第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは企業理念を次のとおり定めております。
  創業企業  つねに社会にとって必要な事業を創造しつづける
   日々創業・・・初心を大切に日々創業精神で仕事をする
   歴代創業・・・代々初代の志を持って新事業を創造する
   全員創業・・・全社員が自分に合う第一人者の道を拓く
  循環企業  助け合い、活かし合い、分かち合う喜びの環を回しつづける
   快  労・・・助け合い、補い合って気持ちよく働く
   活  財・・・あらゆるもののいのちを活かして使い回す
   還  元・・・利益や喜びを共に生きる人たちと分かち合う
  求道企業  永遠につづく企業の道、人の道を追求しつづける
   選難の道・・・安易な道を選ばず求められる道を歩む
   独自の道・・・特質を生かし人のやらないことをやる
   感謝の道・・・生かされていることに感謝し慢心をしない
 
 社会にとって求められている事業を創造し続け、顧客、株主、従業員を含むステークホルダーの期待に応えることはもとより、事業活動を通じて良い世の中を作ることを目指してまいります。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

当社グループはこれまで「創業企業」「循環企業」「求道企業」を企業理念として、様々な資源リサイクル事業を営んでまいりました。

平成30年現在は、世界は物質資源の限界、化石燃料消費の限界、心の豊かさの喪失、社会インフラ維持の限界などの要因により、これまでの社会システムのまま持続させていくことが難しい状況にあります。

当社グループではこのような社会課題の中で、特に「資源」と「エネルギー」に関する社会的課題を解決するための施策を「サステナビリティー戦略」と位置づけ、様々な施策を実行してまいります。

サステナビリティー戦略とは、「持続可能社会実現の一翼を担う」というミッションのもと、社会と当社の持続的発展を同時に実現させるために、平成30~35年の5か年で実行する戦略で、主に以下の4つの領域で構成されています。

その一環として、当社は事業運営に要する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げるイニシアチブ、「RE100」に加盟しました。リサイクル業界からの加盟は世界初であり、今後は平成62年までに事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーにするという目標を掲げてまいります。ESG投資が注目される中、「RE100」に加盟することにより、企業価値のさらなる向上を図ります。

また今後当社では既存事業に加えて、これまでの事業開発で得たノウハウを活かし、気候変動の影響を最小化するという社会課題の解決と当社の企業価値向上並びに持続可能性を同時に達成できる新規事業を開発してまいります。

 

当社グループの課題は下記のとおりです。

 

 ①資源循環事業

将来的に、再生利用・再生品、再資源化、再生原料製造まで一貫して行える静脈サプライチェーンモデルを構築するために、これまでに蓄積したノウハウ・技術・設備を十分に活用するとともに、未利用資源をリサイクルする技術開発を行います。また、既存ネットワークを活用し、一般廃棄物処理事業と産業廃棄物処理事業並びに金属スクラップを中心とした再生資源などの貿易事業の強化を図り、安定した収益体制の構築を目指してまいります。

 

 ②中古車関連事業

日本国内での仕入れ数量の減少を視野に入れて、マーケットの特徴を踏まえた3国間貿易や、新たなマーケットでの仕入れルートの開拓などの施策で、効率的な中古車及び中古自動車部品の流通量の増加を図ります。
 海外事業拠点がある利点を活用して現地のマーケティングを行い、中古車の流通量の増加並びに中古車以外の商材の開発を行います。

 

 ③新規事業

リチウムイオン2次電池のリサイクル事業、廃プラスチックの再資源化、木質系バイオマス燃料の供給など、資源循環事業とシナジーのある事業を推進し、早期の収益化を図ります。

 

  ④経営基盤と成長基盤の強化

当社グループの組織全体を俯瞰した体系的で効率的な組織化を図り、生産性を大きく向上させるとともに、コア技術研究とマーケティング機能への投資を強化して、各事業における競合優位性を確立します。

 

これらの課題を解決し、サステナビリティー戦略を推進していくことは、当社の社会的信用、経営資源の効率的運用、生産性を格段に向上させることにつながります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 

本書に記載した当社グループにおける事業概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でおりますが、記載内容及び将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在していること、並びに投資に関連するリスク全てを網羅するものではありませんのでご留意ください。

 

(1) 原材料、製・商品の相場変動リスク

当社グループにおける原材料、製・商品である鉄スクラップや非鉄金属の価格は、鉄鉱石や銅鉱石といった資源価格や金属製品価格等の影響を受けます。

当社グループの原材料、製・商品の仕入価格と販売価格は、基本的には相場に連動いたしますが、相場の急激な変化の影響を受けて、契約内容によっては利益の減少や損失が発生する場合があります。また、同様に製・商品在庫価値についても相場の影響を受ける可能性があります。

1トン当たりの鉄スクラップ価格(東京製鐵岡山海上特級価格の平均)の推移は、下表のとおりであります。

 

 鉄スクラップ価格
  単位:円/トン

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

第7期 H27.7~H28.6

21,027

14,929

14,989

21,560

18,126

第8期 H28.7~H29.6

18,848

22,120

27,017

26,005

23,471

第9期 H29.7~H30.6

27,777

33,212

35,422

31,703

32,011

 

(注) 鉄スクラップ価格は、東京製鐵岡山海上特級の日々の価格を合計し各四半期会計期間の日数で除して算出しております。

 

(2) 原材料・商品の調達環境リスク

当社グループにおける原材料・商品は、主に工場の生産工程から発生する金属スクラップ及び産業廃棄物や市中発生の老廃屑(解体工事や工場ライン撤去に伴い発生する鉄スクラップや非鉄金属)となり、工場の生産動向、最終製品の消費動向等の影響により発生が減少する可能性があります。こうした原材料・商品の減少は、売買数量、生産設備の稼働率に影響を与え当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 業績の変動リスク

当社グループでは、原材料、製・商品の相場変動、為替変動、原材料・商品の増減等、各種要因により業績が大きく変動する可能性があります。
 当社グループの業績は、下表のとおりであります。

第9期(自 平成29年7月1日  至 平成30年6月30日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

売上高

8,711

23.3

10,266

27.4

9,192

24.5

9,285

24.8

37,456

100.0

経常利益

405

30.7

425

32.3

287

21.8

201

15.2

1,319

100.0

 

(注) 比率は、通期に対する四半期の割合であります。

 

(4) 特定の販売先への集中リスク

当社グループの平成30年6月期の売上高に占める上位三社であるHYUNDAI STEEL COMPANY(韓国)、VINA KYOEI STEEL CO.,LTD.(ベトナム)及びSeAH Besteel Corporation(韓国)を合わせた売上高比率は35.3%であります。各社とは円滑な取引関係を継続しておりますが、取引先の個別の事情や相手国の事情、法規制や関税率の変化といった理由により、取引条件の悪化や取引関係の解消又は契約内容の大幅な変更等が生じる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 適時に傭船が行えない場合の業績へのリスク

当社グループでは、鉄スクラップ等の輸出販売にあたり船舶会社から傭船し、一船あたり1,500トンから5,000トン単位で国内外に販売しております。一船あたりの売上高は、数千万円から1億円以上になり天候等の不測の事態により適時に傭船できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 法的規制等について

当社グループの事業活動の前提となる事項に係わる主要な法的規制は以下に記載のとおりであります。

 ・ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
  ・ 貨物自動車運送事業法  
  ・ 使用済自動車の再資源化等に関する法律
  ・ 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律
  ・ 労働安全衛生法
  ・ 計量法
  ・ 有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約(通称、バーゼル法)  
    等

当社グループの事業活動においては、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく廃棄物中間処理業や廃棄物収集運搬業の許認可を要します。また、貿易取引においては、バーゼル法の規制を受けるほか海外の許認可を要する場合があります。これらの法的規制等のほかに事業を営む上で必要な法令許認可について、大きな制度変更があった場合や当社グループの子会社がこれらの規制に抵触することになった場合には、事業の停止命令や許認可の取り消し等の行政処分を受ける場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) カントリーリスク

当社グループは、海外売上高比率が高く、輸入や三国間貿易を実施しております。また、アラブ首長国連邦、チリ及びウガンダに現地子会社が存在することから、取引先の各国の経済情勢に加え、貿易・通商規制、税制、予期しない法律又は規制の変更並びにそれらの解釈の相違、あるいは政変や戦争等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 為替変動リスク

当社グループの貿易取引では、円建のほか外貨建も含めて取引を行っている在外子会社も存在することから、取引、在庫価値並びに外貨預金残高について為替変動の影響を受けております。

このため外貨取引については、為替予約規程により為替予約等を利用することを規定し運用することで、為替変動リスクの低減に努めております。また、連結財務諸表を作成するにあたって在外子会社の財務諸表を円換算しており、現地通貨における価値に変動がなくても、円換算後の価値が影響を受けます。しかしながら、事業活動において為替変動リスクを完全に排除することは困難でありますので、今後著しい為替変動があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 太陽光発電所開発に関するリスク

当社グループの太陽光発電所への出資については、発電所の規模が大きくなればなるほど、森林法、環境法等の法令や条例の規制を受け、その申請手続も複雑かつ多岐にわたると共に、許認可がおりるまでの期間が長引くことが考えられます。発電所建設に至るまでの期間が予想以上に長引いたり、途中で当該案件を断念せざるを得ない状況に陥ったりすることで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10) M&A戦略及びM&Aシナジーが十分に発揮されないリスク

当社グループでは、事業の拡大を図る手段としてM&Aを実施してまいりました。対象企業については、当該企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するよう努めております。しかしながら、M&Aを行った後に偶発債務や未認識債務が判明する場合等が考えられます。

また、M&Aの対象会社が外部環境の変化等各種の要因により、当初の期待どおりの成果をあげられない可能性もあります。これらの場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 競合リスク

当社グループの事業分野には大きなシェアを持つ全国的な企業が存在せず、地域別に中小企業が多数存在し、それぞれの得意分野・地域を持ち、価格、サービスを競っております。

今後は、法的規制を背景にした環境対応や廃棄物リサイクルへの社会的ニーズの高まりにより、より高度な廃棄物処理と再資源化が求められることから、全国一括受託のためのサービス提供地域の拡大や大規模な設備等を設置できる財務的な体力、ノウハウ、あるいは廃棄物の排出事業者から廃棄物由来のリサイクル品やリユース品を利用する企業までをも巻き込んだ総合的な廃棄物の循環処理サービス体制を構築することが重要になってくると予想しております。

当社グループではこれらの社会的ニーズを取り込んだ事業展開をめざしておりますが、異業種からの新規参入や業界再編成といった事業環境の変化によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 有利子負債リスク

平成30年6月期末において、当社グループの有利子負債は7,284百万円、総資産に対する割合は33.6%であり、財務体質の改善に努力しておりますが、今後の金利動向が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 潜在株式による株価変動リスク

当社は、役員の退職慰労金の目的並びに役員と従業員等へのインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。平成30年6月末現在における潜在株式数は862,080株であり、平成30年6月末の発行済株式総数の5.8%に相当いたします。この新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、株式市場で同時期に大量に売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 人材確保・育成に係るリスク

当社グループは、今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の確保・育成が不可欠であると認識しております。そのため、研修制度等を導入しておりますが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当社グループの事業拡大が制約を受ける可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 労働災害に係るリスク

当社グループでは、多くの生産設備、重機等を使用して業務を行っており充実した安全管理が不可欠であると認識しております。そのため、内部統制委員会の下部組織として環境安全委員会を設置し、従業員への安全教育、危険予知活動といった啓発活動並びにチーム活動等による点検パトロールの継続的な実施を通じ、事故を防止するための安全管理を徹底しております。しかしながら、万一、重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的に復旧費用、補償金等の負担が生じ、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(16) 自然災害・火災・事故等のリスク

当社並びに当社グループの中核企業である株式会社エコネコルの資源リサイクル工場は、静岡県富士宮市の富士山の麓に位置しており、富士山が噴火した場合、火山弾等による社屋や設備の損壊、周辺道路の寸断による孤立化及び電気や水道等の供給停止による操業停止の可能性があります。また、静岡県や愛知県においては東海大地震の発生も懸念されております。当社グループの貿易部門並びに株式会社クロダリサイクルにおいては、船積みヤード(在庫保管基地)を有しておりますので地震による津波により製・商品在庫においても大きな被害が出る可能性があります。

また、当社グループの主要生産設備であるシュレッダー(大型破砕機)は、火災のリスクが比較的高い設備であります。自動消火装置や24時間自動監視システム等のセキュリティ対策を施しておりますが、同主要設備の稼動が火災や重大な事故損傷により長期間停止した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループではこのような自然災害や火災、重大事故、損傷といった非常事態に備え、グループ各社において災害・事故発生時の緊急体制・手順を整備し被害を最小限にとどめる対応を準備しております。しかしながら有事の際の被害状況は想定を超える場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 環境汚染等に係るリスク

当社グループでは、産業廃棄物等を扱っており、中間処理過程で騒音、振動、粉塵、排水が発生いたしますが吸音、防振、集塵、水質浄化設備等の環境対策設備を設置し環境汚染を防止しております。しかしながら、不測の事態により流出漏洩等の事態が生じた場合、汚染防止、汚染除去等の環境汚染防止のための改修費及び損害賠償や設備の修復等に多額の支出が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) ITシステムにおけるリスク

当社グループでは、主要ITシステムであるスケールシステム(計量システム)については、北海道函館市の株式会社クロダリサイクルに、会計、人事、給与、就業、通関書類作成の各システム並びにサブシステムについては、長野県松本市の株式会社しんえこにバックアップシステムを構築しております。また、クラウドサーバを静岡県富士宮市で集中管理し総合的な対策を講じている状況にあります。しかしながら前項の自然災害により静岡県富士宮市の拠点が壊滅的な被害を受けた場合や、事務所の火災等によりバックアップデータまでもが損失し復旧が不可能な場合は、当社グループの事業が停止することとなりますので、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 新規事業に対するリスク

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、今後も引き続き、積極的に新規事業に取り組んでいく考えであります。これにより先行した設備投資、人件費やその他の経費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、新サービス、新規事業を開始した際には、そのサービス、事業固有のリスク要因が加わると共に、予測とは異なる状況が発生する等により新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  (経営成績等の状況の概要)

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、中国をはじめとしたアジア新興国等の経済の先行きや政策に関する不確実性による影響、米国における通商問題の動向や金融資本市場の変動の影響等を受けつつも、米国や欧州を中心に引き続き回復いたしました。

日本経済においては、これら海外経済の不確実性等を内包しながらも雇用・所得環境の改善が続き、緩やかに回復いたしました。

当社グループの事業領域においては、中国からの鉄鋼製品の輸出が大幅に減少したことによる世界的な鋼材価格の高騰により、鉄スクラップ相場は期首の25,000円(東京製鐵岡山海上特級価格)から一時36,500円まで上昇したものの、3月以降米国による鉄鋼及びアルミニウムの関税引き上げの発動が、アジア地区の鉄鋼景気全般の重しとなり6月末時点で31,500円まで下落しました。しかし当連結会計年度での平均価格は32,011円と前連結会計年度の平均価格23,471円を上回り、価格は変動しながらも堅調に推移しました。また、非鉄金属相場についても全般的に上昇しました。

このような環境の中、各相場の上昇局面を活用した工場でのリサイクル資源の集荷・生産や輸出取引が好調に推移し収益に大きく寄与しました。また、中古車及び中古自動車部品の販売は底堅く推移し、同時に固定費の削減がすすんだことにより収益は増加しました。加えて、前連結会計年度から本格稼働した環境コンサルティング事業についても新規受注及び継続受注が大幅に増加しました。

一方で、新規事業関連では木質系バイオマス燃料に関する事業や障がい者就労移行支援施設の新規出店、デジタルサイネージ事業への投資等の固定費が増加し収益を圧迫しました。さらに、再生プラスチックの生産及び販売事業を行う合弁会社である株式会社プラ2プラやリチウムイオン2次電池等のリサイクル事業を行う株式会社VOLTAの設立等、積極的な投資を実施し新たな収益源を確立するための準備を進めました。

また、株式会社東京証券取引所の承認を受け、平成30年6月18日をもちまして、当社株式は東京証券取引所市場第二部から同市場第一部銘柄に指定されました。今後も、更なる業績の拡大と企業価値の向上に努めてまいります。 

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は37,456百万円前年同期比28.6%増)、営業利益は1,002百万円前年同期比25.8%増)、経常利益は1,319百万円前年同期比31.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は840百万円前年同期比9.3%増)となりました。

 

当社グループの報告すべきセグメントは、資源リサイクル事業のみであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産合計は21,661百万円(前連結会計年度末比3,774百万円の増加前連結会計年度末比21.1%増)となりました。流動資産は11,541百万円(前連結会計年度末比3,432百万円の増加前連結会計年度末比42.3%増)となりました。これは、現金及び預金が2,791百万円、受取手形及び売掛金が554百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は10,120百万円(前連結会計年度末比342百万円の増加前連結会計年度末比3.5%増)となりました。これは、出資金が506百万円減少したものの、投資有価証券が433百万円、建設仮勘定が245百万円及び土地が119百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は10,393百万円(前連結会計年度末比1,491百万円の増加前連結会計年度末比16.8%増)となりました。流動負債は7,150百万円(前連結会計年度末比830百万円の増加前連結会計年度末比13.1%増)となりました。これは、短期借入金が552百万円、支払手形及び買掛金が198百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は3,243百万円(前連結会計年度末比661百万円の増加前連結会計年度末比25.6%増)となりました。これは、長期借入金が680百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は11,268百万円(前連結会計年度末比2,283百万円の増加前連結会計年度末比25.4%増)となりました。これは、資本金が788百万円、資本剰余金が788百万円及び利益剰余金が646百万円増加したこと等によるものであります。

 

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,790百万円増加し、4,856百万円(前連結会計年度末比135.1%増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増減額559百万円、たな卸資産の増減額83百万円及び法人税等の支払額349百万円等の支出があったものの、税金等調整前当期純利益1,221百万円及び減価償却費604百万円等の収入により、843百万円の収入(前年同期は5百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、出資金の回収による収入4,234百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出1,078百万円及び出資金の払込による支出3,727百万円等の支出により、618百万円の支出(前年同期は2,567百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出394百万円等があったものの、株式の発行による収入1,558百万円及び長期借入れによる収入1,100百万円等の収入により、2,550百万円の収入(前年同期は1,757百万円の収入)となりました。

 

 (生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

生産高(千円)

前年同期比(%)

リサイクル資源

8,020,601

122.8

 

(注) 1.金額は、製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

仕入高(千円)

前年同期比(%)

リサイクル資源

23,024,160

129.4

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社は、主に基準在庫量及び販売の実需見込に基づいた生産方式を採用しておりますので、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

品目(地域)

当連結会計年度

販売高(千円)

前年同期比(%)

リサイクル資源(日本)

13,204,867

108.7

 

リサイクル資源(アジア)

22,089,258

150.0

リサイクル資源(南米)

1,606,103

104.4

リサイクル資源(アフリカ)

522,540

73.7

リサイクル資源(その他)

33,581

1,724.1

リサイクル資源(海外)

24,251,483

142.9

リサイクル資源合計

37,456,350

128.6

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

HYUNDAI STEEL COMPANY
(韓国)

3,941,789

13.5

8,762,506

23.4

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

 

(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、当社の原材料及び製・商品の価格が、日々の鉄スクラップ相場及び非鉄金属相場の影響を強く受けるため、これらの市場の相場変動により大きな影響を受ける可能性があります。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金調達としては、運転資金に関しては、手元流動性資金を勘案の上不足が生じる場合には短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手元資金(利益等の内部留保金)、長期借入金及び無担保社債による調達を基本としております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。

長期資金の調達に際しては、金利動向並びに発行費用等の調達コストも含めて総合的に検討し、銀行借入に比較して有利な条件に限り社債発行を行うこととしております。また、株式の発行に関しては、資本政策に基づき株式価値の希薄化や配当金の負担等を考慮して実施しております。

資金の流動性については、財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手元流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。なお、当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 (経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(4) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、都市ごみ焼却灰等からの貴金属回収、評価、販売及び回収残渣のセメント再資源化を行うことを目的として、太平洋セメント株式会社及びリバーホールディングス株式会社とともに、貴金属回収に関する研究開発を行っております。

当連結会計年度において、太平洋セメント株式会社大船渡工場内に貴金属回収実証試験設備を設置し、実証試験を開始しました。

当連結会計年度における研究開発費の総額は17百万円となります。