第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献する」という経営理念のもと、「誰もがあたり前に家を買える社会」を目指し、理想の住まいづくりを通じて社会の発展に貢献していくことを経営の基本方針としております。更に、今後展開を進める海外市場においては、「良質で安全、安価な住宅を供給して社会に貢献する」という経営理念を掲げ、「時代の変革をいち早く読み、素早く対応できる企業集団」として、常に変革に挑みながら、世界中により良い住まいを提供できるよう、更なる発展・成長を続けてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは営業利益率を重要な経営目標のひとつと捉え、株主資本の有効活用を目指しつつ、安定的に成長投資資金を調達できる強固な財務基盤の確保を目指すために、在庫回転率年2回転を目標値としており、これを実現することで、高い資本効率と持続的なキャッシュ・フロー創出を目指しております。

目標とする経営指標

目標値

在庫回転率(戸建)(注)

年2回転

営業利益率

10%以上

(注)在庫回転率:365日/土地の仕入決済~物件のお客様への引渡しまでの日数

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループの主要な事業である不動産事業は、人口・世帯数の減少による住宅市場の縮小、他業界からの戸建分譲市場への新規参入による競争激化、中古住宅リフォーム等のストック市場の拡大等、今後も厳しい事業環境が続くものと予想されます。また、AIやIoT等のテクノロジーの急速な進化や、ライフスタイルの多様化、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催へ向けたインバウンド需要など、企業の競争環境にもさまざまな変化が続いております。その他、新興国の経済成長やグローバル化の加速といった動きも、当社グループの事業環境に大きな影響を及ぼすことが見込まれます。

このような状況下において、当社グループでは「『より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献する』という経営理念に基づき、経営統合による経営資源・ノウハウを結集させた新しい顧客価値の創造と、海外市場展開をはじめとする新たな収益源の確保により構築する新しいビジネスモデルで、総合不動産住宅メーカーとして成長する」ことを経営ビジョンとして掲げ、国内においては「現状のビジネスモデルの更なる強化」、海外においては「発展途上国を中心にその国に合ったビジネスモデルの構築」を重要な経営課題と位置付けました。

これらの経営課題を踏まえ、土地仕入から設計、施工、販売、アフターまで一貫して自社で行うという従前のビジネスモデルに加え、研究開発や商社機能等にも注力し、総合不動産住宅メーカーとしての新しいビジネスモデル構築に向けた各種施策に取り組んでまいります。

また、当社グループでは2017年5月に「第2次中期経営計画」(2018年3月期~2020年3月期)を策定し、上記経営ビジョンの実現に向けた長期経営計画の第2ステージをスタートしました。本計画では、第1次中期経営計画に引き続き、「コア事業の競争力強化」と「事業ポートフォリオの拡大」を基本戦略に掲げ、安定的に収益を見込める事業及び成長分野への重点投資を追求してまいります。

 

① コア事業の競争力強化

戸建分譲事業では、未進出エリアへの展開やブランド戦略、新商品開発等により、更なるシェア拡大を目指してまいります。マンション分譲事業については、土地仕入価格や工事原価の高騰等の市場環境を注視し、採算性を考慮しながら臨機応変に対処してまいります。請負工事(注文住宅)事業については、当社グループのノウハウ、経営(顧客)資源、不動産業界における情報ネットワーク、グループ間ネットワークを最大限に利用し、戸建分譲事業に次ぐコア事業として確立することを目指してまいります。

 

② 事業ポートフォリオの拡大

総合不動産住宅メーカーを目指し、不動産賃貸事業、リフォーム・中古住宅(流通)事業等の新規事業の育成に取り組み、ノウハウの蓄積を図るとともに、提携、M&Aによる事業ポートフォリオの拡大、成長の加速も選択肢として検討してまいります。また、海外市場においても中長期的に安定成長が図れるよう、積極的な事業展開を進めてまいります。

2【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、これらのリスク情報につきましては、当連結会計年度末日現在の判断によるものであり、また、当社グループの事業等に関するリスクの全てを網羅するものではありません。

 

(1)消費者の需要動向について

当社グループの主要な事業である不動産分譲事業の業績は、景気動向、金利動向、地価動向及び税制等に基づく購買者の購入意欲や需要動向に影響を受けやすいため、景気の見通しの悪化や大幅な金利の上昇、地価の上昇、税制の変更等があった場合には、購買者の購入意欲が減退し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは建物が完成する前に顧客と販売契約を結ぶことを基本方針としておりますが、未契約の完成物件が長期化すると消費者より売れ残りと判断され、また、1年以上経過すると未入居でも中古物件扱いとなり価格の大幅引き下げによる対応を強いられるため、建物の工事進捗状況や完成在庫の販売経過時期等を総合的に考慮しながら、消費者の需要動向を的確に捉えて価格判断をする必要があります。需要が極端に少なかったり、判断を誤り長期化してしまった場合等は、採算が悪化する可能性があります。

 

(2)法的規制について

当社グループは、「宅地建物取引業法」に基づく宅地建物取引業、「建設業法」に基づく建設業、更には「建築士法」及び「建築基準法」に基づく建築士事務所として不動産分譲事業及び住宅建設を行っております。

また、事業用地の仕入れから企画・設計・施工・販売等の業務を一貫して行っているため、上記以外にも「都市計画法」、「土地区画整理法」、「農地法」、「宅地造成等規制法」、「国土利用計画法」、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」その他業務に関する法令等、並びにその他関係告示及び地方公共団体の条例等も含め様々な規制を受けております。これらの法令等に違反し行政処分等を受けた場合には、業務の円滑な遂行に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)住宅品質保証について

住宅供給業者は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分については住宅の引渡日から10年間、その他の部分については、「宅地建物取引業法」により住宅の引渡日から最低2年間について瑕疵担保責任を負います。加えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられており、当社グループでは、「保証金の供託」又は「保険加入」による資力の確保を行い、その保証責任を十分履行できるような体制を整えております。

当社グループは、保証体制の整備及び品質の確保のため、施工を充実させ、品質管理に万全を期すとともに、販売後のクレーム等に関しましても十分に対応しておりますが、万一、当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があることが判明した場合には、その直接的な原因が当社グループの責めに帰すべきものでない場合であっても、売主としての瑕疵担保責任を負わなければならない場合があります。その結果として生じる保証工事費の引当金の増加や、信用の低下等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)事業用地の仕入れについて

当社グループは、分譲用の事業用地の仕入れに際して、立地条件、面積、地盤、周辺環境及び仕入価格等について事前に十分調査し、その結果を踏まえて事業用地の仕入れを行っております。この事業用地の仕入れの成否によっては業績に多大な影響を及ぼしますが、他社との競争激化や地価の上昇等により、採算が合う土地の仕入れが計画通りとならない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)保有資産の価値下落について

当社グループが保有している販売用不動産やその他の固定資産について、市況の著しい悪化等によってそれらの価値が下落し、評価損の計上や減損処理を行うことになった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)外注先について

当社グループでは、不動産分譲事業における施工面の大部分を外注に出しているため、選定基準に合致する外注先や工事従事者等の人的資源を十分に確保できない場合や、外注先の経営不振等により工期が遅延した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)原材料・資材価格・人件費、外注費等について

国内外の市場の動向等により、原材料・資材価格・人件費等の上昇、またそれによる外注先の原材料調達状況に影響が及ぶ等して発生する外注費の上昇は、その状況を販売価格へ転嫁することが難しい場合に、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)借入金への依存度について

事業用地の仕入資金の一部は金融機関からの借入金によって調達しております。事業資金の調達及び返済は、金利情勢その他の外的環境に左右されるため、これにより当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

また、当社グループの信用力低下等何らかの理由により調達に制約を受けた場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)個人情報等の情報管理について

当社グループは、個人情報のほか、多くの重要情報を保有しております。これらの情報管理については、管理体制の構築、システム上のセキュリティ対策、社内規程の整備、社員教育の徹底等に努めておりますが、システム障害や災害等により情報の漏洩等が発生した場合には、当事者への賠償や当社グループに対する社会的信頼の失墜、更なる情報管理体制構築のための支出等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)自然災害、事故等について

地震、台風、洪水等の自然災害のほか、当社グループの工場等において、火災・爆発等の産業事故が発生した場合、対応費用の発生や生産活動の停止による機会損失又は当社グループが所有する不動産価値の下落等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)海外事業について

海外での事業活動には、経済状況の変化・景気の後退、為替レートの変動、法律・規制・税制等の予期せぬ変更、政情の悪化、テロ・戦争・暴動等による社会的又は政治的混乱のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)M&Aについて

当社グループは、既存事業の規模拡大や新規事業進出に際し、事業戦略の一環としてM&Aを実施しております。M&A実施に当たっては、相手先企業の入念な調査、検討を行いますが、市場環境や競争環境の著しい変化等により買収した事業が計画通りに展開できなくなった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績等の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善等が続き、景気は総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。

当不動産業界におきましては、引き続き政府による住宅取得支援策や低金利の住宅ローン等により住宅取得環境は良好だったものの、実質賃金の伸び悩みや企業物価指数の上昇、他社との競争の激化等、当社グループを取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループは「誰もがあたり前に家を買える社会」の実現を目指し、徹底した原価管理と品質の向上に努め、高品質の住宅を低価格で供給することに注力してまいりました。また、これまで以上にグループが一体となり、強固な結束力で戦略的事業拡大を図るため、2017年4月にコーポレートシンボルマークをグループ共通のものに統一いたしました。これにより、更なるブランド力強化を図るとともに、グループとしての総合力を発揮し、企業価値向上に取り組んでまいります。

2017年5月に策定・発表した「第2次中期経営計画」(2018年3月期~2020年3月期)では、長期経営計画の第2ステージとして、①コア事業の競争力強化、②事業ポートフォリオの拡大を基本戦略として掲げ、営業拠点の効率的な展開や、全国展開に向けたエリア拡大を図るとともに、新工法・新技術の開発や住宅関連事業の内製化、共同購買によるコストダウンやブランド戦略の推進など、各種施策に取り組んでまいりました。また、リフォーム事業や不動産賃貸事業(不動産再生事業)、海外事業など新たな収益源確保に向けた取組みを実施し、総合不動産住宅メーカーとして、更なる成長を遂げるための基盤整備を図ってまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上収益は1兆3,353億86百万円(前期比8.3%増)、営業利益は1,037億55百万円(前期比8.7%減)、税引前利益は1,003億16百万円(前期比9.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は695億42百万円(前期比9.4%減)となりました。

 

セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

セグメントの名称

件数

売上収益(百万円)

前期比(%)

一建設グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

11,473

291,301

2.5

マンション分譲事業

537

34,880

11.5

請負工事事業

2,548

43,996

5.0

その他

2,751

△9.2

小計

14,558

372,929

3.5

飯田産業グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

7,609

241,781

10.1

マンション分譲事業

173

6,161

15.9

請負工事事業

132

1,570

△20.2

その他

6,605

8.4

小計

7,914

256,118

10.0

東栄住宅グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,367

147,171

17.4

マンション分譲事業

請負工事事業

265

7,151

15.1

その他

977

△9.6

小計

4,632

155,299

17.1

タクトホームグループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,964

139,970

27.6

マンション分譲事業(注)4

請負工事事業

96

1,326

△7.5

その他(注)4

4,543

△21.4

小計

5,060

145,841

24.7

 

 

セグメントの名称

件数

売上収益(百万円)

前期比(%)

アーネストワン

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

11,182

257,331

4.0

マンション分譲事業

789

28,929

△1.7

請負工事事業

300

3,729

1.1

その他

381

2.6

小計

12,271

290,372

3.3

アイディホーム

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,663

112,458

6.1

マンション分譲事業

請負工事事業

18

311

64.2

その他

472

0.7

小計

4,681

113,243

6.2

その他(注)5

 

 

 

(区分)その他

1,581

△20.4

(区分計)戸建分譲事業

44,258

1,190,014

9.0

マンション分譲事業

1,499

69,971

6.0

請負工事事業

3,359

58,086

4.9

その他

17,313

△8.0

総合計

49,116

1,335,386

8.3

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.戸建分譲事業には、戸建住宅のほか、建築条件付戸建住宅及び宅地等が含まれます。マンション分譲事業

には、分譲マンションのほか、マンション用地等が含まれます。請負工事事業には、注文住宅のほか、リ

フォームやオプション工事等が含まれます。

4.タクトホームグループにおけるオフィスビルの一棟販売については、前連結会計年度までは同セグメントのマンション分譲事業に含めて記載しておりましたが、当連結会計年度より、マンション分譲事業と区別するため同セグメントのその他に含めて記載しており、前連結会計年度においても同セグメントのその他に含めたうえで前期比を算定しております。

5.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ファーストウッド及び当社の事業に係るものであります。

 

② 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は1兆2,805億40百万円となり、前連結会計年度末比で1,121億51百万円の増加となりました。

当連結会計年度末の負債合計は5,711億12百万円となり、前連結会計年度末比で580億円の増加となりました。

当連結会計年度末の資本合計は7,094億27百万円となり、前連結会計年度末比で541億51百万円の増加となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は2,887億68百万円となり、前連結会計年度末比で280億22百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は175億99百万円(前連結会計年度は296億16百万円の使用)となりました。

これは主に、税引前利益1,003億16百万円、棚卸資産の増加額548億46百万円及び法人所得税の支払額417億46百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は205億70百万円(前連結会計年度は133億27百万円の使用)となりました。

これは主に、定期預金の預入による支出125億60百万円、有形固定資産の取得による支出78億52百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は309億92百万円(前連結会計年度は739億56百万円の獲得)となりました。

これは主に、借入金の増加490億74百万円、配当金の支払額175億94百万円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

(ⅰ)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

件数

金額(百万円)

前期比(%)

一建設グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

12,186

308,985

8.3

マンション分譲事業

580

28,247

△11.1

請負工事事業(注文住宅)

2,552

41,995

5.4

小計

15,318

379,228

6.2

飯田産業グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

7,800

247,070

7.6

マンション分譲事業

164

6,065

49.8

請負工事事業(注文住宅)

133

1,579

△19.2

小計

8,097

254,715

8.1

東栄住宅グループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,469

152,240

11.0

マンション分譲事業

請負工事事業(注文住宅)

266

5,037

16.9

小計

4,735

157,277

11.2

タクトホームグループ

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,959

143,973

28.5

マンション分譲事業

請負工事事業(注文住宅)

87

1,264

10.6

小計

5,046

145,238

28.4

アーネストワン

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

11,381

265,771

11.6

マンション分譲事業

795

27,926

△6.0

請負工事事業(注文住宅)

297

3,657

△0.1

小計

12,473

297,355

9.6

アイディホーム

 

 

 

(区分)戸建分譲事業

4,582

112,172

3.5

マンション分譲事業

請負工事事業(注文住宅)

18

305

61.0

小計

4,600

112,477

3.6

(区分計)戸建分譲事業

45,377

1,230,213

10.8

マンション分譲事業

1,539

62,239

△5.0

請負工事事業(注文住宅)

3,353

53,840

5.4

総合計

50,269

1,346,293

9.7

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。

2.金額は、販売価額によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.戸建分譲事業には、戸建住宅のほか、建築条件付戸建住宅及び宅地等が含まれます。

(ⅱ)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期末比(%)

一建設グループ

請負工事事業(注文住宅)

44,033

2.3

31,098

1.4

飯田産業グループ

請負工事事業(注文住宅)

1,224

△36.8

340

△50.4

東栄住宅グループ

請負工事事業(注文住宅)

4,279

△13.3

2,465

△21.8

タクトホームグループ

請負工事事業(注文住宅)

1,273

18.7

280

△33.1

アーネストワン

請負工事事業(注文住宅)

3,755

6.8

1,377

4.6

アイディホーム

請負工事事業(注文住宅)

555

106.7

132

68.8

合計

55,121

0.7

35,694

△1.7

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。

2.金額は、請負金額によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(ⅲ) 販売実績

当連結会計年度における販売実績につきましては、前述の「(1)業績等の概要 ① 業績」をご参照ください。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の事業全体及びセグメントごとの経営成績等につきましては、「(1)業績等の概要」に記載のとおりであり、経営者の視点によるこれらの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、当社グループのセグメントは、「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.セグメント情報」に記載のとおり、共通した事業を行う連結子会社単位等を報告セグメントとしているため、事業区分ごとに経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容を記載しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(ⅰ)戸建分譲事業

戸建分譲事業の業績は、売上収益が1兆1,900億14百万円(前期比977億84百万円増)、販売棟数が44,258棟(前期比3,518棟増)となりました。

当社グループの事業構成の大半を占める戸建分譲事業では、20~30代の一次取得者をメインターゲットとして低価格の住宅を供給しております。販売価格は主要顧客層の可処分所得や住宅ローンの返済額といった外部環境に影響をうけることから、売上原価のコントロールが経営成績に重要な影響を与える要因となります。

当連結会計年度におきましては、実質賃金が前期比マイナスで推移するなど、主要顧客層が購入価格に対して慎重になる傾向がみられた一方で、積極的な地方展開などにより平均建坪が増加したことや、外部評価機関での住宅性能評価の取得を加速させていること、更には、物流費を含めて資材や設備機器などの調達コストに上昇圧力があったことなどを背景に、売上原価が前期比で上昇しました。その結果、建築条件付戸建住宅及び宅地販売の売上収益を除く戸建分譲事業の売上総利益率は前期比で1.3%減少することとなりました。

また、当連結会計年度は、第2次中期経営計画の1年目にあたります。この第2次中期経営計画は、第1次中期経営計画期間で整備した「競争力強化のための仕組み」を土台に、特に戸建分譲事業のトップラインを徹底的に伸ばすことにこだわり、結果として、市場における支配的地位を確固たるものにするという競争戦略的な位置付けでもあります。そのような中、売上総利益率は減少したものの、売上収益は前期比で977億84百万円の増収、販売棟数でも3,518棟の増加となり、概ね第2次中期経営計画の位置付けに沿った結果であったと考えております。

(ⅱ)マンション分譲事業

マンション分譲事業の業績は、売上収益が699億71百万円(前期比39億35百万円増)、販売戸数が1,499戸(前期比横ばい)となりました。

新築分譲マンション市場を見ると、各ディベロッパーの供給量調整や建設コストの上昇を背景として販売価格が高止まりしており、需要者に高い購買力が要求される状況が継続しています。

当社グループのマンション分譲事業においては、主要顧客層の目線に合う事業計画が描けない場合は無理をせず、用地仕入れを厳選していくことを基本スタンスとしておりますので、想定通りの結果だったと考えております。

(ⅲ)請負工事事業

請負工事事業の業績は、売上収益が580億86百万円(前期比26億88百万円増)、販売棟数が3,359棟(前期比99棟増)となりました。

請負工事(注文住宅)事業については、将来的に当社グループの第2のコア事業として確立することを目指しており、それに向けて着実に受注を増やすことができている状況だと考えています。

(ⅳ)その他事業

その他事業の業績は、売上収益が173億13百万円(前期比14億97百万円減)となりました。

 

当連結会計年度末の資産合計は1兆2,805億40百万円となり、前連結会計年度末比で1,121億51百万円の増加となりました。

流動資産については9,756億48百万円となり、前連結会計年度末比で966億38百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加330億72百万円、棚卸資産の増加569億38百万円等によるものであります。

非流動資産については3,048億92百万円となり、前連結会計年度末比で155億12百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産の増加52億62百万円、その他の金融資産の増加100億86百万円等によるものであります。

 

当連結会計年度末の負債合計は5,711億12百万円となり、前連結会計年度末比で580億円の増加となりました。

流動負債については4,013億7百万円となり、前連結会計年度末比で201億63百万円の増加となりました。これは主に、社債及び借入金の増加148億81百万円、その他の金融負債の増加63億5百万円等によるものであります。

非流動負債については1,698億4百万円となり、前連結会計年度末比で378億36百万円の増加となりました。これは主に、社債及び借入金の増加362億68百万円等によるものであります。

 

当連結会計年度末の資本合計は7,094億27百万円となり、前連結会計年度末比で541億51百万円の増加となりました。これは主に、剰余金の配当176億10百万円に対し、当期利益696億31百万円を計上したこと等によるものであります。

 

上記の結果、在庫回転率(戸建)は年1.7回転、営業利益率は7.8%となり、いずれも前述の目標値を達成することができませんでしたが、目標達成へ向け、引き続き「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」に記載の経営戦略及び各種施策を推進してまいります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、持続的な成長に必要な経営の健全性・効率性の観点から、リスクに見合った適正な資本水準と負債・資本構成の維持を基本方針としております。

当社グループの資金需要は、その大部分が戸建分譲事業及びマンション分譲事業を行うための事業用土地購入費でありますが、不動産賃貸事業などのストックビジネスや海外展開といった事業ポートフォリオの拡大に関連した投資等に加え、コア事業の競争力強化に向けた営業拠点の展開などに伴う設備投資などでも資金需要が生じます。

これらの資金需要につきましては、自己資金に加え、銀行借入を中心に機動性と長期安定性を重視した資金調達を実施することとしております。

なお、当連結会計年度における資金調達の状況については「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 19.社債及び借入金(その他の金融負債含む)」をご参照ください。

また、重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源につきましては、「第3.設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。

 

(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこ

れらに相当する項目との差異に関する事項

 

(のれんの償却停止)

当社グループは、のれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。

この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が10,151百万円減少しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度のグループ全体の研究開発費は376百万円であります。

研究開発の主な内容は下記のとおりであり、主に報告セグメントに帰属しない当社において発生した研究開発費であります。

(1)2つの独自工法の開発

主に海外での住宅事業向けに自社開発した「オリジナルコンクリートブロック工法」「オリジナルツーバイフォー(I.D.S-8型)工法」につきまして、2017年8月1~8日、茨城県つくば市の国立研究開発法人土木研究所の振動実験施設において「実物大振動実験」を実施し、その耐震性能の高さを実証しました。

① 日本とは異なる高温多湿な国での住宅建築向けに開発した独自の「コンクリートブロック工法」の実験棟は、延床面積65.80㎡の2階建て住宅で、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震/築館観測波)、熊本地震本震(益城観測波)を始めとする極めて稀にしか発生しない震度7の大地震波を連続で実験棟に与えましたが、構造体に損傷を生じることなく、建物の高い耐震性、安全性が実証されました。

② 北米やオセアニア等で普及しているツーバイフォー工法の構造材を使って、日本の在来工法の「軸組方式」「仕口接合」を作り出した「I.D.S-8型工法」の実験棟は、延床面積116.28㎡の2階建て住宅で、こちらも①と同様に熊本地震本震、東日本大震災等の震度7の大地震波を連続で実験棟に与え、高い耐震性、安全性を有する事を確認しました。

現在、「オリジナルコンクリートブロック工法」はASEAN地域、「I.D.S-8型工法」はロシア連邦沿海州地域での活用開始に向け、オリジナル部材の供給体制の構築や現地技術者への啓蒙活動などの準備作業を行っております。

 

(2)ウラジオストク市に「I.D.S-8型工法」によるモデルハウスを建築

ロシア連邦沿海州ウラジオストク市に建築したモデルハウスに「I.D.S-8型工法」を採用しました。

ロシア極東地方においては、安価で良質な木造戸建住宅の供給を目指して、住宅建築だけではなく、木材調達・加工から戸建住宅の建築・販売まで一貫した体制の構築を進めており、今回竣工したモデルハウスは、その販売体制構築の部分に位置付けられます。

本工法の採用により、現地技術者の技能に依存することなく、高品質・高性能な木造住宅の供給を実現します。

 

(3)IGパーフェクトエコハウスの研究開発

「水素」は、電気や熱を作るエネルギーとして利用でき、しかも発電等の際に二酸化炭素を排出しない「環境に優しい次世代エネルギー」として着目されています。

2017年12月、日本の府省庁横断の国家戦略として「水素基本戦略」が打ち出されました。これは世界に先駆けた「水素社会」の実現に向けた2030年までの行動計画です。

当社はこの「水素社会」実現に向け、独自の人工光合成技術により、空気中から採取した二酸化炭素と水から、水素源となるギ酸を生成・貯蔵し、更にこのギ酸から生成した水素により発電した電気で、家庭の消費電力の全てを賄うことができる住宅の開発を目指し、これを「IGパーフェクトエコハウス」と命名、先般、基本技術が完成しました。

この技術は、二酸化炭素の排出を抑制することはもとより、二酸化炭素の活用を可能とします。

私達は、2020年の技術確立、2025年の装置供給を目指し、今後も本研究活動を行ってまいります。