(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策等による企業収益や雇用・所得環境の改善傾向を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、中国をはじめとする新興国の景気減速や英国のEU離脱問題などにより、為替や原油価格に不安定な動きが続いており、先行き不透明な状況が続いております。
当社が属するカジュアルファッション業界におきましても、物価上昇懸念や実質賃金の低下などにより個人消費者の節約意識は依然として根強く継続しており、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の下、当社は継続して店舗リストラクチャリングを行い、不採算店舗の固定費を圧縮いたしました。併せて在庫の圧縮を行い、関連する物流管理コストの削減も進めてまいりました。
以上の結果、当事業年度におきましては、売上高7,078百万円(前年同期比12.8%減)となりました。営業損失につきましては、経費削減効果等もあり、60百万円(前年同期は営業損失485百万円)、経常損失につきましても、68百万円(前年同期は経常損失459百万円)となり、前年同期より赤字幅は縮小いたしました。また、当期純損失につきましては、不採算店舗の収益性低下に伴う減損損失142百万円を特別損失へ計上した一方、資産の効率化を図る目的で、役員を被保険者とする生命保険の解約及び所有する不動産の売却により、保険解約返戻金38百万円、固定資産売却益137百万円をそれぞれ、特別利益として計上した結果、20百万円(前年同期は当期純損失884百万円)となり、前年同期より大きく赤字幅は縮小いたしました。また、下半期(平成28年3月1日から平成28年8月31日)におきましては、営業利益127百万円の黒字となりました。
なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。
(店舗販売事業)
店舗販売事業につきましては、退店17店舗を行った結果、当事業年度末における店舗数は52店舗になりました。退店により売上高が減少しましたが、利益面に関しましては、固定費圧縮効果により改善されました。
以上により、売上高は3,058百万円(前年同期比26.9%減)、セグメント利益は146百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)となりました。
(インターネット販売事業)
インターネット販売事業につきましては、他社サイト「ZOZOTOWN」、「SHOPLIST.com by CROOZ」が順調に推移し、さらには自社サイトも改善傾向にあることから、売上高及びセグメント利益が堅調に増加しております。
以上により、売上高は3,641百万円(前年同期比4.2%増)、セグメント利益は689百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
(卸売販売事業)
卸売販売事業につきましては、カジュアルファッション市場の低迷による、既存の得意先に対する販売減少に伴い、売上高が減少しております。
以上により、売上高は305百万円(前年同期比26.4%減)、セグメント損失は0百万円(前年同期はセグメント利益12百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ382百万円増加し、971百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は560百万円となりました。これは主に、税引前当期純損失34百万円、固定資産売却益137百万円による減少、減価償却費85百万円、減損損失142百万円、売上債権の減少額68百万円、たな卸資産の減少額379百万円、仕入債務の増加額58百万円による増加の結果であります。前年同期は126百万円の支出でした。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果得られた資金は357百万円となりました。これは主に、定期預金の預入による支出250百万円、有形固定資産の除却による支出58百万円による減少、有形固定資産の売却による収入541百万円、敷金及び保証金の回収による収入106百万円による増加の結果であります。前年同期は52百万円の収入でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は533百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増減額200百万円、長期借入金の返済による支出197百万円、社債の償還による支出54百万円、自己株式の取得による支出45百万円による減少の結果であります。前年同期は29百万円の支出でした。
当社における事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び仕入実績についてセグメント別の記載になじまないため、記載しておりません。なお、生産実績につきましては、取扱製品別に区分して記載しており、仕入実績につきましては、種別に区分して記載しております。また販売実績につきましては、セグメント別及び種別に区分して記載しております。
(1)生産実績
生産実績については、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
品目 |
当事業年度 (自 平成27年9月1日 至 平成28年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
ワンピース |
107,926 |
156.1 |
|
トップス |
66,926 |
110.3 |
|
セットアップ |
33,533 |
129.8 |
|
パンツ |
25,842 |
86.6 |
|
ニット |
19,021 |
63.6 |
|
スカート |
15,196 |
35.2 |
|
コート |
10,167 |
60.2 |
|
ジャケット |
8,875 |
44.6 |
|
合計 |
287,490 |
97.4 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.一部のブランドにつきましては、外注加工先にて生産を行っております。
(2)仕入実績
仕入実績については、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
種別 |
当事業年度 (自 平成27年9月1日 至 平成28年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
レディースカジュアル |
1,751,101 |
74.4 |
|
キッズ・ジュニア |
866,236 |
83.2 |
|
雑貨・メンズ |
99,924 |
69.5 |
|
合計 |
2,717,261 |
76.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当社は、受注後遅滞なく出荷を行うため、受注残高の金額は僅少であり、当該記載を省略しております。
(4)販売実績
販売実績については、次のとおりであります。
①セグメント別販売実績
(単位:千円)
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年9月1日 至 平成28年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
店舗販売事業 |
3,058,509 |
73.1 |
|
インターネット販売事業 |
3,641,721 |
104.2 |
|
卸売販売事業 |
305,183 |
73.6 |
|
その他 |
73,020 |
398.5 |
|
合計 |
7,078,435 |
87.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②種別販売実績
|
種別 |
当事業年度 (自 平成27年9月1日 至 平成28年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
レディースカジュアル |
4,912,506 |
87.9 |
|
キッズ・ジュニア |
1,909,049 |
86.1 |
|
雑貨・メンズ |
256,879 |
83.1 |
|
合計 |
7,078,435 |
87.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が属するカジュアルファッション業界におきましては、物価上昇懸念や実質賃金の低下などにより個人消費者の節約意識は依然として根強く、厳しい経営環境が続いております。
当社が対処すべき課題は、このような経営環境の変化に対応し、企業価値を高めることであり、以下の施策に基づいて、全力で業績の回復に取り組んでまいります。
(1) 消費者ニーズを満たす商品供給力の向上
当社は、多彩な独自ブランドを並行展開することにより、各ブランドやアイテムのバランスを取り、好不調のシーズンが異なる点を全体でカバーしてまいりました。また、多品種少ロットの商品展開に基づき、各商品における好不調が全体売上に大きく影響しないよう取り組んでまいりました。
今後につきましては、基幹ブランドの商品を中心に、MD(マーチャンダイジング)を適正化し、適切な数量・価格・タイミング等で提供いたします。
(2) 店舗販売戦略
当社は、既存店舗について厳密な採算管理に基づき、収益改善が見込めない赤字店舗を退店いたしました。今後も収益改善が見込めない赤字店舗が発生した場合には、速やかな退店を推進いたします。
また、高収益な店舗展開を目指すため、各店舗における適正人員配置の見直しを図るとともに、店舗改装・ブランド融合による活性化・既存店舗の賃料圧縮等を検討し、収益回復を達成いたします。
(3) 在庫管理
当社は、平成26年2月に物流業務を一括外注し、全ての事業セグメントにおける在庫の共有化を開始いたしました。
しかし、一括外注したことに伴いコストが膨らんだため、平成27年4月に店舗向け及び卸売先に関する物流業務を内製化し、コストダウンを図りました。
今後におきましては、常に各ブランドにおける発注状況をモニタリングし、販売動向・在庫量等を勘案して、適正在庫水準の維持及び物流業務コストを削減してまいります。
(4) 粗利率の改善
当社は、前事業年度において在庫圧縮及び他社との価格競争に対応し、積極的なセール販売を実施してまいりました。その結果、在庫量は前年同期比で大きく減少したため、当事業年度は利益確保を重視した販売方法へと転換し、粗利率は52%超となり、前事業年度50%超より改善しております。
今後も引き続き、利益確保を重視した販売方法を維持するとともに、不採算な仕入を抑制し、より売れ筋の商品を集中して仕入れることにより、粗利率の改善を進めてまいります。
(5) 社員教育による全社統制の強化及びお客様満足度の向上
当社は、これまで現場主義を最優先事項として位置付けていたため、店舗管理者及び店舗スタッフの教育・指導について、現場判断を重視してまいりました。当該状況は、各現場における販売業務に関して、一定の効果を発揮してきました。しかし、現状は収益改善が見込めない赤字店舗が発生する状況が継続しているため、よりきめ細やかな全社統制を強化する必要があると考えております。
そのため、店舗管理者及び店舗スタッフに対する社内研修制度をより一層充実させ、全社統制の強化を図るとともに、店舗運営業務を支える人材の早期育成及びレベルアップを達成し、お客様の満足度向上に努めてまいります。
(6) 新規販売チャネルの展開
当社は、継続的な成長及び企業価値の拡大を図り、より多くの消費者ニーズに応えるため、新規販売チャネルの開拓を推進してまいります。そのため、一過性ではあるもののシステム投資、広告宣伝費等の追加費用が発生する可能性があります。
しかし、消費者の購買行動の変化に対して適時・適切に対応するとともに、事業拡大に伴う新たな顧客層の獲得を通じて、経営の安定化に必要であると考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要事象等のリスク
当社は、前々事業年度より2期連続の営業損失、当期純損失となっており、当事業年度においては、営業損失60百万円及び当期純損失20百万円を計上し、前事業年度より赤字幅は縮小したものの、引き続き営業損失、当期純損失が継続していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。ただし、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)重要事象等について」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
(2) ファッショントレンドや消費者ニーズの変化に伴うリスク
当社が扱うカジュアルファッションは、流行の変化により商品のライフサイクルが短い傾向にあります。消費者ニーズを満たすよう様々なブランドを並行展開することによって、当該リスクを低減しておりますが、急激な景気悪化や顧客嗜好の変化に伴って、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 気象状況や自然災害に伴うリスク
当社における店舗販売事業は、気象状況による影響を受けやすく、自然災害のみならず記録的な大雨・大雪や度重なる台風などの天候不順によって販売不振となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 競合リスク
当社は、路面店、ファッションビル、ショッピングモール等において商品を展開しており、近隣において競合企業が数多く出店しています。大都市近郊や集客力が高いショッピングモールへの出店方針に加えて、同業他社とは異なる店舗コンセプトに基づいて運営しておりますが、当社出店エリアにおいて有力な競合他社が出店した場合、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
また、インターネット販売事業においては、商品の提供に特化するのみならず、消費者ニーズへの機動的な対応等に基づいて、競合企業との差別化を図っております。しかし、近年においては、インターネット通信販売市場の拡大に伴うさらなる競争激化が予想され、新規参入事業者による新たな高付加価値サービスの提供等が行われた場合、当社における競争力が低下する可能性があります。この場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(5) カントリーリスク
当社は、中国を中心とした海外から商品を仕入・生産しております。そのため、地域性に基づく市場リスク、信用リスク、地政学的リスクによって当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 為替リスク
「(5) カントリーリスク」に記載のとおり、当社は輸入商品を取り扱っており、海外からの直接買付けを含めて為替相場の影響を受けております。そのため、為替相場の大幅な変動に基づいて、仕入価格・仕入数量に影響を及ぼす可能性があり、その結果、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(7) 為替デリバティブ取引契約に係るリスク
当社は、海外からの輸入商品を多く取り扱っております。そのため、為替相場が円安水準にあった平成19年において、外貨建ての仕入に係る為替リスクをヘッジすることを目的に、為替デリバティブ取引契約を締結いたしました。
その結果、過年度において以下の「通貨オプション評価損益」及び「為替差損益」を計上しております。
(単位:千円)
|
|
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
|
営業外収益 |
|
|
|
|
|
|
通貨オプション評価益 |
313,847 |
346,154 |
65,703 |
23,757 |
- |
|
為替差益 |
- |
- |
- |
14,471 |
15,209 |
|
営業外費用 |
|
|
|
|
|
|
通貨オプション評価損 |
- |
- |
- |
- |
15,050 |
|
為替差損 |
240,617 |
104,023 |
10,674 |
- |
- |
また、第24期及び第25期におけるヘッジ会計が適用されていない為替デリバティブ取引の契約額等の状況は、以下のとおりであり、契約額等が減少傾向にあります。
第24期(平成27年8月31日)
|
区分 |
取引の種類 |
契約額等 (千円) |
契約額等の うち1年超 (千円) |
時価 (千円) |
評価損益 (千円) |
|
市場取引以外の取引 |
通貨オプション取引 |
|
|
|
|
|
売建 |
|
|
|
|
|
|
プット(米ドル) |
335,445 |
152,475 |
△1,582 |
17,410 |
|
|
買建 |
|
|
|
|
|
|
コール(米ドル) |
167,722 |
76,237 |
14,824 |
6,346 |
|
|
合計 |
503,167 |
228,712 |
13,242 |
23,757 |
|
第25期(平成28年8月31日)
|
区分 |
取引の種類 |
契約額等 (千円) |
契約額等の うち1年超 (千円) |
時価 (千円) |
評価損益 (千円) |
|
市場取引以外の取引 |
通貨オプション取引 |
|
|
|
|
|
売建 |
|
|
|
|
|
|
プット(米ドル) |
152,475 |
- |
△4,244 |
△2,662 |
|
|
買建 |
|
|
|
|
|
|
コール(米ドル) |
76,237 |
- |
2,436 |
△12,387 |
|
|
合計 |
228,712 |
- |
△1,807 |
△15,050 |
|
当社は、今後において新たな為替デリバティブ取引契約を締結する予定はなく、残存している為替デリバティブ取引契約が満了する平成29年6月まで、契約額等は引き続き減少すると考えております。現時点においては、急激に円高が進行した場合、多額の為替差損を計上する可能性があります。しかし、今後におきましては、契約額等が減少することにより、為替デリバティブ取引契約に基づく円高リスクを軽減いたします。
なお、為替デリバティブ取引契約における契約額等が減少し、為替相場が円安水準に進行した場合、「(6) 為替リスク」に記載のとおり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(8) 原価上昇リスク
当社が取り扱う商品の多くは、中国を始めとする海外において生産されており、仕入原価は直接又は間接的に、当該仕入国における経済情勢による影響を受けております。そのため、現地における原材料費や人件費が大幅に上昇した場合、生産コスト・商品供給に影響を及ぼし、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(9) 店舗展開リスク
当社は、ショッピングモールを中心にテナントとして店舗展開しております。そのため、ショッピングモールにおける集客力の変化により影響を受ける可能性があります。また、当社における新規出店形態は、①新設されたショッピングモールへの出店、②既存のショッピングモールにおけるテナント入れ替えの2つに大別されます。両者において、ショッピングモール運営会社が店舗展開方針を変更するなどの事情により、計画に沿って新規出店を行うことができない場合があり、その結果、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(10) イオングループが運営するショッピングモールへの出店集中リスク
平成28年8月31日現在、当社が展開している52店舗中、イオングループが開発運営するショッピングモール等において29店舗出店しております。そのため、イオングループにおけるショッピングモールへの出店が集中している状況です。
現時点において、同グループのショッピングモール等は高い集客力を保持していますが、今後における同グループを取り巻く事業環境の変化や業界再編等により、影響を受ける可能性があります。また、同グループにおける経営方針、出店政策等により、新規出店計画など当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(11) 物流業務の外注委託リスク
当社における主な物流業務に関して、日本通運株式会社に外注委託しており、具体的には、一部の事業セグメントにおける商品保管業務、入出庫業務を委託しております。同社とは、各業務に関連するデータの授受について、システム及び通信回線を通じて行っており、システム障害や通信障害によってデータの授受が困難となった場合、当社の物流業務に支障が生じる可能性があります。また、大規模な震災等に加えて、その他不可抗力により同社からのサービス提供が中断・停止され、物流業務が機能しない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 少子化リスク
当社が主に取り扱う商品は、①10代後半~30代までの客層をターゲットとしたレディスカジュアル、②3歳~中学生までをターゲットとしたキッズ・ジュニアに大別されます。少子化が急激に進行し、キッズ・ジュニア市場が著しく縮小した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(13) 人材リスク
当社は今後の事業拡大に伴い、継続して人材を確保する必要があると考えており、優秀な人材の育成に努めていく方針であります。しかし、採用計画が予定通りに進まなかった場合、又は在籍する人材の多くが流出する等の状況が発生した場合、競争力の低下や事業拡大計画の変更等を余儀なくされ、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 法的規制リスク
当社における各事業は、「知的財産法」「製造物責任法」「家庭用品品質表示法」「不当景品類及び不当表示防止法」「公正競争規約」「特定商取引に関する法律」等による法的規制を受けております。
社内管理体制の充実によってこれら法令を遵守する体制を整備しており、また個人を含む取引先に対しては契約内容に基づいて当該法令の遵守を徹底しております。しかし、これら法令に違反する行為が行われた場合、若しくは法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合、当社の事業展開に影響を与える可能性があります。
(15) システム障害リスク
当社は、オンラインショップのサイト運営においてコンピューターシステムを利用しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合、また、設備の不備、開発運用ミス、電力供給の停止など予測不能な様々な要因によってコンピューターシステムが停止した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社のコンピューターシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて、外部からの不正アクセスを回避するよう取り組んでおりますが、コンピューターウイルスやハッカーの侵入等によってシステム障害が発生した場合、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(16) 個人情報漏洩リスク
当社は、個人情報を含む多くの顧客情報及び機密情報を取得し管理しております。当社では、個人情報の取扱い及びその管理に細心の注意を払い、情報管理の重要性を周知させるよう全従業員に対して研修等を行い、社内でのルール化やその手続の明確化を徹底しております。また、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の発行するプライバシーマーク(認定番号21000259)を取得し、個人情報の管理について留意しております。
また、情報セキュリティについては外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止について、システム対策を講じております。
しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員による故意的な顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が生じる可能性があります。また、当該事態に適切に対応することができず、信用の失墜又は損害賠償請求によって損失が発生した場合、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 自然災害、事故等のリスク
当社が出店している店舗施設の周辺地域において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合、店舗施設に物理的な障害が生じる可能性があります。また、自然災害、事故等によって当社の販売活動や物流、仕入活動において支障が発生した場合のみならず、人的被害等が生じた場合、通常の事業活動が困難となり、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
(18) 減損会計の適用リスク
当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、店舗を基本単位としてグルーピングを行っております。
そのため、店舗運営状況や経済環境の変化等により、各店舗の収益性が損なわれ、固定資産の簿価を上回る将来キャッシュ・フローが見込めない場合、減損損失を認識する必要があります。当該減損損失を計上することによって、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(19) 長期賃貸借契約によるリスク
当社は、全て賃貸借契約による店舗展開を行っております。
一部の賃貸借契約における契約期間は、5年を超える長期間に渡っております。また、賃貸借契約においては、一定期間の事前予告をもって解約できるものと定められており、当該撤退制約に反した場合は、中途解約に係る違約金などの支払いが必要となるため、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 差入れた敷金及び保証金や預け入れた売上代金等の貸倒リスク
当社が運営する店舗は全て賃貸物件であり、出店に際して敷金及び保証金を差入れております。また、ファッションビル及びショッピングモール運営会社との賃貸借契約により、入店している店舗の一部売上金を一定期間預け入れることとなっております。
第25期(平成28年8月末)において、ファッションビル及びショッピングモールに対する敷金及び保証金の残高は229,551千円(総資産に対する比率は7.5%)であり、売上預け金(売掛金)の残高は101,404千円(同3.3%)であります。
したがって、当社が賃貸借契約を締結しているファッションビル及びショッピングモール運営会社の業績等によって、上記債権の全部又は一部が貸倒れる可能性があります。
(21) 新株予約権による希薄化効果リスク等
当社では、株主価値向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員に対して業績向上への意欲や士気を一層高めるインセンティブプランとして、役員及び従業員に対して新株予約権を付与しております。
第25期(平成28年8月末)において、新株予約権による潜在株式数は345,500株であり、発行済株式総数2,130,500株の16.2%にあたります。したがって、当該新株予約権の行使により、株式価値の希薄化や株式売買需給への影響が発生し、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
(22) 配当政策
当社は、現在成長過程にあり、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指しております。そのため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておりません。
しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への利益配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスを図りながら検討していく方針であります。
当社の経営上、重要な契約は以下のとおりです。
当社の重要な業務委託を行っている契約
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相手方の名称 |
契約書名 |
契約締結日 |
契約期間 |
契約内容 |
|
日本通運 株式会社 |
業務委託契約書 |
平成24年4月1日 |
平成24年4月1日から平成29年3月31日まで |
オンラインショップサイトの商品に関する入庫作業、保管業務、出庫作業、出荷作業の各物流業務及び関連業務 |
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は2,537百万円(前事業年度末残高は2,378百万円)となり、158百万円の増加となりました。これは主に、売掛金が68百万円、商品及び製品が380百万円減少した一方で、現金及び預金が632百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は520百万円(前事業年度末残高は1,229百万円)となり、709百万円の減少となりました。これは主に、建物が201百万円、土地が341百万円、敷金及び保証金が106百万円それぞれ減少したことによるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は1,270百万円(前事業年度末残高は1,512百万円)となり、241百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が200百万円、1年内償還予定の社債が54百万円減少した一方で、買掛金が58百万円増加したことによるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は560百万円(前事業年度末残高は803百万円)となり、243百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が173百万円、リース債務が22百万円、繰延税金負債が25百万円それぞれ減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は1,226百万円(前事業年度末残高は1,293百万円)となり、66百万円の減少となりました。これは主に、当期純損失計上に伴い利益剰余金が20百万円、自己株式取得により45百万円がそれぞれ減少したことによるものです。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は7,078百万円(前年同期比12.8%減)となり、前事業年度と比べて1,036百万円の減少となりました。これは主に、不採算店舗退店によるものです。
(売上原価)
当事業年度における売上原価は3,384百万円(前年同期比15.6%減)となり、前事業年度と比べて627百万円の減少となりました。これは主に、売上高減少及び粗利率の改善によるものです。この結果、売上総利益は前事業年度に比べ410百万円減少し、3,693百万円(同10.0%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,754百万円(前年同期比18.2%減)となり、前事業年度と比べて835百万円の減少となりました。これは主に、給料手当258百万円及び地代家賃285百万円の減少によるものです。この結果、60百万円の営業損失(前年同期は485百万円の営業損失)となりました。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は20百万円(前年同期比56.3%減)となりました。これは主に、為替差益15百万円によるものです。一方で、営業外費用は27百万円(同42.8%増)となりました。これは主に、支払利息11百万円及び通貨オプション評価損15百万円によるものです。この結果、68百万円の経常損失(前年同期は459百万円の経常損失)となりました。
(特別損益)
当事業年度における特別利益は176百万円(前年同期比53.5%減)となりました。これは主に、固定資産売却益137百万円及び保険解約返戻金38百万円によるものです。一方で特別損失は142百万円(同61.5%減)となりました。これは主に、減損損失142百万円によるものです。この結果、34百万円の税引前当期純損失(前年同期は449百万円の税引前当期純損失)となりました。
(当期純損益)
当事業年度における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)は△14百万円となりました。この結果、20百万円の当期純損失(前年同期は884百万円の当期純損失)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(5) 重要事象等について
当社には、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。しかし、当社は運転資金の効率的な調達を行うため主要な取引銀行4行と当座貸越契約を締結するなど、十分な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと考えております。また、当事業年度末における自己資本比率は40.1%となりました。しかし、自己資本残高は1,226百万円であるため、自己資本が著しく脆弱で債務超過に陥りかねないような状況は存在しません。
さらに、当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を早期に解消又は改善するため、以下の対応策に取り組んでおります。
①店舗リストラクチャリングに基づく収益回復
既存店舗について、厳密な採算管理に基づき、今後の収益改善が見込めない赤字店舗の退店を推進した結果、当事業年度につきましては、17店舗退店いたしました。当施策の効果により、店舗経費が圧縮されました。
今後も引き続き、高収益な店舗展開を目指すため、各店舗における適正人員配置の見直しを図るとともに、店舗改装・ブランド融合による活性化・既存店舗の賃料圧縮等を検討し、店舗リストラクチャリングに基づく収益回復を達成いたします。
②粗利率の改善
当社は、前事業年度において在庫圧縮及び他社との価格競争に対応し、積極的なセール販売を実施してまいりました。その結果、在庫量は前年同期比で大きく減少したため、当事業年度は利益確保を重視した販売方法へと転換し、粗利率は52%超となり、前事業年度50%超より改善しております。
今後も引き続き、利益確保を重視した販売方法を維持するとともに、不採算な仕入を抑制し、より売れ筋の商品を集中して仕入れることにより、粗利率の改善を進めてまいります。
③事業効率の最適化
当社は、収益性が最も高いインターネット販売事業に経営資源を集中させて、当該事業の拡大を推進しております。その結果、当事業年度におけるインターネット販売事業の売上高構成比率は51%超となり、前事業年度43%超より比率が増加しております。
今後も引き続き、自社ショッピングサイトの集客力向上を図るとともに、他社サイトへの積極的な新規出店を通じて、多角的なインターネット販売事業の展開を推進し、事業効率の最適化を実現いたします。
④経費削減
当社は、固定費圧縮策として社内経費の削減に加えて、各取引先との契約見直しを通じて、費用負担の軽減を図っており、当事業年度につきましては、前事業年度末から在庫を圧縮していることにより、物流管理コストも削減いたしました。
今後も引き続き、利益確保を最優先事項とした経費削減を推進していきます。
したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、財務諸表への注記は記載
しておりません。