ間ネットワークを最大限に利用しうる環境を整え、請負工事(注文住宅)事業を戸建分譲事業に次ぐコア事業として確立していくことを目指します。
(2) 事業ポートフォリオの拡大
・建材事業
木材製材工場、プレカット工場、建築商材を取り扱う企業・工場のM&Aによる取得等により、当社グループへの質的・量的に安定した資材供給を可能にするだけにとどまらず、建材事業として安定的に収益をあげていけるよう事業基盤づくりに取り組みます。
・その他の事業
総合不動産住宅メーカーを目指し、不動産賃貸事業、リフォーム事業、中古住宅流通事業等を試験的に開始してノウハウの蓄積を図るとともに、提携、M&Aによる事業ポートフォリオの拡大、成長の加速も選択肢として検討してまいります。
また、海外市場においても中長期的に安定成長が図れるよう、積極的な事業展開を進めてまいります。
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)消費者の需要動向について
当社グループの主要な事業である不動産分譲事業の業績は、景気動向、金利動向、地価動向及び税制等に基づく購買者の購入意欲や需要動向に影響を受けやすいため、景気の見通しの悪化や大幅な金利の上昇、地価の上昇、税制の変更等があった場合には、購買者の購入意欲が減退し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは建物が完成する前に顧客と販売契約を結ぶことを基本方針としておりますが、未契約の完成物件が長期化すると消費者より売れ残りと判断され、また、1年以上経過すると未入居でも中古物件扱いとなり価格の大幅引き下げによる対応を強いられるため、建物の工事進捗状況や販売経過時期等を総合的に考慮しながら、消費者の需要動向を的確に捉えて価格判断をする必要があります。需要が極端に少なかったり、判断を誤り長期化してしまった場合等は、採算が悪化する可能性があります。
(2)法的規制について
当社グループは、「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業、「建設業法」に基づく建設業、更には「建築士法」及び「建築基準法」に基づく建築士事務所として不動産分譲事業及び住宅建設を行っております。
また、事業用地の仕入れから企画・設計・施工・販売業務を一貫して幅広く事業活動を行っているため、上記以外にも「都市計画法」、「土地区画整理法」、「農地法」、「宅地造成等規制法」、「国土利用計画法」、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、「独占禁止法」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」等、その他関係告示及び地方公共団体の条例等も含め様々な規制を受けております。これら法令等に違反し行政処分等を受けた場合には、業務の円滑な遂行に影響を及ぼす可能性があります。
(3)住宅品質保証について
住宅供給業者は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分については住宅の引渡日から10年間、その他の部分については、「宅地建物取引業法」により住宅の引渡日から最低2年間について瑕疵担保責任を負います。加えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられており、当社グループでは、「保証金の供託」または「保険加入」による資力の確保を行い、その保証責任を十分履行できるような体制を整えております。
当社グループは、保証体制の整備及び品質の確保のため、施工を充実させ、品質管理に万全を期すとともに、販売後のクレーム等に関しましても十分に対応しておりますが、万が一、当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があることが判明した場合には、その直接的な原因が当社グループの責めに帰すべきものでない場合であっても、売主としての瑕疵担保責任を負わなければならない場合があります。その結果として生じる保証工事費の引当金の増加や、信用の低下等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業用地の仕入れについて
当社グループは、分譲用の事業用地の仕入れに際して、立地条件、面積、地盤、周辺環境及び仕入価格等について事前に十分調査し、その結果を踏まえて事業用地の仕入れを行っております。この事業用地の仕入れの成否によっては業績に多大な影響を及ぼしますが、他社との競争激化や地価の上昇等により、採算に合う土地の仕入れが計画通りとならない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)外注先について
当社グループでは、不動産分譲事業における施工面の大部分を外注に出しているため、万が一、販売棟数の増加に伴って当社グループの選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合や、外注先の経営不振等により工期が遅延した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外の市場の動向等により、資材価格が上昇し、外注先の原材料調達状況に影響が及び、その状況を販売価格へ転嫁することが難しい場合にも、外注費の上昇により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)販売方法について
戸建分譲事業並びにマンション分譲事業では、販売の殆どを不動産販売会社に委託、代理し、販売を行っております。この販売方法により固定的な人件費及び広告宣伝費の肥大化を防止できるほか、不動産販売会社が持つ情報を活用できるものと考えておりますが、販売の殆どを外注に出しているため、経済状況の悪化や他社との過当競争その他の理由により、不動産販売会社が当社グループの物件の販売を積極的に取り組まなくなった場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)借入金への依存度について
事業用地の仕入資金の一部は金融機関からの借入金によって調達しております。事業資金の調達及び返済は、金利情勢その他の外的環境に左右されるため、これにより当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。
また、当社グループの信用力低下等何らかの理由により調達に制約を受けた場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)個人情報等の管理について
当社グループは、物件をご購入いただいたお客様をはじめとして事業を行う上で多数の取引先等の個人情報を保有しており、また各種の経営情報等の内部情報を有しております。これらの情報管理については、管理体制の構築、システムのセキュリティ対策の強化、社内規程の整備、社員教育の徹底等に努めておりますが、万が一、これらの情報が社外流出した場合には、信用失墜や損害賠償により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)災害の発生について
地震、暴風雨、洪水等の自然災害、戦争、テロ、火災等の人的災害が発生した場合、当社グループが所有する不動産の価値が著しく下落する可能性があり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)海外事業について
当社グループは、海外での事業活動を開始いたしました。このため、テロ・戦争・暴動等の発生及びその国の政情の悪化、経済状況の急激な変動、為替レートの大きな変動、法律・規制、税制等の予期せぬ変更等が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
当連結会計年度のグループ全体の研究開発費は103百万円であります。
研究開発の主な内容は下記のとおりであり、報告セグメントに帰属しない当社において発生した研究開発費であります。
① 海外展開向けの住宅建築工法の開発
日本とは異なる気候風土並びに技術者の技能に適合させた住宅建築の工法開発を行っており、沖縄県島尻郡の試行棟が2015年12月に竣工し、全体評価・改善点の把握・対策立案に努めております。
② 自然エネルギー活用技術・省エネ住宅の開発
地球温暖化対策、住宅の消費エネルギー量・CO2排出量削減に資する独自の技術として、水素社会の実現化を目標とした研究活動等を行っております。
③ 既存住宅の耐震補強工法の開発
国が推進しているにも関わらず、既存住宅の耐震補強が普及しない理由として、仮住まいが必要な程に工事が大掛かりで費用がかさむことが挙げられており、これを解消した工法開発を行っております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上収益
売上収益は前連結会計年度に比べて534億40百万円減少し、1兆1,360億11百万円となりました。
② 売上原価、売上総利益
売上原価は前連結会計年度に比べて828億83百万円減少し9,497億21百万円となりました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べて294億43百万円増加し1,862億90百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用、営業利益
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べて1億81百万円減少し912億16百万円、その他の営業収益は前連結会計年度に比べて28百万円減少し19億24百万円、その他の営業費用は前連結会計年度に比べて9億70百万円増加し23億36百万円となりました。この結果、営業利益は前連結会計年度に比べて286億25百万円増加し946億61百万円となりました。
④ 金融収益、金融費用、税引前利益
金融収益は前連結会計年度に比べて33百万円増加し1億34百万円、金融費用は前連結会計年度に比べて3億58百万円減少し32億28百万円となりました。この結果、税引前利益は前連結会計年度に比べて290億18百万円増加し915億67百万円となりました。
⑤ 法人所得税費用、親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用は前連結会計年度に比べて29億49百万円増加し265億72百万円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べて260億66百万円増加し649億14百万円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「4.事業等のリスク」をご参照下さい。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当不動産業界におきましては、住宅ローン減税や住まい給付金、贈与税非課税措置等の各種住宅取得支援策や住宅ローン金利の一段の低下などにより、住宅投資は底堅く推移していくと期待されますが、一方では、他社との価格競争の激化など依然として厳しい状況が続くと予想されます。
このような環境の下、当社グループは、用地仕入の厳選、事業サイクルの短縮、原価管理の徹底等ビジネスモデルの原点に立ち返り、事業効率と収益性の向上に努めるとともに、コア事業の競争力強化に重点を置き、戸建分譲拠点の効率的な展開やコストシナジーの発現等目標達成に向けた各種施策を着実に実行してまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ585億15百万円増加し1兆135億27百万円となりました。
流動資産については前連結会計年度末に比べ531億96百万円増加し7,345億29百万円となりました。これは、現金及び預金が453億44百万円増加し、棚卸資産が21億79百万円増加したことが主な要因であります。
非流動資産については前連結会計年度末に比べ53億18百万円増加し2,789億97百万円となりました。これは、その他の金融資産が28億36百万円増加したことが主な要因であります。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ32億55百万円増加し4,225億34百万円となりました。
流動負債については前連結会計年度末に比べ220億80百万円減少し3,523億47百万円となりました。これは、社債及び借入金が262億70百万円減少したことが主な要因であります。
非流動負債については前連結会計年度末に比べ253億35百万円増加し701億86百万円となりました。これは、社債及び借入金が275億51百万円増加したことが主な要因であります。
③ 資本
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ552億60百万円増加し5,909億92百万円となりました。これは、利益剰余金が539億55百万円増加したことが主な要因であります。
④ キャッシュ・フローの状況
「1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。