第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当グループは企業理念を次のとおり定めております。


  創業企業  つねに社会にとって必要な事業を創造しつづける
   日々創業・・・初心を大切に日々創業精神で仕事をする
   歴代創業・・・代々初代の志を持って新事業を創造する
   全員創業・・・全社員が自分に合う第一人者の道を拓く
  循環企業  助け合い、活かし合い、分かち合う喜びの環を回しつづける
   快  労・・・助け合い、補い合って気持ちよく働く
   活  財・・・あらゆるもののいのちを活かして使い回す
   還  元・・・利益や喜びを共に生きる人たちと分かち合う
  求道企業  永遠につづく企業の道、人の道を追求しつづける
   選難の道・・・安易な道を選ばず求められる道を歩む
   独自の道・・・特質を生かし人のやらないことをやる
   感謝の道・・・生かされていることに感謝し慢心をしない
 
 社会にとって求められている事業を創造し続け、顧客、株主、従業員を含むステークホルダーの期待に応えることはもとより、事業活動を通じて良い世の中を作ることを目指してまいります

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

OECD(経済協力開発機構)が公表した報告書「2060年までの世界物質資源アウトルック」によると、世界の人口急増、途上国の生活水準の上昇により、原材料資源の利用量は2倍に増加すると推計されています。もはや地球上の資源では賄えないほどの大量消費が予測され「循環型社会」の構築は必須の命題となっております。

またIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が特別報告書「1.5℃の地球温暖化」を公表し、その中で地球温暖化を1.5℃以内に抑えることで、多くの気候変動影響を回避できること、そのためには二酸化炭素排出量を2030年までに2010年水準から約45%以上減少させ、2050年までに実質ゼロにするという「脱炭素社会」の構築もまた必須の命題となっております。

ビジネス環境に目を向ければ、既存事業の秩序を破壊し、業界構造を劇的に変化させるディスラプション(破壊的イノベーション)の波があらゆる業界に及んでおり、当グループが属する業界も例外ではありません。

 このような世界の潮流をふまえ、当社は2018年に、当グループの事業活動と社会課題の関連性を改めて整理し、社会と当グループの持続的発展を同時に実現させるための5ヵ年の長期戦略「サステナビリティ戦略」を策定し、「持続可能社会実現の一翼を担う」のミッションの元、様々な事業を推進してまいりました。

 また当グループの資源循環事業、グローバル資源循環事業、中古自動車関連事業は、限りある資源を有効活用し、循環型社会の構築に寄与することができる事業ですが、これらの事業で消費する電力を再生可能エネルギー電力でまかなうことができれば、事業を行うプロセスにおいて脱炭素社会の構築に寄与することができます。

 当グループは事業そのものとプロセスの両面で持続可能社会の実現に寄与するために、2018年7月にリサイクル業界としては世界で初めて「RE100」に加盟し、現時点で再生可能エネルギー電力100%というRE100目標のうち約2割を達成しております。

 

 今後当グループが、同戦略に基づいて事業を推進していく上での課題は下記のとおりです。

 

①資源循環事業領域の課題

・原材料を安定的に確保するために、これまでに蓄積したノウハウ・技術・設備を深堀すると同時に、未利用資源を活用するための研究開発を継続して実施し、再生利用、再生品、再資源化、再生原料製造までを一貫して行える静脈サプライチェーンモデルの構築を目指してまいります。

・資源価格の相場に左右されない安定した収益体制を作るために、廃棄物処理関連の事業領域を強化し、取扱量を増加させるとともに、廃棄物の処理に伴い増加するダスト量を減らすため、廃プラスチック等を主原料とした固形燃料や、鉄鋼副資材の製造等の既存のリサイクル商材に加え、新たなリサイクル商材の開発促進に取り組んでまいります。

・収益源の多様化並びに継続的な成長には、リチウムイオン二次電池等の今後市場が急速に拡大する様な成長分野の新規事業開発と推進が必要と認識しており、新事業領域へ積極的に経営資源を投下してまいります。一方で、限られたリソースを有効に活用し最大限の成果を発揮する体制の構築や、他社との資本・業務連携などあらゆる可能性を模索しながら新規事業の早期の収益化と事業領域拡大を両立すべく取り組んでまいります。

 

②グローバル資源循環事業領域の課題

・金属スクラップの取扱量を増やしスケールメリットを実現させるために、国内集荷拠点を拡張し、営業活動を強化いたします。

・金属スクラップの輸出と並ぶ売上の柱を作るために、輸出品目の増加、輸入商材の増加、三国間貿易などの施策を強化いたします。

・当グループのグローバル展開を推進するために、情報収集機能を強化いたします。

 

③中古自動車関連事業領域の課題

・収益性を向上させるために、海外発生商材の扱い量を増やしてまいります。高い顧客満足度を得るために、品質と価格のバランスの取れた仕入れと販売を行ってまいります。

・販売効率を改善するために、見込みでの仕入れ比率を下げ、顧客からの注文をベースにした仕入れと販売を行ってまいります。

・日本企業の進出が少ない国に事業拠点がある事を強みに、これまでに培ったインフラを活用した新たな商材開拓を行ってまいります。

 

④その他の事業領域の課題

・環境経営コンサルティング事業においては、同領域における当グループの優位性を強化するために、既存の気候変動関連コンサルティングサービスの拡大に加えて、企業が持続的に成長するための新たなビジネスモデルを提唱するサーキュラーエコノミー関連の情報発信及びコンサルティングサービスの拡大に注力いたします。

・障がい福祉サービス事業においては、事業基盤を強化するために、専門性の強化、既存事業所におけるサービス品質の向上に取り組みます。また、当グループの各種事業とのシナジーを高める取り組みを実施いたします。

 

⑤経営基盤と成長基盤の強化

・事業セグメントごとに迅速で適切な経営判断を実現するための体制を構築いたします。

・コア技術の研究促進のために設立した研究所を活用し、グループ各社の既存事業の生産性向上や、新規事業の側面支援を行います。

・生産性の向上のため、ITツールを活用し、社員がどこでも働くことができ、必要な情報にアクセスできる環境を構築いたします。

・社会課題を解決し事業の継続した成長を実現するために、採用と人材開発及び人材教育の強化を図ります。

 

⑥新型コロナウイルスの感染拡大対策

・新型コロナウイルス感染拡大による急激な景気減速に伴う内外需要の落ち込みにより、金属スクラップ・廃棄物発生量は減少し、また、中古自動車関連の海外現地法人は現地のロックダウン等の影響をうけて営業を縮小・停止する等、急激な市況の悪化から一部では回復が見られるものの、依然、厳しい状況が続いております。新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響を注視しながら様々な対策を柔軟に実施し、社員の健康・安全の確保と事業活動の維持の両立を図ります。また、事業環境が変化するこの機会に一層の基盤の強化を図るため、短期的観点で「キャッシュイズキング」(営業・管理・生産の全ての部門でキャッシュ管理を徹底する)、中期的観点で「仕事のリストラ」(今までの仕事のやり方を根本から見直し、会社を大きく「変容」させる)、根本的かつ長期的観点で「存在意義の再確認」(持続可能社会実現のために世の中から強く必要とされる会社になる)、の取り組みを進めてまいります。

 

これらの課題を解決し、サステナビリティ戦略を推進していくことは、当グループの社会的信用、経営資源の効率的運用ならびに生産性を格段に向上させ、ミッションである「持続可能社会実現の一翼を担う」を実現させることに繋がります。

 

2 【事業等のリスク】

 

本書に記載した当グループにおける事業概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、当グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でおりますが、記載内容及び将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであり、不確実性を内在していること、並びに投資に関連するリスク全てを網羅するものではありませんのでご留意ください。

 

(1) 原材料、製・商品の相場変動リスク

当グループにおける原材料、製・商品である鉄スクラップや非鉄金属の価格は、鉄鉱石や銅鉱石といった資源価格や金属製品価格等の影響を受けます。

当グループの原材料、製・商品の仕入価格と販売価格は、基本的には相場に連動いたしますが、相場の急激な変化の影響を受けて、契約内容によっては利益の減少や損失が発生する場合があります。また、同様に製・商品在庫価値についても相場の影響を受ける可能性があります。

1トン当たりの鉄スクラップ価格(東京製鐵田原海上特級価格の平均)の推移は、下表のとおりであります。

 

 鉄スクラップ価格
  単位:円/トン

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

第9期 2017.7~2018.6

29,891

34,135

37,605

35,131

34,170

第10期 2018.7~2019.6

35,934

34,228

31,883

30,774

33,219

第11期 2019.7~2020.6

25,364

23,239

22,203

20,934

22,943

 

(注) 鉄スクラップ価格は、東京製鐵田原海上特級の日々の価格を合計し各四半期会計期間の日数で除して算出しております。

 

(2) 原材料・商品の調達環境リスク

当グループにおける原材料・商品は、主に工場の生産工程から発生する金属スクラップ及び産業廃棄物や市中発生の老廃屑(解体工事や工場ライン撤去に伴い発生する鉄スクラップや非鉄金属)となり、工場の生産動向、最終製品の消費動向等の影響により発生が減少する可能性があります。こうした原材料・商品の減少は、売買数量、生産設備の稼働率に影響を与え当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 業績の変動リスク

当グループでは、原材料、製・商品の相場変動、為替変動、原材料・商品の増減等、各種要因により業績が大きく変動する可能性があります。
 当グループの業績は、下表のとおりであります。

第11期(自 2019年7月1日  至 2020年6月30日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

金額
(百万円)

比率
(%)

売上高

10,147

30.0

8,543

25.2

8,603

25.4

6,584

19.4

33,879

100.0

経常利益

489

52.3

259

27.8

277

29.7

△91

△9.8

934

100.0

 

(注) 比率は、通期に対する四半期の割合であります。

 

(4) 特定の販売先への集中リスク

当グループの2020年6月期の売上高に占める上位三社であるHYUNDAI STEEL COMPANY(韓国)、VINA KYOEI STEEL CO.,LTD.(ベトナム)及びPOSCO INTERNATIONAL CORPORATION(韓国)を合わせた売上高比率は18.9%であります。各社とは円滑な取引関係を継続しておりますが、取引先の個別の事情や相手国の事情、法規制や関税率の変化といった理由により、取引条件の悪化や取引関係の解消又は契約内容の大幅な変更等が生じる場合には、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 物流リスク

当グループでは鉄スクラップ等の調達、加工、販売の流通において主に車両及び船舶を利用しており、船舶を利用した販売では船舶会社から傭船し、一船あたり1,500トンから5,000トン単位で国内外に販売しております。当グループの売上高の多くは製・商品販売に伴うもので構成されており、原油価格の高騰や人件費の高騰により物流コストが上昇した場合や、一船あたりの売上高が数千万円から1億円以上である船舶を利用した販売において、天候等の不測の事態により適時に傭船が行えない場合には、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 法的規制等について

当グループの事業活動の前提となる事項に係わる主要な法規制は以下に記載のとおりであります。

・廃棄物の処理及び清掃に関する法律

・使用済自動車の再資源化等に関する法律

フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律

・古物営業法

・特定家庭用機器再商品化法

使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律

・労働安全衛生法

・消防法

貨物自動車運送事業法

・輸出入取引法

安全保障貿易管理におけるキャッチオール規制

・計量法

・特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律 

 等

 

当グループが事業活動を営むにあたり、事業会社又は役員等が廃棄物処理法等で定める欠格要件などに該当し、事業の停止命令や許認可が取り消されることになった場合、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、その廃棄物の中間処理等で、様々な環境関連法令に対応しているが、異常気象などの不測の事態により廃棄物が飛散、流出してしまうなどが起きてしまった場合に、賠償責任が発生する可能性があります。

 この他、外国との貿易取引においては、バーゼル法の規制や、その国の許認可を要する場合もあり、大幅な法改正、制度変更があった場合など、既存事業がこれらの規制に抵触してしまう可能性があります。

 

(7) カントリーリスク

当グループは、海外売上高比率が高く、輸入や三国間貿易を実施しております。また、アラブ首長国連邦、チリ及びウガンダに現地子会社が存在することから、取引先の各国の経済情勢に加え、貿易・通商規制、税制、予期しない法律又は規制の変更並びにそれらの解釈の相違、あるいは政変、戦争、感染症の流行等により、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 為替変動リスク

当グループの貿易取引では、円建のほか外貨建も含めて取引を行っている在外子会社も存在することから、取引、在庫価値並びに外貨預金残高について為替変動の影響を受けております。

このため外貨取引については、為替予約規程により為替予約等を利用することを規定し運用することで、為替変動リスクの低減に努めております。また、連結財務諸表を作成するにあたって在外子会社の財務諸表を円換算しており、現地通貨における価値に変動がなくても、円換算後の価値が影響を受けます。しかしながら、事業活動において為替変動リスクを完全に排除することは困難でありますので、今後著しい為替変動があった場合、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) M&A戦略及びM&Aシナジーが十分に発揮されないリスク

当グループでは、事業の拡大を図る手段としてM&Aを実施してまいりました。対象企業については、当該企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するよう努めております。しかしながら、M&Aを行った後に偶発債務や未認識債務が判明する場合等が考えられます。

また、M&Aの対象会社が外部環境の変化等各種の要因により、当初の期待どおりの成果をあげられない可能性もあります。これらの場合には、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 競合リスク

当グループの事業分野には大きなシェアを持つ全国的な企業が存在せず、地域別に中小企業が多数存在し、それぞれの得意分野・地域を持ち、価格、サービスを競っております。

今後は、法的規制を背景にした環境対応や廃棄物リサイクルへの社会的ニーズの高まりにより、より高度な廃棄物処理と再資源化が求められることから、全国一括受託のためのサービス提供地域の拡大や大規模な設備等を設置できる財務的な体力、ノウハウ、あるいは廃棄物の排出事業者から廃棄物由来のリサイクル品やリユース品を利用する企業までをも巻き込んだ総合的な廃棄物の循環処理サービス体制を構築することが重要になってくると予想しております。

当グループではこれらの社会的ニーズを取り込んだ事業展開をめざしておりますが、海外企業や異業種からの新規参入や業界再編成といった事業環境の変化によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 有利子負債リスク

2020年6月期末において、当グループの有利子負債は10,812百万円、総資産に対する割合は41.7%となっております。引続き財務バランスを総合的に勘案してまいりますが、今後の経済情勢・金融環境の変化・市中金利動向等によって当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 潜在株式による株価変動リスク

当社は、役員の退職慰労金の目的並びに役員と従業員等へのインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。2020 年6月末現在における潜在株式数は719,010 株であり、2020 年6月末の発行済株式総数の4.8%に相当いたします。この新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、株式市場で同時期に大量に売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 人材確保・育成に係るリスク

当グループは、今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の確保・育成が不可欠であると認識しております。そのため、研修制度等を導入しておりますが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当グループの事業拡大が制約を受ける可能性があり、当グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 労働災害に係るリスク

 当グループでは、多くの生産設備、重機等を使用して業務を行っており充実した安全管理が不可欠であると認識しております。そのため、内部統制委員会の下部組織として環境安全推進委員会を設置し、従業員への安全教育、危険予知活動といった啓発活動並びにチーム活動等による点検パトロールの継続的な実施を通じ、事故を防止するための安全管理を徹底しております。しかしながら、万一、重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的に復旧費用、補償金等の負担が生じ、当グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(15) 自然災害・火災・事故等のリスク

 当社並びに当グループの中核企業である株式会社エコネコルの資源リサイクル工場は、静岡県富士宮市の富士山の麓に位置しており、富士山が噴火した場合、火山弾等による社屋や設備の損壊、周辺道路の寸断による孤立化及び電気や水道等の供給停止による操業停止の可能性があります。また、静岡県や愛知県においては東海大地震の発生、全世界的には気候変動に伴う異常気象の発生が懸念されております。当グループの株式会社NEWSCON、株式会社クロダリサイクル並びに株式会社3WM においては、船積みヤード(在庫保管基地)を有しておりますので、地震による津波や気候変動に伴う異常気象等による風水害により製・商品在庫においても大きな被害が出る可能性があります。

 また、当グループの主要生産設備であるシュレッダー(大型破砕機)は、破砕資材からの発火等による爆発や火災のリスクが比較的高い設備であるため、自動消火装置や24 時間自動監視システム等のセキュリティ対策を施しておりますが、同主要設備の稼動が火災や重大な事故損傷により長期間停止した場合には、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当グループではこのような自然災害、火災、重大事故、損傷といった非常事態に備え、グループ各社において災害・事故発生時の緊急体制・手順を整備し被害を最小限にとどめる対応を準備しております。しかしながら有事の際の被害状況は想定を超える場合があり、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 環境汚染等に係るリスク

当グループでは、産業廃棄物等を扱っており、中間処理過程で騒音、振動、粉塵、排水が発生いたしますが吸音、防振、集塵、水質浄化設備等の環境対策設備を設置し環境汚染を防止しております。しかしながら、不測の事態により流出漏洩等の事態が生じた場合、汚染防止、汚染除去等の環境汚染防止のための改修費及び損害賠償や設備の修復等に多額の支出が発生し、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) ITシステムにおけるリスク

 当グループでは、主要ITシステムであるスケールシステム(計量システム)については、各拠点にサーバーを設置しておりバックアップデータを都内データセンターに保存しています。また、会計、人事、給与、就業、通関書類作成等のサブシステムについては、関東某所のクラウドサーバにて集中管理し総合的な対策を講じている状況にあります。

 しかしながら自然災害等により関東拠点が壊滅的な被害を受けた場合には当グループの事業が停止することとなりますので、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) 新規事業に対するリスク

当グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、今後も引き続き、積極的に新規事業に取り組んでいく考えであります。これにより先行した設備投資、人件費やその他の経費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、新サービス、新規事業を開始した際には、そのサービス、事業固有のリスク要因が加わると共に、予測とは異なる状況が発生する等により新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)情報セキュリティにおけるリスク

当グループは、事業の過程で入手した個人情報や取引先等の機密情報を保有しております。このような機密情報に関し、万一、何らかの理由で紛失、破壊、漏洩等が生じた場合、当グループの社会的信用の低下や失墜、損害賠償責任の発生等と、社内情報システムへの外部から想定した防御レベルを上回る技術によるサイバー攻撃等などにより、社内システム停止等が引き起こされる可能性もあります。これらの事態が起きた場合には、適切な対応を行うための費用負担が生じ、当グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (20)固定資産の減損損失リスク

 当グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化により事業の収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合や時価が著しく下落した場合には、固定資産の減損損失の計上により、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (21)債権回収リスク

 当グループが事業活動のなかで発生する売掛債権等については与信管理の強化に努めておりますが、取引先の財政状態が悪化し、支払遅延や売掛債権等の回収が行えない場合、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (22)労務に対するリスク

 グループは、ダイバーシティ経営を推進し労働力を確保していく考えであります。そのため、内部統制委員会の下部組織として人事労務改革委員会を設置し、雇用形態や勤務体制の整備、従業員への教育を実施し心理的安全性の高い職場を目指しております。関連する法規制違反や社会的責任が果たせなかった場合には当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 しかしながら、人種・宗教・性別・国籍・障がい等、個人の多様な価値観の相違により人格を無視するハラスメント行為が発生し、関連する法規制違反や社会的責任が果たせなかった場合には当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (23)知財・特許のリスク

 当グループは、焼却灰やASRからの高度な選別技術による貴金属回収設備や、スクラップ等から再生原料を製造する「リマニュファクチャリング事業」などを推進しており、その選別技術や、その他の新規事業の技術開発等には、他者の特許権その他の知的財産権に抵触する可能性があります。一方、第三者が当グループの特許権、知的財産権を侵害する場合には、その保護のため訴訟提起等をすることがあります。

 

 (24)ダスト処理費に関するリスク

 当グループの資源リサイクルの処理工程において、受け入れた廃棄物等の原料は価値ある資源と当グループでは再生処理することのできない廃棄物(ダスト)に分かれます。諸外国における使用済プラスチック等の輸入禁止措置等の影響を受け、最終処分場の処理能力が逼迫しており、ダストの出荷先である管理型最終処分場、又は焼却処分場において受入の制限や処理費の値上げが発生する可能性が高い状況になります。市場環境の悪化により受け入れが制限される場合には、遠隔地の処分場への輸送コストが増加したり、処理費が上昇する場合や、当グループ事業場のダストの保管容量の関係から生産量が制限される場合もあり、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (25)パンデミック新型コロナウイルスのリスク

 今般発生した新型コロナウイルスによるパンデミックでは、世界的、全産業的規模で経済にも甚大な被害が発生しました。当社および当グループは日本国政府による緊急事態宣言発令を受け、「新型コロナウイルス対策委員会」を設置して、衛生管理の徹底、リモートワークや時差出勤制度や在宅勤務の導入等、感染防止対策に取り組むことによりグループ内に感染者も出すことなく、直接的な業務運営上の支障もありませんでした。今後、第二波、第三波の感染拡大の可能があった場合、業績及び財政状態に少なからず影響を及ぼし、リモートワーク等の導入に伴う情報セキュリティリスク、設備封鎖などのリスク等も考えられ当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

  (経営成績等の状況の概要)

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、米国では個人消費を中心に堅調に推移したものの、中国においては米中貿易摩擦の長期化を背景に景気が減速し、全体的には低迷傾向にありました。2020年に入ってからは新型コロナウイルスの感染拡大が各国経済に大きな影響を与え、世界の人・物の動きや経済活動が強く制限された結果、各国経済は前例のない低迷に陥っております。

日本経済においても雇用・所得環境の改善による緩やかな回復傾向で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により需給両面で経済が停滞しております。

当グループの事業領域においては、貿易摩擦等による外需の減少に加え、新型コロナウイルス感染拡大による景気減速により鉄鋼需要は減少し、鋼材価格は弱含みに推移しました。当連結会計年度における鉄スクラップ相場(東京製鐵田原海上特級価格)の平均価格は22,943円と、前年同期の平均価格33,219円を下回って推移しました。3月以降の急激な需要の減少により5月には一時18,500円の期中安値となりましたが、自動車産業をはじめとした製造業の減産から鉄スクラップの市場流通量が減少したことで国内外の需給が逼迫し、当連結会計年度末時点では24,500円まで上昇しております。また、非鉄金属価格についても主要取扱品目である銅、アルミ価格においては、前年を下回って推移しました。

このような厳しい経営環境の中で、当グループが2018年に5ヶ年の長期戦略として定めた「サステナビリティ戦略」の「持続可能社会実現の一翼を担う」のミッションステートメントのもと、当連結会計年度においては、「既存事業の深耕」、「新たな柱の構築」、「基盤の強化」を進めてまいりました。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、お客様及び社員とその家族の安全、健康を第一に考え、当グループでは「新型コロナウイルス対策委員会」を設置し、政府等のガイドラインに則した感染防止対策のもと、事業を展開してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は33,879百万円前年同期比6.8%減)、営業利益は790百万円前年同期比5.9%減)、経常利益は934百万円前年同期比18.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は602百万円前年同期比23.5%減)となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高で表示しております。

 

セグメント別業績の概要

≪売上高≫                                      (単位:百万円)

 

第10期
   (前連結会計年度)

第11期
   (当連結会計年度)

増減比

資源循環事業

12,712

10,786

△15.2%

グローバル資源循環事業

21,870

20,108

△8.1%

中古自動車関連事業

6,195

5,683

△8.3%

その他

382

295

△22.9%

調整額

△4,824

△2,994

合 計

36,336

33,879

△6.8%

 

 

≪セグメント利益≫                                  (単位:百万円)

 

第10期
   (前連結会計年度)

第11期
   (当連結会計年度)

増減比

資源循環事業

833

420

△49.6%

グローバル資源循環事業

448

600

33.8%

中古自動車関連事業

18

38

104.1%

その他

38

30

△19.9%

調整額

△197

△155

合 計

1,141

934

△18.1%

 

(注)セグメント利益は連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。

 

①資源循環事業

鉄・非鉄金属スクラップ価格が下げ相場で弱含みに推移し、また、廃棄物の国内還流の影響による、最終処分場等の廃棄物の処理料金値上げや、受入の制限が発生する厳しい環境の中、中間処理後の最終処分場等の処理料金値上げに対する原料受入価格の是正により収益を確保しておりましたが、3月から新型コロナウイルス感染拡大の影響が表れ始め、景気減速による製造業の落ち込み、活動自粛による建設・解体工事の延期等により金属スクラップ・廃棄物発生量が減少したことで、取扱量は減少し収益は減少しました。収益の減少に対し、新規事業の一部であるマテリアルプラスチックの取り組みを見直すことも含めた固定費の削減に取り組みましたが、費用を圧縮しきるまでに至らず収益を圧迫しました。加えて、将来に向けた人員の確保や賞与の増加等、新規事業のリチウムイオン二次電池等リサイクル関連による固定費の増加等、基盤強化に対する成長投資を積極的に行ったことから費用が先行し収益は減少しました。引き続き資源取扱量の増加と、固定費削減、新規事業の立ち上げに努めてまいります。

以上の結果、資源循環事業の売上高は10,786百万円前年同期比15.2%減)、セグメント利益は420百万円前年同期比49.6%減)となりました。

 

②グローバル資源循環事業

海外事業拡大を目指し、新たな組織体制の構築準備、人員補充、欧州駐在事務所の設営を実施しました。鉄・非鉄スクラップビジネスにおいてはベトナム向けビジネスが前年を大きく上回って推移し、加えて、国内集荷ヤードの拡張により取扱量は増加し利益増となりました。また、前連結会計年度末に在庫となっていた日本国政府専用航空機の2機目の販売もあり、収益に貢献しました。新規事業のバイオマス燃料ビジネスでは、マレーシアより日本向けにPKSの初出荷を達成し、引き続き市場拡大に対応すべく体制強化に努めてまいります。

以上の結果、グローバル資源循環事業の売上高は20,108百万円前年同期比8.1%減)、セグメント利益は600百万円前年同期比33.8%増)となりました。

 

③中古自動車関連事業

主要輸出先の1つである南米での中古自動車需要は弱含みで推移しましたが、東南アジア向け中古トラック部品の販売が増加したこと、前年同期は低調であった物流代行サービスの取扱量がドバイ向けを中心に回復したこと、加えて、輸出車両積込みヤード縮小等による固定費削減効果により、収益に貢献しました。しかしながら、3月以降は新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、中古車・中古エンジン等の市況は低迷し、また、海外現地法人においては、ロックダウン等の影響を受け営業を縮小・停止したことで収益が急激に減少しました。

以上の結果、中古自動車関連事業の売上高は5,683百万円前年同期比8.3%減)、セグメント利益は38百万円前年同期比104.1%増)となりました。
 

④その他

環境経営コンサルティング事業は、CDP回答及び評価向上支援等案件の継続受注に加え、新たにTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)対応支援等のサービスを開始するなど順調に推移し、体制強化により人件費が増加したものの増益となりました。

 障がい福祉サービス事業は、既存事業所の認知度の向上による延べ利用者数の増加により収益は前年を上回って推移したことで、新たに静岡県富士宮市に開設した就労継続支援B型事業所の人件費等の先行投資がある中、通期黒字化を達成しました。

その他、前連結会計年度には、2018年12月28日付で全株式を譲渡した太陽光発電所開発事業の株式会社E3を連結に含めて表示しております。

以上の結果、その他事業の売上高は295百万円前年同期比22.9%減)、セグメント利益は30百万円前年同期比19.9%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産合計は25,913百万円(前連結会計年度末比6,153百万円の増加前連結会計年度末比31.1%増)となりました。流動資産は16,529百万円(前連結会計年度末比5,377百万円の増加前連結会計年度末比48.2%増)となりました。これは、商品及び製品が1,340百万円、受取手形及び売掛金が449百万円減少したものの、現金及び預金が7,528百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は9,383百万円(前連結会計年度末比776百万円の増加前連結会計年度末比9.0%増)となりました。これは、建設仮勘定が268百万円減少したものの、機械装置及び運搬具が649百万円、建物及び構築物が199百万円及び投資有価証券が166百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は13,900百万円(前連結会計年度末比5,702百万円の増加前連結会計年度末比69.6%増)となりました。流動負債は7,499百万円(前連結会計年度末比2,327百万円の増加前連結会計年度末比45.0%増)となりました。これは、その他流動負債が665百万円減少したものの、短期借入金が1,660百万円、1年以内返済予定の長期借入金が1,155百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は6,401百万円(前連結会計年度末比3,375百万円の増加前連結会計年度末比111.6%増)となりました。これは、長期借入金が3,353百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は12,012百万円(前連結会計年度末比450百万円の増加前連結会計年度末比3.9%増)となりました。これは、自己株式が55百万円減少したことに加え、利益剰余金が367百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7,528百万円増加し、10,242百万円(前連結会計年度末比277.4%増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額411百万円等の支出があったものの、たな卸資産の増減額1,350百万円、税金等調整前当期純利益918百万円及び売上債権の増減額449百万円等の収入により、2,632百万円の収入(前年同期は87百万円の支出)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、国庫補助金の受取額237百万円等の収入があったものの、有形固定資産の取得による支出1,249百万円等の支出により、1,001百万円の支出(前年同期は601百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出485百万円、配当金の支払額234百万円等の支出があったものの、長期借入金の借入による収入4,995百万円、短期借入金の純増加額1,660百万円等の収入により、5,897百万円の収入(前年同期は1,440百万円の支出)となりました。

 

 (生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

金額 (千円)

前期比 (%)

資源循環事業

6,365,378

△17.8

 

(注) 1.金額は、製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

金額 (千円)

前期比 (%)

資源循環事業

4,663,140

△29.4

グローバル資源循環事業

12,682,794

△19.1

中古自動車関連事業

4,655,120

△10.8

その他

745

△83.1

合計

19,052,807

△16.2

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4. その他が著しく減少しました理由は、株式会社E3がマネジメント・バイアウトした影響であります。

 

(3) 受注実績

当社は、主に基準在庫量及び販売の実需見込に基づいた生産方式を採用しておりますので、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメント名称

金額 (千円)

前期比 (%)

 資源循環事業

10,786,139

△15.2

 グローバル資源循環事業

20,108,576

△8.1

 中古自動車関連事業

5,683,525

△8.3

 その他

295,314

△22.9

 調整

△2,994,220

合計

33,879,334

△6.8

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

HYUNDAI STEEL COMPANY
(韓国)

5,950,807

16.4

3,071,935

9.1

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

 (固定資産の減損損失)

当グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。将来、業績の大幅な悪化や経営環境等の変化により、新たな減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当グループの繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断し計上しております。市場環境の変化等により課税所得の見積り額が変動した場合や、税制改正により実効税率が変更された場合には、繰延税金資産計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 追加情報」にて記載しております。

 

(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当グループの経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、当社の原材料及び製・商品の価格が、日々の鉄スクラップ相場及び非鉄金属相場の影響を強く受けるため、これらの市場の相場変動により大きな影響を受ける可能性があります。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当グループの資金調達としては、運転資金に関しては、手元流動性資金を勘案の上不足が生じる場合には短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手元資金(利益等の内部留保金)、長期借入金及び無担保社債による調達を基本としております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。

長期資金の調達に際しては、金利動向並びに発行費用等の調達コストも含めて総合的に検討し、銀行借入に比較して有利な条件に限り社債発行を行うこととしております。また、株式の発行に関しては、資本政策に基づき株式価値の希薄化や配当金の負担等を考慮して実施しております。

資金の流動性については、財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手元流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。なお、当グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 (経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(4) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当グループは、都市ごみ焼却灰等からの貴金属回収、評価、販売及び回収残渣のセメント再資源化を行うことを目的として、太平洋セメント株式会社及びリバーホールディングス株式会社とともに、貴金属回収に関する研究開発を行っております。太平洋セメント株式会社大船渡工場内に貴金属回収実証試験設備を設置し、実証試験を行っております。

   当連結会計年度における研究開発費の総額は15百万円であり、セグメント上では、資源循環事業であります。