第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、力強さを欠くものの緩やかな持ち直し基調にあります。企業収益が良好に推移し、雇用所得環境も改善が見られます。政府による大規模な経済対策の景気押し上げ効果は、想定通りに効果が顕在するかについては不透明な面もあるものの、今後は景気回復基調が継続すると考えられます。

このような中、当社グループにとっての当連結会計年度における事業環境は、インターネット広告市場が前年比13.0%増の1兆 3,100億円と順調に拡大し、広告費全体の20.8%を占めるまでに成長しました(注1)。世界的にもデジタル広告へのシフトが加速しており、平成30年にはデジタル広告がテレビを抜いて最大の広告メディアになり、デジタル広告の中でもモバイル広告のシェアがパソコン広告を上回ると言われております(注2)。また、EC市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及・進化に伴い、企業のECビジネス展開が加速しており、平成28年国内BtoC-EC市場は、前年比109.9%の15.1兆円まで拡大しております。また、全ての商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率は、BtoC-ECで5.4%(注3)であり、伸びしろが大いにある分野であります。

 

(注1) 電通「2016年日本の広告費」

(注2) 電通「世界の広告費成長率予測」

(注3) 経済産業省「平成28年我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」

 

これに伴い、当社はオンラインビジネスのコンバージョン率(成約率)UPを実現する、Webマーケティング支援を中心とした事業展開を行っております。具体的には、特許技術(国内外)を活用したクラウド型のWebサイト最適化サービス「ナビキャストシリーズ」の提供や、Webサイトにおける不正アクセスなどに対するセキュリティ強化を目的とした「ProTech(プロテック)シリーズ」の提供をしております。また、「ナビキャストシリーズ」や「ProTech(プロテック)シリーズ」から得られるデータを蓄積し、より精度の高いマーケティング施策を可能とするDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)サービス「ZUNOH」を提供し、「ZUNOH」を活用したデータ解析サービス「Audience Insight(オーディエンス インサイト)」の提供と運用型広告事業の展開、その他、スマートフォンアプリサービスや最新テクノロジーを取り込んだサービスの開発と提供を行うことで、Webマーケティングの課題を統合的に解決する価値の高いサービスを提供しております。

また当連結会計年度において、子会社である株式会社アクルとイープロテクト株式会社の合併と、株式会社インクルーズとgalaxy株式会社の株式取得による子会社化を行い、第2四半期より連結決算を開始しております。また、日本移動体通信株式会社からの事業譲受、ベンチャーキャピタル事業を手掛ける株式会社Showcase Capitalを設立するなど、M&Aや資本業務提携などの投資を積極的に行ってまいりました。これに伴い、第3四半期より、投資事業を報告セグメントに追加しております。

このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は1,859,232千円、営業利益は191,589千円、経常利益は163,990千円、親会社株主に帰属する当期純利益は12,069千円となりました。

なお、セグメント別の状況は以下のとおりであります。

 

<eマーケティング事業>

(ナビキャストシリーズ)

Webサイト最適化技術により成約率を高める「ナビキャストシリーズ」については、主力サービスである入力フォーム最適化の「フォームアシスト」、Web接客を行う「サイト・パーソナライザ」、スマートフォンユーザの導線を改善する「スマートリンク」を中心に売上を拡大いたしました。また当連結会計年度においては、画面共有によるカスタマーコミュニケーション支援サービス「ナビキャスト ビューアシスト」と、入力フォームのA/Bテストによるコンサルティングサービス「Form Groth(フォームグロース)」をリリースいたしました。どちらも大口の顧客での導入やOEM提供により売上に大きく貢献いたしました。「ナビキャストシリーズ」に関しては、来期以降も継続的な機能拡張などにより引き続き売上拡大が期待されます。

 

 

(DMP・広告関連サービス)

DMP・広告関連サービスについては、DMPサービス「ZUNOH」に蓄積されたデータと連携した「ナビキャストAd」などの運用広告関連サービスがその精度の高さから、引き続き顧客の高い評価を得ております。また当連結会計年度においては、「ZUNOH」とAIを活用して成約確度の高い潜在顧客を抽出して広告配信を行う「Cogni-Targeting(コグニ・ターゲティング)」のリリース、滋賀大学とのDMPサービス「ZUNOH」を中心としたビッグデータ分析の提携、「ZUNOH」を活用したサイト来訪者の属性や行動履歴などを分析するサービス「Audience Insight」のリリース、ユナイテッド株式会社が提供するスマートフォン特化型広告配信プラットフォーム「Bypass」とのデータ連携等、「ZUNOH」の活用に広がりを見せております。

 

(ProTechシリーズ)

当連結会計年度において、入力されたメールアドレスの存在をリアルタイムでチェックするクラウドサービス「ProTech Mail Checker(プロテック メール チェッカー)」をリリースし、「ナビキャストシリーズ」の既存顧客である金融機関やECサイトを中心に導入が進み、売上を大きく拡大しております。

 

(メディア運用)

日本移動体通信株式会社より平成29年9月にスマートフォンの購入に役立つ記事を掲載している「スマホの教科書」を、同年10月には女性向けライフスタイル情報メディア「Findy(フィンディ)」の譲り受けを行いました。どちらも少人数体制での運用体制が構築されていることから、利益率の高いサービスとなっており、収益に貢献いたしました。

 

(Fintech)

Fintech分野に特化したソリューションを提供する株式会社アクルは当連結会計年度において、ソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社等の多くの決済サービス提供事業者と不正対策分野における業務提携を行いました。これにより顧客数の増加と売上拡大が進みました。

 

(パーソナルブランディング)

パーソナルブランディング支援を行うgalaxy株式会社は、お客様のご要望に応じて書籍を1冊からでも印刷・流通に乗せることができるAmazon POD(アマゾン プリント・オン・デマンド)や、電子書籍サイトへの配信を行うなどの出版ソリューション「Galaxy Books」を提供し、個人事業主や中小企業経営者のブランディングを支援しております。POD市場については、楽天ブックスがPODに進出するなど、市場自体も今後大きな伸びが期待されています。

当連結会計年度においては、東京・大阪・名古屋を中心に積極的な営業展開を実施することで順調に顧客数を増やし、売上増加に寄与いたしました。

 

以上の結果、eマーケティング事業全体における売上高は1,463,317千円となり、セグメント利益(営業利益)は765,921千円となりました。

 

 <Webソリューション事業>

(スマートフォンアプリ)

当連結会計年度においてはクラウド型多言語オーディオガイドアプリシステム「Audio guide Q」が「星の王子さまミュージアム 箱根サン=テグジュペリ」で採用され、平成30年に美術館や博物館への実装可能な案件が決定しております。また、美術館や博物館だけではなく、エンターテインメントイベントでの利用が決定するなど「Audio guide Q」活用の多様化が進んでおります。

 

(EC)

バスケットゴール専門のECサイトである「Basketgoal.com」については、前期と比べてほぼ横ばいとなっております。なお、本サイトの運営に関しては、事業の選択と集中を行うため、平成29年12月26日をもって運営を終了しております。

 

 

(不動産業向けサービス)

不動産Webサイト管理システムである「仲介名人」については、前期と比べてほぼ横ばいとなっております。VR新築見学システム「SHOWRISE」と物件内覧システム「3Dオープンハウス」に関しては、引き続き大手不動産会社を中心とした営業活動を行うことで収益化を目指してまいります。

不動産業向けサービスは、平成29年11月に子会社である株式会社Showcase Capitalを通じて出資した株式会社スペースエージェントとのシステム連携・協業を予定しております。

 

(コンテンツサービス)

株式会社インクルーズが手掛けるきせかえ課金事業は、約120社を超える有名IP(知的財産)との提携実績を武器に「3キャリア公式月額課金サービス」に加え、「3キャリア公式取り放題月額課金サービス」も順調に伸び、安定的な収益を確保しております。また、ゲームデザイン制作支援事業は、ソーシャルゲーム市場の伸びと連動し、クライアント社数も60社を超え、売上・利益に大きく貢献しております。

また、全世界で242万ダウンロード、スタンプ送受信数25億回を突破したインクルーズ社配信のLINEスタンプ「めんトリ」は、国内においては全国のアミューズメント施設におけるプライズ景品化や着ぐるみによる各種イベントへの出演、また、多数のキャラクターとのコラボ展開やアニメ化などによって、平成29年末時点での商品化実績は300種類を超え、LINEスタンプの枠を超えた展開をしております。

国外においても、台湾で「FamilyMart」3,122店のキャンペーンキャラクターに採用されたのを皮切りに、台湾1位の通信キャリア「中華電信」を含む4社の大手企業から無料広告スタンプに採用され、トップクラスのシェアを誇るお菓子のパッケージや、電子マネーカードに採用されるなど、活躍の幅を広げています。また、カカオトークやWeChat向けにスタンプ配信を行うなど、台湾だけでなく韓国や中国でも広がりをみせ、国内外での認知度を格段に向上いたしました。

また、新規事業であるコンテンツ・アグリゲーション事業の第1弾として平成29年12月より「オンデマンドプリントEC事業」を開始いたしました。今後は、インクルーズ社の提携する約120社の有名IPに加え、有名アーティスト、有名声優との提携を拡大する予定です。

 

以上の結果、Webソリューション事業全体における売上高は395,914千円、セグメント利益(営業利益)は1,322千円となりました。

 

<投資事業>

当社は、AI、Fintech、VR/AR、モバイルコンテンツなど様々な分野においてユニークな技術ノウハウを持つスタートアップとのM&Aや資本業務提携などを実施してまいりましたが、今後、国内外のスタートアップに対して、より機動的かつ積極的に投資を行う環境を整えるため、コーポレートベンチャーキャピタルである株式会社Showcase Capitalを平成29年8月に設立いたしました。

当連結会計年度においては、FREETELブランドでスマートフォンの製造・販売を手掛けるプラスワン・マーケティング株式会社、サブスクリプションビジネス支援ソリューションを提供するビープラッツ株式会社、位置情報ゲームサービスを提供するリアルワールドゲームス株式会社、民泊物件サイト「民泊物件.com」を運営する株式会社スペースエージェント、AI(人工知能)による 自動記事作成サービスを提供するイスラエルの企業 Articoolo Research Ltd.などへ積極的な投資を実行してまいりました。

しかしながら、プラスワン・マーケティング社が平成29年12月に民事再生申立を行ったことから、営業投資有価証券の減損処理を行うことになりました。

 

以上の結果、投資事業全体におけるセグメント損失(営業損失)は101,227千円となりました。

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、1,141,761千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、41,407千円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益85,162千円、減価償却費77,919千円、のれん償却費45,372千円であります。主な減少要因は、営業投資有価証券の増加による資金流出174,561千円、法人税等の支払額91,367千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、563,917千円となりました。主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出83,573千円、投資有価証券の取得による支出73,535千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出157,606千円、事業譲受による支出271,480千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、875,452千円となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増減額200,110千円、長期借入れによる収入800,000千円であります。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出76,547千円、配当金の支払額53,702千円であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

 

(1) 生産実績

当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社グループのサービスは、受注から納品までの期間がきわめて短いため、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

eマーケティング事業

1,463,317

Webソリューション事業

395,914

投資事業

合計

1,859,232

 

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    当社は、顧客企業が既に持っているWebサイトやコンテンツを最大限に有効活用しながら、「豊かなネット社会

   を創る」という企業理念に基づき、インターネットに「おもてなし」の機能を付加することで「見やすく、わか

   りやすく、入力しやすく」するサービスを提供しております。

    今後はWebマーケティング企業としては勿論のこと、多様な人々のニーズに応え課題解決が可能なテクノロジー

   カンパニーとして、パフォーマンスの高いサービスを開発・提供し、顧客からの信頼を向上させ、収益基盤をよ

   り強化する必要があると認識しております。そのために、当社は、以下の9点を主な経営の課題として認識して

   おります。

 

(1)既存事業の収益の拡大

    当社グループは現在、eマーケティング事業とWebソリューション事業が主な収益基盤の事業となっております

   が、これらの事業の安定的・継続的な発展が不可欠なものであると考えております。そのためにも継続的なユー

   ザビリティの改善、安定的なサービス提供が必須であります。今後、機能面において継続的な改善、また、保守

   管理体制の強化により、更に信頼性を高め既存事業の収益基盤の拡大を行ってまいります。

 

 

(2)知名度の向上

   当社グループは、収益基盤強化のため、Webマーケティングの最適化に資する「ナビキャストシリーズ」やその

  他サービスや子会社の知名度の向上を図ることが必要であり、これらの知名度向上は新規の顧客開拓や優秀な人

  材の確保に寄与するものと考えております。当社グループとしましては、積極的な広報活動やマーケティングを

  実施することにより知名度向上を目指してまいります。

 

 

(3)新規事業及び新商品開発による収益基盤の拡大

当社グループは、急激な事業環境の変化に対応し、競合他社に比して更なる収益の拡大を図るために、事業規模の拡大 と新たな収益源の確保が必須であると考えております。このために、業界の動向を注視しつつ、また、クライアントの潜在需要をいち早く読み取り、社内の商品戦略会議の活用やオープン・イノベーションへの取り組み強化、出資先企業との協業によって、新規事業及び新商品開発に積極的に取り組むことで、更なる収益基盤の拡大を行ってまいります。

 

 (4)グローバル展開への対応

 当社グループは、今後の収益拡大を目指す上で、グローバルな事業展開への対応が必要不可欠と考えております。当社の既存顧客の中には、海外に進出している大手企業が多いことから、このような顧客が海外でも使用できるサービスを提供することが必要と考えております。そして、グローバル展開を本格化する上で、諸外国における特許取得の推進、知的財産権の確保、海外企業への出資を通じたアライアンス展開等を積極的に実施してまいります。

 

(5)投資事業の精度向上について

当社は、今後の新規事業展開やグローバル展開を加速させていく上で、投資事業は必要と考えており、今後も積極的な投資活動を行っていく方針でございます。このため、投資事業の精度向上は必要不可欠であり、投資事業に関する専門業者からの支援と、投資検討委員会や取締役会を経た検討フローのより厳重化を実施し、精度向上に努めてまいります。

 

 (6)システムの堅牢性と安定性の確保

 当社グループは、インターネットを通じてサービスを提供することを主な事業としており、強固なセキュリティを確保しつつ安定的なサービス提供を確保するにはサービス提供に係るシステムの安定的な稼働が重要であると認識しております。このため、データセンター、およびクラウドコンピューティングにおけるセキュリティ対策、サーバの稼働、常時監視、利用者数の増加に伴う負荷分散を行っておりますが、引き続き、更なるシステム管理やシステム基盤の強化に努めてまいります。

 

(7)技術革新への対応

当社グループは、新たなインターネット端末等の技術革新に対して適時に対応を進めることが、事業展開上重要な要素 であると認識しております。当社としましては、業界内の主要ベンダーや技術コミュニティから発せられる最新情報を定期的に入手し、自社製品に迅速に反映することでサービスの先進性や安定性を確保していく方針であります。また、グループ間連携の強化や、オープン・イノベーションへの取り組みに注力する事で、技術革新に対応できる体制強化に取り組んでまいります。

 

(8)人材の確保

    当社グループが、今後更に事業を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると考え

   ております。特に技術者の採用においては、他社との獲得競争が激しさを増し、今後も安定した人材確保には厳

   しい状況が続くものと思われます。当社としましては、採用における競争力の強化を図るとともに、魅力のある

   職場環境を構築し、社員の能力やモチベーション向上に資するため、研修制度の強化、福利厚生の充実、人事制

   度の整備・運用を進めてまいります。

 

(9)内部管理体制の強化

    当社グループは、更なる事業拡大、継続的な成長を遂げるためには、コンプライアンス体制の強化と、確固た

   る内部管 理体制構築を通じた業務の標準化と効率化の徹底を図ることが重要であると考えております。 当社グ

   ループとしましては、内部統制の環境を適正に整備し、コーポレート・ガバナンスを充実させることによって、

   内部管理体制の強化を図り、企業価値の最大化に努めてまいります。

 

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を以下に記載しております。以下の記載のうち将来に関する事項については、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業内容等に関するリスク 

①システムに関するリスクについて

当社グループが展開する事業は、インターネット環境を通じてサービス提供を行うことが主体となっております。その為、サービスを安定的に供給するために、耐震構造を備えたデータセンター及び、クラウドコンピューティングサービスへのサーバの設置、定期的なバックアップ、稼働状況の常時監視、脆弱性診断等により、システムトラブルの事前防止及び回避に努めております。しかしながら、自然災害や事故などにより通信ネットワークが遮断又は障害が生じた場合、また、急激なアクセス増加による負荷の増大によってサーバが停止した場合には、当社グループがサービスを提供することができなくなり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②知的財産権について

当社グループは、積極的な知的財産権の取得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害することのないよう、顧問弁護士等に事前調査等を委託しております。しかしながら、当社グループの知的財産権が侵害された場合、ま た、当社グループが第三者より知的財産権の侵害を主張する訴訟を提起された場合には、問題解決に多額の費用と時間がかかることが予想されるため、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)事業環境等に関するリスク 

①インターネット関連市場について

当社グループは、Webマーケティングに関連したサービスの提供を中核事業としており、当社グループ事業の拡大においてはインターネット関連市場の更なる拡大が必要であると考えております。 しかしながら、インターネット関連市場に対する新たな規制や技術革新等の要因により、市場の拡大が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②競合他社の動向について

当社グループが展開する事業の中核であるWebマーケティングに関連したサービス提供に関しては、順調に市場を開拓しております。自社で蓄積されたノウハウや、サービスの技術的開発力、市場ニーズをいち早く汲み取ること等によって、サービスの優位性を更に強化してまいりますが、市場ニーズの的確な把握が困難となった場合や新規参入企業との競争が 激化した場合においては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③技術革新について

当社グループは、インターネット関連分野において事業を展開しておりますが、当該分野においては新技術及び新サービスの開発が急速に拡大しております。そのため、当社グループでは業界の動向を注視しつつ、自社開発によって蓄積されたノウハウとクライアントのニーズをいち早くサービスに反映させるべく、このような技術革新に対応できる開発体制を敷いております。 しかしながら、今後の技術革新への対応が遅れた場合や予期しない技術革新等があった場合は、当社グループが提供するサービスの競争力が相対的に低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

④法的規制について

当社グループの事業を規制する主な法規則として「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」があります。
 近年、インターネット上のトラブルへの対応として、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきており、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の規制や既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループ事業が成約をうける可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります
 また、個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」等が存在しておりますが、当社グループでは、プライバシーマーク、ISMS(ISO27001:情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得しており、書類の管理体制を強化、また、機密情報を含むデータについては、外部よりアクセスを遮断し、担当部門における一元管理を徹底するなど、細心の注意を払い、関連諸法令順守に努め、情報漏洩防止に 取り組んでおります。しかしながら、将来的に当社グループの事業に関連する分野において、規制の改廃や新たな法律等の制定・施行によって当社グループの行う事業が制約を受けたり、新たな対応を余儀なくされたりする可能性があります。このような場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤コア事業への依存について

当社グループは、eマーケティング事業がコア事業であり、収益の多くは当事業に附帯するものであります。当社グループは、当事業におけるサービスが広く普及し、より多く活用されることが事業規模拡大の基本的な前提条件である と考えており、引き続きのサービスの普及、そして当事業拡大に積極的に取り組んでまいります。一方、当事業に連携又は関連する新規サービスの開発・提供やM&Aや資本業務提携等を通じて、サービスの多様化と高付加価値化に取り組みつつ、当事業単体への過度の依存を解消する取組を継続的に展開してまいります。しかしながら、当社グループが予測しない技術革新、社会情勢の変化、経営判断の誤謬等によって、想定するように当サービスの普及が進まない、あるいは、新規サービスが利用されないなどの場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥M&Aや投資活動について

当社グループは、今後も引き続き新規事業の立ち上げ、既存の事業の拡大、人員確保などを目的として、M&Aや子会社の設立、国内外のスタートアップへの出資など、積極的な投資活動を継続していく方針であります。これらの投資活動に伴い当該投資先が連結対象に加わった場合、マイナスの影響が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資時点においてその想定した通りに 投資先が事業を展開できない場合、投資活動に伴い発生したのれん、有形固定資産、無形資産、株式などの金融資産の減損損失が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このほか、当社の個別決算では、これらの投資活動に伴って取得した出資持分などを含む資産の価値が下落した場合、評価損が発生し、業績や分配可能額に影響を及ぼす可能性があります。このほか、投資先が内部統制上の問題を抱えていたり、法令に違反する行為を行っていたりする可能性があります。投資後にそうした問題や行為を早期に是正できない場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下したり、 当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼしたりする可能性があります。

 

⑦子会社などに対する支援ついて

当社グループは、必要と判断した場合に限り子会社などに対して、融資や債務保証などの支援を行う事があります。当社グループが買収した時点で想定した通りに事業展開できない、他の子会社などとの間で十分なシナジー(相乗効果)を創出できない、または事業展開のために想定以上の資金が必要となった場合等に、融資などの支援を行う可能性があります。支援した子会社などが当社グループの期待通りに事業を展開できない場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑧大規模災害等について

当社グループの本店所在地がある首都圏において、大地震等の自然災害及び火災等により、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)組織体制に関するリスク

①特定の人物への依存について

当社の代表取締役社長である森雅弘、取締役副社長である永田豊志の両氏は、Webマーケティングに関するノウハウや新規事業の立案、業界での情報収集等に関して豊富な知識と経験を有しており、当社グループの事業運営において重要な役割を果たしております。当社グループでは両氏に過度に依存しないように、経営体制の整備、権限移譲及び次代を担う人材の育成強化を進めてまいりました。しかしながら、何らかの理由により両氏による事業運営が困難となった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②小規模組織であること及び人材の確保や育成について

当社グループは、小規模組織であり、内部管理体制も現状の規模に応じたものとなっております。 当社グループが今後の更なる事業拡大を図るためには、営業、開発、管理をはじめとする部門において、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると認識しております。そのため、積極的な採用活動への注力及び社内教育体制の構築等、優秀な人材の確保及び育成に努めております。しかしながら、計画どおりに人材の採用や育成、又は、事業拡大に応じた管理体制の構築が進まなかった場合、当社グループの事業拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③情報セキュリティの管理について

当社グループは、事業展開していく上で必要な顧客情報の取得に対応し、プライバシーマーク、ISMS(ISO27001:情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得しております。また、個人情報保護規程及び情報セキュリティ管理規程を制定し、その遵守とともに情報管理体制の整備強化に努めております。 しかしながら、不測の事態により顧客の個人情報や重要情報が外部へ流出した場合、第三者に損害が生じ、また、当社グループの信頼性が低下することにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、急激な事業環境の変化や、競合他社に比して更なる収益の拡大を図るために、利用者ニーズの急激な変化をいち早く察知し、新たな技術・サービスを提供することが必須であると考えております。そこで、当社グループでは、この急激な変化に柔軟に対応しつつ顧客満足度の向上を目指すため、以下に掲げる研究開発活動を行っております。

 

(1)eマーケティング事業及びWebソリューション事業

新サービス及び既存サービス機能強化に関する研究開発

 

(2)全社共通

業務効率化向上等のための自社利用ソフトウエアに関する研究開発 

 

以上の結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は9,387千円となりました。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行う必要があります。経営者は、これらの見積りについての過去実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
 当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

(資産)
  当連結会計期間末における資産合計は、2,577,696千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が1,141,761千円、受取手形及び売掛金が196,792千円、営業投資有価証券が174,561千円、のれんが386,230千円、投資有価証券が229,519千円であります。
(負債)
 当連結会計期間末における負債合計は、1,351,657千円となりました。主な内訳は、短期借入金が200,110千円、1年内返済予定の長期借入金が216,852千円、長期借入金が664,849千円であります。
(純資産)
 当連結会計期間末における純資産合計は、1,226,039千円となりました。

 

(3)経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、1,859,232千円となりました。セグメント別の詳細は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりです。

(営業利益)

売上原価は、563,307千円、販売費及び一般管理費は1,104,336千円となりました。

この結果、営業利益は191,589千円となりました。

(経常利益)

営業外収益は1,425千円、営業外費用は29,024千円となりました。

この結果、経常利益は、163,990千円となりました。

(税金等調整前当期純利益)

特別利益は170千円、特別損失は78,998千円となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は85,162千円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は12,069千円となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、外部要因と内部要因に大別されます。

外部要因としては、自然災害によるサーバ停止、インターネット関連市場の新たな規制や技術革新、競合他社との競争激化、法的規制の変化等により影響を受ける可能性がありますが、このような環境下において、当社の売上は堅調に推移しております。

内部要因としては、システム障害、コア事業であるeマーケティング事業への依存、特定人物への依存、優秀な人材の確保や育成、情報漏洩による情報セキュリティの管理等の影響を受ける可能性がありますが、組織体制の整備及び内部管理体制の強化により、これらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりでありますが、収益拡大のためには既存事業の拡大及び知名度の向上のための広報活動、グローバル展開への対応、新規事業及び新商品の開発が必要不可欠であると認識しております。そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備をこれまで以上に強化し、これらの課題に対して企業価値向上を図るべく、当社経営陣は最善の事業戦略を立案するよう努めてまいります。

 

(7)経営戦略の現状と見通し

当社は、「豊かなネット社会をつくる」という企業理念のもと、インターネットにおもてなしの心を掛け合わせた、Webサイト最適化サービスの提供をコア事業として展開してまいりました。今後もインターネット広告市場やEC化率が急速に伸長するなかで、Webサイト最適化に関する企業のニーズもさらに高まっていくものと見込んでおります。

このような状況のもと、当社は顧客のニーズに応えるため、サービスの改良・開発に努めてまいりました。また、ユーザの属性情報や行動履歴などを蓄積した当社独自のDMPを活用した広告事業や、セキュリティ関連のサービスを開発・提供するなど、新たな分野での事業展開を進めてまいりました。さらに、これらのサービス開発を行うとともに、関連する独自技術に対しては、特許取得し権利化を進めております。

今後も、Webサイト最適化サービスをコア事業としながら、セキュリティやFintech分野でのサービス拡充、人工知能(AI)、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)技術などを活用した付加価値の高いサービスの開発・提供を進めてまいります。